説明

遠隔監視システム

【課題】設備の異常監視システムに於いて、確実かつ迅速に設備異常を通知する。
【解決手段】ビル設備の異常監視を行う設備監視制御装置20−1と、ビル設備の情報を管理する設備制御センタ60と設備監視センタ70とを備えている設備遠隔監視システム10に於いて、設備監視制御装置20−1には、設備制御センタ60と通信するインターネット100と、設備監視センタ70と通信する電話網120とが接続されており、設備制御センタ60と設備監視センタ70との間にはイントラネット110が接続されている。設備監視制御装置20−1がビル設備の異常を検出すると、電話網120を介して設備監視センタ70に通知すると共に、インターネット100を介して、設備制御センタ60に詳細内容を通知する。設備監視センタ70は、設備制御センタ60から異常の詳細内容を取得する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビルやプラントなどの設備に対して、これらの火災、機器の故障、不正な侵入などの緊急状態を遠隔地から監視する遠隔監視システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビルやプラントなどの設備に設置される設備監視装置は、通信インタフェースを備え、遠隔地の設備監視センタに情報を送信できるようになっている。これら設備監視装置は、監視対象である設備の異常を検知した際、設備監視センタに、検知した設備の異常を緊急状態として通知する。これら設備監視装置は、確実に動作することが求められるため、通信異常が発生しても検知した緊急状態を通知できるように想定しておく必要がある。
【0003】
特許文献1には、複数の異なる通信インタフェースを備えた設備監視装置の発明が記載されている。特許文献1に記載の設備監視装置は、設備異常の通知の際に、一方の通信インタフェースでの通信が不可能であった場合に、他方の通信インタフェースでの通信を行うように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−054166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されている発明では、緊急状態(設備異常)の通知の際、LAN(Local Area Network)インタフェースでの通信が不可能であると判断した後に、携帯電話網通信インタフェースでの通信を行っている。そのため、迅速に緊急状態の通知が実現できない場合がある、という問題があった。
そこで、本発明は、確実かつ迅速に緊急状態を通知できる遠隔監視システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し、本発明の目的を達成するために、以下のように構成した。
【0007】
すなわち、請求項1に記載の発明では、状態監視を行う監視装置と、状態監視情報を管理するコンピュータである第1の管理センタおよび第2の管理センタとを備えている遠隔監視システムに於いて、前記第1の管理センタは、第1の管理センタの処理部と第1の管理センタの記録部とを備えており、前記第2の管理センタは、第2の管理センタの処理部と第2の管理センタの記録部とを備えており、前記監視装置には、前記第1の管理センタと通信する第1の通信路と、前記第2の管理センタと通信する第2の通信路とが接続されており、前記第1の管理センタと前記第2の管理センタとには、相互に通信する第3の通信路が接続されており、前記監視装置が所定の緊急状態を検出すると、前記第1の通信路を介して前記第1の管理センタへ前記所定の緊急状態の概要を通知すると共に、前記第2の通信路を介して前記第2の管理センタへ前記所定の緊急状態の詳細内容を通知し、前記第1の管理センタの処理部は、受信した前記所定の緊急状態に関する詳細内容を、前記第3の通信路を介して前記第2の管理センタから取得する、ことを特徴とする遠隔監視システムとした。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、確実かつ迅速に緊急状態を通知できる遠隔監視システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システムを示す概略の構成図である。
【図2】第1の実施形態に於ける設備履歴バッファの構成を示す図である。
【図3】第1の実施形態に於ける履歴DBの構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の設備履歴情報取得処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その1)を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その2)を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に於ける設備監視センタの通信サーバの履歴詳細内容補完処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に於ける設備制御センタの通信サーバの履歴詳細内容補完処理を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態に於ける設備制御センタの通信サーバのDB登録後のタイムアウト処理を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態に於ける設備監視センタの通信サーバのDB登録後のタイムアウト処理を示すフローチャートである。
【図11】第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システムの動作を示すシーケンス図である。
【図12】第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システムを示す概略の構成図である。
【図13】第2の実施形態に於ける設備監視制御装置の設備履歴情報取得処理を示すフローチャートである。
【図14】第2の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その2)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以降、本発明を実施するための形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0011】
(第1の実施形態の構成)
【0012】
図1は、第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システムを示す概略の構成図である。
第1の実施形態の設備遠隔監視システム10(遠隔監視システム)は、顧客ビル11に設置されている設備監視制御装置20−1〜20−n(監視装置)と、設備監視センタ70(第1の管理センタ)と、設備制御センタ60(第2の管理センタ)とを備えている。なお、nは自然数である。
【0013】
顧客ビル11に設置されている設備監視制御装置20−1〜20−nは、電話網120(第1の通信路)を介して設備監視センタ70に接続され、インターネット100(第2の通信路)を介して設備制御センタ60に接続されている。設備監視センタ70は、イントラネット110(第3の通信路)を介して設備制御センタ60に接続されている。
【0014】
《顧客ビル11が備えている設備》
顧客ビル11には、設備監視制御装置20−1〜20−nの他に、顧客情報処理端末40を有している。顧客ビル11は、当該ビルの設備群である防犯センサ31と、火災センサ32と、カメラ33と、空調34と、照明35と、電気錠36と、カードリーダ37と、電力計38と、ガス計39とを備えている。以下、これらを総称してビル設備群(31〜39)と記載する。
【0015】
設備監視制御装置20−1は、ビル設備群(31〜39)である防犯センサ31と、火災センサ32と、カメラ33と、空調34と、照明35と、電気錠36と、カードリーダ37と、電力計38と、ガス計39とに接続されている。設備監視制御装置20−1〜20−n(監視装置)は、これらビル設備群(31〜39)の監視を行う。
第1の実施形態の設備監視制御装置20−1〜20−nは、それぞれ1台で複数のビル設備群(31〜39)の監視を行っている。しかし、これに限られず、設備監視制御装置20−1〜20−nは、1台ごとに1つのビル設備の監視を行ってもよい。
