説明

金属化のためにプラスチック表面を前処理するためのイオン性液体の使用

本発明は、プラスチック材料の金属での被覆方法に関し、この方法は、プラスチック材料を、1barで100℃未満の融点を有する少なくとも1種の塩を含有する組成物を用いて前処理することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラスチック材料を金属で被覆するための方法に関し、この方法は、プラスチック材料を、1barで100℃未満の融点を有する少なくとも1種の塩を含有する組成物(以下、イオン性液体と呼称する)を用いて前処理することを特徴とする。
【0002】
プラスチックめっきとも呼称される、プラスチック部分の金属での被覆は、ますます重要性を増している。プラスチックめっき法によって、プラスチックおよび金属の利点を一緒に備えた複合材料が得られる。プラスチックは、簡単な加工方法、たとえば射出成形または押出成形によってほぼ任意の形で得ることができ、得られた成形部品の引き続いての電気めっきは、たとえば装飾目的から、あるいはさらに成形部品を電気機器ケースとして使用すべき場合には保護効果を得るために実施される。
【0003】
プラスチックめっきの際の重要な工程は、プラスチック表面の前処理である。前処理は、プラスチック表面上の金属の付着性を改善するのに特に必要である。このため、プラスチック表面を粗面化し、かつさらに疎水化しなければならない。また、従来の粗面化を機械的方法により行った後に、今日ではこの目的のために、プラスチック表面の膨潤および酸洗いを、化学薬品を用いて行う。ここで最も頻繁に使用される酸洗い液は、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン−コポリマー)またはさらにポリカーボネートに関していえば、クロム−硫酸酸洗い液(硫酸中の三酸化クロム)である。
【0004】
クロム−硫酸酸洗い液は毒性が高く、かつ工程実施、後処理および廃棄物処理の際に、特別な対策を必要とする。酸洗い工程における化学的プロセス、たとえば使用されたクロム化合物の還元に基づいてこの酸洗い液は消費され、かつさらに再利用することはできない。
【0005】
イオン性液体として定義された、1barで100℃未満の融点を有する塩は、今日まで種々の技術分野において使用されてきた。
【0006】
ポリマーに関連して、イオン性液体の抗菌剤またはさらには可塑剤としての使用が知られている(WO 2004/005391、WO 2007/090755およびWO 2008/006422参照)。本願の優先日においていまだ開示されていなかった欧州特許出願第08156462.7号(PF 60856)は、ポリマー用接着剤としてのイオン性液体の使用を記載している。
【0007】
本発明の課題は、従来使用されていた有害な酸洗い液をもはや必要とすることなしに、プラスチック表面の金属での被覆方法を提供することである。この方法を用いて、プラスチック材料と金属との間の可能な限り良好な付着性を生じさせることが望ましい。使用された酸洗い液は、可能な限り繰り返して使用可能であり、かつ酸洗い液として可能な限り多くのプラスチック材料に適していることが望ましい。
【0008】
イオン性液体
本発明による方法で使用された組成物は、1barで100℃未満の融点を有する少なくとも1種の塩を含有する(以下、イオン性液体と呼称する)。
【0009】
好ましくは、イオン性液体は1barで70℃未満、特に好ましくは30℃未満およびとりわけ好ましくは0℃未満の融点を有する。
【0010】
特に好ましい実施態様において、イオン性液体は通常の条件下(1bar、21℃)で、すなわち室温で液体である。
【0011】
好ましいイオン液体は、少なくとも1種の有機化合物をカチオンとして含有し、特に好ましくはカチオンとして有機化合物のみを含有する。
【0012】
適した有機カチオンは、特に、ヘテロ原子、たとえば窒素、硫黄またはリンを有する有機化合物であり、特に好ましくは、アンモニウム基、オキソニウム基、スルホニウム基またはホスホニウム基から選択されたカチオン性基を有する有機化合物である。
【0013】
好ましい実施態様において、イオン性液体は、アンモニウムカチオンを有する塩であり、特に、窒素原子において局在化した正の電荷を有する非芳香族化合物、たとえば四個の結合を有する窒素(四級化アンモニウム化合物)、またはさらに3個の結合を有する窒素を有する化合物(その際、1個の結合は二重結合である)であるか、あるいは非局在化した正の電荷を有し、かつ少なくとも1個、好ましくは1個または2個の窒素原子を環系中に含む芳香族化合物である。
【0014】
特に好ましい有機カチオンは、好ましくは置換基として窒素原子に4個のC〜C12−アルキル基を有する四級化アンモニウムカチオンである。
【0015】
特に好ましくは、さらに、環系の構成部分として1個または2個の窒素原子を有する複素環式の環系を含む有機カチオンである。単環の、二環の、芳香族または非芳香族の環系を考慮することもできる。たとえば二環の系としては、たとえばWO 2008/043837に記載されたものが挙げられる。WO 2008/043837の二環の系は、ジアザビシクロ誘導体、好ましくは7および6員環からなるものであって、これはアミジニウム基を含有するものであり;特に、1,8−ジアザビシクロ−(5.4.0)ウンデク−7−エニウム−カチオンが挙げられる。
