説明

遠隔通信能力を有する指オキシメータ及びこの指オキシメータ用システム

【課題】指オキシメータに、患者から取得したデータを遠隔監視装置に送信する通信能力を与える。
【解決手段】指オキシメータにRF送信機を設けて、測定したSpO2、及び患者からの他の物理的パラメータを、指オキシメータから離れた所にある監視装置に遠隔通信で送信する。このRF送信回路は、指オキシメータの筐体内に設けたPCボード上に実装されて、同じく指オキシメータの筐体内のPCボード上に実装した酸素計測回路と協働して動作する。これら2つのPCボードは1つに組み合わせることができる。RF信号を受信するために、RF受信機を遠隔監視装置に設けて、この遠隔監視装置も、到来するRF信号を処理する処理回路、及び処理したディジタル信号を遠隔監視装置における表示用のアナログ信号に変換する変換器回路を具えている。一方向のRFリンクの代わりに、送信並びに遠隔監視装置からのRF信号の受信が可能なRFトランシーバ回路を指オキシメータに設けることができ、遠隔監視装置にも同様にRFトランシーバ回路を設ける。この指オキシメータは、筐体に設けたスイッチによって患者が手動で起動するか、あるいは遠隔監視装置から供給される信号によって遠隔的に起動することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は指オキシメータ(酸素計)に関するものであり、特に遠隔通信能力を有する指オキシメータ、及びこうした指オキシメータからの信号を監視するシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】米国特許出願09/940,418(発明の概要) 本願と同一の出願人に権利付与された同時係属出願中の米国特許出願09/940,418には、特徴的な指グリップ支持系を有する指オキシメータが開示されている。開示されている指オキシメータはスタンドアロンの(独立した)装置である。本発明の指オキシメータは、前記同時係属出願のスタンドアロンの指オキシメータに、患者から取得したデータを監視装置のような遠隔装置に送信して患者の遠隔監視を可能にする通信能力を与えることによって、この指オキシメータを改良したものである。
【発明の開示】
【0003】
多周波数の光を指に対して出力する放射放出器、及び指を通過する放射を検出して患者からのデータを取得して、取得したデータから血液の酸素飽和レベルを算出するセンサの動作を制御する酸素計測回路に加えて、本発明のオキシメータはさらに送信回路を具え、この送信回路は、指酸素計測回路と協働して動作する無線周波数(RF:Radio Frequency)回路とすることができ、これにより、算出した患者の血液の酸素飽和レベルを含む例えばRF信号のような信号を遠隔装置に送信することができる。前記RF回路はPC(パーソナルコンピュータ)回路ボード上に設け、このPC回路ボードは、指酸素計測回路及び他の回路、例えば電力回路及びプロセッサ回路を実装した回路ボードと共に、指オキシメータの筐体に実装する。別個のプリント回路ボードの代わりに、本発明のRF送信器を装備した指オキシメータのすべての回路を含む単一の回路ボードを、完全に指オキシメータの筐体内に実装することができる。
【0004】
従って本発明の指オキシメータは、患者の指を開口に通して置くことのできる開口を有する筐体と、この筐体内に設けられ、多周波数の放射を指に対して出力する放射放出器と、前記筐体内に設けられ、患者の指を通過した、あるいは指から反射した前記放出器からの放射を検出して、患者の物理特性に関するデータを取得することのできるセンサと、前記筐体内に設けられ、前記放射放出器及び前記センサを動作させて、前記取得したデータから少なくとも患者の血液の酸素飽和レベルを算出する少なくとも1つの回路と、前記筐体内に設けられ、前記算出した患者の血液の酸素飽和をRF信号として遠隔位置に送信する他の回路とを具えている。
【0005】
本発明は、前記指オキシメータによって送信されたRF信号を遠隔装置が受信するシステムにも関するものであり、この遠隔装置は本願の出願人によって発売中のVital Signs Monitor(登録商標)であり、前記指オキシメータから送信されたRF信号を受信すべく調整されたRF受信機を内蔵する。前記遠隔装置は、遠隔監視装置の所にいる観測者が指オキシメータの動作を制御することを可能にするトランシーバを具えることができる。このことは、遠隔監視システムの所にいる観測者が、遠隔の指オキシメータを起動/停止する信号を送出するスイッチを操作することによって行われる。
【0006】
指オキシメータによって送信されるRF信号は、データパケットの形式で送信することができる。処理回路及び変換器回路を含むことのできるパケット解除(デパッキング)構成要素を遠隔監視装置に設けて、前記データパケットを展開(アンパック)して、展開したデータをディジタルからアナログに変換して、これにより、監視中の患者の物理特性を監視装置のディスプレイ上に示すことができる。RF信号の送信、及び遠隔監視装置による指オキシメータの制御は、例えばブルートゥース(登録商標)のような無線通信プロトコルによって行うことができる。
