説明

酸性ガス吸収およびソルベント再生のための構成および方法

意図された構成および方法は、上部ストリッピング区画93と下部ストリッピング区画94とを有するソルベント再生装置58を含む。冷却されたリッチソルベントは還流として使用されるが、加熱されたソルベント11は上部区画91においてストリッピング剤の源として使用される。下部区画におけるリボイラ62はさらなるストリッピング剤を提供し、特に好ましい実施形態では、再生装置58からのリーンソルベントの一部分は個別のまたは統合された再生装置62でさらにストリッピングされ、ウルトラリーンソルベントを形成する。リーンソルベントおよびウルトラリーンソルベントは両方とも2段吸収装置52で使用されることが好ましく、これによってリッチソルベントと酸性ガスが非常に低いオフガスを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年4月29日に出願された同時係属中の本出願人の米国仮特許出願第60/676131号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明の分野は、酸性ガスの除去およびソルベントの再生であり、特にアミン系ソルベントによる硫化水素の吸収およびリーンソルベントを生成するためのリッチソルベントの再生に関する。
【背景技術】
【0003】
ガス流からの酸性ガスの除去、特に石油/生産施設、精製プロセス設備、および/または合成ガス生成プラントにおいて形成されるガス流からの硫化水素および二酸化炭素の除去では、環境への酸性ガスの放出を防止することが必要である。最も通例的には、大量の硫黄含有物が処理設備において元素硫黄またはその他の商品(例えば、硫酸、重亜硫酸ソーダなど)に変換されているが、このような処理設備の排ガス(tail gas)は、大気に排出する前にその硫黄含有率を低下させるためにさらに処理されている。
【0004】
知られている方法の中でも、アミンベースのソルベントを使用し、様々な化学反応を介して酸性ガスを吸収し、これによってリッチアミン系ソルベントを生成して酸性ガスを除去することが最も一般的であり、次いでこのアミン系ソルベントは熱を使用して再生される。アミン系ソルベントを使用するガス精製の例示的な態様は、Arthur KohlおよびRichard Nielsenによる「Fifth Edition Gas Purification」(Gulf Publishing、1960〜1997)に教示されている。特に好ましいアミンベースのソルベントには、第二級アミンと第三級アミン(例えば、ジエタノールアミン[DEA]、および/またはメチルジエタノールアミン[MDEA])が含まれ、これらは、反応熱が低くて再生のために必要なエネルギーが少ないので、第一級アミンよりも一般にエネルギー効率が高い。知られているさらなるアミンには、モノエタノールアミン[MEA]、ジグリコールアミン[DGA]、トリエタノールアミン[TEA]、ジイソプロピルアミン、およびこれらの様々な組合せもあり、これらはさらに1つまたは複数の添加物を含んでもよい。
【0005】
処理ガスの規格を満たすために酸性ガスを吸収する特定のアミン系ソルベントの有効性は一般的に、リーンアミン中の残留酸性ガス含有率に依存し、この残留酸性ガス含有率は特定の再生方法と再生条件との関係で決まる。リーンアミン中の酸性ガス含有量が低いほど、処理ガスの望ましい結果を達成するため酸性ガス吸収プロセスはより効果的になる。あいにく、アミン再生装置における加熱プロセスおよび冷却プロセスのためのエネルギー需要はリーンアミン中の残留酸性ガス含有量が減少するにつれて、かなり増加する。したがって、現在の酸性ガス吸収プロセスと再生プロセスとを改善するために、多くの取り組み方が行われてきた。
【0006】
例えば、Dingman他は米国特許第6071484号に、リーンアミン中の残留酸性ガスを除去するためにイオン交換床を使用してウルトラリーンアミンを生成する方法を記載している。このようなプロセスは再生装置リボイラにおける蒸気消費を軽減するが、様々な新しい欠点が発生する。イオン交換樹脂は比較的高価であり、再生されるか取り替えられる必要があることは最も重大であり、再生が好ましい場合には、再生は酸性ガスを単に一箇所から他の箇所に移すだけである。さらに別の例では、Herrinに譲渡された米国特許第4798910号に記載されているように、この発明者は、再生装置塔頂ガスにおける熱含量の一部分を使用してリッチアミンソルベントを加熱するために、追加の熱交換器を使用している。このような方法は少なくともある程度塔頂凝縮器の負荷を有利に軽減するが、アミン再生プロセスは再生装置の底部に供給されるストリッピングスチームにさらに強く依存するので、リボイラの負荷はたいてい影響を受けないままである。
【0007】
アミン吸収および再生のためのさらに別の構成および方法が、Thirkellに譲渡された米国特許第3565573号に開示されており、この場合、酸性ガスはデュアルゾーン吸収装置の中で処理されて、従来の方式で再生されるリッチソルベントを提供する。同様に、Green他は米国特許第3829521号に、プレストリッパとストリッパが直列に動作して2つのガス流から酸性ガスを除去する構成を記載している。このような構成と方法は少なくともある点ではガス処理を改善するが、別の問題が残る。厳しい処理済みガスの規格(例えば10ppmv未満)を満たすために酸性ガスの極度の除去は一般的に達成不可能であるか、または1つまたは複数の再生装置の運転において比較的高いエネルギーコストがかかるために不経済であることは最も重大である。
