金型装置
【課題】 主型の中央部に固定される中央金型部を組み付けの基準として、周囲に複数の金型部を簡単に位置決めして移動しないようにして固定作業ができる。
【解決手段】 主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの外周に主型20の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置である。中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置する。中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせる。
【解決手段】 主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの外周に主型20の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置である。中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置する。中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂の成形品を形成するための金型を構成するに当たって、複数の分割金型部を組み付けて金型を構成するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から合成樹脂の成形品、例えば合成樹脂製のパレットを形成するための金型を複数の分割金型部に分割し、これらの分割金型部と、サイズにより選択的に使用するスペーサ用金型部とを適宜組み合わせて異なるサイズのパレットを形成できるようにしたものが特許文献1、特許文献2により知られている。
【0003】
特許文献1に示された従来例にあっては、1つの桁部と該桁部の周囲のデッキ面部の一部を形成するための平面視四角形状をした桁部・デッキ面部形成用分割金型部を基本の金型部とし、この平面視四角形状をした桁部・デッキ面部形成用分割金型部を9つ用意し、各桁部・デッキ面部形成用分割金型部間にサイズに応じて平面視四角形状をしたスペーサ用金型部を選択的に介在させるように組み付けて金型を構成している。この従来例にあっては、平面視四角形状の桁部・デッキ面部形成用分割金型部と平面視四角形状のスペーサ用金型部とを並べて組み付けるので、各金型部を主型の片面に沿って配置して各金型部の位置合わせをおこなってボルトで固定するに当たり、主型の片面の中央部に位置する中央の桁部・デッキ面部形成用分割金型部を共通の金型部として使用するものであるが、この中央の桁部・デッキ面部形成用分割金型部を組み付けの基準として周囲にスペーサ用金型部を配置して取付ける際、スペーサ用金型部の位置決めが難しく、また、位置決めしてもボルトで固定するまでの間に外力が加わると移動して再度位置決め作業をしなければならないという問題があり、複数の金型部を組み付けて金型を構成するための作業が面倒となる。
【0004】
また、特許文献2に示された従来例にあっては、各桁部を形成する各桁部形成用金型部をそれぞれ4分割すると共に、更に、サイズに応じて4分割した桁部形成用金型部内に桁用スペーサ金型部を介在させ、また、桁部分を除くデッキ面部を形成するためのデッキ面部形成用金型部を上記桁部形成用金型部とは別体とし、更にこのデッキ面部形成用金型部を複数に分割してサイズに応じて分割したデッキ面部形成用金型部内にデッキ用スペーサ金型部を介在させることで、異なるサイズのパレットを形成するための金型を構成するようにしている。このような特許文献2に示された従来例にあっては、各金型部を主型の片面に沿って配置して各金型部の位置合わせをおこなってボルトで固定するに当たり、主型の片面の中央部に位置する桁部形成用金型部は、サイズに応じてスペーサを介在させたり、あるいはスペーサを介在させなかったりと種々異なり、また、スペーサを介在させる場合でもスペーサの大きさや形状が異なるため、主型の片面中央部に取付ける中央の桁部形成用金型部もサイズに応じてその都度取付け直す必要があって、主型の中央部に予め取付けてある桁部形成用金型部を取付けの基準として周囲に他の金型部を位置決めして組み付けるというような組み付けができず、また、各金型部の位置決めもし難く、これにより、複数の金型部の位置決め、組み付け作業が面倒となるという問題がある。
【特許文献1】実公昭51−3557号公報
【特許文献2】特開平6−79757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部を組み付けの基準として、周囲に複数の金型部を簡単に位置決めして移動しないようにした状態で固定作業ができて、複数の金型部の組み付け作業が簡略化できる金型装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る金型装置は、主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの外周に主型20の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置であって、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置し、上記中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせて成ることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成とすることで、主型20の片面の中央部に固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、凹部23と突部24との嵌め合いという簡単な構成で、該中央金型部Aの四隅部の外側及び各辺に沿ってそれぞれ隅金型部21、中間金型部22を正確な位置に位置決めし、隣接する金型部同士が移動しないようにできてボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0008】
また、主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部にL字状に凹んだ凹部23を形成し、主型20の片面側に沿わせた状態で該中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれ隅金型部21の突部である出隅コーナ部を嵌め込むと共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿った中間金型部22を嵌め込むことが好ましい。
【0009】
このような構成とすることで、主型20の片面の中央部に固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、該中央金型部Aの四隅部のL字状に凹んだ凹部23にそれぞれ隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込むことで、中央金型部Aの四隅部の外側に隅金型部21を正確に位置決めすると同時に位置決めした状態で中央金型部Aに沿った方向に外力で移動しないようにでき、更に、中間金型部22を隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿って嵌め込むことで、中間金型部22を正確な位置に位置決めすると同時に位置決めした状態で中央金型部Aに沿った方向に外力で移動しないようにできるものであり、ボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0010】
また、隅金型部21がL字状をしていて、中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅金型部40を嵌め込むことが好ましい。
【0011】
このような構成とすることで、主型20の中央部に取付けた中央金型部Aを組み付けの基準として、主型20の四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込んで位置決めして移動しないように組み込み、次に、このように位置決めして移動しなようにしたL字状の隅金型部21を次の組み付けの基準として出隅金型部40を位置決めして組み込むことができ、ボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0012】
