説明

遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器

【課題】遠心ファンのブレードの先端を分割し、それらの空気の流れる方向を分けることで広い範囲を冷却することができる遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】ブレード部15は、径方向内側においてブレード部15の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側においてブレード部15の厚み方向に複数に分割された第2の領域とを有し、第1のブレード25の径は第2のブレード26の径より大きいことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の筐体内部に実装された超小型演算処理装置(以下、MPUと称する)などの発熱体の冷却に用いる遠心ファン装置で、その発熱体と熱接続された受熱体から放熱体までの熱輸送をヒートパイプや液体冷媒の循環などの方式により効率的に行った後、その放熱体を強制的に送風冷却する遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近のコンピュータにおけるデータ処理の高速化の動きはきわめて急速であり、MPUのクロック周波数は、以前と比較して格段に高いものになってきている。
【0003】
その結果、MPUの発熱量が増大し、従来のように放熱フィンを有するヒートシンクを発熱体に接触させて放熱する方法だけでなく、そのヒートシンクをファンで直接冷却する方法、あるいはその発熱体と熱接続された受熱体から放熱体までをヒートパイプを用いて熱輸送したヒートシンクモジュールを構成して、その放熱体をファンの送風で強制冷却する方法、さらには、熱伝導性の高い液体冷媒をポンプによって強制循環させ受熱体と放熱体との間で熱輸送された放熱体を遠心ファン装置により強制的に送風して放熱する方法などが必要不可欠となっている。
【0004】
一方、前述した遠心ファン装置の冷却性能の向上は、その高風量化、高静圧化などの送風性能の向上に大きく依存し、通常遠心ファン装置の送風性能は遠心ファンの回転速度を上昇させて改善することが可能である反面、その遠心ファンのブレード部の風きり音(以下、ファン騒音と称する)も増大する傾向を示すことから、そのファン騒音を低減するために、ファンの対向する2つのブレード外周端に段差を有し、段差にブレードの回転軸を中心とした円環板を設けたものがあった(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−257113号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のようにブレード外周端に段差を有し、段差にブレードの回転軸を中心とした円環板を設けたものでは、回転するブレードからの風向きは一方向になってしまい、ファン装置から吹き出される風も一方向に偏ってしまい、冷却ポイントを狙ってスポット冷却するには好適であるが、広い範囲を効果的に冷却するには課題があった。
【0007】
また、ファン先端に発生する騒音の元となる渦を分流し小さくすることができるが、渦の移動方向が同じなので、渦同士が再度合体しやすく分流前の渦に戻ることがある。その結果、騒音を低減することも困難であった。
【0008】
そこで、本発明は上記課題を鑑みて、遠心ファン内部に効果的に外気を吸い込むことで遠心ファンの回転速度を増加せずに冷却性能を上げることができるとともに、遠心ファンのブレードの先端を分岐し、それらの空気の流れる方向を分けることで広い範囲を冷却することができる遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、ハブ部と、ハブ部を中心に径方向に伸びる複数のブレードを有するブレード部と、ハブ部を中心に径方向に伸び、ブレード部が発生させる風を整流する整流板とを備え、ブレード部は、径方向内側においてブレード部の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側においてブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域とを有し、第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径と他方のブレードの径は、整流板の径より大きく、第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径は第2の領域で複数に分割された他方のブレードの径より大きいことを特徴とする遠心ファン装置用ブレード、そしてその遠心ファン装置用ブレードを備えた遠心ファン装置及びその遠心ファン装置を備えた電子機器である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ブレードの途中から2つに分岐させた各々のブレードの整流板外周部からの長さを変えることで、ブレード部の先端で発生する騒音の原因となる空気の渦の発生する箇所を三次元的にずらすことができ、空気の渦の再結合を防止できるので遠心ファンの静音化を達成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例における遠心ファン装置の概観図