【0008】
アミン再生のエネルギー需要に関連する問題の他に、吸収装置における重炭化水素および芳香族化合物の凝縮と発泡は、しばしばガス処理の効果を低下させ、さらにカラムの不安定性および/または溢れを引き起こすことさえある。このような不安定な状況を避けるため、吸収装置をより高い温度で運転して、吸収装置の内部で給送ガスがその露点温度より下に低下することを防止することができる。より高い温度での運転はしばしば、より高いリーンアミン温度を使用して達成される。しかし、より高いリーンアミン温度は、アミンと硫化水素との平衡状態が不都合であるから、硫化水素吸収の効果を低下させる。これは、H2Sの分圧がかなり低くて(例えば、硫黄プラントの排ガスを処理するために)不都合である低圧設備において特に問題となる。
【0009】
さらにまた、プロセスの統合はしばしば、すべてのプロセス設備に供給するために単一のリーンアミン源が使用されるプラント構成となる。統合はアミン再生動作を簡単にすることが多いが、統合は、様々なプロセス設備でリーンアミンの装荷が一般的に変化するので、エネルギー効果がしばしば悪くなる。例えば、緩い処理要件を伴って高圧で動作する水素化処理設備は、より高いリーンアミン装荷(通常、アミン1モルに対してH2Sが0.01モル以上)でリーンアミンを受け入れることができるが、一方、排ガス処理設備は、非常に薄いアミン(通常、アミン1モルに対してH2Sが0.005モル以下)をしばしば使用して、排出要件を満たす必要がある。こうして、要求がより高い処理要件のために設計された単一リーンアミン源の使用は、結果的に、要求が低い設備については過剰ストリッピングとなる。これは、既存の施設が、アミン再生系統の全体的な改善が必要となる排ガス処理設備などの要求が高い設備を含むために、拡張された場合には特に問題となる。結果的に、および厳しい排出規格に遭遇する場合には特に、現在知られている方法および構成はしばしば不適切であり、かつ運転上エネルギー効率も悪く経済的でもない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
酸性ガスの吸収とソルベントの再生との多くの組立ておよび方法が当技術分野で知られているが、これらの全てまたはほとんどは1つまたは複数の欠点を有する。したがって、酸性ガス吸収とソルベント再生との改善された構成および方法がなおも必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、酸性ガスの吸収およびソルベントの再生のための構成および方法であって、酸性ガスはウルトラリーンソルベントとリーンソルベントとを使用する2つの区画を有する吸収装置の中で吸収される構成および方法を対象とする。こうして発生したリッチソルベントは次に2つの区画を有する再生装置の中で再生されるが、リッチソルベントの一部分は還流として使用され、リッチソルベントの他の部分は再生装置にストリッピング剤を供給し、これによってリボイラと凝縮器両方の負荷を軽減する。好ましい構成では、ウルトラリーンソルベントは、再生装置からのリーンソルベントを使用する別の無還流再生装置で形成されるか、または2つ以上の区画を有する組合せ再生装置で形成される。
【0012】
本発明の主題の一態様では、プラントは上部区画と下部区画とを有するソルベント再生装置を含み、上部区画は、リッチソルベント還流をもたらすように構成された第1リッチソルベント入口と、加熱されたリッチソルベント再生装置供給物をもたらすように構成された第2リッチソルベント入口とを有する。下部区画は、リッチソルベント還流と加熱されたリッチソルベント再生装置供給物とからリーンソルベントを生成するように構成され、加熱器は動作的に再生装置に結合され、リッチソルベントの一部分を加熱するように構成され、これによって加熱されたリッチソルベント再生装置供給物をもたらす。
【0013】
特別に意図されたプラントでは、第2再生装置が含まれ、この第2再生装置は、ソルベント再生装置の下部区画からリーンソルベントを受け入れてリーンソルベントからウルトラリーンソルベントを生成するように構成されている。このようなプラントでは、上部区画と下部区画とを有する吸収装置を含めて、上部区画においてウルトラリーンソルベントおよびリーンソルベントを受け入れるように構成してもよい。供給ガスが高圧である場合には、フラッシュ容器を吸収装置に結合して、吸収装置からリッチソルベントをフラッシュさせるように構成してもよい。さらに別の好ましい態様では、プラントは熱交換器を含み、この熱交換器は、未処理ガスを吸収装置に入る前に加熱して、これによってリッチソルベント還流を冷却し、炭化水素の凝縮を防止するように構成されている。
【0014】
