説明

重量選別機

【課題】被検査物品の搬送経路上での停滞に起因する選別ミスを確実に防ぐことができる重量選別機を提供する。
【解決手段】振分装置17によって被検査物品8が搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知手段23と、振分コンベヤ4から後段コンベヤ5上に被検査物品8が送り込まれたことを検知する良品通過検知手段24と、不良品排除検知手段23および良品通過検知手段24からの検知信号と該検知信号の検知タイミングとに基づいて被検査物品8が搬送経路上で停滞しているか否かを判別するCPU14と、CPU14によって被検査物品8が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに警報を発する警報器29とを備えるものとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物品を搬送しながら重量選別する重量選別機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の重量選別機として、例えば図5(a)に示されるようなものがある。図5(a)に示される重量選別機100は、被検査物品101の搬送経路の上流側から下流側に向けて順に配される計量コンベヤ102、振分コンベヤ103および後段コンベヤ104を備え、計量コンベヤ102によって搬送されている被検査物品101の重量を測定してその被検査物品101が適量重量範囲にあるか否を判別し、被検査物品101が適量重量範囲にないとき、振分コンベヤ103に付設の振分装置105に振分信号を送ってその適量重量範囲にない被検査物品101を不良品として搬送経路上から排除し、被検査物品101が適量重量範囲にあるとき、その適量重量範囲にある被検査物品101を良品として振分コンベヤ103から後段コンベヤ104へと送り出すように構成されている。
この種の重量選別機100において、選別ミスが生じたか否かを判別するようにした技術が例えば特許文献1,2にて提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開平3−291534号公報
【特許文献2】特開平5−322634号公報
【0004】
特許文献1に係る技術では、図5(b)に示されるように、振分コンベヤ103の搬出位置に被検査物品101(101A,101B)の通過を検知する良品通過検知手段106を設け、後段コンベヤ104に送り込まれるべきでない不良品101Bが振分コンベヤ103から搬出されたり、後段コンベヤ104に送り込まれるべき良品101Aが振分コンベヤ103から搬出されなかったりしたことを検知することにより、選別ミスが生じたか否かを判別するようにしている。
一方、特許文献2に係る技術では、図5(c)に示されるように、振分装置105によって不良品101Bが搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知手段107を設け、不良品101Bが排除されるべき時間に搬送経路上から排除されていることを検知することにより、選別ミスが生じたか否かを判別するようにしている。
【0005】
ところで、例えば、被検査物品101が直径15mm以下のものであるような場合、この被検査物品101を計量コンベヤ102から振分コンベヤ103を経て後段コンベヤ104へと途中で落下させたり詰まらせたりすることなくスムーズに搬送するためには、図5(a)〜(c)に示されるように、計量コンベヤ102と振分コンベヤ103との間、および振分コンベヤ103と後段コンベヤ104との間にそれぞれ渡り板108を設置する必要がある。
しかしながら、この渡り板108を使用することで、被検査物品101が搬送経路上で停滞する恐れがある。すなわち、例えば、被検査物品101の接触表面が滑らかな面肌であり、しかもその接触表面にグリス等の粘着性物質が付着しているような場合に、被検査物品101が渡り板108に粘着して渡り板108上で停止されてしまう。
【0006】
今、図5(b)に示されるように、特許文献1に係る技術の適用により、振分コンベヤ103の搬出位置に被検査物品101(101A,101B)の通過を検知する良品通過検知センサ106a,106bを配置しているものとする。また、振分コンベヤ103上での振分装置105による振り分けが良好に行われずに、不良品101Bが後段コンベヤ104に向かって搬送されて良品通過検知センサ106a,106bの検知位置を越える前に振分コンベヤ103と後段コンベヤ104との間に設置される渡り板108上で先に述べた理由等により停止されているものとする。この場合、不良品101Bが良品通過検知センサ106a,106bの検知位置を越えていないから選別ミスが生じたことが検知されないことになる。この渡り板108上で停止されている不良品101Bが次に搬送されてきた良品101Aに押されて後段コンベヤ104上に送り出された場合、不良品101Bが良品101Aとして搬送されてしまうことになる。