【図2】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの斜視図
【図3】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの拡大図
【図4】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの拡大図
【図5】本発明の実施例における遠心ファン装置の冷却性能を示す特性図
【図6】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの形状を示す図
【図7】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの整流板の他の形態の斜視図
【図8】本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの動作を示す図
【図9】本発明の実施例における遠心ファン装置の他のブレードの形状を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
請求項1に記載の発明は、ハブ部と、前記ハブ部を中心に径方向に伸びる複数のブレードを有するブレード部と、前記ハブ部を中心に径方向に伸び、前記ブレード部が発生させる風を整流する整流板と、を備え、前記ブレード部は、径方向内側において前記ブレード部の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側において前記ブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域と、を有し、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径と他方のブレードの径は、前記整流板の径より大きく、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径は前記第2の領域で複数に分割された他方のブレードの径より大きいことを特徴とする遠心ファン装置用ブレードであって、ブレードの途中から2つに分岐させた各々のブレードの整流板外周部からの長さを変えることで、ブレード部の先端で発生する騒音の原因となる空気の渦の発生する箇所を3次元的にずらすことができ、空気の渦の再結合を防止できるので遠心ファンの静音化を達成させることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、駆動部と、前記駆動部を収納するハブ部と、前記ハブ部を中心に径方向に伸びる複数のブレードを有するブレード部と、前記ハブ部を中心に径方向に伸び、前記ブレード部が発生させる風を整流する整流板と、を備え、前記ブレード部は、径方向内側において前記ブレード部の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側において前記ブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域と、を有し、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径と他方のブレードの径は、前記整流板の径より大きく、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径は前記第2の領域で複数に分割された他方のブレードの径より大きいことを特徴とする遠心ファン装置であって、ブレードの途中から2つに分岐させた各々のブレードの整流板外周部からの長さを変えることで、ブレード部の先端で発生する騒音の原因となる空気の渦の発生する箇所を3次元的にずらすことができ、空気の渦の再結合を防止できるので遠心ファンの静音化を達成させることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、前記ハブ部と前記ブレード部とを収納し、前記ブレード部の回転軸方向で相対する面それぞれに吸気口を有するケーシングを備え、前記2つの吸気口は開口面積が異なり、前記一方のブレードを、2つの前記吸気口のうち大きい吸気面積をもつ吸気口がある面に対置したことを特徴とする請求項2に記載の遠心ファン装置であって、フレーム面で大きな吸気口がある面のほうにブレード長の長いブレードを設けることで、多く吸入できた外気をブレードの大きな遠心力でブレード部の外側に容易に運び出すことができ、冷却のために送風する風量を十分に確保することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の遠心ファン装置を備えたことを特徴とする電子機器であって、ブレードの途中から2つに分岐させた各々のブレードの整流板外周部からの長さを変えることで、ブレード部の先端で発生する騒音の原因となる空気の渦の発生する箇所を3次元的にずらすことができ、空気の渦の再結合を防止できるので遠心ファンの静音化を達成させることができる。
【0016】
また、フレーム面で大きな吸気口がある面のほうにブレード長の長いブレードを設けることで、多く吸入できた外気をブレードの大きな遠心力でブレード部の外側に容易に運び出すことができ、冷却のために送風する風量を十分に確保することができる。
【0017】