【0016】
防犯センサ31は、例えば、顧客ビル11の窓や扉に設けられ、これらの開閉を検知するセンサである。火災センサ32は、例えば、顧客ビル11の各階の天井に設けられ、炎や熱を検知するセンサである。カメラ33は、例えば、顧客ビル11の出入り口に設けられた監視カメラである。
空調34は、顧客ビル11に設けられたエアー・コンディショナである。照明35は、顧客ビル11の天井や壁面に設けられた蛍光灯やLED(Light Emitting Diode)などである。電気錠36は、顧客ビル11の出入り口の扉に設けられた錠であり、後述するカードリーダ37によって、この錠のロックが解除される。
カードリーダ37は、顧客ビル11のテナントに付与されたICカードを読み取るリーダ装置である。電力計38は、顧客ビル11が消費した電力の積算値を測定する装置である。ガス計39は、顧客ビル11が消費したガスの積算値を測定する装置である。
【0017】
設備監視制御装置20−1は、処理部21と、監視制御部22と、記憶部23と、設備監視制御インタフェース24と、ネットワークインタフェース25と、電話回線インタフェース26とを有している。
【0018】
処理部21には、監視制御部22と、記憶部23と、設備監視制御インタフェース24と、ネットワークインタフェース25と、電話回線インタフェース26とが接続されている。記憶部23は、ネットワーク送信バッファ23aと、電話回線送信バッファ23bと、設備履歴バッファ27とを格納している。
【0019】
処理部21は、図示しないCPU(Central Processing Unit)が、図示しないROM(Read Only Memory)やハードディスク装置に格納されている制御プログラムを、図示しないRAM(Random Access Memory)上に展開して実行することによって具現化され、設備監視制御装置20−1の動作を制御する。
【0020】
監視制御部22は、ビル設備群(31〜39)の異常の監視と、動作の制御と、設備履歴情報の管理とを行う。異常の監視に於いて、ビル設備群(31〜39)の故障やセンサ異常検知などを監視する。動作の制御に於いて、ビル設備群(31〜39)の動作開始または動作停止の指示と、動作設定値の変更を指示する。設備履歴情報の管理に於いて、ビル設備群(31〜39)の異常情報、制御結果、稼動状態、計測結果などを記憶部23に記憶するよう指示する。
【0021】
記憶部23は、前述したROM、RAM、および、ハードディスク装置などによって構成され、様々な情報とプログラムとを格納していると共に、設備履歴情報を管理する。設備履歴情報とは、設備履歴バッファ27に格納されている情報である。
【0022】
設備監視制御インタフェース24は、ビル設備群(31〜39)の状態入力信号を処理部21に入力して、ビル設備群(31〜39)の状態を通知する。設備監視制御インタフェース24は更に、処理部21の制御出力信号をビル設備群(31〜39)に出力し、このビル設備群(31〜39)を制御する。
【0023】
ネットワークインタフェース25は、例えば、イーサネット(登録商標)の信号を入出力するインタフェースである。ネットワークインタフェース25は、処理部21とインターネット100とに接続されている。設備監視制御装置20−1の処理部21が、設備制御センタ60と通信する際に用いられる。
【0024】
電話回線インタフェース26は、例えばモデムであり、電話回線を介して遠隔地のコンピュータと情報をやり取りするインタフェースである。電話回線インタフェース26は、処理部21と設備監視センタ70とに接続されている。電話回線インタフェース26は、設備監視制御装置20−1の処理部21が、設備監視センタ70と通信する際に用いられる。設備監視制御装置20−2〜20−nも、上述した設備監視制御装置20−1と同様の構成を有している。
【0025】
顧客ビル11には、情報処理機能および表示機能を有するコンピュータである顧客情報処理端末40を備えている。顧客情報処理端末40は、設備制御センタ60で管理している設備履歴情報の閲覧と、設備制御センタ60に対しビル設備群(31〜39)の制御命令の送信とを行う。
【0026】
第1の実施形態では、顧客ビル11に顧客情報処理端末40が備えられている。しかし、これに限られず、顧客ビル11とは別の建物に設置されたコンピュータなどを顧客情報処理端末40として使用してもよい。
《設備制御センタ60が備えている設備》
【0027】
設備制御センタ60は、通信サーバ62とDB(DataBase)サーバ63とを有している。通信サーバ62とDBサーバ63とは、相互に接続されている。なお、以下の記載と図面とに於いて、データベースのことを「DB」と記載している場合がある。
設備制御センタ60は、処理部である通信サーバ62と、記憶部であるDBサーバ63とを備えている。しかし、これに限られず、単一のサーバに、処理部と記憶部の両方の役割を担わせてもよい。
【0028】
DBサーバ63は、後述する図3(a)に示す履歴DB64と、顧客ビル名、フロア名、ビル設備の設置場所、および、IP(Internet Protocol)アドレスなどが格納された顧客ビル詳細情報DB(不図示)とを、自身の記憶部に格納している。通信サーバ62は、SQL言語に準拠した指示コマンドを、DBサーバ63に送信することにより、履歴DB64の読み書きが可能である。
通信サーバ62は、インターネット100を介して設備監視制御装置20−1〜20−nと顧客情報処理端末40とに接続されている。通信サーバ62は更に、イントラネット110を介して設備監視センタ70の通信サーバ72に接続されている。
【0029】
通信サーバ62は、図示しないネットワークインタフェースを用いて、一定時間おきに、または、顧客情報処理端末40からの要求に従い、設備監視制御装置20−n(nは自然数)から設備履歴情報を取得する。設備監視制御装置20−nは、緊急度の高い設備履歴情報(所定の緊急状態の詳細内容)については自発的に通信サーバ62に対して送信する。通信サーバ62は、インターネット100を介して受信した設備履歴情報を解析して、DBサーバ63に登録する。
《設備監視センタ70が備えている設備》
【0030】
設備監視センタ70は、電話回線通信装置71と、通信サーバ72と、DBサーバ73と、センタ情報処理端末75とを有している。
電話回線通信装置71は、例えばモデムであり、電話回線インタフェース26と同様に、電話回線を介して遠隔地のコンピュータと情報をやり取りする装置である。電話回線通信装置71は、例えばバスを介して通信サーバ72に接続されている。通信サーバ72は、DBサーバ73に接続されている。センタ情報処理端末75は、DBサーバ73に接続されている。
電話回線通信装置71は、電話網120を介して設備監視制御装置20−1〜20−nとの通信を行う。
設備監視センタ70は、処理部である通信サーバ72と記録部であるDBサーバ73とを備えている。しかし、これに限られず、単一のサーバに、処理部と記憶部の両方の役割を担わせてもよい。
【0031】
DBサーバ73は、履歴DB74を格納している。通信サーバ72は、SQL言語に準拠した指示コマンドを、DBサーバ73に送信することにより、履歴DB74の読み書きが可能である。
通信サーバ72は、電話回線通信装置71と電話網120とを介して設備監視制御装置20−1〜20−nに接続されている。通信サーバ72は更に、イントラネット110を介して設備制御センタ60の通信サーバ62に接続されている。
通信サーバ72は、電話回線通信装置71と電話網120とを介して受信した情報を解析して、DBサーバ73に登録する。
【0032】
センタ情報処理端末75は、情報処理機能および表示機能を有するコンピュータであり、DBサーバ73に情報を登録し、DBサーバ73に格納されている情報を取得する。
【0033】
設備監視制御装置20−nは、緊急度の高い設備履歴情報の概要に限り、設備監視センタ70へ送信する。緊急度の高い設備履歴情報の概要(所定の緊急状態の概要)とは、緊急度フラグ27f(図2参照)が「1」である設備履歴情報のうち、履歴詳細内容の項目を除いたものである。設備監視センタ70では、この緊急度の高い設備履歴情報を受信すると、センタ情報処理端末75の画面上に受信内容を表示し、設備監視センタ70の管理者に、設備異常の発生を通知する。
設備制御センタ60の通信サーバ62と、設備監視センタ70の通信サーバ72とは、イントラネット110を介して接続され、情報を相互に送受信可能である。
【0034】
