説明

部品情報管理システムおよび方法

【課題】含有物質の調査依頼を重複して依頼しないようにし、含有物質情報の再調査を効率的におこなう。
【解決手段】部品情報管理システムは、含有物質情報を管理する部品情報管理サーバ10と担当者端末50で構成され、複数の事業所20、30の担当者A、Bが含有物質情報の調査を依頼する際、部品情報管理サーバ10は、担当者端末50から調査依頼情報を受信する受付部17と、前記受付部17で受信した前記調査依頼情報とデータベースの情報から調査の状況が、既に調査済みか、又は、調査進行中か、又は、未調査か、を判定し、調査依頼結果を担当者A、Bの担当者端末50に通知する調査依頼処理部18とを備える。さらに、部品メーカ40からの含有物質情報の回答結果を部品情報管理サーバ10に登録する回答登録処理部19を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子・電気機器などに使用する含有化学物質情報の調査を管理する部品情報管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
欧州連合(EU)のREACH規則(2007年6月に施行)など、環境に影響を与える可能性のある化学物質の含有について調査や管理を求める法律が制定されている。このため、化学物質を製造、輸入する企業は、化学物質情報の提供や登録・評価が義務付けられ、部品メーカや製品組み立てメーカなどは製品のサプライチェーン全体にわたり化学物質情報を管理する必要が生じている。さらに、欧州連合(EU)のRoHS指令(2006年7月に発令)では、コンピュータや通信機器、家電製品などに含有する有害物質の有無について報告することになっている。
【0003】
また、化学物質に関する規則、法律は、国や地域ごとに制定されており、かつ毎年のように改定がおこなわれている。含有調査報告のためのフォーマットも業界団体などが策定しているが、それらのフォーマットも法律や規則の改定に合わせて変更される。
【0004】
例えば、グリーン調達調査共通化協議会(JGPSSI)では、REACH規則などの化学物質調査にかかる労力を軽減しようという目的で設立され、欧米の業界団体(EIA、EICTA)と策定した電気・電子機器に関する含有化学物質調査の共通化ガイドラインであるJIG−101(Joint industry guide)とこれに対応した調査回答フォーマットを定めている。このJIG−101や調査回答フォーマットは化学物質関連の動向などを反映し、少なくとも年1回の改訂が計画されている。この回答調査フォーマットには、依頼元に関する情報、回答元に関する情報、製品/部品/材料の情報、含有化学物質群の情報が定められている。
【0005】
このため、そのような改訂の度に、製品を製造する企業は使用する部品や材料の購入先に対して、含有物質の再調査をおこなう必要性が生じている(課題1)。
また、複数の製品で共通の部品や材料を使用している場合、その購入先に対して、含有物質の報告依頼を重複して依頼するおそれがある(課題2)。
【0006】
このような課題にたいしては、例えば、以下の特許文献1および特許文献2に開示された技術が知られている。
すなわち、特許文献1には、製造する製品を構成する各部品に対して発行されるRoHS保証書等の有害物質保証書の取得を自動的に行い、製品を構成する部品の有害物質保証書の有無の管理を容易に行うことが記載されている。
【0007】
また、特許文献2には、製品を構成する購入部品の購入先に、化学物質の含有量の回答要求を重複して要求しないように、調査依頼を受け付けると、含有量データが購入部品記憶部に記憶されていない購入部品の化学物質を特定し、調査が必要か否かを判定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−77313号公報
【特許文献2】特開2005−339373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述の特許文献1の従来技術は、RoHS指令で求められている有害
物質の有無の管理を容易にするものであり、REACH規則で求められるような化学物質の含有についての調査や管理まで行なうことはできない。
【0010】
また、上述の特許文献2の従来技術は、製品を構成する部品の含有化学物質情報を管理し、含有量の回答要求を重複しないようにしているが、回答要求中の部品については
含有物質情報がないため、回答要求中に他の依頼者が同じ回答要求をしても受け付け処理されてしまう可能性がある。すなわち、回答要求が受付られて、部品の購入先に対して含有物質の報告依頼を行い、その回答を受け取り、部品管理システムの該当する部品記憶部に含有量データが登録されるまでに他の依頼者から同じ回答要求がくる可能性がある。
【0011】
特に、複数の事業所でそれぞれ異なる製品を製造している企業において、各事業所は、それぞれの製品の部品表に基づいて含有物質の再調査を実施している。このため、複数の事業所で共通に使用している部品については、複数の事業所からその部品の購入先に対して含有物質の報告依頼をすることとなり、報告依頼の重複が発生し得る。すなわち、複数の事業所から含有物質の報告依頼が重複して依頼されたり、別事業所では既に再調査済みの部品についても、調査依頼をかけて、回答を待つなどのムダが生じる。