説明

遠隔操作装置及び工作機械

【課題】操作パネルの操作スイッチの状態と工作機械の内部情報を一致させることが可能な遠隔操作装置を提供する。
【解決手段】工作機械1を操作する操作スイッチを有する操作パネル4に着脱可能であって、工作機械1とは遠隔地に配置された別体のパソコン30からの操作指示により操作スイッチを遠隔操作する遠隔操作装置20において、操作パネル4の操作面に装着するパネル装着部21と、操作スイッチを操作する操作部23と、操作部23を操作パネル4に対向して移動する送りユニット22と、操作指示に基づき、操作部23及び送りユニット22を制御する制御部25と、を備え、パネル装着部21に、操作部23、送りユニット22、及び制御部25を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械の操作パネルをLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して遠隔保守用コンピュータから遠隔操作する遠隔操作装置、及びこの遠隔操作装置を備えた工作機械に関するものである。
【背景技術】
【0002】
工作機械の遠隔操作方式として、例えば、特許文献1には、NC工作機械とパソコン(パーソナルコンピュータ)をネットワークで接続し、パソコンにて遠隔操作できるものがある。この遠隔操作方式は、パソコンにて遠隔操作した指示内容が、ネットワークを介してNC工作機械を制御するPLC(プログラマブルロジックコントローラ)に送信され、PLCが指示内容に基づきNC工作機械の操作パネルを操作しているのと同じ処理を実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−315103号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術は、操作パネルに取り付けられている押しボタンスイッチ及び切り替えスイッチ等の操作スイッチにおいては、遠隔操作されたときにPLC内部のみで処理され、操作スイッチそのものはスイッチ操作した形跡がない。そのため、PLC内部情報と操作スイッチの状態が一致しない。このため、NC工作機械の近くにいる操作者がNC工作機械を見たときに機械の動作と操作スイッチの状態が異なるため混乱しやすく、安全性を確保できないという課題がある。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、工作機械の操作パネルに取り付けられている操作スイッチを直接遠隔操作する遠隔操作装置、及びこのような遠隔操作装置を備えた工作機械を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、請求項1に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、工作機械を操作する操作スイッチを有する操作パネル部に着脱可能であって、該工作機械とは遠隔地に配置された別体の遠隔操作指示手段からの操作指示により該操作スイッチを遠隔操作する遠隔操作装置において、
前記操作パネル部の操作面に装着するパネル装着手段と、
前記操作スイッチを操作する操作部と、
前記操作部を前記操作パネル部に対向して移動する送りユニットと、
前記操作指示に基づき、前記操作部及び前記送りユニットを制御する制御部と、を備え、
前記パネル装着手段に、前記操作部、前記送りユニット、及び前記制御部を設けることである。
【0007】
請求項1の遠隔操作装置は、パネル装着手段により工作機械の操作パネル部の所定の位置に着脱可能に装着され、制御部が工作機械とは遠隔地に配置された別体の遠隔操作指示手段からの操作指示よってパネル装着部に設けられた送りユニットが操作パネル部に対向して移動し、操作部が操作スイッチを操作する。
【0008】
これにより、遠隔操作装置は、工作機械の操作パネルに取り付けられている操作スイッチを操作するためのアクチュエータ(送りユニット並びに操作部)及び制御部が一体となってユニット化され着脱可能になっているので、遠隔地から直接操作できる状態を簡単に構築することができる。また、遠隔操作装置は、操作パネルの操作スイッチの状態と工作機械の内部情報(PLC)を一致させることができる。
【0009】
請求項2に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、前記制御部は、前記操作指示に基づき前記送りユニットに二方向への移動を指示する移動指令を出力し、
前記送りユニットは、前記移動指令により二方向へ移動することである。
【0010】
請求項2の遠隔操作装置は、操作指示に基づき送りユニットが制御部からの移動指令により二方向へ移動し、操作部が操作スイッチを操作することができる。