また、図5(c)に示されるように、特許文献2に係る技術の適用により、振分コンベヤ103の側方に振分装置105によって不良品101Bが搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知センサ107a,107bを配置しているものとする。また、計量コンベヤ102と振分コンベヤ103との間に設置される渡り板108上で良品101Aが先に述べた理由等により停止されているものとする。この渡り板108上で停止されている良品101Aが次に搬送されてきた不良品101Bに押されて振分コンベヤ103上に送り出された場合、振分装置105によって良品101Aが不良品101Bとして搬送経路上から排除されてしまうことになる。
【0007】
要するに、特許文献1,2に係る技術では、搬送経路上で被検査物品101が停滞しているか否かを判別することができないため、選別ミスを確実に防ぐことができないという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、被検査物品の搬送経路上での停滞に起因する選別ミスを確実に防ぐことができる重量選別機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するために、本発明による重量選別機は、
被検査物品の搬送経路の上流側から下流側に向けて順に配される計量コンベヤ、振分コンベヤおよび後段コンベヤを備え、前記計量コンベヤによって搬送されている被検査物品の重量を測定してその被検査物品が適量重量範囲にあるか否を判別し、被検査物品が適量重量範囲にないとき、前記振分コンベヤに付設の振分装置に振分信号を送ってその適量重量範囲にない被検査物品を搬送経路上から排除し、被検査物品が適量重量範囲にあるとき、その適量重量範囲にある被検査物品を前記振分コンベヤから後段コンベヤへと送り出すように構成される重量選別機において、
前記振分装置によって被検査物品が搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知手段と、
前記振分コンベヤから後段コンベヤ上に被検査物品が送り込まれたことを検知する良品通過検知手段と、
前記不良品排除検知手段および良品通過検知手段からの検知信号と該検知信号の検知タイミングとに基づいて被検査物品が搬送経路上で停滞しているか否かを判別する停滞判別手段と、
前記停滞判別手段によって被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに警報を発する警報発生手段と
を備えることを特徴とするものである(第1発明)。
【0010】
本発明において、前記停滞判別手段によって被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに前記計量コンベヤ、振分コンベヤおよび後段コンベヤを停止させる搬送停止手段が設けられるのが好ましい(第2発明)。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、不良品排除検知手段および良品通過検知手段からの検知信号と該検知信号の検知タイミングとに基づいて被検査物品が搬送経路上で停滞しているか否かが判別され、被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに警報が発生されるので、被検査物品の搬送経路上での停滞に起因する選別ミスを確実に防ぐことができる。
【0012】
また、被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が停滞判別手段によって得られたときに計量コンベヤ、振分コンベヤおよび後段コンベヤを停止させるものとすることにより、良品が不良品として排除されたり、不良品が良品として出荷されたりするのを確実に防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明による重量選別機の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1には、本発明の一実施形態に係る重量選別機の概略システム構成図が示されている。また、図2には、本実施形態の重量選別機の平面図が示されている。
【0015】
図1に示される重量選別機1は、生産ラインの一部として組み込まれており、生産ラインの上流側から下流側に向けて順に配される送込コンベヤ2、計量コンベヤ3、振分コンベヤ4および後段コンベヤ5を備えている。ここで、各コンベヤ2〜5は基本的に同構造のベルトコンベヤであり、所定の軸間距離を隔てて配される従動輪と駆動輪とに巻き掛け装着される無端環状のベルト6を備えてなり、駆動輪に連結される駆動モータ7の作動により、ベルト6上に載せられた被検査物品8を搬送することができるようになっている。