【0016】
とりわけ好ましい有機カチオンは、環系の構成部分として1個または2個の窒素原子を有する5員または6員の複素環式の環系を含む。
【0017】
カチオンとして、たとえばピリジニウムカチオン、ピリダジニウムカチオン、ピリミジニウムカチオン、ピラジニウムカチオン、イミダゾリウムカチオン、ピラゾリウムカチオン、ピラゾリニウムカチオン、イミダゾリニウム、チアゾリウムカチオン、トリアゾリウムカチオン、ピロリジニウムカチオンおよびイミダゾリジニウムが考慮される。これらのカチオンは、たとえばWO 2005/113702に挙げられている。窒素原子において、あるいは芳香族の環系において1価の正の電荷が必要とされる場合には、窒素原子はそれぞれ一般に20個以下の炭素原子を有する有機性基、好ましくは炭化水素基、特にC1〜C16アルキル基、さらに好ましくはC1〜C10アルキル基、とりわけ好ましくはC1〜C4アルキル基によって置換される。
【0018】
さらに環系の炭素原子は、一般に20個以下の炭素原子を有する有機性基、好ましくは炭化水素基、特にC1〜C16アルキル基、とりわけC1〜C10アルキル基、特に好ましくはC1〜C4−アルキル基により置換されていてもよい。
【0019】
特に好ましいアンモニウムカチオンは、前記四級化アンモニウムカチオンならびにイミダゾリウムカチオン、ピリミジニウムカチオンおよびピラゾリウムカチオンであり、特にイミダゾリウム環系、ピリジニウム環系またはピラゾリウム環系、ならびにその環系の炭素原子および/または窒素原子上に、任意選択的に、任意の置換基を含む化合物であると理解される。
【0020】
特に好ましくは、イミダゾリウムカチオンである。
【0021】
アニオンは、有機アニオンまたは無機アニオンであってもよい。特に好ましいイオン性液体は、以下に示すアニオンを有する有機カチオンの塩のみから成る。
【0022】
イオン性液体のモル質量は、好ましくは2000g/mol未満、さらに好ましくは1500g/mol未満、特に好ましくは1000g/mol未満、およびとりわけ好ましくは750g/mol未満であり;好ましい実施態様において、このモル質量は100〜750g/molであるか、あるいは100〜500g/molである。
【0023】
好ましい実施態様において、イミダゾリウム化合物は、特に好ましくは以下の式
【化1】

[式中、
R1およびR3は互いに独立して、1〜20個の炭素原子を有する有機性基を示し、
R2、R4およびR5は互いに独立して、水素原子であるか、あるいは1〜20個の炭素原子を有する有機性基を示し、
Xはアニオンを示し、かつ、
nは1、2または3を示す]のイミダゾリウム化合物である。
【0024】
R1およびR3は好ましくは互いに独立して、1〜10個の炭素原子を含有する有機性基を示す。特に好ましくは、さらなるヘテロ原子を有さない炭化水素基を示し、たとえば、飽和または不飽和の脂肪族基、芳香族基、または芳香族の構成部分と同様に脂肪族の構成部分を有する炭化水素基である。とりわけ好ましくは、C1〜C10−アルキル基、C1〜C10−アルケニル基、たとえばアリル基、フェニル基、ベンジル基である。殊に、C1〜C4アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基またはn−ブチル基である。
【0025】
R2、R4およびR5は、好ましくは互いに独立して水素原子を示すか、あるいは1〜10個の炭素原子を含有する有機性基を示す。特に好ましくは、R2、R4およびR5は、水素原子であるか、あるいはさらなるヘテロ原子を有さない炭化水素基、たとえば、脂肪族基、芳香族基、または芳香族の構成部分と同時に脂肪族の構成成分を有する炭化水素基である。とりわけ好ましくは水素原子であるか、あるいはC1〜C10−アルキル基、フェニル基またはベンジル基である。殊に、水素原子であるか、あるいはC1〜C4−アルキル基、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基またはn−ブチル基である。
【0026】
変数nは好ましくは1である。
【0027】
アニオンとしては、原則、カチオンと結合してイオン性液体となるすべてのアニオンを使用可能である。
【0028】
イオン性液体のアニオン[Y]n−は、たとえば以下の群から選択される:
以下の式のハロゲン化物およびハロゲン含有化合物の群:
、Cl、Br、I、BF、PF、AlCl、AlCl、AlCl10、AlBr、FeCl、BCl、SbF、AsF、ZnCl、SnCl、CuCl、CFSO、(CFSO、CFCO、CClCO、CN、SCN、OCN、NO2−、NO3−、N(CN)
以下の式のスルファート、スルフィットおよびスルホナートの群:
SO2−、HSO、SO2−、HSO、ROSO、RSO
以下の式のホスファートの群:
PO3−、HPO2−、HPO、RPO2−、HRPO、RPO
以下の式のホスホナートおよびホスフィナートの群:
HPO、RPO、RPO
以下の式のホスフィットの群:
PO3−、HPO2−、HPO、RPO2−、RHPO、RPO
以下の式のホスホニットおよびホスフィニットの群:
PO、RHPO、RPO、RHPO
以下の式のカルボキシラートの群:
COO
以下の式のボラートの群:
BO3−、HBO2−、HBO、RBO、RHBO、RBO2−、B(OR)(OR)(OR)(OR、B(HSO、B(RSO
