説明

重量センサ

【課題】軽量(グラム)から重量(トン)などの物体の検出が可能となり、感度劣化のない構造材料を用いた優れた耐久性が維持する。屋外で広範囲(面積・距離)の検知エリアに最適な検知センサとして低価格で設置使用ができる。
【解決手段】重量センサは、帯状・□状・円状の弾性を有する絶縁体スペーサ4を電極E−3bに取り付け電極S−3aで挟み電極を構成し、この電極S−3a、電極E−3bにはアルミ樹脂複合パネルを使用し絶縁体2を介し、補強アルミ板1を設ける構造を一体板で行っている。電極間の外周をアルミ箔ラミネートフイルムのような伸縮可能なシールド6で覆い防水テープ7で密閉している。補強アルミ板1の周囲は重量により伸縮可能で密閉型構造のカバー絶縁体5で覆っていて二重の密閉構造となっている。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細の説明】

【発明に属する技術分野】
【0001】
この発明は重量センサに関し、グラム単位からトン単位の物体を識別して検出することや広範囲(距離・面積)な検知エリアに低価格で設置できることで、防犯、介護等の危険防止や安心安全情報システム等に適した重量センサで、アルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボネートシート板等及びスペーサの弾性を有する構造体によって重量の変化を均一に検出するセンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
重量センサには、特許出願第138274号がある。これはセンサを地中埋設してアルミ樹脂複合パネルの電極が、接触することによって重量の変化を検出する構造となっていることを特徴とした重量センサに関するものである。また、特許第3778148号がある。これはセンサを地中埋設して重量の変化を静電容量の変化にして検出できるようにしたもので、重量により、コンデンサ電極間が伸縮可能な材料構造となっていることを特徴とした重量センサに関するものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の重量センサ構造は、地中に10cm程度の埋設が可能で重量加圧に対する耐久性にも耐える構造体として、アルミ樹脂複合パネルの弾性をバネ作用として重量の変化を検出する構造体で、スペーサの材質が硬質タイプを使用していることでスペーサとアルミ樹脂複合パネル電極との接点部が重量加圧によってアルミ樹脂複合パネルが凹変形となるために大きな重量加圧に対して用いるには限界があった。また、スペーサ上での重量加圧によっては、電極間の接触不良が生じるなどやセンサ面の場所によって変化値の差が大きいという欠点があった。また、屋内外露出タイプ薄型センサ(5mm厚以下)の製造には、アルミ樹脂複合パネルの厚さ(2mm厚以下の製品がない)の限界から弾性構造の構築が出来ないという問題があった。
静電容量重量センサに関しても上述同様な問題と大きな容量を必要とする場合には回路設計に限界があり、広範囲(距離・面積)の検知エリアには不向きで、その解決策として多数の回路を使用しての対応は回路及び機器費や設置施工費がコスト高となるなど大きな問題があった。静電容量重量センサは、回路を介して変化を検出するために、回路設計費及び回路費に多額の費用が必要とする難点があった。
【0004】
上述した従来の重量センサ及び静電容量重量センサの欠点をさらに改良して、防犯・介護・危機防止等の用途に適したグラム単位からトン単位まで広範囲な重量の検出や広範囲(距離・面積)の検知エリアの検出に最適な低価格の重量センサを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
重量センサは、帯状・□状・円状の弾性を有する絶縁体スペーサ▲4▼を電極E−▲3▼bに取り付け電極S−▲3▼aで挟み込んだ構造をしている。この電極S−▲3▼a、電極E−▲3▼bにはアルミ樹脂複合パネルを使用し絶縁体▲2▼を介し、補強アルミ板▲1▼を設ける構造を一体板で行っている。電極間の外周をシールドで覆い防水テープで密閉している。補強アルミ板▲1▼の周囲は重量により伸縮可能で密閉型構造のカバー絶縁体(5)で覆っていて二重の密閉構造となっている。
屋内外露出薄型タイプは、帯状・□状・円状の弾性を有する絶縁体スペーサ▲4▼を電極E−▲3▼bに取り付け電極S−▲3▼aで挟み込んだ構造をしている。この電極S−▲3▼a、電極E−▲3▼bは、ポリカーボネートシート板等の樹脂板に導電テープ、導電塗装、導電メッキ等で電極を構成し、ポリカーボネートシート板等を使用した絶縁体▲2▼を介し、電極間の外周をシールド▲6▼で覆い防水テープ▲7▼で密閉している。絶縁体▲2▼周囲は重量により伸縮可能で密閉型構造のカバー絶縁体▲5▼で覆っている。
【0006】
前述の電極S▲3▼a、E−▲3▼bは、アルミ樹脂複合パネルの高い弾性を活用したバネ作用で、厚さ2mm〜5mmで、それぞれの仕様目的に合わせたパネルの厚さとそれを構成するアルミ部の厚さ0.11mm〜0.15mmを変えることによって構成する検知重量センサにすることが望ましい。
屋外露出薄型タイプは、耐衝撃強度や熱伝導率が小さい優れた耐熱性、耐寒性及び弾性を有するポリカーボネートシート板等で、厚さ0.5mm〜1mmで、それぞれの仕様に合わせたシートの厚みと弾性を有するスペーサ▲4▼との構成によって検知重量センサにすることが望ましい。