すなわち、電子機器に設けられた遠心ファンの静音化と冷却性能の両立を達成させることができる。
【0018】
(実施例)
以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、各図面において、カバー側を上方、フレーム側を下方として説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施例における遠心ファン装置の概観図であり、(a)は上方からの斜視図であり、(b)は下方からの斜視図である。
【0020】
まず、図1(a)で示したように遠心ファン装置11のファンケーシング12は、下部に位置するフレーム12aと上部に位置するカバー12bとにより構成されている。
【0021】
ただし、カバー12bは必ずしも必須ではなく、例えば他の部材の壁などで代用してもよい。
【0022】
ここで、フレーム12aは、樹脂成型、アルミニウム合金のダイカスト成型、またはプレス成形などにより側壁12aaと底壁12abとが一体的に成形され、その2方向にファンケーシング12内に吸入した空気を外部へ排気する排気口13が配設されており、底壁12abには周囲から吸入する空気を通過させる略円形状の吸気口14aが配設されている(図1(b)参照)。
【0023】
一方、カバー12bは、スチール、アルミニウム、銅などの金属材料の打ち抜き成形や樹脂成型によりプレート状に成形されており、その中央部に周囲から吸入する空気を通過させる略円形状の吸気口14bが配設されている。
【0024】
そして、ファンケーシング12は回転駆動されるブレード部15を回転自在に収容するので、一対の吸気口14aと吸気口14bはそのブレード部15を挟んで対向配置されている。
【0025】
また、ハブ部21内に収納、取り付けられている駆動部であるモータ(図示せず)はブレード部15のブレード22を回転させる。例えば、コイルを巻回したステータと、ステータの周囲に設けられ環状のマグネットをその内側に備えるロータと、を備え、ステータのコイルに電流を流すなどしてモータを構成する。
【0026】
ここで、ブレード部15の素材としては、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いた一体成形により形成されている。
【0027】
以上のような構成により、吸気口14aと吸気口14bとの両方から吸入されるそれぞれの空気は、ブレード部15のハブ部21の内側中央に固定された回転軸18方向において相互に反対方向(ぶつかりあう方向)となって吸入される。
【0028】
図2は、本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの斜視図であり、(a)は上方からの斜視図であり、(b)は下方からの斜視図である。
【0029】
図2に示すようにブレード部15は、ハブ部21とハブ部21から伸びる複数のブレード22を備える。そして、ハブ部21の外周には吸気口14aや吸気口14bから吸気した空気をスムーズに流す整流効果を有した上、ブレード22の強度を補強するリング状の整流板30により構成され、ブレード部15は、時計周りのR方向に回転するようになっている。すなわち、整流板30によって、上下方向に吸気された風をスムーズに遠心方向に方向転換することができる。そのため、吸気口14aまたは吸気口14bの外径と整流板30の外径はほぼ同一である。なお、整流板30は円環状である必要はなく、多角形など何でもよいが、本実施の形態のように円環状が好ましい。
【0030】
ここで、ハブ部21からの伸びたブレード22は、径方向内側においてブレード部15の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側においてブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域とを備える。第2の領域では、第1のブレード25あるいは第2のブレード26に分割される。すなわち、ハブ部21から径方向に向かって、整流板30がある領域を過ぎてから分岐され、第1のブレード25と第2のブレード26とに分かれる(詳細は後述する)。
【0031】
また、ハブ部21の外周に設けられた環状の整流板30はハブ部21より外側に伸びているブレード22の根元の強度をアップさせることができる。すなわち、整流板30の平面部にブレード22の一部の面を一体化(Bの太線部)で構成することで、ブレード22はハブ部21と整流板30の両者により固定することができる。こうすることで、ブレード部15の性能向上のためにブレード22のブレード枚数を多くし各ブレードのブレード厚が薄くせざるおえなくなった場合でもブレード部15の回転力にブレード22は耐えうることができる。
【0032】
この整流板30の外径は、吸気口14aや吸気口14b(図1参照)の外径と同一かやや小さくするのが好ましい。すなわち、整流板30の外径≦吸気口14aや吸気口14bの外径の関係とする。この構成にすることで、吸気口14aと吸気口14bの上下方向から吸入した空気を衝突させないで第1のブレード25と第2のブレード26とに分割されていないブレード22の広い側面で空気を効果的に抱き込むことができ、ブレード22の曲面に沿ってブレード22の外周側へ送り出すことができる。なお、これは吸気口が一方