【0016】
送込コンベヤ2と計量コンベヤ3との間、計量コンベヤ3と振分コンベヤ4との間、および振分コンベヤ4と後段コンベヤ5との間には、それぞれ渡り板9が設置されている。こうして、被検査物品8が比較的小さなもの(例えば、直径15mm以下のもの)であっても、被検査物品8を送込コンベヤ2から計量コンベヤ3および振分コンベヤ4を経て後段コンベヤ5へと途中で落下させたり詰まらせたりすることなくスムーズに搬送することができる。
【0017】
この重量選別機1において、生産ラインの上流から送込コンベヤ2上に搬送されてきた被検査物品8は、送込コンベヤ2によって計量コンベヤ3へと送り出される。計量コンベヤ3に送り込まれた被検査物品8は、計量コンベヤ3に載せられてから一定時間後に計量され、その後、振分コンベヤ4へと送り出される。振分コンベヤ4に送り込まれた被検査物品8は、適量重量範囲にあるものと適量重量範囲にないものとに振り分けられ、適量重量範囲にある被検査物品8が後段コンベヤ5へと送り出される。後段コンベヤ5に送り込まれた適量重量範囲にある被検査物品8は、生産ラインの更に下流へと搬送されて出荷される。
【0018】
計量コンベヤ3は、計量センサであるロードセル10によって支持されている。ロードセル10からのアナログ重量信号は、アンプ11で増幅された後にA/D変換器12によりデジタル数値化されて第1入出力回路13を経由して中央処理装置(本発明の「停滞判別手段」および「搬送停止手段」に相当する。)14に送られる。この中央処理装置(CPU)14はメモリ15に書かれているプログラムの内容に従って各種演算と制御を行う。ここで、メモリ15は、プログラム内容が書き込まれたROM(Read Only Memory)や、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、電源を切っても消えない不揮発性メモリで、運転パラメータや秤のスパン値等を記憶するEEPROM相当のメモリなどから構成されている。
【0019】
第1入出力回路13には、操作設定表示装置16が接続されている。この操作設定表示装置16は、例えば、液晶表示装置にタッチスクリーンを貼り付けてなるタッチパネル形式の操作設定装置であって、表示画面上の表示ボタン等を押すことにより、運転の開始・停止や、運転パラメータの設定、運転結果の表示などの各種操作を行うことができるように構成されている。この操作設定表示装置16の操作により、被検査物品8の適量重量範囲の下限値と上限値が設定される。
【0020】
振分コンベヤ4には、振分装置17が付設されている。この振分装置17は、振分コンベヤ4の一側に配されて振分コンベヤ4のベルト6上に載っている被検査物品8を振分コンベヤ4の他側へと押し出すプッシャー18と、CPU14から第2入出力回路19を経由して送られる振分信号を受けてプッシャー18を駆動するプッシャー駆動装置20とを備え、振分コンベヤ4によって搬送されている適量重量範囲にない被検査物品8を振分コンベヤ4の他側に付設の排出シュート21を介して排除することができるように構成されている。
【0021】
送込コンベヤ2と計量コンベヤ3との間に設置される渡り板9の搬送方向下流側には、送込コンベヤ2から計量コンベヤ3上に被検査物品8が送り込まれたことを検知する物品通過検知手段22が設けられている。この物品通過検知手段22は、被検査物品8の通過を検知するためのセンサとして計量コンベヤ3の搬送経路を横切る方向に配置される投光器22aと受光器22bとより構成され、被検査物品8が計量コンベヤ3の上流側端部位置を通過する際、投光器22aから投光される赤外線が被検査物品8により遮光されて受光器22bに届かないことで被検査物品8が計量コンベヤ3の上流側端部位置を通過したことを検知し、この際の検知信号として物品通過検知信号が受光器22bから第2入出力回路19を介してCPU14に送られるようになっている。
【0022】
振分コンベヤ4の他側近傍には、振分装置17によって被検査物品8が搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知手段23が設けられている。この不良品排除検知手段23は、被検査物品8の通過を検知するためのセンサとして排出シュート21の排出経路を横切る方向に配置される投光器23aと受光器23bとより構成され、振分コンベヤ4のベルト6上に載っている被検査物品8がプッシャー18によって押し出されて排出シュート21から排除される際、投光器23aから投光される赤外線が被検査物品8により遮光されて受光器23bに届かないことで被検査物品8が振分コンベヤ4の搬送経路上から排除されたことを検知し、この際の検知信号として不良品排除検知信号が受光器23bから第2入出力回路19を介してCPU14に送られるようになっている。