別の特に意図されたプラントでは、再生装置は2つの区画を含み、このうちの上部区画はサイドリボイラを使用してリーンソルベントを生成し、このリーンソルベントは煙突によって引き出され、下部区画は底部リボイラを使用してウルトラリーンソルベントを生成する。このようなプラントでは、上部区画と下部区画とを有する吸収装置を含めて、上部区画においてウルトラリーンソルベントおよびリーンソルベントを受け入れるように構成してもよい。供給ガスが高圧にある場合には、フラッシュ容器を吸収装置に結合して、吸収装置からリッチソルベントをフラッシュさせるように構成してもよい。さらに別の好ましい態様では、プラントは熱交換器を含み、この熱交換器は、処理されていないガスを吸収装置に入る前に加熱して、これによってリッチソルベント還流を冷却し、炭化水素の凝縮を防止するように構成されている。
【0015】
したがって、本発明の主題の別の態様では、ソルベントを再生する方法は、リッチソルベントの第1部分を還流として再生装置の第1区画に供給し、リッチソルベントの加熱された第2部分を再生装置の第1区画および/または第2区画に供給するステップを含み、第2部分は、ストリッピング剤の少なくとも一部分を第1区画に提供するために十分な温度を有する。別のステップでは、再生装置の第2区画において第1部分と第2部分とからリーンソルベントが形成される。
【0016】
意図された方法で、熱交換器が、再生装置の塔底生成物からの熱を使用してリッチソルベントの第2部分を加熱すること、ならびに/もしくはリッチソルベントの第1部分が、第1部分を再生装置の第1区画に供給するステップの前に冷却されることは一般に好ましい。一般的に、再生装置の塔底生成物の少なくとも一部分は第2再生装置に経路指定され、これによってウルトラリーンソルベントを形成し、吸収装置が再生装置に結合されてリッチソルベントを生成する。
【0017】
さらにまた、吸収装置が上部区画と下部区画とを有し、ウルトラリーンソルベントとリーンソルベントが吸収装置の上部区画に供給されることは一般に好ましい。望ましい場合(例えば、未処理ガスが高圧を有する場合)には、リッチソルベントが第1部分と第2部分に分割される前に、リッチソルベントをフラッシュすることが意図される。意図された方法のさらに別の態様では、未処理ガスを、吸収装置に入る前に熱交換器の中で加熱して、これによってリッチソルベントの第1部分を冷却し、ならびに/もしくは吸収装置の塔頂留出物をウルトラリーンソルベントの一部分と組み合わせて、セミリーンソルベントを生成してもよい(次いで、セミリーンソルベントを再生装置の上部区画に還流として供給してもよい)。
【0018】
本発明の主題のさらに別の態様では、プラントは、上部区画と下部区画とを有する2段吸収装置を含み、この吸収装置はリッチソルベントを生成するように構成されている。このようなプラントでは流量制御要素(例えばバルブ、マニホルドなど)が吸収装置に流体結合され、これはリッチソルベントを第1部分と第2部分とに分割するために構成されている。リッチソルベントの第2部分を給送する導管に加熱器が結合されて、加熱器がリッチソルベントの第2部分を加熱するように構成されていることはさらに好ましい。最も一般的には、再生装置は上部区画と下部区画とを有し、再生装置は、リッチソルベントの第1部分および第2部分からリーンソルベントを生成するように構成され、第1導管および第2導管が流量制御要素に流体結合され、こうして(a)第1導管はリッチソルベントの第1部分を再生装置の上部区画に還流として給送し、(b)第2導管はリッチソルベントの加熱された第2部分を再生装置の上部区画に再生装置供給物として給送する。加熱器が、リッチソルベントの第1部分を加熱するためにリーンソルベントの熱を使用するように構成された熱交換器であり、ならびに/もしくは、未処理ガスを吸収装置に入る前にリッチソルベントの第2部分からの熱を使用して加熱するように構成されている熱交換器が含まれていることは、このようなプラントではさらに好ましい。望ましい場合には、リッチソルベントを受け入れるフラッシュ容器を含んでもよく、フラッシュ容器を吸収装置に、第1導管と第2導管とのある上流位置で結合してもよい。
【0019】
本発明の様々な目的、特徴、態様、および利点は、本発明の好ましい実施形態の下記の詳細な説明からより明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明者は、酸性ガスの吸収およびソルベントの再生を、酸性ガスが2段吸収装置において、還流および無還流再生装置の中で生成されるリーンソルベント(例えば、アミン1モルに対してH2S0.01モル以上を含む)およびウルトラリーンソルベント(例えば、アミン1モルに対してH2S0.005モル以下を含む)を使用して吸着される、経済的に魅力的で概念的に簡単な方式でそれぞれ実施できることを発見した。還流再生装置が2つの段を有し、低温のリッチソルベントが還流として使用されるが加熱されたリッチソルベントがストリッピング剤の少なくとも一部分を提供するように運転されることは最も好ましい。こうして、たとえストリッピングがより高い温度で実施することができても、リボイラと凝縮器との負荷は大幅に軽減される。
【0021】
対照的に、現在知られている再生装置の塔頂におけるかなりの量の過剰スチームが、再生装置における適切な度合いのストリッピングを得るために必要である。さらに、ソルベントの再生のために必要な最低熱量は、ソルベントを、再生装置底部温度プラス吸着された酸性ガスを解離するための反応熱に上げるために必要な顕熱である。(スチームの形の)過剰熱は再生装置の塔頂で拒絶され、したがって、空気または冷却水を使用して脱着された酸性ガスから水を凝縮する冷却器を必要とする。過剰スチームの量は「還流比」として定義され、これは再生装置頂部における酸性ガスに対するスチームのモル比であり、これは2:1から3:1の範囲にある。高い還流比は、リーンアミンを発生させるためのアミンのストリッピングのために十分なスチームが供給されることを確証する。この結果、高い還流比はまた結果的に凝縮される必要があるスチームの量を増加する。こうして、知られている構成のほとんどまたはすべては、ソルベント再生のためにかなりの量の加熱と冷却とを必要とする。