の面にしかない場合においても同様の効果を得ることができる。
【0033】
すなわち、ブレード部15は遠心方向へ風を向ける役目も持つ整流板30のある部分、外気を大量に吸気し遠心方向に押し出す役目を持つ整流板30の外側で2つに分割されていない広い部分、そして吐き出される空気の渦(騒音の原因となるもの)を小さくしかつ再結合を防ぐ役目を持つ2つに分割された部分の3つの領域から形成されている。
【0034】
この整流板30が無い場合もあるが、前述したようにブレード22の強度に課題を残してしまう。また、整流板30の外径が吸気口14aや吸気口14bの外径より大きい場合もあるが、整流板30の外径を大きくすればそれにつれてブレード部15の大きさも大きくなってしまう恐れがある。
【0035】
なお、第1のブレード25及び第2のブレード26は本実施例では、第1のブレード25がハブ部21からの距離が長くブレードの長さが長くなっているが、この場合ブレードが長いほう、つまり第1のブレード25は吸気口の開口部の大きな吸気口14b側に配置されるほうが好ましい。
【0036】
第1のブレード25あるいは第2のブレード26のハブ部21からの距離を両者同じ長さにしてもよいが、ブレードが長いほう、つまり第1のブレード25を吸気口の開口部の大きな吸気口14b側に配置することで、多く吸入できた空気をブレード部15の外側に容易に運び出すことができる。
【0037】
この際、ブレード22すなわち第1のブレード25や第2のブレード26の先端は吸気口14a、14b(図1参照)から見て隠れるように吸気口の外径より外側に位置していることが望ましく、第1のブレード25と第2のブレード26との長さの比率に応じて、吸気口の大きさを変えることが好ましい。
【0038】
すなわち、ブレード部15の厚み方向におけるブレード22の上端及び下端はファンケーシング12のカバー12b及び底壁12ab(図1参照)との隙間が狭くなり、ブレード22の先端で気圧の差により発生する騒音の原因となる空気の渦が、ブレード22の面を乗り越えて隣のブレードに移動して隣の空気の渦と合体するのを防止することができる。
【0039】
また、第1のブレード25は、回転方向前側に湾曲する、いわゆる前進翼であり、第2のブレード26は、回転方向後側に湾曲する、いわゆる後進翼である。
【0040】
このようにブレード22を湾曲させることで、ブレード22はその径方向に流線型の面になっているので遠心ファン装置11の軸方向から吸い込んだ空気を抵抗なく滑らかに吐き出すことができ、遠心ファン装置11のブレード22の送風効率を良化させることができる。
【0041】
図3を用いて、ブレード部15のブレード22の形状について説明する。図3は、本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの拡大図であり、(a)は遠心ファンの上面図、(b)は(a)のA−A方向から見た遠心ファンの側面図である。
【0042】
図3において、上述したように、第1のブレード25は回転方向前側に湾曲しており、第2のブレード26は回転方向後側に湾曲している。そして、第1のブレード25の端部間のピッチPの間に第2のブレード26の端部Qが位置する(詳細は後述する)。
【0043】
好ましくは、第1のブレード25の端部間のピッチPの中間に第2のブレード26の端
部Qが位置するのがよい。このように配置することで、第1のブレード25で発生する空気の渦と第2のブレード26で発生する空気の渦との距離(ブレード部15の周方向の距離)を最も離すことができる(詳細は後述する)。
【0044】
また、第1のブレード25と第2のブレード26とに分岐され始める分岐点であるC点は、ブレード部15の径方向で吸気口14aや吸気口14b(図1参照)の外径よりも外側に位置する。
【0045】
このように構成することで、ブレード22が分岐され始める分岐点であるC点と吸気口14aや吸気口14b(図1参照)の面から外しオーバーラップさせないことで、ブレード22がまだ分岐されていない広い側面部分で吸気口14aや吸気口14b(図1参照)から大量に外気を吸気することができ、それを吹き出し冷却のための空気として利用することができる。
【0046】
なお、ブレード部15の大きさに応じて、第1のブレード25と第2のブレード26は第1のブレード25と第2のブレード26で発生した空気の渦が再結合しない程度の長さ(分岐点であるC点からブレード部15の外周までの長さ)と曲面があればよい。
【0047】
ここで、整流板30の外径、吸気口14aや吸気口14bの外径、ブレード22の分岐点であるC点の位置そしてブレード部15の外径についてまとめておく。ここでは、ブレード部15の中心からの半径と距離の大きさで示す。すなわち、整流板30の外径≦吸気口14aや吸気口14bの外径<ブレード22の分岐点であるC点までの距離<ブレード部15の外径である。
【0048】
前述したように第1のブレード25及び第2のブレード26は、第1のブレード25がハブ部21からの距離が長くブレードの長さが長くしているので、図3(b)に示すように第1のブレード25と第2のブレード26との境目で段差が形成されている。この段差を設けることで、第1のブレード25で発生する空気の渦と第2のブレード26で発生する空気の渦との距離(ブレード部15の軸方向の距離)を離すことができ、第1のブレード25で発生する空気の渦と第2のブレード26で発生する空気の渦との距離を三次元的(斜め上下方向)に離すことができる。