【0023】
振分コンベヤ4と後段コンベヤ5との間に設置される渡り板9の搬送方向下流側には、振分コンベヤ4から後段コンベヤ5上に被検査物品8が送り込まれたことを検知する良品通過検知手段24が設けられている。この良品通過検知手段24は、被検査物品8の通過を検知するためのセンサとして後段コンベヤ5の搬送経路を横切る方向に配置される投光器24aと受光器24bとより構成され、被検査物品8が後段コンベヤ5の上流側端部位置を通過する際、投光器24aから投光される赤外線が被検査物品8により遮光されて受光器24bに届かないことで被検査物品8が後段コンベヤ5の上流側端部位置を通過したことを検知し、この際の検知信号として良品通過検知信号が受光器24bから第2入出力回路19を介してCPU14に送られるようになっている。
【0024】
次に、重量選別機1による重量選別処理を図3のフローチャートと図1を用いて説明する。なお、図3において記号「S」は、ステップを表わす。
【0025】
被検査物品8が物品通過検知手段22で検知されると(S1)、A/D変換器12にてデジタル数値化されたロードセル10からの重量信号を第1入出力回路13を介して取り込んで計量を開始し(S2)、取り込んだ重量信号に基づいて演算処理を実行して、その演算結果と操作設定表示装置16で予め設定された適量重量範囲の数値データとから被検査物品8が適量重量範囲にあるか否かを判別する(S3)。
【0026】
ステップS3の判別処理に基づいてステップS4において被検査物品8が適量重量範囲にない不良品であると判断したときには、まず振分フラグをセットし(S5)、次いで振分開始時間タイマー25の振分開始時間をセットし(S6)、その後、振分タイミング時間タイマー26の振分タイミング時間をセットする(S7)。
【0027】
一方、ステップS3の判別処理に基づいてステップS4において被検査物品8が適量重量範囲にある良品であると判断したときには、まず良品通過フラグをセットし(S8)、次いで良品通過開始時間タイマー27の良品通過開始時間をセットし(S9)、その後、良品通過タイミング時間タイマー28の良品通過タイミング時間をセットする(S10)。
【0028】
次に、被検査物品8が搬送経路上で停滞しているか否かを判別する停滞判別処理について図4のフローチャートと図1を用いて説明する。なお、図4において記号「T」は、ステップを表わす。この停滞判別処理は、一定時間毎に実行されるものである。
【0029】
(ステップT1〜ステップT4の処理内容)
振分フラグがセットされている状態において(T1:「Yes」)、振分開始時間がタイムアップしており(T2:「Yes」)、しかも不良品排除検知手段23にて被検査物品8が搬送経路上から排除されたことを検知すると(T3:「Yes」)、振分フラグをリセットし(T4)、振り分けされるべき被検査物品8の処理を終わる。
【0030】
(ステップT5の処理内容)
ステップT2において、振分開始時間がタイムアップしていないと判断したとき、振分開始時間タイマー25の設定時間を減らす。
【0031】
(ステップT6の処理内容)
ステップT3において、被検査物品8が搬送経路上から排除されたことが不良品排除検知手段23によって検知されないときには、振分タイミング時間がタイムアップしたか否かを判断する。
【0032】
(ステップT7およびステップT8の処理内容)
ステップT6において、振分タイミング時間がタイムアップしていないと判断したとき、振分タイミング時間タイマー26の設定時間を減らす(T7)。
ステップT6において、振分タイミング時間がタイムアップしていると判断したとき、被検査物品8が搬送経路上で停滞していると判断して、警報器29(本発明の「警報発生手段」に相当する。)に警報発生信号を送信するとともに、モータ停止信号を各コンベヤ2〜5の駆動モータ7に向けて出力する(T8)。これにより、被検査物品8が搬送経路上で停滞している旨の警報が警報器29から発せられるとともに、送込コンベヤ2、計量コンベヤ3、振分コンベヤ4および後段コンベヤ5が停止される。
【0033】
ステップT9からは、適量重量範囲にある被検査物品8、つまり良品が搬送経路を正常に通過している否かを調べる処理であり、ステップT9において良品通過フラグがセットされているか否かを判断し、良品通過フラグがセットされていないときにはフローを終了し、良品通過フラグがセットされているときには以下に述べる処理を実行する。
【0034】
(ステップT9〜ステップT12の処理内容)