【0011】
請求項3に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、前記操作部は、前記操作パネル部に直交する方向へ進退して前記操作スイッチを操作することである。
【0012】
請求項3の遠隔操作装置は、操作部が操作パネル部に直交する方向へ進退して操作スイッチを操作することができる。
【0013】
請求項4に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、前記制御部は、前記操作指示に基づき前記操作部に進出動作及び後退動作を指示する進退指令を出力し、
前記操作部は、前記進退指令により進退して前記操作スイッチを操作することである。
【0014】
請求項4の遠隔操作装置は、操作指示に基づき操作部が制御部からの進退指令により進退して操作スイッチを操作することができる。
【0015】
請求項5に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、前記操作スイッチを掴持又は開放し、且つ回動して前記操作スイッチを操作することである。
【0016】
請求項5の遠隔操作装置は、操作部が操作スイッチを掴持又は開放し、且つ回動して操作することができる。
【0017】
請求項6に係る遠隔操作装置の構成上の特徴は、前記制御部は、前記操作指示に基づき前記操作部に掴持動作及び開放動作を指示する掴持指令と、左回転動作及び右回転動作を指示する回動指令と、を出力し、
前記操作部は、前記掴持指令により前記操作スイッチを掴持又は開放し、且つ前記回動指令により前記操作スイッチを左回転又は右回転することである。
【0018】
請求項6の遠隔操作装置は、操作指示に基づき操作部が制御部からの掴持指令により掴持又は開放し、且つ回動指令により左回転又は右回転して操作スイッチを操作することができる。
【0019】
請求項7に係る工作機械の構成上の特徴は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の遠隔操作装置を備えたことである。
【0020】
請求項7の工作機械は、操作パネル部に遠隔操作装置を装着することにより、操作スイッチを遠隔操作できる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の遠隔操作装置によれば、操作パネルの操作スイッチの状態と工作機械の内部情報(PLC)を一致させることができる。これにより、工作機械の近くにいる操作者が工作機械を見たときに機械の動作と操作スイッチの状態が一致するので混乱せずに操作することができ、また、安全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】第1実施形態:遠隔操作装置を備える工作機械の構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態:工作機械の操作パネルの構成を示す概略図である。
【図3】第1実施形態:遠隔操作装置の構成を示す概略図である。
【図4】第1実施形態:工作機械の操作パネルに遠隔操作装置を装着した概略図である。
【図5】第1実施形態:遠隔操作するときの制御構成を示す概略図である。
【図6】第1実施形態:操作パネルにおける押しボタンスイッチの配置を説明する図である。
【図7】第1実施形態:遠隔操作装置の制御部に入力される情報(制御コマンド)を示した図である。
【図8】第2実施形態:工作機械の操作パネルの構成を示す概略図である。
【図9】第2実施形態:遠隔操作装置の構成を示す概略図である。
【図10】第2実施形態:操作パネルにおける切り替えスイッチの配置を説明する図である。
【図11】第2実施形態:遠隔操作装置の制御部に入力される情報(制御コマンド)を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の遠隔操作装置及びこの遠隔操作装置を備えた工作機械を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態の遠隔操作装置20を備える工作機械1の構成を示すブロック図である。工作機械1は、数値制御により工作物を加工する工作物加工部2、所定の加工プログラムに従って工作物加工部2の動作を制御するNC(数値制御)装置3、作業者からの指示を入力する操作パネル4(操作パネル部)、工作機械1の全体を制御するPLC5、操作パネル4に装着して遠隔地からの操作指示により操作スイッチ(後述する)を操作する遠隔操作装置20、及びネットワーク31との信号をPLC5並びに遠隔操作装置20に中継する中継器6により構成される。
【0024】