【0049】
また、第1のブレード25と第2のブレード26の長さ(径でもある)に関しては第1のブレード25のほうが長くなっている。これにより遠心ファン装置の冷却性能を向上させることができる。
【0050】
本実施例では、第1のブレード25の外径が44mmφ、第2のブレード26の外径は42mmφ、整流板30の外径は32mmφ、吸気口14aと吸気口14bの外径は32mmφ、分岐点であるC点を結んだ線の径は33.5mmφであり、この時に静音と風量のバランスがよく、同一騒音の条件下では遠心ファン装置の冷却性能がベストとなる。
【0051】
なお、第1のブレード25及び第2のブレード26の長さはこれに限定されるわけではないが、ファンの騒音の原因となる空気の渦の発生場所を考慮すると本実施例の形態が適切である。
【0052】
また、第1のブレード25と第2のブレード26のブレード部15の回転軸方向の各々のブレードの幅は、第2のブレード26側すなわち回転軸受を受ける部分を備えている側の幅を製造上大きくしたほうがブレード部15の強度のためには良好である。
【0053】
図4を用いて、ブレード部15の各要素の配置について説明する。図4は、本発明の実
施例における遠心ファン装置のブレードの拡大図、図5は、本発明の実施例における遠心ファン装置の冷却性能を示す特性図である。
【0054】
まず、ブレード部15の各要素の位置を決める手順について説明する。遠心ファン装置11を搭載する電子機器などの大きさが決まると、遠心ファン装置11の大きさすなわちブレード部15の径(R1)を決めることができる。そして、ブレード部15の径(R1)と電子機器を含めたシステムの風路抵抗とにより遠心ファン装置11の吸気口14a、14bの径(R5)を決め、そして、ブレード部15の径(R1)と吸気口14a、14bの径(R5)とより整流板30の径(R3)と分岐点であるC点を結んだ線の径(R4)が決定される。
【0055】
次に、ブレード22の第1のブレード25の径(R1と同じ)と第2のブレード26の径(R2)は遠心ファン装置11の冷却性能を最大限に発揮させることができるところで決定される。
【0056】
図5には、遠心ファン装置11の冷却性能を鋭意検討した結果が示されている。
【0057】
遠心ファン装置11を搭載する電子機器などの大きさが予め決まっていることを前提に、上述した手順により一例としてR1=44mmφ、R5=32mmφである場合について遠心ファン装置11が同一騒音発生時の冷却性能の結果を示している。
【0058】
なお、冷却性能を示す指標として電子機器内にあるCPUなどの素子を測定した温度(低い温度のほうが冷却性能の高いことを示す)を選択している。また、この結果は遠心ファン装置11の一例を代表的に示しているものであり、図に示されている数値の絶対値は条件により異なるが、その傾向は同じである。
【0059】
図5(a)は、R1=44mmφ、R5=32mmφ時の整流板30の径(R3)に対する測定温度を示している。図5(a)が示すようにR3が32mmφより小さいほうで測定温度が低くなっている。
【0060】
特に、整流板30の径(R3)が大きい場合のほうが測定温度は高くなっている。これは、ブレード22の分割されていない部分(整流板30の端部からC点までの部分)が狭くなってしまい、吸気口14a、14bから効果的に吸気することができず、送風の風量が減ってしまうからである。
【0061】
すなわち、整流板30の径(R3)は吸気口14a、14bの径(R5)以下でよいが、整流板30の径(R3)が吸気口14a、14bの径(R5)と等しい時に冷却性能を最も満足させることできる。
【0062】
図5(b)は、R1=44mmφ、R3=R5=32mmφ時の分岐点であるC点を結んだ線の径(R4)に対する測定温度を示している。図5(b)が示すようにR4が33.5mmφ時で測定温度が低くなっている。
【0063】
分岐点であるC点を結んだ線の径(R4)は大きくても小さくても測定温度は高くなっている。これは、R4が大きい場合には第1のブレード25と第2のブレード26との端部をある程度の距離を確保するには第1のブレード25と第2のブレード26の曲率が急になってしまい風の流れがスムーズにならないし、R4が小さい場合にはブレード22の分割されていない部分(整流板30の端部からC点までの部分)が狭くなってしまい、吸気口14a、14bから効果的に吸気することができず、送風の風量が減ってしまうからである。
【0064】
すなわち、分岐点であるC点を結んだ線の径(R4)は整流板30の径(R3)より大きくしたほうがよい(R4>R3にする)。
【0065】
図5(c)は、R1=44mmφ、R3=R5=32mmφ、R4=33.5mmφ時の第2のブレード26の径(R2)に対する測定温度を示している。図5(c)が示すようにR2が42mmφ時で測定温度が低くなっている。
【0066】
第2のブレード26の径(R2)は大きくても小さくても測定温度は高くなっている。これは、R2が大きい場合には騒音が大きくなるので同一騒音時には遠心ファン装置のブレード部15の回転数が下がって風量が減ってしまうし、R2が小さい場合にはブレード径が小さいので風量が減ってしまうからである。
【0067】
