金属化フィルムコンデンサ
【課題】自動車用等に使用される金属化フィルムコンデンサに関し、絶縁破壊による容量減少を抑制することを目的とする。
【解決手段】一端に絶縁マージン3を設け、分割電極6と非分割電極2を形成した金属化フィルムを一対として巻回した素子の、上記絶縁マージン3と反対方向となる非分割電極2の端部に低抵抗部8を設け、かつ、上記分割電極6として、長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン3側に位置するセグメントの幅寸法を他のセグメントの幅寸法よりも狭くした構成により、耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして無効電極部となっても、耐圧弱点部となる部分のセグメントの面積を他のセグメントの面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済み、結果的に製品の容量減少を抑制できる。
【解決手段】一端に絶縁マージン3を設け、分割電極6と非分割電極2を形成した金属化フィルムを一対として巻回した素子の、上記絶縁マージン3と反対方向となる非分割電極2の端部に低抵抗部8を設け、かつ、上記分割電極6として、長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン3側に位置するセグメントの幅寸法を他のセグメントの幅寸法よりも狭くした構成により、耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして無効電極部となっても、耐圧弱点部となる部分のセグメントの面積を他のセグメントの面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済み、結果的に製品の容量減少を抑制できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車等に使用され、特に、ハイブリッド自動車のモータ駆動用インバータ回路の平滑用、フィルタ用、スナバ用に最適な金属化フィルムコンデンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、あらゆる電気機器がインバータ回路で制御され、省エネルギー化、高効率化が進められている。中でも自動車業界においては、電気モータとエンジンで走行するハイブリッド車(以下、HEVと呼ぶ)が市場導入される等、地球環境に優しく、省エネルギー化、高効率化に関する技術の開発が活発化している。
【0003】
このようなHEV用の電気モータは使用電圧領域が数百ボルトと高いため、このような電気モータに関連して使用されるコンデンサとして、高耐電圧で低損失の電気特性を有する金属化フィルムコンデンサが注目されており、更に市場におけるメンテナンスフリー化の要望からも極めて寿命が長い金属化フィルムコンデンサを採用する傾向が目立っている。
【0004】
そして、このような金属化フィルムコンデンサは、一般に金属箔を電極に用いるものと、誘電体フィルム上に設けた蒸着金属を電極に用いるものとに大別される。中でも、蒸着金属を電極(以下、金属蒸着電極と呼ぶ)とする金属化フィルムコンデンサは、金属箔のものに比べて電極の占める体積が小さく小型軽量化が図れることと、金属蒸着電極特有の自己回復機能(絶縁欠陥部で短絡が生じた場合に、短絡のエネルギーで欠陥部周辺の金属蒸着電極が蒸発・飛散して絶縁化し、コンデンサの機能が回復する性能)により絶縁破壊に対する信頼性が高いことから、従来から広く用いられているものである。
【0005】
図18はこの種の従来の金属化フィルムコンデンサの構成を示した断面図、図19(a)、(b)は同金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムの構成を示した平面図であり、図18と図19において、11aと11bは金属蒸着電極であり、この金属蒸着電極11aと11bは、巻回形の金属化フィルムコンデンサを構成する一方の金属化フィルムと他方の金属化フィルムの誘電体フィルム10a、10bの片面上に一端の絶縁マージン12a、12bを除いてアルミニウムの金属を夫々蒸着することにより形成され、両端面のメタリコン18a、18bを介して電極を引き出すようにしているものである。
【0006】
また、上記金属蒸着電極11aと11bは、容量を形成する有効電極部の幅Wの略中央部から絶縁マージン12a、12bに向かう側に、オイル転写により形成した金属蒸着電極を有しない非蒸着の長手方向のスリット13a、13bと、同幅方向のスリット14a、14bにより複数の格子状分割電極15a、15bに夫々区分し、かつヒューズ16a、16bで並列接続されており、更に、有効電極部の幅Wの略中央部から絶縁マージン12a、12bと反対側でメタリコン18a、18bに近い側に位置する誘電体フィルム10a、10bの片面全体に蒸着された金属蒸着電極11a、11bにヒューズ16a、16bで並列接続されている。
【0007】
また、上記金属蒸着電極11a、11bは、容量を形成する有効電極部の幅Wの金属蒸着電極11a、11bの厚みを薄くし、メタリコン18a、18bと接続する部分の厚みを厚くして低抵抗部17a、17bを設けたヘビーエッジ構造を形成したものである。
【0008】
このように構成された従来の金属化フィルムコンデンサは、自己保安機能を有し、しかもヒューズ16a、16bによる発熱の少ない金属化フィルムコンデンサを実現できる。すなわち、金属蒸着電極11a、11bにおいて通電する電流は、メタリコン18a、18bに近いほど大きく、離れるほど小さくなっていくものである。従って、メタリコン18a、18bに近い側の金属蒸着電極11a、11bは、流れる電流の大きさに対応して誘電体フィルム10a、10bの片面全体に蒸着し、そしてメタリコン18a、18bより離れた位置で流れる電流の少なくなっていく絶縁マージン12a、12bに近い側にヒューズ16a、16b、格子状分割電極15a、15bを設けているので流れる電流によるヒューズ16a、16bでの発熱を少なくでき、温度上昇を抑制できるというものであった。
