説明

酸化剤組成物

【課題】毛髪の優れた保湿効果等を確保し、毛髪のボリュームダウンを防止したもとで、仕上がり時の毛髪の毛束感の発生を防止できる酸化剤組成物を提供する。
【解決手段】酸化剤と、ヒアルロン酸を構成するグルクロン酸のカルボキシル基が第4級アンモニウム含有修飾基によって修飾された構造を有するカチオン化ヒアルロン酸、あるいはその類縁体と、更に芳香族アルコールとを含有する酸化剤組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は酸化剤組成物に関する。更に詳しくは本発明は、毛髪に対する酸化剤の処理時に見られる毛髪の内部損傷によるハリコシの喪失や、これに基づくスタイリング時の毛髪ボリュームの低減を有効に防止できる酸化剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、ヒアルロン酸はグルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとがグリコシド結合した2糖単位の繰り返しからなり、分子量が数十万〜数百万ダルトン程度の直鎖高分子状の酸性ムコ多糖であって、生体の各部分に分布している。そしてヒアルロン酸は多量の水分と結合する能力を有しているため、保湿成分等として各種の毛髪処理剤にしばしば配合されている。又、多糖類としての特性から、一般的な意味での毛髪損傷対策の目的でも配合されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭59−110612号公報 上記の特許文献1は、損傷毛の回復、毛髪に艶やかさを与えること等を目的として、ヘアートリートメント、ヘアーコンディショナー、ヘアースプレー、セットローション等の毛髪処理剤にヒアルロン酸やその塩類を配合することを開示している。
【0004】
【特許文献2】特表2005−517051号公報 上記の特許文献2は、C−N共有結合を介してカチオン基とアニオン基とを担持した両性多糖類を開示すると共に、この両性多糖類をヘアコンディショニング等の目的で配合した毛髪の染色・脱色用組成物を、請求項10に規定している。多糖類の一種としてヒアルロン酸を挙げているが、ヒアルロン酸に対してカチオン基とアニオン基とがどのようにC−N共有結合を介して担持されるのか、明確ではない。
【0005】
【特許文献3】特開昭64−56611号公報 上記の特許文献3は、ヒアルロン酸等のムコ多糖類を配合した染毛剤組成物を開示し、この染毛剤組成物として、酸化染料中間体を主剤とする第1剤と酸化剤を主剤とする第2剤からなる2剤式の染毛剤組成物を挙げている。又、ムコ多糖類を配合する効果として、「染毛剤の染色性の改善」と共に「毛髪の損傷防止」を挙げている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、本願発明者の研究によれば、酸化剤組成物にヒアルロン酸類を配合した場合の保湿効果は期待できるとしても、酸化剤の使用時に一般的な毛髪のハリコシ感の喪失(ボリュームダウン)を十分に防止できず、しかも仕上がり時の毛髪に毛束感を生じるという問題のあることが判明した。「毛束感」とは、毛髪に手櫛を通した際に毛髪間に過剰な凝着性を生じ、手櫛を通した部分に沿って毛髪が何十本かの単位ごとの束になったような筋状の外観と触感を与えることをいう。毛髪化粧料の使用後に毛束感を生じることは好ましくない。
【0007】
そこで本発明は、酸化剤組成物にヒアルロン酸類を配合した場合において、その本来の保湿効果等を確保しつつ、仕上がり時の毛髪のハリコシを確保しボリュームダウンを防止したもとで、毛束感の発生を防止することを、解決すべき技術的課題とする。
【0008】
本願発明者は、上記課題の解決手段を研究する過程で、このような目的で配合するヒアルロン酸類としては珍しい特定の構造のカチオン化ヒアルロン酸を用い、更に芳香族アルコールを併せ配合することが有効であることを見出した。本発明は、これらの新規な知見に基づいて完成された。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、少なくとも酸化剤と下記の(A)成分及び(B)成分とを含有する、酸化剤組成物である。
(A)ヒアルロン酸を構成するグルクロン酸のカルボキシル基が第4級アンモニウム含有修飾基によって修飾されたカチオン化ヒアルロン酸、あるいは、このカチオン化ヒアルロン酸における前記カルボキシル基以外の官能基の少なくとも一部が塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたカチオン化ヒアルロン酸類縁体から選ばれる少なくとも1種。
