説明

配送仕分けシステム、配送仕分け方法、配送仕分けプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体

【課題】種まき方式において、スペース効率および作業効率が高く、誤仕分けの発生しにくい配送仕分けシステム、配送仕分け方法、配送仕分けプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】配送仕分けシステム1は、コンピュータ100および複数の表示装置200を有して構成され、コンピュータ100は、配送情報を受信する配送情報受信手段と、配送情報から、仕分け情報を配送先ごとに生成する仕分け情報生成手段と、仕分け情報を、領域に物を収容する作業量が、複数の領域からなるブロック間で均等となるように各ブロックに分類する仕分け情報分類手段と、仕分け情報に含まれる情報を、領域に対応した表示装置200に表示させる仕分け情報表示制御手段と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の配送先に配送する物品を仕分ける配送仕分けシステム、配送仕分け方法、配送仕分けプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、大手コンビニエンスストア、スーパーまたは飲食店等の各種チェーン店においては、各店舗に商品等の物品を供給するのに、物流センタを活用した配送を行っている。すなわち、チェーン店本部が、各店舗から物品の注文を受けて、各店舗が必要な物品を一括してメーカや卸業者等に発注し、これらの物品を物流センタに納入させている。そして、物流センタでは、納入された物品を、チェーン店本部から受けた情報を基に、配送先の店舗ごとに仕分けて、配送している。このような物流センタにおいて物品を配送先ごとに仕分ける(ピッキング)方法として、摘み取り方式と種まき方式がある。
【0003】
この摘み取り方式は、作業員が、物品が在庫されている棚から、配送先ごとに、配送される物品を1種類ずつ摘み取っていく方式であり、広い倉庫内におかれた多数の物品の中から目的の物品を探し出す必要がある。
【0004】
一方、種まき方式は、作業員が、物品が在庫されている場所から、まず、配送される物品を品目ごとに、複数の配送先の分をまとめて取り出し(中仕分け)、次に、このまとめて取り出された物品を、配送先ごとに決められたカゴ等に振り分けていく方式である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種まき方式では、全ての配送先ごとにカゴ等を設置する必要があり、広大なスペースを必要とするという問題があった。さらに、作業員は、配送先ごとに決められたカゴ等に物品を振り分けていくのに、広大なスペースを回らなければならず、作業効率が悪いという問題があった。特に、全ての配送先に向けて物品を配送する必要がない場合には、物品を振り分けるべきカゴ等と、物品を振り分ける必要のないカゴ等が混在する状態で仕分け作業を行う必要があるため、作業効率はさらに悪くなる上に、誤仕分けが発生しやすいという問題も生じていた。
【0006】
本発明は、斯かる実情に鑑み、種まき方式において、スペース効率および作業効率が高く、誤仕分けが発生しにくい配送仕分けシステム、配送仕分け方法、配送仕分けプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は、コンピュータおよび複数の表示装置を有して構成される配送仕分けシステムであって、前記コンピュータは、少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信する配送情報受信手段と、受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成する仕分け情報生成手段と、前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類する仕分け情報分類手段と、分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させる仕分け情報表示制御手段と、を有することを特徴とする、配送仕分けシステムである。
【0008】
(2)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(1)に記載の配送仕分けシステムである。
【0009】
(3)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(1)に記載の配送仕分けシステムである。
【0010】
(4)本発明はまた、前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、前記(2)または(3)に記載の配送仕分けシステムである。
【0011】
(5)本発明はまた、前記仕分け情報は、1つの配送先に対して複数生成されることを特徴とする、前記(1)乃至(3)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0012】
(6)本発明はまた、前記コンピュータは、前記仕分け情報を生成する前に、物品の個数、前記配送先の場所、配送順、配送コース、配送日時または作業時間を基に、受信した前記配送情報から複数のバッチ配送情報を生成するバッチ配送情報生成手段を、さらに有することを特徴とする、前記(1)乃至(5)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0013】
(7)本発明はまた、前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、前記表示装置に対応した前記領域に収容されるべき物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、前記個数情報は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を束ねられている数で除した数およびその余りの数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であることを特徴とする、前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0014】
(8)本発明はまた、ラベルを印刷して発行するラベルプリンタをさらに有し、前記表示装置は、ラベル発行ボタンを有し、前記コンピュータは、前記ラベル発行ボタンが押下されると、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に係る前記仕分け情報に含まれる前記配送先情報を、前記ラベルプリンタに印刷させるラベル発行制御手段と、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に、ラベルを発行した旨を表示させるラベル発行表示制御手段と、をさらに有することを特徴とする、前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0015】
(9)本発明はまた、前記ラベル発行制御手段は、さらに、ラベルの発行順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させ、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合は、さらに、最終順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させることを特徴とする、前記(8)に記載の配送仕分けシステムである。
【0016】
(10)本発明はまた、物品特定情報を読み取る情報読取装置をさらに有し、前記表示装置は、完了ボタンを有し、前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、前記情報読み取り装置が1つの物品の物品特定情報を読み取ると、前記物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、前記完了ボタンが押下されると、前記完了ボタンが押下された前記表示装置の前記個数情報の表示を終了させ、前記完了ボタンが押下されたときに、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に、物品の収容が全て完了した旨の表示をさせることを特徴とする、前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0017】
(11)本発明はまた、前記コンピュータは、前記領域に物品を収容する作業時間が所定の時間に達すると、前記表示装置に、作業をそこで終了させる旨の強制終了表示をさせる強制終了手段をさらに有することを特徴とする、前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0018】
(12)本発明はまた、前記コンピュータは、前記強制終了手段により、前記表示装置に前記強制終了表示をさせた後に、前記仕分け情報生成手段により、前記領域に収容されていない物品について、新たに前記仕分け情報を生成し、前記仕分け情報分類手段により、新たに生成された前記仕分け情報を、新たに分類し、前記仕分け情報表示制御手段により、新たに分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記表示装置に表示させることを特徴とする前記(11)に記載の配送仕分けシステムである。