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、含有物質の調査依頼を重複して依頼しないようにし、含有物質情報の再調査を効率的におこなうことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために本発明は、製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理システムであって、部品情報管理サーバと担当者端末とが通信ネットワークを介して接続されており、部品情報管理サーバは、前記部品に係る部品型名、調査フォーマット名、含有物質情報を含む含有物質管理情報と前記部品の含有物質情報の調査に係る調査進捗管理情報を記憶装置に記憶し、前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信する受付部と、前記調査依頼情報に対する含有物質情報が前記含有物質管理情報内にある場合、調査状況を調査済みと判定し、前記調査依頼情報に対する含有物質情報が前記含有物質管理情報内に無く、前記調査依頼情報に対する調査状況が調査進捗管理情報内にある場合、調査状況を調査進行中と判定し、さらに、前記調査依頼情報に対する調査状況が調査進捗管理情報内に無い場合、調査状況を未調査と判定し、調査依頼結果を出力装置に出力する調査依頼処理部と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
また、本発明の部品情報管理サーバは、前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名と版数、含有物質情報を含む回答結果情報を受信する受付部と、前記受付部で受信した前記回答結果情報から前記含有物質管理情報を更新し、回答結果を出力装置に出力する回答登録処理部をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理システムであって、部品情報管理サーバと担当者端末とが通信ネットワークを介して接続されており、部品情報管理サーバは、部品識別番号、部品型名を含む部品情報管理DBと、部品識別番号、調査フォーマット名、調査フォーマット名の版数、部品の含有物質情報を含む含有物質情報DBと、調査管理番号、部品識別番号、調査フォーマット名、調査フォーマットの版数、進捗状況、回答送付先を含む調査進捗管理DBと、調査フォーマット名と調査フォーマット名の版数を含む調査版数管理DBとを記憶装置に記憶し、前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信する受付部と、前記受付部で受信した調査依頼情報と前記記憶装置に記憶されている各DB(データベース)の情報から前記含有物質情報の調査状況を判定し、調査依頼結果を前記担当者端末に通知する調査依頼処理部と、を備えることを特徴とする。
【0016】
また、本発明における前記調査依頼処理部は、受信した前記部品型名から前記部品情報管理DBを検索し、対応する部品識別番号を取得し、受信した前記調査フォーマット名から前記調査版数管理DBを検索し、対応する前記調査フォーマット名の最新版数を取得し、受信した前記調査フォーマット名と取得した前記部品識別番号と取得した前記調査フォーマット名の最新版数を有する第1の検索情報から前記含有物質情報DBを検索し、第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査済み、と判定し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査進行中、と判定し、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、未調査、と判定する。
【0017】
また、本発明における部品情報管理サーバは、事業所情報を管理する事業所管理DBと、各事業所の各種業務における担当者情報を管理する担当者管理DBとを記憶装置に記憶し、前記調査依頼処理部は、調査依頼結果の通知として、調査済みと判定した場合、前記担当者管理DBから担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知し、調査進行中と判定した場合、前記担当者管理DBから前記調査進捗管理DBの前記第1の検索情報と一致するレコードに新たな回答送付先を追加し、担当者端末に調査依頼を受け付けたことを通知し、未調査と判定した場合、前記調査進捗管理DBにレコードを追加し、前記事業所管理DBと前記担当者管理DBから担当者端末に調査依頼があったことを通知するとともに、調査依頼を受け付けたことを通知する、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明における部品情報管理サーバは、前記担当者端末から部品型名と調査フォーマット名、調査フォーマットの版数、含有物質情報を含む回答結果情報を受信する受付部と、前記受付部で受信した前記回答結果情報を前記含有物質情報DBの情報に反映させ、前記担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知する回答登録処理部をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明は、製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理の方法であって、前記部品情報管理システムは、含有物質情報を管理する部品情報管理サーバと担当者端末で構成され、前記部品情報管理サーバは、前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信するステップと、受信した前記部品型名から前記部品情報管理DBを検索し、対応する部品識別番号を取得し、受信した前記調査フォーマット名から前記調査版数管理DBを検索し、対応する前記調査フォーマット名の最新版数を取得し、受信した前記調査フォーマット名と取得した前記部品識別番号と取得した前記調査フォーマット名の最新版数を有する第1の検索情報から前記含有物質情報DBを検索し、第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査済み、と判定し、前記担当者管理DBから担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知するステップと、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査進行中、と判定し、前記担当者管理DBから前記調査進捗管理DBの前記第1の検索情報と一致するレコードに新たな回答送付先を追加し、担当者端末に調査依頼を受け付けたことを通知するステップと、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、未調査、と判定し、前記調査進捗管理DBにレコードを追加し、前記調査依頼情報と前記事務所管理DBと前記担当者管理DBから担当者端末に調査依頼があったことを通知するとともに、調査依頼を受け付けたことを通知するステップと、からなることを特徴とする。