(B)芳香族アルコールの少なくとも1種。
【0010】
この第1発明において、カチオン化ヒアルロン酸やその類縁体の分子量は特段に限定されない。生体内に見られるヒアルロン酸と同程度の数十万〜数百万ダルトンの分子量のものでも良いし、それより分子量の大きいものでも、あるいは逆に、人為的にある程度まで低分子化したものでも良い。カチオン化ヒアルロン酸やその類縁体においては、必ずしも、その繰り返し単位を構成する多数のグルクロン酸のカルボキシル基が全て修飾されている(修飾率が100%である)必要はなく、実質的に「カチオン化されている」とみなし得る程度以上の修飾率であれば良い。更に「第4級アンモニウム含有修飾基」とは、少なくとも第4級アンモニウム化合物の構造を持つ部分と、グルクロン酸のカルボキシル基に化学結合した官能基とを有する修飾基を意味する。
【0011】
第1発明のように、少なくとも酸化剤と(A)成分及び(B)成分とを含有する酸化剤組成物を毛髪に施用した場合、ヒアルロン酸類に特有の優れた保湿効果やこれに起因する毛髪のツヤ等を確保したもとで、仕上がり時の毛髪のハリコシを確保し、毛髪のボリュームダウンを防止することができ、更に重要な点として、仕上がり時の毛髪における毛束感の発生を防止することができる。
【0012】
第1発明の酸化剤組成物によってこのような効果を確保できる理由は、未だ明確には解明していないが、(A)成分が第4級アンモニウムによってカチオン化されたヒアルロン酸やその類縁体である点、そのカチオン化修飾サイトがグルクロン酸のカルボキシル基である点、併せ配合する(B)成分が(A)成分の毛髪への浸透を促進し、酸化剤の作用下において毛髪に対し(A)成分をより効率的に作用させる効果を有すると推定される点、等が重要な関係を持つと推定している。
【0013】
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る(A)成分における第4級アンモニウム含有修飾基が、少なくとも、第4級アンモニウムと、前記カルボキシル基との結合に供される水酸基とを備える有機基である、酸化剤組成物である。
【0014】
上記の第1発明における(A)成分の第4級アンモニウム含有修飾基において、グルクロン酸のカルボキシル基に化学結合した官能基の種類は特段に限定されず、例えばアミノ基等であっても良いが、第2発明のように、この官能基が水酸基であることがより好ましい。
【0015】
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係るカチオン化ヒアルロン酸が下記の「化2」式に示す繰り返し単位からなるものであり、カチオン化ヒアルロン酸類縁体が「化2」式に示す繰り返し単位の水酸基及びN−アセチル基の少なくとも一部が塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたものである、酸化剤組成物である。
【0016】
【化2】

第3発明のように、カチオン化ヒアルロン酸としては「化2」式に示す繰り返し単位からなるものが、又、カチオン化ヒアルロン酸類縁体としては「化2」式に示すカチオン化ヒアルロン酸の水酸基やN−アセチル基が塩形成あるいは修飾されたものが、それぞれ特に好ましい。
【0017】
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係る酸化剤組成物が、更に(C)成分としてキレート剤を含有する、酸化剤組成物である。
【0018】
酸化剤組成物が更に上記の(C)成分を含有する場合、第1発明の効果を向上させるという利点がある。
【0019】
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第1発明〜第4発明のいずれかに係る酸化剤組成物が、1剤式の製剤であり、又は使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の製剤であり、あるいはこのような2剤式又は3剤式の製剤の構成要素たる酸化剤含有製剤である、酸化剤組成物である。
【0020】
本発明に係る酸化剤組成物は、第5発明に規定するように、1剤式の製剤、即ち単一の製剤であっても良く、あるいは使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の製剤であっても良く、更には、このような2剤式又は3剤式の製剤の構成要素たる酸化剤含有製剤であっても良い。
【0021】