【0019】
(13)本発明はまた、前記領域には、物品を収容するためのコンテナが少なくとも1つ載置されることを特徴とする、前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の配送仕分けシステムである。
【0020】
(14)本発明はまた、前記コンテナを搬送するコンベアと、前記コンベアの幅方向両側にそれぞれ配設される架台と、をさらに有し、前記架台には、前記コンテナが載置され、前記表示装置は、前記コンテナの近傍の前記架台側面に配設され、物品は、前記架台上の前記コンテナに収容され、物品を収容した前記コンテナは、前記コンベアに向けて押されることで前記架台上から前記コンベア上に移動し、前記コンベアにより次の場所まで搬送されることを特徴とする、前記(13)に記載の配送仕分けシステムである。
【0021】
(15)本発明はまた、前記コンベアおよび前記架台が、上下方向に複数配設されていることを特徴とする、前記(14)に記載の配送仕分けシステムである。
【0022】
(16)本発明はまた、コンピュータおよび複数の表示装置を利用する配送仕分け方法であって、前記コンピュータに、少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信するステップと、受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成するステップと、前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類するステップと、分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させるステップと、を実行させることを特徴とする、配送仕分け方法である。
【0023】
(17)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(16)に記載の配送仕分け方法である。
【0024】
(18)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(16)に記載の配送仕分け方法である。
【0025】
(19)本発明はまた、前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、前記(17)または(18)に記載の配送仕分け方法である。
【0026】
(20)本発明はまた、コンピュータおよび複数の表示装置を有して構成される配送仕分けシステムが有する前記コンピュータのプログラムであって、前記コンピュータを、少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信する配送情報受信手段と、受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成する仕分け情報生成手段と、前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類する仕分け情報分類手段と、分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させる仕分け情報表示制御手段として機能させることを特徴とする、配送仕分けプログラムである。
【0027】
(21)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(20)に記載の配送仕分けプログラムである。
【0028】
(22)本発明はまた、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、前記(20)に記載の配送仕分けプログラムである。
【0029】
(23)本発明はまた、前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、前記(21)または(22)に記載の配送仕分けプログラムである。
【0030】
(24)本発明はまた、前記(20)乃至(23)のいずれかに記載のプログラムが少なくとも記録されていることを特徴とする、コンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0031】
本発明にかかる配送仕分けシステムによれば、種まき方式において、スペース効率および作業効率が高く、誤仕分けが発生しにくいという優れた効果を奏し得る。
【0032】
また、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定され、また、前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されるため、作業量を正確に見積もることが可能となり、作業員がそれぞれ担当する各ブロックにおける仕分け作業を同時にスタートして、同時に終了させることが可能となる。これにより、先に作業を終了したブロックの作業員が他のブロックの作業が終了するまで待機するといった無駄な時間が発生するのを防ぐことができる。
【0033】
また、前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであるため、さらに正確に作業量を見積もることが可能となり、無駄な待機時間をなくすことができる。
【0034】
また、前記仕分け情報は、1つの配送先に対して複数生成されるため、配送する物品が多い配送先のために大きな領域を確保する必要がない上に、配送する物品を全て領域内に収容できないといった事態を生じることがない。
【0035】
また、前記コンピュータは、前記仕分け情報を生成する前に、物品の個数、前記配送先の場所、配送順、配送コース、配送日時または作業時間を基に、受信した前記配送情報から複数のバッチ配送情報を生成するバッチ配送情報生成手段を、さらに有するため、配送する大量の物品を、場所の近い配送先や配送コースが同じ配送先等をまとめて、複数回に分けて仕分け作業を行うことが可能となり、限られたスペースの中でも効率的に仕分け作業を行うことができる。
【0036】
また、前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、前記表示装置に対応した前記領域に収容されるべき物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、前記個数情報は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を束ねられている数で除した数およびその余りの数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であるため、作業員は、表示装置の表示に従って、仕分け作業を行えばよく、熟練を要することがない上に、作業付加を軽減することができる。さらに、作業員は、表示装置の表示を見るだけで、即座に収容すべきケースの個数と物品単体の個数を理解することが可能なため、物品単体の個数からケース数を計算する必要がなく、作業時間を短縮できる上に、作業負荷を軽減することができる。
【0037】
また、ラベルを印刷して発行するラベルプリンタをさらに有し、前記表示装置は、ラベル発行ボタンを有し、前記コンピュータは、前記ラベル発行ボタンが押下されると、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に係る前記仕分け情報に含まれる前記配送先情報を、前記ラベルプリンタに印刷させるラベル発行制御手段と、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に、ラベルを発行した旨を表示させるラベル発行表示制御手段と、をさらに有するため、仕分け作業が完了した物品がどこの配送先に配送されるものなのかを、明確に表示することができる上に、作業員による記入ミスやラベルの貼り付けミスが発生することもないため、正確な仕分け作業を実現することができる。
【0038】
また、前記ラベル発行制御手段は、さらに、ラベルの発行順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させ、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合は、さらに、最終順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させるため、1つの配送先に配送する物品を複数のコンテナ等に収容した場合でも、それぞれのコンテナ等に番号が記載されたラベルが順番に貼り付けられることで、その配送先に配送されるコンテナ等が全部でいくつあって、それぞれのコンテナ等が何番目のものであるかを即座に認識することが可能となり、配送忘れや誤配送を防ぐことができる。
【0039】