【0007】
本発明は、以下の図面を参照した実施例の説明より一層明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(実施例の詳細な説明)
図1A〜図1Dに、上述した同時係属出願中の米国特出願許09/940,418に開示されている指オキシメータの筐体を示し、この開示は参考文献として本明細書に含める。本発明の指オキシメータの筐体は、上記’418出願の筐体と同じ筐体にすることができる。従って、図1Aの平面図に示す指オキシメータ2は、例えば患者の血液の酸素飽和レベル(SpO2)、心拍数、及び血圧を含む患者の種々の物理特性を表示可能にするディスプレイ4を有する。
【0009】
図1Bの前面図に示すように、指オキシメータ2は2つの筐体部分6及び8から構成され、方向矢印10で示すように、下部筐体8は上部筐体6に対して縦方向に可動である。上部筐体6はカバー12によって保護されている。上部筐体6内には、図5に示すディスプレイ及び回路ボードが実装されて、カバー12によって保護されている。上部筐体6と下部筐体8との間には開口14が形成されている。筐体部分6及び8の各々に指パッドが取り付けられ、これらの指パッドが合わさって、開口14内に挿入されるかあるいは開口14に置かれた指をつかむ輪郭を形成する。上部筐体6及び下部筐体8に装着されたそれぞれの指パッドを、それぞれ16及び18で表わす。複数のバネ(図示せず)によって、上部筐体6と下部筐体8とが互いに縦方向に動いて、これにより、これらの筐体間の開口14内に置かれた指をしっかりつかむ。指オキシメータ2の上部筐体6と下部筐体8との間に置かれた指をつかむシステムは、上述した’418出願に詳細に説明されている。
【0010】
‘418出願の指オキシメータでは、患者の血液の酸素濃度を読み取るために、看護師または医師は患者に接近しなければならず、これにより、指オキシメータに装着されたディスプレイを読み取ることができる。所定時点での1回だけの読み取りが必要な場合には、これでよい。しかし、SpO2を含む患者の物理特性の連続的な監視が必要な場合には、及び開業医が常時患者の身辺にいることができない場合には、患者から収集するデータの遠隔監視が望まれる。
【0011】
図1Cに示すように、指オキシメータ2には、スイッチ20を実装した裏側があり、スイッチ20は、ユーザが手動で装置を起動することを、指オキシメータ2の筐体内に実装されたプリント回路ボードの種々の回路に給電することによって可能にする。筐体部分8の下部に実装され、種々の構成要素に給電するために必要なバッテリモジュールを22で表わす。図ではスイッチ20及びディスプレイ4と共に示しているが、本発明の指オキシメータは実際には、指オキシメータの動作及び患者から取得した指オキシメータからのデータの監視を、指オキシメータ、もちろん指オキシメータを装着した患者から遠隔して行うべきことが決まっている場合には、ディスプレイ4またはスイッチ20を全く具えずに構成することができる。
【0012】
図1Dは指オキシメータ2の側面図であり、カバー12を外枠(ケーシング)24に取り付けた様子を示す。
【0013】
図2に、指オキシメータ2の酸素計測回路を図式的に示す。簡単のため、回路を種々の主要機能毎に個別のグループにまとめて、点線で囲んだ機能回路として示す。
【0014】
光検出器(D1)を筐体内に、より詳細には、図1A〜図1Dに示す本発明の指オキシメータの実施例の下部筐体8内に設ける。図2ではSW1で表わすスイッチ20も、本発明の指オキシメータの下部筐体8あるいは下部指グリップ(パッド)18に取り付けたフレキシブル・ストリップ26上に設ける。スイッチ20が押されると、電力が放射放出器に供給されて、放射放出器は、機能回路28の一部分である異なる周波数を有するLED(発光ダイオード)から構成される。これらのLEDからの多周波数の光は、放射の形で、指オキシメータ2の上部指グリップ6と下部指グリップ8との間に置かれた指に指向される。一旦、指が開口16から取り除かれ、従って上部グリップ16及び下部グリップ18から離れると、所定期間、例えば8秒後に、マイクロプロセッサU1が装置の電源を遮断して、エネルギーを節約する。
【0015】
フレキシブル・ストリップ26は、従来の結合によって機能回路30に接続されている。機能回路30は、アナログ検出器プレコンディショニング(事前調整)回路であり、患者の指からの入力電流信号を測定し、ここではアナログ電流信号をアナログ電圧信号に変換する。このアナログ電圧信号は演算増幅器(オペアンプ)U2Cによって増幅され、演算増幅器U2Cは増幅されたアナログ電圧信号VSIGを出力する。この信号のダイナミックレンジはIC回路U4によって制御され、IC回路U4は集積されたディジタル・ポテンショメータとして作用する。
【0016】