このように、ブレード部15の径(R1)、第2のブレード26の径(R2)、整流板30の径(R3)、分岐点であるC点を結んだ線の径(R4)そして吸気口14a、14bの径(R5)の間には静音や冷却性能を十分に発揮するために適切な関係(R3≦R5<R4<R2≦R1)を有することが判る。
【0068】
これで、前述したブレード部15は遠心方向へ風を向ける役目も持つ整流板30のある部分、外気を大量に吸気し遠心方向に押し出す役目を持つ整流板30の外側で2つに分割されていない広い部分、そして吐き出される空気の渦(騒音の原因となるもの)を小さくしかつ再結合を防ぐ役目を持つ2つに分割された部分の3つの領域が形成される。
【0069】
ここで、静音や冷却性能を満足させるR2、R3、R4そしてR5の設定範囲は、0.9×R1≦R2≦R1、0.55×R1≦R3≦0.8×R1、0.65×R1≦R4≦0.85×R1、0.65×R1≦R5≦0.8×R1である。
【0070】
なお、本実施例で示した各数値が静音や冷却性能を十分に発揮するために最もバランスのよい組み合わせである。すなわち、R1=44mmφ、R2=42mmφ(R2/R1=0.95)、R3=32mmφ(R3/R1=0.73)、R4=33.5mmφ(R4/R1=0.76)そしてR5=32mmφ(R5/R1=0.73)である。
【0071】
すなわち、本実施例では整流板30の外径≦吸気口14aや吸気口14bの外径<ブレード22の分岐点であるC点を結んだ線の径<第2のブレード26の径<ブレード部15の外径(第1のブレード25の径)に設定することで遠心ファン内部に効果的に外気を吸い込むことでき、遠心ファンの回転速度を上げずに冷却性能を向上させることができる。
【0072】
また、遠心ファンのブレードの先端を分岐し、ブレードから押し出される風を分散させることで、吹き出す風を広範囲に送り出すことができ、広範囲の冷却を可能にすることができ、さらにブレード22の先端で発生する騒音の原因となる空気の渦も小さくさせることができる。
【0073】
したがって、遠心ファンの静音化と冷却性能の両立を達成させることができる。
【0074】
また、ブレード22が分割されていない上下一体となった広いブレード側面を設け、その広い側面部分を吸気口14a、14bと重なり合わせるあるいは近接させることで、吸気口14a、14bから効果的に大量に外気を吸気することができ、冷却のために送風する風量を十分に確保することができる。
【0075】
ここで、図6を用いてブレード22の先端部の形状について説明する。図6は本発明の
実施例における遠心ファン装置のブレードの形状を示す図である。
【0076】
ブレード22はハブ部21から伸びており(図2参照)、整流板30に接合または一体的に構成されておりブレード22の強度アップが図られている。
【0077】
そして、図6に示すように整流板30より径方向外側に伸びていくブレード22は、C点において2つのブレード部に分割分岐される。C点の位置はブレード部15の外径と吸気口14aと吸気口14bの外径及び要望されるファン性能により決定される。
【0078】
第1のブレード25は回転方向前側に湾曲しており、第2のブレード26は回転方向後側に湾曲している。それぞれのブレード部は、緩やかな曲率をもって湾曲している。第1のブレード25は円Mの円周の一部に沿って湾曲し、第2のブレード26は円Nの円周の一部に沿って湾曲している。
【0079】
それぞれのブレード部の終端である第1のブレード25の終端をX、Yそして第2のブレード26の終端をZ、ブレード部15の中心をOとしたときに、線分OZは角度XOYを二等分する線分になる点をZとした。これにより、上下のブレードで発生した空気の渦が最も離れた位置で吐き出され、それらの渦が再結合しない効果を特に発揮することができる。
【0080】
なお、本実施例では線分OZは角度XOYを二等分した線にしているが、線分OZが角度XOY内にあって、(1/3)×∠XOY<∠XOZ<(2/3)×∠XOYの関係にあれば、上下のブレードで発生した空気の渦が再結合しない効果を発揮することができ、さらに隣り合った第1のブレード25と第2のブレード26のブレードが重なり合わずブレードの送風性能を妨げることがない。
【0081】
すなわち、ブレード22は径方向においてブレード部15の厚み方向に一体である第1の領域(C点より内側)とブレード部15の厚み方向に2つに分割された第2の領域(C点より外側)とを備え、第2の領域において分割された2つの先端部は、ブレード部15の周方向において互いに異なる方向に伸びている。
【0082】
そして、第1のブレード25が沿う円Mの中心は回転方向前側にあり、第2のブレード26が沿う円Nの中心は回転方向後側にある。
【0083】
本実施例では、ブレード部15の外径は44mmφ、整流板30の外径は32mmφ、吸気口14aと吸気口14bの外径は32mmφであって、その時の円M及び円Nの直径は33mmφである。
【0084】
ただし、円Mと円Nの直径は必ずしも等しい必要はない。遠心ファン装置11上方から見て、第1のブレード25と第2のブレード26とが交互になるように適宜直径の値を決めればよい。
【0085】
また、これらの数値に限られるわけではなく、遠心ファン装置11の大きさや風路抵抗により、ブレード部15の外径は40〜60mmφ、整流板30の外径は26〜45mmφ、吸気口14aと吸気口14bの外径は30〜45mmφ内で適宜設定される。
