部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラム
【課題】組立順序表及び生産部品表における部品の相違を迅速に把握することができ、確認作業の手間を軽減することができる部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラムを提供する。
【解決手段】制御部31は、組立ユニットの部品を含む機能ユニットの検索処理、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットに含まれる一致率の算出処理、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理を実行する。制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を並べたユニット選択画面を表示する。突合せ実行ボタンが選択された場合、制御部31は、このときにユニット選択画面に表示されている順番で、突合せ順番を付与して記録する。制御部31は、この突合せ順番で、対応する組立ユニットの部品の個数と機能ユニットの部品の個数とを突合せる部品の紐付け処理を実行して、その結果を突合せ結果データ記憶部35に記録する。
【解決手段】制御部31は、組立ユニットの部品を含む機能ユニットの検索処理、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットに含まれる一致率の算出処理、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理を実行する。制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を並べたユニット選択画面を表示する。突合せ実行ボタンが選択された場合、制御部31は、このときにユニット選択画面に表示されている順番で、突合せ順番を付与して記録する。制御部31は、この突合せ順番で、対応する組立ユニットの部品の個数と機能ユニットの部品の個数とを突合せる部品の紐付け処理を実行して、その結果を突合せ結果データ記憶部35に記録する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の生産工程において用いられる部品や組立工程において用いられる部品等を管理する部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、製品の試作段階において、生産部品表が作成される。更に、この生産部品表に基づいて製品の組立順番が検討され、組立順序表が作成される(例えば、特許文献1参照。)。この文献においては、ツリー構造よりなる組立製品アセンブル情報から、部品とアセンブル、アセンブルとアセンブルの組み合わせを取り出して、組立順序表の雛形を作成することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
組立順序表の作成開始後に、部品表に変更が生じた場合には、この変更を組立順序表に反映させる必要がある。従来、この組立順序表への反映は手作業で行なっていたため、変更し忘れることがあった。そこで、実際に生産を開始する直前に、組立順序表及び生産部品表における部品及び個数が一致しているか否かを確認する必要がある。
【0004】
組立順序表には、使用される部品及び個数が組立順番毎に管理されている。一方、生産部品表には、発注する部品及び個数が機能ユニット毎に管理されている。従って、生産部品表の部品と組立順序表の部品の個数が相違していても、ある組立工程で余った部品が、他の組立工程で使用される部品である可能性がある。従って、複数の組立工程で使用される部品と、生産部品表における部品とを突合わせて確認する必要があり、作業に大きな手間がかかっていた。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、組立順序表及び生産部品表における部品の相違を迅速に把握することができ、確認作業の手間を軽減することができる部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する制御手段を備えた部品管理システムであって、前記制御手段が、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段を備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の部品管理システムにおいて、前記生産部品表記憶手段には、前記機能ユニット毎に、前記機能ユニットを構成する部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、前記製造工程順序表記憶手段には、前記
工程ユニット毎に、前記製造工程に用いる部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、前記結果出力手段は、前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力することを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の部品管理システムにおいて、突合せ順番特定処理手段は、前記一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示し、前記ユニット選択画面において決定された順番に従って、前記セットの突合せ順番を特定することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する方法であって、前記制御手段が、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定段階、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出段階、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理段階、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力段階を実行することを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行するプログラムであって、前記制御手段を、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段として機能させることを要旨とする。
【0011】
(作用)
本発明によれば、制御手段が、専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成する。制御手段が、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数の一致率を算出する。制御手段が、一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する。制御手段が、突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する。従って、組立順序表の部品と生産部品表の部品とを自動的に紐付けることにより、両者における差異部品を迅速に把握することができ、部品が一致しているか否かの確認作業の手間を軽減することができる。また、汎用部品は、主に専用部品を固定させる為に使用されるため、
専用部品に基づく一致率が高い順に汎用部品の紐付けを行なって、その汎用部品の紐付け精度を高くすることができる。
【0012】
本発明によれば、制御手段が、突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力する。このため、機能ユニットを構成する部品と製造工程に用いる部品との個数が一致しているか否かの突合せを行なうことができる。
【0013】
本発明によれば、制御手段が、一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示する。制御手段が、ユニット選択画面において決定された順番に従って、セットの突合せ順番を特定する。このため、一致率に基づく順番をベースにしながら、突合せ順番を容易に変更することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、組立順序表及び生産部品表における部品の相違を迅速に把握することができ、確認作業の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態におけるシステムの概略構成図。
【図2】データ記憶部に記録されたデータ構成を説明する説明図であり、(a)は生産部品表データ記憶部、(b)は組立順序表データ記憶部。
【図3】突合せ結果データ記憶部に記録されたデータ構成を説明する説明図。
【図4】突合せ処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図5】一致率の計算処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図6】部品の紐付け処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図7】消込処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図8】一致率の計算処理を行なうまでの画面遷移を説明する画面図であり、(a)は取込画面の画面図、(b)はユニット分割設定画面の画面図。
【図9】一致率と突合せ順番との関係を説明する説明図であり、(a)は一致率の計算処理を具体的に説明する説明図、(b)はユニット選択画面の画面図を示す。
【図10】部品の紐付け処理を具体的に説明する説明図であり、(a)、(b)は各ユニットの突合せ対象の部品、(c)、(d)は突合せ後に余った部品を示す。
【図11】部品の紐付け処理を具体的に説明する説明図であり、(a)、(b)、(e)、(f)、(i)、(j)は各ユニットの突合せ対象の部品、(c)、(d)、(g)、(h)、(k)、(l)は突合せ後に余った部品を示す。
【図12】突合せ結果画面を説明するための画面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。本実施形態においては、製品として複合機(MFP)等を生産する部品管理システムとして説明する。この部品管理システムは、製品の生産部品表における各部品と、製品の組立順序表における各部品との対応付けや部品の個数が一致しているか否かの情報を生成する。ここで、製品は、各機能を実現するための複数のユニットから構成されている。そして、生産部品表は、ユニットを構成している各部品及び個数が記録されたリストである。組立順序表は、製品の各製造工程において使用される部品及び個数が記録されたリストである。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の部品管理システムとしての突合せ支援装置30は、生産部品表管理サーバ10及び組立順序表管理サーバ20にネットワークを介して接続されている。
【0018】
生産部品表管理サーバ10は、生産部品表データ記憶部11を備えている。この生産部品表データ記憶部11には、図2(a)に示すように、部品発注に使用される生産部品表データ110が記憶されている。この生産部品表データ110には、製品の機能ユニットに関する機能ユニットレコード111と、各サブ機能ユニットの構成部品に関する構成部品管理レコード112とが含まれる。生産部品表データ110は、設計段階において、製品に搭載するユニットや、このユニットを構成する部品及び個数が、決定されて登録された場合に生成され、変更が登録された場合に更新される。
【0019】
機能ユニットレコード111には、機種識別子、拠点識別子、リリース番号、メイン機能ユニット識別子、メイン機能ユニット名、サブ機能ユニット識別子及びサブ機能ユニット名に関するデータが含まれる。構成部品管理レコード112には、サブ機能ユニット識別子、部品識別子及び個数に関するデータが含まれる。
【0020】
機種識別子データ領域には、各製品の機種を特定するための識別子(機種識別子)に関するデータが記録されている。
拠点識別子データ領域には、この機種が製造される拠点を特定するための識別子(拠点識別子)に関するデータが記録されている。
【0021】
リリース番号データ領域には、この機種をこの拠点における生産で用いる生産部品表が改定されたバージョン(版)を特定するための識別子(リリース番号)に関するデータが記録されている。
【0022】
メイン機能ユニット識別子データ領域には、生産部品表において第1レベルにおける機能ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。
メイン機能ユニット名データ領域には、メイン機能ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。このメイン機能ユニット名には、例えば、排紙系ユニットや読取系ユニット等がある。
【0023】
サブ機能ユニット識別子データ領域には、メイン機能ユニットを更に細分化した第2レベルにおけるサブ機能ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。このサブ機能ユニット識別子を介して、機能ユニットレコード111と構成部品管理レコード112とが関連付けられる。
【0024】
サブ機能ユニット名データ領域には、サブ機能ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。
部品識別子データ領域には、このサブ機能ユニットにおいて使用される部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録されている。
【0025】
個数データ領域には、このサブ機能ユニットにおいて、この部品が使用される個数に関するデータが記録されている。
一方、図1に示す組立順序表管理サーバ20は、組立順序表データ記憶部21を備えている。この組立順序表データ記憶部21には、図2(b)に示すように、組立順序表データ210が記憶されている。この組立順序表データ210には、製品の製造工程における工程ユニット(組立ユニット)に関する組立ユニットレコード211と、各組立ユニットにおいて用いられる部品に関する組立部品管理レコード212とが含まれる。組立順序表データ210は、上述した生産部品表データ110を用いて組立順序が決定されて登録された場合に生成される。
【0026】
組立ユニットレコード211には、機種識別子、組立ユニット識別子、組立ユニット名
、組立順序及び作業名に関するデータが含まれる。組立部品管理レコード212には、組立ユニット識別子、部品識別子、部品名、部品種類及び個数に関するデータが含まれる。
【0027】
機種識別子データ領域には、各製品の機種を特定するための識別子(機種識別子)に関するデータが記録されている。この機種識別子を介して組立順序表データ210と生産部品表データ110とが関連付け可能となる。
【0028】
組立ユニット識別子データ領域には、組立順序表における組立ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。この組立ユニット識別子を介して、組立ユニットレコード211と組立部品管理レコード212とが関連付けられる。
【0029】
組立ユニット名データ領域には、組立ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。
組立順序データ領域には、この組立ユニットが製品として組み付けられるときの順序(順番)に関するデータが記録されている。
【0030】
作業名データ領域には、この組立ユニットの作業の名称に関するデータが記録されている。
部品識別子データ領域には、この組立ユニットで使用される部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録されている。
【0031】
部品名データ領域には、この部品の名称に関するデータが記録されている。
部品種類データ領域には、部品の種類を識別するためのフラグに関するデータが記録されている。本実施形態では、専用部品である場合には、専用部品であることを示す専用部品フラグが記録されている。また、専用部品でない汎用部品である場合には、この部品種類データ領域には、汎用部品であることを示す汎用部品フラグが記録されている。ここで、専用部品は、この機種にだけ使用される機種特有の部品である。一方、汎用部品は、この機種に限らず他の機種においても使用される汎用的な部品(例えば、ねじ等)のことである。
個数データ領域には、この組立ユニットで使用される部品の個数に関するデータが記録されている。
【0032】
一方、図1に示す突合せ支援装置30は、表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボード及びマウスを備えている。ディスプレイは、後述する各種画面を表示する。キーボード及びマウスは、突合せを行なう生産部品表データを特定するための機種識別子や組立順序表データを特定するためのフォルダ名を入力したり、ユニットの取込や突合せ実行等の指示を行なったりする場合に用いられる。
【0033】
突合せ支援装置30は、制御手段としての制御部31と、突合せ結果データ記憶部35とを備えている。制御部31は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(セット特定段階、一致率算出段階、突合せ順番特定処理段階、紐付け処理段階及び結果出力段階等を含む処理)を行なう。そして、このための部品管理プログラムを実行することにより、制御部31は、対象データ取得手段311、対象範囲特定手段312、一致率算出手段313、突合せ順番特定処理手段314、紐付け処理手段315及び結果出力手段316等を備える。
【0034】
対象データ取得手段311は、生産部品表データ記憶部11から生産部品表データ110を取得し、組立順序表データ記憶部21から組立順序表データ210を取得する。
対象範囲特定手段312は、機能ユニットのレベル(突合せ対象範囲)の特定処理を実行する。
【0035】
一致率算出手段313は、本実施形態では、セット特定手段としても機能する。このため、一致率算出手段313は、突合せを行なうユニットの組み合わせ(組立ユニットと機能ユニットのセット)を特定する処理を実行する。
【0036】
更に、一致率算出手段313は、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットの部品と一致した割合(一致率)を算出する処理を実行する。このため、一致率算出手段313は、一致率を算出する一致率算出式を記憶している。一致率は、図5の(1)式に示すように、各機能ユニットにおける対応部品数を組立ユニット中の専用部品の種類数で除算して「100」を乗算した式で算出される。また、対応部品数とは、機能ユニットの部品として、組立ユニットの専用部品が含まれる種類数であり、後述する一致率の算出処理において算出される。なお、機能ユニットには、メイン機能ユニットとサブ機能ユニットとが含まれる。
【0037】
図1に示すように、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、組立ユニットと機能ユニットのセットについて、部品の突合せを行なう順番を特定する処理を実行する。
紐付け処理手段315は、組立ユニットの部品と機能ユニットとの部品の紐付け処理を実行する。この場合、紐付け処理手段315は、先行の部品の紐付け処理で既に突合せが完了した「突合せ済部品」は、このセットにおける突合せの対象外とする。更に、紐付け処理手段315は、部品識別子毎に突合せを行なったセットの結果に関するデータを生成して、突合せ結果データ記憶部35に記憶する。
【0038】
結果出力手段316は、突合せ結果データ記憶部35に記録されたデータを出力する。
更に、制御部31は、図示しない製造工程順序表記憶手段及び専用品識別情報記憶手段としての組立順序表データメモリ、図示しない生産部品表記憶手段としての生産部品表データメモリ、及びワークメモリ32mを内蔵している。組立順序表データメモリには、対象データ取得手段311が取得した組立順序表データ210が仮記憶される。生産部品表データメモリには、対象データ取得手段311が取得した生産部品表データ110が仮記憶される。更に、制御部31は、ユニット分割に用いるサブ機能ユニット識別子を記録するサブ機能ユニットメモリを備えている。
【0039】
図1に示すように、ワークメモリ32mには、対応ユニット特定データ320、セットデータ321及び突合せ対象部品データ322が一時的に記憶される。
対応ユニット特定データ320は、一致率算出手段313がセットとなる機能ユニットを特定したときにワークメモリ32mに記録される。この対応ユニット特定データ320は、機能ユニット識別子及び対応部品数に関するデータを含む。機能ユニット識別子データ領域には、組立ユニットに対してセットとなる機能ユニットのユニット識別子に関するデータが記録される。対応部品数データ領域には、この機能ユニットの対応部品数に関するデータが記録される。
【0040】
セットデータ321は、突合せを行なう組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子のセットに関するデータである。このセットデータ321は、一致率が算出された場合に記録され、突合せ順番特定処理手段314によって更新される。このセットデータ321には、機能ユニット識別子、組立ユニット識別子、一致率及び突合せ順番に関するデータが含まれる。
【0041】
機能ユニット識別子データ領域には、このセットにおいて突合せを行なう生産部品表のユニット(機能ユニット)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
組立ユニット識別子データ領域には、このセットにおいて突合せを行なう組立順序表のユニット(組立ユニット)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0042】
一致率データ領域には、このセットにおける一致率(%)に関するデータが記録される。