増幅されたアナログ電圧信号VSIGは、マイクロプロセッサU1の入力A2に入力される。このアナログ信号は、プロセッサU1によって対応するディジタル信号に変換され、機能回路32に対して出力されて、機能回路32は、ドライバIC回路U8及びU9を具えたLED駆動回路である。駆動回路32は、患者から収集した情報をディスプレイ4上に表示するための信号を、種々のディジット(数字)DIG1〜DIG6に供給する。本発明の指オキシメータにディスプレイを設けていない場合には、機能回路32及びLEDディスプレイ4は回路から除くことができる。他方では、測定した患者の物理特性を指オキシメータからの遠隔位置に表示できる場合でも、ディスプレイ4及び機能回路32を共に、本発明の指オキシメータ上に設けて、患者及び開業医が共に患者のデータを監視することができる。
【0017】
図2に示す他の機能回路は機能回路28であり、機能回路28は多周波数の光を放出する2つのLEDを駆動する可変LED駆動回路であり、この光は指オキシメータの上半分6に設けた開口を通して患者の指に指向される。筐体の上部6及び下部8に設けた開口、並びに指パッド16、18は、光放出器のLEDからの多周波数の光を指に指向させることを可能にし、そして患者の指を通過した拡散光は、光検出器D1によって検出される。検出器D1によって検出された結果的な電流信号は、アナログ検出器プレコンディショニング回路30に供給される。
【0018】
機能回路34は、図2の酸素計測回路の種々の構成要素に供給する電力を調整するスイッチング電源回路である。機能回路36は、バッテリパック(バッテリモジュール)22からの電圧が低いか否かを識別するバッテリ電圧駆動回路である。
【0019】
機能回路38は、指オキシメータの構成要素用のタイミング回路である。機能回路38の構成要素U6Aによって、回路38からのマイクロプロセッサU1用のクロックパルスが発生する。構成要素U6BとU6Cが組になって、電圧出力が3V未満である場合に、バッテリパック22からの十分な電圧が存在して、図2の指酸素計測回路の種々の構成要素に適切なクロック信号が供給されることを保証する。
【0020】
図3は、本発明の指オキシメータのRF送信回路の回路図である。図3のRF送信回路は、接地に加えて、符号DATAで識別される入力を有し、この入力はSDI出力、即ち図2の回路に示すマイクロプロセッサU1のピン24に接続されている。図3の回路はさらに、その+3.3VDCの入力電力によって図2の回路に接続され、この入力電力は、図2の酸素計測回路の機能回路34のキャパシタC21からの出力に接続されている。図3の回路については、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)セラミック共振器である構成要素40が、図3の回路によって出力されるRF信号の周波数を規定する。この周波数はユーザが送信回路用に選択可能であり、そして遠隔監視装置の受信回路に合わせて調整される。符号42で表わすトランジスタQ1は、構成要素C2、L1及びC3と共に、RF信号を送信回路のアンテナに出力するための増幅器及び発振器の両方として作用し、このアンテナはインダクタL1、L2及びキャパシタC4、C5のループによって表わされる。回路用の電力は前記3.3VDCによって供給される。
【0021】
ループアンテナ44は、図4のプリント回路ボード46に良く示されている。なお、図4の回路ボード46には、種々の構成要素がエッチングされて実装されている。
【0022】
図5に良く示すように、カバー12を除去すれば、指オキシメータの上部6がディスプレイ4及びプリント回路ボード48を具えているように示され、このプリント回路ボード上に、図2の酸素計測回路の種々の構成要素の大部分が実装されている。また、回路ボード48の側面には回路ボード46も実装され、回路ボード46上にはRF送信回路がある。回路ボード46は上部6の側壁上に取り付けられているように示され、プリント回路ボード46に合う切欠きを付けたスロット53(図4)に合わさるショルダー(肩部)50によって前記側壁に取り付けられて保持される。
【0023】
図6に、本発明の指オキシメータがその一部をなすシステムを示す。図に示すように、患者のデータは、酸素計測回路によって一旦収集されると、RF送信機に転送される。RF送信機では、RF信号がRFリンクによって、遠隔監視装置、例えば出願人によって発売中のVital Signs Monitor(登録商標)に送信される。RF送信機からのRF信号を受信可能にするために、遠隔監視装置にはRF受信機52が組み込まれている。この遠隔監視装置はさらに、データ展開(アンパック)兼表示装置54を具えている。RF信号を受信すると、RF受信機52は装置54に信号を送って、装置54は処理ユニット/回路及び変換器ユニット/回路を具えることができる。この処理回路は受信したRF信号を処理して、RF信号はデータパケットの形式で送信され得る。これらのデータパケットは前記処理回路によって展開または処理されて、前記変換器回路によってディジタルからアナログに変換される。そして前記アナログ信号は、遠隔監視装置のモニター上に表示することができる。
【0024】