第1の実施形態では、設備制御センタ60の通信サーバ62と、設備監視センタ70の通信サーバ72との接続にイントラネット110を用いている。しかし、これに限られず、専用線やインターネット100によって、通信サーバ62と通信サーバ72とを接続してもよい。
【0035】
図2は、第1の実施形態に於ける設備履歴バッファの構成を示す図である。
設備履歴バッファ27は、シーケンス番号27aの項目と、設備種別27bの項目と、設備異常種別27cの項目と、作成日時27dの項目と、履歴詳細内容27eの項目と、緊急度フラグ27fの項目とを有している。
シーケンス番号27aの項目には、当該設備履歴のレコードを一意に特定する固有の番号情報が格納されている。
【0036】
設備種別27bの項目には、当該設備履歴のレコードは、どの設備に係るものであるかの情報が格納されている。
設備異常種別27cの項目には、当該設備履歴のレコードは、どのような異常種別であるかという情報が格納されている。具体的には、正常動作、設備故障、信号異常、および、センサ反応の異常種別が格納されている。
作成日時27dの項目には、当該設備履歴のレコードが作成された日時の情報が格納されている。
履歴詳細内容27eの項目には、当該設備履歴のレコードに係る具体内容を示す詳細内容情報が格納されている。
【0037】
緊急度フラグ27fの項目には、当該設備履歴のレコードの緊急度が格納されている。緊急度が高いときには「1」が格納されている。緊急度が高くないときには「0」が格納されている。
所定の緊急状態の概要とは、シーケンス番号27aの項目と、設備種別27bの項目と、設備異常種別27cの項目と、作成日時27dの項目と、緊急度フラグ27fの項目とである。所定の緊急状態の詳細とは、上記の項目に加えて、履歴詳細内容27eの項目でを含んだものである。
【0038】
図3(a),(b)は、第1の実施形態に於ける履歴DBの構成を示す図である。
【0039】
図3(a)は、設備制御センタ60の履歴DB64を示す図である。
設備制御センタ60には、前述した図2に示す設備履歴バッファ27の情報が全て送信され、履歴DB64に記録される。
【0040】
履歴DB64は、履歴No64aの項目と、ビルコード64bの項目と、設備異常コード64cの項目と、発生日時64dの項目と、履歴詳細内容64eの項目と、送信済フラグ64fの項目と、緊急度フラグ64gの項目とを有している。
履歴No64aの項目には、設備履歴情報の固有番号の情報が格納されている。
ビルコード64bの項目には、当該設備履歴情報に係る顧客ビル11のコード情報が格納されている。
【0041】
設備異常コード64cの項目には、当該設備履歴情報に係る設備異常のコード情報が格納されている。第1の実施形態では、設備履歴バッファ27の設備種別27bと設備異常種別27cとがコード化され、ハイフンで区切られて格納されている。
【0042】
発生日時64dの項目には、当該設備履歴情報に係る設備異常が発生した日時の情報が格納されている。第1の実施形態では、設備履歴バッファ27の作成日時27dの情報が格納されている。
【0043】
履歴詳細内容64eの項目には、当該設備履歴情報に係る設備異常の詳細内容が格納されている。第1の実施形態では、設備履歴バッファ27の履歴詳細内容27eの情報が格納されている。
【0044】
送信済フラグ64fの項目には、当該設備履歴情報を設備監視センタ70に送信済であるか否かを示す情報が格納されている。送信済フラグ64fの項目に格納されている値が「1」のとき、当該レコードは送信済であることを示している。送信済フラグ64fの項目に格納されている値が「0」のとき、当該レコードは未送信であることを示している。
【0045】
緊急度フラグ64gの項目には、当該設備履歴情報の緊急度を示す情報が格納されている。緊急度フラグ64gの項目に格納されている値が「1」のとき、緊急度が高いことを示している。「0」のとき、緊急度が低いことを示している。第1の実施形態では、設備履歴バッファ27の緊急度フラグ27fの情報が格納されている。
【0046】
図3(b)は、設備監視センタ70の履歴DB74を示す図である。
設備監視センタ70には、前述した図2に示す設備履歴バッファ27の情報のうち、緊急度が「1」のレコードが送信され、履歴DB74に記録される。
【0047】
履歴DB74は、履歴No74aの項目と、ビルコード74bの項目と、設備異常コード74cの項目と、発生日時74dの項目と、履歴詳細内容74eの項目とを有している。
履歴No74aの項目には、履歴No64aの項目と同様に、設備履歴情報の固有番号の情報が格納されている。
ビルコード74bの項目には、ビルコード64bの項目と同様に、当該設備履歴情報に係る顧客ビル11のコード情報が格納されている。
設備異常コード74cの項目には、設備異常コード64cの項目と同様に、当該設備履歴情報に係る設備異常のコード情報が格納されている。第1の実施形態では、設備履歴バッファ27の設備種別27bと設備異常種別27cとがコード化され、ハイフンで区切られて格納されている。
発生日時74dの項目には、発生日時64dの項目と同様に、当該設備履歴情報に係る設備異常が発生した日時の情報が格納されている。
履歴詳細内容74eの項目には、履歴詳細内容64eの項目と同様に、当該設備履歴情報に係る設備異常の詳細内容が格納されている。
【0048】
(第1の実施形態の動作)
【0049】
図1を基に、設備遠隔監視制御システムの動作を説明する。
【0050】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、所定の緊急状態である緊急度の高い設備履歴情報、および、緊急度の低い正常動作の設備履歴情報を作成する。緊急度の高い設備履歴情報とは、設備故障、信号異常、センサ反応などである。設備故障とは、ビル設備群(31〜39)の故障をいう。信号異常とは、ビル設備群(31〜39)から受信した信号の異常をいう。センサ反応とは、ビル設備群(31〜39)から受信した信号の所定の反応をいう。例えば、防犯センサ31のセンサ信号が不正な侵入を検知したことをいう。
【0051】
設備故障の設備履歴情報は、例えば、設備監視制御インタフェース24において、ビル設備群(31〜39)から状態入力信号を取得できない場合に作成される。さらに、ビル設備群(31〜39)に対して制御出力信号を送信しても、状態入力信号が変化しない場合などにも作成される。
【0052】
信号異常の設備履歴情報は、例えば、設備監視制御インタフェース24の状態入力信号が所定の閾値を超えた場合、または、想定外の信号状態であった場合などに作成される。
センサ反応の設備履歴情報は、防犯センサ31から不審者の侵入信号を検知したとき、火災センサ32から火災発生信号を検知したときなどに作成される。
【0053】
正常動作の設備履歴情報は、例えば設備監視制御インタフェース24において、ビル設備群(31〜39)からの状態入力信号が所定の閾値内で変化があった場合に作成される。さらに、ビル設備群(31〜39)に対し制御出力信号を出力して設備の動作および動作の停止、または、動作設定値を変更した場合などにも作成される。
【0054】
設備監視制御装置20−1〜20−nが作成した設備履歴情報は、設備履歴バッファ27に格納される。設備履歴バッファ27は、リングバッファとして形成される。
【0055】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、設備履歴情報を作成したとき、記憶部23のネットワーク送信バッファ23aに、設備履歴バッファ27のシーケンス番号27aを蓄積する。
【0056】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、設備制御センタ60の通信サーバ62からの要求により、ネットワーク送信バッファ23aに蓄積したシーケンス番号27aに基いて、当該設備履歴情報を通信サーバ62へ送信し、ネットワーク送信バッファ23aから削除する。
【0057】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、設備履歴情報を通信サーバ62へ送信する際に、設備監視制御装置20−1〜20−n内での共通情報を設備履歴情報に付与して送信する。共通情報とは、顧客を特定するための顧客コードと、ビルを特定するためのビルコードと、設備監視制御装置20−1〜20−nを、それぞれ特定するための装置コードからなる。これらの共通情報は、設備履歴情報作成のときに予め付与しておいてもよい。