工作物加工部2は、複数の加工軸、工作物の位置決めや回転を行う工作物保持部、これらの駆動力を供給するサーボモータや各種アクチュエータ等で構成される。
【0025】
NC装置3は、CPU、メモリ、サーボモターコントロール部等で構成され、メモリにロードされた加工プログラムを実行することにより工作物加工部2の動作を制御する。
【0026】
操作パネル4は、押しボタンスイッチ13(操作スイッチ)等の入力機器、操作機能付表示器12(例えば、タッチパネル付表示器)の入出力機器、CPU等で構成され、入力機器からの入力データをPLC5へ送信し、PLC5からのデータを受信して出力機器に出力する。
【0027】
PLC5は、CPU、メモリ、入出力部等により構成され、入出力部は工作物加工部2、NC装置3、操作パネル4、及びネットワーク31とのデータ入出力を行い、メモリにロードされたシーケンスプログラムにより論理演算して工作機械1の全体を制御する。
【0028】
遠隔操作装置20は、操作パネル4に装着して工作機械1とはネットワーク31を介して遠隔地に配置されたパソコン30(遠隔操作指示手段)からの操作指示により操作パネル4に取り付けられている押しボタンスイッチ13を操作する
【0029】
図2は、工作機械1の操作パネル4の構成を示す概略図である。この操作パネル4は、工作物を加工する工作機械1に備えられ作業者からの指示を入力する装置である。操作パネル4は、作業者が工作機械1の操作を指示する押しボタンスイッチ13及び作業者がタッチパネルを押下して工作機械1の操作を指示し並びに工作機械1の状態を表示する操作機能付表示器12を備え、遠隔操作装置20を側面15に拘持して所定の位置に装着できる形状となっている。
【0030】
ここで、操作機能付表示器12の遠隔操作は、パソコン30からの操作指示が図1に示すネットワーク31及び中継器6を介してPLC5に送信されて、PLC5がタッチパネルを押下した操作に相当する働きをして行われる。詳細は省略する。
【0031】
図3は、遠隔操作装置20の構成を示す概略図である。この遠隔操作装置20は、操作パネル4の側面15に拘持して所定の位置に装着するパネル装着部21、この左右のパネル装着部21に渡しを架けるように設けられた四角のフレーム構造で、操作パネル4を操作者から見て左右方向がX軸で上下方向がY軸のときにX−Y平面で移動する送りユニット22(Y軸を移動するユニット22a並びにX軸を移動するユニット22bを備える)、X軸を移動するユニット22bに取り付けられ操作パネル4に直交する方向への進退により押しボタンスイッチ13を押下して操作する操作部23、及び送りユニット22の下部に設けられ遠隔地に配置されたパソコン30と接続する制御部25にて構成される。
【0032】
送りユニット22は、直線運動機器(例えば、LMアクチュエータ(Linear Motion Actuator))を備え、制御部25からの操作指示によりX−Y平面で移動し、操作部23が押しボタンスイッチ13に対向して位置決めする。
操作部23は、直線運動機器(例えば、直進型の電動シリンダ)を備え、制御部25からの操作指示により押しボタンスイッチ13を所定のトルクにて押下して操作する。
【0033】
図4は、工作機械1の操作パネル4に遠隔操作装置20を装着した概略図である。遠隔操作装置20は、工作機械1を保守するために遠隔地に配置された別体の遠隔保守用のパソコン30から遠隔操作するときに、工作機械1の操作パネル4の操作面の所定の位置に着脱可能に装着されて使用される。
【0034】
図5は、遠隔操作するときの制御構成を示す概略図である。遠隔操作装置20を装着した工作機械1の操作パネル4とはネットワーク31を介して遠隔地に配置されたパソコン30は、遠隔操作することにより操作指示を遠隔操作装置20に送信する。遠隔操作装置20は、受信した操作指示により操作を実行するために必要な各動作を指示するそれぞれの指令を出力する制御部25、制御部25から移動指令26を入力する送りユニット22、及び制御部25から進退指令27を入力する操作部23にて構成される。
【0035】
遠隔操作者がパソコン30にて押しボタンスイッチ13の押下を操作指示すると、この操作により操作指示がネットワーク31を介して遠隔操作装置20が備える制御部25に送信される。制御部25は、受信した操作指示により、送りユニット22が操作パネル4の所望の押しボタンスイッチ13に対向するように移動指令26を出力する。この移動指令26により送りユニット22は、X−Y平面を移動し、操作部23が押しボタンスイッチ13に対向して位置決めする。また、制御部25は、操作部23が対向している押しボタンスイッチ13を所定のトルクにて押下するように進退指令27を出力する。この進退指令27により操作部23は、進出して押しボタンスイッチ13を押下して操作する。
【0036】
