説明

重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置

【課題】重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置の提供。
【解決手段】重ね構造の前後の側面にはそれぞれ凹部と凸部を持ち、また、前記重ね構造には通し穴を設ける。通し穴は凹部と貫通し、通し穴内には位置決め装置を設置し、前記位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内には順に掛止め体及び弾性部品、更に固定接続体を装入する。弾性部品の頭部は掛止め体を押して通し穴前面から突出させる。何本かの理容はさみを重ねた場合に、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌りこむ。また掛止め体を圧して弾性部品の弾力を抑えて掛止め体を通し穴に縮み込める。凸部が滑り移動して掛止め部を超えて、凸部上部が凹部と理容はさみにより形成された制止壁で止まった時、弾性部品の弾性が復元し掛止め体が凸部底部の位置決め置で止まるように推し出し、何本かの理容はさみをしっかり重ね合わせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置を提供し、特に理容はさみを重ねて組み合わせた後に位置を定める技術に関連する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、発明者が以前取得した重複組み合わせの理容はさみ特許である特許文献1と特許文献2、特許文献3と特許文献4、特許文献5及び特許文献6の特許案に改善を施したものである。上述の特許は何本かの理容はさみを平行に組み合わせて並べられる外に、何本かの理容はさみを柔軟に高低層で並べることができ、ヘヤデザイン時の頭髪の修正カット、すきカット、段差カットなどの技術を存分に発揮できる。ただ、上述の特許設計時にあらゆる面を考慮できず、使用上の欠点が存在することとなった。理容はさみ1の第一の刃10及び第二の刃20がそれぞれ重ね構造80に結合し、第1図に示すように、前記重ね構造80の前、後側面にそれぞれ凹部81と凸部82を設け、凹部81と凸部82がお互いに重なり合って繋がり、何本かの理容はさみを並べて組み合わせる。凹部81と凸部82は「滑り位置かみ合わせ」組み合わせのため、凹部81と凸部82は非常に容易に滑って移動し、何本かの理容はさみ1を重複して組み合わせた後、位置決めの効果がない。片手で同時に何本かの理容はさみを握ってヘアカット時に、理容はさみ1の位置が滑って移動する欠点が生じ、片手で同時に何本かの理容はさみ1を握る上で困難と障害が生じることとなった。
【0003】
【特許文献1】台湾特許公示第153487号明細書
【特許文献2】台湾特許公示第196550号明細書
【特許文献3】米国特許第6,192,590B1号明細書
【特許文献4】米国特許第6,634,106B2号明細書
【特許文献5】特許第3581847号明細書
【特許文献6】欧州特許第1371461号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の主要な目的は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置の提供であり、それは理容はさみの第一の刃或いは/及び第二の刃に少なくとも1つの重ね合わせ構造を設ける。この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部と凸部を設け、重ね合わせ構造には通し穴を設ける。通し穴前端は凹部に隣接し相通し、通し穴内には位置決め装置を設置し、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含む。通し穴内には順に掛止め体及び弾性部品を装入し、固定接続体を結合する。固定接続体は弾性部品の後端を支える。弾性部品の前端は掛止め体を押して通し穴前端から突出させる。重ね合わせ構造により複数の理容はさみを重ね組み合わせた場合に、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌まり込む。この凸部は掛止め体を圧して弾性部品の弾力を抑えて掛止め体を通し穴に縮み込める。凸部が掛止め部を超えた場合、弾性部品の弾性が復元し掛止め体が凸部底部の位置決め置で止まるように推し出し、複数の理容はさみを重ね合わせ、しっかり位置決めする。片手で同時に複数のはさみを持ってカット動作を行うときに、より安定し強固になり、片手で複数のはさみを持つのがより容易になる。
【0005】