【0086】
図7を用いて、整流板30の他の形態について説明する。図7は、本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの整流板の他の形態の斜視図で、図7(a)は整流板30がリング状になっている整流板であり、図7(b)は整流板30が取り付いていない場合である。
【0087】
図7(a)に示すように、整流板30はリング状になっているためにハブ部21と整流板30の間にあるブレード22の側面でも吸気口14aや吸気口14bから吸入した外気を抱き込みやすくでき、取り込む外気の量を増加させることができる。
【0088】
なお、整流板30の補強リングはブレード部15の先端近いほうに設けられたほうがブレード22の強度アップに寄与するが、ブレード部15の先端に近すぎるとブレード22の送風効率が低下するとともに、分岐した第1のブレード25及び第2のブレード26の長さが確保できなくなる恐れがある。したがって、上述した整流板30の外径の関係式を満足する大きさに設定すればよい。この時の整流板30の内径、すなわち整流板30のリング幅はブレード22のブレードを強化できる幅に適宜設定すればよい。
【0089】
また、ブレード22のブレード枚数が少なく各ブレードの厚みを十分大きくでき、ブレード22の強度が十分な場合には、図7(b)に示すように整流板30を取り付けなくてもよい。
【0090】
このように整流板30をリング状にすることや整流板30を設けないことで、ブレード部15の重量をさらに軽量化させることができる。
【0091】
図8を用いて、ブレード部15の動作、特にファンでの空気の流れについて説明する。図8は、本発明の実施例における遠心ファン装置のブレードの動作を示す図である。
【0092】
図8において、ブレード部15は時計周りのR方向に回転しており、吸気口14aと吸気口14bの両方向から吸気された外気は、その途中から分岐されているブレード22に沿って第1のブレード25と第2のブレード26の先端部付近において、太い矢印で示したように渦Aと渦Bとが形成される。
【0093】
そして、第1のブレード25と第2のブレード26の先端部付近で発生した渦が再度結合することなく、第1のブレード25と第2のブレード26のブレードの先端部から外部に排気される。すなわち、ブレード面の曲線に沿う方向とブレード部15の回転方向の合力方向に渦は押し出される。
【0094】
つまり、前進翼である第1のブレード25から押し出された渦Aは、ブレード部15の回転方向寄りに押し出されて渦となり、後進翼である第2のブレード26から押し出された渦Bは、ブレード部15の回転方向後側へ押し出された渦Dとなる。
【0095】
さらに、ブレード部15の回転力により押し出された渦の移動速度(空気の流れ)は渦Dの移動速度より速い。
【0096】
なお、図8では説明しやすいように渦Aと渦Bを離れた位置に記載しているが、実際はブレード22の上下の第1のブレード25と第2のブレード26でも同様なことが言える。
【0097】
これにより、ブレード22を分岐した第1のブレード25と第2のブレード26とで分流された渦は外部へ押し出される方向が異なりかつ速度も異なるので、分流後の渦が容易に再結合することを防止することができる。
【0098】
したがって、形状が異なりその伸びる方向が異なる2つに分岐されたブレードをもつことで、大きな1つの渦になるはずだった空気を2つの小さな渦に分割させることができる。このようにして空気の渦を小さくすることで騒音を低減させることができ、遠心ファン
装置11の騒音を低減させることができる。
【0099】
すなわち、ブレード22は互いに異なる方向に曲線を持って伸びる第1のブレード25と第2のブレード26を設けることにより、渦の流れる方向を異ならせながら分流し、分流した渦が結合しにくくしているため、ブレード22の先端に発生する渦が小さくなり、この渦を小さくさせることによって発生する騒音を低減させることができ、遠心ファン装置11の騒音を低減させることができる。
【0100】
また、第1のブレード25と第2のブレード26の異なる向きでブレード22から押し出される風を分散させることができ、吹き出す風を広範囲に送り出すことができ、広範囲の冷却が可能となる。
【0101】
また、広範囲に冷却風を吹き出すことができるので、遠心ファン装置11の周辺に発熱部材やヒートパイプなどの放熱部分を広く配置させ冷却させることができ、それらの放熱や冷却を高めることができる。
【0102】
なお、第1のブレード25と第2のブレード26の回転軸方向における高さつまりブレードの幅は同じ幅であることが望ましく、同じ幅であるほうが発生する空気の渦が等分され、大きな騒音の原因となる大きな渦が発生しないので、幅が異なる場合と比較して騒音が小さくなるので同じ幅であるほうが好ましい。
【0103】
また、本実施例では分岐点であるC点(図3参照)から伸びる方向の異なる第1、第2のブレード部により空気の渦が発生する場所を分割しているが、さらに伸びる方向の異なる第3のブレード部を設けてもよい。
【0104】
また、上述した遠心ファン装置をノートPなどの電子機器に搭載することで、空冷性能を満足させながら、十分な静音性を確保した電子機器を提供することができる。
【0105】