使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の酸化剤組成物においては、酸化剤、(A)成分、(B)成分がそれぞれ、第1剤及び第2剤の少なくとも一方に、あるいは第1剤〜第3剤の内の少なくとも一の製剤に含まれていれば足りるのであって、必ずしも酸化剤、(A)成分、(B)成分を同一の製剤に含有する必要はない。
【0022】
(第6発明)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、前記第1発明〜第5発明のいずれかに係る酸化剤組成物が、以下のいずれかの製剤あるいはその構成要素である、酸化剤組成物である。
(1)パーマネントウエーブ第2剤。
(2)ブリーチ剤。
(3)酸化染毛剤。
【0023】
本発明に係る酸化剤組成物の代表的なカテゴリーとして、第6発明に規定するように、パーマネントウエーブ第2剤、ブリーチ剤及び酸化染毛剤を挙げることができる。第6発明において「いずれかの製剤あるいはその構成要素」とは、2剤式又は3剤式に構成されるブリーチ剤や酸化染毛剤について、2剤式又は3剤式の製剤の全体を「いずれかの製剤」と言い、その製剤の構成要素たる酸化剤含有製剤(通常は、ブリーチ剤や酸化染毛剤の第2剤)を「その構成要素」と言っている。
【発明の効果】
【0024】
本発明の酸化剤組成物においては、毛髪の優れた保湿効果等を確保しつつ、酸化剤の処理を受けた毛髪におけるハリコシを確保し毛髪のボリュームダウンを防止したもとで、カチオン化ヒアルロン酸やその類縁体の配合時に特有な仕上がり時の毛髪の毛束感の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
【0026】
〔酸化剤組成物〕
本発明に係る酸化剤組成物は、少なくとも酸化剤と、(A)成分として特定の構造を有するカチオン化ヒアルロン酸又はその類縁体の少なくとも1種と、(B)成分として芳香族アルコールの少なくとも1種と、を含有する。酸化剤組成物が、更に(C)成分としてキレート剤を含有することも好ましい。又、(D)成分として酸を含有することも好ましい。
【0027】
これらの各成分については、後述の「酸化剤組成物の主な成分」の項で詳しく説明する。又、酸化剤組成物の各成分の溶媒又は分散媒として水が配合され、各成分の濃度(質量パーセンテージ)が調整される。
【0028】
〔酸化剤組成物の構成、用途及び剤型〕
本発明に係る酸化剤組成物の構成は、1剤式の製剤であり、あるいは使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の製剤であり、あるいはこのような2剤式又は3剤式の製剤の構成要素たる酸化剤含有製剤である。酸化剤組成物を1剤式の製剤とするか、あるいは2剤式又は3剤式の製剤とするかは、酸化剤組成物の用途やその用途における商品設計等に応じて適宜に決定される。2剤式又は3剤式の酸化剤組成物においては使用時に混合調製されるものであることを前提としているため、実質的に単一の製剤と同一視することができる。
【0029】
酸化剤組成物が2剤式又は3剤式の製剤である場合、酸化剤、(A)成分、(B)成分はそれぞれ、第1剤及び第2剤の少なくとも一方に、あるいは第1剤〜第3剤の内の少なくとも一の製剤に含まれている。(C)成分や(D)成分についても同様である。これらの成分が第1剤及び第2剤の両方にあるいは第1剤〜第3剤の全てに含有されることもあり得る。酸化剤と、(A)成分、(B)成分、更には(C)成分や(D)成分とを、必ずしも同一の製剤に含有させる必要はない。
【0030】
換言すれば、例えば2剤式の酸化剤組成物の場合、第1剤が(A)成分、(B)成分を含有し第2剤が酸化剤を含有するケース、第1剤が(A)成分を含有し第2剤が酸化剤と(A)成分、(B)成分を含有するケース等の種々のバリエーションがあり得る。又、例えば3剤式の酸化剤組成物の場合、第1剤〜第3剤がいずれも(A)、(B)成分を含有しかつ第2剤が更に酸化剤を含有するケース、第1剤が(A)成分を含有し第2剤が酸化剤を含有し第3剤が(B)成分を含有するケース等の、更に多様な種々のバリエーションがあり得る。
【0031】
酸化剤組成物が更に(C)成分、(D)成分を含有する場合でも、これらの各成分は、それぞれ、上記と同じ意味において、第1剤及び第2剤の少なくとも一方に、あるいは第1剤〜第3剤の内の少なくとも一の製剤に含まれていれば足りるのであって、酸化剤や(A)成分、(B)成分と同一の製剤に含有されていても良いし、異なる製剤に含有されていても良い。
【0032】