本発明のもう一つの目的は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置の提供であり、理容はさみの第一の刃或いは/及び第二の刃に少なくとも1つの重ね合わせ構造を設ける。この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部と凸部を設け、重ね合わせ構造には通し穴を設ける。前記通し穴前端は凹部に隣接し貫通し、通し穴内には順に位置決め装置を設置し、この位置決め装置は軸を持つ掛止め体、位置決め片、制止片、弾性部品及び固定接続部品を含む。通し穴内には順に掛止め体、位置決め片、制止片及び弾性部品を装入し、位置決め片及び制止片に軸を通し、この制止片と軸は固定接続され、位置決め片は通し穴内に固定され、通し穴は更に固定接続部品を結合する。固定接続部品は弾性部品の後端を支える。弾性部品の前端は掛止め体を押し、制止片は位置決め片にあたり、掛止め体を通し穴前端から突出させ且つ凹部内に留まらせる。重ね合わせ構造により複数の理容はさみを重ね組み合わせた場合に、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌まり込む。前記凸部は掛止め体を圧して弾性部品の弾力を抑えて掛止め体を通し穴に縮み込める。凸部が滑り移動して掛止め部を超えて、弾性部品の弾性が復元し掛止め体が凸部底部の位置決め置で止まるように推し出し、複数の理容はさみを重ね組み合わせ、しっかり位置決めする。
【0006】
本発明のもう1つの目的は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置の提供であり、理容はさみの第一の刃或いは/及び第二の刃に少なくとも1つの重ね合わせ構造及び位置決め装置を設ける。上述の刃には通し穴を設け、位置決め装置の結合に用いる。この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴の後端縁には制止部を設ける。通し穴内には順に掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合する。固定接続部品は弾性部品の前端を支え、弾性部品の後端上部掛止め体を押して制止部に制止される。掛止め体は通し穴の後端から突出し、通し穴前端には凹入部が形成される;重ね合わせ構造により複数の理容はさみを重ね合わせた場合に、1つの理容はさみが移動して掛止め体を圧し、掛止め体を弾性部品の弾性を克服して通し穴に縮み込める。掛止め体がもう1つの理容はさみ凹入部に対し合う時、弾性部品の弾性が復元し、掛止め体を凹入部に設置し、複数の理容はさみを重ね組み合わせ、しっかり位置決めする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうち、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部及び凸部を備え、且つ重ね合わせ構造には通し穴を設け、この通し穴前端は凹部に隣接し、この凹部と理容はさみの間に制止壁が形成され、通し穴前端に制止部を備え、位置決め装置は通し穴内に設置され、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順にこの掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、この弾性部品の後端は固定接続部品で制止し、この弾性部品の前端上部は掛止め体を押し、制止部で保持され、この掛止め体は通し穴前端から突出し、2つの隣接する理容はさみが重ね合わさる時、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌り込み、この凸部は掛止め体を超え、凸部上端は制止壁で止まり、掛止め体が通し穴前端から突出し、凸部底端に嵌り掛かり、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項2の発明は、前記掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項1により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項3の発明は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうち、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部及び凸部を備え、且つ重ね合わせ構造には通し穴を設け、この通し穴前端は凹部に隣接し、この凹部と理容はさみの間に制止壁が形成され、
位置決め装置は通し穴内に設置され、この位置決め装置は支え軸を持つ掛止め体、位置決め片、制止片、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順にこの掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、且つ支え軸はそれぞれ位置決め片への嵌め組み及び制止片への固定嵌めを行い、位置決め片は通し穴内に固定され、前記弾性部品の前、後端はそれぞれ制止片及び固定接続部品を支え、制止片は更に位置決め片に寄りかかり、掛止め体を弾性部品の作用により通し穴の前端から突出させ、