【0058】
顧客コード、ビルコード、装置コード、設備番号、設備種別コード、履歴情報種別などの情報は、設備監視制御装置20−1〜20−nと、設備制御センタ60のDBサーバ63や設備監視センタ70のDBサーバ73との間で一致している必要がある。設備監視制御装置20−1〜20−nは、これらの情報を予め設定ファイルとして記憶部23に格納している。しかし、これに限られず、稼働開始の際に、設備制御センタ60、または、設備監視センタ70から初期設定データとしてダウンロードしてもよい。
【0059】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、緊急度の高い設備履歴情報を作成した場合、記憶部23のネットワーク送信バッファ23aに加えて、電話回線送信バッファ23bにも当該設備履歴情報のシーケンス番号27aを蓄積する。設備監視制御装置20−1〜20−nは、ネットワーク送信バッファ23aに蓄積した設備履歴情報を、設備制御センタ60へ送信する。設備監視制御装置20−1〜20−nは更に、電話回線送信バッファ23bに蓄積した設備履歴情報を、設備監視センタ70へ送信する。
【0060】
設備監視制御装置20−1〜20−nは、緊急度の高い設備履歴情報に、共通情報である顧客コードとビルコードと装置コードとを付与し、設備制御センタ60へ送信する。設備監視制御装置20−1〜20−nは、設備制御センタ60への送信が完了した際、ネットワーク送信バッファ23aから当該シーケンス番号27aを削除する。
【0061】
設備監視制御装置20−1〜20−nは一方で、緊急度の高い設備履歴情報を設備監視センタ70へ送信する際には、送信データ量を減らすために履歴詳細内容を除き、かつ、共通情報である顧客コードとビルコードと装置コードとを付与して送信する。設備監視制御装置20−1〜20−nは、設備監視センタ70への送信が完了した際、電話回線送信バッファ23bから当該シーケンス番号27aを削除する。
すなわち、設備監視制御装置20−1〜20−n(監視装置)が所定の緊急状態を検出すると、電話網120(第1の通信路)を介して設備監視センタ70(第1の管理センタ)へ所定の緊急状態の概要を通知する。それと共に、インターネット100(第2の通信路)を介して設備制御センタ60(第2の管理センタ)へ所定の緊急状態の詳細内容を通知する。
【0062】
図4は、第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の設備履歴情報取得処理を示すフローチャートである。ここでは例として、設備監視制御装置20−1の防犯センサ31に対する設備履歴情報取得処理を説明する。この処理は、独立したスレッドとして動作している。
【0063】
処理を開始すると、ステップS10に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、防犯センサ31の状態を検知したか否かを判断する。防犯センサ31の状態を検知したならば(Yes)、ステップS11の処理を行う。防犯センサ31の状態を検知しなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
【0064】
ステップS11に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、この防犯センサ31の異常種別を判断する。異常種別が「正常動作」であったならば、ステップS12の処理を行う。異常種別が「設備故障」、「信号異常」、「センサ反応」のいずれかであったならば、ステップS13の処理を行う。
ステップS12に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、緊急度を「0」に設定し、ステップS14の処理を行う。
ステップS13に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、緊急度を「1」に設定し、ステップS14の処理を行う。
ステップS14に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、当該設備状態と緊急度を、設備履歴情報として設備履歴バッファ27に記録する。
【0065】
ステップS15に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、当該設備履歴情報に対応したシーケンス番号27aを、ネットワーク送信バッファ23aに蓄積する。
【0066】
ステップS16に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、当該設備履歴情報の緊急度が「1」であるか否か、すなわち、当該設備履歴情報の緊急度が高いか否かを判断する。緊急度が高いならば(Yes)ステップS17の処理を行う。緊急度が高くないならば(Yes)ステップS18の処理を行う。
【0067】
ステップS17に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、当該設備履歴情報に対応したシーケンス番号27aを、電話回線送信バッファ23bに蓄積する。
【0068】
ステップS18に於いて、設備監視制御装置20−1の監視制御部22は、一定時間ウェイトする。ステップS18の処理が終了すると、ステップS10の処理に戻る。
設備監視制御装置20−1の監視制御部22では、上述した図4に示す処理と同様な処理によって各監視対象の設備を監視するスレッドが動作している。
【0069】
図5は、第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その1)を示すフローチャートである。ここでは例として、設備監視制御装置20−1の処理を説明する。この処理は、独立したスレッドとして動作している。
【0070】
処理を開始すると、ステップS20に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、ネットワーク送信バッファ23aにシーケンス番号27aの情報が有るか否かを判断する。ネットワーク送信バッファ23aにシーケンス番号27aの情報が有ったならば(Yes)、ステップS21の処理を行う。ネットワーク送信バッファ23aにシーケンス番号27aの情報が無かったならば(No)、ステップS25の処理を行う。
ステップS21に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、当該シーケンス番号27aを基に、設備履歴バッファ27から設備履歴情報を取得する。
【0071】
ステップS22に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、取得した設備履歴情報の詳細を、ネットワークインタフェース25を介して設備制御センタ60の通信サーバ62に送信する。設備履歴情報の詳細とは、履歴詳細内容27eを含んだ情報である。
【0072】
ステップS23に於いて、送信が成功したか否かを判断する。送信が成功したならば(Yes)、ステップS24の処理を行う。送信が成功しなかったならば(No)、ステップS25の処理を行う。
ステップS24に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、ネットワーク送信バッファ23aから、当該シーケンス番号27aの情報を削除する。
【0073】
ステップS25に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、一定時間ウェイトする。ステップS25の処理が終了すると、ステップS20の処理に戻る。
すなわち、設備監視制御装置20−1は、設備制御センタ60に、複数の送信側と複数の受信側とが相互に通信する通信路であるインターネット100を介して通信を行っている。
【0074】
図6は、第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その2)を示すフローチャートである。ここでは例として、設備監視制御装置20−1の処理を説明する。この処理は、独立したスレッドとして動作している。
【0075】
処理を開始すると、ステップS20aに於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、電話回線送信バッファ23bにシーケンス番号27aが有るか否かを判断する。電話回線送信バッファ23bにシーケンス番号27aが有ったならば(Yes)、ステップS21の処理を行う。電話回線送信バッファ23bにシーケンス番号27aが無かったならば(No)、ステップS25の処理を行う。