図7に、データ展開装置54をさらに示し、図7には、装置54が処理ユニット56及び変換器ユニット58を具えているように示す。ディジタルからアナログに変換されると、アナログ信号はグラフィック(図形)または英数字データのいずれかとして、ディスプレイ60によって表示される。展開された信号は、遠隔監視装置に設けた警報発生器62によって音響警報としても提供することができる。遠隔監視装置に視覚警報指示器64を設けて、測定中の患者の物理特性が不所望のしきい値に達するかこれを超えた場合に、視覚的な警報を看護師またはユーザに提供することもできる。監視中の患者のSpO2あるいは他の物理特性のコピーをプリントアウト(印字出力)する目的で、遠隔監視装置にプリンタ66を設けることもできる。
【0025】
図8に本発明の実施例を示し、この実施例では、指オキシメータと遠隔監視装置との間で双方向の伝送が行われる。この例では、指オキシメータにはRF送信回路の代わりにRFトランシーバ回路68を設けて、RFトランシーバ回路68は、オキシメータが双方向RFリンクによって、酸素計測信号を遠隔監視装置のRFトランシーバ回路70に送信することを可能にする。図8の実施例のRF装置68、70をブルートゥース(登録商標)プロトコルで動作すべく適応させて、これにより、指オキシメータと遠隔監視装置との間で信号を双方向に伝送することができる。図6のシステムについて説明したように、RFトランシーバ68から受信したRF信号を展開兼表示装置72によって展開し変換して、これにより監視中の患者の血液酸素飽和が遠隔監視装置に表示される。
【0026】
図8のシステムの遠隔監視装置は、患者の遠隔監視に加えて、遠隔監視装置のユーザが、患者が装着している指オキシメータを起動/停止することを可能にする起動回路74を有する。このことは、患者が長期間にわたって指オキシメータを装着しなければならない場合において、そして指オキシメータ用のエネルギーを節約するために望ましい。従って、起動回路74が信号を送出して、指オキシメータを起動することも停止することもできる。
【0027】
上述したように、図1A〜図1Dに示す指オキシメータが、測定中のSpO2及び他の物理的パラメータを患者に対して表示するディスプレイ、及びユーザが手動で装置をオン状態にすることを可能にするスイッチを具えていなくても、患者の物理的パラメータを遠隔位置で遠隔監視することが、指オキシメータでの読み取りを不要にできることを意味する限りは、指オキシメータ上のディスプレイを省略できることは明らかである。従って、指オキシメータの起動を遠隔制御可能にすることによって、図1A〜図1Dに示す指オキシメータに設けたスイッチを不要にすることができる。また、指オキシメータを遠隔的に停止可能にして、(指が指オキシメータから取り除かれたものとして)指オキシメータがある期間にわたって使用されない場合に指オキシメータを自動停止する課題を克服することによって、指オキシメータ用のバッテリパックのエネルギーが節約される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1A〜図1Dは、本発明の指オキシメータ、特にその筐体の異なる図である。
【図2】図1の指オキシメータを動作させるための指酸素計測回路の回路図である。
【図3】図2の酸素計測回路と協働して動作する、測定した患者の物理特性を遠隔位置に送信する送信回路の回路図である。
【図4】図3の回路を実装するプリント回路ボード(PCB)を示す図である。
【図5】本発明の筐体の上半分のカバーを除去した透視図であり、本発明の指オキシメータの回路実装を示す。
【図6】本発明の指オキシメータから遠隔監視装置へのFR信号の送信を示すブロック図である。
【図7】本発明のシステムの遠隔監視装置の種々の構成要素を示す図である。
【図8】本発明の指オキシメータの動作を制御するためになされる、指オキシメータと遠隔監視装置との相互作用を示すブロック図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の指を開口に通して置くための開口を有する筐体と;
前記筐体内に設けられ、多周波数の放射を前記指に対して出力する放射放出器と;
前記筐体内に設けられ、前記指を通過した前記放出器からの放射を検出して、これにより前記患者の物理特性に関するデータを取得するためのセンサと;
前記筐体内に設けられ、前記放射放出器及び前記センサのそれぞれの動作を行わせて、前記センサから取得したデータから少なくとも前記患者の血液の酸素飽和レベルを算出する少なくとも1つの第1回路と;
前記筐体内に設けられ、前記第1回路と協働して、前記算出した血液の酸素飽和レベルを表現するRF信号を遠隔装置に送信する少なくとも1つの第2回路と
を具えていることを特徴とするオキシメータ。
【請求項2】
前記第2回路が、前記筐体内に実装された回路ボード上の、前記RF信号をRFリンク経由で前記遠隔装置の遠隔RF受信機に送信するRF送信回路から成ることを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項3】