また、物品特定情報を読み取る情報読取装置をさらに有し、前記表示装置は、完了ボタンを有し、前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、前記情報読み取り装置が1つの物品の物品特定情報を読み取ると、前記物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、前記完了ボタンが押下されると、前記完了ボタンが押下された前記表示装置の前記個数情報の表示を終了させ、前記完了ボタンが押下されたときに、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に、物品の収容が全て完了した旨の表示をさせるため、情報読取装置で情報を読み取るだけで、その物品を収容すべき個数が即座に表示され、作業時間を短縮できる。また、完了ボタンを押下することで、その物品の収容が完了したことまたは全ての物品の収容が完了したことを明確に判断できるため、余分に物品を収容してしまうような作業ミスをなくすことができる。
【0040】
また、前記コンピュータは、前記領域に物品を収容する作業時間が所定の時間に達すると、前記表示装置に、作業をそこで終了させる旨の強制終了表示をさせる強制終了手段をさらに有するため、冷凍や冷蔵された物品の仕分け作業を行う場合に、物品の品質が低下する前に作業を終了させることが可能となり、仕分け作業の場所の温度を冷凍や冷蔵に必要な温度まで下げる必要がなく、物品の品質を維持しながらも、作業環境を向上させ、作業員の作業負荷を軽減することができる。
【0041】
また、前記コンピュータは、前記強制終了手段により、前記表示装置に前記強制終了表示をさせた後に、前記仕分け情報生成手段により、前記領域に収容されていない物品について、新たに前記仕分け情報を生成し、前記仕分け情報分類手段により、新たに生成された前記仕分け情報を、新たに分類し、前記仕分け情報表示制御手段により、新たに分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記表示装置に表示させるため、仕分け作業を途中で終了して、その作業中に仕分けを完了できなかった物品が生じたとしても、それらの物品をその他の残りの物品と共に後の仕分け作業で効率的に仕分けを行うことが可能となるため、作業効率を向上させることができる。
【0042】
また、前記領域には、物品を収容するためのコンテナが少なくとも1つ載置されるため、仕分け作業に用いたコンテナに配送先を表示したラベルを貼り付けて、そのまま配送用のコンテナとすることで、無駄なコンテナの入れ替え作業等がなくなり、作業効率を向上させることができる。さらに、仕分け作業の途中でコンテナ内が満杯になってしまったとしても、満杯になったコンテナに配送先を表示したラベルを貼り付けて次の場所に搬送し、残りの物品を次の新たなコンテナに収容していくことが可能となり、多数の比較的小さいコンテナを使用することで、スペース効率を向上させることができる。
【0043】
また、前記コンテナを搬送するコンベアと、前記コンベアの幅方向両側にそれぞれ配設される架台と、をさらに有し、前記架台には、前記コンテナが載置され、前記表示装置は、前記コンテナの近傍の前記架台側面に配設され、物品は、前記架台上の前記コンテナに収容され、物品を収容した前記コンテナは、前記コンベアに向けて押されることで前記架台上から前記コンベア上に移動し、前記コンベアにより次の場所まで搬送されるため、作業員はコンベアの両側の架台の外側でそれぞれ仕分け作業を行うことが可能となり、作業員同士が錯綜することなく効率的に仕分け作業を行うことができる。また、作業員が外側からコンテナを押すだけで、コンテナをコンベアに載せて、搬送することができるため、作業員がコンテナを1つずつ架台から取り出す必要がなく、作業負荷が軽減されると共に、作業時間を短縮することができる。
【0044】
また、前記コンベアおよび前記架台が、上下方向に複数配設されているため、幅方向のスペースを必要とせず、スペース効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
【0046】
図1は、本実施形態に係る配送仕分けシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【0047】
同図に示されるように、配送仕分けシステム1は、コンピュータ100と、表示装置200と、ラベルプリンタ400と、バーコードリーダ500と、プリンタ600とを有して構成され、これらは、相互に通信可能にネットワーク10に接続されている。
【0048】
本実施形態では、32個の表示装置200が、ブロックa〜dの4つにグループ分けされている。すなわち、それぞれのブロックは8個の表示装置で構成される。この4つのブロックa〜dは、後述する架台720の4つのブロックA〜Dにそれぞれ割り当てられる。
【0049】
また、ネットワーク10には、インターネット20等を介してチェーン店本部等が有するサーバ50が接続されている。このチェーン店本部等は、各チェーン店等の配送先から物品の注文を受けて、各店舗が必要な物品を一括してメーカや卸業者等に発注し、これらの物品を、配送仕分けシステム1を有する物流センタ等に納入させている。サーバ50は、このときに、配送先からの物品の注文に関する情報、メーカ等への物品の注文に関する情報およびメーカ等からの物品の納入に関する情報等を総合し、配送先に配送する物品の種別および個数に関する情報である、配送情報を生成し、コンピュータ100へ送信するものである。
【0050】
次に、図2を用いて、コンピュータ100について詳細に説明する。
【0051】
図2は、コンピュータ100の構成を示すブロック図である。
【0052】
同図に示されるように、コンピュータ100は、CPU110、ROM120、RAM130、ハードディスク140およびネットワークインタフェース150を有して構成され、これらは、バス160を介して相互に接続されている。
【0053】
CPU110は、プログラムに従って、上記各部の制御や各種の演算処理等を行う。
【0054】
ROM120は、コンピュータ100の基本動作を制御する各種プログラムやパラメータを記憶する。
【0055】
RAM130は、作業領域として一次的にプログラムやデータを記憶する。
【0056】
ハードディスク140は、オペレーティングシステム等の基本ソフトウェアや、後述するコンピュータ100の所定の動作を制御するためのプログラム、パラメータ、データ等を記憶する。
【0057】
ネットワークインタフェース150は、ネットワーク10に接続してネットワーク上の他の機器と通信をするためのインタフェースであり、ネットワークの通信方式としては、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI等の規格を用いることができる。
【0058】
次に、図3を用いて、表示装置200について詳細に説明する。
【0059】
図3(a)は、表示装置200の構成を示すブロック図である。
【0060】
同図に示されるように、表示装置200は、CPU210、ROM220、RAM230、表示部240、ネットワークインタフェース250、完了ボタン260およびラベル発行ボタン270を有して構成され、これらは、バス280を介して相互に接続されている。
【0061】
CPU210は、プログラムに従って、上記各部の制御や各種の演算処理等を行う。
【0062】
ROM220は、表示装置200の基本動作を制御する各種プログラムやパラメータを記憶する。
【0063】
RAM230は、作業領域として一次的にプログラムやデータを記憶する。
【0064】
表示部240は、LEDの発光や液晶表示等により数字等の文字や記号を表示する。
【0065】
ネットワークインタフェース250は、ネットワーク10に接続してネットワーク上の他の機器と通信をするためのインタフェースである。
【0066】
完了ボタン260は、一種類の物品をコンテナ800に収容し終わったときに、押下されるボタンである。
【0067】
ラベル発行ボタン270は、ラベルを発行するときに、押下されるボタンである。
【0068】
なお、表示装置200は、上記のCPU210等を有さずに、コンピュータ100によって表示部240を直接制御されるものであってもよいし、専用のコントローラにより制御されるものであってもよい。
【0069】
図3(b)は、表示装置200の外観を示す正面図である。
【0070】
同図に示されるように、表示装置200は、正面中央に表示部240、正面右側に完了ボタン260、正面左側にラベル発行ボタン270が、それぞれ配設される。図3(b)は、ハイフン「−」の左側にケース数として「5」を、右側にピース数として「3」を表示した例を示している。なお、ケース数およびピース数については後述する。
【0071】
次に、ラベルプリンタ400およびプリンタ600について説明する。
【0072】
ラベルプリンタ400およびプリンタ600は、コンピュータ100から送信される印刷ジョブに基づいて印刷イメージ(ビットマップデータ)の印刷を行うものである。なお、ラベルプリンタ400およびプリンタ600は、印刷ジョブが制御言語を含む場合は、これを解釈してラスタライズを行い、印刷イメージを作成する機能を有するものであってもよい。
【0073】
次に、バーコードリーダ500について説明する。
【0074】
バーコードリーダ500は、各物品に添付されたバーコードをスキャンして読み取るものである。この各物品に添付されたバーコードには、物品の種類を識別するための物品特定情報が記載されている。なお、バーコードリーダ500は、1次元バーコードまたは2次元バーコードのどちらを読み取るものであってもよいし、さらに、文字を読み取って情報を得るものや、無線ICタグの情報を読み取るものであってもよい。