また、デッキ面部100の片面の中央部及び四隅部及び隅部間にそれぞれ1つの中央桁部101d、4つの隅桁部101c、4つの中間桁部101eを突設したパレット102を成形するための金型装置であって、中央金型部Aの中央に設けた中央孔11に中央桁部101dを形成するための中央桁部形成用金型部10を嵌め込み、コ字状をした中間金型部22の中間に設けた中間凹部41に中間桁部101eを形成するための中間桁部形成用金型部9を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に隅桁部101cを形成するための出隅桁部形成用金型部8を構成する出隅金型部40を嵌め込むことが好ましい。
【0013】
このような構成とすることで、主型20の中央部に取付けた中央金型部Aを組み付けの基準として、各金型部を正確な位置に位置決めして組み付けることができて、パレット102を形成するための金型を簡単に形成することができる。
【0014】
また、中央桁部101dの4隅、中間桁部101eの4隅、隅桁部101cの4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部101eと対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部10の4隅、中間桁部形成用金型部9の4隅、出隅桁部形成用金型部8の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部9と対向する3隅を湾曲又は面取りすることが好ましい。
【0015】
このような構成とすることで、フォーク挿入部にフォークを挿入した場合、フォーク挿入部に挿入されたフォークの先端が桁部101の一部に当たって欠けることやフォークの先端が引っ掛かりやすくて上手く差し込めないというようなトラブルが発生せず、桁部101を傷付けることなく奥までフォークを差し込むことができるものである。また、桁部101のコーナ部分にバリが出難いので使用してもバリがごみになることがない。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、主型の片面の中央部に固定された中央金型部を組み付けの基準として、凹部と突部との嵌め合いという簡単な構成で、該中央金型の四隅部の外側及び各辺に沿ってそれぞれ隅金型部、中間金型部を正確な位置に位置決めし、隣接する金型部同士が移動しないようにできてボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0018】
本発明の金型装置は合成樹脂の成形品を成形するための金型装置であるが、添付図面に示す実施形態においては、合成樹脂製のパレット102を成形する金型装置の例が示してある。
【0019】
以下、パレットを成形する金型装置を例として説明する。
【0020】
パレット102は図5(a)(b)、図9(a)(b)、図13(a)(b)のように、デッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設したもので、該パレット102は上記のようにデッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設しただけの形態でも使用が可能であるが、図5(c)、図9(c)、図13(c)に示すように、上記パレット102を2枚使用し、下のパレット102を上下に反転し、対向する桁部101の突出先端部同士を熱溶着などの固着手段で固着してパレット体103を構成してもよいものである。上記パレット102又はパレット体103は隣合う桁部101間の隙間がフォーク挿入部となっている。
【0021】
上記のようなデッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設したパレット102は図14に示すように固定金型1と移動金型2とよりなる金型装置を用いて合成樹脂の圧縮成形により成形するものである。
【0022】
固定金型1乃至移動金型2の少なくとも一方の金型(図14においては上型である固定金型1)を複数の桁部101をそれぞれ形成するための複数の桁部形成用金型部3と、桁部101部分を除くデッキ面部100を形成するためのデッキ面部形成用金型部4とを組み合わせて構成した例である。
【0023】
添付図面に示す実施形態では固定金型1を構成するに当たって、主型20の片面の中央部に予め組み付けの基準となる平面視四角形状をした中央金型部Aをボルトにより取付け、中央金型部Aの外周に中央金型部Aを基準として複数の金型部を位置決めして移動しないように配設してボルトにより取付けるようになっている。すなわち、本発明においては、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に、隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置することを基本とするのであるが、本発明においては、中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるようになっており、これにより主型20の中央部に予め固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、その外周に、4つの隅金型部21、4つの中間金型部22を位置決めし、動かないように配設した状態でボルトにより主型20に取付ける。
【0024】
ここで、中央金型部Aは多品種のパレット102を形成する際に共通して使用される金型部であり、したがって、主型20の片面中央部に同一サイズの中央金型部Aをあらかじめボルトにより固定しておくものである。
【0025】
平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部又は/及び各辺には上記のように凹部23又は突部24が設けてあるが、図1乃至図4、図6乃至図9、図10乃至図13に示す各実施形態では平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部にL字状に凹んだ凹部23を形成してある例が示してある。また、この中央金型部Aの中央部には中央孔11が形成してあり、この中央孔11には中央桁部形成用金型部10が着脱自在に嵌め込まれて主型20に取付けてある。
【0026】
図1乃至図4、図6乃至図9、図10乃至図13に示す実施形態においては、隅金型部21はL字状をしており、中間金型部22はコ字状をしていて中間金型部22には中央金型部Aの辺と対向する辺と反対側の辺部の中間部分に中間凹部41が形成してある。
【0027】
上記の隅金型部21、中間金型部22を中央金型部Aの周囲に位置決めして取付けるに当たっては、まず、図4(a)のように中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれ隅金型部21の出隅コーナ部(この出隅コーナ部が隅金型部21の凹部23に嵌め込まれる突部24となっている)を嵌め込んで位置決めする。これにより凹部23への突部24の嵌め込みにより隅金型部21があらかじめ主型20の中央部に固定された中央金型部Aに対してこれを取付け基準として位置決めされると共に、位置決めされた隅金型部21に図4(a)の矢印イ方向、ロ方向に外力が作用しても中央金型部Aに対して相対的にずれることがなく、位置決め状態が保持されることになる。
【0028】
次に、上記のように中央金型部Aの隅部に位置決め保持された隅金型部21と、中央金型部Aを位置決めの基準として、中間金型部22を隅金型部21の側辺と中央金型部Aの一辺に当接させるように中間金型部22を嵌め込むことで中間金型部22が位置決めされて位置決めされた状態が保持される。
【0029】
この場合、中間金型部22の両側に位置する隅金型部21を中央金型部Aの各隅部に嵌め込んで位置決めした状態で、対向する隅金型部21間の中間金型部22を嵌め込んで位置決めしてもよく、あるいは、1つの隅金型部21を中央金型部Aの1隅部に嵌め込んで位置決めした状態で、中間金型部22の一辺を該隅金型部21の一側面に当接すると共に中央金型部Aの一辺に当接して位置決めし、その後、別の隅金型部21を中央金型部Aの隣の隅部の凹部に嵌め込んで位置決めすることで、該別の隅金型部21の一側面に上記先に位置決めして配置した中間金型部22の別の側面を当接して位置規制するようにしてもよい。
【0030】