ステップS21に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、当該シーケンス番号27aを基に、設備履歴バッファ27から設備履歴情報を取得する。
【0076】
ステップS22aに於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、取得した設備履歴情報の概略を、電話回線インタフェース26を介して設備監視センタ70の通信サーバ72に送信する。設備履歴情報の概略とは、履歴詳細内容27eを含んでいない情報である。
【0077】
ステップS23に於いて、送信が成功したか否かを判断する。送信が成功したならば(Yes)、ステップS24aの処理を行う。送信が成功しなかったならば(No)、ステップS25の処理を行う。
ステップS24aに於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、電話回線送信バッファ23bから、当該シーケンス番号27aを削除する。
【0078】
ステップS25に於いて、設備監視制御装置20−1の処理部21は、一定時間ウェイトする。ステップS25の処理が終了すると、ステップS20aの処理に戻る。
すなわち、設備監視制御装置20−1は、設備監視センタ70に、送信側と受信側とが一対一で通信する通信路である電話網120を介して、通信を行っている。
【0079】
図7は、第1の実施形態に於ける設備監視センタの通信サーバの履歴詳細内容補完処理を示すフローチャートである。
処理を開始すると、ステップS30に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72はDBサーバ73から履歴詳細内容未取得のレコードを検索する。
【0080】
ステップS31に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、検索された履歴内容が未取得のレコードが有るか否かを判断する。履歴内容が未取得のレコードが有ったならば(Yes)、ステップS32の処理を行う。履歴内容が未取得のレコードが無かったならば(No)、ステップS37の処理を行う。
【0081】
ステップS32に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、検索されたレコードに関する履歴詳細内容の取得要求を、設備制御センタ60の通信サーバ62へ送信する。
ステップS33に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、一定時間ウェイトする。
【0082】
ステップS34に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、ステップS32に於ける履歴詳細内容の取得要求への応答が有ったか否かを判断する。履歴詳細内容の取得要求への応答が有ったならば(Yes)、ステップS36の処理を行う。履歴詳細内容の取得要求への応答が無かったならば(No)、ステップS35の処理を行う。
【0083】
ステップS35に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、所定の受信ウェイト時間を超過したか否かを判断する。所定の受信ウェイト時間とは、DBサーバ63がデータの取得要求に応答するまでの待ち時間である。受信ウェイト時間を超過したならば(Yes)、ステップS37の処理を行う。受信ウェイト時間を超過しなかったならば(No)、ステップS33の処理を行う。
ステップS36に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、設備監視センタ70のDBサーバ73に履歴詳細内容を登録する。
【0084】
ステップS37に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、一定時間ウェイトする。ステップS37の処理が終了すると、ステップS30の処理に戻る。
すなわち、設備監視センタ70(第1の管理センタ)の通信サーバ72(処理部)は、受信した所定の緊急状態に関する詳細内容を、イントラネット110(第3の通信路)を介して設備制御センタ60(第2の管理センタ)から取得する。
【0085】
図8は、第1の実施形態に於ける設備制御センタの通信サーバの履歴詳細内容補完処理を示すフローチャートである。
【0086】
処理を開始すると、ステップS40に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、外部からの受信を待つ。設備監視センタ70の通信サーバ72から、設備詳細内容の取得要求を受信したならば、ステップS41の処理を行う。このとき、設備制御センタ60の通信サーバ62は、取得要求に係る設備履歴情報も受信している。
ステップS41に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、取得要求された設備履歴情報のレコードをDBサーバ63から検索する。
【0087】
ステップS42に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、当該レコードが検索にヒットしたか否か(当該レコードが有ったか否か)を判断する。当該レコードが検索にヒットしたならば(Yes)、ステップS43の処理を行う。当該レコードが検索にヒットしなかったならば(No)、ステップS44の処理を行う。
【0088】
ステップS43に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、設備監視センタ70の通信サーバ72に、当該設備履歴情報の履歴詳細内容を応答する。ステップS43の処理が終了すると、図8の処理を終了する。
【0089】
ステップS44に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、受信した設備履歴情報に係る設備監視制御装置20−nに、この履歴詳細内容を要求する。ステップS44の処理が終了すると、図8の処理を終了する。このステップS44の処理により、設備監視センタ70には送信されていながら、設備制御センタ60には送信されていない設備履歴情報を抽出できる。よって、この情報を設備監視制御装置20−nに要求して、設備制御センタ60の設備履歴情報の欠落を防ぐことができる。
【0090】
図9は、第1の実施形態に於ける設備制御センタの通信サーバのDB登録後のタイムアウト処理を示すフローチャートである。
【0091】
処理を開始すると、ステップS51に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、設備制御センタ60のDBサーバ63から、送信済フラグ64fが「0」で、かつ緊急度フラグ64gが「1」である設備履歴情報のレコードを検索する。
【0092】
ステップS52に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、送信済フラグ64fが「0」で、かつ緊急度フラグ64gが「1」である設備履歴情報のレコードが検索にヒットしたか否かを判断する。検索にヒットしたならば(Yes)、ステップS53の処理を行う。検索にヒットしなかったならば(No)、ステップS57の処理を行う。
【0093】
ステップS53に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、検索されたレコードが、履歴DB64に登録後一定時間が経過しているか否かを判断する。一定時間が経過していたならば(Yes)、ステップS54の処理を行う。一定時間が経過していないならば(No)、ステップS57の処理を行う。
ステップS54に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、当該レコードを設備監視センタ70の通信サーバ72へ送信する。
【0094】
ステップS55に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、送信が成功したか否かを判断する。送信が成功したならば(Yes)、ステップS56の処理を行う。送信が成功しなかったならば(No)、ステップS57の処理を行う。