弾性を有するアルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボネートシート板等とスペーサの構成により、グラム単位〜トン単位の検出やセンサ上の加圧や減圧の加重を均一に変化させ検出できる重量センサとなった。
【0007】
前述のスペーサ▲4▼は、高密度で、極めて微細、且つ均一なセル構造を有し、高摩擦力で圧縮残留歪が非常に小さな高機能ウレタンフォーム等の弾性を有する素材を用いて加圧に応じて1.5mm〜2mm程度の厚さで帯状は、幅10mm〜20mmの絶縁体を電極面外周に使用して、□状は、5mm〜20mm、円状は直径20mmの絶縁体を並列及び千鳥状に50mm〜100mmピッチ間隔で取り付ける。
スペーサ▲4▼の厚さ・形状・硬度により感度を可変することで電極S−▲3▼a、E−▲3▼bがある一定の重量によって接触するようにする。
【0008】
前述の電極S−▲3▼a、E−▲3▼bの外周をアルミ箔ラミネートフイルムのような伸縮可能なシールド▲6▼を取り付けて更に防水テープ▲7▼で密閉することでカバー絶縁体▲5▼との二重密閉構造を構成することで防水性を高めている。
【0009】
前述のカバー絶縁体▲5▼は、重量の印可方向に対して伸縮可能な熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー、超軟質ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等を使用した六面一体成型による密閉型構造となっているために地中埋設や屋外設置が可能である。
【00010】
本発明の重量センサは、前述ように構造が極めてシンプルで、しかも材料・組立・加工コストの大幅な削減や長期間の重量の加圧に対する感度劣化が少なく、低価格製品でグラム単位からトン単位の重量物体を識別して検出することや広範囲(距離・面積)な検知エリアに簡単に設置が容易である。また、弾性を有するアルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボネートシート板等とスペーサの構成によって、センサ上の加圧や減圧の加重を均一に変化させ検出できる重量センサとなった。
【発明実施の形態】
本発明の重量センサの実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1、図3は、重量センサの断面図である。重量センサは、帯状・□状・円状の弾性を有する絶縁体スペーサ▲4▼を電極E−▲3▼bに取り付け電極S−▲3▼aで挟み込んだ構造をしている。この電極S−▲3▼a、電極E−▲3▼bにはアルミ樹脂複合パネル「芯材に低発泡ポリエチレンを使用した両面にアルミ二ュウム板を張り合わせたサンドイッチ構造の複合板」を使用し絶縁体▲2▼を介し、補強アルミ板▲1▼を設ける構造を一体板で行っている。
電極S−▲3▼a及び電極E−▲3▼bはアルミ樹脂複合パネルのアルミ層の4辺を5mm程度カットする。その面を使用してシールド電極(補強アルミ板)との絶縁を行っている。電極間の外周をアルミ箔ラミネートフイルムのような伸縮可能なシールド▲6▼で覆い防水テープ▲7▼で密閉している。補強アルミ板▲1▼の周囲は重量により伸縮可能で密閉型構造のカバー絶体(5)で覆っていて二重の密閉構造となっている。
屋外露出薄型タイプは、帯状・□状・円状の弾性を有する絶縁体スペーサ▲4▼を電極E−▲3▼bに取り付け電極S−▲3▼aで挟み込んだ構造をしている。この電極S−▲3▼a、電極E−▲3▼bは、ポリカーボネートシート板等の樹脂板に導電テープ、導電塗装、導電メッキ等で電極を構成し、ポリカーボネートシート板等を使用した絶縁体▲2▼を介し、電極間の外周をアルミ箔ラミネートフイルムのような伸縮可能なシールド▲6▼で覆い防水テープで密閉している。絶縁体▲2▼周囲は重量により伸縮可能で密閉型構造のカバー絶縁体(5)で覆っていて二重の密閉構造となっている。
電極S−▲3▼a及びE−▲3▼bは、アルミ樹脂複合パネルの厚さ2mmから5mmを使用し、ポリカーボネートシート板等の厚さ0.5mmから1mmを使用する。
スペーサ▲4▼は、高密度で、極めて微細、且つ均一なセル構造を有し、高摩擦力で圧縮残留歪が非常に小さな高機能ウレタンフォーム等の弾性を有する素材を用いて加圧に応じて1.5mm〜2mm程度の厚さで帯状は、幅10mm〜20mmの絶縁体を電極面外周に使用して、□状は、5mm〜20mm、円状は、20mmの絶縁体を並列及び千鳥状に50mm〜100mmピッチ間隔で使用する。カバー絶縁体▲5▼は、重量の印可方向に対して伸縮可能な熱可塑性ポリエーテルエステルエラストマー、超軟質ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂・ラミネートフイルム等の弾性ある絶縁材料を使用しているので、車両等の重量で破損することなく長期的な重量加圧にも劣化なく使用できる。また、六面一体成型による密閉型構造でセンサ全体が二重の密閉構造となっているために地中埋設や屋外設置が可能である。
重量により、弾性を有するアルミ樹脂複合パネル電極S−▲3▼aもしくはポリカーボネートシート板電極S−▲3▼aとスペーサ▲4▼との関係でバネ作用により電極S−▲3▼a、E−▲3▼bがある一定加重によって接触する。加重用途にアルミ樹脂複合パネル厚やアルミ部の厚みの仕様により検知目的を可変できる。