本発明に係る酸化剤組成物の用途は特段に限定されないが、例えば第6発明において前記したように、以下の用途に好ましく使用することができる。
【0033】
(1)パーマネントウエーブ第2剤:パーマネントウエーブ剤は、通常、少なくともアルカリ剤と還元剤とを含有する第1剤で毛髪の還元を行った後、毛髪にウエーブの賦形等を行ったもとで、少なくとも酸化剤を含有する第2剤で毛髪の酸化を行うものである。更に、適宜な組成の第3剤が付加される場合もある。このようなパーマネントウエーブ剤における第2剤は本発明の酸化剤組成物に該当する。
【0034】
(2)ブリーチ剤:ブリーチ剤は脱色剤とも呼ばれるが、1剤式ブリーチ剤と2剤式ブリーチ剤とを例示することができる。更に、適宜な組成の第3剤が付加される場合もある。これらの場合、2剤ないしは3剤からなるブリーチ剤の全体も本発明の酸化剤組成物に該当するし、その第2剤たる酸化剤含有製剤は単独で本発明の酸化剤組成物に該当する。2剤式ブリーチ剤は、アルカリ剤を主成分とする第1剤と、酸化剤を主成分とする第2剤からなり、第1剤と第2剤とは使用時に混合調製される。例えば、2剤式のブリーチ剤において、(A)成分〜(D)成分は第1剤及び/又は第2剤に任意に含有させることができる。
【0035】
(3)酸化染毛剤:酸化染毛剤は通常、少なくとも酸化染料中間体(主要中間体及びカプラー)とアルカリ剤とを含む第1剤と、少なくとも酸化剤を含む第2剤とから構成される。更に、適宜な組成の第3剤が付加される場合もある。これらの場合、2剤ないしは3剤からなる酸化染毛剤の全体も本発明の酸化剤組成物に該当するし、その第2剤たる酸化剤含有製剤は単独で本発明の酸化剤組成物に該当する。例えば、2剤式の酸化染毛剤においては、(A)成分〜(D)成分は第1剤及び/又は第2剤に任意に含有させることができる。
【0036】
本発明に係る酸化剤組成物の剤型は、公知の各種の剤型の内から、その用途や使用目的等に応じて任意に選択することができる。例えば、液体状、乳液状、クリーム状、ゲル状、ペースト状、霧状(噴霧式)、エアゾールフォーム等を例示することができる。クリーム状の酸化剤組成物を特に好ましく例示することができる。
【0037】
〔酸化剤組成物の主な成分〕
(酸化剤)
酸化剤組成物が含有する酸化剤の種類は限定されず、公知の各種酸化剤の内から任意に選択することができる。通常は過酸化水素が用いられるが、その他にも、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化物等が例示される。過酸化物としては、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物等を挙げることができる。
【0038】
酸化剤組成物における酸化剤の配合量も別段に限定されず、酸化剤組成物の使用目的や剤型等に応じて適宜に決定すれば良い。
【0039】
(カチオン化ヒアルロン酸及びカチオン化ヒアルロン酸類縁体)
(A)成分中、「カチオン化ヒアルロン酸」とは、ヒアルロン酸を構成するグルクロン酸のカルボキシル基が第4級アンモニウム含有修飾基によって修飾されたカチオン化ヒアルロン酸を言う。第4級アンモニウム含有修飾基とは、第4級アンモニウム化合物の構造を持つ部分とグルクロン酸のカルボキシル基に化学結合した官能基とを有する修飾基である。第4級アンモニウム化合物の構造は、炭素原子に結合した「−N(R」で表される。ここにおいて3個の「R」は水素又は炭化水素基から任意に選ばれ、互いに同一でも相違していても良い。炭化水素基は炭素、水素以外の原子を含み得る。「カルボキシル基に化学結合した官能基」としては、エステル結合を形成した水酸基、アミド結合を形成したアミノ基等が例示される。
【0040】
(A)成分中、「カチオン化ヒアルロン酸類縁体」とは、カチオン化ヒアルロン酸におけるカルボキシル基以外の官能基の少なくとも一部が塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたものを言う。このような官能基として、グルクロン酸の 2’ 位や 4’ 位の水酸基、N−アセチルグルコサミンの2位のN−アセチル基、4位や6位の水酸基が挙げられる。
【0041】
カチオン化ヒアルロン酸の具体例として、前記の「化2」式に示す繰り返し単位からなるものが好ましく例示され、かつ、これについての上記した意味での塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたものをカチオン化ヒアルロン酸類縁体の好ましい具体例として挙げることができる。
【0042】