【0020】
また、本発明は、部品情報管理の方法であって、部品情報管理サーバは、前記担当者端末から部品型名、調査フォーマット名と版数、含有物質情報を含む回答結果情報を受信するステップと、受信した前記回答結果情報から前記含有物質情報DBの情報を更新し、前記担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知するステップと、からなることを特徴とする部品情報管理システム。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、個々の事業所がおこなう含有物質情報の調査結果あるいは調査進捗情報を、他の事業所と共有することにより、部品の購入先への調査依頼の重複を無くし、効率的な含有物質情報の管理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る部品情報管理システムの構成概要を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る部品の含有物質調査依頼の処理手順の一例を示すフローチャート(当該部品が調査済みの場合)である。
【図3】本発明の実施の形態に係る部品の含有物質調査依頼の処理手順の一例を示すフローチャート(当該部品が調査進行中の場合)である。
【図4】本発明の実施の形態に係る部品の含有物質調査依頼の処理手順の一例を示すフローチャート(当該部品が未調査の場合)である。
【図5】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査依頼の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係る部品の含有物質情報の回答登録依頼の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る回答登録処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査版数管理DBを示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの部品情報管理DBを示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの含有物質情報DBを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの事業所管理DBを示す図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの担当者管理DBを示す図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査進捗管理DBを示す図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査進捗管理DB(レコード追加)を示す図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査進捗管理DB(回答送付先追加)を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る部品情報管理サーバの調査進捗管理DB(メーカ回答後レコード削除)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
<部品情報管理システムの構成概要>
図1は、本発明の実施形態に係る部品情報管理システムの構成概要を示す図である。図1において本発明の実施形態に係る部品情報管理システムは、A事業所20とB事業所30で製造する製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理システムであって、A事業所20とB事業所30にはそれぞれに設計担当者21、31と資材担当者22、32が存在している。各資材担当者は、部品の購入先である部品メーカ40とそれぞれ個別に含有物質情報の報告依頼および回答受け取りなどを電子メール、FAX等の通信手段を使用しておこなっている。
【0024】
部品情報管理システムは、部品情報管理サーバ10と、クライアント端末である担当者端末50と、により構築され、ネットワーク60を介して部品情報管理サーバ10及び担当者端末50が通信可能に接続されている。なお、ネットワーク60は、有線、無線を問わず既存の公衆網、LAN、WANなどを用いることができる。担当者端末50はA事業所とB事業所の設計担当者21、31と資材担当者22、32が利用可能となっている。
<調査依頼機能>
各事業所は事業所で製造する製品の部品表23、33を管理し、製品を構成する購入部品について所望する含有物質情報が無い場合、該当する事業所の設計担当者21、31は、担当者端末50を使用して部品名に相当する部品型名と調査フォーマット名に相当するフォーマット識別子を含む調査依頼情報を部品情報管理サーバ10に送信する。
【0025】