2つの隣接した理容はさみを重ね合わせた時、1つの理容はさみの凸部をもう1つの理容はさみの凹部に嵌め込み、この凸部が掛止め体を超え、凸部上端は制止壁で止まり、掛止め体は通し穴前端から突出し、凸部底端に嵌り掛かり、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項4の発明は、掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項3により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項5の発明は、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの通し穴、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、通し穴は第一の刃及び第二の刃のうちで、少なくとも1つの刃に設置され、この通し穴後端には制止部を備え、通し穴前端には凹入部が形成され、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうちで、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造により隣接した2つの理容はさみを重ねて組み合わせ、位置決め装置は通し穴内に設置し、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順に掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、弾性部品の前、後端それぞれは固定接続部品及び掛止め体に当て止まり、掛止め体を制止部で留め、通し穴後端から突出させ、
2つの隣接した理容はさみを重ね合わせた時、1つの理容はさみの掛止め体はもう1つの理容はさみの凹入部に嵌め込まれ、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項6の発明は、前記固定接続部品と結合する刃の前側面が揃い、固定接続部品の前側面に凹陥部を設け、掛止め体が凹陥部に嵌り込むようにすることを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項7の発明は、前記通し穴は重ね合わせ構造に設置することができることを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項8の発明は、前記通し穴は重ね合わせ構造に設置することができることを特徴とする請求項6により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
請求項9の発明は、前記掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明は重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置の提供であり、それは理容はさみの第一の刃或いは/及び第二の刃に少なくとも1つの重ね合わせ構造を設ける。この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部と凸部を設け、重ね合わせ構造には通し穴を設ける。通し穴前端は凹部に隣接し相通し、通し穴内には位置決め装置を設置し、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含む。通し穴内には順に掛止め体及び弾性部品を装入し、固定接続体を結合する。固定接続体は弾性部品の後端を支える。弾性部品の前端は掛止め体を押して通し穴前端から突出させる。重ね合わせ構造により複数の理容はさみを重ね組み合わせた場合に、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌まり込む。この凸部は掛止め体を圧して弾性部品の弾力を抑えて掛止め体を通し穴に縮み込める。凸部が掛止め部を超えた場合、弾性部品の弾性が復元し掛止め体が凸部底部の位置決め置で止まるように推し出し、複数の理容はさみを重ね合わせ、しっかり位置決めする。片手で同時に複数のはさみを持ってカット動作を行うときに、より安定し強固になり、片手で複数のはさみを持つのがより容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
第2、3図をご覧いただきたい。本発明の第一実施例の理容はさみ2は、枢軸50を軸に第一の刃30及び第二の刃40を重ね合わせ、第一の刃30或いは/および第二の刃40の取っ手部31、41のそれぞれに少なくとも1つの重ねあわせ構造60を設ける。重ね合わせ構造60の前、後側面にはそれぞれ、凹部61と凸部62を設け、凹部61と凸部62の組み合わせ形態は鳩の尾や他の形状に合わせ組み接続でき、且つ重ね合わせ構造60は他の構造にもできる。重ね合わせ構造60を貫いて通し穴611が設けられ、通し穴611前端縁には制止部612を備える。第4図に示すように、通し穴611内に位置決め装置70を設け、この位置決め装置70は掛止め体71、弾性部品72及び固定接続部品73を含み、通し穴611内に順に掛止め体71及び弾性部品72を装入し、更に固定接続部品73を通し穴611後端に結合する。弾性部品72後端は固定接続部品73を支え、弾性部品72の前端は掛止め体71を支え、掛止め体71は制止部612で止まり、掛止め体71は通し穴611前端から突出し、凹部61内に位置する。