突合せ順番データ領域には、各セットの突合せ順番に関するデータが記録される。
【0043】
一方、突合せ対象部品データ322は、各ユニットにおいて未だ突合せが行われてない突合せ対象部品に関するデータである。この突合せ対象部品データ322は、各ユニットの部品を用いた最初の部品の紐付け処理が実行される場合に記録される。この突合せ対象部品データ322には、ユニット識別子、部品識別子及び個数に関するデータが含まれる。
【0044】
ユニット識別子データ領域には、各ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録される。このユニット識別子として、メイン機能ユニット識別子、サブ機能ユニット識別子又は組立ユニット識別子が記録される。なお、本実施形態のユニット識別子は、メイン機能ユニット識別子、サブ機能ユニット識別子又は組立ユニット識別子の何れかを特定することが可能である。
【0045】
部品識別子データ領域には、このユニットにおいて突合せが完了していない部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録される。
個数データ領域には、このユニットにおいてまだ突合せが完了していない部品の個数に関するデータが記録される。
【0046】
一方、突合せ結果データ記憶部35には、図3に示すように、部品毎の突合せ結果に関する突合せ結果レコード350が記録される。この突合せ結果レコード350には、突合せを行なったユニットのセット毎に記録されている。この突合せ結果レコード350には、部品データブロック351、組立ユニットデータブロック352及び機能ユニットデータブロック353が含まれる。
【0047】
部品データブロック351には、部品識別子、部品名、組立順序表の機種全体合計個数、生産部品表の機種全体合計個数及び結果フラグに関するデータが含まれる。
部品識別子データ領域及び部品名データ領域には、この部品を特定する識別子(部品識別子)及びこの部品の名称に関するデータが記録される。
【0048】
組立順序表の機種全体合計個数データ領域には、組立順序表において、製品全体で、この部品が使用されている個数が記録される。同じ部品識別子及び同じ組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が複数ある場合には、この組立順序表の機種全体合計個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0049】
生産部品表の機種全体合計個数データ領域には、生産部品表において、製品全体で、この部品が使用されている個数が記録される。同じ部品識別子及び同じ機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が複数ある場合には、この生産部品表の機種全体合計個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0050】
結果フラグデータ領域には、この部品の突合せ結果を示すフラグが記録される。組立順序表及び生産部品表において、この部品識別子の部品の製品全体における個数が一致する場合には、一致フラグが記録される。組立順序表及び生産部品表において、この部品識別子の部品の製品全体における個数が一致しない場合には、不一致フラグが記録される。
【0051】
更に、組立ユニットデータブロック352には、組立ユニット識別子、組立ユニットの余り個数、組立ユニットの個数、この組立ユニットにおける突合せ個数、組立順序及び作
業名に関するデータが含まれる。
【0052】
組立ユニット識別子データ領域には、突合せを行った組立ユニットを特定するための組立ユニット識別子に関するデータが記録される。
組立ユニットの余り個数データ領域には、この組立ユニットにおいて余った個数に関するデータが記録される。同じ組立ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の余り個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0053】
組立ユニットの個数データ領域には、この組立ユニットに含まれる個数に関するデータが記録される。同じ組立ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の組立ユニットの個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0054】
この組立ユニットにおける突合せ個数データ領域には、このセットにおいてこの組立ユニットのこの部品を突合せした個数(突合せ個数)に関するデータが記録される。
組立順序データ領域及び作業名データ領域には、この組立ユニットの組立順序及び作業名に関するデータが記録される。
【0055】
また、機能ユニットデータブロック353には、機能ユニット識別子、機能ユニットの余り個数、機能ユニットの個数及びこの機能ユニットにおける突合せ個数に関するデータが含まれる。
【0056】
機能ユニット識別子データ領域には、突合せを行った機能ユニットを特定するための機能ユニット識別子に関するデータが記録される。
機能ユニットの余り個数データ領域には、この機能ユニットにおいて余った個数に関するデータが記録される。同じ機能ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の余り個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0057】
機能ユニットの個数データ領域には、この機能ユニットに含まれる個数に関するデータが記録される。同じ機能ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の機能ユニットの個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0058】
この機能ユニットにおける突合せ個数データ領域には、このセットにおいてこの機能ユニットのこの部品を突合せした個数(突合せ個数)に関するデータが記録される。
次に、以上のように構成されたシステムを用いて突合せ処理を行なう処理手順を、図4〜図12に従って説明する。ここでは、突合せ処理の全体、この処理における一致率の計算処理、部品の紐付け処理、この処理における消込処理の順番で説明する。
【0059】
(突合せ処理)
まず、突合せ処理の処理手順について、図4を用いて説明する。
突合せ確認作業を行なう作業者は、突合せ支援装置30のキーボード及びマウスを用いて突合せ支援プログラムの起動を指示する。これにより、突合せ支援装置30の制御部31は、取込画面の表示処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部31の対象データ取得手段311は、図8(a)に示す取込画面500を表示する。取込画面500には、組立順序表が記憶されたフォルダ名を入力する入力欄510、参照ボタン520、生産部品表の機種識別子、拠点識別子及びリリース番号をそれぞれ入力する入力欄530,540,550及びユニット取込ボタン560が含まれる。
【0060】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、組立順序表の読込処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、取込画面500において各入力欄が空欄の状態で参照ボタン520が押下された場合、制御部31の対象データ取得手段311は、フォルダの一覧表を表示する。ここで、作業者は、組立順序表管理サーバ20の組立順序表データ210が記憶されたフォルダを指定する。この場合、制御部31は、このフォルダの組立順序表データ210を取得して、組立順序表データメモリに仮記憶する。
【0061】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、生産部品表の読込処理を実行する(ステップS1−3)。ここで、作業者は、取込画面500において突合せを行なう製品の機種識別子及び拠点識別子を入力し、参照ボタン520を押下する。この場合、突合せ支援装置30の制御部31は、最新の生産部品表データ110を検索する。具体的には、制御部31の対象データ取得手段311は、まず、入力された機種識別子及び拠点識別子を含む生産部品表データ110を生産部品表管理サーバ10において検索する。ここで、該当する生産部品表データ110を抽出できなかった場合には、対象データ取得手段311は、エラーメッセージを表示する。
【0062】
一方、該当する生産部品表データ110を抽出した場合、制御部31は、このうちリリース番号が最大の生産部品表データ110を抽出し、生産部品表データメモリに仮記憶する。
【0063】
そして、突合せ支援装置30の制御部31は、ユニット分割設定画面の表示処理を実行する(ステップS1−4)。このユニット分割設定画面を用いて、突合せ対象の機能ユニットのレベル設定が行われる。具体的には、制御部31の対象範囲特定手段312は、機能ユニットレコード111の機能ユニット名を含むユニット分割設定画面データを生成し、図8(b)に示すユニット分割設定画面600をディスプレイに表示する。この場合、ユニット分割設定画面600には、機能ユニットレコード111のメイン機能ユニット名が表示欄610に表示され、これに関連付けられたサブ機能ユニット名が表示欄620に表示される。更に、ユニット分割設定画面600には、各メイン機能ユニット名に対応して分割有無を特定する分割フラグ欄630が表示される。また、ユニット分割設定画面600には、確認ボタン640が含まれる。
【0064】
ここで、作業者は、突合せ対象をサブ機能ユニットにしたい場合には、ユニット分割設定画面600において、このサブ機能ユニットに対応するメイン機能ユニットの分割フラグ欄630にチェックを付す。そして、分割フラグ欄630のチェックの付与が終了した場合には確認ボタン640を選択する。
【0065】
この場合、突合せ支援装置30の制御部31は、比較するユニットレベルの取得処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部31の対象範囲特定手段312は、分割フラグ欄630においてチェックが付されたサブ機能ユニット名があるか否かを判定する。この場合、チェックされたサブ機能ユニット名がある場合には、対象範囲特定手段312は、これに対応するサブ機能ユニット識別子を、サブ機能ユニットメモリに仮記憶する。
【0066】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、一致率の計算処理を実行する(ステップS1−6)。この処理において、制御部31の一致率算出手段313は、セットデータ321を生成してワークメモリ32mに仮記憶する。なお、この処理の詳細については、後述する。
【0067】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、一致率の順に並び替え処理を実行する(ス
テップS1−7)。具体的には、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、ワークメモリ32mに記録されたセットデータ321を、一致率が大きい順にソートする。
【0068】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、ユニット選択画面の表示処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、仮記憶した組立順序表データ210の組立ユニット識別子に対応する組立ユニット名を取得する。突合せ順番特定処理手段314は、仮記憶した生産部品表データ110の機能ユニット識別子に対応する機能ユニット名を取得する。突合せ順番特定処理手段314は、セットデータ321のユニット識別子に対応するユニット名を含むユニット選択画面データを生成し、図9(b)に示すユニット選択画面700をディスプレイに表示する。
【0069】
このユニット選択画面700には、セットデータ321の組立ユニット及び機能ユニットの名称及びこのセットにおける一致率が、一致率の大きい順に並んで表示されている。更に、各セットに対応して突合せを行なうか否かの実行フラグ欄710が設けられている。なお、ユニット選択画面700は、デフォルトとして、すべてを突合せ実行するために、全部の実行フラグ欄710にチェックが表示されている。更に、このユニット選択画面700には、セットの突合せ順番を早くしたり遅くしたりするための前送りボタン720及び後送りボタン730と、突合せ実行ボタン740とが含まれている。
【0070】
ここで、突合せを行なわないセットがある場合には、このセットを選択して、ユニット選択画面700の実行フラグ欄710のチェックを外す。また、突合せ順番を変更したいセットがある場合には、このセットを選択して、前送りボタン720又は後送りボタン730を用いて、順番を変更する。
【0071】
突合せ実行ボタン740が選択された場合、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、このときにユニット選択画面700に表示されている順番を、各ユニット名に対応するユニット識別子のセットデータ321に記録する。更に、突合せ順番特定処理手段314は、実行フラグ欄710においてチェックが外されたセットがある場合には、このセットのユニット名に対応するユニット識別子を含むセットデータ321を、ワークメモリ32mから削除する。
【0072】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、部品の紐付け処理を実行する(ステップS1−9)。この処理において、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、突合せ結果レコード350には、部品識別子、組立ユニット識別子、組立ユニットにおいて突合せしたこの部品の個数、機能ユニット識別子、機能ユニットにおいて突合せを行なった個数が記録される。なお、この処理の詳細については、後述する。
【0073】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、部品名の記録処理を実行する(ステップS1−10)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350の各部品識別子が記録された組立部品管理レコード212の部品名を組立順序表データメモリから取得して、突合せ結果レコード350に記録する。
【0074】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、組立順序及び作業名の記録処理を実行する(ステップS1−11)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350の各組立ユニット識別子が記録された組立ユニットレコード211を組立順序表データメモリから取得する。紐付け処理手段315は、組立ユニットレコード211の組立順序及び作業名を突合せ結果レコード350に記録する。
【0075】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、機種全体における部品個数の記録処理を実
行する(ステップS1−12)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、生産部品表データメモリから、同じ部品識別子が記録された構成部品管理レコード112を取得し、この個数を合計する。紐付け処理手段315は、この合計した個数を、この部品識別子を含む各突合せ結果レコード350の生産部品表の機種全体合計個数データ領域に記録する。更に、紐付け処理手段315は、組立順序表データメモリから、同じ部品識別子が記録された組立部品管理レコード212を取得し、この個数を合計する。紐付け処理手段315は、この合計した個数を、この部品識別子を含む突合せ結果レコード350の組立順序表の機種全体合計個数データ領域に記録する。
【0076】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、結果フラグの記録処理を実行する(ステップS1−13)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、各部品識別子の生産部品表及び組立順序表の機種全体における部品個数を比較し、これらが一致しているか否かを判定する。紐付け処理手段315は、一致している場合には、一致フラグをこの部品識別子の突合せ結果レコード350に記録し、一致していない場合には、不一致フラグをこの部品識別子の突合せ結果レコード350に記録する。以上により、突合せ結果レコード350の各データ領域にはすべてのデータが記録される。
【0077】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、突合せ結果の出力処理を実行する(ステップS1−12)。具体的には、制御部31の結果出力手段316は、突合せ結果レコード350を用いて突合せ結果画面データを生成し、図12に示す突合せ結果画面900をディスプレイに表示する。この突合せ結果画面900には、表示選択ボタン910、部品選択一覧920、全体個数、組立ユニット毎の余り個数、機能ユニット毎の余り個数、各組立順序表における突合せ個数、各生産部品表における突合せ個数等が含まれる。更に、突合せ結果画面900には、ファイル出力ボタン950及びユニット選択画面表示ボタン960が含まれている。
【0078】
ここで、部品選択一覧920において部品識別子が選択された場合には、結果出力手段316は、この部品の部品識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出して、この部品の全体個数、組立ユニット毎及び機能ユニット毎の余り個数、各組立順序表及び各生産部品表における突合せ個数等を突合せ結果画面900に表示する。
【0079】
その後、ファイル出力ボタン950が選択された場合、結果出力手段316は、出力先を指定する出力先指定画面を表示する。そして、この出力先指定画面を介して指定された出力先に対して、突合せ結果レコード350を記録する。以上により、突合せ処理が終了する。
【0080】
(一致率の計算処理)
次に、上述したステップS1−6における一致率の計算処理について、図5を用いて説明する。ここで、突合せ支援装置30の制御部31は、以下の処理を、組立順序表データメモリに記録した組立ユニット識別子毎に繰り返して実行する。
【0081】
まず、制御部31の一致率算出手段313は、組立ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、一致率算出手段313は、処理対象とする組立ユニット識別子が記録されているすべての組立部品管理レコード212を、組立順序表データメモリから抽出する。
【0082】
そして、一致率算出手段313は、この組立部品管理レコード212に含まれるすべての部品識別子毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
一致率算出手段313は、この部品を含む機能ユニットの検索処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子が記録された構成
部品管理レコード112を検索する。
【0083】
ここで、該当する構成部品管理レコード112を抽出しなかった場合(ステップS2−3において「NO」の場合)には、一致率算出手段313は、対応する機能ユニットなしの記録処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子に関連付けて、対応する機能ユニットがないことを示すフラグを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記憶する。これにより、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返す。
【0084】
一方、この部品識別子を含む構成部品管理レコード112が抽出できた場合(ステップS2−3において「YES」の場合)には、一致率算出手段313は、機能ユニットの記録処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、一致率算出手段313は、構成部品管理レコード112のサブ機能ユニット識別子を特定する。次に、一致率算出手段313は、特定したサブ機能ユニット識別子が、サブ機能ユニットメモリに記憶されているサブ機能ユニット識別子に含まれているか否かを検索する。
【0085】
ここで、特定したサブ機能ユニット識別子がサブ機能ユニットメモリに記録されている場合には、一致率算出手段313は、このサブ機能ユニット識別子を、この組立ユニットとセットになる機能ユニット識別子として特定する。
【0086】
一方、特定したサブ機能ユニット識別子がサブ機能ユニットメモリに記録されていない場合には、一致率算出手段313は、このサブ機能ユニット識別子が記録された機能ユニットレコード111を生産部品表データメモリから抽出する。一致率算出手段313は、この機能ユニットレコード111のメイン機能ユニット識別子を、この組立ユニットとセットになる機能ユニット識別子として特定する。
【0087】
次に、一致率算出手段313は、この機能ユニット識別子を記録した対応ユニット特定データ320が既に記録されているかを確認する。具体的には、一致率算出手段313は、この機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する対応ユニット特定データ320を抽出した場合には、一致率算出手段313は、次のステップS2−6の処理を行なう。
【0088】
一方、該当する対応ユニット特定データ320を抽出しなかった場合には、一致率算出手段313は、特定した機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320をワークメモリ32mに記録する。更に、一致率算出手段313は、この対応ユニット特定データ320の対応部品数データ領域に「0」を記録する。
【0089】