酸化剤組成物における(A)成分の含有量は必ずしも限定されないが、0.0001〜1質量%範囲内であることが、好ましい。(A)成分の含有量が0.0001質量%未満であると、その絶対量の不足から、第1発明で前記した効果が不足しがちである。(A)成分の含有量が1質量%を超えると、皮膜を形成し、毛髪が硬く感じられるという不具合が起こりがちである。(A)成分の含有量は、特に0.001〜0.1質量%の範囲内であることが好ましい。
【0043】
なお、ここでいう「含有量」は、使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の酸化剤組成物においては、それらの混合調製後の質量パーセンテージである。例えば、2剤式の酸化剤組成物において(A)成分が第1剤に含有されずに第2剤に0.1質量%含有されており、第1剤と第2剤とを等量に混合調製するとした場合、酸化剤組成物における(A)成分の含有量は0.05質量%である。ちなみに、後述の実施例に関する表1ではそれぞれ第1剤及び第2剤における質量パーセンテージを表記しているので、ここでいう質量%の数値とは意味が異なる。
(芳香族アルコール)
(B)成分である芳香族アルコールは、芳香環とアルコール性の水酸基とを備える化合物である限りにおいて、その種類を限定されない。具体的には、例えば、フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシイソプロパノール等の1種又は2種以上を含有させることができる。
【0044】
酸化剤組成物における(B)成分の含有量は、0.001〜10質量%の範囲内であることが好ましい。(B)成分の含有量が0.001質量%未満であると、その絶対量の不足から配合の効果が不十分となりがちであり、(B)成分の含有量が10質量%を超えると、油性感が強くなりすぎ、感触悪化を招きがちである。(B)成分の含有量は、とりわけ0.01〜3質量%の範囲内であることが好ましい。ここにおいても、「含有量」とは、上記したところと同じ意味である。
【0045】
(キレート剤)
(C)成分であるキレート剤の種類は限定されず、この種の製剤に使用される公知のキレート剤の内から任意に選択することができる。
【0046】
具体的には、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩等のホスホン酸系のものや、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム等を例示することができる。これらの金属封鎖剤は、その1種を単独に配合し、又はその2種以上を併せ配合することができる。
【0047】
(酸)
(D)成分である酸としては、例えばpH緩衝成分における酸成分として用いられる任意の種類の酸の1種又は2種以上を含有させることができる。酸化剤組成物に酸を含有させる際、アンモニア、塩化アンモニウムなどの無機アルカリ、及び、例えばトリエタノールアミン(TEA)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)などの有機アルカリ成分を併せ含有させても良い。一般的に、酸には酸化剤を安定化させる効果が考えられるが、本発明の組成に係る酸化剤組成物においては、意外なことに、第1発明の効果を向上させるという利点がある。
【0048】
酸としては、無機酸又は有機酸が挙げられる。有機酸としては、カルボン酸(例えば、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸)、ジカルボン酸(例えば、コハク酸)等が好ましく例示される。無機酸としては、リン酸、硫酸、塩酸等が好ましく例示される。
【0049】
〔酸化剤組成物のその他の成分〕
酸化剤組成物には、上記の各種成分の他にも、必要に応じて、油性成分、界面活性剤、高分子化合物、ビタミン類、酸化防止剤、香料、殺菌・防腐剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、噴射剤、増粘剤等を任意に配合することができる。
【0050】
これらの配合成分は各種の周知又は公知のものを任意に使用することができる。これらの配合成分の幾つかについて、以下に詳しく述べる。
(油性成分)
油性成分としては、炭化水素、多価アルコール、油脂、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル類、シリコーン類等が挙げられる。これらは、その1種類を単独に配合し、又は2種類以上を併せ配合することができる。
【0051】