部品情報管理サーバは10、部品識別番号、部品型名を含む部品情報管理DB(データベース)11と、部品識別番号、フォーマット識別子、フォーマット識別子の版数、部品の含有物質情報を含む含有物質情報DB12と、調査管理番号、部品識別番号、フォーマット識別子、フォーマット識別子の版数、進捗状況、回答送付先を含む調査進捗管理DB13と、事業所情報を管理する事業所管理DB14と、各事業所の各種業務における担当者情報を管理する担当者管理DB15と、フォーマット識別子とフォーマット識別子の版数を含む調査版数管理DB16とを記憶装置に記憶しており、担当者端末50から調査依頼情報を受信部17で受信すると、受信部17は受信した情報から調査依頼情報であることを認識し、調査依頼処理部18に処理を依頼する。
【0026】
調査依頼処理部18では受信した調査依頼情報とデータベースの情報から含有物質情報調査の状況が、既に調査済みか、又は、調査進行中か、又は、未調査か、を判定する。
調査依頼処理部の「調査済み」の判定方法は、調査依頼情報である部品型名から部品情報管理DB11を検索し、対応する部品識別番号を取得し、次に、調査依頼情報であるフォーマット識別子から調査版数管理DB16を検索し、対応するフォーマット識別子の最新版数を取得し、次に、部品識別番号とフォーマット識別子とフォーマット識別子の最新版数から含有物質情報DB12を検索し、検索した情報と一致するレコードが存在する場合、「調査済み」と判定する。
【0027】
調査依頼処理部18の「調査進行中」の判定方法は、調査依頼情報である部品型名から部品情報管理DB11を検索し、対応する部品識別番号を取得し、次に、調査依頼情報であるフォーマット識別子から調査版数管理DB16を検索し、対応するフォーマット識別子の最新版数を取得し、次に、部品識別番号とフォーマット識別子とフォーマット識別子の最新版数から含有物質情報DB12を検索し、検索した情報と一致するレコードが存在しない場合、部品識別番号とフォーマット識別子とフォーマット識別子の最新版数から調査進捗管理DB13を検索し、検索した情報と一致するレコードが存在する場合、「調査進行中」と判定する。
【0028】
調査依頼処理部18の「未調査」の判定方法は、調査依頼情報である部品型名から部品情報管理DB11を検索し、対応する部品識別番号を取得し、次に、調査依頼情報であるフォーマット識別子から調査版数管理DB16を検索し、対応するフォーマットの最新版数を取得し、次に、商品識別番号とフォーマット識別子とフォーマット識別子の最新版数から含有物質情報DB12を検索し、検索した情報と一致するレコードが存在しない場合、「未調査」と判定する。
【0029】
調査依頼処理部17の調査依頼結果の通知として、「調査済み」と判定した場合、依頼した設計担当者の担当者端末に調査済みとして含有物質情報の回答結果を電子メールで通知し、「調査進行中」と判定した場合、調査進捗管理DB13の該当するレコードの回答送付先に依頼した設計担当者の送付先情報を追加し、依頼した設計担当者の担当者端末に調査依頼を受け付けたことを電子メールで通知し、「未調査」と判定した場合、調査する資材担当者の担当者端末に調査依頼があったことを電子メールで通知するとともに、依頼した設計担当者の担当者端末に調査依頼を受け付けたことを電子メールで通知する。
<回答結果登録機能>
資材担当者は、部品メーカ40から含有物質情報の報告依頼に対する回答結果を通信手段を使用し受領した場合、担当者端末50を使用して部品名に相当する部品型名とフォーマット識別子、フォーマット識別子の版数、含有物質情報を含む回答結果情報を部品情報管理サーバ10に送信する。品情報管理サーバ10は、担当者端末50からの回答結果情報を受信部17で受付すると、受信した情報から回答結果情報であることを認識し、回答登録処理部19に処理を依頼する。
【0030】
回答登録処理部19では受信した回答結果情報をデータベースの情報に反映させ、調査を依頼した設計担当者の担当者端末50に含有物質情報の回答結果を電子メールで通知する。
<部品情報管理サーバのハードウェア構成>
なお、図示はしていないが、部品情報管理サーバ10としての機能を実現するためのハードウェア資源として、例えば、CPU、記憶装置、入出力装置、各種インターフェースなど、を周知の構成として備えており、また当然ながら、上記のごとき機能を実現させるためのプログラムを上記記憶装置内に格納している。各データベースは上述の記憶装置により実現され、また、受付部17、調査依頼処理部18、回答登録処理部19内の各構成は、上述のCPU、記憶装置、各種インターフェース等のハードウェア資源と後述する処理フローを実行する各種プログラムにより実現される。また、出力装置は、プリンタ装置、FAX装置、担当者端末(IPアドレスや電子メールアドレス先)などであり、調査依頼処理部17で処理した調査依頼結果は、出力装置に出力することができる。
<担当者端末の機能とハードウェア構成>
一方、担当者端末50は部品情報管理サーバ10の記憶装置内にあるデータベースの情報を共有化しており、担当者端末からデータベースの検索・表示、レコードの追加・削除、修正や部品情報管理サーバ10のプログラムへの起動および情報受け渡し、電子メールによる送受信などを行うことができる。
【0031】
また、クライアント端末としての担当者端末50は、担当者端末としての機能を実現するためのハードウェア資源として、例えば、CPU、記憶装置、入出力装置、各種インターフェースなど、を周知の構成として備えており、また上述のごとき機能を実現させるためのプログラムを上記記憶装置内に格納している。
<各データベース(DB)の構成>
部品情報管理サーバの各DB(データベース)の構成を図8、図9、図10、図11、図12、図13に示す。
【0032】
図8は、部品情報管理サーバ10の調査版数管理DB16を示す図である。調査版数管理DB16は、例えば、調査フォーマットの種類を特定するためのものであり、フォーマット名であるフォーマット識別子と版数といった情報を対応付けたレコードの集合体である。業界団体などが策定したフォーマットに対応するフォーマット識別子と版数は調査版数管理DB16に予め登録されている。