ここで、第1のブレード25と第2のブレード26の他の形状について図9を用いて説明する。図9は、本発明の実施例における遠心ファン装置の他のブレードの形状を示す図である。
【0106】
図9(a)は、第1のブレード25のブレード形状が平板で、第2のブレード26のブレード形状が後進翼である。図9(b)は、第1のブレード25のブレード形状が前進翼で、第2のブレード26のブレード形状が平板である。
【0107】
両者とも、先に説明した本実施例の場合と空気の流れや機能に関しては同じで、同様な効果を得ることができる。ただし、本実施例のほうが風を広範囲に送り出すことができ、広範囲の冷却が可能となる。
【0108】
以下の検討結果に述べるように、吸気口14aと吸気口14bから吸気された外気が抵抗なく滑らかに送風されやすいのは、平板を使用したブレードの遠心ファンよりも前進翼と後進翼を組み合わせたブレードの遠心ファンのほうが空冷の冷却性能やファンの騒音値に関して良いという結果を得ている。
【0109】
すなわち、発明者が鋭意検討した結果、従来例と比較して同一回転数時の騒音値においては第1のブレード25が前進翼で第2のブレード26が後進翼であるブレードの場合では3dBの改善させることが、第1のブレード25のブレード形状が平板で第2のブレード26のブレード形状が後進翼であるブレードの場合では2dBの改善させることができた。
【0110】
また、従来例と比較してファンの同一騒音時の冷却性能においては第1のブレード25が前進翼で第2のブレード26が後進翼であるブレードの場合では4.5℃低下させることが、第1のブレード25のブレード形状が平板で第2のブレード26のブレード形状が後進翼であるブレードの場合では2.5℃低下させることができた。
【産業上の利用可能性】
【0111】
本発明による遠心ファン装置用ブレード、遠心ファン装置及びそれを備えた電子機器は、筐体内部に実装されたMPUやさまざまな発熱電子部品を冷却することが可能で、より静音性の求められるノートP、Pサーバー、音響機器、映像機器などに有用である。
【符号の説明】
【0112】
11 遠心ファン装置
12 ファンケーシング
12a フレーム
12b カバー
12aa 側壁
12ab 底壁
13 排気口
14a 吸気口
14b 吸気口
15 ブレード部
21 ハブ部
22 ブレード
25 第1のブレード
26 第2のブレード
30 整流板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハブ部と、
前記ハブ部を中心に径方向に伸びる複数のブレードを有するブレード部と、
前記ハブ部を中心に径方向に伸び、前記ブレード部が発生させる風を整流する整流板と、を備え、
前記ブレード部は、径方向内側において前記ブレード部の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側において前記ブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域と、を有し、
前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径と他方のブレードの径は、前記整流板の径より大きく、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径は前記第2の領域で複数に分割された他方のブレードの径より大きいことを特徴とする遠心ファン装置用ブレード。
【請求項2】
駆動部と、
前記駆動部を収納するハブ部と、
前記ハブ部を中心に径方向に伸びる複数のブレードを有するブレード部と、
前記ハブ部を中心に径方向に伸び、前記ブレード部が発生させる風を整流する整流板と、を備え、
前記ブレード部は、径方向内側において前記ブレード部の厚み方向に一体である第1の領域と、径方向外側において前記ブレード部の厚み方向に複数に分割された第2の領域と、を有し、
前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径と他方のブレードの径は、前記整流板の径より大きく、前記第2の領域で複数に分割された一方のブレードの径は前記第2の領域で複数に分割された他方のブレードの径より大きいことを特徴とする遠心ファン装置。
【請求項3】
前記ハブ部と前記ブレード部とを収納し、前記ブレード部の回転軸方向で相対する面それぞれに吸気口を有するケーシングを備え、
前記2つの吸気口は開口面積が異なり、
前記一方のブレードを、2つの前記吸気口のうち大きい吸気面積をもつ吸気口がある面に対置したことを特徴とする請求項2に記載の遠心ファン装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3のいずれかひとつに記載の遠心ファン装置を備えたことを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−53618(P2013−53618A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−126766(P2012−126766)
【出願日】平成24年6月4日(2012.6.4)
【分割の表示】特願2011−192667(P2011−192667)の分割
【原出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】