前記筐体が半分ずつの2つの部分から成り、その一方に少なくとも1つの回路ボードが取り付けられて、前記回路ボード上に、前記第1回路及び前記第2回路の少なくとも一方が実装されていることを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項4】
さらに、
前記患者の血液の酸素飽和レベルを表示するディスプレイと;
ユーザが前記オキシメータを選択的に起動することを可能にするスイッチと
を具えていることを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項5】
前記RF送信回路が前記RF信号を選択可能な周波数で送信可能であることを特徴とする請求項2に記載のオキシメータ。
【請求項6】
前記RF信号をブルートゥース・プロトコルによって送信することを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項7】
さらに、
前記筐体内に設けたエネルギー源と;
前記エネルギー源から、前記放射放出器、前記センサ、及び前記第1及び第2回路に電力を供給する電力回路とを具えて、前記電力回路が、前記筐体に配置したスイッチの操作によって、あるいは前記遠隔装置から送信される信号によって起動または停止可能であることを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項8】
さらに、
前記放射放出器、前記センサ、及び前記第1及び第2回路のそれぞれの動作を制御するプロセッサ回路を具えて、前記プロセッサ回路が、前記遠隔装置から送信される信号によって制御可能であることを特徴とする請求項1に記載のオキシメータ。
【請求項9】
患者の指を開口に通して置くための開口を有する筐体と、前記筐体内に設けられ、前記指に多周波数の光を放射する光放出器と、前記筐体内に設けられ、前記指を通過した光を検出する光センサと、前記筐体内に設けられ、前記検出した光をSpO2を含めた患者の物理特性を表現するデータに変換する第1回路と、前記第1回路と協働して、前記データをパケット形式で、前記筐体から離れ、かつディスプレイを有する遠隔装置に送信する第2回路との組み合わせにおいて、
前記遠隔装置が、前記第2回路からのデータパケットを受信すべく調整された受信機を有して、前記データパケットが、前記遠隔装置内の処理回路によって変換されて前記患者のSpO2として前記遠隔装置に表示されることを特徴とする組み合わせ。
【請求項10】
前記第2回路がRF送信回路を具えて、前記受信機がRF受信回路を具えて、前記RF送信回路及び前記RF受信回路が共に、所定周波数で動作すべく選択されることを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記処理回路が、前記第2回路からの前記データパケットを展開して、前記遠隔装置が、前記展開したデータをSpO2として前記遠隔装置上に表示するためのディスプレイ駆動回路を具えていることを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記筐体が、前記患者のSpO2を表示可能なディスプレイを具えて、前記患者のSpO2を、前記筐体及び前記遠隔装置に共に表示可能であることを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記筐体が、互いに離れた半分ずつの2つの部分と、各々が前記2つの部分の一方に取り付けられ、それぞれ前記第1回路、前記第2回路が実装された2枚の回路ボードと、前記光放出器、前記光センサ、及び前記第1及び第2回路を手動で起動することを可能にするスイッチを前記筐体に設けたことを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項14】
さらに、
前記光放出器、前記光センサ、及び前記第1及び第2回路に電力を供給する電力回路を具えて、前記電力回路が、前記筐体に配置したスイッチの操作によって、あるいは前記遠隔装置から送信される信号によって起動または停止可能であることを特徴とする請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項15】
患者の血液の血液酸素レベルを遠隔的に測定するシステムにおいて、
患者の指を開口に通して置くための開口を有する筐体と;
前記筐体内に設けられ、前記指を多周波数の放射で放射する放射放出器と;
前記筐体内に設けられ、前記指を通過した前記放射からデータを取得するセンサと;
前記筐体内に設けられ、前記放射放出器及び前記センサを動作させて、前記センサによって取得した前記データから少なくとも前記患者の血液の酸素飽和レベルを算出するプロセッサ回路と;
前記筐体内に設けられ、前記算出した血液の酸素飽和レベルを前記筐体から遠隔通信で送信する送信回路と
を有するオキシメータと、
前記オキシメータから離れた所にあり、
前記算出した血液の酸素飽和レベルを前記オキシメータから受信する受信回路と;
前記受信した血液の酸素飽和レベルを表示するディスプレイと
を有する監視装置と