次に、一致率算出手段313は、この部品が専用部品であるか否かを判断する(ステップS2−6)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子が記録された組立部品管理レコード212を組立順序表データメモリから抽出し、この組立部品管理レコード212の部品種類データを取得する。ここで、部品種類データ領域に汎用部品フラグが記録されている場合(ステップS2−6において「NO」の場合)には、一致率算出手段313は、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返して実行する。
【0090】
一方、部品種類データ領域に専用部品フラグが記録されている場合(ステップS2−6において「YES」の場合)には、一致率算出手段313は、対応部品数の更新処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、一致率算出手段313は、この対応ユニット特定データ320の対応部品数データ領域の数を「1」増加させた数に更新する。そして
、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返して実行する。
【0091】
そして、この組立ユニット中のすべての部品についてステップS2−2〜S2−7の処理を実行した場合には、一致率算出手段313は、組立ユニットの専用部品の種類数の算出処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、一致率算出手段313は、この組立ユニット識別子を含む組立部品管理レコード212を取得し、このうち専用部品フラグが記録された組立部品管理レコード212の数をカウントして、この組立ユニットの専用部品の種類数を特定する。
【0092】
そして、一致率算出手段313は、以下の処理を対応ユニット特定データ320の機能ユニット毎に繰り返して実行する。
まず、一致率算出手段313は、一致率の算出処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、一致率算出手段313は、ステップS2−8で算出した専用部品の種類数と、ワークメモリ32mに記録した対応ユニット特定データ320の対応部品数とを、一致率算出式に代入する。
【0093】
次に、一致率算出手段313は、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、一致率算出手段313は、この組立ユニットのユニット識別子、この機能ユニット識別子及び算出した一致率を関連付けたセットデータ321を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0094】
ワークメモリ32mに記録したすべての対応ユニット特定データ320の機能ユニット毎にステップS2−1〜S2−7の繰り返しが終わると、記憶していた対応ユニット特定データ320を削除し、この組立ユニットについての処理が終了する。そして、1つの組立ユニットについての処理が終了した場合には、他の組立順序表ユニットについてもステップS2−1〜S2−10の処理を繰り返して実行し、すべての組立順序表ユニットについて処理を実行した場合には、ステップS1−6における一致率の計算処理が終了する。
【0095】
(一致率の計算処理の具体例)
次に、一致率の計算処理(ステップS1−6)について具体例を挙げて説明する。
図9(a)に示すように、組立順序表には、「電メカ1」及び「電メカ2」の組立ユニットが含まれ、生産部品表には、「電装系」、「外装系」及び「本体構造系」の機能ユニットが含まれているとする。ここで、組立ユニット「電メカ1」には、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」の各部品が含まれているとする。組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A003」、「A004」、「A005」、「1004」及び「1005」の各部品が含まれているとする。また、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A001」、「A002」、「A003」、「A004」、「1001」及び「1002」の各部品が含まれているとする。機能ユニット「外装系」には、部品識別子「A005」及び「1003」の各部品が含まれているとする。機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」及び「1005」の各部品が含まれているとする。ここで、部品識別子「A001」〜「A005」の部品は専用部品であり、部品識別子「1001」〜「1005」の部品は汎用部品であるとする。
【0096】
まず、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「A001」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているので、機能ユニット「電装系」のユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録する(ステップS2−5)。この場合、この部品識別子「A001」の部品が専用部品であるため、この対応ユニット特定データ320の対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0097】
次に、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「A002」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されているので、新たな対応ユニット特定データ320は記録しない。この場合、この部品識別子「A002」の部品が専用部品であるため、「電装系」の機能ユニット識別子が記録された対応ユニット特定データ320の対応部品数を「2」に更新する(ステップS2−7)。
【0098】
次に、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「1001」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」の機能ユニットに含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、かつこの部品識別子「1001」は汎用部品であるため、この部品についての処理を終了する。なお、部品識別子「1002」についても部品識別子「1001」と同様に処理が行なわれる。
【0099】
そして、組立ユニット「電メカ1」の専用部品の種類数「2」を算出する(ステップS2−8)。更に、機能ユニット「電装系」の対応部品数も「2」であるため、一致率は100%と算出し(ステップS2−9)、これらをセットデータ321に記録する(ステップS2−10)。この場合、記録されたセットデータ321の組立ユニット識別子データ領域には、組立ユニット「電メカ1」のユニット識別子が記録される。
【0100】
次に、組立ユニット「電メカ2」についても同様に処理を実行する。具体的には、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A003」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているので、機能ユニット「電装系」のユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録し(ステップS2−5)、これの対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0101】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A004」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、この部品識別子「A004」の部品が専用部品であるため、対応ユニット特定データ320の対応部品数を「2」に更新する(ステップS2−7)。
【0102】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A005」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「外装系」に含まれているので、機能ユニット「外装系」の機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録し(ステップS2−5)、この対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0103】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「1004」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「本体構造系」に含まれているので、機能ユニット「本体構造系」の機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録する(ステップS2−5)。なお、このときの対応部品数は「0」のままである。
【0104】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「1005」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「本体構造系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、部品識別子「1005」は汎用部品であるため、この部品についての処理を終了する。
【0105】
次に、組立ユニット「電メカ2」の専用部品の種類数「3」を算出する(ステップS2
−8)。そして、機能ユニット「電装系」の対応部品数は「2」であるため、一致率は66%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。また、機能ユニット「外装系」の対応部品数は「1」であるため、一致率は33%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。更に、機能ユニット「本体構造系」の対応部品数は「0」であるため、一致率は0%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。この場合、記録された各セットデータ321の組立ユニット識別子データ領域には、組立ユニット「電メカ2」のユニット識別子が記録される。
【0106】
(部品の紐付け処理)
次に、上述したステップS1−9における部品の紐付け処理について、図6を用いて説明する。ここで、突合せ支援装置30の制御部31は、以下の処理をセット毎に繰り返して実行する。この場合、制御部31は、突合せ順番に、処理対象とするセットデータ321を特定して、この処理を実行する。
【0107】
まず、制御部31の紐付け処理手段315は、組立ユニットの部品の部品識別子及び個数の特定処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出した場合には、この突合せ対象部品データ322の部品識別子及び個数を、この組立ユニットにおける部品の部品識別子及び個数として特定する。
【0108】
一方、この組立ユニット識別子の突合せ対象部品データ322を抽出しない場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が既に記録されているか否かを判断する。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を突合せ結果データ記憶部35において検索する。
【0109】
ここで、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出しなかった場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子が記録された組立部品管理レコード212を組立順序表データメモリから抽出する。そして、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子と、抽出した組立部品管理レコード212に含まれる部品識別子及び個数とをそれぞれ含む突合せ対象部品データ322を生成してワークメモリ32mに記録する。
【0110】
一方、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出した場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニットの突合せ対象の部品はないと判定する。
次に、制御部31の紐付け処理手段315は、機能ユニットの突合せ対象の部品識別子及び個数の特定処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出した場合には、この突合せ対象部品データ322の部品識別子及び個数を、この機能ユニットにおける部品の部品識別子及び個数として特定する。
【0111】
一方、この機能ユニット識別子の突合せ対象部品データ322を抽出しない場合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が既に記録されているか否かを判断する。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を突合せ結果データ記憶部35において検索する。
【0112】
ここで、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出しなかった場
合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子が記録された構成部品管理レコード112を、生産部品表データメモリから検索する。
【0113】
ここで、機能ユニット識別子がサブ機能ユニット識別子の場合には、該当する構成部品管理レコード112が抽出される。この場合、紐付け処理手段315は、この構成部品管理レコード112に含まれる部品識別子及び個数を特定する。更に、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子、特定した部品識別子及び個数を含む突合せ対象部品データ322を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0114】
一方、この機能ユニット識別子がメイン機能ユニット識別子の場合には、該当する構成部品管理レコード112は抽出されない。この場合、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子がメイン機能ユニット識別子として記録された機能ユニットレコード111を抽出する。そして、紐付け処理手段315は、抽出した機能ユニットレコード111に含まれるサブ機能ユニット識別子が記録された構成部品管理レコード112を抽出し、これに含まれる部品識別子及び個数を取得する。ここで、取得した部品識別子のうち、同じ部品識別子が複数含まれている場合には、紐付け処理手段315は、これら個数をすべて合計する。更に、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子、取得した部品識別子及び合計した個数を含む突合せ対象部品データ322を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0115】
一方、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出した場合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニットの突合せ対象の部品はないと判定する。
次に、制御部31の紐付け処理手段315は、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済であるか否かを判断する(ステップS3−3)。具体的には、ステップS3−1又はステップS3−2において突合せ対象の部品はないと判定した場合には、紐付け処理手段315は、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済であると判定する(ステップS3−3において「YES」)。この場合、紐付け処理手段315は、ユニットの突合せ個数を「0」とした記録処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子に関連付けられた部品識別子を組立順序表データメモリから取得し、このセットの機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子を生産部品表データメモリから取得する。そして、紐付け処理手段315は、取得した部品識別子を比較して、一致する部品識別子を検索する。一致する部品識別子が特定できた場合には、紐付け処理手段315は、この部品識別子、このセットの組立ユニット識別子、機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、各ユニットの突合せ個数を「0」とし、この突合せ結果レコード350に含める。
【0116】
一方、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済でない場合(ステップS3−3において「NO」の場合)には、制御部31の紐付け処理手段315は、消込処理を実行する(ステップS3−5)。この処理において、紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350を記録し、突合せ対象部品データ322の削除や個数の更新を行なう。この処理の詳細については、後述する。
【0117】
そして、すべてのセットについてステップS3−1〜S3−5の処理を実行した場合、紐付け処理手段315は、各ユニットにおける各部品の余り個数の記録処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、紐付け処理手段315は、ワークメモリ32mに記録されている突合せ対象部品データ322のユニット識別子の個数を、突合せ結果レコード350の組立ユニットの余り個数データ領域又は機能ユニットの余り個数データ領域に記録する。そして、ワークメモリ32mに記録されたデータを消去する。以上により、部品の紐付け処理が完了する。
【0118】
(消込処理)
次に、ステップS3−5の消込処理について、図7を用いて説明する。制御部31の紐付け処理手段315は、以下のステップS4−1〜S4−7の処理を、組立ユニットの突合せ対象部品の部品識別子毎に繰り返して実行する。
【0119】
まず、紐付け処理手段315は、この部品識別子の部品が機能ユニットに含まれているか否かを判断する(ステップS4−1)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子が記録され、このセットにおける機能ユニットのユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。
【0120】
ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出したことにより、部品が機能ユニットに含まれていると判定した場合(ステップS4−1において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、この部品の個数が一致するか否かを判断する(ステップS4−2)。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニットの突合せ対象部品データ322の個数と、この組立ユニットの突合せ対象部品データ322の個数とを比較する。
【0121】
ここで、両者の個数が一致している場合(ステップS4−2において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、この部品の部品識別子及び個数を突合せ結果データ記憶部への記録処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、これらセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に、一致した個数を記録する。
【0122】
そして、紐付け処理手段315は、突合せ対象部品データ322の削除処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。更に、紐付け処理手段315は、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。
【0123】
一方、個数が一致していない場合(ステップS4−2において「NO」の場合)には、紐付け処理手段315は、部品識別子及び少ない個数を突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−5)。この場合、紐付け処理手段315は、少ない個数のユニット識別子(組立ユニット識別子又は機能ユニット識別子)を特定する。そして、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、このセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に、比較した個数のうち少ない個数を記録する。
【0124】
そして、紐付け処理手段315は、少ない個数のユニットの突合せ対象部品データの削除処理を実行する(ステップS4−6)。具体的には、紐付け処理手段315は、個数が少ないユニットが組立ユニットの場合には、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。また、個数が少ないユニットが機能ユニットの場合には、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。
【0125】