【0022】
例示的な知られている吸収装置/再生装置の構成を、従来の技術の図1に示す。ここで、リーンアミン27が、アミン吸収装置52を使用する未処理サワー供給ガス1からH2SおよびCO2含有量を吸収するために使用され、処理済みガス流5およびリッチアミン流6を生成する。酸性ガス成分によって飽和したリッチアミン6は、JTバルブ53を介して圧力降下し、リッチアミンフラッシュドラム55に至り、蒸気流9およびリッチアミン流10を発生する。フラッシュ蒸気の酸性ガス含有量は、燃料ガスとして使用されるかまたはプラントの別の構成部分に経路指定される前に、リーンアミン流8を用いるカラム54を使用して洗浄される。リッチアミン10は、流れ14を形成する再生装置塔底生成物流20からの熱を使用するリーン/リッチ交換器56の中で加熱され、流れ14は再生装置58に給送される。冷却されたリーンアミン29は通常、ポンプ65を使用して吸収装置圧力になり、吸収装置52および54における吸着の前に冷却器68を使用してさらに冷却される。再生装置58用のストリッピングスチームは、カラムを降下するリッチアミンから酸性ガスを除去するリボイラ62によって供給される。こうして解離した酸性ガスは頂部流15としてカラムを離れ、凝縮器59を通過して水を凝縮し、次に分離器60において酸性ガス流17から分離され、再生装置61へ戻される。
【0023】
いくつかの精製プロセス設備のために、DEAについては0.05、MDEAについては0.01のリーンアミン装荷が受入れ可能で、1:1から2:1までの還流比が十分であるが、低圧設備、および特に厳しい排出要件を伴う設備におけるリーンアミン装荷は、さらにDEAについては0.01、MDEAについては0.001に低下させなければならず、これに対応して還流比は3:1〜4:1に増加し、あるいはそれ以上となり、このような構成を使用する酸性ガス除去を経済的に問題あるものにする。さらにまた、凝縮器還流系統(還流凝縮器59、還流ドラム60、および還流ポンプ61)は比較的高価な材料(一般的に合金鋼材)で構成され、これは凝縮器の負荷を減らすための誘因の一助になることを理解されたい。
【0024】
再生装置リボイラ負荷を、最も知られている構成ではリーン/リッチ交換器56を使用して軽減し、再生装置底部流20を使用してリッチアミン流14の温度を上げ、顕熱加熱の要件を軽減することができる。一般的に、リッチアミン温度は210°F(99℃)〜225°F(107℃)に上昇し、再生装置の底部は一般的に250°F(121℃)〜270°F(132℃)の範囲にある。より高い入口温度は、リッチアミンからのスチームのフラッシングを単に増加させ、リボイラ負荷低減の利点は全くなくて塔頂凝縮器の負荷を増加させるので通常は好ましくない。この結果、リーン/リッチ交換器56から出るリーンアミン流29はなお、リーンアミン冷却器68に廃棄しなければならないかなり高い温度、一般的には170°F(77℃)〜190°F(88℃)にあり、廃熱のかなりの部分は回収することができない。
【0025】
対照的に、本発明の主題による構成と方法は、2つのストリッピング区画と無還流二次再生装置とを有する還流一次再生装置を使用して、上記の困難性を減らし、たいていの場合排除さえする。このような構成では、リッチソルベントは(適切な場合には低圧にフラッシュされ、それから)2つの部分に分流し、一方の部分は(好ましくは供給ガスによって)冷却され、還流として一次再生装置の上部ストリッピング区画に経路指定されるが、第2部分は再生装置塔底によってより高い温度に加熱され、ソルベント供給物として上部ストリッピング区画の下部分(および/または下部区画の上部分)に経路指定され、これによってストリッピングスチームの少なくとも一部分を上部ストリッピング区画に供給する。ソルベントは、二次再生装置にやはり流体結合された一次再生装置の下部ストリッピング区画で完全に再生される。一次再生装置は、2つの部分に分流するリーンアミンを生成する。一方の部分は一般精製使用のために吸収装置(または複数の吸収装置)に給送され、他方の部分は二次再生装置でさらに処理されて、厳しい処理適用のためのウルトラリーンソルベントを生成する。二次再生装置からの塔頂蒸気はストリッピングスチームの少なくとも一部分を一次再生装置に供給することに留意されたい。別の好ましい態様では、吸収装置は2つの吸収区画を有し、これらの区画は、上部区画においてウルトラリーンソルベントを、下部区画においてリーンソルベントを受け入れる。望ましい場合には、吸収装置からの処理ガスはウルトラリーンソルベントの一部分と混合され、熱交換器で冷却され、分離されてさらに低い硫黄含有率の処理ガスを生成する。
【0026】