このようにして、主型20の片面の中央部にあらかじめ固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、中央金型部Aの四隅と各辺の外側とにそれぞれ4つの隅金型部21と4つの中間金型部22とを位置決め保持し、更に、コ字状をした中間金型部22の中間に設けた中間凹部41に中間桁部形成用金型部9を嵌め込むと共に、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅桁部形成用金型部8を構成する出隅金型部40を嵌め込んで位置決め保持する。
【0031】
その後、外周に位置する金型部の外側に複数に分割されたガイド枠37を配置して外周に位置する金型部を中央金型部A側に向けて押圧するように主型20に取付けることで、隣接する各金型部同士をぴったりと当接した状態とし、この状態で各金型部を主型20にボルトで取付けたり、隣接する金型部同士をボルトで連結したりする。これにより図5や図9や図13等に示すようなパレット102を形成するための図1、図6、図10に示す金型(実施形態では固定金型1)が形成される。
【0032】
ここで、中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22には形成されるパレット102のデッキ面部100の桁部101部分を除く裏面側の底面リブ部104を形成するためのリブ形成用キャビティ部32となる浅い溝33が形成してあり、浅い溝33よりも奥側の部位には冷却路34が形成してある。
【0033】
また、中央金型部Aの中央孔11に嵌め込んで取付けてある中央桁部形成用金型部10は形成されるパレット102の裏面の中央部に形成される中央桁部101dを形成するための金型部であり、出隅桁部形成用金型部8は形成されるパレット102の裏面の各隅部に形成される隅桁部101cを形成するための金型部であり、中間桁部形成用金型部9は形成されるパレット102の裏面の各辺の中間部分に形成される中間桁部101eを形成するための金型部であり、これらの桁部形成用金型部3には桁部101の外周桁壁101aや補強リブ101bを形成するための外周桁壁形成用キャビティ部17や補強リブ形成用キャビティ部19となる深さの深い溝18を形成してあり、この溝18は上記中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22には形成される溝33よりも溝深さが深いものである。各桁部形成用金型部3の深い溝18の溝底よりも奥側の部位には冷却水を流す冷却路34が形成してあり、更に、上記深い溝18の間の部位には上記冷却路34に連通した冷却タンク部39が形成してある。
【0034】
上記のようにしてデッキ面部100の片面に複数(実施形態では9個)の桁部101を突設したパレット102を形成するための金型を、主型20の片面に中央金型部Aを組み付けの基準として他の複数種類の金型部を組み付けて構成するのであるが、中央金型部Aを共通の金型とし、他の上記隅金型部21、中間金型部22、出隅桁部形成用金型部8、中間桁部形成用金型部9の一部又は全部の平面視におけるサイズの異なるものを組み合わせることで、例えば、図1や図6や図10のように種々の平面サイズの異なるパレット102を形成するための金型を構成できる。
【0035】
すでに述べたように、中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22はパレット102のデッキ面部100を形成するための金型部であるが、組み付けに当たっての基準となる中央金型部Aが各サイズのパレット102を形成する金型を構成する際に共通して使用するだけでなく、隅金型部21、中間金型部22をそれぞれ複数の分割型に分割し、この複数の分割型のうち、各サイズのパレット102を形成する金型を構成する際に共通して使用する共通型6と、サイズの異なる金型を構成する際に選択的に使用されるスペーサ型7との2種類に分割してある。
【0036】
隅金型部21における共通型6としては、出隅桁部形成用金型部8の中央桁部形成用金型部10に対向するコーナ部の外側に位置する部分に配置する1つの隅コーナ共通型6aと、出隅桁部形成用金型部8の中間桁部形成用金型部9と対向する2辺の各外側に位置する部分に配置する2つの隅側部共通型6bとの3つで構成してある。また、中間金型部22における共通型6は、中間桁部形成用金型部9の中央桁部形成用金型部10に対向する辺の外側に位置する部分に配置する1つの中間中央共通型6cと、中間桁部形成用金型部9の隅桁部形成用金型部8と対向する2辺の各外側に位置する部分に配置する2つの中間側部共通型6dとの3つで構成してある。
【0037】
また、複数の桁部形成用金型部3はそれぞれ独立した一体のブロックとして形成してあり、形成する桁部101の突出長さが同じものの場合、中央桁部形成用金型部10は、平面視におけるサイズは1種類であるが、中間桁部形成用金型部9としては、上記中央桁部形成用金型部10と対向する辺のサイズが上記中央桁部形成用金型部10の対向する辺と同じで且つ出隅桁部形成用金型部8と対向する辺のサイズが異なる複数種類あり、また、出隅桁部形成用金型部8としては、上記中間桁部形成用金型部9とそれぞれ対向する各辺のサイズが中間桁部形成用金型部9の対向する辺の複数種類のサイズと同じ複数種類のサイズとなった複数種類ある。
【0038】
また、上記各桁部形成用金型部3としては形成する桁部101の突出長さの違いにより高さ(溝深さ)が異なる複数種類のものがある。
【0039】
そして、上記の主型20の片面中央部にあらかじめ固定されるサイズが同じ中央金型部Aと、サイズが同じ中央桁部形成用金型部10と、複数の共通型6とサイズによって必要なスペーサ型7とを組み合わせて構成したL字状をした隅金型部21と、複数の共通型6とサイズによって必要なスペーサ型7とを組み合わせて構成したコ字状をした中間金型部22と、出隅金型部40となる出隅桁部形成用金型部8(サイズが異なる複数種類のうちのいずれかを選択して使用する)と、中間桁部形成用金型部9(サイズが異なる複数種類のうちのいずれかを選択して使用する)とを組み合わせることで、例えば、図1や図6や図10に示すような各種サイズの金型を形成することができる。図6に示すものは最小サイズの金型であり、この例ではスペーサ型7は使用せず、また、隅桁部形成用金型部8、中間桁部形成用金型部9はいずれも最小のサイズのものを使用している。
【0040】
本発明においては、更に、形成されるパレット102の中央桁部の4隅、中間桁部の4隅、隅桁部の4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部と対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部10の4隅、中間桁部形成用金型部9の4隅、出隅桁部形成用金型部8の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部9と対向する3隅を湾曲又は面取りしてある。これにより形成されるパレット102の桁部101間に形成されるフォーク挿入部にフォークを挿入した場合、フォーク挿入部に挿入されたフォークの先端が桁部101の一部に当たって欠けることやフォークの先端が引っ掛かりやすくて上手く差し込めないというようなトラブルが発生せず、桁部101を傷付けることなく奥までフォークを差し込むことができるものである。また、桁部101のコーナ部分にバリが出難いので使用してもバリがごみになることがない。
【0041】
また、本発明においては、添付図面に示すように、金型(固定金型1)の外周に位置する桁部形成用金型部3及びデッキ面部形成用金型部4の各外周に沿った辺には突出長さが長い枠部38を一体に設けてある。
【0042】
上記のようにして上型である固定金型1を構成するのであるが、この固定金型1と対をなす移動金型2の上面外周には段部28が設けてあり、固定金型1に移動金型2を型閉めした状態で上記移動金型2と固定金型1との間に隙間が形成されてこの隙間がパレット102のデッキ面部100の表面を形成するためのデッキ表面形成用キャビティ部29となり、上記固定金型1の外周に設けられた突出長さの長い枠部38が段部28に当接するようになっている。そして、上記デッキ表面形成用キャビティ部29が前記の桁部形成用金型部3に設けた深い溝18よりなる補強リブ形成用キャビティ部19や前記デッキ面部形成用金型部4に設けた浅い溝33よりなるリブ形成用キャビティ部32と連通して形成しようとするパレット102に対応したキャビティが形成される。
【0043】