以下の式のボロナートの群:
BO2−、RBO
以下の式のカーボナートおよび炭酸エステルの群:
HCO、CO2−、RCO
以下の式のシリカートおよびケイ酸エステルの群:
SiO4−、HSiO3−、HSiO2−、HSiO、RSiO3−、RSiO2−、RSiO、HRSiO2−、HSiO、HRSiO
以下の式のアルキルシラン塩またはアリールシラン塩の群:
SiO3−、RSiO2−、RSiO、RSiO、RSiO、RSiO2−
以下の式のカルボン酸イミド、ビス(スルホニル)イミドおよびスルホニルイミドの群:
【化2】

【0029】
以下の式のメチドの群:
【化3】

【0030】
以下の式のアルコキシドおよびアリールオキシドの群:

以下の式のハロメタラートの群:
[MHals−
[式中、Mは金属を示し、かつHalはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を示し、rおよびtは正の整数であって、かつ錯体の化学量論比を示し、かつsは正の整数であって、かつ錯体の電荷数を示す];
以下の式のスルフィド、ハイドロゲンスルフィド、ポリスルフィド、ハイドロゲンポリスルフィドおよびチオラートの群:
2−、HS、[S2−、[HS、[RS]
[式中、vは2〜10の正の整数である];
以下のような錯体金属イオンの群:
Fe(CN)3−、Fe(CN)4−、MnO、Fe(CO)
【0031】
前記アニオンにおいて、R、R、RおよびRはそれぞれ互いに独立して
水素;
C1〜C30−アルキルおよびそのアリール置換、ヘテロアリール置換、シクロアルキル置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、カルボキシ置換、ホルミル置換、−O−置換、−CO−置換、−CO−O−置換または−CO−N<置換された成分、たとえばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert.−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、へプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、ヘニコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル、ペンタコシル、ヘキサコシル、ヘプタコシル、オクタコシル、ノナコシル、トリアコンチル、フェニルメチル(ベンジル)、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、3−シクロヘキシルプロピル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、アセチルまたはC2(q−a)+(1−b)2a+b[式中q≦30、0≦a≦qおよびb=0または1(たとえば、CF、C、CHCH−C(q−2)2(q−2)+1、C13、C17、C1021、C1225)である];
〜C12−シクロアルキルおよびそのアリール置換、ヘテロアリール置換、シクロアルキル置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、カルボキシ置換、ホルミル置換、−O−置換、−CO−置換または−CO−O−置換された成分、たとえばシクロペンチル、2−メチル−1−シクロペンチル、3−メチル−1−シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチル−1−シクロヘキシル、3−メチル−1−シクロヘキシル、4−メチル−1−シクロヘキシルまたはC2(q−a)−(1−b)2a−b[式中、q≦30、0≦a≦qであり、かつb=0または1である];
〜C30−アルケニル、およびそのアリール置換、ヘテロアリール置換、シクロアルキル置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、カルボキシ置換、ホルミル置換、−O−置換、−CO−置換、または−CO−O−置換された成分、たとえば2−プロペニル、3−ブテニル、シス−2−ブテニル、トランス−2−ブテニル、またはC2(q−a)−(1−b)2a−b[式中、q≦30、0≦a≦qであり、かつb=0または1である];
〜C12−シクロアルケニルおよびそのアリール置換、ヘテロアリール置換、シクロアルキル置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、カルボキシ置換、ホルミル置換、−O−置換、−CO−置換または−CO−O−置換された成分、たとえば3−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニルまたはC2(q−a)−3(1−b)2a−3b[式中、q≦30、0≦a≦qであり、かつ、b=0または1である];