図2に示すような例示的な意図された構成では、通常100°F(38℃)にある未処理サワー供給ガス流1は、熱交換器51においてリッチアミン流11を使用して約110°F(約43℃)に加熱され、それから加熱された流れ2として吸収装置52に入る。アミン吸収装置52は2つの吸収区画を有し、これらの区画は、上部吸収区画91ではウルトラリーンアミン流28を、下部吸収区画92ではリーンアミン流4を使用し、一般的に約160°F(71℃)において塔頂処理ガス流5およびリッチアミン流6を生成する。リッチアミン6はバルブ53を介して約50psig(約3.5kg/cm)に減圧され、リッチアミンフラッシュドラム55の方へ経路指定される流れ7を形成し、このリッチアミンフラッシュドラム55は蒸気流9およびリッチアミン流10を生成する。
【0027】
この時点で、リッチアミン流10が、一次再生装置58の異なるストリッピング区画に経路指定される2つの部分に分割されることは好ましい。流量比(すなわち、流れ11の流量を流れ10で割ったもの)は一般的に0.1〜0.3であり、これを調節して再生装置の凝縮の負荷とリボイラ負荷とを軽減することができる。第1部分すなわち流れ11は熱交換器51において供給ガス1によって約140°F(約60℃)に冷却され、還流13を形成し、還流13は一次再生装置58の上部ストリッピング区画93の頂部に経路指定される。第2部分すなわち流れ12はリーン/リッチ交換器56において加熱され、一般的に230°F(110℃)〜250°(121℃)で流れ14を形成する。流れ14は一次再生装置の下部ストリッピング区画94の上部分に給送される。流れ14がかなりの量のフラッシュ流を含み、次にこのフラッシュ流は上部ストリッピング区画93を降下する流れ13のためのストリッピング流として使用されることを、特に理解されたい。ソルベントは、一次再生装置の下部区画94においてリボイラ62を使用してさらにストリッピングされ、リーンアミン流20を生成する。酸性ガスは流れ15として再生装置58を離れ、この流れ15は凝縮器59を通じて流れ16として還流ドラム60に経路指定される。次にドラム60から酸性ガス流17はクラウスプラントまたは他の下流側の設備に給送される。凝縮液18はポンプ18によってカラムに流れ19として戻される。
【0028】
一次再生装置の塔底生成物20は底部ポンプ57によって給送され、次に2つの部分すなわち流れ21と流れ22とに分割される。流れ21はリーン/リッチ交換器56の中で冷却され、流れ29を形成し、これはポンプ66で給送され、それから交換器67の中で冷却されて流れ4を形成し、この流れ4は吸収装置52の下部吸収区画92に給送される。随意に、リーンアミン流72を1つまたは複数の精製プロセス設備における酸性ガス吸収のために使用することができる。流れ22は二次再生装置63に経路指定され、二次再生装置63はリボイラ64からのストリッピングスチームを使用して、ウルトラリーンソルベント流24および酸性ガス流23を生成し、酸性ガス流23はまたストリッピング流を含む。次に流れ24はリーン/リッチ交換器56の中で冷却されて流れ25を形成し、ポンプ65によって搬送され、流れ26を形成し、これはさらに交換器68で冷却され、その後、流れ27を介して上部吸収区画91に流れ28として給送される。随意に、ウルトラリーンソルベント流71を、厳しい排出管理を必要とする1つまたは複数の精製プロセス設備における酸性ガス吸収のために使用することができる。ウルトラリーンソルベント27の一部分が流れ8として使用され、ガス洗浄装置54においてフラッシュ蒸気を洗浄する。
【0029】
未処理ガスの圧力が比較的低く(例えば、排ガス、再生装置ガス、煙道ガス)、および特に硫化水素の排出を比較的低いレベルになるように下げる必要がある条件の下では、意図された構成は、図3の例示的プラントに示すようなものでもよい。ここでは、未処理酸性供給ガスは通常は重炭化水素を含まず、したがって供給ガスの過熱を必要としない。さらにまた、未処理ガスは低圧(一般的には10psig(0.7kg/cm)未満)を有するので、フラッシュドラムは存在せず、リッチアミン流6はポンプ53によって搬送され、リーン/リッチ交換器を介して再生装置に給送される。再度、二重吸収区画およびデュアルストリッピング区画は、先の図2に関して説明した方式と実質的に同様な方式で、再生動作においてアミン循環量とエネルギー消費とをかなり低減することを理解されたい。さらにまた、図2における構成部分と似て同じ番号を有する図3の構成部分に関しては、(吸収装置の圧力とフラッシュ容器とを除いて)上記と同じ考えが適用される。
【0030】
代替案として、または追加として、吸収装置の塔頂留出物を処理して塔頂留出物からさらにまた酸性ガスを奪ってもよく、このような任意選択の例示的な構成を図4に示す。このような構成では、ウルトラリーンアミン83の一部分は吸収装置の塔頂留出物流5と混合され、次に交換器85で冷却されて流れ80を形成する。温度が低いほどH2S平衡に有利で、吸収プロセスを強化するので、冷却用水すなわち冷水冷凍システムを交換器の中で使用することができる。ウルトラリーンアミンと処理ガスが、(追加の平衡段階をもたらす)交換管の中で完全に混合されることは好ましい。次に二相流80は分離装置86の中で分離されて、処理ガス流82とソルベント流81とを形成する。こうして得られたガス流82は、次に適切な方式で配置されるが、ソルベント流81は流れ13と混合され、一次再生装置の上部ストリッピング区画93に給送される。このような後処理を使用すると、こうして処理されたガスのH2S含有量を(吸収装置塔頂留出物と比較して)50%またはそれ以上減らすことができることが期待される。