ステップS56に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、当該レコードの送信済フラグ64fに「1」をセットする。
【0095】
ステップS57に於いて、設備制御センタ60の通信サーバ62は、一定時間ウェイトする。ステップS57の処理が終了すると、ステップS51の処理に戻る。
すなわち、図9の処理に於いて、設備制御センタ60(第2の管理センタ)の通信サーバ62(処理部)は、設備監視センタ70(第1の管理センタ)からの所定の緊急状態に関する詳細内容の取得要求を一定時間検知しなかった場合には、イントラネット110(第3の通信路)を介して、設備監視センタ70(第1の管理センタ)に、所定の緊急状態に関する詳細内容を送信する。
【0096】
図10は、第1の実施形態に於ける設備監視センタの通信サーバのDB登録後のタイムアウト処理を示すフローチャートである。
処理を開始すると、ステップS60に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、設備制御センタ60の通信サーバ62から設備履歴情報を受信する。
【0097】
ステップS61に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、受信した設備履歴情報と同一のレコードを設備監視センタ70のDBサーバ73から検索する。
【0098】
ステップS62に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、検索対象のレコードがヒットしたか否か(検索されたレコード有り)を判断する。検索対象のレコードがヒットしたならば(Yes)、ステップS64の処理を行う。検索対象のレコードがヒットしなかったならば(No)、ステップS63の処理を行う。
ステップS63に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、受信した設備履歴情報を設備監視センタ70のDBサーバ73に新規に登録し、ステップS66の処理を行う。
【0099】
ステップS64に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、当該レコードに履歴詳細内容が有るか否かを判断する。当該レコードに履歴詳細内容が有ったならば(Yes)、ステップS65の処理を行う。当該レコードに履歴詳細内容が無かったならば(No)、ステップS66の処理を行う。
ステップS65に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、設備監視センタ70のDBサーバ73に、履歴詳細内容を登録する。
【0100】
ステップS66に於いて、設備監視センタ70の通信サーバ72は、設備制御センタ60の通信サーバ62に応答を返す。ステップS66の処理が終了すると、図10の処理を終了する。
【0101】
図11は、第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システムの動作を示すシーケンス図である。
シーケンスQ10〜Q23は、履歴送信処理に対応するシーケンスである。
シーケンスQ10に於いて、設備監視制御装置20−nは、通信サーバ72に、緊急度の高い設備履歴情報を送信する。この緊急度の高い設備履歴情報は、履歴詳細内容を含んでいない。なお、図11では、この緊急度の高い設備履歴情報を、「緊急の設備履歴情報」と記載している。
シーケンスQ11に於いて、通信サーバ72は、DBサーバ73に、緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録する指示コマンドを送信する。DBサーバ73は、緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録する。
シーケンスQ12に於いて、DBサーバ73は、通信サーバ72に、上述した指示コマンドへの応答を送信する。DBサーバ73は、緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録できたときには正常の旨を応答する。緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録できなかったには異常の旨を応答する。
シーケンスQ13に於いて、通信サーバ72は、設備監視制御装置20−nに、緊急度の高い設備履歴情報の受信応答を送信する。通信サーバ72は、緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録できたときには正常の旨を応答する。緊急度の高い設備履歴情報を履歴DB74に記録できなかったときには異常の旨を応答する。
設備監視制御装置20−nは、シーケンスQ13で正常の旨の応答を受信したならば、送信が成功したと判断する。シーケンスQ13で異常の旨の応答を受信したか、または、タイムアウトしたならば、送信が失敗したと判断する。
【0102】
シーケンスQ20に於いて、設備監視制御装置20−nは、通信サーバ62に、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を送信する。
シーケンスQ21に於いて、通信サーバ62は、DBサーバ63に、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録する指示コマンドを送信する。DBサーバ63は、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録する。
シーケンスQ22に於いて、DBサーバ63は、通信サーバ62に、上述した指示コマンドへの応答を送信する。DBサーバ73は、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録できたときには正常の旨を応答する。履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録できなかったときには異常の旨を応答する。
シーケンスQ23に於いて、通信サーバ62は、設備監視制御装置20−nに、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報の受信応答を送信する。通信サーバ62は、履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録できたときには正常の旨を応答する。履歴詳細内容付きの全ての設備履歴情報を履歴DB64に記録できなかったには異常の旨を応答する。
設備監視制御装置20−nは、シーケンスQ23で正常の旨の応答を受信したならば、送信が成功したと判断する。シーケンスQ23で異常の旨の応答を受信したか、または、タイムアウトしたならば、送信が失敗したと判断する。
【0103】
シーケンスQ30〜Q37は、履歴詳細内容補完処理に対応するシーケンスである。
シーケンスQ30に於いて、通信サーバ72は、DBサーバ73に、設備履歴情報の各レコードの要求コマンドを送信する。
シーケンスQ31に於いて、DBサーバ73は、通信サーバ72に、要求されたレコードを応答(送信)する。通信サーバ72は、受信した各レコードのうち、履歴詳細内容が空白(NULL)であるものを抽出する。
シーケンスQ32に於いて、通信サーバ72は、通信サーバ62に、抽出した履歴詳細内容の要求コマンドを送信する。
シーケンスQ33に於いて、通信サーバ62は、DBサーバ73に、履歴詳細内容に係る各レコードの要求コマンドを送信する。
【0104】
シーケンスQ34に於いて、DBサーバ73は、通信サーバ62に、要求されたレコードを応答(送信)する。
シーケンスQ35に於いて、通信サーバ62は、通信サーバ72に、要求された履歴詳細内容を応答(送信)する。
シーケンスQ36に於いて、通信サーバ72は、DBサーバ73に、受信した履歴詳細内容の記録指示を送信する。
シーケンスQ37に於いて、DBサーバ73は、通信サーバ72に、履歴詳細内容を記録した結果を応答(送信)する。
【0105】
シーケンスQ40〜Q47は、DB登録後のタイムアウト処理に対応するシーケンスである。
シーケンスQ40に於いて、通信サーバ62は、DBサーバ63に、未送信の緊急レコード、すなわち、送信済フラグ64fが「0」であり、かつ、緊急度フラグ64gが「1」である履歴詳細情報のレコードを要求する。
シーケンスQ41に於いて、DBサーバ63は、通信サーバ62に、要求された履歴詳細情報のレコードを応答(送信)する。