また、上記のように各金型部を組み付けて固定金型1を構成した場合、各金型部に設けた冷却路34は単独で外部の冷却管36に連結してもよく、あるいは隣接する金型部の冷却路34の端部同士を連通させてもよい。隣接する金型部の冷却路34の端部同士を連通させる場合には水漏れがしないように隣接する金型部の突き合わせ部分にパッキンなどを介在させて連通させる。
【0044】
成形に当たっては、固定金型1に対して移動金型2を少し離した状態で(つまり、枠部38が段部28から少し離れた状態で)、ゲート部26(図1に示す実施形態では中央金型部Aにゲート部26を設けた例を示している)から合成樹脂をキャビティ内に注入し、次に、移動金型2を移動してキャビティ内に入れた合成樹脂を加圧して圧縮しながら枠部38が段部28に当接するまで型締めして成形するものである。ここで、冷却管36から水などの冷媒が冷却路34に供給され、冷媒が冷却管36を流れることで金型が冷却される。この時、デッキ面部形成用分割型5においてはリブ形成用キャビティ部32となる浅い溝33の奥側に設けた冷却路34で冷却されるが、桁部形成用金型部3においては深い溝18であるため、深い溝18の溝奥側においては冷却路34で冷却され、深い溝18間においては冷却タンク部39で冷却されることになって、桁部形成用金型部3部分のキャビティ部の各部分が均一に冷却されることになる。
【0045】
成形が完了すると移動金型2を上記とは逆方向に移動して型開きすると共に、成形品であるパレット102を取出すものである。
【0046】
そして、平面視におけるサイズの異なるパレット102を形成するには前述のようにサイズによって必要なスペーサ型7を選択的に組み合わせることで種々のサイズのパレット102を形成することができる。
【0047】
また、本発明においては、使用する桁部形成用金型部3の高さ(キャビティとなる溝の深さ)が異なるものを選択して使用することで、デッキ面部100から突出する桁部101の突出長さが異なるパレット102を形成することができるものである。この場合、デッキ面部100の上下高さ(厚み)は変わらないので、デッキ面部形成用金型部4として溝の深さは一定で、平面視におけるサイズだけが異なるものを選択するだけでよい。
【0048】
上記実施形態においては、隅金型部21がL字状をしていて、中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部(これが突部24となる)を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅金型部40を嵌め込んで位置決めし、隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿った中間金型部22を嵌め込んで位置決めする例を示したが、中央金型部Aと中間金型部22との互いに対向する辺のいずれかに一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して、中央金型部Aの4辺に沿って突部24と凹部23との嵌め込みにより位置決めし、このようにして中央金型部Aに対して中間金型部22を位置決めして移動しないようにした状態で中央金型部Aと該中間金型部22とをそれぞれ基準として隅金型部21を嵌め込んで位置決めするようにしてもよいものである。
【0049】
また、中央金型部Aと中間金型部22との互いに対向する辺のいずれかに一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成し、更に、中央金型部Aの四隅の凹部23を形成し、隅金型部21に突部24(つまり出隅コーナ部)を形成するようにしてもよい。
【0050】
図15のX1、X2、X3、X4、X5にはそれぞれ凹部23と突部24との各形態の例を示している。これらX1、X2、X3、X4、X5の凹凸の嵌め合いを単独でまたは複数種類組み合わせることで、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置して相互の位置決めをするようにしてもよいものである。
【0051】
また、上記実施形態においては、金型装置としてパレット102を成形する金型装置の例を示したが、必ずしもこれにのみ限定されず、パレット102のような桁部101(脚)が存在する他の合成樹脂成形品(例えば合成樹脂製のOAフロア等)を成形するための金型装置にも適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の金型部の組み付けの一例を示す平面図である。
【図2】同上の分解平面図である。
【図3】同上の更に分解した平面図である。
【図4】(a)は同上突部と凹部とを嵌め合わせて位置決めした状態を示す部分平面図であり、(b)はガイド枠により金型部を押して最終位置決めしている状態を示す平面図である。
【図5】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図6】本発明の金型部の組み付けの他例を示す平面図である。
【図7】同上の分解平面図である。
【図8】同上の更に分解した平面図である。
【図9】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図10】本発明の金型部の組み付けの更に他例を示す平面図である。
【図11】同上の分解平面図である。
【図12】同上の更に分解した平面図である。
【図13】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図14】同上の金型を用いた金型装置の断面図である。
【図15】本発明の更に他の実施形態の金型部の組み付け例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0053】
8 出隅桁部形成用金型部
9 中間桁部形成用金型部
10 中央桁部形成用金型部
20 主型
21 隅金型部
22 中間金型部
23 凹部
24 突部
100 デッキ面部
101 桁部
101c 中央桁部
101d 隅桁部
101e 中間桁部
102 パレット
A 中央金型部
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂の成形品を形成するための金型を構成するに当たって、複数の分割金型部を組み付けて金型を構成するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から合成樹脂の成形品、例えば合成樹脂製のパレットを形成するための金型を複数の分割金型部に分割し、これらの分割金型部と、サイズにより選択的に使用するスペーサ用金型部とを適宜組み合わせて異なるサイズのパレットを形成できるようにしたものが特許文献1、特許文献2により知られている。
【0003】
特許文献1に示された従来例にあっては、1つの桁部と該桁部の周囲のデッキ面部の一部を形成するための平面視四角形状をした桁部・デッキ面部形成用分割金型部を基本の金型部とし、この平面視四角形状をした桁部・デッキ面部形成用分割金型部を9つ用意し、各桁部・デッキ面部形成用分割金型部間にサイズに応じて平面視四角形状をしたスペーサ用金型部を選択的に介在させるように組み付けて金型を構成している。この従来例にあっては、平面視四角形状の桁部・デッキ面部形成用分割金型部と平面視四角形状のスペーサ用金型部とを並べて組み付けるので、各金型部を主型の片面に沿って配置して各金型部の位置合わせをおこなってボルトで固定するに当たり、主型の片面の中央部に位置する中央の桁部・デッキ面部形成用分割金型部を共通の金型部として使用するものであるが、この中央の桁部・デッキ面部形成用分割金型部を組み付けの基準として周囲にスペーサ用金型部を配置して取付ける際、スペーサ用金型部の位置決めが難しく、また、位置決めしてもボルトで固定するまでの間に外力が加わると移動して再度位置決め作業をしなければならないという問題があり、複数の金型部を組み付けて金型を構成するための作業が面倒となる。
【0004】