【0033】
図9は、部品情報管理サーバ10の部品情報管理DB11を示す図である。部品情報管理DB11は、例えば、購入部品情報を管理するためのものであり、部品識別番号、部品型名、購入先のメーカ名といった情報を対応付けたレコードの集合体である。これらの情報は、部品を購入する段階で部品情報管理DB11に予め登録されている。
【0034】
図10は、部品情報管理サーバ10の含有物質情報DB12を示す図である。含有物質情報DB12は、例えば、部品に含まれる含有物質情報を管理するものであり、部品識別番号、フォーマット識別子、版数、化学物質名称、含有量といった情報を対応付けたレコードの集合体である。部品購入先の部品メーカから含有物質情報の回答結果を受領すると、含有物質情報DB12にレコードを追加し、含有物質情報を登録する。
【0035】
図11は、部品情報管理サーバ10の事業所管理DB14を示す図である。事業所管理DB14は、例えば、事業所情報を管理するためのものであり、事業所コードと事業所名といった情報を対応付けたレコードの集合体である。これらの情報は事業所管理DB14に予め登録されている。
【0036】
図12は、部品情報管理サーバ10の担当者管理DB15を示す図である。担当者管理DB15は、例えば、担当者情報を管理するためのものであり、担当者コード、事業所コード、担当業務、担当者の氏名、担当者のメールアドレスといった情報を対応付けたレコードの集合体である。これらの情報は担当者管理DB15に予め登録されている。
【0037】
図13は、部品情報管理サーバ10の調査進捗管理DB13を示す図である。調査進捗管理DB13は、例えば、含有物質情報の調査の進捗情報を管理するためのものであり、調査管理番号、部品識別番号、フォーマット識別子、フォーマット識別子の版数、進捗状況、調査担当者コード、回答送付先といった情報を対応付けたレコードの集合体である。
【0038】
また、受付部17で調査依頼を受け付け、調査依頼処理部18の判定が「未調査」の場合、調査依頼処理部18は、レコードを追加し、進捗状況を「依頼受付中」とする。 また、資材担当者が部品メーカに含有物質情報の報告依頼をした場合、資材担当者は、調査進捗管理DB13の該当するレコードにある進捗状況を、「依頼受付中」から「メーカ回答待ち」に変更する。なお、請求項2、3,5の「調査進行中」とは進捗状況が、「「依頼受付中」または「メーカ回答待ち」の状況を意味する。
【0039】
また、部品メーカから含有物質情報の回答結果を受け取った場合、回答登録処理部により該当のレコードは削除される。
上述した各DBの構成は、1実施例であり、これに限定されるものではない。例えば、部品情報管理DB11と含有物質情報DB12の情報を含めた含有物質情報を管理するDBとしてもよいし、事業所管理DB14と担当者管理DB15を含めた事業所・担当者管理DBとしてもよい。
【0040】
また、フォーマット識別子の版数が古い含有物質情報を必要としない場合(つまり、調査依頼は常に最新の版数で要求する場合)、含有物質情報DB12には、最新のフォーマット識別子の版数に対応する含有物質情報のみ保持すればよい。このときは、版数を管理する必要がなく、調査版数管理DBは不要となる。但し、フォーマット識別子の版数が古くなった場合は直ちに該当する含有物質情報DB12のレコードを削除する。
<部品の含有物質調査依頼フロー>
図2は、購入部品の含有物質調査がすでに「調査済み」の場合の調査依頼フローを示す。設計担当者は、担当者端末50を使用して部品型名とフォーマット識別子を含む調査依頼情報を部品情報管理サーバ10に送信する(S11)。
【0041】
部品情報管理サーバ10は、担当者端末50からの調査依頼情報を受信部17で受信すると、調査依頼処理部18に処理を依頼し(S12)、調査依頼処理部18では調査依頼情報とデータベースの情報から含有物質情報調査の状況を「調査済み」と判定し、依頼した設計担当者に調査済みとして含有物質情報の回答結果を電子メールで通知する(S13)。調査依頼処理部18の詳細フロー説明は図5の処理フローを使って後述する。
【0042】
図3は、購入部品の含有物質調査がすでに「調査進行中」(調査依頼を受付中または部品メーカ40からの回答待ちの状況)の場合の調査依頼フローを示す。設計担当者は、担当者端末50を使用して部品型名とフォーマット識別子を含む調査依頼情報を部品情報管理サーバ10に送信する(S21)。
【0043】
部品情報管理サーバ10は、担当者端末50からの調査依頼情報を受信部17で受信すると、調査依頼処理部18に処理を依頼し(S22)、調査依頼処理部18では調査依頼情報とデータベースの情報から含有物質情報調査の状況を「調査進行中」と判定し、依頼した設計担当者に調査依頼を受け付けたことを電子メールで通知する(S23)。
【0044】
図4は、購入部品の含有物質調査が「未調査」(今回の依頼が初めての調査)の場合の調査依頼フローを示す。設計担当者は、担当者端末50を使用して部品型名とフォーマット識別子を含む調査依頼情報を部品情報管理サーバ10に送信する(S31)。
【0045】
部品情報管理サーバ10は、担当者端末50からの調査依頼情報を受信部17で受信すると、調査依頼処理部18に処理を依頼し(S32)、調査依頼処理部18では調査依頼情報とデータベースの情報から含有物質情報調査の状況を「未調査」と判定し、依頼した設計担当者が属する事業所の資材担当者に調査依頼があったことを電子メールで通知するとともに、依頼した設計担当者に調査依頼を受け付けたことを電子メールで通知する(S33)。通知を受けた資材担当者は、該当する購入部品の部品メーカ40に含有物質情報の報告依頼を電子メール、FAX等の通信手段を使用しておこなう(S34)。
<回答結果登録依頼フロー>