【0075】
次に、図4および図5を用いて、表示装置200、ラベルプリンタ400およびバーコードリーダ500が配設される仕分け架台700について説明する。
【0076】
図4および図5は、仕分け架台700の外観を示す平面図および右側面図である。
【0077】
同図に示されるように、仕分け架台700は、中央にローラコンベア710と、ローラコンベア710の幅方向両側に、それぞれ2つの略直方体状の架台720と、を有している。このローラコンベア710と架台720は、上下方向に2段に配設されている。
【0078】
ローラコンベア710は、搬送方向が図4における上方向となるよう配設され、最下流端に搬出口712が設けられている。
【0079】
架台720は、ブロックA〜Dの4つの部分に分けられている。本実施形態では、仕分け架台700の右側面のコンベア上流側をブロックA、仕分け架台700の右側面のコンベア下流側をブロックB、仕分け架台700の左側面のコンベア上流側をブロックC、そして仕分け架台700の左側面のコンベア下流側をブロックDとなっている。
【0080】
架台720の各ブロックA〜Dには、それぞれブロックa〜dに属する8個の表示装置200が外側面に配設される。すなわち、表示装置200は、図5に示されるように、架台720の各ブロックA〜Dにおいて、対応するブロックa〜dに属する表示装置200が、架台720の上段と下段にそれぞれ4個ずつ、合計8個配設されている。
【0081】
それぞれの表示装置200の下方の架台720上は、それぞれの表示装置200に対応する領域であり、この領域に物品が仕分けられて収容されることとなる。本実施形態では、それぞれの表示装置200の下方の架台720上に、物品を収容するコンテナ800が載置される。すなわち、架台720上には、各ブロックA〜Dに8個ずつ、計32個のコンテナ800が載置されており、コンテナ800の総数は表示装置200の総数と同じである。表示装置200とコンテナ800は、作業員の目から見て、表示装置200とコンテナ800の開口部が同一視野内に入るように、配設される。
【0082】
コンテナ800は、物品が収容されて、物品と共に配送先まで配送される。この物品が収容されたコンテナ800は、作業員によってローラコンベア710に向けて押されることで、架台720上を滑ってローラコンベア710に乗り移る。そして、ローラコンベア710により搬出口712まで搬送され、搬出口712から取り出されて、次の出荷ヤードまで運ばれる。
【0083】
また、架台720には、各ブロックA〜Dの上流側の上方に1台ずつ、計4台のラベルプリンタ400が配設される。さらに、各ブロックA〜Dの近傍に1つずつ、計4つのバーコードリーダ500が配設される。
【0084】
次に、本実施形態に係る配送仕分けシステム1の動作について説明する。
【0085】
まず、配送仕分けシステム1において、複数種類の物品が倉庫から仕分けされて配送されるまでの概略について説明する。
【0086】
図6は、物品の流れを示す概略図である。
【0087】
同図に示されるように、メーカ等から納入された複数種類の物品は、まず在庫ヤード2に保管される。この在庫ヤード2に保管された物品のうち、配送先に配送される物品は、まず、この在庫ヤード2から取り出されて、中仕分けヤード3に中仕分けされる。この中仕分けとは、配送される物品を必要な数だけまとめて、在庫ヤード2から取り出すことである。
【0088】
次に、中仕分けされた物品は、仕分け架台700において、配送先ごとにコンテナ800に収容されることで、仕分けされる。そして、配送先ごとにコンテナ800に収容された物品は、出荷ヤード4に運ばれ、ここから各配送先に向けて配送される。
【0089】
次に、配送仕分けシステム1の動作の概要を、フローチャートを用いて説明する。
【0090】
なお、以下のフローチャートに示される各処理は、本実施形態ではプログラムによって実現される。各プログラムは、コンピュータ100のハードディスク140に記憶されており、配送仕分けシステム1の動作開始と共にCPU110から順次読み出されて実行される。
【0091】
図7は、配送仕分けシステム1のコンピュータ100が行うメイン処理の手順を示すフローチャートである。
【0092】
同図に示されるように、コンピュータ100は、まずステップS101で、配送情報受信処理を行う。ここでは、サーバ50から送信される配送情報を受信して記憶する。この配送情報とは、どの配送先に、どの物品を何個配送するかという情報である。
【0093】
図14に配送情報の一例を示す。
【0094】
同図に示されるように、本実施形態における配送情報は、「配送先」、「配送日時」、「物品」、「個数」の項目からなる。本発明に係る配送情報は、少なくとも、配送先情報である「配送先」、物品の種別である「物品」および物品の個数である「個数」の項目からなるものであり、本実施形態では、これらの3つの項目に後述するバッチ配送情報を生成する基となる「配送日時」の項目を追加している。
【0095】
なお、「配送先」の項目の内容は、同図に示される店名に限られるものではなく、各店舗を識別する識別番号等であってもよいし、店名や識別番号等に、住所、電話番号またはメールアドレス等の配送先に関連する情報が付加されたものであってもよい。また、「物品」の項目の内容は、同図に示されるコーヒーやミルク等の物品の種別のみに限られるものではなく、メーカ名、商品名または内容量等の情報が含まれるものであってもよい。また、追加される項目は、「配送日時」に限られるものではなく、「配送順」、「配送コース」または「緊急」等であってもよいし、これらを含む複数の項目が追加されてもよい。さらに、配送情報は、自身が含む全ての情報をサーバ50から受信するものに限られるものではなく、サーバ50から受信した情報にコンピュータ100のハードディスク140に記憶した情報または、他のサーバ等から受信した情報を付加して生成されるものであってもよい。
【0096】
図7に戻って、ステップS102では、バッチ配送情報生成処理を行う。ここでは、受信して記憶した配送情報から、バッチ配送情報を生成する。
【0097】
配送仕分けシステム1では、配送情報に記載された物品の仕分けを一度に行うのではなく、複数のバッチに分けて行う。このため、ステップS102では、配送情報から、各バッチにおいて仕分けられる物品が記載されたバッチ配送情報を生成する。
【0098】
配送を効率的に行うためには、同じ地域や、同じ配送コースにある配送先向けの物品の仕分けを1つのバッチにまとめたり、同じ時間に配送される物品の仕分けを1つのバッチにまとめたり、冷凍や冷蔵された物品のように作業時間が所定の時間に定められる物品を1つのバッチにまとめたりすることが望ましい。よって、各バッチ配送情報は、物品の個数、配送先の場所、配送順、配送コース、配送日時または作業時間等を基にして生成される。
【0099】
図15(a)および(b)にバッチ配送情報の一例を示す。
【0100】
同図に示されるのは、図14に示される配送情報から、「配送日時」を基に二つのバッチ配送情報を生成した例である。すなわち、図15(a)に示されるのは、10月5日午前に配送される物品を仕分けるバッチのためのバッチ配送情報であり、図15(b)に示されるのは、10月5日午後に配送される物品を仕分けるバッチのためのバッチ配送情報である。
【0101】
図7に戻って、ステップS103では、仕分け情報生成処理を行う。ここでは、バッチ配送情報から、各コンテナ800に収容する物品の個数に関する情報である仕分け情報を生成する。仕分け情報生成処理の詳細については、後述する。
【0102】
ステップS104では、仕分け情報分類処理を行う。ここでは、コンテナ800に物品を収容する作業がブロックA〜D間で均等になるように仕分け情報を分類する。仕分け情報分類処理の詳細については、後述する。
【0103】
ステップS105では、中仕分け情報処理を行う。ここでは、仕分け情報から、中仕分けする物品の個数に関する情報である中仕分け情報を生成する。中仕分け情報処理の詳細については、後述する。
【0104】
ステップS106では、仕分け情報表示処理を行う。ここでは、仕分け情報に含まれる情報を表示装置200に表示させる。仕分け情報表示処理の詳細については、後述する。
【0105】
ステップS107では、ラベル発行処理を行う。ここでは、配送先の名称等が印刷されてコンテナ800に貼り付けられるラベルを発行する。ラベル発行処理の詳細については、後述する。
【0106】
ステップS108では、全バッチについて処理を行ったか否かを判断する。全バッチについて処理を行っていないならば、ステップS103に戻って次のバッチについて処理を行う。これを繰り返して全バッチについて処理を行ったならば、受信した配送情報に記載された全ての物品について仕分けが完了したこととなるので、終了する。
【0107】
次に、仕分け情報生成処理について説明する。
【0108】
図8は、仕分け情報生成処理の手順を示すフローチャートである。
【0109】
同図に示されるように、仕分け情報生成処理は、まずステップS201で、配送先ごとの仕分け情報生成処理を行う。ここでは、バッチ配送情報から、配送先ごとの仕分け情報を生成する。