図6は、操作パネル4における押しボタンスイッチ13の配置を説明する図である。操作パネル4のX−Y座標は、左上端をX:0、Y:0とし、所定の位置に配置された押しボタンスイッチ13の座標はX:100、Y:150となる。
【0037】
図7は、遠隔操作装置20の制御部25に入力される情報(制御コマンド)を示した図である。パソコン30にて押しボタンスイッチ13の押下を操作指示したときに制御部25に入力される情報は、操作スイッチ種類が「第1押しボタンスイッチ」、移動指令26はX軸位置が「100」、並びにY軸位置が「150」、及び進退指令27は第1操作種類が「進退」、並びに第1操作指令が「進出」となる。
【0038】
これにより、制御部25は、この制御コマンドに基づき送りユニット22に対して座標X:100、Y:150への移動指令26、及び操作部23に対して進出するための進退指令27を出力する。そして、遠隔操作装置20は、送りユニット22が移動し、操作部23が進出して押しボタンスイッチ13を押下することにより遠隔操作される。
【0039】
以上のように、本実施の形態に係る遠隔操作装置20及び工作機械1によれば、工作機械1の操作パネル4に取り付けられている押しボタンスイッチ13を操作するためのアクチュエータ及び制御部が一体となってユニット化され着脱可能になっているので、遠隔地から直接操作できる状態を簡単に構築することができる。また、本実施の形態に係る本発明の遠隔操作装置20は、操作パネル4の操作スイッチの状態と工作機械1の内部情報(PLC)を一致させることができる。これにより、工作機械1の近くにいる操作者が工作機械1を見たときに機械の動作と操作スイッチの状態が一致するので混乱せずに操作することができ、また、安全性が確保できる。さらに、本実施の形態に係る工作機械1は、遠隔地にある該工作機械1の製造会社がLAN等のネットワークを介して遠隔操作することにより安全に保守できる。
【0040】
なお、本実施の形態では、操作パネル4に備える操作機能付表示器12の遠隔操作は、パソコン30からの操作指示がPLC5に送信されて行われるとしたが、この操作指示が遠隔操作装置20に送信されて本実施形態の押しボタンスイッチ13の操作と同様に操作機能付表示器12を直接押下して操作してもよい。
【0041】
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態における工作機械1の操作パネル4が押しボタンスイッチ13に加えて切り替えスイッチ14(操作スイッチ)を備え、操作部23が直線運動機器に換わってマニピュレータを備え、切り替えスイッチ14を左側に切り替える遠隔操作した実施形態である。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成の説明は、簡単のため省略する。
【0042】
図8は、第2実施形態の工作機械1の操作パネル4の構成を示す概略図である。図8において、図2に示される実施の形態と同一の構成ないしは要素には、図2と同じ参照符号を付している。そして、簡単のため、それらの説明は省略する。
操作パネル4は、作業者が工作機械1の操作を指示する切り替えスイッチ14を備える。
【0043】
図9は、第2実施形態の遠隔操作装置20の構成を示す概略図である。図9において、図3に示される実施の形態と同一の構成ないしは要素には、図3と同じ参照符号を付している。そして、簡単のため、それらの説明は省略する。
操作部23は、マニピュレータ(例えば、2本指のマニピュレータ)を備え、進退指令27(操作指示)により押しボタンスイッチ13を所定のトルクにて押下し、掴持指令28(操作指示)及び回動指令29(操作指示)により切り替えスイッチ14を掴持及び回動して操作する。
【0044】
図10は、第2実施形態の操作パネル4における切り替えスイッチ14の配置を説明する図である。図10において、図6に示される実施の形態と同一の構成ないしは要素には、図6と同じ参照符号を付している。そして、簡単のため、それらの説明は省略する。
操作パネル4の所定の位置に配置された切り替えスイッチ14の座標はX:100、Y:300となる。
【0045】
図11は、第2実施形態の遠隔操作装置20の制御部25に入力される情報(制御コマンド)を示した図である。パソコン30にて切り替えスイッチを左側に切り替える操作をしたときに制御部25に入力される情報は、操作スイッチ種類が「第1切り替えスイッチ」、移動指令26はX軸位置が「100」、並びにY軸位置が「300」、掴持指令28は第1操作種類が「掴持」、並びに第1操作指令が「掴持」、回動指令29は第2操作種類が「回動」、並びに第2操作指令が「左回転」、及び掴持指令28は第3操作種類が「掴持」、並びに第3操作指令が「開放」となる。
【0046】