また、特許文献2に示された従来例にあっては、各桁部を形成する各桁部形成用金型部をそれぞれ4分割すると共に、更に、サイズに応じて4分割した桁部形成用金型部内に桁用スペーサ金型部を介在させ、また、桁部分を除くデッキ面部を形成するためのデッキ面部形成用金型部を上記桁部形成用金型部とは別体とし、更にこのデッキ面部形成用金型部を複数に分割してサイズに応じて分割したデッキ面部形成用金型部内にデッキ用スペーサ金型部を介在させることで、異なるサイズのパレットを形成するための金型を構成するようにしている。このような特許文献2に示された従来例にあっては、各金型部を主型の片面に沿って配置して各金型部の位置合わせをおこなってボルトで固定するに当たり、主型の片面の中央部に位置する桁部形成用金型部は、サイズに応じてスペーサを介在させたり、あるいはスペーサを介在させなかったりと種々異なり、また、スペーサを介在させる場合でもスペーサの大きさや形状が異なるため、主型の片面中央部に取付ける中央の桁部形成用金型部もサイズに応じてその都度取付け直す必要があって、主型の中央部に予め取付けてある桁部形成用金型部を取付けの基準として周囲に他の金型部を位置決めして組み付けるというような組み付けができず、また、各金型部の位置決めもし難く、これにより、複数の金型部の位置決め、組み付け作業が面倒となるという問題がある。
【特許文献1】実公昭51−3557号公報
【特許文献2】特開平6−79757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部を組み付けの基準として、周囲に複数の金型部を簡単に位置決めして移動しないようにした状態で固定作業ができて、複数の金型部の組み付け作業が簡略化できる金型装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る金型装置は、主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの外周に主型20の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置であって、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置し、上記中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせて成ることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成とすることで、主型20の片面の中央部に固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、凹部23と突部24との嵌め合いという簡単な構成で、該中央金型部Aの四隅部の外側及び各辺に沿ってそれぞれ隅金型部21、中間金型部22を正確な位置に位置決めし、隣接する金型部同士が移動しないようにできてボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0008】
また、主型20の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部にL字状に凹んだ凹部23を形成し、主型20の片面側に沿わせた状態で該中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれ隅金型部21の突部である出隅コーナ部を嵌め込むと共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿った中間金型部22を嵌め込むことが好ましい。
【0009】
このような構成とすることで、主型20の片面の中央部に固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、該中央金型部Aの四隅部のL字状に凹んだ凹部23にそれぞれ隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込むことで、中央金型部Aの四隅部の外側に隅金型部21を正確に位置決めすると同時に位置決めした状態で中央金型部Aに沿った方向に外力で移動しないようにでき、更に、中間金型部22を隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿って嵌め込むことで、中間金型部22を正確な位置に位置決めすると同時に位置決めした状態で中央金型部Aに沿った方向に外力で移動しないようにできるものであり、ボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0010】
また、隅金型部21がL字状をしていて、中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅金型部40を嵌め込むことが好ましい。
【0011】
このような構成とすることで、主型20の中央部に取付けた中央金型部Aを組み付けの基準として、主型20の四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部を嵌め込んで位置決めして移動しないように組み込み、次に、このように位置決めして移動しなようにしたL字状の隅金型部21を次の組み付けの基準として出隅金型部40を位置決めして組み込むことができ、ボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるものである。
【0012】
また、デッキ面部100の片面の中央部及び四隅部及び隅部間にそれぞれ1つの中央桁部101d、4つの隅桁部101c、4つの中間桁部101eを突設したパレット102を成形するための金型装置であって、中央金型部Aの中央に設けた中央孔11に中央桁部101dを形成するための中央桁部形成用金型部10を嵌め込み、コ字状をした中間金型部22の中間に設けた中間凹部41に中間桁部101eを形成するための中間桁部形成用金型部9を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に隅桁部101cを形成するための出隅桁部形成用金型部8を構成する出隅金型部40を嵌め込むことが好ましい。
【0013】
このような構成とすることで、主型20の中央部に取付けた中央金型部Aを組み付けの基準として、各金型部を正確な位置に位置決めして組み付けることができて、パレット102を形成するための金型を簡単に形成することができる。
【0014】
また、中央桁部101dの4隅、中間桁部101eの4隅、隅桁部101cの4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部101eと対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部10の4隅、中間桁部形成用金型部9の4隅、出隅桁部形成用金型部8の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部9と対向する3隅を湾曲又は面取りすることが好ましい。
【0015】
このような構成とすることで、フォーク挿入部にフォークを挿入した場合、フォーク挿入部に挿入されたフォークの先端が桁部101の一部に当たって欠けることやフォークの先端が引っ掛かりやすくて上手く差し込めないというようなトラブルが発生せず、桁部101を傷付けることなく奥までフォークを差し込むことができるものである。また、桁部101のコーナ部分にバリが出難いので使用してもバリがごみになることがない。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、主型の片面の中央部に固定された中央金型部を組み付けの基準として、凹部と突部との嵌め合いという簡単な構成で、該中央金型の四隅部の外側及び各辺に沿ってそれぞれ隅金型部、中間金型部を正確な位置に位置決めし、隣接する金型部同士が移動しないようにできてボルトにより本固定するまでの各金型部の組み付け作業が簡単且つ正確にできるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0018】
本発明の金型装置は合成樹脂の成形品を成形するための金型装置であるが、添付図面に示す実施形態においては、合成樹脂製のパレット102を成形する金型装置の例が示してある。
【0019】
以下、パレットを成形する金型装置を例として説明する。
【0020】
パレット102は図5(a)(b)、図9(a)(b)、図13(a)(b)のように、デッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設したもので、該パレット102は上記のようにデッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設しただけの形態でも使用が可能であるが、図5(c)、図9(c)、図13(c)に示すように、上記パレット102を2枚使用し、下のパレット102を上下に反転し、対向する桁部101の突出先端部同士を熱溶着などの固着手段で固着してパレット体103を構成してもよいものである。上記パレット102又はパレット体103は隣合う桁部101間の隙間がフォーク挿入部となっている。