【0110】
配送仕分けシステム1では、1つのコンテナ800には、1つの配送先に配送する物品のみが収容される。このため、仕分け情報生成処理では、まず、ステップS201において配送先ごとにバッチ配送情報を分類して、配送先ごとの仕分け情報を生成する。
【0111】
ステップS202では、生成した仕分け情報に記載された物品が、1つのコンテナ800に全て収容可能か否かを判断する。1つのコンテナ800に収容可能であるならば、ステップS204へ進み、1つのコンテナ800に収容不可能であるならば、ステップS203へ進む。
【0112】
ステップS203では、仕分け情報分割処理を行う。ここでは、記載された物品の全てを1つのコンテナ800に収容不可能な仕分け情報を分割して、記載された物品の全てを1つのコンテナ800に収容可能な仕分け情報を複数生成する。
【0113】
ステップS204では、ケース数およびピース数生成処理を行う。ここでは、仕分け情報に記載された各物品の個数から、複数の物品が1つにパックされているケースの個数であるケース数と、物品単体の個数であるピース数を生成して仕分け情報に付加する。すなわち、仕分け情報に記載された物品の個数を、その物品が1つにパックされている個数で除した数がケース数であり、その余りがピース数である。より具体的には、仕分け情報に記載されたある物品の個数が17個であり、通常その物品は、5個が1つにパックされたケース単位で流通している場合、ケース数は「3」であり、ピース数は「2」である。
【0114】
なお、各物品が1つにパックされている個数に関する情報は、配送情報に含まれていてもよいし、別個のデータベース等に記憶されていてもよい。また、予め配送情報にケース数およびピース数の情報が付加されていてもよい。
【0115】
以上の処理により、1つのコンテナ800に収容する物品の個数に関する仕分け情報が配送先ごとに生成される。
【0116】
図16(a)および(b)にこの仕分け情報の一例を示す。
【0117】
同図に示されるのは、図15(a)に示される10月5日午前配送分のバッチ配送情報から生成した仕分け情報の例であり、仕分け情報は、「配送先」、「配送日時」、「物品」、「個数」、「ケース数」、「ピース数」の項目からなる。図16(a)に示されるのは、P店についての仕分け情報であり、図16(b)に示されるのはQ店についての仕分け情報である。
【0118】
本実施形態では、コーヒーは6個で1パック、砂糖は12個で1パック、紅茶は5個で1パック、ハムはパックされておらず単体のみ、ミルクは3個で1パックとなっている。このため、例えば、P店に配送されるコーヒーの場合、個数が「10」なのでケース数が「1」、ピース数が「4」となっている。
【0119】
なお、各物品が1つにパックされている個数は、上記の例に限定されることがないのは言うまでもない。また、仕分け情報は、同図に示される項目以外の項目を含むものであってもよい。
【0120】
次に、仕分け情報分類処理について説明する。
【0121】
図9は、仕分け情報分類処理の手順を示すフローチャートである。
【0122】
同図に示されるように、仕分け情報分類処理では、まずステップS301で、タッチ数生成処理を行う。ここでは、仕分け情報に記載された物品ごとにケース数とピース数の和であるタッチ数を生成して仕分け情報に付加する。
【0123】
図17にタッチ数が付加された仕分け情報の一例を示す。
【0124】
同図に示されるのは、図16(a)に示されるP店の仕分け情報にタッチ数が付加されたものの例であり、「配送先」、「配送日時」、「物品」、「個数」、「ケース数」、「ピース数」の項目に「タッチ数」の項目が付加されている。同図において、例えば、コーヒーの場合、ケース数が「1」、ピース数が「4」なのでタッチ数は「5」となっている。
【0125】
図9に戻って、ステップS302では、仕分け情報分類平準化処理を行う。ここでは、仕分け情報に記載された物品をコンテナ800に収容する作業量がブロックA〜D間で均等となるように、仕分け情報を各ブロックA〜Dに分類する。具体的には、仕分け情報に記載されたタッチ数の合計がブロックA〜D間で均等になるように、仕分け情報を各ブロックA〜Dに分類して、各ブロックA〜Dに分類されたそれぞれの仕分け情報にブロックA〜Dのいずれかを識別する情報を付加する。
【0126】
例えば、通常5個パックのケースで流通する物品を、コンテナ800に17個収容するには、3つのケースおよび2つの物品単体をコンテナ800内に投入すればよく、動作の回数は、ケースを投入する動作が3回、物品単体を投入する動作が2回の計5回となる。すなわち、ケース数とピース数の和であるタッチ数は、物品をコンテナ800に収容する動作の数と等しい。このため、タッチ数の合計をブロックA〜D間で均等にすると、各ブロックA〜Dの作業量を均等にすることができる。
【0127】
なお、物品単体やケースの重量や大きさ等に応じた係数を乗じて、タッチ数を補正することにより、さらに正確な作業量を見積もることができるようにしてもよい。例えば、ケースの重量が重いため、1つのケースをコンテナ800に投入するのに、他の物品に比べて1.5倍程度の時間を要する場合には、ケース数に係数1.5を乗じた数とピース数の和をタッチ数としてもよい。
【0128】
また、複数の物品単体やケースをまとめてつかみ、一度にコンテナ800内に投入することが可能な物品については、ケース数とピース数の和ではなく、実際に物品をコンテナ800に収容するのに必要な動作の数をタッチ数としてもよい。例えば、通常5個パックのケースで流通する物品を、コンテナ800に17個収容する場合、ケース数は3、ピース数は2であり、タッチ数は、両者の和の5となる。このとき、2つの物品単体をまとめてつかんでコンテナ800内に投入することができるならば、タッチ数を4としてもよい。さらに、2つの物品単体をまとめてつかむことができるのに加えて、通常2つのケースが束ねられており、2つのケースをまとめてつかんでコンテナ800内に投入することができるならば、タッチ数を3としてもよい。
【0129】
このように、タッチ数を用いることにより、作業量を正確に見積もることができる。このため、各ブロックA〜Dにそれぞれ作業員を1名または数名ずつ割り当てて仕分け作業を行う場合に、各ブロックA〜Dにおける仕分け作業を同時にスタートして、同時に終了させることが可能となる。これにより、先に作業を終了したブロックの作業員が他のブロックの作業が終了するまで待機するといった無駄な時間が発生するのを防ぐことができる。また、作業員ごとの作業負荷が均等になるため、特定の作業員に作業負荷が集中することによる不満が生じることもない。
【0130】
ステップS303では、仕分け情報割付処理を行う。ここでは、各ブロックA〜Dに分類された仕分け情報を、そのブロックに配設された表示装置200に割り付ける。具体的には、表示装置200のMACアドレスやシリアルナンバ等の、各表示装置200を識別する情報を、仕分け情報に付加する。
【0131】
これにより、ある表示装置200に割り付けられた仕分け情報に記載された物品は、その表示装置200の下に置かれたコンテナ800に収容されるように割り付けられたこととなる。すなわち、ここで初めて、配送先ごとに割り付けられるコンテナ800が確定する。このようにすることで、予め全ての配送先ごとに割り付けたコンテナ800を用意する必要がなく、限られたスペースの中でも多数の配送先に向けた仕分け作業を行うことができる。また、仕分け作業の際に作業員が歩行する距離を短縮することができるため、作業効率も向上する。
【0132】
次に、中仕分け情報処理について説明する。
【0133】
図10は、中仕分け情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0134】
同図に示されるように、中仕分け情報処理は、まずステップS401で、中仕分け情報生成処理を行う。ここでは、各ブロックA〜Dに分類された仕分け情報から、ブロックごとに必要な物品の個数を記載した中仕分け情報を生成する。
【0135】
図18に中仕分け情報の一例を示す。
【0136】
同図に示されるのは、図16に示す仕分け情報から生成された中仕分け情報の例であり、「ブロック」、「物品」、「個数」、「ケース数」、「ピース数」の項目からなる。同図において、例えば、Aブロックのコーヒーの個数は「60」となっているが、これは、Aブロックに分類された仕分け情報に記載されたコーヒーの個数の総和である。
【0137】
図10に戻って、ステップS402では、印刷処理を行う。ここでは、中仕分け情報をプリンタ600により印刷する。物品の種類を識別するための情報が含まれるバーコードが、予め添付されていない物品がある場合には、このときにその物品の物品特定情報が含まれるバーコードを印刷する。作業員は、この印刷された中仕分け情報を参照しながら、物品をブロックごとに中仕分けする。
【0138】
次に、仕分け情報表示処理について説明する。
【0139】
図11は、仕分け情報表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0140】
同図に示されるように、仕分け情報表示処理は、まずステップS501で、物品特定情報を受信したか否かを判断する。この物品特定情報は、物品に添付されたバーコードまたは上記中仕分け情報処理のステップS402で印刷されたバーコードを読み取ったバーコードリーダ500から送信される。物品特定情報を受信した場合は、ステップS502へ進む。