炭化水素としては、パラフィン、ポリエチレン末、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
【0052】
多価アルコールとしては、グリコール類、グリセリン類等が挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等、グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。
【0053】
油脂としては、各種の植物油、動物油等が挙げられる。
【0054】
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
【0055】
高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
【0056】
アルキルグリセリルエーテルとしては、バチルアルコール(モノステアリルグリセリルエーテル)、キミルアルコール(モノセチルグリセリルエーテル)、セラキルアルコール(モノオレイルグリセリルエーテル)、イソステアリルグリセリルエーテル等が挙げられる。
【0057】
エステル類としては、大豆油、オリーブ油、硬化ヒマシ油等のグリセリン系の各種の植物油やペンタエリスリトール系の脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ステアリル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ラノリン誘導体等が挙げ-られる。
【0058】
シリコーン類としては、ジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
【0059】
(界面活性剤)
界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。これらは、その1種類を単独に配合し、又は2種類以上を併せ配合することができる。
【0060】
カチオン性界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(ステアルトリモニウムクロリド)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、クオタニウム−91(INCI名称)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミドプロピルエチルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、N,N−ジ(アシロキシ),N−(ヒドロキシエチル),N−メチルアンモニウムメトサルフェート等が挙げられる。
【0061】
非イオン性界面活性剤としては、セテス−7、セテス−10、セテス−20等のポリオキシエチレン(以下、POEという)アルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリソルベート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、モノステアリン酸グリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、脂肪族アルカノールアミド類等が挙げられる。
【0062】
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、ラウレス硫酸Na等のPOEアルキル硫酸塩、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ナトリウム等のN−ラウロイルグルタミン酸塩類、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩類等が挙げられる。
【0063】
両性界面活性剤としては、2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、コカミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。
【0064】
(高分子化合物)