【0021】
上記のようなデッキ面部100の片面に複数の桁部101を突設したパレット102は図14に示すように固定金型1と移動金型2とよりなる金型装置を用いて合成樹脂の圧縮成形により成形するものである。
【0022】
固定金型1乃至移動金型2の少なくとも一方の金型(図14においては上型である固定金型1)を複数の桁部101をそれぞれ形成するための複数の桁部形成用金型部3と、桁部101部分を除くデッキ面部100を形成するためのデッキ面部形成用金型部4とを組み合わせて構成した例である。
【0023】
添付図面に示す実施形態では固定金型1を構成するに当たって、主型20の片面の中央部に予め組み付けの基準となる平面視四角形状をした中央金型部Aをボルトにより取付け、中央金型部Aの外周に中央金型部Aを基準として複数の金型部を位置決めして移動しないように配設してボルトにより取付けるようになっている。すなわち、本発明においては、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に、隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置することを基本とするのであるが、本発明においては、中央金型部Aの隅部と隅金型部21のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部Aの辺と中間金型部22のいずれか一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して凹部23と突部24を嵌め合わせるようになっており、これにより主型20の中央部に予め固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、その外周に、4つの隅金型部21、4つの中間金型部22を位置決めし、動かないように配設した状態でボルトにより主型20に取付ける。
【0024】
ここで、中央金型部Aは多品種のパレット102を形成する際に共通して使用される金型部であり、したがって、主型20の片面中央部に同一サイズの中央金型部Aをあらかじめボルトにより固定しておくものである。
【0025】
平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部又は/及び各辺には上記のように凹部23又は突部24が設けてあるが、図1乃至図4、図6乃至図9、図10乃至図13に示す各実施形態では平面視四角形状をした中央金型部Aの四隅部にL字状に凹んだ凹部23を形成してある例が示してある。また、この中央金型部Aの中央部には中央孔11が形成してあり、この中央孔11には中央桁部形成用金型部10が着脱自在に嵌め込まれて主型20に取付けてある。
【0026】
図1乃至図4、図6乃至図9、図10乃至図13に示す実施形態においては、隅金型部21はL字状をしており、中間金型部22はコ字状をしていて中間金型部22には中央金型部Aの辺と対向する辺と反対側の辺部の中間部分に中間凹部41が形成してある。
【0027】
上記の隅金型部21、中間金型部22を中央金型部Aの周囲に位置決めして取付けるに当たっては、まず、図4(a)のように中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれ隅金型部21の出隅コーナ部(この出隅コーナ部が隅金型部21の凹部23に嵌め込まれる突部24となっている)を嵌め込んで位置決めする。これにより凹部23への突部24の嵌め込みにより隅金型部21があらかじめ主型20の中央部に固定された中央金型部Aに対してこれを取付け基準として位置決めされると共に、位置決めされた隅金型部21に図4(a)の矢印イ方向、ロ方向に外力が作用しても中央金型部Aに対して相対的にずれることがなく、位置決め状態が保持されることになる。
【0028】
次に、上記のように中央金型部Aの隅部に位置決め保持された隅金型部21と、中央金型部Aを位置決めの基準として、中間金型部22を隅金型部21の側辺と中央金型部Aの一辺に当接させるように中間金型部22を嵌め込むことで中間金型部22が位置決めされて位置決めされた状態が保持される。
【0029】
この場合、中間金型部22の両側に位置する隅金型部21を中央金型部Aの各隅部に嵌め込んで位置決めした状態で、対向する隅金型部21間の中間金型部22を嵌め込んで位置決めしてもよく、あるいは、1つの隅金型部21を中央金型部Aの1隅部に嵌め込んで位置決めした状態で、中間金型部22の一辺を該隅金型部21の一側面に当接すると共に中央金型部Aの一辺に当接して位置決めし、その後、別の隅金型部21を中央金型部Aの隣の隅部の凹部に嵌め込んで位置決めすることで、該別の隅金型部21の一側面に上記先に位置決めして配置した中間金型部22の別の側面を当接して位置規制するようにしてもよい。
【0030】
このようにして、主型20の片面の中央部にあらかじめ固定された中央金型部Aを組み付けの基準として、中央金型部Aの四隅と各辺の外側とにそれぞれ4つの隅金型部21と4つの中間金型部22とを位置決め保持し、更に、コ字状をした中間金型部22の中間に設けた中間凹部41に中間桁部形成用金型部9を嵌め込むと共に、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅桁部形成用金型部8を構成する出隅金型部40を嵌め込んで位置決め保持する。
【0031】
その後、外周に位置する金型部の外側に複数に分割されたガイド枠37を配置して外周に位置する金型部を中央金型部A側に向けて押圧するように主型20に取付けることで、隣接する各金型部同士をぴったりと当接した状態とし、この状態で各金型部を主型20にボルトで取付けたり、隣接する金型部同士をボルトで連結したりする。これにより図5や図9や図13等に示すようなパレット102を形成するための図1、図6、図10に示す金型(実施形態では固定金型1)が形成される。
【0032】
ここで、中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22には形成されるパレット102のデッキ面部100の桁部101部分を除く裏面側の底面リブ部104を形成するためのリブ形成用キャビティ部32となる浅い溝33が形成してあり、浅い溝33よりも奥側の部位には冷却路34が形成してある。
【0033】
また、中央金型部Aの中央孔11に嵌め込んで取付けてある中央桁部形成用金型部10は形成されるパレット102の裏面の中央部に形成される中央桁部101dを形成するための金型部であり、出隅桁部形成用金型部8は形成されるパレット102の裏面の各隅部に形成される隅桁部101cを形成するための金型部であり、中間桁部形成用金型部9は形成されるパレット102の裏面の各辺の中間部分に形成される中間桁部101eを形成するための金型部であり、これらの桁部形成用金型部3には桁部101の外周桁壁101aや補強リブ101bを形成するための外周桁壁形成用キャビティ部17や補強リブ形成用キャビティ部19となる深さの深い溝18を形成してあり、この溝18は上記中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22には形成される溝33よりも溝深さが深いものである。各桁部形成用金型部3の深い溝18の溝底よりも奥側の部位には冷却水を流す冷却路34が形成してあり、更に、上記深い溝18の間の部位には上記冷却路34に連通した冷却タンク部39が形成してある。
【0034】
上記のようにしてデッキ面部100の片面に複数(実施形態では9個)の桁部101を突設したパレット102を形成するための金型を、主型20の片面に中央金型部Aを組み付けの基準として他の複数種類の金型部を組み付けて構成するのであるが、中央金型部Aを共通の金型とし、他の上記隅金型部21、中間金型部22、出隅桁部形成用金型部8、中間桁部形成用金型部9の一部又は全部の平面視におけるサイズの異なるものを組み合わせることで、例えば、図1や図6や図10のように種々の平面サイズの異なるパレット102を形成するための金型を構成できる。
【0035】