図6は、部品メーカ40から含有物質情報の回答結果を受け取り、部品情報管理サーバ10にその回答結果情報を登録依頼する場合の回答登録依頼フローを示す。
【0046】
資材担当者は、部品メーカから報告依頼に対する部品型名、フォーマット識別子、版数、含有物質情報を含む回答結果情報を通信手段により受け取ると(S41)、担当者端末50を使用して部品型名、フォーマット識別子、版数、含有物質情報を含む回答結果情報を部品情報管理サーバ10に送信する(S42)。
【0047】
部品情報管理サーバ10は、担当者端末50からの回答結果情報を受信部17で受信し、回答登録処理部19に処理を依頼し(S43)、回答登録処理部19では回答結果情報をデータベースに反映させ、依頼した設計担当者に含有物質情報の回答結果を電子メールで通知する(S44)。回答登録処理部19の詳細フロー説明は図7の処理フローを使って後述する。
<部品情報管理サーバの調査依頼処理フロー>
図5は、部品情報管理サーバの調査依頼処理部の処理フローを示す図である。本実施例における調査依頼処理部の処理の流れを図5と各データベースの構成を示す図8〜15で説明する。
【0048】
(1)購入部品の含有物質調査がすでに「調査済み」の場合
A事業所20の設計担当者A21が、部品型名「Y-5312-AS」のフォーマット識別子「BBB」で含有物質情報調査を部品情報管理サーバに依頼したとする。部品情報管理サーバ10は、図5のフローに従い、部品情報管理DB11を部品型名「Y-5312-AS」で検索し、部品識別番号「00000002」を取得る(S51)。
【0049】
また、調査版数管理DB16をフォーマット識別子「BBB」で検索し、最新版数「1.1」を取得する。最新版数は、同一のフォーマット識別子の版数の中で数値の一番高い版数を最新版数としている(S52)。
【0050】
次に、含有物質情報DB12を部品識別番号「00000002」、フォーマット識別子「BBB」、版数「1.1」で検索する(S53)。該当するレコードが存在するので(S54YES)、この含有物質情報のレコードを抽出し(S55)、調査済みであるとして設計担当者A21に含有物質情報の回答結果を電子メールで通知する(S62)。この調査依頼フローとしては、先に説明した図2が対応する。
【0051】
(2)購入部品の含有物質調査が「調査進行中」の場合
B事業所30の設計担当者B31が、部品型名「FX-1234」のフォーマット識別子「AAA」で含有物質情報調査を部品情報管理サーバ10に依頼したとする。部品情報管理サーバ10は、図5のフローに従い、部品情報管理DB11を部品型名「FX-1234」で検索し、部品識別番号「00000001」を取得する(S51)。
【0052】
また、調査版数管理DB16をフォーマット識別子「AAA」で検索し、最新版数「2.0」を取得する(S52)。次に、含有物質情報DB12を部品識別番号「00000001」、フォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」で検索する(S53)。該当するレコードは存在しないので(S54NO)、次に調査進捗管理DB13を部品識別情報「00000001」とフォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」で検索する(S56)。すると、調査管理番号「00000001」が該当するレコードなので(S57YES)、このレコードの回答送付先に図15に示すように設計担当者B31の担当者コードを追加した上で(S58)、調査依頼を受け付けた旨を設計担当者B31に電子メールで通知する(S62)。この調査依頼フローとしては、先に説明した図3が対応する。
【0053】
(3)購入部品の含有物質調査が「未調査」の場合
A事業所20の設計担当者A21が、部品型名「T-BD64」のフォーマット識別子「AAA」で含有物質情報調査を部品情報管理サーバ10に依頼したとする。部品情報管理サーバ10は、図5のフローに従い、部品情報管理DB11を部品型名「T-BD64」で検索し、部品識別番号「00000003」を取得する(S51)。
【0054】
また、調査版数管理DB16をフォーマット識別子「AAA」で検索し、最新版数「2.0」を取得する(S52)。次に、含有物質情報DB12を部品識別番号「00000003」、フォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」で検索する(S53)。該当するレコードは存在しないので(S54NO)、次に、調査進捗管理DB13を部品識別情報「00000003」とフォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」で検索する(S56)。
【0055】
該当するレコードは存在しないので(S57NO)、図14に示すように調査進捗管理DB13のレコードを追加した上で(S59)、事務所管理DB14と担当者管理DB15から設計担当A21と同じ事業所に所属する資材担当者を検索し(S60)、該当する資材担当者A22に電子メールで調査依頼があった旨を電子メールで通知し(S61)、設計担当者A21には調査依頼を受け付けた旨を電子メールで通知する(S62)。この調査依頼フローとしては、先に説明した図4が対応する。
<部品情報管理サーバの回答結果登録処理フロー>
図7は、部品情報管理サーバの回答登録処理部の処理フローを示す図である。本実施例における回答登録処理部の処理の流れを図7と各データベースの構成を示す図9〜12、図16で説明する。
【0056】
A事業所20の資材担当者A22が、部品メーカ40から含有物質情報の回答結果を受け取り、部品型名「T-BD64」のフォーマット識別子「AAA 」、フォーマット版数「2.0」の含有物質情報を部品情報管理サーバに登録依頼したとする。部品情報管理サーバ10は、図7のフローに従い、部品情報管理DB11を部品型名「T-BD64」で検索し、部品識別番号「00000003」を取得る(S71)。