【0031】
代替案として、または追加として、プロセスの簡略化および小区画空間の節約のため、還流再生装置93および94と無還流再生装置63とを単一カラムに組み合わせて、図3および4のデュアルカラム構成と同じ結果を達成することができ、このような任意選択の例示的構成を図5に示す。このような構成では、リーンアミンは、サイドリボイラ62によって供給されるストリッピングスチームを使用して上部区画93および94において再生され、リーンソルベント流20の一部分は煙突トレー22から引き出され、リーンソルベントポンプ57によってリーン/リッチ交換器56にポンプ移送され、吸収装置52に供給される。残りのリーンソルベントは煙突トレー22を通じて下部再生装置区画63に溢れ、塔底リボイラ64に供給される流れを使用してさらにストリッピングされ、吸収装置52に供給するウルトラリーンアミン流24を生成する。最も一般的には、統合された再生装置は、サイドリボイラを使用して再生装置における煙突トレーからの横側からの引き出しを介してリーンソルベント(アミン装荷に対する硫化水素の比は一般的に0.008、さらに一般的には0.01、最も一般的には0.015、またはそれ以上)を生成する。再生装置はまた、底部リボイラを使用して塔底ウルトラリーンソルベント(アミン装荷に対する硫化水素の比は一般的に0.015、さらに一般的には0.01、最も一般的には0.005、またはそれ以下)を生成する。再度、単一カラム再生装置はアミン循環量とエネルギー消費に関してデュアルカラム発生区画と同じ機能を実施し、同じ結果を出すことを理解されたい。さらにまた、図3における構成部分と似て同じ番号を有する図5の構成部分に関しては、上記と同じ考えが適用される。
【0032】
図6は、図1の従来の技術によるプラントの吸収装置における温度プロフィールと比較した、本発明の主題による構成の一次再生装置の例示的な温度プロフィールを示す。デュアルストリッピング区画によって、本発明の主題の再生装置は下部ストリッピング区画においてより高い温度で動作し、結果としてより高いストリッピング比となり、これによってさらに効果的なストリッピングとなることに特に留意されたい。逆に、上部ストリッピング区画の頂部温度はより低く、この結果としてより低い還流凝縮負荷となることに理解されたい。したがって、意図された構成は、現在知られている構成と比較してより低い運転費でかなり高いストリッピング効率を達成する。
【0033】
図7は、意図された構成の吸収装置の蒸気におけるH2S含有量を、図1の従来の技術による構成のものと比べた例示的な比較を示す。意図された構成のH2S濃度は概して、下部吸収区画においてより高く、上部吸収区画の頂部においてより低いことは最も注目されることである。下部区画におけるより高いH2S濃度はより高い酸性ガスのピックアップによるもので(リッチアミンの酸性ガスのモルからリーンアミンにおける酸性ガスのモルを引いたもの)、結果としてより低いソルベント流となる。吸収装置の頂部における低いH2Sは、処理して低レベルにするにはより効果的な吸収用のウルトラリーンソルベントを使用した結果である。これらおよびその他の計算(図示せず)に基づいて、H2S除去能率およびソルベント要件が、これまでに知られている構成を大幅に越えて改善されていることが容易に明らかになるはずである。
【0034】
したがって、意図された構成と方法は、二次アミン再生装置と流体的に統合されて様々なプロセス要件を満たす一次再生装置を介して、様々なリーン負荷を有する2つのリーンソルベント流を利用する、と認識されたい。さらにまた、意図された構成によって、過剰ストリッピングを排除しエネルギー消費を低減する2つのリーンアミンのリーン負荷を調節する柔軟性が可能になる。意図された構成の有効性に加えることは、二次再生装置からの塔頂蒸気の一次再生装置へのストリッピング流としての使用であり、この使用はエネルギー消費をさらに低減する。
【0035】
ソルベントに関しては、酸性ガス除去用のすべての知られている物理的および化学的ソルベント(およびこれらの様々な混合物)は、本明細書においては適していると考えられることが一般的に意図される。しかし、特に好ましいソルベントには、アミンソルベント、特に第1級アミンおよび第2級アミンが含まれる。意図された構成は吸収装置において(上部区画のために二次吸収装置からのウルトラリーンアミンを、下部区画のために一次吸収装置からのリーンアミンを使用して)2つの区画を使用することが好ましいので、アミン循環量を低減すると共に、処理ガスの厳しい硫黄規格を達成することができる。
【0036】
リッチソルベントを2つの部分に分割することによって、第1部分は上部区画において還流として使用され、第2(加熱された)部分は下部区画に経路指定されるので、大幅なエネルギー節約が実現されることを、なおさらに特に理解されたい。第1部分は再生装置の凝縮器冷却の一部分を供給し、負荷を少なくとも30%またはそれ以上低減し、同時に第2部分は上部ストリッピングにストリッピングスチームを供給し、再生装置のリボイラの負荷を少なくとも20%またはそれ以上低減する。さらに、少なくともいくつかの構成では、リッチアミンの第1部分の熱含量が、吸収装置供給物温度をその炭化水素の露点より上に上昇させるために有利に使用され、この結果、吸収装置の炭化水素発泡の問題を除去し、これによって、(例えばH2Sを40ppmv〜150ppmvまたはそれ以下含む処理ガスを生成するため)H2S吸収にさらに効果的なより低温のアミンの使用が可能になる。