2〜30個の炭素原子を有するアリールまたはヘテロアリール、およびそのアルキル置換、アリール置換、ヘテロアリール置換、シクロアルキル置換、ハロゲン置換、ヒドロキシ置換、アミノ置換、カルボキシ置換、ホルミル置換、−O−置換、−CO−置換または−CO−O−置換された成分、たとえばフェニル、2−メチル−フェニル(2−トリル)、3−メチル−フェニル(3−トリル)、4−メチル−フェニル、2−エチル−フェニル、3−エチル−フェニル、4−エチル−フェニル、2,3−ジメチル−フェニル、2,4−ジメチル−フェニル、2,5−ジメチル−フェニル、2,6−ジメチル−フェニル、3,4−ジメチル−フェニル、3,5−ジメチル−フェニル、4−フェニル−フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニルまたはC(5−a)[式中、0≦a≦5である];を意味するか、あるいは、
2個の基は、不飽和、飽和または芳香族の、任意選択で官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、へテロ原子および/または複素環によって置換され、かつ、任意選択で1個またはそれ以上の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1個または複数個の置換または非置換のイミノ基によって中断された環を意味する。
【0032】
前記アニオンにおいて、R、R、RおよびRはそれぞれ互いに独立して水素原子であるか、あるいはC〜C12−アルキル基を意味する。
【0033】
特に好ましいアニオンはクロリド;ブロミド;ヨージド;チオシアナート;ヘキサフルオロホスファート;トリフルオロメタンスルホナート;メタンスルホナート;ホルマート;アセタート;マンデラート;ニトラート;ニトリット;トリフルオロアセタート;スルファート;ハイドロゲンスルファート;メチルスルファート;エチルスルファート;1−プロピルスルファート;1−ブチルスルファート;1−ヘキシルスルファート;1−オクチルスルファート;ホスファート;ジハイドロゲンホスファート;ハイドロゲンホスファート;C〜C−ジアルキルホスファート;プロピオナート;テトラクロロアルミナート;AlCl;クロロジンカート;クロロフェラート、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド;ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド;ビス(メチルスルホニル)イミド;ビス(p−トリルスルホニル)イミド;トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド;ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)メチド:p−トリルスルホナート;テトラカルボニルコバルタート;ジメチレングリコールモノメチルエーテルスルファート;オレアート、ステアラート、アクリラート;メタクリラート、マレイナート;ハイドロゲンシトラート、ビニルホスホナート;ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィナート;ボラート、たとえばビス[サリチラト(2−)]ボラート、ビス[オキサラト(2−)]ボラート、ビス[1,2−ベンゾールジオラト(2−)O,O’]ボラート、テトラシアノボラート、テトラフルオロボラート;ジシアンアミド、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスファート;トリス(ヘプタフルオロプロピル)トリフルオロホスファート、環式アリールホスファート、たとえばブレンツカテロールホスファート(C)P(O)Oおよびクロロコバルタートである。
【0034】
特に好ましいアニオンは、クロリド、ブロミド、ハイドロゲンスルファート、テトラクロロアルミナート、チオシアナート、メチルスルファート、エチルスルファート、メタンスルホナート、ホルマート、アセタート、ジメチルホスファート、ジエチルホスファート、p−トリルスルホナート、テトラフルオロボラートおよびヘキサフルオロホスファートである。
特に好ましくは、カチオンとしてメチル−トリ−(1−ブチル)−アンモニウム、2−ヒドロキシエチルアンモニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチル−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチル−イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウムまたは1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウム、ならびにアニオンとして塩化物、臭化物、硫酸水素、テトラクロロアルミナート、チオアシアナート、メチルスルファート、エチルスルファート、メタンスルホナート、ホルミアート、アセタート、ジメチルホスファート、ジエチルホスファート、p−トリルスルホナート、テトラフルオロボラートおよびヘキサフルオロホスファート;を含有するイオン性液体である。
【0035】
さらに特に好ましくは以下のイオン性液体である:
1,3−ジメチルイミダゾリウム−メチルスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウム−ジメチルホスフェート、1,3−ジメチルイミダゾリウム−アセテート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−メチルスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−チオシアネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−アセテート、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウム−メタンスルホネート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−ジエチルホスフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム−チオシアネート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム−アセテート、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム−メタンスルホネート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウムメチルスルフェート、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム−メチルスルフェート、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム−メチルスルフェートまたは1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム−ハイドロゲンスルフェート、2−ヒドロキシエチルアンモニウム−ホルメートまたはメチルトリブチルアンモニウム−メチルスルフェート。
【0036】
組成物の構成成分
本発明による組成物は、イオン性液体以外にさらなる構成成分を含有することができる。
【0037】
たとえば所望の粘度に調整するための添加剤を考慮することができる。ここで特に水または有機溶剤が挙げられる。好ましくは、水およびイオン性液体と混合可能な溶剤である。さらなる添加剤は、場合によっては増粘剤または流動助剤であってもよい。
【0038】
組成物は、好ましくは10質量%を上回り、特に30質量%を上回り、特に好ましくは50質量%を上回り、とりわけ好ましくは80質量%を上回るイオン性液体から構成される。特に好ましい実施態様において、90質量%を上回り、かつ特に好ましくは95質量%を上回るイオン性液体から構成される。特に好ましい実施態様において、組成物は、イオン性液体のみから構成される。
【0039】
イオン性液体、ならびにイオン性液体を含有するか、あるいはイオン性液体から構成される組成物は、好ましくは20〜100℃、特に0〜100℃の全温度範囲において液体である(常圧、1bar)。
【0040】
ポリマーおよび金属
本発明による方法は、プラスチック材料を被覆する。好ましくは熱可塑性プラスチック材料である。熱可塑性プラスチック材料は溶融することができ、かつ種々の方法、たとえば射出成形、押出成形、深絞り成形またはブロー成形によって、所望の形状にすることができる。
【0041】
適した熱可塑性プラスチック材料としてポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアセタール、特にポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリスチレンまたはスチレンコポリマー、特にアクリルニトリルを含むもの、たとえばアクリルニトリル/ブタジエン/スチレン−コポリマー(ABS)が挙げられる。
【0042】
ポリアミドとしてアミノカルボン酸、たとえば6−アミノカルボン酸またはε−カプロラクタムの重縮合生成物であるか、あるいはジアミノ化合物およびジカルボン酸、たとえば1,6−ヘキサジアミンおよびアジピン酸の重縮合生成物が挙げられる。
【0043】
適したポリオレフィンはポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレンまたはプロピレンのコポリマーである。
【0044】
ポリエステルは多価アルコール、たとえばブタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリンまたはトリメチロールプロパンと、多価カルボン酸、特にフタル酸およびその異性体、アジピン酸またはトリメリット酸無水物との重縮合生成物である。
【0045】
ポリアセタールとして特にポリオキシメチレン(POM)が挙げられる。
【0046】
ポリカーボネートは、炭酸および多価アルコール、たとえばビスフェノールAから成るエステルであり;さらにポリエステルカーボネートが挙げられ、この場合、これは構成成分としてさらなる多価カルボン酸を含有するものである。
【0047】
ポリエーテルは、繰り返しのエーテル基を含有する。特別な技術的意味において、特に、繰り返しのエーテル基およびイミド基を介して結合された芳香族の環系を含有するポリエーテルイミド、特に、繰り返しのエーテル基およびケトン基を介して結合されたフェニレン基を含有するポリエーテルケトン、そのポリマー主鎖中にエーテル基およびチオエーテル基を含有するポリエーテルスルフィド、ならびにそのポリマー主鎖中に繰り返しのエーテル基およびスルホン基を含有するポリエーテルスルホンである。
【0048】
ポリウレタンは、多価のイソシアネートおよび多価のアルコールから成る重付加生成物であり、その際、脂肪族化合物と同様に芳香族化合物も考慮することができる。