【0057】
次に、含有物質情報DB12のレコードを追加し、部品識別番号「00000003」、フォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」、化学物質名称、含有量などの回答結果情報を登録する(S72)。
【0058】
次に、図16の調査進捗管理DB13を部品識別番号「00000003」、フォーマット識別子「AAA」、版数「2.0」で検索する。該当するレコードの回答送付先に担当者コード「10001021」が存在するので、担当者管理DB15から担当者コード「10001021」のメールアドレス「xxx-xxxx@foo.co.jp」を取得し、該当する設計担当者A21に含有物質情報の回答結果を電子メールで通知し(S73)、調査進捗管理DB13の該当するレコードを削除する(S74)。この回答結果登録依頼フローとしては、先に説明した図6が対応する。
【0059】
なお、上述した本実施例は、部品メーカ40を材料メーカに置き換えてもよく、このときのデータベース構造は部品を材料に変更するだけで構造上の違いはない。また、調査依頼のフォーマットの版数は、最新版でなくともよく、このときは、調査依頼情報に版数情報を追加し、所望するフォーマットの版数を指定する。
【0060】
また、各事業所の生産管理システムと部品情報管理サーバが情報連携している場合、部品情報管理サーバは、部品表の登録を監視し、製品に新たな購入部品の登録を検知すると、部品メーカに対して含有物質情報の報告を電子メールで依頼してもよい。この場合は、設計担当者からの調査依頼は不要となる。
<実施例の効果>
上述した本実施例によれば、本発明の部品情報管理システムおよび方法の適用により、複数の事業所でそれぞれ異なる製品を製造している企業において、複数の事業所から共通に使用している部品の購入先に対し、重複して含有物質の報告依頼をすることがなくなり、依頼の手間と調査依頼をかけて、回答を待つなどのムダが無くなる。結果として含有物質情報の調査を効率的におこなうことができる。つまり、依頼する担当者は、部品メーカ40に直接調査依頼するのではなく、部品情報管理サーバに調査依頼することで、既に調査依頼があった場合、調査済みとして含有物質情報の回答結果を取得し、他の依頼者から調査依頼を受付中または部品メーカ40からの回答待ちの状況でも、今回の依頼者の情報を追加登録し、部品メーカ40からの回答結果があれば、即、所望する含有物質情報を取得することができる。
【0061】
また、上述した本実施例によれば、法律や規則の改定の度に変更される含有調査報告のためのフォーマットとそれに対応する含有物質情報を管理することができる。これにより、単なる部品に対する含有物質情報の管理ではなく、最新の含有調査報告のためのフォーマットに対する含有物質情報を管理することができる。
【符号の説明】
【0062】
10 部品情報管理サーバ
11 部品情報DB
12 含有物質情報DB
13 調査進捗管理DB
14 事業所管理DB
15 担当者管理DB
16 調査版数管理DB
17 受付部
18 調査依頼処理部
19 回答登録処理部
20 A事業所
21 設計担当者A
22 資材担当者A
23 部品表A
30 B事業所
31 設計担当者B
32 資材担当者B
33 部品表B
40 部品メーカ(部品購入先)
50 担当者端末
60 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理システムであって、
部品情報管理サーバと担当者端末とが通信ネットワークを介して接続されており、
部品情報管理サーバは、
前記部品に係る部品型名、調査フォーマット名、含有物質情報を含む含有物質管理情報と前記部品の含有物質情報の調査に係る調査進捗管理情報を記憶装置に記憶し、
前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信する受付部と、
前記調査依頼情報に対する含有物質情報が前記含有物質管理情報内にある場合、調査状況を調査済みと判定し、
前記調査依頼情報に対する含有物質情報が前記含有物質管理情報内に無く、前記調査依頼情報に対する調査状況が調査進捗管理情報内にある場合、調査状況を調査進行中と判定し、
さらに、前記調査依頼情報に対する調査状況が調査進捗管理情報内に無い場合、調査状況を未調査と判定し、調査依頼結果を出力装置に出力する調査依頼処理部と、
を備えることを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の部品情報管理システムであって、
部品情報管理サーバは、
前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名、含有物質情報を含む回答結果情報を受信する受付部と、
前記受付部で受信した前記回答結果情報から前記含有物質管理情報を更新し、回答結果を出力装置に出力する回答登録処理部をさらに備えることを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項3】
製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理システムであって、
部品情報管理サーバと担当者端末とが通信ネットワークを介して接続されており、
部品情報管理サーバは、
部品識別番号、部品型名を含む部品情報管理DBと、部品識別番号、調査フォーマット名、調査フォーマット名の版数、部品の含有物質情報を含む含有物質情報DBと、調査管理番号、部品識別番号、調査フォーマット名、調査フォーマットの版数、進捗状況、回答送付先を含む調査進捗管理DBと、調査フォーマット名と調査フォーマット名の版数を含む調査版数管理DBとを記憶装置に記憶し、
前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信する受付部と、