【0037】
酸性ガス含有量を伴う多くのガス(例えば、天然ガス、合成ガス、排ガス、またはその他の気体状炭化水素)を、本明細書において意図された構成と方法に関連して、未処理吸収装置供給ガスとして使用してもよいが、酸性ガス吸収と再生プロセスとを、クラウスプラント、触媒による水素化、および/または急冷設備と共に統合し、選択的吸収プロセスからのH2S濃縮酸性ガスが統合されたクラウス装置に送られることは特に好ましい。CO2を含む酸性ガスからH2Sを選択的に吸収するためのさらなる構成および方法に関しては、参照によって本明細書に組み込まれている出願番号PCT/US04/26926の本出願人の同時係属中の国際特許出願に記載されたものと同じ考察が適用される。
【0038】
こうして、酸性ガス吸収とソルベント再生のための構成および方法の特定の実施形態および適用を開示した。しかし、これらのすでに説明したものの他に多くの変更が、本明細書にある本発明の概念から逸脱することなく可能であることは当業者には明白なはずである。したがって、本発明の主題は、添付の特許請求の範囲の精神におけるものを除いて限定されるものではない。さらにまた、明細書と特許請求の範囲の両方を解釈する場合、すべての用語は文脈と一致したできるだけ広い方式で解釈すべきである。特に、用語「含む」および「構成する」は、要素、構成部分、またはステップを非排他的方法で言及し、言及された要素、構成部分、またはステップははっきり言及されていないその他の要素、構成部分、またはステップと共に存在、利用、または組合せを行ってもよいことを指示するもの、と解釈されるべきである。さらにまた、本明細書に参照によって組み込まれている参照中の用語の定義または使用が、本明細書に提供されたその用語の定義と不一致または相反している場合には、本明細書に提供されたその用語の定義が適用され、参照中のその用語の定義は参照されない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】従来の技術による例示的な知られているプラントの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の主題によるある例示的な構成の概略図である。
【図3】本発明の主題による他の例示的な構成の概略図である。
【図4】本発明の主題による別の例示的な構成の概略図である。
【図5】本発明の主題によるさらに別の例示的な構成の概略図である。
【図6】本発明の主題のアミン再生装置と、知られている構成の再生装置とにおける温度プロフィールを比較するグラフである。
【図7】本発明の主題のアミン再生装置と、知られている構成の再生装置とにおける硫化水素濃度を比較するグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部区画と下部区画とを有するソルベント再生装置を備え、
上部区画は、リッチソルベント還流を提供するように構成された第1リッチソルベント入口と、加熱されたリッチソルベント再生装置供給物を提供するように構成された第2リッチソルベント入口とを有し、
下部区画は、リッチソルベント還流と加熱されたリッチソルベント再生装置供給物とからリーンソルベントを生成するように構成されており、
再生装置と動作的に結合され、リッチソルベントの一部分を加熱するように構成され、これによって加熱されたリッチソルベント再生装置供給物を提供する加熱器を備えている、
プラント。
【請求項2】
ソルベント再生装置の下部区画からリーンソルベントを受け入れ、リーンソルベントからウルトラリーンソルベントを生成するように構成された第2再生装置をさらに含む、請求項1に記載のプラント。
【請求項3】
上部区画と下部区画とを有する吸収装置であって、上部区画と下部区画にウルトラリーンソルベントとリーンソルベントをそれぞれ受け入れるように構成された吸収装置をさらに含む、請求項2に記載のプラント。
【請求項4】
吸収装置に結合され、吸収装置からリッチソルベントをフラッシュするために構成されたフラッシュ容器をさらに含む、請求項3に記載のプラント。
【請求項5】
未処理ガスを、吸収装置の中に入る前に加熱し、これによってリッチソルベント還流を冷却するように構成された熱交換器をさらに含む、請求項1に記載のプラント。
【請求項6】
リーンソルベントがアミンベースのソルベントを含む、請求項1に記載のプラント。
【請求項7】
リッチソルベントの第1部分を還流として再生装置の第1区画に給送し、リッチソルベントの加熱された第2部分を再生装置の第1区画に給送するステップを含み、
第2部分は、第1区画にストリッピング剤の少なくとも一部分を提供するために十分な温度を有し
再生装置の第2区画において第1部分および第2部分からリーンソルベントを形成するステップを含む、
ソルベント再生方法。
【請求項8】
熱交換器が、再生装置の塔底生成物からの熱を使用してリッチソルベントの第2部分を加熱する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