【0009】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2004−134561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら上記従来の金属化フィルムコンデンサでは、従来の900〜1000V程度の耐電圧から1400Vという高い耐電圧が要求されるようになり、このような高耐電圧化に伴い、一対の金属化フィルムを重ね合わせて巻回した構造であるために、フィルム幅方向の各端部においては、メタリコン18a、18bと接続する部分の金属蒸着電極11a、11bの厚みを厚くして形成した低抵抗部17a、17bが存在することになり、この低抵抗部17a、17bは厚みが厚いが故に自己回復エネルギーが大きく、このために、この低抵抗部17a、17bと誘電体フィルム10a、10bを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された格子状分割電極15a、15bが絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になり、この耐圧弱点部が絶縁破壊を起こすと大きな短絡電流が流れてしまい、その周辺の金属蒸着電極11a、11bが蒸発・飛散して絶縁化するため、絶縁破壊を起こした部分の格子状分割電極15a、15bは有効電極部でなくなり、結果として金属化フィルムコンデンサの容量が著しく減少してしまうという課題があった。
【0011】
また、上記格子状分割電極15a、15bのうち、フィルム幅方向の中央部分に位置するものについても、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になるという問題があり、このような耐圧弱点部についても同様の課題を有したものであった。
【0012】
本発明はこのような従来の課題を解決し、絶縁破壊が発生しても容量減少を抑制することが可能な高性能の金属化フィルムコンデンサを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために本発明は、一端側に絶縁マージンを設け、分割電極と非分割電極を形成した金属化フィルムを一対とし、一方の非分割電極が誘電体フィルムを介して他方の分割電極と対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に形成されたメタリコン電極からなり、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした構成のものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明による金属化フィルムコンデンサは、絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした構成により、耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分のセグメントが無効電極部となっても、耐圧弱点部となる部分のセグメントの面積を他のセグメントの面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという効果が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、4、5、7に記載の発明について説明する。
【0016】
図1(a)、(b)は本発明の実施の形態1による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図2(a)、(b)は図1において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図3(a)、(b)は図1において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図2と図3に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0017】
図1〜図3において、1はポリプロピレン等からなる誘電体フィルム、2はこの誘電体フィルム1の片面上に一端の絶縁マージン3を除いてアルミニウムの金属を蒸着することにより形成された非分割の金属蒸着電極であり、上記絶縁マージン3と反対側の端面が電極引き出し部となるものである。
【0018】
また、上記金属蒸着電極2は、容量を形成する有効電極部の幅Wの略中央部から上記絶縁マージン3に向かう側に、オイル転写により形成された金属蒸着電極を有しない非蒸着の長手方向のスリット4と、幅方向のスリット5を設けることによって複数の格子状のセグメントからなる分割電極6に夫々区分され、かつ、この分割電極6が上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ7を介して上記金属蒸着電極2と夫々並列接続されるように構成されたものであり、更に、この分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0019】
8は上記絶縁マージン3と反対側の電極引き出し部に設けた低抵抗部であり、この低抵抗部8は上記金属蒸着電極2、分割電極6の金属蒸着膜よりも厚みを厚くした金属蒸着膜を形成することによって構成されたものである。
【0020】
そして、このように構成された金属化フィルムを一対とし、図1に示すように、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極である金属蒸着電極2には誘電体フィルム1を介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極6が対向するように重ね合わせて巻回し、両端面に図示しない取り出し電極を形成することにより、本実施の形態による金属化フィルムコンデンサが構成されているものである。
【0021】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサの容量減少率を確認するために行った耐電圧試験と高温耐久試験の結果を比較例としての従来品と比較して図4と図5に示す。なお、試験には、750V−100μFの製品を用い、耐電圧試験は、800V/1分、1200V/1分、1500V/1分(各at.RT)を印加して測定し、高温耐久試験は100℃で750Vを連続印加して測定したものである。
【0022】
図4ならびに図5から明らかなように、本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、耐電圧試験ならびに高温耐久試験においても容量減少率が小さく、優れた信頼性を発揮することができることが分かるものである。
【0023】
このように本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、低抵抗部は自己回復エネルギーが大きいため、この低抵抗部と誘電体フィルムを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された分割電極が絶縁破壊を起こし易い、いわゆる耐圧弱点部になるという問題に対し、絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0024】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、重なり合う他方の金属化フィルムに形成された低抵抗部8の幅と略同寸法にすれば良いことから、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くする割合は、1/2〜1/5の範囲が好ましいということが言える。