を具えていることを特徴とする遠隔測定システム。
【請求項16】
前記オキシメータの前記送信回路がRF送信回路を具えて、前記算出した血液の酸素飽和レベルが、前記RF送信回路によってRF信号として送信されて、
前記受信回路が、前記RF信号を受信するRF受信回路を具えている
ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記監視装置が、前記RF信号を処理して、前記処理した信号を前記患者の血液の酸素飽和レベルとして表示する信号処理回路を具えていることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記監視装置が、血液の酸素飽和レベルに加えて、患者の心電図(EKG)、脈拍、及び血圧を表示する多機能医療用モニターを具えていることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記筐体が、互いに離れた半分ずつの2つの部分と、各々が前記2つの部分の一方に取り付けられ、前記プロセッサ回路及び前記送信回路の一方が実装された2枚の回路ボードと、前記筐体に設けられ、前記放射放出器、前記センサ、及び前記プロセッサ回路及び前記送信回路を手動で起動することを可能にするスイッチとを具えていることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項20】
さらに、
前記放射放出器、前記センサ、及び前記プロセッサ回路及び前記送信回路に電力を供給する電力回路を具えて、前記電力回路が、前記筐体に配置したスイッチの操作によって、あるいは前記遠隔装置から送信された信号によって起動または停止可能であることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項21】
患者の指を開口に通して置くための開口を有する筐体と;
前記筐体内に設けられ、多周波数の放射を前記指に対して出力する放射放出器と;
前記筐体内に設けられ、前記指を通過した前記放出器からの放射を検出して前記患者の血液の酸素飽和に関するデータを取得するための光センサと;
前記筐体内に設けられ、前記取得したデータから前記患者の血液の酸素飽和レベルを算出するプロセッサと;
前記筐体内に設けられ、前記算出した血液の酸素飽和レベルを表現するRF信号を遠隔位置に送信する送信機と;
を具えていることを特徴とするオキシメータ。
【請求項22】
前記筐体が、前記算出した前記患者の血液の酸素飽和レベルを表示するディスプレイを具えていることを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。
【請求項23】
前記送信機が、前記RF信号をRFリンク経由で監視装置の遠隔RF受信機に送信する送信機を具えていることを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。
【請求項24】
前記筐体が半分ずつの2つの部分から成り、前記2つの部分の一方に、前記プロセッサ及び前記送信機の少なくとも一方が実装された少なくとも1枚の回路ボードが取り付けられ、前記筐体がさらに、前記放射放出器、前記光センサ、前記プロセッサ、及び前記送信機への電力を選択的に制御するためのスイッチを具えていることを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。
【請求項25】
前記送信機が、前記RF信号を選択可能な周波数で送信可能であることを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。
【請求項26】
前記RF信号をブルートゥース・プロトコルによって送信することを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。
【請求項27】
前記プロセッサが、前記放射放出器、前記光センサ、及び前記送信機のそれぞれの動作を制御して、前記オキシメータがさらに、前記放射放出器、前記光センサ、前記送信機及び前記プロセッサに電力を供給する電力回路及び電源を具えて、前記電力回路の動作が、前記監視装置から送信される信号によって選択的に制御可能であることを特徴とする請求項21に記載のオキシメータ。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−504489(P2006−504489A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−550166(P2004−550166)
【出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【国際出願番号】PCT/US2003/034235
【国際公開番号】WO2004/042792
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(502034224)スミスズ メディカル ピーエム インコーポレイテッド (12)
【Fターム(参考)】