第1部分を再生装置の第1区画に給送するステップの前に、リッチソルベントの第1部分を冷却するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
再生装置の塔底生成物の少なくとも一部分を第2再生装置に給送し、これによってウルトラリーンソルベントを形成するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
リッチソルベントを生成する吸収装置を再生装置に結合するステップをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
吸収装置が上部区画と下部区画とを有し、ウルトラリーンソルベントとリーンソルベントが吸収装置の上部区画と下部区画にそれぞれ給送される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
リッチソルベントが第1部分と第2部分に分けられる前に、リッチソルベントをフラッシュするステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
未処理ガスを、吸収装置に入れる前に熱交換器の中で加熱し、これによってリッチソルベントの第1部分を冷却するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
吸収装置が吸収装置塔頂留出物を生成し、吸収装置塔頂留出物がウルトラリーンソルベントの一部分と組み合わされてセミリーンソルベントを生成する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
セミリーンソルベントを還流の流れとして再生装置の上部区画に給送するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
上部区画と下部区画とを有し、リッチソルベントを生成するように構成された2段吸収装置と、
吸収装置に流体結合され、リッチソルベントを第1部分と第2部分とに分割するように構成された流量制御要素と、
リッチソルベントの第2部分を搬送する導管に結合され、リッチソルベントの第2部分を加熱するように構成されている加熱器と、
上部区画と下部区画とを有し、リッチソルベントの第1部分と第2部分からリーンソルベントを生成するように構成された再生装置と、
第1導管および第2導管であって、
(a)第1導管は、リッチソルベントの第1部分を再生装置の上部区画に還流として給送するように、および
(b)第2導管は、リッチソルベントの加熱された第2部分を再生装置の上部区画に再生装置供給物として給送するように、
流量制御要素に流体結合された第1導管および第2導管と
を含むプラント。
【請求項18】
加熱器が、リッチソルベントの第1部分を加熱するためにリーンソルベントの熱を使用するように構成された熱交換器である、請求項17に記載のプラント。
【請求項19】
未処理ガスを、吸収装置の中に入る前に、リッチソルベントの第2部分からの熱を使用して加熱するように構成された熱交換器をさらに含む、請求項17に記載のプラント。
【請求項20】
リッチソルベントを受け入れるフラッシュ容器であって、第1導管と第2導管の上流位置において吸収装置に結合されたフラッシュ容器をさらに含む、請求項17に記載のプラント。
【請求項21】
上部区画と、中間区画と、下部区画とを有するソルベント再生装置であって、煙突トレーが中間区画と下部区画との間に配設されたソルベント再生装置を備え、
上部区画は、リッチソルベント還流を提供するように構成された第1リッチソルベント入口と、加熱されたリッチソルベント再生装置供給物を提供するように構成された第2リッチソルベント入口とを有し、
中間区画は、リッチソルベント還流と加熱されたリッチソルベント再生装置供給物とからリーンソルベントを生成するように構成され、
下部区画は、リーンソルベントからウルトラリーンソルベントを形成するように構成されており、
再生装置と動作的に結合され、リッチソルベントの一部分を加熱しこれによって加熱されたリッチソルベント再生装置供給物を提供するように構成された加熱器を備えている、プラント。
【請求項22】
リーンソルベントの一部分を再沸させるように構成されたサイドリボイラをさらに含む請求項21に記載のプラント。
【請求項23】
リーンソルベントが、少なくとも0.01の硫化水素/アミン装荷比を有し、ウルトラリーンソルベントが、0.01以下の硫化水素/アミン装荷比を有する、請求項21に記載のプラント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−539070(P2008−539070A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508921(P2008−508921)
【出願日】平成18年4月18日(2006.4.18)
【国際出願番号】PCT/US2006/014710
【国際公開番号】WO2006/118795
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(506354434)フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン (35)
【Fターム(参考)】