【0141】
ステップS502では、収容数表示処理を行う。ここでは、各仕分け情報に記載された情報のうち、物品特定情報を受信した物品のケース数とピース数を、各仕分け情報が割り付けられた表示装置200に表示させる。例えば、ケース数が5であり、ピース数が3である場合には、表示装置200は、「5−3」と表示部240に表示する
【0142】
作業員は、この表示装置200に表示されたケース数とピース数を見て、表示された数だけ、ケースにパックされた物品または物品単体を、表示装置の下方に置かれたコンテナ800内に投入する。このとき、表示装置200とコンテナ800の開口部は同一視野内に入るように配設されているため、作業員が投入するコンテナ800を間違えるようなことはない。
【0143】
ステップS503では、ラベル発行ボタン270が押下された否かを判断する。ここでは、ラベル発行ボタン270が押下されない場合には、ステップS504へ進み、作業員によりラベル発行ボタン270が押下された場合には、ステップS505へ進む。
【0144】
ステップS504では、完了ボタン260が押下されたか否かを判断する。ここでは、作業員により完了ボタン260が押下された場合は、ステップS506へ進み、押下されない場合は、ステップS503へ戻る。
【0145】
すなわち、ステップS503およびS504では、完了ボタン260またはラベル発行ボタン270のどちらかが作業員により押下されるのを待ち受ける。作業員は、表示装置200に表示された個数の物品をコンテナ800内に投入し終えたら完了ボタン260を押下し、コンテナ800が既に満杯で、表示装置200に表示された個数の物品を投入不可能な場合は、その物品を投入せずにラベル発行ボタン270を押下する。
【0146】
ステップS505では、途中ラベル発行処理を行う。途中ラベル発行処理の詳細については、後述する。
【0147】
ステップS506では、表示終了処理を行う。ここでは、表示装置200の表示を終了させる。なお、表示を終了させる代わりに、表示装置200にその物品の収容が完了した旨の表示をさせてもよい。
【0148】
ステップS507では、仕分け情報に記載された全物品の収容が完了したか否かを判断する。ここでは、各仕分け情報が割り付けられた表示装置200において、その仕分け情報に記載された全ての物品について完了ボタン260が押下されたか否かを判断する。全ての物品について完了ボタン260が押下されている場合は、ステップS508へ進み、そうでない場合は、ステップS501へ戻って、上記処理を繰り返す。ここで、ステップS501へ戻る間に、上記ステップS503の処理を実行させることもできる。すなわち、作業員によりラベル発行ボタン270が押下された場合に、途中ラベル発行処理を行うようにしてもよい。
【0149】
なお、冷凍や冷蔵された物品の仕分け作業においては、全ての物品について完了ボタン260が押下されていなくても、これらの物品等に基づいて予め定めた作業時間に達した場合には、ステップS508へ進むようにしてもよい。すなわち、仕分け架台700の場所の温度により、冷凍や冷蔵された物品の品質が低下する前に、仕分け作業を強制的に終了させるようにしてもよい。
【0150】
このように仕分け作業を強制的に終了させて、そのバッチにおいて予め定めた作業時間内にコンテナ800に収容できなかった物品が生じた場合には、図7のステップS108において、S102に戻り、新たにバッチ配送情報の生成をやり直す。このとき、強制終了させたバッチにおいて仕分けできなかった物品およびその配送先についてのみのバッチ配送情報を新たに生成してもよいし、次回以降のバッチにおいて仕分ける予定であった物品とその配送先を含め、まだ仕分けされていない全ての物品およびその配送先ついて、新たにバッチ配送情報を生成し直してもよい。
【0151】
このようにすれば、仕分け架台700の場所の温度を冷凍や冷蔵に必要な温度まで下げなくとも、物品の品質を維持することが可能となり、作業員の作業負荷を軽減することができる。
【0152】
図11に戻って、ステップS508では、終了表示処理を行う。ここでは、表示装置200に「END」と表示させる。作業員は、この表示を見ることでコンテナ800への物品の収容が全て完了したことを容易に認識することができる。
【0153】
コンピュータ100は、この仕分け情報表示処理を、表示装置200ごとに並行して実行する。
【0154】
次に、途中ラベル発行処理について説明する。
【0155】
上記ステップS503において、ラベル発行ボタン270が押下された場合には、途中ラベル発行処理を行う。
【0156】
例えば、全ての物品をコンテナ800内に収容する前に、コンテナ800が満杯になったような場合には、残りの物品を収容するための追加のコンテナ800を、新たに用意する必要がある。そして、満杯になったコンテナ800には、配送先の名称等が印刷されたラベルを貼り付ける必要がある。このような場合に、作業員が、ラベル発行ボタン270を押下すると、途中ラベル発行処理が行われる。
【0157】
図12は、途中ラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【0158】
同図に示されるように、途中ラベル発行処理は、まずステップS511で、表示変更処理を行う。ここでは、ラベル発行ボタン270が押下された表示装置200に「FULL」と表示させる。これにより作業員は、次のステップで発行されるラベルがどのコンテナ800に貼り付けるものなのかを容易に認識することができる。
【0159】
ステップS512では、ラベル印刷処理を行う。ここでは、配送先の名称、識別番号、住所または連絡先等の配送先情報、ならびにラベルの発行順位情報、すなわちその配送先向けの何番目のコンテナであるかに関する情報を印刷したラベルを、ラベルプリンタ400に発行させる。この配送先情報は、ラベル発行ボタン270が押下された表示装置200に割り付けられた仕分け情報に含まれるものが印刷される。また、印刷を行うラベルプリンタ400は、ラベルプリンタ発行ボタン280が押下された表示装置200が属するブロックに割り当てられたものである。
【0160】
ステップS513では、完了ボタン260が押下されたか否かを判断する。作業員は、印刷されたラベルを「FULL」と表示された表示装置の下方に置かれたコンテナ800に貼り付ける。作業員は、さらに、ラベルを貼り付けたコンテナ800をコンベア710に向けて押して、コンベア710上に載せる。そして、作業員は、新たに追加のコンテナ800を「FULL」と表示された表示装置の下方に置いて、完了ボタン260を押下する。
【0161】
ステップS513では、作業員により完了ボタン260が押下されたか否かを判断し、押下された場合は、ステップS514へ進む。
【0162】
ステップS514では、表示復帰処理を行う。ここでは、表示装置200の表示を、ラベル発行ボタン270が押下される前の表示に復帰させる。
【0163】
次に、ラベル発行処理について説明する。
【0164】
図13は、ラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【0165】
同図に示されるように、ラベル発行処理は、まずステップS601で、ラベル発行ボタン270が押下されたか否かを判断する。ラベル発行ボタン270が押下された場合は、ステップS602へ進む。
【0166】
ステップS602では、表示変更処理を行う。ここでは、ラベル発行ボタン270が押下された表示装置200に「FULL」と表示させる。
【0167】
ステップS603では、ラベル印刷処理を行う。ここでは、上記途中ラベル発行処理のステップS512と同様の処理が行われる。ただし、ステップS603では、その配送先向けの何番目のコンテナであるかに関する情報に加えて、最終順位情報、すなわち最後のコンテナである旨に関する情報もラベルに印刷される。
【0168】
ステップS604では、全ラベルを発行したか否かについて判断する。全ての表示装置200においてラベル発行ボタン270が押下され、全てのラベルを印刷した場合は、メイン処理に戻る。
【0169】
以上説明した本実施形態における配送仕分けシステム1によれば、物流センタ等において、以下の仕分け作業が実現できる。
【0170】
始めに、コンピュータ100は、配送情報を受信し、複数のバッチ配送情報を生成する。そして、この複数のバッチ配送情報の1つに基づいて、第1バッチの仕分け作業が行われる。
【0171】
第1バッチの仕分け作業において、コンピュータ100は、まず、仕分け情報を生成し、ブロックA〜D間で作業量を平準化して分類する。
【0172】
次に、コンピュータ100は、中仕分け情報を生成し、プリンタ600が中仕分け情報を印刷する。
【0173】
作業員は、この印刷された中仕分け情報を参照しながら、在庫ヤード2からブロックA〜Dごとに必要な物品を中仕分けヤード3へ取り出して、中仕分けを行う。そして、作業員は、中仕分けされた物品を仕分け架台700の近傍に移動させる。
【0174】
仕分け架台の近傍で、作業員が、1つ目の物品に添付されたバーコードをバーコードリーダ500に読み取らせると、仕分け架台700の架台720に配設された表示装置200の表示部240には、その下のコンテナ800に収容すべき1つ目の物品のケース数及びピース数が表示される。