【0049】
ポリアクリレートはアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーのホモポリマーまたはコポリマーであり;たとえばポリメチルメタクリレート(PMMA)として呼称される。
【0050】
最終的に、スチレンのホモポリマーおよびコポリマー、たとえばポリスチレン、スチレン/アクリルニトリル−コポリマーおよび特にアクリルニトリル/ブタジエン/スチレン−コポリマー(ABS)が挙げられる。
【0051】
特に好ましいポリマーはポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオキシメチレンおよびABSである。ABSは、たとえば商標Terluran(登録商標)(BASF SE)として提供されている。
【0052】
被覆すべき対象物は、前記プラスチック材料の1種から完全に構成することができる。このような対象物は、任意に成形することができ、かつ、たとえば熱可塑的成形法、たとえば射出成形、押出成形、深絞り成形およびブロー成形によって得られる。しかしながらさらに、種々の材料から構成されてもよく;本質的には、被覆すべき表面はプラスチック材料から成る。
【0053】
本発明による方法により、前記プラスチック材料は金属で被覆される。金属としては、たとえばニッケル、アルミニウム、銅、クロム、錫または亜鉛、ならびにこれらの合金を考慮することができる。前記金属は、1個またはそれ以上の層の形であるか、あるいは処理プロセスにおいて施与することができる。さらに異なる金属の層を施与することもできる。
【0054】
方法
本発明による方法の本質的な要素は、請求項に示すとおりのプラスチック材料の前処理である。金属での被覆、ならびにさらにはこれに関する実施、前処理および後処理に必要であるか、あるいは推奨される手段が、技術水準とは異なる実施態様で見出された。
【0055】
本発明による前処理方法より前に予め、被覆すべきプラスチック表面の清浄化および脱脂を推奨することができる。このような清浄化および脱脂は、通常の清浄化剤またはデタージェントを用いて実施することができる。
【0056】
本発明による前処理は、従来常用の酸洗い液を、アグレッシブな化学薬品(aggressiven Chemikalien)、たとえばクロム−硫酸(硫酸中の三酸化クロム)と置き換える。
【0057】
本発明による前処理は、好ましくは高められた温度、好ましくは30〜120℃、特に好ましくは50〜120℃の温度で実施する。これに関して組成物は、前記温度を有する。被覆すべきプラスチック部分を予め個別に加熱することは必要ではない。
【0058】
好ましい実施態様において、被覆すべき対象物を組成物中に浸漬し、その際、組成物は好ましくは前記温度を有する。これに関して、組成物を、改善された物質運搬のために、技術水準にしたがって、攪拌、ポンプ処理、空気吹き込み等によって移動させることができる。代替的には、さらに被加工物自体を、特別な、めっき処理において知られた装置中で、組成物中で移動させることもできる。
【0059】
組成物の必要量を、被加工物が所望の範囲で湿らされる程度に調整する。被加工物は、完全に、あるいはさらに部分的に浸漬することができる。
【0060】
好ましくは、組成物での処理期間は、プラスチック表面上で1〜60分、好ましくは1〜30分、特に好ましくは1〜15分である。
【0061】
処理後に組成物は、水または有機溶剤を用いてすすぎ流すことにより、前処理された対象物から除去することができる。
【0062】
組成物はさらに回収することができ(再利用)、任意選択で浄化され、かつ再度使用することができる。
【0063】
組成物の再利用は、たとえば水または有機溶剤により溶解したプラスチックを沈澱させ、かつ引き続いて溶解したプラスチックの濾過により除去することによって実施することができる。
【0064】
前記沈澱に使用される1種またはそれ以上の媒体は、その後に蒸留により回収することができる。溶解したプラスチックの揮発性部分もまた、直接、蒸留により組成物から除去することができる。この方法で清浄化することができ、かつ再度、使用可能な組成物を獲得することができる。
【0065】
本発明による前処理は、プラスチック材料を電気めっきする際の全処理工程の一部分に過ぎず、まとめて前処理と呼称する。この用語「前処理」は、通常、すべての無電解プロセスをまとめたものである。
【0066】
この前処理には、特に金属核、たとえばパラジウム、銀または金、好ましくはパラジウムの最初の適用(活性化とも呼称される)と、最初の金属被覆とが含まれ、その際、前記活性化の種類および最初の金属被覆層は、互いに調整される。
【0067】
活性化のための公知方法は、たとえば古典的なコロイド活性化(パラジウム/錫−コロイドの塗布)、イオン活性化(パラジウムカチオンの塗布)、ダイレクトめっき、あるいはUdique Plato(登録商標)、Enplate MID select またはLDS Processの商標下で知られた方法である。
【0068】
前処理のさらなる構成部分は、一般には、いわゆる第一金属被覆層の施与であり、これは通常、無電解で実施される。一般に、この無電解で最初に施与された層(シードレイヤー)は、ニッケル、銅、クロムまたはこれらの合金から成る層である。
【0069】