【0010】
複数の理容はさみ2を相互に貼り付けて重ね合わせる過程で、1つの美容はさみ2Aの凸部62はもう1つの理容はさみ2Bの凹部61に合わせて嵌め込まれる。この凸部62が移動し、掛止め体71を圧して弾性部品72の弾力を克服して、掛止め体71を通し穴611内に縮み込める。この時、弾性部品72は収縮状態になる。第5図が示すように、凸部62が掛止め体71を完全に超え、この凸部62の上部が凹部61及び取っ手部31、41間に形成される制止壁311、411で止まるとき、掛止め体71は弾性部品72の弾性回復力の採用を受け、通し穴611前端から移動突出し、凸部62の底端で掛かり止まる。第6図に示すように、お互いに隣接した2本の理容はさみ2A、2Bが相互にかみ合わさって位置が定まり、この位置決め方式を以って、並列に重ね合わさった複数の理容はさみ2の位置をしっかり定める。
【0011】
本発明の第二実施例の位置決め装置70は、第7図を参照いただきたい。この位置決め装置70は支え軸711を持つ掛止め体71、弾性部品72及び固定接続部品73を備える。この支え軸711にはそれぞれ位置決め片74への嵌め組み及び制止片75への固定嵌めを行う。この通し穴611内には順に掛止め体71及び弾性部品72を装入し、位置決め片74を通し穴611内に固定させる。更に固定接続部品73を通し穴611の後端に結合し、弾性部品72の前、後端はそれぞれ制止片75及び固定接続部品73を支える。制止片75は更に位置決め片74に寄りかかり、掛止め体71を通し穴611の前端から突出させ、且つ凹部61内に位置させる。
【0012】
同様に、複数の美容はさみ2が相互に貼り付けて重ね合わせる過程で、1つの美容はさみ2Aの凸部62はもう1つの理容はさみ2Bの凹部61に合わせてはめ込まれる。この凸部62が移動し、掛止め体71を圧して弾性部品72の弾力を克服して、掛止め体71を通し穴611内に縮み込める。この時、弾性部品72は収縮状態になる。第8図が示すように、凸部62が移動し掛止め体71を完全に超え、この凸部62の上部が凹部61と取っ手部31、41間に形成される制止壁311、411で止まるとき、掛止め体71は弾性部品72の弾性回復力の採用を受け、通し穴611前端から移動突出し、凸部62の底端で掛かり止まる。第9図に示すように、お互いに隣接した2本の理容はさみ2A、2Bが相互にかみ合わさって位置が定まり、この方式により、並列に重ね合わさった複数の理容はさみ2の位置をしっかり定める。
【0013】
本発明の第三実施例の位置決め装置70は、第10図を参照いただきたい。この通し穴611は第一の刃30或いは/及び第二の刃40の取っ手部31、41に設置され、重ね構造60前、後側面には同様にそれぞれ凹部61及び凸部62を設け、この凹部61と凸部62は相互に組み合わせてかみ合わせ接続でき、また重ね合わせ構造60はその他の構造でもよい。この位置決め装置70は通し穴611内に設置し、第11図に示すように、通し穴611内に順に掛止め体71及び弾性部品72を装入し、更に固定接続部品73を結合する。弾性部品72の前端は固定接続部品73を支え、弾性部品72後端は掛止め体71を支え、掛止め体71は通し穴611後端の制止部612で止まるようにする。掛止め体71は通し穴611後端から突出し、通し穴611前端は凹入部613を形成する。前述の重ね合わせ構造60及び位置決め装置70は第一の刃30或いは/及び第二の刃40の他の適切な位置にも設置できる。
【0014】
複数の理容はさみ2は重ね合わせ構造60を利用して相互に寄り添い重ねて組み合わせる過程にて、1つの理容はさみ2Aは移動し掛止め体71を圧して、弾性部品72の弾力を克服して、掛止め体71を通し穴611に縮み込める。この時、弾性部品72は収縮状態を呈する。第11図に示すように、掛止め体71がもう1つの理容はさみ2Bの凹入部613に合わさる時、掛止め体71は弾性部品72の弾性復元力の作用を受け、凹入部613に嵌る。第12図に示すように、お互いに隣接した2つの理容はさみ2A、2Bはお互いに嵌り位置が定まり、この位置決め方式により、並列に重ね合わされた複数の理容はさみ2をしっかり固定する。
【0015】
第三実施例中、位置決め装置70を重ね合わせ構造60上に直接設置できる。第13図に示すように、通し穴611を重ね合わせ構造60に設置し、位置決め装置70を更に通し穴611内部に設置する。同様に複数の理容はさみ2が重ねて組み合わされた時、位置決めの効果を達成できる。
【0016】
また、第三実施例で提示した位置決め装置70の固定接続部品73は通し穴611に固定され、第一の刃30或いは/及び第二の刃40前側面が揃った時、固定接続部品73前側面に凹陥部731を設ける。第14図に示すように、凹陥部731は掛止め体71のはめ込み位置決め置を提供する。第15図が示すように、前述の固定接続部品73と通し穴611の結合方式は、ねじ留め、はめ込み接合、貼り付け接合、焼付け接合または他の固定結合方式により達成される。第一、第二実施例の固定接続部品73と通し穴611は、はめ込み接合方式で提示され;第三実施例の固定接続部品73と通し穴611はねじ紋接合方式で提示され、固定接続部品73に外ねじ紋を設け、通し穴611には内ねじ紋を設け、内ねじ紋と外ねじ紋が組み合わさり、固定接続部品73を通し穴611に連結する。