【0175】
作業員は、それぞれ担当するブロックにおいて、表示装置200の表示部240に表示されたケース数及びピース数の分だけ、1つ目の物品をその表示装置200の下のコンテナ800に投入し、完了ボタン260を押下する。
【0176】
作業員は、担当するブロック内の全てのコンテナに1つ目の物品を投入し終えたら、次の物品に添付されたバーコードをバーコードリーダに読み取らせ、上記と同様にコンテナ800に次の物品を投入し、完了ボタン260を押下する。作業員は、これを繰り返して、次々に物品をコンテナ800に投入していく。
【0177】
第1バッチにおいてコンテナ800に収容すべき全ての物品の投入が完了する前に、コンテナ800が満杯になった場合、作業員はラベル発行ボタン270を押下する。ラベル発行ボタン270が押下された表示装置200には「FULL」と表示され、ラベルプリンタ400が配送先の名称等が記載されたラベルを印刷して発行する。作業員は、「FULL」と表示された表示装置200の下のコンテナ800にこのラベルを貼り付け、コンテナ800を架台720上からコンベア710に向けて押して、コンテナ800をコンベア710上に載せる。コンベア710上に載せられたコンテナ800は、搬出口712までコンベア710により搬送されて、搬出口712から取り出される。
【0178】
作業員は、「FULL」と表示された表示装置200の下に追加のコンテナ800を新たに置き、上記と同様に残りの物品をコンテナ800に投入する作業を繰り返す。
【0179】
そして、第1バッチにおいてコンテナ800に収容すべき全ての物品の投入が完了した場合、または、予め定めた作業時間に達した場合、各表示装置200の表示部240には、「END」と表示される。
【0180】
作業員が、「END」と表示された表示装置200のラベル発行ボタン270を押下すると、表示装置200の表示は「FULL」に変わる。そして、ラベルプリンタ400は、配送先の名称等が記載されたラベルを印刷して発行する。
【0181】
作業員は、「FULL」と表示された表示装置200の下のコンテナ800にこのラベルを貼り付け、上記と同様に、コンテナ800をコンベア710上に載せる。コンテナ800は、上記と同様にコンベア710により搬送されて、搬出口712から取り出される。
【0182】
以上で第1バッチの仕分け作業が終了する。
【0183】
以下同様に、第2バッチ、第3バッチと、仕分け作業を行い、全てのバッチ配送情報について仕分け作業を行っていく。
【0184】
搬出口712から取り出されたコンテナ800は、出荷ヤード4まで運ばれ、出荷ヤード4において車両等に積載され、貼り付けられたラベルに記載された各配送先まで配送される。
【0185】
なお、本発明に係る配送仕分けシステム1は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0186】
例えば、表示装置200の数、ブロックの数、1つのブロックに属する表示装置の数は、本実施形態に示される数に限定されるものではなく、仕分け作業を行う場所の広さ、扱う物品の量、配送先の数等に応じた任意の数とすることができる。
【0187】
また、表示装置200は、表示部240にケース数およびピース数だけでなく、物品名等の、他の複数の情報を共に表示するものであってもよい。
【0188】
また、完了ボタン260およびラベル発行ボタン270は、表示装置200から独立したものであってもよい。
【0189】
また、仕分け架台700は、本実施形態に示される、上下方向に2段に配設されたものに限定されず、1段のものであってもよいし、3段以上に配設されたものであってもよい。
【0190】
また、仕分け架台700は、本実施形態に示される形状に限定されるものではなく、例えば、平面視がL字形状、V字形状、U字形状またはコの字形状等になるものであってもよい。
【0191】
また、本実施形態に係るコンピュータ100は、上記各手順を実行するための専用のハードウェア回路によっても、また、上記各手順を記述したプログラムをCPUが実行することによっても実現することができる。後者により本発明を実現する場合、コンピュータを動作させる上記プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット20等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ROMやハードディスク等に転送され記憶される。また、このプログラムは、例えば、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、コンピュータの一機能としてその装置のソフトウェアに組み込んでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0192】
本発明の配送仕分けシステム、配送仕分け方法、配送仕分けプログラムおよびこのプログラムを記録した記録媒体は、物品の配送の分野において特に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0193】
【図1】本発明の実施の形態に係る配送仕分けシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態に係るコンピュータ100の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)本実施形態に係る表示装置200の構成を示すブロック図である。(b)本実施形態に係る表示装置200の外観を示す正面図である。
【図4】本実施形態に係る仕分け架台700の外観を示す平面図である。
【図5】本実施形態に係る仕分け架台700の外観を示す右側面図である。
【図6】本実施形態における物品の流れを示す概略図である。
【図7】本実施形態に係る配送仕分けシステム1のコンピュータ100が行う処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態に係る仕分け情報生成処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係る仕分け情報分類処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係る中仕分け情報処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態に係る仕分け情報表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】本実施形態にかかる途中ラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態に係るラベル発行処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本実施形態に係る配送情報の一例である。
【図15】(a)および(b)本実施形態に係るバッチ配送情報の一例である。
【図16】(a)および(b)本実施形態に係る仕分け情報の一例である。
【図17】本実施形態に係るタッチ数が付加された仕分け情報の一例である。
【図18】本実施形態に係る中仕分け情報の一例である。
【符号の説明】
【0194】
1・・・配送仕分けシステム
100・・・コンピュータ
200・・・表示装置
260・・・完了ボタン
270・・・ラベル発行ボタン
400・・・ラベルプリンタ
500・・・バーコードリーダ
710・・・コンベア
720・・・架台
800・・・コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータおよび複数の表示装置を有して構成される配送仕分けシステムであって、
前記コンピュータは、
少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信する配送情報受信手段と、
受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成する仕分け情報生成手段と、
前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類する仕分け情報分類手段と、
分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させる仕分け情報表示制御手段と、を有することを特徴とする、
配送仕分けシステム。
【請求項2】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項1に記載の配送仕分けシステム。
【請求項3】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項1に記載の配送仕分けシステム。
【請求項4】
前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、
請求項2または3に記載の配送仕分けシステム。
【請求項5】
前記仕分け情報は、1つの配送先に対して複数生成されることを特徴とする、
請求項1乃至3のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項6】
前記コンピュータは、