すでに述べたように、中央金型部A、隅金型部21、中間金型部22はパレット102のデッキ面部100を形成するための金型部であるが、組み付けに当たっての基準となる中央金型部Aが各サイズのパレット102を形成する金型を構成する際に共通して使用するだけでなく、隅金型部21、中間金型部22をそれぞれ複数の分割型に分割し、この複数の分割型のうち、各サイズのパレット102を形成する金型を構成する際に共通して使用する共通型6と、サイズの異なる金型を構成する際に選択的に使用されるスペーサ型7との2種類に分割してある。
【0036】
隅金型部21における共通型6としては、出隅桁部形成用金型部8の中央桁部形成用金型部10に対向するコーナ部の外側に位置する部分に配置する1つの隅コーナ共通型6aと、出隅桁部形成用金型部8の中間桁部形成用金型部9と対向する2辺の各外側に位置する部分に配置する2つの隅側部共通型6bとの3つで構成してある。また、中間金型部22における共通型6は、中間桁部形成用金型部9の中央桁部形成用金型部10に対向する辺の外側に位置する部分に配置する1つの中間中央共通型6cと、中間桁部形成用金型部9の隅桁部形成用金型部8と対向する2辺の各外側に位置する部分に配置する2つの中間側部共通型6dとの3つで構成してある。
【0037】
また、複数の桁部形成用金型部3はそれぞれ独立した一体のブロックとして形成してあり、形成する桁部101の突出長さが同じものの場合、中央桁部形成用金型部10は、平面視におけるサイズは1種類であるが、中間桁部形成用金型部9としては、上記中央桁部形成用金型部10と対向する辺のサイズが上記中央桁部形成用金型部10の対向する辺と同じで且つ出隅桁部形成用金型部8と対向する辺のサイズが異なる複数種類あり、また、出隅桁部形成用金型部8としては、上記中間桁部形成用金型部9とそれぞれ対向する各辺のサイズが中間桁部形成用金型部9の対向する辺の複数種類のサイズと同じ複数種類のサイズとなった複数種類ある。
【0038】
また、上記各桁部形成用金型部3としては形成する桁部101の突出長さの違いにより高さ(溝深さ)が異なる複数種類のものがある。
【0039】
そして、上記の主型20の片面中央部にあらかじめ固定されるサイズが同じ中央金型部Aと、サイズが同じ中央桁部形成用金型部10と、複数の共通型6とサイズによって必要なスペーサ型7とを組み合わせて構成したL字状をした隅金型部21と、複数の共通型6とサイズによって必要なスペーサ型7とを組み合わせて構成したコ字状をした中間金型部22と、出隅金型部40となる出隅桁部形成用金型部8(サイズが異なる複数種類のうちのいずれかを選択して使用する)と、中間桁部形成用金型部9(サイズが異なる複数種類のうちのいずれかを選択して使用する)とを組み合わせることで、例えば、図1や図6や図10に示すような各種サイズの金型を形成することができる。図6に示すものは最小サイズの金型であり、この例ではスペーサ型7は使用せず、また、隅桁部形成用金型部8、中間桁部形成用金型部9はいずれも最小のサイズのものを使用している。
【0040】
本発明においては、更に、形成されるパレット102の中央桁部の4隅、中間桁部の4隅、隅桁部の4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部と対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部10の4隅、中間桁部形成用金型部9の4隅、出隅桁部形成用金型部8の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部9と対向する3隅を湾曲又は面取りしてある。これにより形成されるパレット102の桁部101間に形成されるフォーク挿入部にフォークを挿入した場合、フォーク挿入部に挿入されたフォークの先端が桁部101の一部に当たって欠けることやフォークの先端が引っ掛かりやすくて上手く差し込めないというようなトラブルが発生せず、桁部101を傷付けることなく奥までフォークを差し込むことができるものである。また、桁部101のコーナ部分にバリが出難いので使用してもバリがごみになることがない。
【0041】
また、本発明においては、添付図面に示すように、金型(固定金型1)の外周に位置する桁部形成用金型部3及びデッキ面部形成用金型部4の各外周に沿った辺には突出長さが長い枠部38を一体に設けてある。
【0042】
上記のようにして上型である固定金型1を構成するのであるが、この固定金型1と対をなす移動金型2の上面外周には段部28が設けてあり、固定金型1に移動金型2を型閉めした状態で上記移動金型2と固定金型1との間に隙間が形成されてこの隙間がパレット102のデッキ面部100の表面を形成するためのデッキ表面形成用キャビティ部29となり、上記固定金型1の外周に設けられた突出長さの長い枠部38が段部28に当接するようになっている。そして、上記デッキ表面形成用キャビティ部29が前記の桁部形成用金型部3に設けた深い溝18よりなる補強リブ形成用キャビティ部19や前記デッキ面部形成用金型部4に設けた浅い溝33よりなるリブ形成用キャビティ部32と連通して形成しようとするパレット102に対応したキャビティが形成される。
【0043】
また、上記のように各金型部を組み付けて固定金型1を構成した場合、各金型部に設けた冷却路34は単独で外部の冷却管36に連結してもよく、あるいは隣接する金型部の冷却路34の端部同士を連通させてもよい。隣接する金型部の冷却路34の端部同士を連通させる場合には水漏れがしないように隣接する金型部の突き合わせ部分にパッキンなどを介在させて連通させる。
【0044】
成形に当たっては、固定金型1に対して移動金型2を少し離した状態で(つまり、枠部38が段部28から少し離れた状態で)、ゲート部26(図1に示す実施形態では中央金型部Aにゲート部26を設けた例を示している)から合成樹脂をキャビティ内に注入し、次に、移動金型2を移動してキャビティ内に入れた合成樹脂を加圧して圧縮しながら枠部38が段部28に当接するまで型締めして成形するものである。ここで、冷却管36から水などの冷媒が冷却路34に供給され、冷媒が冷却管36を流れることで金型が冷却される。この時、デッキ面部形成用分割型5においてはリブ形成用キャビティ部32となる浅い溝33の奥側に設けた冷却路34で冷却されるが、桁部形成用金型部3においては深い溝18であるため、深い溝18の溝奥側においては冷却路34で冷却され、深い溝18間においては冷却タンク部39で冷却されることになって、桁部形成用金型部3部分のキャビティ部の各部分が均一に冷却されることになる。
【0045】
成形が完了すると移動金型2を上記とは逆方向に移動して型開きすると共に、成形品であるパレット102を取出すものである。
【0046】
そして、平面視におけるサイズの異なるパレット102を形成するには前述のようにサイズによって必要なスペーサ型7を選択的に組み合わせることで種々のサイズのパレット102を形成することができる。
【0047】
また、本発明においては、使用する桁部形成用金型部3の高さ(キャビティとなる溝の深さ)が異なるものを選択して使用することで、デッキ面部100から突出する桁部101の突出長さが異なるパレット102を形成することができるものである。この場合、デッキ面部100の上下高さ(厚み)は変わらないので、デッキ面部形成用金型部4として溝の深さは一定で、平面視におけるサイズだけが異なるものを選択するだけでよい。
【0048】
上記実施形態においては、隅金型部21がL字状をしていて、中央金型部Aの四隅の凹部23にそれぞれL字状の隅金型部21の出隅コーナ部(これが突部24となる)を嵌め込み、L字状の隅金型部21の入隅部に出隅金型部40を嵌め込んで位置決めし、隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの辺に沿った中間金型部22を嵌め込んで位置決めする例を示したが、中央金型部Aと中間金型部22との互いに対向する辺のいずれかに一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成して、中央金型部Aの4辺に沿って突部24と凹部23との嵌め込みにより位置決めし、このようにして中央金型部Aに対して中間金型部22を位置決めして移動しないようにした状態で中央金型部Aと該中間金型部22とをそれぞれ基準として隅金型部21を嵌め込んで位置決めするようにしてもよいものである。
【0049】
また、中央金型部Aと中間金型部22との互いに対向する辺のいずれかに一方に凹部23を、いずれか他方に突部24を形成し、更に、中央金型部Aの四隅の凹部23を形成し、隅金型部21に突部24(つまり出隅コーナ部)を形成するようにしてもよい。
【0050】