【0017】
第一、第二及び第三実施例の述べる掛止め体71は円球体であり、一番優れた実施様式である。もちろん、掛止め体71は他の形状でも可能である。前述の弾性部品72は、バネ、板バネ或いは他の弾性部品とすることができる。
【0018】
2つの隣接した理容はさみ2A、2Bの重ね合わせ及び位置決め状況は、第一、第二及び第三実施例の前述の説明の通りであり、2つの重なり合った理容はさみ2A、2Bを分離するには、上述の重ね合わせ方式の逆の操作を行うだけで可能である。
【0019】
この様に、本発明は以上の構造により組み立てられ、既知のものと比較して以下の進歩性を持つ、
複数の理容はさみ2を重ねて組み合わせた時、1つの理容はさみ2Aの凸部62がもう1つの理容はさみ2Bの凹部61に嵌めこまれ、この凸部62が移動すると同時に、掛止め体71を圧して弾性部品72の弾力を克服し、掛止め体71を通し穴611に縮み入れる。凸部62が掛止め体71を完全に超えると、この凸部62の上端が凹部61と取っ手部31、41で形成される制止壁311、411で制止される。弾性部品72の弾性が復元し、掛止め体71を押し、掛止め体71を凸部62の底端に制止し位置を定める。この凸部62の上、底端はそれぞれ制止壁311、411及び掛止め体71で制止され、重ね合わさった複数の理容はさみ2をしっかり固定する。極めて安定した位置固定効果があり、片手で同時に複数の理容はさみ2を持って操作する時に、より優れた簡易性と安定性を備える。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】重ね合わせ構造を表現する、既知の理容はさみの立体分解図である。
【図2】本発明の第一実施例を表示する立体分解図である。
【図3】本発明の第一実施例の重ね合わせ構造と位置決め装置を表示する立体分解図である。
【図4】本発明の第一実施例を表示する位置決め装置の断面拡大図である。
【図5】本発明の第一実施例の2つの理容はさみを重ね合わせた時に、嵌め込めセットの移動部分の組み合わせを表示する断面動作図である。
【図6】本発明の第一実施例の2つの理容はさみを重ね合わせた後、位置の定まった状態を呈する部分組み合わせを表示する断面図である。
【図7】本発明の第二実施例の位置決め装置の組み合わせを表示する断面の拡大図である。
【図8】本発明の第二実施例の2つの理容はさみが重なり合ったときの、嵌め込みセットの滑り移動部分の組み合わせを表示する断面動作図である。
【図9】本発明の第二実施例の2つの理容はさみが重なり合った後、位置の定まった状態を呈する部分組み合わせを表示する断面図である。
【図10】本発明の第三実施例を表示する立体分解図である。
【図11】本発明の第三実施例の2つの理容はさみが重なり合ったときの、嵌め込みセットの滑り移動部分の組み合わせを表示する断面動作図である。
【図12】本発明の第三実施例の2つの理容はさみが重なり合った後、位置の定まった状態を呈する部分組み合わせを表示する断面図である。
【図13】本発明の第三実施例の位置決め装置が重ね合わせ構造に設置され、且つ2つの位置決め装置がそれぞれ位置が定まっている組み合わせを表示する断面図である。
【図14】本発明の第三実施例の2つの理容はさみの嵌め込みセットの滑り移動の断面を表示する動作図、固定接続部品前側面に凹陥部が設置されるである。
【図15】本発明の第三実施例の2つの理容はさみが重なり合った後、位置の定まった状態を呈する組み合わせを表示する断面図、掛止め体は凹陥部嵌まり込むである。
【符号の説明】
【0021】
1 理容はさみ
10 第一の刃
20 第二の刃
80 重ね合わせ構造
81 凹部
82 凸部
2、2A、2B 理容はさみ
30 第一の刃
31、41 取っ手部
311、411 制止壁
40 第二の刃
50 枢軸
60 重ね合わせ構造
61 凹部
611 通し穴
612 制止部
613 凹入部
62 凸部
70 位置決め装置
71 掛止め体
711 支え軸
72 弾性部品
73 固定接続部品
731 凹陥部
74 位置決め片
75 制止片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうち、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部及び凸部を備え、且つ重ね合わせ構造には通し穴を設け、この通し穴前端は凹部に隣接し、この凹部と理容はさみの間に制止壁が形成され、通し穴前端に制止部を備え、位置決め装置は通し穴内に設置され、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順にこの掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、この弾性部品の後端は固定接続部品で制止し、この弾性部品の前端上部は掛止め体を押し、制止部で保持され、この掛止め体は通し穴前端から突出し、2つの隣接する理容はさみが重ね合わさる時、1つの理容はさみの凸部はもう1つの理容はさみの凹部に嵌り込み、この凸部は掛止め体を超え、凸部上端は制止壁で止まり、掛止め体が通し穴前端から突出し、凸部底端に嵌り掛かり、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項2】