高分子化合物としては、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー、両性ポリマー、非イオン性ポリマー、天然ポリマー等が挙げられる。カチオン性ポリマーとしてはポリクオタニウム−10等のカチオン化セルロース誘導体、カチオン化グアーガム、ポリクオタニウム−7等のジアリル4級アンモニウム塩/アクリルアミド共重合体等が例示される。アニオン性ポリマーとしてはカルボキシビニルポリマー(カルボマー)等が例示される。両性ポリマーとしてはポリクオタニウム−39等のジアリル4級アンモニウム塩/アクリル酸共重合体等が例示される。非イオン性ポリマーとしては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子、PVP、PVP/VAコポリマー等のポリビニルピロリドン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子が例示される。天然ポリマーとしては、アラビアガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、寒天等の植物性高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物性高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子が例示される。
【実施例】
【0065】
以下に、本発明に係る酸化剤組成物の実施例を比較例と共に説明する。本発明の技術的範囲は、これらの実施例や比較例によって限定されない。
【0066】
末尾の表1に示す実施例1〜実施例12及び末尾の表2に示す比較例1〜比較例16に係る組成の混合時クリーム状となる2剤式の酸化剤組成物をそれぞれ常法に従って調製した。これらは、より具体的には酸化染毛剤組成物のカテゴリーに属する。表1及び表2において組成割合を示す数値は、いずれも第1剤又は第2剤における質量%での表記である。
【0067】
なお、2剤式のブリーチ剤及びパーマネントウエーブ第2剤として同様の組成に係る実施例及び比較例を構成し、本実施例と同様に評価したが、当然に予測されるように、全く同等の評価結果であったので、これらの実施例及び比較例の説明は省略する。
【0068】
又、表1及び表2において「成分」の欄に示した「A」の表記は、本発明の(A)成分であることを示す。この(A)成分たるカチオン化ヒアルロン酸は、エンゲルハード社製の商品名「HA-QUAT」を用いている。その表1及び表2中における質量パーセンテージの数値表記は純分にて示している。次に、「成分」の欄に示した「A比」の表記は(A)成分に対する比較用の成分であることを示す。「A比」である「ヒアルロン酸ナトリウム」としては、紀文フードケミファ社製の商品名「ヒアルロン酸FCH-150」を用いている。これはカチオン化されていない通常のヒアルロン酸塩である。「A比」である「ポリクオタニウム−10」は「カチオン化された多糖」という点では本発明の(A)成分に対する比較となり得るカチオンポリマーであって、ライオン社製の商品名「レオガードGP」を用いている。更に、「成分」の欄に示した「B」の表記は前記の(B)成分であることを、「B比」の表記は(B)成分に対する比較用の成分であることを、それぞれ示す。
【0069】
評価用の毛髪サンプルとして、ストレートで、フンワリとしたボリューム感のある毛髪ウイッグを使用した。この毛髪ウイッグに対して、上記の各比較例及び実施例に係る酸化染毛剤の第1剤と第2剤を1:2の質量比で混合調製してそれぞれ常法にて処理し、その後に水洗した。これらの毛髪ウイッグについて、以下の評価を行った。
(毛髪のボリューム増加度)
上記の処理後に乾燥させた各例に係る毛髪ウイッグについて、毛髪のボリューム感を目視観察により評価した。この評価においては、比較例1の場合をコントロールとし、これとの対比において「毛髪のボリューム増加度」として評価した。評価基準は4段階とした。即ち、コントロールとの対比において、毛髪のボリュームが、十分に増加している場合を「◎」、十分ではないが増加している場合を「○」、コントロールと同等である場合を「△」、コントロールよりもボリュームダウンしている場合を「×」とした。それらの評価の結果を表1に示す。
(毛髪の毛束感)
上記の処理後に乾燥させた各例に係る毛髪ウイッグに手櫛を通し、毛束感を生じるかどうかを目視観察により判定した。毛髪の毛束感の評価基準は、全く毛束感を認めない場合を「◎」、僅かに毛束感を認める場合を「○」、やや明瞭に毛束感を認める場合を「△」、明瞭に毛束感を認める場合を「×」とする4段階評価によった。それらの評価の結果を表1に示す。
(毛髪の水分保持性)