【0025】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
【0026】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
図6(a)、(b)は本発明の実施の形態2による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図7(a)、(b)は図6において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図8(a)、(b)は図6において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図7と図8に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0028】
図6〜図8において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部である。
【0029】
上記分割電極6は、上記非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0030】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、フィルム幅方向の中央部分に位置する分割電極が、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い、いわゆる耐圧弱点部になるという問題に対し、非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0031】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、他の分割電極6のフィルム幅方向における同幅寸法W2よりも狭くする割合は、上記実施の形態1と同様に、1/2〜1/5の範囲が好ましいものである。
【0032】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
【0033】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
図9(a)、(b)は本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図10(a)、(b)は図9において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図11(a)、(b)は図9において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図10と図11に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0035】
図9〜図11において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部である。
【0036】
上記分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0037】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、低抵抗部は自己回復エネルギーが大きいため、この低抵抗部と誘電体フィルムを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された分割電極が絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になる、また、フィルム幅方向の中央部分に位置する分割電極が、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になる、という夫々の問題に対し、絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0038】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、他の分割電極6のフィルム幅方向における同幅寸法W2よりも狭くする割合は、上記実施の形態1、2と同様に、夫々1/2〜1/5の範囲が好ましいものである。
【0039】
また、図12〜図14は、上記図9〜図11に示した本実施の形態による金属化フィルムに形成した分割電極を3分割構造にしたものであり、作用ならびに効果共に上記図9〜図11で説明したものと同様であるために、その説明は省略する。
【0040】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項6に記載の発明について説明する。
【0041】
本実施の形態は、上記実施の形態3で図9〜図11を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態3と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0042】
図15(a)、(b)は本発明の実施の形態4による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図16(a)、(b)は図15において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図17(a)、(b)は図15において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図16と図17に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0043】
図15〜図17において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部、9は上記幅方向のスリット5に設けたヒューズである。
【0044】
上記分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0045】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、上記実施の形態3による金属化フィルムコンデンサにより得られる効果に加え、幅方向のスリット5にヒューズ9を設けた構成により、電流経路が短くなるために損失を小さくすることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