次に、紐付け処理手段315は、多い個数のユニットの突合せ対象部品データの個数の更新処理を実行する(ステップS4−7)。具体的には、紐付け処理手段315は、組立
ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数から、機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を減算した値の絶対値を算出する。そして、紐付け処理手段315は、個数が多いユニットが組立ユニットの場合には、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を、算出した余り個数に更新する。また、個数が多いユニットが機能ユニットの場合には、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を、算出した余り個数に更新する。
【0126】
一方、この部品が機能ユニットに含まれていない場合(ステップS4−1において「NO」の場合)、紐付け処理手段315は、突合せ個数「0」として突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−8)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、これらセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に「0」を記録する。
【0127】
以上のステップS4−1〜S4−7の処理を、このセットの組立ユニットのすべての部品について実行した場合には、紐付け処理手段315は、このセットの組立ユニットにない部品が機能ユニットにあるか否かを判断する(ステップS4−9)。具体的には、紐付け処理手段315は、このセットの機能ユニットに関連付けられている部品識別子を、生産部品表データ110から特定する。紐付け処理手段315は、特定した部品識別子を順次、特定して、この部品識別子に一致し、この組立ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322を検索する処理を繰り返す。
【0128】
ここで、特定した部品識別子を含む突合せ対象部品データ322を抽出しない場合(ステップS4−9において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、突合せ個数「0」として突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−10)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子、このセットの組立ユニット識別子、機能ユニット識別子を関連付けた突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350において、各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に「0」を記録する。以上により、消込処理が完了する。
【0129】
(部品の紐付け処理の具体例)
次に、上述した部品の紐付け処理について具体例を挙げて説明する。ここでは、上述した一致率の計算処理の具体例で示したユニット及びこのユニットに含まれる部品を用いて説明する。また、上述した一致率の高い順番で部品の紐付け処理を実行する。具体的には、図9に示すように、組立ユニット「電メカ1」と機能ユニット「電装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「電装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「外装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「本体構造系」のセットの順番で実行する。
【0130】
まず、組立ユニット「電メカ1」と機能ユニット「電装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図10(a)に示すように、組立ユニット「電メカ1」には、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」の部品が、それぞれ1個、2個、5個及び3個含まれている。図10(b)で示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A001」、「A002」、「A003」、「A004」、「1001」及び「1002」の部品が、それぞれ1個、2個、3個、2個、5個及び3個含まれている。
【0131】
この場合、組立ユニット「電メカ1」及び機能ユニット「電装系」について、最初の部品の紐付け処理を実行する。このため、これらユニット識別子、各部品識別子及び個数を含む突合せ対象部品データ322を生成し、ワークメモリ32mに記録する(ステップS3−1,S3−2)。
【0132】
ここで、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」は、組立ユニット「電メカ1」及び機能ユニット「電装系」に同じ個数が含まれている。このため、図10の表805に示すように、部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−3)。そして、これらに対応する突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する(ステップS4−4)。このため、図10(c)に示すように、組立ユニット「電メカ1」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。また、図10(d)に示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A003」の3個、部品識別子「A004」の2個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0133】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「電装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(a)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A003」、「A004」、「A005」、「1004」及び「1005」の部品が、それぞれ3個、2個、2個、5個及び8個含まれている。図11(b)で示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A003」の3個、部品識別子「A004」の2個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。
【0134】
ここでは、部品識別子「A003」は両方のユニットに3個ずつある。このため、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、この部品識別子及びこのユニット識別子の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。また、部品識別子「A004」は両方のユニットに2個ずつあるため、この部品識別子や突合せ個数を含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、対応する突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。
【0135】
この場合、図11(c)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A005」の2個、部品識別子「1004」の5個、及び部品識別子「1005」の8個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。また、図11(d)に示すように、機能ユニット「電装系」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。
【0136】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「外装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(e)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A004」の2個、部品識別子「1004」の5個、部品識別子「1005」の8個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。また、図11(f)に示すように、機能ユニット「外装系」には、部品識別子「A005」及び部品識別子「1003」の部品が、それぞれ2個ずつ含まれている。
【0137】
ここでは、部品識別子「A005」は両方のユニットに2個ずつあるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数を含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、これらに対応する突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。この場合、図11(g)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「1004」の5個及び部品識別子「1005」の8個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。また、
図11(h)に示すように、機能ユニット「外装系」には、部品識別子「1003」の2個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0138】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「本体構造系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(i)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「1004」の5個及び部品識別子「1005」の8個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。また、図11(j)に示すように、機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」の15個及び部品識別子「1003」の30個が、部品の紐付け処理の対象として含まれている。
【0139】
ここでは、部品識別子「1004」は両方のユニットに少なくとも5個あるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数(5個)をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−5)。そして、少ない個数の組立ユニット「電メカ2」の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−6)。また、紐付け処理手段315は、減算した値の絶対値(10個)を、機能ユニット「本体構造系」及び部品識別子「1004」を含む突合せ対象部品データ322の個数データ領域に記録して更新する(ステップS4−7)。
【0140】
同様に、部品識別子「1005」は両方のユニットに少なくとも8個あるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数(8個)を含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−5)。そして、少ない個数の組立ユニット「電メカ2」の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−6)。また、紐付け処理手段315は、減算した値の絶対値(22個)を、機能ユニット「本体構造系」及び部品識別子「1005」を含む突合せ対象部品データ322の個数データ領域に記録する(ステップS4−7)。
【0141】
この場合、図11(k)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。そして、図11(l)に示すように、機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」の10個及び部品識別子「1005」の22個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0142】
ここで、すべてのセットについて部品の紐付け処理が終了し、各ユニットにおける各部品の余り個数の記録処理が行なわれると仮定する(ステップS3−6)。この場合には、図11(h)の機能ユニット「外装系」のユニット識別子、部品識別子「1003」及び「2個」を含む突合せ対象部品データ322がワークメモリ32mに記録されている。更に、図11(l)の機能ユニット「本体構造系」のユニット識別子、部品識別子「1004」及び「10個」を含む突合せ対象部品データ322と、機能ユニット「本体構造系」のユニット識別子、部品識別子「1005」及び「22個」を含む突合せ対象部品データ322とがワークメモリ32mに記録されている。従って、部品識別子「1003」、「1004」、「1005」をそれぞれ含む突合せ結果レコード350の余り部品データ領域には2個、10個、22個が記録される。
【0143】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、制御部31は、組立ユニットの部品を含む機能ユニットの検索処理(ステップS2−2)、一致率の算出処理(ステップS2−9)、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理(ステップS2−10)を実行する。ここで、制御部31は、組立ユニットにおける専用部品が、対応する機能ユニットにおいて一致した割合として一致率を算出する。そして、制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を並べたユニット選択画面を表示する(ステップS1−8)。このユニット選択画面の突合せ実行ボタン740が選択された場合、制御部31は、このときにユニット
選択画面700に表示されている順番を突合せ順番として記録する。制御部31は、この突合せ順番で、部品の紐付け処理を実行して(ステップS1−9)、突合せ結果レコード350を生成して突合せ結果データ記憶部35に記録する。従って、組立順序表の部品と生産部品表の部品とを自動的に紐付けることにより、両者における部品や個数の相違を迅速に把握することができ、一致しているか否かの確認作業の手間を軽減することができる。また、一般に、ねじ等の汎用部品は、主に専用部品を固定させる為に使用される。従って、専用部品に基づく一致率を計算し、この一致率が高い順に汎用部品の紐付けも行なうことにより、汎用部品の使用が確実なユニットに使用される汎用部品を優先して紐付けすることができる。このため、汎用部品の紐付け精度を高くすることができる。
【0144】
(2) 本実施形態では、一致率の計算処理において、制御部31は、一致率が高い順にセットを並べたユニット選択画面700を表示した。このため、作業者は、一致率の順を確認した上で、部品の紐付け処理の実行を指示することができる。
【0145】
(3) 本実施形態では、ユニット選択画面700には、各セットに対応して突合せを行なうか否かの実行フラグ欄710が設けられている。実行フラグ欄710においてチェックが外されたセットがある場合には、制御部31は、このセットのユニット名に対応するユニット識別子を含むセットデータ321を、ワークメモリ32mから削除する。制御部31は、突合せ順番に、処理対象とするセットデータ321を特定して、ステップS3−1以降の処理を実行する。このため、突合せを行わないセットを任意に除くことができるので、機種の一部のユニットについてのみ突合せを行なうことができる。
【0146】
(4) 本実施形態では、ユニット選択画面700には、選択したセットの突合せ順番を早く又は遅くするための前送りボタン720及び後送りボタン730と、突合せ実行ボタン740とが含まれている。突合せ順番を変更したいセットがある場合には、前送りボタン720又は後送りボタン730を用いて、順番を変更することができる。
【0147】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態においては、制御部31が一致率の順に並び替え処理を実行した後(ステップS1−7)、ユニット選択画面の表示処理を実行して、セットデータ321の組立ユニット及び機能ユニットの名称を含むユニット選択画面700をディスプレイに表示した(ステップS1−8)。これに代えて、ユニット選択画面を表示せずに、制御部31が、制御部31が一致率の順に並び替え処理を実行した後(ステップS1−7)、部品の紐付け処理を実行してもよい(ステップS1−9)。これにより、一致率の順番に、自動的に部品の紐付け処理を行なうことができる。
【0148】
・ 上記実施形態においては、一致率の計算処理(ステップS1−6)において、制御部31は、組立ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行し(ステップS2−1)、この部品の部品識別子を含む機能ユニットの検索処理を実行した(ステップS2−2)。これに代えて、制御部31は、機能ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行し、この部品の部品識別子を含む組立ユニットの検索処理を実行してもよい。
【0149】
・ 上記実施形態において、制御部31は、各機能ユニットにおける対応部品数を組立ユニット中の専用部品の種類数で除算して「100」を乗算した式を用いて一致率を算出した。制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を含むユニット選択画面700を表示した。これに限らず、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットの部品と一致した割合(一致率)は、他の算出式を用いて算出してもよい。例えば、組立ユニット中の専用部品の種類数を各機能ユニットにおける対応部品数で除算して「100」を乗算した式を用いてもよい。この場合には、一致率が少ない順にセットデータ321を含むユ
ニット選択画面700を表示する。そして、ユーザによって一部のセットデータ321の順番が入れ替えられた場合であっても、基本的に一致率が少ない順に、部品の紐付け処理を行なう。これにより、機能ユニットや組立ユニットに用いられる部品のばらつき等に応じてより適切な一致率を用いることができ、より適切に突合せ順番を特定することができる。
【0150】
・ 上記実施形態においては、部品の個数についても突合せ処理を実行した。これに限らず、生産部品表に用いられる部品と組立順序表に用いられている部品とが一致しているか否かのみを判定してもよい。この場合には、個数に関する処理が不要となるので、より簡単な処理で、部品の紐付け処理を実行することができる。
【0151】
・ 上記実施形態においては、生産部品表の部品と組立順序表の部品との差異を比較した。これら部品として、生産工程に必要な材料(例えば、油やグリース等)を含めてもよい。例えば、部品識別子及び個数の代わりに、材料識別子及び使用量を、生産部品表や組立順序表に含めてもよい。これにより、製品の生産に必要な材料(例えば、液体や気体等)についても、他の部品と同様に、生産部品表及び組立順序表の間の過不足を容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0152】
10…生産部品表管理サーバ、11…生産部品表データ記憶部、20…組立順序表管理サーバ、21…組立順序表データ記憶部、30…突合せ支援装置、31…制御部、32m…ワークメモリ、35…データ記憶部、110…生産部品表データ、111…機能ユニットレコード、112…構成部品管理レコード、210…組立順序表データ、211…組立ユニットレコード、212…組立部品管理レコード、311…対象データ取得手段、312…対象範囲特定手段、313…致率算出手段、314…突合せ順番特定処理手段、315…紐付け処理手段、316…出力手段、320…対応ユニット特定データ、321…セットデータ、322…突合せ対象部品データ、350…突合せ結果レコード、500…取込画面、600…ユニット分割設定画面、700…ユニット選択画面、900…突合せ結果画面。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0153】
【特許文献1】特開2008−90754号公報(第1頁、図1,図5及び図6)
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品の生産工程において用いられる部品や組立工程において用いられる部品等を管理する部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、製品の試作段階において、生産部品表が作成される。更に、この生産部品表に基づいて製品の組立順番が検討され、組立順序表が作成される(例えば、特許文献1参照。)。この文献においては、ツリー構造よりなる組立製品アセンブル情報から、部品とアセンブル、アセンブルとアセンブルの組み合わせを取り出して、組立順序表の雛形を作成することが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
組立順序表の作成開始後に、部品表に変更が生じた場合には、この変更を組立順序表に反映させる必要がある。従来、この組立順序表への反映は手作業で行なっていたため、変更し忘れることがあった。そこで、実際に生産を開始する直前に、組立順序表及び生産部品表における部品及び個数が一致しているか否かを確認する必要がある。
【0004】