これにより、制御部25は、この制御コマンドに基づき送りユニット22に対して座標X:100、Y:300への移動指令26を出力する。また、制御部25は、操作部23に対して切り替えスイッチ14を掴持し、左側へ回転し、及び掴持状態から開放するために、それぞれに掴持指令28、回動指令29、及び掴持指令28を出力する。そして、遠隔操作装置20は、送りユニット22が移動し、操作部23が備えるマニピュレータが切り替えスイッチ14を左側に切り替えることにより遠隔操作される。
【0047】
なお、本実施の形態では、切り替えスイッチ14を左側に切り替える操作をするとしたが、第2操作指令を「右回転」として右側に切り替える操作としてもよい。
また、切り替えスイッチ14を操作するとしたが、押しボタンスイッチ13を進退指令27により押下して操作してもよい。
【0048】
以上のように、本実施の形態に係る遠隔操作装置20及び工作機械1によれば、第1実施形態に同じく効果を得ることができる。さらに、工作機械1の操作パネル4(操作パネル部)に取り付けられている切り替えスイッチ14を遠隔地から直接操作できる。
【符号の説明】
【0049】
1:工作機械、 4:操作パネル(操作パネル部)、 13:押しボタンスイッチ(操作スイッチ)、 14:切り替えスイッチ(操作スイッチ)、 20:遠隔操作装置、 21:パネル装着部(パネル装着手段)、 22:送りユニット、 23:操作部、 25:制御部、 26:移動指令、 27:進退指令、 28:掴持指令、 29:回動指令、 30:パソコン(遠隔操作指示手段)、 31:ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械を操作する操作スイッチを有する操作パネル部に着脱可能であって、該工作機械とは遠隔地に配置された別体の遠隔操作指示手段からの操作指示により該操作スイッチを遠隔操作する遠隔操作装置において、
前記操作パネル部の操作面に装着するパネル装着手段と、
前記操作スイッチを操作する操作部と、
前記操作部を前記操作パネル部に対向して移動する送りユニットと、
前記操作指示に基づき、前記操作部及び前記送りユニットを制御する制御部と、を備え、
前記パネル装着手段に、前記操作部、前記送りユニット、及び前記制御部を設けたことを特徴とする遠隔操作装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記操作指示に基づき前記送りユニットに二方向への移動を指示する移動指令を出力し、
前記送りユニットは、前記移動指令により二方向へ移動することを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作装置。
【請求項3】
前記操作部は、前記操作パネル部に直交する方向へ進退して前記操作スイッチを操作することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遠隔操作装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記操作指示に基づき前記操作部に進出動作及び後退動作を指示する進退指令を出力し、
前記操作部は、前記進退指令により進退して前記操作スイッチを操作することを特徴とする請求項3に記載の遠隔操作装置。
【請求項5】
前記操作部は、前記操作スイッチを掴持又は開放し、且つ回動して前記操作スイッチを操作することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の遠隔操作装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記操作指示に基づき前記操作部に掴持動作及び開放動作を指示する掴持指令と、左回転動作及び右回転動作を指示する回動指令と、を出力し、
前記操作部は、前記掴持指令により前記操作スイッチを掴持又は開放し、且つ前記回動指令により前記操作スイッチを左回転又は右回転することを特徴とする請求項5に記載の遠隔操作装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の遠隔操作装置を備えたことを特徴とする工作機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−84113(P2012−84113A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−52452(P2011−52452)
【出願日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【出願人】(000001247)株式会社ジェイテクト (7,053)
【Fターム(参考)】