図15のX1、X2、X3、X4、X5にはそれぞれ凹部23と突部24との各形態の例を示している。これらX1、X2、X3、X4、X5の凹凸の嵌め合いを単独でまたは複数種類組み合わせることで、中央金型部Aの四隅部の外側にそれぞれ隅金型部21を配置すると共に隣接する隅金型部21間に中央金型部Aの各辺の外側に沿って中間金型部22を配置して相互の位置決めをするようにしてもよいものである。
【0051】
また、上記実施形態においては、金型装置としてパレット102を成形する金型装置の例を示したが、必ずしもこれにのみ限定されず、パレット102のような桁部101(脚)が存在する他の合成樹脂成形品(例えば合成樹脂製のOAフロア等)を成形するための金型装置にも適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の金型部の組み付けの一例を示す平面図である。
【図2】同上の分解平面図である。
【図3】同上の更に分解した平面図である。
【図4】(a)は同上突部と凹部とを嵌め合わせて位置決めした状態を示す部分平面図であり、(b)はガイド枠により金型部を押して最終位置決めしている状態を示す平面図である。
【図5】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図6】本発明の金型部の組み付けの他例を示す平面図である。
【図7】同上の分解平面図である。
【図8】同上の更に分解した平面図である。
【図9】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図10】本発明の金型部の組み付けの更に他例を示す平面図である。
【図11】同上の分解平面図である。
【図12】同上の更に分解した平面図である。
【図13】同上により成形されたパレットを示し、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)はパレットを上下2つ組み合わせ一体化して形成したパレット体の正面図である。
【図14】同上の金型を用いた金型装置の断面図である。
【図15】本発明の更に他の実施形態の金型部の組み付け例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0053】
8 出隅桁部形成用金型部
9 中間桁部形成用金型部
10 中央桁部形成用金型部
20 主型
21 隅金型部
22 中間金型部
23 凹部
24 突部
100 デッキ面部
101 桁部
101c 中央桁部
101d 隅桁部
101e 中間桁部
102 パレット
A 中央金型部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部の外周に主型の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置であって、中央金型部の四隅部の外側にそれぞれ隅金型部を配置すると共に隣接する隅金型部間に中央金型部の各辺の外側に沿って中間金型部を配置し、上記中央金型部の隅部と隅金型部のいずれか一方に凹部を、いずれか他方に突部を形成して凹部と突部を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部の辺と中間金型部のいずれか一方に凹部を、いずれか他方に突部を形成して凹部と突部を嵌め合わせて成ることを特徴とする金型装置。
【請求項2】
主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部の四隅部にL字状に凹んだ凹部を形成し、主型の片面側に沿わせた状態で該中央金型部の四隅の凹部にそれぞれ隅金型部の突部である出隅コーナ部を嵌め込むと共に隣接する隅金型部間に中央金型部の辺に沿った中間金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項1記載の金型装置。
【請求項3】
隅金型部がL字状をしていて、中央金型部の四隅の凹部にそれぞれL字状の隅金型部の出隅コーナ部を嵌め込み、L字状の隅金型部の入隅部に出隅金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項2記載の金型装置。
【請求項4】
デッキ面部の片面の中央部及び四隅部及び隅部間にそれぞれ1つの中央桁部、4つの隅桁部、4つの中間桁部を突設したパレットを成形するための金型装置であって、中央金型部の中央に設けた中央孔に中央桁部を形成するための中央桁部形成用金型部を嵌め込み、コ字状をした中間金型部の中間に設けた中間凹部に中間桁部を形成するための中間桁部形成用金型部を嵌め込み、L字状の隅金型部の入隅部に隅桁部を形成するための出隅桁部形成用金型部を構成する出隅金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項2記載の金型装置。
【請求項5】
中央桁部の4隅、中間桁部の4隅、隅桁部の4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部と対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部の4隅、中間桁部形成用金型部の4隅、出隅桁部形成用金型部の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部と対向する3隅を湾曲又は面取りとして成ることを特徴とする請求項4記載の金型装置。
【請求項1】
主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部の外周に主型の片面に沿わせた状態で複数の金型部を配置して構成する金型装置であって、中央金型部の四隅部の外側にそれぞれ隅金型部を配置すると共に隣接する隅金型部間に中央金型部の各辺の外側に沿って中間金型部を配置し、上記中央金型部の隅部と隅金型部のいずれか一方に凹部を、いずれか他方に突部を形成して凹部と突部を嵌め合わせるか、又は/及び、上記中央金型部の辺と中間金型部のいずれか一方に凹部を、いずれか他方に突部を形成して凹部と突部を嵌め合わせて成ることを特徴とする金型装置。
【請求項2】
主型の片面の中央部に固定される平面視四角形状をした中央金型部の四隅部にL字状に凹んだ凹部を形成し、主型の片面側に沿わせた状態で該中央金型部の四隅の凹部にそれぞれ隅金型部の突部である出隅コーナ部を嵌め込むと共に隣接する隅金型部間に中央金型部の辺に沿った中間金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項1記載の金型装置。
【請求項3】
隅金型部がL字状をしていて、中央金型部の四隅の凹部にそれぞれL字状の隅金型部の出隅コーナ部を嵌め込み、L字状の隅金型部の入隅部に出隅金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項2記載の金型装置。
【請求項4】
デッキ面部の片面の中央部及び四隅部及び隅部間にそれぞれ1つの中央桁部、4つの隅桁部、4つの中間桁部を突設したパレットを成形するための金型装置であって、中央金型部の中央に設けた中央孔に中央桁部を形成するための中央桁部形成用金型部を嵌め込み、コ字状をした中間金型部の中間に設けた中間凹部に中間桁部を形成するための中間桁部形成用金型部を嵌め込み、L字状の隅金型部の入隅部に隅桁部を形成するための出隅桁部形成用金型部を構成する出隅金型部を嵌め込んで成ることを特徴とする請求項2記載の金型装置。
【請求項5】
中央桁部の4隅、中間桁部の4隅、隅桁部の4隅のうち少なくとも隣接する中間桁部と対向する3隅を湾曲又は面取りとするために中央桁部形成用金型部の4隅、中間桁部形成用金型部の4隅、出隅桁部形成用金型部の少なくとも隣接する中間桁部形成用金型部と対向する3隅を湾曲又は面取りとして成ることを特徴とする請求項4記載の金型装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−27188(P2006−27188A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212140(P2004−212140)
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月20日(2004.7.20)
【出願人】(000010054)岐阜プラスチック工業株式会社 (108)
【Fターム(参考)】
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