組立順序表には、使用される部品及び個数が組立順番毎に管理されている。一方、生産部品表には、発注する部品及び個数が機能ユニット毎に管理されている。従って、生産部品表の部品と組立順序表の部品の個数が相違していても、ある組立工程で余った部品が、他の組立工程で使用される部品である可能性がある。従って、複数の組立工程で使用される部品と、生産部品表における部品とを突合わせて確認する必要があり、作業に大きな手間がかかっていた。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、組立順序表及び生産部品表における部品の相違を迅速に把握することができ、確認作業の手間を軽減することができる部品管理システム、部品管理方法及び部品管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する制御手段を備えた部品管理システムであって、前記制御手段が、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段を備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の部品管理システムにおいて、前記生産部品表記憶手段には、前記機能ユニット毎に、前記機能ユニットを構成する部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、前記製造工程順序表記憶手段には、前記
工程ユニット毎に、前記製造工程に用いる部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、前記結果出力手段は、前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力することを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の部品管理システムにおいて、突合せ順番特定処理手段は、前記一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示し、前記ユニット選択画面において決定された順番に従って、前記セットの突合せ順番を特定することを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する方法であって、前記制御手段が、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定段階、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出段階、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理段階、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力段階を実行することを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行するプログラムであって、前記制御手段を、前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段として機能させることを要旨とする。
【0011】
(作用)
本発明によれば、制御手段が、専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成する。制御手段が、各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数の一致率を算出する。制御手段が、一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する。制御手段が、突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する。従って、組立順序表の部品と生産部品表の部品とを自動的に紐付けることにより、両者における差異部品を迅速に把握することができ、部品が一致しているか否かの確認作業の手間を軽減することができる。また、汎用部品は、主に専用部品を固定させる為に使用されるため、
専用部品に基づく一致率が高い順に汎用部品の紐付けを行なって、その汎用部品の紐付け精度を高くすることができる。
【0012】
本発明によれば、制御手段が、突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力する。このため、機能ユニットを構成する部品と製造工程に用いる部品との個数が一致しているか否かの突合せを行なうことができる。
【0013】
本発明によれば、制御手段が、一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示する。制御手段が、ユニット選択画面において決定された順番に従って、セットの突合せ順番を特定する。このため、一致率に基づく順番をベースにしながら、突合せ順番を容易に変更することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、組立順序表及び生産部品表における部品の相違を迅速に把握することができ、確認作業の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施形態におけるシステムの概略構成図。
【図2】データ記憶部に記録されたデータ構成を説明する説明図であり、(a)は生産部品表データ記憶部、(b)は組立順序表データ記憶部。
【図3】突合せ結果データ記憶部に記録されたデータ構成を説明する説明図。
【図4】突合せ処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図5】一致率の計算処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図6】部品の紐付け処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図7】消込処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図8】一致率の計算処理を行なうまでの画面遷移を説明する画面図であり、(a)は取込画面の画面図、(b)はユニット分割設定画面の画面図。
【図9】一致率と突合せ順番との関係を説明する説明図であり、(a)は一致率の計算処理を具体的に説明する説明図、(b)はユニット選択画面の画面図を示す。
【図10】部品の紐付け処理を具体的に説明する説明図であり、(a)、(b)は各ユニットの突合せ対象の部品、(c)、(d)は突合せ後に余った部品を示す。
【図11】部品の紐付け処理を具体的に説明する説明図であり、(a)、(b)、(e)、(f)、(i)、(j)は各ユニットの突合せ対象の部品、(c)、(d)、(g)、(h)、(k)、(l)は突合せ後に余った部品を示す。
【図12】突合せ結果画面を説明するための画面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図12に基づいて説明する。本実施形態においては、製品として複合機(MFP)等を生産する部品管理システムとして説明する。この部品管理システムは、製品の生産部品表における各部品と、製品の組立順序表における各部品との対応付けや部品の個数が一致しているか否かの情報を生成する。ここで、製品は、各機能を実現するための複数のユニットから構成されている。そして、生産部品表は、ユニットを構成している各部品及び個数が記録されたリストである。組立順序表は、製品の各製造工程において使用される部品及び個数が記録されたリストである。
【0017】
図1に示すように、本実施形態の部品管理システムとしての突合せ支援装置30は、生産部品表管理サーバ10及び組立順序表管理サーバ20にネットワークを介して接続されている。
【0018】
生産部品表管理サーバ10は、生産部品表データ記憶部11を備えている。この生産部品表データ記憶部11には、図2(a)に示すように、部品発注に使用される生産部品表データ110が記憶されている。この生産部品表データ110には、製品の機能ユニットに関する機能ユニットレコード111と、各サブ機能ユニットの構成部品に関する構成部品管理レコード112とが含まれる。生産部品表データ110は、設計段階において、製品に搭載するユニットや、このユニットを構成する部品及び個数が、決定されて登録された場合に生成され、変更が登録された場合に更新される。
【0019】
機能ユニットレコード111には、機種識別子、拠点識別子、リリース番号、メイン機能ユニット識別子、メイン機能ユニット名、サブ機能ユニット識別子及びサブ機能ユニット名に関するデータが含まれる。構成部品管理レコード112には、サブ機能ユニット識別子、部品識別子及び個数に関するデータが含まれる。
【0020】
機種識別子データ領域には、各製品の機種を特定するための識別子(機種識別子)に関するデータが記録されている。
拠点識別子データ領域には、この機種が製造される拠点を特定するための識別子(拠点識別子)に関するデータが記録されている。
【0021】
リリース番号データ領域には、この機種をこの拠点における生産で用いる生産部品表が改定されたバージョン(版)を特定するための識別子(リリース番号)に関するデータが記録されている。
【0022】
メイン機能ユニット識別子データ領域には、生産部品表において第1レベルにおける機能ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。
メイン機能ユニット名データ領域には、メイン機能ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。このメイン機能ユニット名には、例えば、排紙系ユニットや読取系ユニット等がある。
【0023】
サブ機能ユニット識別子データ領域には、メイン機能ユニットを更に細分化した第2レベルにおけるサブ機能ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。このサブ機能ユニット識別子を介して、機能ユニットレコード111と構成部品管理レコード112とが関連付けられる。
【0024】
サブ機能ユニット名データ領域には、サブ機能ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。
部品識別子データ領域には、このサブ機能ユニットにおいて使用される部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録されている。
【0025】
個数データ領域には、このサブ機能ユニットにおいて、この部品が使用される個数に関するデータが記録されている。
一方、図1に示す組立順序表管理サーバ20は、組立順序表データ記憶部21を備えている。この組立順序表データ記憶部21には、図2(b)に示すように、組立順序表データ210が記憶されている。この組立順序表データ210には、製品の製造工程における工程ユニット(組立ユニット)に関する組立ユニットレコード211と、各組立ユニットにおいて用いられる部品に関する組立部品管理レコード212とが含まれる。組立順序表データ210は、上述した生産部品表データ110を用いて組立順序が決定されて登録された場合に生成される。
【0026】
組立ユニットレコード211には、機種識別子、組立ユニット識別子、組立ユニット名
、組立順序及び作業名に関するデータが含まれる。組立部品管理レコード212には、組立ユニット識別子、部品識別子、部品名、部品種類及び個数に関するデータが含まれる。
【0027】
機種識別子データ領域には、各製品の機種を特定するための識別子(機種識別子)に関するデータが記録されている。この機種識別子を介して組立順序表データ210と生産部品表データ110とが関連付け可能となる。
【0028】
組立ユニット識別子データ領域には、組立順序表における組立ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録されている。この組立ユニット識別子を介して、組立ユニットレコード211と組立部品管理レコード212とが関連付けられる。
【0029】
組立ユニット名データ領域には、組立ユニット識別子によって特定されるユニットの名称に関するデータが記録されている。
組立順序データ領域には、この組立ユニットが製品として組み付けられるときの順序(順番)に関するデータが記録されている。
【0030】
作業名データ領域には、この組立ユニットの作業の名称に関するデータが記録されている。
部品識別子データ領域には、この組立ユニットで使用される部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録されている。
【0031】
部品名データ領域には、この部品の名称に関するデータが記録されている。
部品種類データ領域には、部品の種類を識別するためのフラグに関するデータが記録されている。本実施形態では、専用部品である場合には、専用部品であることを示す専用部品フラグが記録されている。また、専用部品でない汎用部品である場合には、この部品種類データ領域には、汎用部品であることを示す汎用部品フラグが記録されている。ここで、専用部品は、この機種にだけ使用される機種特有の部品である。一方、汎用部品は、この機種に限らず他の機種においても使用される汎用的な部品(例えば、ねじ等)のことである。
個数データ領域には、この組立ユニットで使用される部品の個数に関するデータが記録されている。
【0032】
一方、図1に示す突合せ支援装置30は、表示手段としてのディスプレイ、入力手段としてのキーボード及びマウスを備えている。ディスプレイは、後述する各種画面を表示する。キーボード及びマウスは、突合せを行なう生産部品表データを特定するための機種識別子や組立順序表データを特定するためのフォルダ名を入力したり、ユニットの取込や突合せ実行等の指示を行なったりする場合に用いられる。
【0033】
突合せ支援装置30は、制御手段としての制御部31と、突合せ結果データ記憶部35とを備えている。制御部31は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(セット特定段階、一致率算出段階、突合せ順番特定処理段階、紐付け処理段階及び結果出力段階等を含む処理)を行なう。そして、このための部品管理プログラムを実行することにより、制御部31は、対象データ取得手段311、対象範囲特定手段312、一致率算出手段313、突合せ順番特定処理手段314、紐付け処理手段315及び結果出力手段316等を備える。
【0034】
対象データ取得手段311は、生産部品表データ記憶部11から生産部品表データ110を取得し、組立順序表データ記憶部21から組立順序表データ210を取得する。
対象範囲特定手段312は、機能ユニットのレベル(突合せ対象範囲)の特定処理を実行する。
【0035】
一致率算出手段313は、本実施形態では、セット特定手段としても機能する。このため、一致率算出手段313は、突合せを行なうユニットの組み合わせ(組立ユニットと機能ユニットのセット)を特定する処理を実行する。
【0036】
更に、一致率算出手段313は、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットの部品と一致した割合(一致率)を算出する処理を実行する。このため、一致率算出手段313は、一致率を算出する一致率算出式を記憶している。一致率は、図5の(1)式に示すように、各機能ユニットにおける対応部品数を組立ユニット中の専用部品の種類数で除算して「100」を乗算した式で算出される。また、対応部品数とは、機能ユニットの部品として、組立ユニットの専用部品が含まれる種類数であり、後述する一致率の算出処理において算出される。なお、機能ユニットには、メイン機能ユニットとサブ機能ユニットとが含まれる。
【0037】
図1に示すように、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、組立ユニットと機能ユニットのセットについて、部品の突合せを行なう順番を特定する処理を実行する。
紐付け処理手段315は、組立ユニットの部品と機能ユニットとの部品の紐付け処理を実行する。この場合、紐付け処理手段315は、先行の部品の紐付け処理で既に突合せが完了した「突合せ済部品」は、このセットにおける突合せの対象外とする。更に、紐付け処理手段315は、部品識別子毎に突合せを行なったセットの結果に関するデータを生成して、突合せ結果データ記憶部35に記憶する。
【0038】
結果出力手段316は、突合せ結果データ記憶部35に記録されたデータを出力する。
更に、制御部31は、図示しない製造工程順序表記憶手段及び専用品識別情報記憶手段としての組立順序表データメモリ、図示しない生産部品表記憶手段としての生産部品表データメモリ、及びワークメモリ32mを内蔵している。組立順序表データメモリには、対象データ取得手段311が取得した組立順序表データ210が仮記憶される。生産部品表データメモリには、対象データ取得手段311が取得した生産部品表データ110が仮記憶される。更に、制御部31は、ユニット分割に用いるサブ機能ユニット識別子を記録するサブ機能ユニットメモリを備えている。
【0039】
図1に示すように、ワークメモリ32mには、対応ユニット特定データ320、セットデータ321及び突合せ対象部品データ322が一時的に記憶される。
対応ユニット特定データ320は、一致率算出手段313がセットとなる機能ユニットを特定したときにワークメモリ32mに記録される。この対応ユニット特定データ320は、機能ユニット識別子及び対応部品数に関するデータを含む。機能ユニット識別子データ領域には、組立ユニットに対してセットとなる機能ユニットのユニット識別子に関するデータが記録される。対応部品数データ領域には、この機能ユニットの対応部品数に関するデータが記録される。
【0040】
セットデータ321は、突合せを行なう組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子のセットに関するデータである。このセットデータ321は、一致率が算出された場合に記録され、突合せ順番特定処理手段314によって更新される。このセットデータ321には、機能ユニット識別子、組立ユニット識別子、一致率及び突合せ順番に関するデータが含まれる。
【0041】
機能ユニット識別子データ領域には、このセットにおいて突合せを行なう生産部品表のユニット(機能ユニット)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
組立ユニット識別子データ領域には、このセットにおいて突合せを行なう組立順序表のユニット(組立ユニット)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0042】
一致率データ領域には、このセットにおける一致率(%)に関するデータが記録される。
突合せ順番データ領域には、各セットの突合せ順番に関するデータが記録される。
【0043】
一方、突合せ対象部品データ322は、各ユニットにおいて未だ突合せが行われてない突合せ対象部品に関するデータである。この突合せ対象部品データ322は、各ユニットの部品を用いた最初の部品の紐付け処理が実行される場合に記録される。この突合せ対象部品データ322には、ユニット識別子、部品識別子及び個数に関するデータが含まれる。
【0044】
ユニット識別子データ領域には、各ユニットを特定するためのユニット識別子に関するデータが記録される。このユニット識別子として、メイン機能ユニット識別子、サブ機能ユニット識別子又は組立ユニット識別子が記録される。なお、本実施形態のユニット識別子は、メイン機能ユニット識別子、サブ機能ユニット識別子又は組立ユニット識別子の何れかを特定することが可能である。
【0045】
部品識別子データ領域には、このユニットにおいて突合せが完了していない部品を特定するための部品識別子に関するデータが記録される。
個数データ領域には、このユニットにおいてまだ突合せが完了していない部品の個数に関するデータが記録される。
【0046】
一方、突合せ結果データ記憶部35には、図3に示すように、部品毎の突合せ結果に関する突合せ結果レコード350が記録される。この突合せ結果レコード350には、突合せを行なったユニットのセット毎に記録されている。この突合せ結果レコード350には、部品データブロック351、組立ユニットデータブロック352及び機能ユニットデータブロック353が含まれる。
【0047】
部品データブロック351には、部品識別子、部品名、組立順序表の機種全体合計個数、生産部品表の機種全体合計個数及び結果フラグに関するデータが含まれる。
部品識別子データ領域及び部品名データ領域には、この部品を特定する識別子(部品識別子)及びこの部品の名称に関するデータが記録される。
【0048】
組立順序表の機種全体合計個数データ領域には、組立順序表において、製品全体で、この部品が使用されている個数が記録される。同じ部品識別子及び同じ組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が複数ある場合には、この組立順序表の機種全体合計個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0049】
生産部品表の機種全体合計個数データ領域には、生産部品表において、製品全体で、この部品が使用されている個数が記録される。同じ部品識別子及び同じ機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が複数ある場合には、この生産部品表の機種全体合計個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0050】
結果フラグデータ領域には、この部品の突合せ結果を示すフラグが記録される。組立順序表及び生産部品表において、この部品識別子の部品の製品全体における個数が一致する場合には、一致フラグが記録される。組立順序表及び生産部品表において、この部品識別子の部品の製品全体における個数が一致しない場合には、不一致フラグが記録される。
【0051】
更に、組立ユニットデータブロック352には、組立ユニット識別子、組立ユニットの余り個数、組立ユニットの個数、この組立ユニットにおける突合せ個数、組立順序及び作