シーケンスQ42に於いて、通信サーバ62は、取得した履歴詳細情報のレコードを、通信サーバ72に送信する。このレコードは、未送信かつ緊急の履歴詳細情報のレコードである。
シーケンスQ43に於いて、通信サーバ72は、DBサーバ73に、受信したレコードの記録コマンドを送信する。
【0106】
シーケンスQ44に於いて、DBサーバ73は、通信サーバ72に、記録結果を応答(送信)する。
シーケンスQ45に於いて、通信サーバ72は、通信サーバ62に、未送信かつ緊急の詳細情報のレコードを記録した旨を応答(送信)する。
シーケンスQ46に於いて、通信サーバ62は、DBサーバ63に、当該レコードの送信済フラグ64fを「1」に設定するコマンドを送信する。
シーケンスQ47に於いて、DBサーバ63は、通信サーバ62に、設定コマンドの結果を応答(送信)する。
【0107】
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)〜(D)のような効果がある。
【0108】
(A) 設備監視制御装置20−nが管理するビル設備群(31〜39)の異常情報を、設備監視センタ70に対して電話回線で通知する。これにより、送信側と受信側とは一対一の通信となり、確実に通知することができる。
【0109】
(B) 設備監視センタ70は、ビル設備群(31〜39)の異常情報を受信した後、この異常に関する詳細情報を設備制御センタ60から取得可能である。よって、設備監視制御装置20−nからの電話網120を介した通信は、通信内容を必要最小限にすることができ、短時間で通信を終えることができる。
【0110】
(C) 電話網120の輻輳などにより、設備監視制御装置20−nから設備監視センタ70に所定の緊急状態が送信できない場合であっても、設備制御センタ60から設備監視センタ70に対する同期送信により、設備監視センタ70においてビル設備群(31〜39)の所定の緊急状態の情報が欠落することを防止できる。
【0111】
(D) インターネット100の輻輳などにより、設備監視制御装置20−nから設備制御センタ60に所定の緊急状態が送信できない場合であっても、設備監視センタ70から設備制御センタ60への履歴詳細内容補完処理により、設備制御センタ60は、状態の情報が欠落していることを判断し、設備監視制御装置20−nに、この状態情報を要求することができる。
【0112】
(第2の実施形態の構成)
【0113】
図12は、第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システムを示す概略の構成図である。図1に示す第1の実施形態の設備遠隔監視システム10と同一の要素には同一の符号を付与している。
【0114】
第2の実施形態に於けるビル設備遠隔監視システム10A(遠隔監視システム)は、図1に示す第1の実施形態のビル設備遠隔監視システム10とは異なる顧客ビル11Aと、設備監視センタ70Aとを有している。
第2の実施形態に於ける顧客ビル11Aは、図1に示す第1の実施形態の顧客ビル11とは異なる設備監視制御装置20A−1〜20A−nを有している。
【0115】
第2の実施形態に於ける設備監視制御装置20A−1〜20A−nは、図1に示す第1の実施形態の設備監視制御装置20−1〜20−nとは異なる記憶部23Aを有し、この記憶部23Aには第2ネットワーク送信バッファ23cを有している。更に、電話回線送信バッファ23bと電話回線インタフェース26を有していない。それ以外の構成は、図1に示す第1の実施形態の設備監視制御装置20−1〜20−nと同様である。
【0116】
第2の実施形態に於ける設備監視センタ70Aは、図1に示す第1の実施形態の設備監視センタ70とは異なり、電話回線通信装置71を有しておらず、かつ、通信サーバ72はインターネット100に接続されている。それ以外の構成は、図1に示す第1の実施形態の設備監視センタ70と同様である。
【0117】
第2の実施形態の設備監視制御装置20A−1〜20A−nは、第1の実施形態の設備監視制御装置20−1〜20−nとは異なり、インターネット100を介して、設備制御センタ60と設備監視センタ70Aとに、設備履歴情報を送信している。
【0118】
(第2の実施形態の動作)
【0119】
図13は、第1の実施形態に於ける設備監視制御装置の設備履歴情報取得処理を示すフローチャートである。図4に示す第1の実施形態の設備履歴情報取得処理を示すフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
【0120】
ここでは例として、設備監視制御装置20A−1の防犯センサ31に対する設備履歴情報取得処理を説明する。この処理は、独立したスレッドとして動作している。
処理を開始したのち、ステップS10〜S16の処理は、図4に示す第1の実施形態のステップS10〜S16の処理と同様である。
【0121】
ステップS17Aに於いて、設備監視制御装置20A−1の監視制御部22は、当該設備履歴情報に対応したシーケンス番号を、第2ネットワーク送信バッファ23cに蓄積する。
【0122】
ステップS18の処理は、図4に示す第1の実施形態のステップS18の処理と同様である。ステップS18の処理が終了すると、ステップS10の処理に戻る。
設備監視制御装置20A−1の監視制御部22では、上述した図4に示す処理と同様な処理によって各監視対象の設備を監視するスレッドが動作している。
【0123】
図14は、第2の実施形態に於ける設備監視制御装置の履歴送信処理(その2)を示すフローチャートである。図6に示す第2の実施形態の設備監視制御装置の履歴送信処理(その2)と同一の要素には同一の符号を付与している。ここでは例として、設備監視制御装置20A−1の処理を説明する。
【0124】
処理を開始すると、ステップS20Aaに於いて、設備監視制御装置20A−1の処理部21は、第2ネットワーク送信バッファ23cにシーケンス番号27aが有るか否かを判断する。第2ネットワーク送信バッファ23cにシーケンス番号27aが有ったならば、ステップS21の処理を行う。第2ネットワーク送信バッファ23cにシーケンス番号27aが無かったならば、ステップS25の処理を行う。
ステップS21に於いて、設備監視制御装置20A−1の処理部21は、当該シーケンス番号27aを基に、設備履歴バッファ27から設備履歴情報を取得する。
【0125】
ステップS22Aaに於いて、設備監視制御装置20A−1の処理部21は、取得した設備履歴情報の概略を、ネットワークインタフェース25を介して設備監視センタ70の通信サーバ62に送信する。
【0126】
ステップS23に於いて、送信が成功したか否かを判断する。送信が成功したならば(Yes)、ステップS24Aaの処理を行う。送信が成功しなかったならば(No)、ステップS25の処理を行う。
ステップS24Aaに於いて、設備監視制御装置20A−1の処理部21は、第2ネットワーク送信バッファ23cから当該シーケンス番号27aを削除する。
【0127】
ステップS25に於いて、設備監視制御装置20A−1の処理部21は、一定時間ウェイトする。ステップS25の処理が終了すると、ステップS20Aaの処理に戻る。
【0128】
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(E)のような効果がある。
【0129】
(E) 設備監視制御装置20A−1は、ネットワークインタフェース25とインターネット100を介して、設備監視センタ70Aと設備制御センタ60と通信している。これにより、インターネットの通信回線のみで、確実かつ迅速に所定の緊急状態を通知できる。
(変形例)
【0130】
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(f)のようなものがある。
【0131】
(a) 第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10は、ネットワークインタフェース25およびインターネット100で設備監視センタ70と通信し、電話回線インタフェース26と電話網120で設備制御センタ60と通信している。しかし、これに限られず、単一の設備監視/制御センタに対して、複数の通信手段(電話網120とインターネット100)で通信してもよい。
【0132】