良品通過フラグがセットされている状態において(T9:「Yes」)、良品通過開始時間がタイムアップしており(T10:「Yes」)、しかも良品通過検知手段24にて被検査物品8が振分コンベヤ4から後段コンベヤ5上に送り込まれたことを検知すると(T11:「Yes」)、良品通過フラグをリセットし(T12)、良品として通過されるべき被検査物品8の処理を終わる。
【0035】
(ステップT13の処理内容)
ステップT10において、良品通過開始時間がタイムアップしていないと判断したとき、良品通過開始時間タイマー27の設定時間を減らす。
【0036】
(ステップT14の処理内容)
ステップT11において、被検査物品8が振分コンベヤ4から後段コンベヤ5上に送り込まれたことを良品通過検知手段24によって検知されないときには、良品通過タイミング時間がタイムアップしたか否かを判断する。
【0037】
(ステップT15およびステップT16の処理内容)
ステップT14において、良品通過タイミング時間がタイムアップしていないと判断したとき、良品通過タイミング時間タイマー28の設定時間を減らす(T15)。
ステップT14において、良品通過タイミング時間がタイムアップしていると判断したとき、被検査物品8が搬送経路上で停滞していると判断して、警報器29に警報発生信号を送信するとともに、モータ停止信号を各コンベヤ2〜5の駆動モータ7に向けて出力する(T16)。これにより、被検査物品8が搬送経路上で停滞している旨の警報が警報器29から発せられるとともに、送込コンベヤ2、計量コンベヤ3、振分コンベヤ4および後段コンベヤ5が停止される。
【0038】
本実施形態の重量選別機1によれば、ステップT3およびステップT6並びにステップT11およびステップT14において、不良品排除検知手段23および良品通過検知手段24からの検知信号と該検知信号の検知タイミングとに基づいて被検査物品8が搬送経路上で停滞しているか否かが判別され、被検査物品8が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたとき、ステップT8およびステップT16において、警報が発生されるとともに、送込コンベヤ2、計量コンベヤ3、振分コンベヤ4および後段コンベヤ5が停止されるので、被検査物品8の搬送経路上での停滞に起因する選別ミスを確実に防ぐことができるとともに、良品が不良品として排除されたり、不良品が良品として出荷されたりするのを確実に防ぐことができる。
【0039】
以上、本発明の重量選別機について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係る重量選別機の概略システム構成図
【図2】本実施形態の重量選別機の平面図
【図3】重量選別処理を説明するフローチャート
【図4】停滞判別処理を説明するフローチャート
【図5】従来の重量選別機の概略構成とその問題点を説明する図
【符号の説明】
【0041】
1 重量選別機
2 送込コンベヤ
3 計量コンベヤ
4 振分コンベヤ
5 後段コンベヤ
8 被検査物品
14 CPU
17 振分装置
22 物品通過検知手段
23 不良品排除検知手段
24 良品通過検知手段
29 警報器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査物品の搬送経路の上流側から下流側に向けて順に配される計量コンベヤ、振分コンベヤおよび後段コンベヤを備え、前記計量コンベヤによって搬送されている被検査物品の重量を測定してその被検査物品が適量重量範囲にあるか否を判別し、被検査物品が適量重量範囲にないとき、前記振分コンベヤに付設の振分装置に振分信号を送ってその適量重量範囲にない被検査物品を搬送経路上から排除し、被検査物品が適量重量範囲にあるとき、その適量重量範囲にある被検査物品を前記振分コンベヤから後段コンベヤへと送り出すように構成される重量選別機において、
前記振分装置によって被検査物品が搬送経路上から排除されたことを検知する不良品排除検知手段と、
前記振分コンベヤから後段コンベヤ上に被検査物品が送り込まれたことを検知する良品通過検知手段と、
前記不良品排除検知手段および良品通過検知手段からの検知信号と該検知信号の検知タイミングとに基づいて被検査物品が搬送経路上で停滞しているか否かを判別する停滞判別手段と、
前記停滞判別手段によって被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに警報を発する警報発生手段と
を備えることを特徴とする重量選別機。
【請求項2】
前記停滞判別手段によって被検査物品が搬送経路上で停滞している旨の判別結果が得られたときに前記計量コンベヤ、振分コンベヤおよび後段コンベヤを停止させる搬送停止手段が設けられる請求項1に記載の重量選別機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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