前処理後に、最終的には、金属層、好ましくは前記金属の電気化学的析出を実施する。
【0070】
本発明による方法により、金属層のプラスチック材料表面、たとえばABSから成る表面への付着性を改善することができるか、あるいは数多くのプラスチック材料に関してほぼ初めて可能にすることができる。金属層の達成された付着性は、機械的負荷下であるか、あるいは高められた温度下であっても極めて良好である。
【実施例】
【0071】
1.1 EMIM−アセテートでの酸洗い
ABS(アクリルニトリルブタジエン−ターポリマー、Terluran(登録商標)(BASF)、全ての実施例においてTerluran GP35を使用した)から成る60×30×2mmの大きさの薄板を、前清浄化のために、エタノール60ml中で、室温で2分浸漬した。引き続いて、この薄板を80℃で10分に亘って、80mlの攪拌された1−エチル−3−メチルイミダゾリウム−アセテート(EMIM−アセテート)中に浸漬した。酸洗いの完了後に、この板を水ですすぎ洗いし、かつ、EMIM−アセテートを除去するためにさらに5分に亘って60mlの攪拌された水(蒸留水)中で、室温で浸漬した。ILの酸洗い効果をSEM分析によって試験し、かつ、この表面の新規構造化を示す(図1参照)。
【0072】
1.2 MTBSでの酸洗い
Terluranから成る60×30×2mmの薄板を、前清浄化のために60mlのエタノールで、室温で2分浸漬する。引き続いて、この薄板を80℃で5分に亘って、80mlの攪拌したメチル−トリブチルアンモニウムメチルスルフェート(MTBS)中で浸漬した。酸洗いの完了後に、この板を水ですすぎ洗いし、かつMTBSを除去するためにさらに5分に亘って、60mlの攪拌した水(蒸留水)中で、室温で浸漬する。ILの酸洗い効果を、SEM分析を用いて試験し、かつこの表面の新規構造化を示す(図2参照)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラスチック材料を、1barで100℃未満の融点を有する少なくとも1種の塩(以下、イオン性液体と呼称する)を含有する組成物で前処理することを特徴とする、プラスチック材料の金属での被覆方法。
【請求項2】
イオン性液体が、1barで21℃で液体の塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
イオン性液体が、有機カチオンを有する塩である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
イオン性液体が、イミダゾリウムカチオン、ピリジニウムカチオンまたはピラゾリウムカチオンを有する塩である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
イオン性液体が、イミダゾリウムカチオンを有する塩である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
組成物が、30質量%を上回るイオン性液体から成る、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
組成物が、イオン性液体の他に、任意選択で水または有機溶剤を含有する、請求項1または6に記載の方法。
【請求項8】
プラスチック材料が熱可塑性プラスチック材料である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
プラスチック材料がポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアセタール、特にポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリスチレンまたはスチレンコポリマー、特にアクリルニトリルを含むもの、たとえばアクリルニトリル/ブタジエン/スチレン−コポリマー(ABS)である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
析出すべき金属がニッケル、アルミニウム、銅、クロム、錫または亜鉛、あるいはこれらの合金である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
プラスチック材料を、前記組成物で30〜120℃の高められた温度で処理する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前処理および任意選択でのさらなる処理工程、たとえば活性化または金属での予備被覆の後に、1個またはそれ以上の金属層を電気化学的析出方法により施与する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。

【公表番号】特表2012−529566(P2012−529566A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514419(P2012−514419)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【国際出願番号】PCT/EP2010/057602
【国際公開番号】WO2010/142567
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】