業名に関するデータが含まれる。
【0052】
組立ユニット識別子データ領域には、突合せを行った組立ユニットを特定するための組立ユニット識別子に関するデータが記録される。
組立ユニットの余り個数データ領域には、この組立ユニットにおいて余った個数に関するデータが記録される。同じ組立ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の余り個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0053】
組立ユニットの個数データ領域には、この組立ユニットに含まれる個数に関するデータが記録される。同じ組立ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の組立ユニットの個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0054】
この組立ユニットにおける突合せ個数データ領域には、このセットにおいてこの組立ユニットのこの部品を突合せした個数(突合せ個数)に関するデータが記録される。
組立順序データ領域及び作業名データ領域には、この組立ユニットの組立順序及び作業名に関するデータが記録される。
【0055】
また、機能ユニットデータブロック353には、機能ユニット識別子、機能ユニットの余り個数、機能ユニットの個数及びこの機能ユニットにおける突合せ個数に関するデータが含まれる。
【0056】
機能ユニット識別子データ領域には、突合せを行った機能ユニットを特定するための機能ユニット識別子に関するデータが記録される。
機能ユニットの余り個数データ領域には、この機能ユニットにおいて余った個数に関するデータが記録される。同じ機能ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の余り個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0057】
機能ユニットの個数データ領域には、この機能ユニットに含まれる個数に関するデータが記録される。同じ機能ユニット識別子及び同じ部品識別子が記録された突合せ結果レコード350が複数ある場合には、これら突合せ結果レコード350の機能ユニットの個数データ領域には、同じ個数が記録される。
【0058】
この機能ユニットにおける突合せ個数データ領域には、このセットにおいてこの機能ユニットのこの部品を突合せした個数(突合せ個数)に関するデータが記録される。
次に、以上のように構成されたシステムを用いて突合せ処理を行なう処理手順を、図4〜図12に従って説明する。ここでは、突合せ処理の全体、この処理における一致率の計算処理、部品の紐付け処理、この処理における消込処理の順番で説明する。
【0059】
(突合せ処理)
まず、突合せ処理の処理手順について、図4を用いて説明する。
突合せ確認作業を行なう作業者は、突合せ支援装置30のキーボード及びマウスを用いて突合せ支援プログラムの起動を指示する。これにより、突合せ支援装置30の制御部31は、取込画面の表示処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部31の対象データ取得手段311は、図8(a)に示す取込画面500を表示する。取込画面500には、組立順序表が記憶されたフォルダ名を入力する入力欄510、参照ボタン520、生産部品表の機種識別子、拠点識別子及びリリース番号をそれぞれ入力する入力欄530,540,550及びユニット取込ボタン560が含まれる。
【0060】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、組立順序表の読込処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、取込画面500において各入力欄が空欄の状態で参照ボタン520が押下された場合、制御部31の対象データ取得手段311は、フォルダの一覧表を表示する。ここで、作業者は、組立順序表管理サーバ20の組立順序表データ210が記憶されたフォルダを指定する。この場合、制御部31は、このフォルダの組立順序表データ210を取得して、組立順序表データメモリに仮記憶する。
【0061】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、生産部品表の読込処理を実行する(ステップS1−3)。ここで、作業者は、取込画面500において突合せを行なう製品の機種識別子及び拠点識別子を入力し、参照ボタン520を押下する。この場合、突合せ支援装置30の制御部31は、最新の生産部品表データ110を検索する。具体的には、制御部31の対象データ取得手段311は、まず、入力された機種識別子及び拠点識別子を含む生産部品表データ110を生産部品表管理サーバ10において検索する。ここで、該当する生産部品表データ110を抽出できなかった場合には、対象データ取得手段311は、エラーメッセージを表示する。
【0062】
一方、該当する生産部品表データ110を抽出した場合、制御部31は、このうちリリース番号が最大の生産部品表データ110を抽出し、生産部品表データメモリに仮記憶する。
【0063】
そして、突合せ支援装置30の制御部31は、ユニット分割設定画面の表示処理を実行する(ステップS1−4)。このユニット分割設定画面を用いて、突合せ対象の機能ユニットのレベル設定が行われる。具体的には、制御部31の対象範囲特定手段312は、機能ユニットレコード111の機能ユニット名を含むユニット分割設定画面データを生成し、図8(b)に示すユニット分割設定画面600をディスプレイに表示する。この場合、ユニット分割設定画面600には、機能ユニットレコード111のメイン機能ユニット名が表示欄610に表示され、これに関連付けられたサブ機能ユニット名が表示欄620に表示される。更に、ユニット分割設定画面600には、各メイン機能ユニット名に対応して分割有無を特定する分割フラグ欄630が表示される。また、ユニット分割設定画面600には、確認ボタン640が含まれる。
【0064】
ここで、作業者は、突合せ対象をサブ機能ユニットにしたい場合には、ユニット分割設定画面600において、このサブ機能ユニットに対応するメイン機能ユニットの分割フラグ欄630にチェックを付す。そして、分割フラグ欄630のチェックの付与が終了した場合には確認ボタン640を選択する。
【0065】
この場合、突合せ支援装置30の制御部31は、比較するユニットレベルの取得処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部31の対象範囲特定手段312は、分割フラグ欄630においてチェックが付されたサブ機能ユニット名があるか否かを判定する。この場合、チェックされたサブ機能ユニット名がある場合には、対象範囲特定手段312は、これに対応するサブ機能ユニット識別子を、サブ機能ユニットメモリに仮記憶する。
【0066】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、一致率の計算処理を実行する(ステップS1−6)。この処理において、制御部31の一致率算出手段313は、セットデータ321を生成してワークメモリ32mに仮記憶する。なお、この処理の詳細については、後述する。
【0067】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、一致率の順に並び替え処理を実行する(ス
テップS1−7)。具体的には、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、ワークメモリ32mに記録されたセットデータ321を、一致率が大きい順にソートする。
【0068】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、ユニット選択画面の表示処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、仮記憶した組立順序表データ210の組立ユニット識別子に対応する組立ユニット名を取得する。突合せ順番特定処理手段314は、仮記憶した生産部品表データ110の機能ユニット識別子に対応する機能ユニット名を取得する。突合せ順番特定処理手段314は、セットデータ321のユニット識別子に対応するユニット名を含むユニット選択画面データを生成し、図9(b)に示すユニット選択画面700をディスプレイに表示する。
【0069】
このユニット選択画面700には、セットデータ321の組立ユニット及び機能ユニットの名称及びこのセットにおける一致率が、一致率の大きい順に並んで表示されている。更に、各セットに対応して突合せを行なうか否かの実行フラグ欄710が設けられている。なお、ユニット選択画面700は、デフォルトとして、すべてを突合せ実行するために、全部の実行フラグ欄710にチェックが表示されている。更に、このユニット選択画面700には、セットの突合せ順番を早くしたり遅くしたりするための前送りボタン720及び後送りボタン730と、突合せ実行ボタン740とが含まれている。
【0070】
ここで、突合せを行なわないセットがある場合には、このセットを選択して、ユニット選択画面700の実行フラグ欄710のチェックを外す。また、突合せ順番を変更したいセットがある場合には、このセットを選択して、前送りボタン720又は後送りボタン730を用いて、順番を変更する。
【0071】
突合せ実行ボタン740が選択された場合、制御部31の突合せ順番特定処理手段314は、このときにユニット選択画面700に表示されている順番を、各ユニット名に対応するユニット識別子のセットデータ321に記録する。更に、突合せ順番特定処理手段314は、実行フラグ欄710においてチェックが外されたセットがある場合には、このセットのユニット名に対応するユニット識別子を含むセットデータ321を、ワークメモリ32mから削除する。
【0072】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、部品の紐付け処理を実行する(ステップS1−9)。この処理において、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、突合せ結果レコード350には、部品識別子、組立ユニット識別子、組立ユニットにおいて突合せしたこの部品の個数、機能ユニット識別子、機能ユニットにおいて突合せを行なった個数が記録される。なお、この処理の詳細については、後述する。
【0073】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、部品名の記録処理を実行する(ステップS1−10)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350の各部品識別子が記録された組立部品管理レコード212の部品名を組立順序表データメモリから取得して、突合せ結果レコード350に記録する。
【0074】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、組立順序及び作業名の記録処理を実行する(ステップS1−11)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350の各組立ユニット識別子が記録された組立ユニットレコード211を組立順序表データメモリから取得する。紐付け処理手段315は、組立ユニットレコード211の組立順序及び作業名を突合せ結果レコード350に記録する。
【0075】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、機種全体における部品個数の記録処理を実
行する(ステップS1−12)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、生産部品表データメモリから、同じ部品識別子が記録された構成部品管理レコード112を取得し、この個数を合計する。紐付け処理手段315は、この合計した個数を、この部品識別子を含む各突合せ結果レコード350の生産部品表の機種全体合計個数データ領域に記録する。更に、紐付け処理手段315は、組立順序表データメモリから、同じ部品識別子が記録された組立部品管理レコード212を取得し、この個数を合計する。紐付け処理手段315は、この合計した個数を、この部品識別子を含む突合せ結果レコード350の組立順序表の機種全体合計個数データ領域に記録する。
【0076】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、結果フラグの記録処理を実行する(ステップS1−13)。具体的には、制御部31の紐付け処理手段315は、各部品識別子の生産部品表及び組立順序表の機種全体における部品個数を比較し、これらが一致しているか否かを判定する。紐付け処理手段315は、一致している場合には、一致フラグをこの部品識別子の突合せ結果レコード350に記録し、一致していない場合には、不一致フラグをこの部品識別子の突合せ結果レコード350に記録する。以上により、突合せ結果レコード350の各データ領域にはすべてのデータが記録される。
【0077】
次に、突合せ支援装置30の制御部31は、突合せ結果の出力処理を実行する(ステップS1−12)。具体的には、制御部31の結果出力手段316は、突合せ結果レコード350を用いて突合せ結果画面データを生成し、図12に示す突合せ結果画面900をディスプレイに表示する。この突合せ結果画面900には、表示選択ボタン910、部品選択一覧920、全体個数、組立ユニット毎の余り個数、機能ユニット毎の余り個数、各組立順序表における突合せ個数、各生産部品表における突合せ個数等が含まれる。更に、突合せ結果画面900には、ファイル出力ボタン950及びユニット選択画面表示ボタン960が含まれている。
【0078】
ここで、部品選択一覧920において部品識別子が選択された場合には、結果出力手段316は、この部品の部品識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出して、この部品の全体個数、組立ユニット毎及び機能ユニット毎の余り個数、各組立順序表及び各生産部品表における突合せ個数等を突合せ結果画面900に表示する。
【0079】
その後、ファイル出力ボタン950が選択された場合、結果出力手段316は、出力先を指定する出力先指定画面を表示する。そして、この出力先指定画面を介して指定された出力先に対して、突合せ結果レコード350を記録する。以上により、突合せ処理が終了する。
【0080】
(一致率の計算処理)
次に、上述したステップS1−6における一致率の計算処理について、図5を用いて説明する。ここで、突合せ支援装置30の制御部31は、以下の処理を、組立順序表データメモリに記録した組立ユニット識別子毎に繰り返して実行する。
【0081】
まず、制御部31の一致率算出手段313は、組立ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、一致率算出手段313は、処理対象とする組立ユニット識別子が記録されているすべての組立部品管理レコード212を、組立順序表データメモリから抽出する。
【0082】
そして、一致率算出手段313は、この組立部品管理レコード212に含まれるすべての部品識別子毎に、以下の処理を繰り返して実行する。
一致率算出手段313は、この部品を含む機能ユニットの検索処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子が記録された構成
部品管理レコード112を検索する。
【0083】
ここで、該当する構成部品管理レコード112を抽出しなかった場合(ステップS2−3において「NO」の場合)には、一致率算出手段313は、対応する機能ユニットなしの記録処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子に関連付けて、対応する機能ユニットがないことを示すフラグを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記憶する。これにより、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返す。
【0084】
一方、この部品識別子を含む構成部品管理レコード112が抽出できた場合(ステップS2−3において「YES」の場合)には、一致率算出手段313は、機能ユニットの記録処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、一致率算出手段313は、構成部品管理レコード112のサブ機能ユニット識別子を特定する。次に、一致率算出手段313は、特定したサブ機能ユニット識別子が、サブ機能ユニットメモリに記憶されているサブ機能ユニット識別子に含まれているか否かを検索する。
【0085】
ここで、特定したサブ機能ユニット識別子がサブ機能ユニットメモリに記録されている場合には、一致率算出手段313は、このサブ機能ユニット識別子を、この組立ユニットとセットになる機能ユニット識別子として特定する。
【0086】
一方、特定したサブ機能ユニット識別子がサブ機能ユニットメモリに記録されていない場合には、一致率算出手段313は、このサブ機能ユニット識別子が記録された機能ユニットレコード111を生産部品表データメモリから抽出する。一致率算出手段313は、この機能ユニットレコード111のメイン機能ユニット識別子を、この組立ユニットとセットになる機能ユニット識別子として特定する。
【0087】
次に、一致率算出手段313は、この機能ユニット識別子を記録した対応ユニット特定データ320が既に記録されているかを確認する。具体的には、一致率算出手段313は、この機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する対応ユニット特定データ320を抽出した場合には、一致率算出手段313は、次のステップS2−6の処理を行なう。
【0088】
一方、該当する対応ユニット特定データ320を抽出しなかった場合には、一致率算出手段313は、特定した機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320をワークメモリ32mに記録する。更に、一致率算出手段313は、この対応ユニット特定データ320の対応部品数データ領域に「0」を記録する。
【0089】
次に、一致率算出手段313は、この部品が専用部品であるか否かを判断する(ステップS2−6)。具体的には、一致率算出手段313は、この部品識別子が記録された組立部品管理レコード212を組立順序表データメモリから抽出し、この組立部品管理レコード212の部品種類データを取得する。ここで、部品種類データ領域に汎用部品フラグが記録されている場合(ステップS2−6において「NO」の場合)には、一致率算出手段313は、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返して実行する。
【0090】
一方、部品種類データ領域に専用部品フラグが記録されている場合(ステップS2−6において「YES」の場合)には、一致率算出手段313は、対応部品数の更新処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、一致率算出手段313は、この対応ユニット特定データ320の対応部品数データ領域の数を「1」増加させた数に更新する。そして
、この部品についての処理を終了し、この組立ユニットの他の部品についてステップS2−2以降の処理を繰り返して実行する。
【0091】
そして、この組立ユニット中のすべての部品についてステップS2−2〜S2−7の処理を実行した場合には、一致率算出手段313は、組立ユニットの専用部品の種類数の算出処理を実行する(ステップS2−8)。具体的には、一致率算出手段313は、この組立ユニット識別子を含む組立部品管理レコード212を取得し、このうち専用部品フラグが記録された組立部品管理レコード212の数をカウントして、この組立ユニットの専用部品の種類数を特定する。
【0092】
そして、一致率算出手段313は、以下の処理を対応ユニット特定データ320の機能ユニット毎に繰り返して実行する。
まず、一致率算出手段313は、一致率の算出処理を実行する(ステップS2−9)。具体的には、一致率算出手段313は、ステップS2−8で算出した専用部品の種類数と、ワークメモリ32mに記録した対応ユニット特定データ320の対応部品数とを、一致率算出式に代入する。
【0093】
次に、一致率算出手段313は、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理を実行する(ステップS2−10)。具体的には、一致率算出手段313は、この組立ユニットのユニット識別子、この機能ユニット識別子及び算出した一致率を関連付けたセットデータ321を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0094】
ワークメモリ32mに記録したすべての対応ユニット特定データ320の機能ユニット毎にステップS2−1〜S2−7の繰り返しが終わると、記憶していた対応ユニット特定データ320を削除し、この組立ユニットについての処理が終了する。そして、1つの組立ユニットについての処理が終了した場合には、他の組立順序表ユニットについてもステップS2−1〜S2−10の処理を繰り返して実行し、すべての組立順序表ユニットについて処理を実行した場合には、ステップS1−6における一致率の計算処理が終了する。
【0095】
(一致率の計算処理の具体例)
次に、一致率の計算処理(ステップS1−6)について具体例を挙げて説明する。