前記受付部で受信した調査依頼情報と前記記憶装置に記憶されている各DBの情報から前記含有物質情報の調査状況を判定し、調査依頼結果を前記担当者端末に通知する調査依頼処理部と、
を備えることを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項4】
請求項3に記載の部品情報管理システムであって、
前記調査依頼処理部は、
受信した前記部品型名から前記部品情報管理DBを検索し、対応する部品識別番号を取得し、受信した前記調査フォーマット名から前記調査版数管理DBを検索し、対応する前記調査フォーマット名の最新版数を取得し、受信した前記調査フォーマット名と取得した前記部品識別番号と取得した前記調査フォーマット名の最新版数を有する第1の検索情報から前記含有物質情報DBを検索し、
第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査済み、と判定し、
前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査進行中、と判定し、
前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、未調査、と判定することを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項5】
請求項4に記載の部品情報管理システムであって、
部品情報管理サーバは、
事業所情報を管理する事業所管理DBと、各事業所の各種業務における担当者情報を管理する担当者管理DBとを記憶装置に記憶し、
前記調査依頼処理部は、調査依頼結果の通知として、
調査済みと判定した場合、前記担当者管理DBから担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知し、
調査進行中と判定した場合、前記担当者管理DBから前記調査進捗管理DBの前記第1の検索情報と一致するレコードに新たな回答送付先を追加し、担当者端末に調査依頼を受け付けたことを通知し、
未調査と判定した場合、前記調査進捗管理DBにレコードを追加し、前記事業所管理DBと前記担当者管理DBから担当者端末に調査依頼があったことを通知するとともに、調査依頼を受け付けたことを通知する、
ことを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項6】
請求項5に記載の部品情報管理システムであって、
部品情報管理サーバは、
前記担当者端末から部品型名、調査フォーマット名と版数、含有物質情報を含む回答結果情報を受信する受付部と、
前記受付部で受信した前記回答結果情報を前記含有物質情報DBの情報に反映させ、前記担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知する回答登録処理部をさらに備えることを特徴とする部品情報管理システム。
【請求項7】
製品を構成する部品の含有物質情報を取得する部品情報管理の方法であって、
前記部品情報管理システムは、含有物質情報を管理する部品情報管理サーバと担当者端末で構成され、
前記部品情報管理サーバは、前記担当者端末から送信された部品型名、調査フォーマット名を含む調査依頼情報を受信するステップと、
受信した前記部品型名から前記部品情報管理DBを検索し、対応する部品識別番号を取得し、受信した前記調査フォーマット名から前記調査版数管理DBを検索し、対応する前記調査フォーマット名の最新版数を取得し、受信した前記調査フォーマット名と取得した前記部品識別番号と取得した前記調査フォーマット名の最新版数を有する第1の検索情報から前記含有物質情報DBを検索し、
第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査済み、と判定し、前記担当者管理DBから担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知するステップと、
前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在する場合、調査進行中、と判定し、前記担当者管理DBから前記調査進捗管理DBの前記第1の検索情報と一致するレコードに新たな回答送付先を追加し、担当者端末に調査依頼を受け付けたことを通知するステップと、
前記第1の検索情報から前記調査進捗管理DBを検索し、前記第1の検索情報と一致するレコードが存在しない場合、未調査、と判定し、前記調査進捗管理DBにレコードを追加し、前記調査依頼情報と前記事務所管理DBと前記担当者管理DBから担当者端末に調査依頼があったことを通知するとともに、調査依頼を受け付けたことを通知するステップと、
からなることを特徴とする部品情報管理の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の部品情報管理の方法であって、
部品情報管理サーバは、
前記担当者端末から部品型名、調査フォーマット名と版数、含有物質情報を含む回答結果情報を受信するステップと、
受信した前記回答結果情報を前記含有物質情報DBの情報に反映させ、前記担当者端末に含有物質情報の回答結果を通知するステップと、
からなることを特徴とする部品情報管理の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−173759(P2012−173759A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−31837(P2011−31837)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000005234)富士電機株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】