(b) 第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10Aは、ネットワークインタフェース25およびインターネット100で、設備監視センタ70Aと設備制御センタ60と通信している。しかし、これに限られず、電話回線インタフェース26および電話網120のみで、設備監視センタ70Aと設備制御センタ60と通信してもよい。これにより、顧客ビル11に電話回線のみが敷設されている場合であっても、本発明を適用することができる。
【0133】
(c) 第1および第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10,10Aは、ビル設備に関する設備異常を通知している。しかし、これに限られず、プラント設備の監視システムに適用し、プラント設備の所定の緊急状態を通知するように構成してもよい。
【0134】
(d) 第1および第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10,10Aは、ビル設備に関する設備異常を通知している。しかし、これに限られず、気象現象の測定設備の遠隔監視システムに適用し、所定の緊急状態である測定設備の故障に加えて、気象現象の緊急状態である河川の水位の異常、雨量の異常、風速の異常などを通知するように構成してもよい。
【0135】
(e) 第1および第2の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10,10Aは、ビル設備に関する設備異常を通知している。しかし、これに限られず、交通機関の監視設備に適用し、所定の緊急状態である監視設備の故障に加えて、交通機関の緊急状態である渋滞、事故の発生、遅延などを通知するように構成してもよい。
【0136】
(f) 第1の実施形態に於ける設備遠隔監視システム10は、電話網120を介して設備監視センタ70Aと通信し、インターネット100を介して設備制御センタ60と通信している。しかし、これに限られず、設備遠隔監視システム10は、インターネット100のトンネルを介して設備監視センタ70Aと通信し、インターネット100を介し、かつトンネルを介さずに設備制御センタ60と通信してもよい。これにより、所定の緊急状態の概要を、秘匿性と信頼性の高いトンネルを介して通信することができる。更に、所定の緊急状態の詳細内容を、高速なインターネット100を介して通信することができる。
【符号の説明】
【0137】
10,10A 設備遠隔監視システム(遠隔監視システム)
11、11A 顧客ビル
20−1〜20−n 設備監視制御装置(監視装置)
21 処理部
22 監視制御部
23,23A 記憶部
23a ネットワーク送信バッファ
23c 第2ネットワーク送信バッファ
23b 電話回線送信バッファ
24 設備監視制御インタフェース
25 ネットワークインタフェース(第2の通信路)
26 電話回線インタフェース(第1の通信路)
27 設備履歴バッファ
31〜39 ビル設備群(設備)
60 設備制御センタ(第2の管理センタ)
62 通信サーバ(第2の管理センタの処理部)
63 DBサーバ(第2の管理センタの記憶部)
64 履歴DB
70,70A 設備監視センタ(第1の管理センタ)
71 電話回線通信装置
72 通信サーバ(第1の管理センタの処理部)
73 DBサーバ(第1の管理センタの記憶部)
74 履歴DB
100 インターネット(第2の通信路)
110 イントラネット(第3の通信路)
120 電話網(第1の通信路)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
状態監視を行う監視装置と、状態監視情報を管理するコンピュータである第1の管理センタおよび第2の管理センタとを備えている遠隔監視システムであって、
前記第1の管理センタは、第1の管理センタの処理部と第1の管理センタの記録部とを備えており、
前記第2の管理センタは、第2の管理センタの処理部と第2の管理センタの記録部とを備えており、
前記監視装置には、前記第1の管理センタと通信する第1の通信路と、前記第2の管理センタと通信する第2の通信路とが接続されており、
前記第1の管理センタと前記第2の管理センタとには、相互に通信する第3の通信路が接続されており、
前記監視装置が所定の緊急状態を検出すると、前記第1の通信路を介して前記第1の管理センタへ前記所定の緊急状態の概要を通知すると共に、前記第2の通信路を介して前記第2の管理センタへ前記所定の緊急状態の詳細内容を通知し、
前記第1の管理センタの処理部は、受信した前記所定の緊急状態に関する詳細内容を、前記第3の通信路を介して前記第2の管理センタから取得する、
ことを特徴とする遠隔監視システム。
【請求項2】
前記第1の管理センタが前記第2の管理センタに対しての前記所定の緊急状態に関する詳細内容の取得要求を送信する場合に於いて、
前記第2の管理センタの処理部は、前記所定の緊急状態に関する詳細内容の取得要求を一定時間検知しなかった場合には、前記第3の通信路を介して前記第1の管理センタに、前記所定の緊急状態に関する詳細内容を送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の遠隔監視システム。
【請求項3】
前記第2の管理センタの処理部は、
前記第1の管理センタからの前記所定の緊急状態に関する詳細内容の取得要求を受信し、前記第2の管理センタの記録部に前記所定の緊急状態が記録されていなかったならば、前記所定の緊急状態に関する監視装置に、前記所定の緊急状態に関する詳細内容を要求する、
ことを特徴とする請求項2に記載の設備遠隔監視システム。
【請求項4】
前記所定の緊急状態とは、監視対象設備の故障、前記監視対象設備から受信した信号の異常、前記監視対象設備から受信した信号の所定の反応、のいずれかを含んでいる、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
【請求項5】
前記第1の通信路は、送信側と受信側とが一対一で通信する通信路であり、
前記第2の通信路は、複数の送信側と複数の受信側とが相互に通信する通信路である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
【請求項6】
前記第1の通信路は、公衆電話網を介して通信する通信路であり、
前記第2の通信路は、インターネットを介して通信する通信路である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
【請求項7】
前記第1の通信路は、インターネットのトンネルを介して通信する通信路であり、
前記第2の通信路は、インターネットを介し、かつトンネルを介さずに通信する通信路である、
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の遠隔監視システム。
【請求項8】
状態監視を行う監視装置と、状態監視情報を管理するコンピュータである第1の管理センタおよび第2の管理センタとを備えている遠隔監視システムであって、
前記第1の管理センタは、第1の管理センタの処理部と第1の管理センタの記録部とを備えており、
前記第2の管理センタは、第2の管理センタの処理部と第2の管理センタの記録部とを備えており、
前記監視装置には、前記第1の管理センタおよび前記第2の管理センタと通信する第1の通信路が接続されており、
前記第1の管理センタと前記第2の管理センタとには、相互に通信する第3の通信路が接続されており、
前記監視装置が所定の緊急状態を検出すると、前記第1の通信路を介して前記第1の管理センタへ前記所定の緊急状態の概要を通知すると共に、前記第1の通信路を介して前記第2の管理センタへ前記所定の緊急状態の詳細内容を通知し、
前記第1の管理センタの処理部は、受信した前記所定の緊急状態に関する詳細内容を、前記第3の通信路を介して前記第2の管理センタから取得する、
ことを特徴とする遠隔監視システム。
【請求項9】
前記第1の通信路は、公衆電話網を介して通信する通信路、または、インターネットを介して通信する通信路である、
ことを特徴とする請求項8に記載の遠隔監視システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−45234(P2013−45234A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181611(P2011−181611)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】