スペーサ▲4▼の厚さ・形状・硬度などにより感度を可変することでグラム単位〜トン単位の重量の検出が可能となった。また、弾性を有するアルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボネートシート板等とスペーサ▲4▼の構成により、センサ上の加圧や減圧の加重を均一に変化させ検出できる重量センサとなった。
以上の原理によりセンサの加圧度は、アルミ樹脂複合パネルの厚さ,アルミ層の厚さ、スペーサの厚さ・大きさと硬度やピッチ間隔を調整することにより加圧に対して可変できる。アルミ樹脂複合パネルの厚みが厚くなるほど加圧は大きく、スペーサの形状の幅、厚みが小さく、ピッチ間隔が広いほど加圧は小さくなるが、加重に対する耐久性は弱くなる
重量センサのセンサ信号引出ケーブルと電極の接続はシールド電極S−▲3▼a、E−▲3▼bがケーブル線と接続している。
【0012】
上述の重量センサはグラム単位〜トン単位までを識別検出できるセンサで防犯、介護等に適した重量センサで、地中10cm程度の深さに埋設して使用することやカーペットやベットの下、塀の上などに使用して物体の検知や危険個所などの立ち入り禁止区域の進入防止に使用できる。また、人の手の軽い押圧などの検出に使用できるなど重量による変化を検出する重量センサである。
【発明の効果】
【0013】
電極S−▲3▼b上に高密度で、極めて微細、且つ均一なセル構造を有し、高摩擦力で圧縮残留歪が非常に小さな高機能ウレタンフォーム等の弾性を有するスペーサを設けたことで、アルミ樹脂複合パネルやポリカーボシート板等との構成により、グラム単位〜トン単位の物体を識別検出する構造で、かつ重量に対して感度劣化のない構造材料を用いた重量センサである。
センサ上の加圧や減圧の加重を均一に変化として検出し、10cm程度の地中に埋設して検知するのに使用できるほか、屋外で広範囲(面積・距離)の検知エリアに最適な検知センサとして低コストで設置使用ができる重量センサである。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電容量重量センサの断面図である。
【図2】アルミ樹脂複合パネルの断面図で電極、絶縁体、シールド電極を一体板で活用。
【符号の説明】
▲1▼ シールド電極(補強アルミ板)
▲2▼ 絶縁体
▲3▼a、 電極S
▲3▼b 電極E
▲4▼ スペーサ
▲5▼ カバー絶縁体
▲6▼ シールド
▲7▼ 防水テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚のアルミ樹脂複合パネルもしくは2枚のポリカーボネートシート板等の樹脂板に導電テープ、導電塗装、導電メッキ等で電極を構成し、この電極間にスペーサを挟み、その周囲をシールドで覆い、防水テープで密閉している。更にその外周を伸縮可能な絶縁材料で覆ったことを特徴とする重量センサ。
【請求項2】
請求項1の発明において、スペーサを介したアルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボシート板等の電極が一定重量以上になると接触することを特徴とする重量センサ。
【請求項3】
請求項1の発明において、電極を構成する2枚のアルミ樹脂複合パネル(2mm〜5mm厚)もしくはポリカーボネートシート板等(0.5mm〜1mm厚)の弾性を有する電極であること及びスペーサは弾性を有し形状は、帯状や□状もしくは円状の絶縁体を有することを特徴とする重量センサ。
【請求項4】
請求項1の発明において、スペーサは、高密度で、極めて微細、且つ均一なセル構造を有し、高摩擦力で圧縮残留歪が非常に小さな高機能ウレタンフォーム等の弾性を有する素材を用いて加圧に応じて1.5mm〜2mm程度の厚さで帯状は、幅10mm〜20mmの絶縁体を電極面外周に使用、□状は5mm〜20mm、円状は直径20mmの絶縁体を並列及び千鳥状に30mm〜100mmピッチ間隔で設けることや厚さや大きさ及び硬度により変化値を可変することで、グラム単位からトン単位の検出やセンサ面の加圧や減圧の加重を均一に変化させ検出できること、更には広範囲(距離・面積)な検知エリアに低価格で設置できることを特徴とする重量センサ。
【請求項5】
請求項1の発明において、アルミ樹脂複合パネルもしくはポリカーボネートシート板等で構成する2枚の電極間の外周をシールドで覆い、更に防水テープで密閉し、重量センサの外周を覆っている材料として、重量の印可方向に対して伸縮可能な熱可塑性ポリエーテルエラストマー、超軟質ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ラミネートフイルム等を用いた六面一体密閉型構造で二重密閉構造を構成されていることを特徴とする重量センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−249296(P2011−249296A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132442(P2010−132442)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【出願人】(500431601)
【Fターム(参考)】