図9(a)に示すように、組立順序表には、「電メカ1」及び「電メカ2」の組立ユニットが含まれ、生産部品表には、「電装系」、「外装系」及び「本体構造系」の機能ユニットが含まれているとする。ここで、組立ユニット「電メカ1」には、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」の各部品が含まれているとする。組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A003」、「A004」、「A005」、「1004」及び「1005」の各部品が含まれているとする。また、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A001」、「A002」、「A003」、「A004」、「1001」及び「1002」の各部品が含まれているとする。機能ユニット「外装系」には、部品識別子「A005」及び「1003」の各部品が含まれているとする。機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」及び「1005」の各部品が含まれているとする。ここで、部品識別子「A001」〜「A005」の部品は専用部品であり、部品識別子「1001」〜「1005」の部品は汎用部品であるとする。
【0096】
まず、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「A001」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているので、機能ユニット「電装系」のユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録する(ステップS2−5)。この場合、この部品識別子「A001」の部品が専用部品であるため、この対応ユニット特定データ320の対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0097】
次に、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「A002」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されているので、新たな対応ユニット特定データ320は記録しない。この場合、この部品識別子「A002」の部品が専用部品であるため、「電装系」の機能ユニット識別子が記録された対応ユニット特定データ320の対応部品数を「2」に更新する(ステップS2−7)。
【0098】
次に、組立ユニット「電メカ1」の部品識別子「1001」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」の機能ユニットに含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、かつこの部品識別子「1001」は汎用部品であるため、この部品についての処理を終了する。なお、部品識別子「1002」についても部品識別子「1001」と同様に処理が行なわれる。
【0099】
そして、組立ユニット「電メカ1」の専用部品の種類数「2」を算出する(ステップS2−8)。更に、機能ユニット「電装系」の対応部品数も「2」であるため、一致率は100%と算出し(ステップS2−9)、これらをセットデータ321に記録する(ステップS2−10)。この場合、記録されたセットデータ321の組立ユニット識別子データ領域には、組立ユニット「電メカ1」のユニット識別子が記録される。
【0100】
次に、組立ユニット「電メカ2」についても同様に処理を実行する。具体的には、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A003」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているので、機能ユニット「電装系」のユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録し(ステップS2−5)、これの対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0101】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A004」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「電装系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、この部品識別子「A004」の部品が専用部品であるため、対応ユニット特定データ320の対応部品数を「2」に更新する(ステップS2−7)。
【0102】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「A005」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「外装系」に含まれているので、機能ユニット「外装系」の機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録し(ステップS2−5)、この対応部品数を「1」に更新する(ステップS2−7)。
【0103】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「1004」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「本体構造系」に含まれているので、機能ユニット「本体構造系」の機能ユニット識別子を含む対応ユニット特定データ320を記録する(ステップS2−5)。なお、このときの対応部品数は「0」のままである。
【0104】
次に、組立ユニット「電メカ2」の部品識別子「1005」が含まれる機能ユニットを検索する(ステップS2−2)。ここで、機能ユニット「本体構造系」に含まれているが、この機能ユニットを含む対応ユニット特定データ320が既に記録されており、部品識別子「1005」は汎用部品であるため、この部品についての処理を終了する。
【0105】
次に、組立ユニット「電メカ2」の専用部品の種類数「3」を算出する(ステップS2
−8)。そして、機能ユニット「電装系」の対応部品数は「2」であるため、一致率は66%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。また、機能ユニット「外装系」の対応部品数は「1」であるため、一致率は33%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。更に、機能ユニット「本体構造系」の対応部品数は「0」であるため、一致率は0%と算出して記録する(ステップS2−9,S2−10)。この場合、記録された各セットデータ321の組立ユニット識別子データ領域には、組立ユニット「電メカ2」のユニット識別子が記録される。
【0106】
(部品の紐付け処理)
次に、上述したステップS1−9における部品の紐付け処理について、図6を用いて説明する。ここで、突合せ支援装置30の制御部31は、以下の処理をセット毎に繰り返して実行する。この場合、制御部31は、突合せ順番に、処理対象とするセットデータ321を特定して、この処理を実行する。
【0107】
まず、制御部31の紐付け処理手段315は、組立ユニットの部品の部品識別子及び個数の特定処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出した場合には、この突合せ対象部品データ322の部品識別子及び個数を、この組立ユニットにおける部品の部品識別子及び個数として特定する。
【0108】
一方、この組立ユニット識別子の突合せ対象部品データ322を抽出しない場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が既に記録されているか否かを判断する。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を突合せ結果データ記憶部35において検索する。
【0109】
ここで、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出しなかった場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子が記録された組立部品管理レコード212を組立順序表データメモリから抽出する。そして、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子と、抽出した組立部品管理レコード212に含まれる部品識別子及び個数とをそれぞれ含む突合せ対象部品データ322を生成してワークメモリ32mに記録する。
【0110】
一方、この組立ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出した場合には、紐付け処理手段315は、この組立ユニットの突合せ対象の部品はないと判定する。
次に、制御部31の紐付け処理手段315は、機能ユニットの突合せ対象の部品識別子及び個数の特定処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出した場合には、この突合せ対象部品データ322の部品識別子及び個数を、この機能ユニットにおける部品の部品識別子及び個数として特定する。
【0111】
一方、この機能ユニット識別子の突合せ対象部品データ322を抽出しない場合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350が既に記録されているか否かを判断する。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を突合せ結果データ記憶部35において検索する。
【0112】
ここで、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出しなかった場
合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子が記録された構成部品管理レコード112を、生産部品表データメモリから検索する。
【0113】
ここで、機能ユニット識別子がサブ機能ユニット識別子の場合には、該当する構成部品管理レコード112が抽出される。この場合、紐付け処理手段315は、この構成部品管理レコード112に含まれる部品識別子及び個数を特定する。更に、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子、特定した部品識別子及び個数を含む突合せ対象部品データ322を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0114】
一方、この機能ユニット識別子がメイン機能ユニット識別子の場合には、該当する構成部品管理レコード112は抽出されない。この場合、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子がメイン機能ユニット識別子として記録された機能ユニットレコード111を抽出する。そして、紐付け処理手段315は、抽出した機能ユニットレコード111に含まれるサブ機能ユニット識別子が記録された構成部品管理レコード112を抽出し、これに含まれる部品識別子及び個数を取得する。ここで、取得した部品識別子のうち、同じ部品識別子が複数含まれている場合には、紐付け処理手段315は、これら個数をすべて合計する。更に、紐付け処理手段315は、この機能ユニット識別子、取得した部品識別子及び合計した個数を含む突合せ対象部品データ322を生成して、ワークメモリ32mに記録する。
【0115】
一方、この機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を抽出した場合には、紐付け処理手段315は、この機能ユニットの突合せ対象の部品はないと判定する。
次に、制御部31の紐付け処理手段315は、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済であるか否かを判断する(ステップS3−3)。具体的には、ステップS3−1又はステップS3−2において突合せ対象の部品はないと判定した場合には、紐付け処理手段315は、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済であると判定する(ステップS3−3において「YES」)。この場合、紐付け処理手段315は、ユニットの突合せ個数を「0」とした記録処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、紐付け処理手段315は、この組立ユニット識別子に関連付けられた部品識別子を組立順序表データメモリから取得し、このセットの機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子を生産部品表データメモリから取得する。そして、紐付け処理手段315は、取得した部品識別子を比較して、一致する部品識別子を検索する。一致する部品識別子が特定できた場合には、紐付け処理手段315は、この部品識別子、このセットの組立ユニット識別子、機能ユニット識別子を含む突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、各ユニットの突合せ個数を「0」とし、この突合せ結果レコード350に含める。
【0116】
一方、組立ユニット又は機能ユニットのすべての部品が突合せ済でない場合(ステップS3−3において「NO」の場合)には、制御部31の紐付け処理手段315は、消込処理を実行する(ステップS3−5)。この処理において、紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350を記録し、突合せ対象部品データ322の削除や個数の更新を行なう。この処理の詳細については、後述する。
【0117】
そして、すべてのセットについてステップS3−1〜S3−5の処理を実行した場合、紐付け処理手段315は、各ユニットにおける各部品の余り個数の記録処理を実行する(ステップS3−6)。具体的には、紐付け処理手段315は、ワークメモリ32mに記録されている突合せ対象部品データ322のユニット識別子の個数を、突合せ結果レコード350の組立ユニットの余り個数データ領域又は機能ユニットの余り個数データ領域に記録する。そして、ワークメモリ32mに記録されたデータを消去する。以上により、部品の紐付け処理が完了する。
【0118】
(消込処理)
次に、ステップS3−5の消込処理について、図7を用いて説明する。制御部31の紐付け処理手段315は、以下のステップS4−1〜S4−7の処理を、組立ユニットの突合せ対象部品の部品識別子毎に繰り返して実行する。
【0119】
まず、紐付け処理手段315は、この部品識別子の部品が機能ユニットに含まれているか否かを判断する(ステップS4−1)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子が記録され、このセットにおける機能ユニットのユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mにおいて検索する。
【0120】
ここで、該当する突合せ対象部品データ322を抽出したことにより、部品が機能ユニットに含まれていると判定した場合(ステップS4−1において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、この部品の個数が一致するか否かを判断する(ステップS4−2)。具体的には、紐付け処理手段315は、この機能ユニットの突合せ対象部品データ322の個数と、この組立ユニットの突合せ対象部品データ322の個数とを比較する。
【0121】
ここで、両者の個数が一致している場合(ステップS4−2において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、この部品の部品識別子及び個数を突合せ結果データ記憶部への記録処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、これらセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に、一致した個数を記録する。
【0122】
そして、紐付け処理手段315は、突合せ対象部品データ322の削除処理を実行する(ステップS4−4)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。更に、紐付け処理手段315は、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。
【0123】
一方、個数が一致していない場合(ステップS4−2において「NO」の場合)には、紐付け処理手段315は、部品識別子及び少ない個数を突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−5)。この場合、紐付け処理手段315は、少ない個数のユニット識別子(組立ユニット識別子又は機能ユニット識別子)を特定する。そして、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、このセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。更に、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に、比較した個数のうち少ない個数を記録する。
【0124】
そして、紐付け処理手段315は、少ない個数のユニットの突合せ対象部品データの削除処理を実行する(ステップS4−6)。具体的には、紐付け処理手段315は、個数が少ないユニットが組立ユニットの場合には、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。また、個数が少ないユニットが機能ユニットの場合には、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する。
【0125】
次に、紐付け処理手段315は、多い個数のユニットの突合せ対象部品データの個数の更新処理を実行する(ステップS4−7)。具体的には、紐付け処理手段315は、組立
ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数から、機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を減算した値の絶対値を算出する。そして、紐付け処理手段315は、個数が多いユニットが組立ユニットの場合には、この部品識別子及びこの組立ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を、算出した余り個数に更新する。また、個数が多いユニットが機能ユニットの場合には、この部品識別子及びこの機能ユニット識別子を含む突合せ対象部品データ322の個数を、算出した余り個数に更新する。
【0126】
一方、この部品が機能ユニットに含まれていない場合(ステップS4−1において「NO」の場合)、紐付け処理手段315は、突合せ個数「0」として突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−8)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子と、これらセットの組立ユニット識別子及び機能ユニット識別子とを含む突合せ結果レコード350を生成し、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、紐付け処理手段315は、この突合せ結果レコード350の各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に「0」を記録する。
【0127】
以上のステップS4−1〜S4−7の処理を、このセットの組立ユニットのすべての部品について実行した場合には、紐付け処理手段315は、このセットの組立ユニットにない部品が機能ユニットにあるか否かを判断する(ステップS4−9)。具体的には、紐付け処理手段315は、このセットの機能ユニットに関連付けられている部品識別子を、生産部品表データ110から特定する。紐付け処理手段315は、特定した部品識別子を順次、特定して、この部品識別子に一致し、この組立ユニット識別子が記録された突合せ対象部品データ322を検索する処理を繰り返す。
【0128】
ここで、特定した部品識別子を含む突合せ対象部品データ322を抽出しない場合(ステップS4−9において「YES」の場合)には、紐付け処理手段315は、突合せ個数「0」として突合せ結果データ記憶部に記録する処理を実行する(ステップS4−10)。具体的には、紐付け処理手段315は、この部品識別子、このセットの組立ユニット識別子、機能ユニット識別子を関連付けた突合せ結果レコード350を生成して、突合せ結果データ記憶部35に記録する。この場合、紐付け処理手段315は、突合せ結果レコード350において、各ユニット識別子の突合せ個数データ領域に「0」を記録する。以上により、消込処理が完了する。
【0129】
(部品の紐付け処理の具体例)
次に、上述した部品の紐付け処理について具体例を挙げて説明する。ここでは、上述した一致率の計算処理の具体例で示したユニット及びこのユニットに含まれる部品を用いて説明する。また、上述した一致率の高い順番で部品の紐付け処理を実行する。具体的には、図9に示すように、組立ユニット「電メカ1」と機能ユニット「電装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「電装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「外装系」のセット、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「本体構造系」のセットの順番で実行する。
【0130】
まず、組立ユニット「電メカ1」と機能ユニット「電装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図10(a)に示すように、組立ユニット「電メカ1」には、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」の部品が、それぞれ1個、2個、5個及び3個含まれている。図10(b)で示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A001」、「A002」、「A003」、「A004」、「1001」及び「1002」の部品が、それぞれ1個、2個、3個、2個、5個及び3個含まれている。