前記掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項1により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項3】
重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうち、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造の前、後側面にはそれぞれ凹部及び凸部を備え、且つ重ね合わせ構造には通し穴を設け、この通し穴前端は凹部に隣接し、この凹部と理容はさみの間に制止壁が形成され、
位置決め装置は通し穴内に設置され、この位置決め装置は支え軸を持つ掛止め体、位置決め片、制止片、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順にこの掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、且つ支え軸はそれぞれ位置決め片への嵌め組み及び制止片への固定嵌めを行い、位置決め片は通し穴内に固定され、前記弾性部品の前、後端はそれぞれ制止片及び固定接続部品を支え、制止片は更に位置決め片に寄りかかり、掛止め体を弾性部品の作用により通し穴の前端から突出させ、
2つの隣接した理容はさみを重ね合わせた時、1つの理容はさみの凸部をもう1つの理容はさみの凹部に嵌め込み、この凸部が掛止め体を超え、凸部上端は制止壁で止まり、掛止め体は通し穴前端から突出し、凸部底端に嵌り掛かり、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項4】
掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項3により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項5】
重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置であり、第一の刃、第二の刃、少なくとも1つの通し穴、少なくとも1つの重ね合わせ構造、及び少なくとも1つの位置決め装置を包含し、
第二の刃は第一の刃と軸結合し、通し穴は第一の刃及び第二の刃のうちで、少なくとも1つの刃に設置され、この通し穴後端には制止部を備え、通し穴前端には凹入部が形成され、重ね合わせ構造は第一の刃及び第二の刃のうちで、少なくとも1つの刃に結合され、この重ね合わせ構造により隣接した2つの理容はさみを重ねて組み合わせ、位置決め装置は通し穴内に設置し、この位置決め装置は掛止め体、弾性部品及び固定接続部品を含み、通し穴内に順に掛止め体及び弾性部品を装入し、更に固定接続部品を結合し、弾性部品の前、後端それぞれは固定接続部品及び掛止め体に当て止まり、掛止め体を制止部で留め、通し穴後端から突出させ、
2つの隣接した理容はさみを重ね合わせた時、1つの理容はさみの掛止め体はもう1つの理容はさみの凹入部に嵌め込まれ、2つ隣接して重なり合った理容はさみの位置を定めることを特徴とする、重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項6】
前記固定接続部品と結合する刃の前側面が揃い、固定接続部品の前側面に凹陥部を設け、掛止め体が凹陥部に嵌り込むようにすることを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項7】
前記通し穴は重ね合わせ構造に設置することができることを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項8】
前記通し穴は重ね合わせ構造に設置することができることを特徴とする請求項6により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。
【請求項9】
前記掛止め体は円球体とするのが最も良いことを特徴とする請求項5により述べる重ね合わせ可能な理容はさみの位置決め装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−167204(P2007−167204A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366619(P2005−366619)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(599005055)
【Fターム(参考)】