前記の処理後に乾燥させた各例に係る毛髪ウイッグについて、25°C、湿度50%RHに24時間放置(第1ステップ)した後、25°C、湿度10%RHに24時間放置(第2ステップ)し、次いで、五酸化二リンを入れたデシケータに収容して減圧し、1週間かけて完全に乾燥させた(第3ステップ)。そして、これらの第1〜第3ステップの完了時点の毛髪ウイッグ重量をそれぞれ精秤しておいた。第1ステップ完了時点での毛髪ウイッグ重量を「H1」、第2ステップ完了時点での毛髪ウイッグ重量を「H2」、第3ステップ完了時点の毛髪ウイッグ重量を「H3」とする。これとは別に、コントロールとして、同じ毛髪ウイッグを毛髪化粧料組成物による処理ではなく単に水洗したものについて、同上の第1〜第3ステップを行い、「H1」〜「H3」を求めた。
【0070】
各実施例、比較例、コントロールについて、「H1−H3」の演算により第1ステップ完了時点での毛髪ウイッグの水分量「HW1」を、「H2−H3」の演算により第2ステップ完了時点での毛髪ウイッグの水分量「HW2」を、それぞれ求めた。そして、各実施例、比較例について、HW2をコントロールの場合と比較した。
【0071】
具体的には、コントロールの場合の水分量(絶対量の指数値「100」とする)に対して、指数値が110以上の場合を「◎」、指数値が105以上で110未満の場合を「○」、指数値が101以上で105未満の場合を「△」、指数値が101未満の場合を「×」とする4段階評価で毛髪の水分保持性を評価した。それらの評価の結果を表1に示す。
(仕上がり後の指通り)
上記の処理後に乾燥させた各例に係る毛髪ウイッグについて、その指通りを評価した。評価基準は、指通りが非常に良好である場合を「◎」、指通りが良好である場合を「○」、指通りがやや悪い場合を「△」、指通りが悪い場合を「×」とする4段階評価である。それらの評価の結果を表1に示す。
【0072】
【表1】

【0073】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明によって、毛髪の優れた保湿効果等を確保しつつ、毛髪のハリコシを確保し毛髪のボリュームダウンを防止したもとで、仕上がり時の毛髪の毛束感の発生を防止できる酸化剤組成物が提供される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも酸化剤と下記の(A)成分及び(B)成分とを含有することを特徴とする酸化剤組成物。
(A)ヒアルロン酸を構成するグルクロン酸のカルボキシル基が第4級アンモニウム含有修飾基によって修飾されたカチオン化ヒアルロン酸、あるいは、このカチオン化ヒアルロン酸における前記カルボキシル基以外の官能基の少なくとも一部が塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたカチオン化ヒアルロン酸類縁体から選ばれる少なくとも1種。
(B)芳香族アルコールの少なくとも1種。
【請求項2】
前記(A)成分における第4級アンモニウム含有修飾基が、少なくとも、第4級アンモニウムと、前記カルボキシル基との結合に供される水酸基とを備える有機基であることを特徴とする請求項1に記載の酸化剤組成物。
【請求項3】
前記カチオン化ヒアルロン酸が下記の「化1」式に示す繰り返し単位からなるものであり、前記カチオン化ヒアルロン酸類縁体が「化1」式に示す繰り返し単位の水酸基及びN−アセチル基の少なくとも一部が塩形成及び修飾のいずれか1以上の変化を受けたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の酸化剤組成物。
【化1】

【請求項4】
前記酸化剤組成物が、更に(C)成分としてキレート剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の酸化剤組成物。
【請求項5】
前記酸化剤組成物が1剤式の製剤であり、又は使用時に混合調製される2剤式又は3剤式の製剤であり、あるいはこのような2剤式又は3剤式の製剤の構成要素たる酸化剤含有製剤であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の酸化剤組成物。
【請求項6】
前記酸化剤組成物が以下のいずれかの製剤あるいはその構成要素であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の酸化剤組成物。
(1)パーマネントウエーブ第2剤。
(2)ブリーチ剤。
(3)酸化染毛剤。

【公開番号】特開2008−266253(P2008−266253A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114094(P2007−114094)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000113274)ホーユー株式会社 (278)
【Fターム(参考)】