【0131】
この場合、組立ユニット「電メカ1」及び機能ユニット「電装系」について、最初の部品の紐付け処理を実行する。このため、これらユニット識別子、各部品識別子及び個数を含む突合せ対象部品データ322を生成し、ワークメモリ32mに記録する(ステップS3−1,S3−2)。
【0132】
ここで、部品識別子「A001」、「A002」、「1001」及び「1002」は、組立ユニット「電メカ1」及び機能ユニット「電装系」に同じ個数が含まれている。このため、図10の表805に示すように、部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−3)。そして、これらに対応する突合せ対象部品データ322をワークメモリ32mから削除する(ステップS4−4)。このため、図10(c)に示すように、組立ユニット「電メカ1」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。また、図10(d)に示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A003」の3個、部品識別子「A004」の2個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0133】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「電装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(a)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A003」、「A004」、「A005」、「1004」及び「1005」の部品が、それぞれ3個、2個、2個、5個及び8個含まれている。図11(b)で示すように、機能ユニット「電装系」には、部品識別子「A003」の3個、部品識別子「A004」の2個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。
【0134】
ここでは、部品識別子「A003」は両方のユニットに3個ずつある。このため、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、この部品識別子及びこのユニット識別子の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。また、部品識別子「A004」は両方のユニットに2個ずつあるため、この部品識別子や突合せ個数を含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、対応する突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。
【0135】
この場合、図11(c)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A005」の2個、部品識別子「1004」の5個、及び部品識別子「1005」の8個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。また、図11(d)に示すように、機能ユニット「電装系」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。
【0136】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「外装系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(e)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「A004」の2個、部品識別子「1004」の5個、部品識別子「1005」の8個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。また、図11(f)に示すように、機能ユニット「外装系」には、部品識別子「A005」及び部品識別子「1003」の部品が、それぞれ2個ずつ含まれている。
【0137】
ここでは、部品識別子「A005」は両方のユニットに2個ずつあるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数を含む突合せ結果レコード350を生成して記録し(ステップS4−3)、これらに対応する突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−4)。この場合、図11(g)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「1004」の5個及び部品識別子「1005」の8個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。また、
図11(h)に示すように、機能ユニット「外装系」には、部品識別子「1003」の2個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0138】
次に、組立ユニット「電メカ2」と機能ユニット「本体構造系」のセットの部品の紐付け処理を実行する。ここで、図11(i)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品識別子「1004」の5個及び部品識別子「1005」の8個が部品の紐付け処理の対象として含まれている。また、図11(j)に示すように、機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」の15個及び部品識別子「1003」の30個が、部品の紐付け処理の対象として含まれている。
【0139】
ここでは、部品識別子「1004」は両方のユニットに少なくとも5個あるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数(5個)をそれぞれ含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−5)。そして、少ない個数の組立ユニット「電メカ2」の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−6)。また、紐付け処理手段315は、減算した値の絶対値(10個)を、機能ユニット「本体構造系」及び部品識別子「1004」を含む突合せ対象部品データ322の個数データ領域に記録して更新する(ステップS4−7)。
【0140】
同様に、部品識別子「1005」は両方のユニットに少なくとも8個あるため、紐付け処理手段315は、この部品識別子、組立ユニット識別子、機能ユニット識別子及び突合せ個数(8個)を含む突合せ結果レコード350を生成して記録する(ステップS4−5)。そして、少ない個数の組立ユニット「電メカ2」の突合せ対象部品データ322を削除する(ステップS4−6)。また、紐付け処理手段315は、減算した値の絶対値(22個)を、機能ユニット「本体構造系」及び部品識別子「1005」を含む突合せ対象部品データ322の個数データ領域に記録する(ステップS4−7)。
【0141】
この場合、図11(k)に示すように、組立ユニット「電メカ2」には、部品の紐付け処理の対象となる部品がなくなり、余り部品は「0」になる。そして、図11(l)に示すように、機能ユニット「本体構造系」には、部品識別子「1004」の10個及び部品識別子「1005」の22個が、これ以降の部品の紐付け処理の対象となる。
【0142】
ここで、すべてのセットについて部品の紐付け処理が終了し、各ユニットにおける各部品の余り個数の記録処理が行なわれると仮定する(ステップS3−6)。この場合には、図11(h)の機能ユニット「外装系」のユニット識別子、部品識別子「1003」及び「2個」を含む突合せ対象部品データ322がワークメモリ32mに記録されている。更に、図11(l)の機能ユニット「本体構造系」のユニット識別子、部品識別子「1004」及び「10個」を含む突合せ対象部品データ322と、機能ユニット「本体構造系」のユニット識別子、部品識別子「1005」及び「22個」を含む突合せ対象部品データ322とがワークメモリ32mに記録されている。従って、部品識別子「1003」、「1004」、「1005」をそれぞれ含む突合せ結果レコード350の余り部品データ領域には2個、10個、22個が記録される。
【0143】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) 本実施形態では、制御部31は、組立ユニットの部品を含む機能ユニットの検索処理(ステップS2−2)、一致率の算出処理(ステップS2−9)、対応する組立ユニット・機能ユニット及び一致率の記録処理(ステップS2−10)を実行する。ここで、制御部31は、組立ユニットにおける専用部品が、対応する機能ユニットにおいて一致した割合として一致率を算出する。そして、制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を並べたユニット選択画面を表示する(ステップS1−8)。このユニット選択画面の突合せ実行ボタン740が選択された場合、制御部31は、このときにユニット
選択画面700に表示されている順番を突合せ順番として記録する。制御部31は、この突合せ順番で、部品の紐付け処理を実行して(ステップS1−9)、突合せ結果レコード350を生成して突合せ結果データ記憶部35に記録する。従って、組立順序表の部品と生産部品表の部品とを自動的に紐付けることにより、両者における部品や個数の相違を迅速に把握することができ、一致しているか否かの確認作業の手間を軽減することができる。また、一般に、ねじ等の汎用部品は、主に専用部品を固定させる為に使用される。従って、専用部品に基づく一致率を計算し、この一致率が高い順に汎用部品の紐付けも行なうことにより、汎用部品の使用が確実なユニットに使用される汎用部品を優先して紐付けすることができる。このため、汎用部品の紐付け精度を高くすることができる。
【0144】
(2) 本実施形態では、一致率の計算処理において、制御部31は、一致率が高い順にセットを並べたユニット選択画面700を表示した。このため、作業者は、一致率の順を確認した上で、部品の紐付け処理の実行を指示することができる。
【0145】
(3) 本実施形態では、ユニット選択画面700には、各セットに対応して突合せを行なうか否かの実行フラグ欄710が設けられている。実行フラグ欄710においてチェックが外されたセットがある場合には、制御部31は、このセットのユニット名に対応するユニット識別子を含むセットデータ321を、ワークメモリ32mから削除する。制御部31は、突合せ順番に、処理対象とするセットデータ321を特定して、ステップS3−1以降の処理を実行する。このため、突合せを行わないセットを任意に除くことができるので、機種の一部のユニットについてのみ突合せを行なうことができる。
【0146】
(4) 本実施形態では、ユニット選択画面700には、選択したセットの突合せ順番を早く又は遅くするための前送りボタン720及び後送りボタン730と、突合せ実行ボタン740とが含まれている。突合せ順番を変更したいセットがある場合には、前送りボタン720又は後送りボタン730を用いて、順番を変更することができる。
【0147】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・ 上記実施形態においては、制御部31が一致率の順に並び替え処理を実行した後(ステップS1−7)、ユニット選択画面の表示処理を実行して、セットデータ321の組立ユニット及び機能ユニットの名称を含むユニット選択画面700をディスプレイに表示した(ステップS1−8)。これに代えて、ユニット選択画面を表示せずに、制御部31が、制御部31が一致率の順に並び替え処理を実行した後(ステップS1−7)、部品の紐付け処理を実行してもよい(ステップS1−9)。これにより、一致率の順番に、自動的に部品の紐付け処理を行なうことができる。
【0148】
・ 上記実施形態においては、一致率の計算処理(ステップS1−6)において、制御部31は、組立ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行し(ステップS2−1)、この部品の部品識別子を含む機能ユニットの検索処理を実行した(ステップS2−2)。これに代えて、制御部31は、機能ユニットで使用される部品の部品識別子及び個数の抽出処理を実行し、この部品の部品識別子を含む組立ユニットの検索処理を実行してもよい。
【0149】
・ 上記実施形態において、制御部31は、各機能ユニットにおける対応部品数を組立ユニット中の専用部品の種類数で除算して「100」を乗算した式を用いて一致率を算出した。制御部31は、一致率の大きい順にセットデータ321を含むユニット選択画面700を表示した。これに限らず、組立ユニットにおける専用部品が機能ユニットの部品と一致した割合(一致率)は、他の算出式を用いて算出してもよい。例えば、組立ユニット中の専用部品の種類数を各機能ユニットにおける対応部品数で除算して「100」を乗算した式を用いてもよい。この場合には、一致率が少ない順にセットデータ321を含むユ
ニット選択画面700を表示する。そして、ユーザによって一部のセットデータ321の順番が入れ替えられた場合であっても、基本的に一致率が少ない順に、部品の紐付け処理を行なう。これにより、機能ユニットや組立ユニットに用いられる部品のばらつき等に応じてより適切な一致率を用いることができ、より適切に突合せ順番を特定することができる。
【0150】
・ 上記実施形態においては、部品の個数についても突合せ処理を実行した。これに限らず、生産部品表に用いられる部品と組立順序表に用いられている部品とが一致しているか否かのみを判定してもよい。この場合には、個数に関する処理が不要となるので、より簡単な処理で、部品の紐付け処理を実行することができる。
【0151】
・ 上記実施形態においては、生産部品表の部品と組立順序表の部品との差異を比較した。これら部品として、生産工程に必要な材料(例えば、油やグリース等)を含めてもよい。例えば、部品識別子及び個数の代わりに、材料識別子及び使用量を、生産部品表や組立順序表に含めてもよい。これにより、製品の生産に必要な材料(例えば、液体や気体等)についても、他の部品と同様に、生産部品表及び組立順序表の間の過不足を容易に把握することができる。
【符号の説明】
【0152】
10…生産部品表管理サーバ、11…生産部品表データ記憶部、20…組立順序表管理サーバ、21…組立順序表データ記憶部、30…突合せ支援装置、31…制御部、32m…ワークメモリ、35…データ記憶部、110…生産部品表データ、111…機能ユニットレコード、112…構成部品管理レコード、210…組立順序表データ、211…組立ユニットレコード、212…組立部品管理レコード、311…対象データ取得手段、312…対象範囲特定手段、313…致率算出手段、314…突合せ順番特定処理手段、315…紐付け処理手段、316…出力手段、320…対応ユニット特定データ、321…セットデータ、322…突合せ対象部品データ、350…突合せ結果レコード、500…取込画面、600…ユニット分割設定画面、700…ユニット選択画面、900…突合せ結果画面。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0153】
【特許文献1】特開2008−90754号公報(第1頁、図1,図5及び図6)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する制御手段を備えた部品管理システムであって、
前記制御手段が、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段
を備えたことを特徴とする部品管理システム。
【請求項2】
前記生産部品表記憶手段には、前記機能ユニット毎に、前記機能ユニットを構成する部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、
前記製造工程順序表記憶手段には、前記工程ユニット毎に、前記製造工程に用いる部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、
前記結果出力手段は、
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の部品管理システム。
【請求項3】
突合せ順番特定処理手段は、
前記一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示し、
前記ユニット選択画面において決定された順番に従って、前記セットの突合せ順番を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の部品管理システム。
【請求項4】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する方法であって、
前記制御手段が、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定段階、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出段階、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理段階、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力段階
を実行することを特徴とする部品管理方法。
【請求項5】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行するプログラムであって、
前記制御手段を、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段
として機能させることを特徴とする部品管理システム。
【請求項1】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する制御手段を備えた部品管理システムであって、
前記制御手段が、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段
を備えたことを特徴とする部品管理システム。
【請求項2】
前記生産部品表記憶手段には、前記機能ユニット毎に、前記機能ユニットを構成する部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、
前記製造工程順序表記憶手段には、前記工程ユニット毎に、前記製造工程に用いる部品の個数を、この部品の部品識別子に関連付けて記憶しており、
前記結果出力手段は、
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品の個数と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品の個数とを突合せ、余った部品の個数とを含む突合せ結果を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の部品管理システム。
【請求項3】
突合せ順番特定処理手段は、
前記一致率の高い順に、工程ユニット及び機能ユニットのセットを並べて表示し、このセットの順番を変更可能とするユニット選択画面データを生成して、ユニット選択画面を表示し、
前記ユニット選択画面において決定された順番に従って、前記セットの突合せ順番を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の部品管理システム。
【請求項4】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行する方法であって、
前記制御手段が、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定段階、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出段階、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理段階、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力段階
を実行することを特徴とする部品管理方法。
【請求項5】
製品の機能ユニット識別子に関連付けて、機能ユニットを構成する部品の部品識別子を記憶した生産部品表記憶手段と、
製品の工程ユニット識別子に関連付けて、製造工程に用いる部品の部品識別子を記憶した製造工程順序表記憶手段と、
専用部品の部品識別子を記憶した専用品識別情報記憶手段と、
制御手段を備えた部品管理システムを用いて、機能ユニット、工程ユニットに含まれる部品の突合せを実行するプログラムであって、
前記制御手段を、
前記専用品識別情報記憶手段に記録された専用部品を含む工程ユニットの工程ユニット識別子及び機能ユニットの機能ユニット識別子を組み合わせたセットを生成するセット特定手段、
各セットにおいて、工程ユニット及び機能ユニットに共通して含まれる専用部品の部品識別子の数に基づいて一致率を算出する一致率算出手段、
前記一致率に対応させて、各セットの突合せ順番を決定する突合せ順番特定処理手段、及び
前記突合せ順番に、セットに含まれる工程ユニットに関連付けられた部品識別子と、機能ユニット識別子に関連付けられた部品識別子との突合せ、余った部品の部品識別子を含む突合せ結果を出力する結果出力手段
として機能させることを特徴とする部品管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−95855(P2011−95855A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−246994(P2009−246994)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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