前記仕分け情報を生成する前に、物品の個数、前記配送先の場所、配送順、配送コース、配送日時または作業時間を基に、受信した前記配送情報から複数のバッチ配送情報を生成するバッチ配送情報生成手段を、さらに有することを特徴とする、
請求項1乃至5のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項7】
前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、
前記表示装置に対応した前記領域に収容されるべき物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、
前記個数情報は、
複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を束ねられている数で除した数およびその余りの数であり、
束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であることを特徴とする、
請求項1乃至6のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項8】
ラベルを印刷して発行するラベルプリンタをさらに有し、
前記表示装置は、ラベル発行ボタンを有し、
前記コンピュータは、
前記ラベル発行ボタンが押下されると、前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に係る前記仕分け情報に含まれる前記配送先情報を、前記ラベルプリンタに印刷させるラベル発行制御手段と、
前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に、ラベルを発行した旨を表示させるラベル発行表示制御手段と、をさらに有することを特徴とする、
請求項1乃至7のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項9】
前記ラベル発行制御手段は、
さらに、ラベルの発行順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させ、
前記ラベル発行ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合は、さらに、最終順位情報を、前記ラベルプリンタに印刷させることを特徴とする、
請求項8に記載の配送仕分けシステム。
【請求項10】
物品特定情報を読み取る情報読取装置をさらに有し、
前記表示装置は、完了ボタンを有し、
前記コンピュータの前記仕分け情報表示制御手段は、
前記情報読み取り装置が1つの物品の物品特定情報を読み取ると、前記物品の個数情報を前記表示装置に表示させ、
前記完了ボタンが押下されると、前記完了ボタンが押下された前記表示装置の前記個数情報の表示を終了させ、
前記完了ボタンが押下されたときに、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に対応した前記領域への物品の収容が全て完了していた場合、前記完了ボタンが押下された前記表示装置に、物品の収容が全て完了した旨の表示をさせることを特徴とする、
請求項1乃至9のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項11】
前記コンピュータは、前記領域に物品を収容する作業時間が所定の時間に達すると、前記表示装置に、作業をそこで終了させる旨の強制終了表示をさせる強制終了手段をさらに有することを特徴とする、
請求項1乃至10のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項12】
前記コンピュータは、
前記強制終了手段により、前記表示装置に前記強制終了表示をさせた後に、
前記仕分け情報生成手段により、前記領域に収容されていない物品について、新たに前記仕分け情報を生成し、
前記仕分け情報分類手段により、新たに生成された前記仕分け情報を、新たに分類し、
前記仕分け情報表示制御手段により、新たに分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記表示装置に表示させることを特徴とする
請求項11に記載の配送仕分けシステム。
【請求項13】
前記領域には、物品を収容するためのコンテナが少なくとも1つ載置されることを特徴とする、
請求項1乃至12のいずれかに記載の配送仕分けシステム。
【請求項14】
前記コンテナを搬送するコンベアと、
前記コンベアの幅方向両側にそれぞれ配設される架台と、をさらに有し、
前記架台には、前記コンテナが載置され、
前記表示装置は、前記コンテナの近傍の前記架台側面に配設され、
物品は、前記架台上の前記コンテナに収容され、
物品を収容した前記コンテナは、前記コンベアに向けて押されることで前記架台上から前記コンベア上に移動し、前記コンベアにより次の場所まで搬送されることを特徴とする、
請求項13に記載の配送仕分けシステム。
【請求項15】
前記コンベアおよび前記架台が、
上下方向に複数配設されていることを特徴とする、
請求項14に記載の配送仕分けシステム。
【請求項16】
コンピュータおよび複数の表示装置を利用する配送仕分け方法であって、
前記コンピュータに、
少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信するステップと、
受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成するステップと、
前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類するステップと、
分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させるステップと、を実行させることを特徴とする、
配送仕分け方法。
【請求項17】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項16に記載の配送仕分け方法。
【請求項18】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項16に記載の配送仕分け方法。
【請求項19】
前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、
請求項17または18に記載の配送仕分け方法。
【請求項20】
コンピュータおよび複数の表示装置を有して構成される配送仕分けシステムが有する前記コンピュータのプログラムであって、
前記コンピュータを、
少なくとも配送先情報ならびに物品の種別および個数を含む配送情報を受信する配送情報受信手段と、
受信した前記配送情報から、少なくとも前記配送先情報ならびに1つの領域に収容される物品の種別および個数を含む仕分け情報を、配送先ごとに生成する仕分け情報生成手段と、
前記領域に物品を収容する作業量が複数の前記領域からなるブロック間で均等となるように、配送先ごとに生成された前記仕分け情報を前記各ブロックに分類する仕分け情報分類手段と、
分類された前記仕分け情報に含まれる情報を、前記領域に対応した前記表示装置に表示させる仕分け情報表示制御手段として機能させることを特徴とする、
配送仕分けプログラム。
【請求項21】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、複数が1つに束ねられている物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数を、束ねられている数で除した数に、その余りを加えた数であり、束ねられていない物品の場合は、前記領域に収容する前記物品の個数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項20に記載の配送仕分けプログラム。
【請求項22】
前記作業量は、前記ブロック内におけるタッチ数の合計であり、
前記タッチ数は、物品を前記領域内に収容する動作の回数であり、1つの前記領域に収容される物品ごとに設定されることを特徴とする、
請求項20に記載の配送仕分けプログラム。
【請求項23】
前記タッチ数は、物品の重量、大きさまたは束ねられている数を基に補正されたものであることを特徴とする、
請求項21または22に記載の配送仕分けプログラム。
【請求項24】
請求項20乃至23のいずれかに記載のプログラムが少なくとも記録されていることを特徴とする、
コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−143603(P2008−143603A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−316327(P2006−316327)
【出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 株式会社日工・テクノリサーチ、月刊流通ネットワーキング、通巻211号、平成18年8月25日株式会社流通研究社、月刊マテリアルフロー、第47巻(通巻558号)、第9号、2006年9月1日 株式会社物流産業新聞社、物流ウィークリー、平成18年7月31日
【出願人】(506380835)フローテック株式会社 (1)
【Fターム(参考)】