【0046】
なお、本発明の実施の形態1〜4における金属化フィルムコンデンサに使用する金属化フィルムに形成した分割電極6は、長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極6を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セグメントの形状が斜めに傾斜したり、菱形になったものであっても良く、このような形状のセグメントからなる分割電極の場合でも、絶縁マージン側に位置するセグメントおよび/または非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くすることによって本発明による効果が同様に得られるものである。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明による金属化フィルムコンデンサは、容量減少を小さくすることができるという効果を有し、特に高い信頼性が要求される自動車用分野等のコンデンサとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】(a)本発明の実施の形態1による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図2】(a)図1において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図3】(a)図1において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図4】本実施の形態による金属化フィルムコンデンサの耐電圧試験結果を示した特性図
【図5】同高温耐久試験結果を示した特性図
【図6】(a)本発明の実施の形態2による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図7】(a)図6において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図8】(a)図6において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図10】(a)図9において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図11】(a)図9において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図12】(a)本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサの他の例に使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図13】(a)図12において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図14】(a)図12において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図15】(a)本発明の実施の形態4による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図16】(a)図15において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図17】(a)図15において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図18】従来の金属化フィルムコンデンサの構成を示した断面図
【図19】(a)、(b)同金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムの構成を示した平面図
【符号の説明】
【0049】
1 誘電体フィルム
2 金属蒸着電極
3 絶縁マージン
4 長手方向のスリット
5 幅方向のスリット
6 分割電極
7、9 ヒューズ
8 低抵抗部
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車等に使用され、特に、ハイブリッド自動車のモータ駆動用インバータ回路の平滑用、フィルタ用、スナバ用に最適な金属化フィルムコンデンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、環境保護の観点から、あらゆる電気機器がインバータ回路で制御され、省エネルギー化、高効率化が進められている。中でも自動車業界においては、電気モータとエンジンで走行するハイブリッド車(以下、HEVと呼ぶ)が市場導入される等、地球環境に優しく、省エネルギー化、高効率化に関する技術の開発が活発化している。
【0003】
このようなHEV用の電気モータは使用電圧領域が数百ボルトと高いため、このような電気モータに関連して使用されるコンデンサとして、高耐電圧で低損失の電気特性を有する金属化フィルムコンデンサが注目されており、更に市場におけるメンテナンスフリー化の要望からも極めて寿命が長い金属化フィルムコンデンサを採用する傾向が目立っている。
【0004】
そして、このような金属化フィルムコンデンサは、一般に金属箔を電極に用いるものと、誘電体フィルム上に設けた蒸着金属を電極に用いるものとに大別される。中でも、蒸着金属を電極(以下、金属蒸着電極と呼ぶ)とする金属化フィルムコンデンサは、金属箔のものに比べて電極の占める体積が小さく小型軽量化が図れることと、金属蒸着電極特有の自己回復機能(絶縁欠陥部で短絡が生じた場合に、短絡のエネルギーで欠陥部周辺の金属蒸着電極が蒸発・飛散して絶縁化し、コンデンサの機能が回復する性能)により絶縁破壊に対する信頼性が高いことから、従来から広く用いられているものである。
【0005】
図18はこの種の従来の金属化フィルムコンデンサの構成を示した断面図、図19(a)、(b)は同金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムの構成を示した平面図であり、図18と図19において、11aと11bは金属蒸着電極であり、この金属蒸着電極11aと11bは、巻回形の金属化フィルムコンデンサを構成する一方の金属化フィルムと他方の金属化フィルムの誘電体フィルム10a、10bの片面上に一端の絶縁マージン12a、12bを除いてアルミニウムの金属を夫々蒸着することにより形成され、両端面のメタリコン18a、18bを介して電極を引き出すようにしているものである。
【0006】
また、上記金属蒸着電極11aと11bは、容量を形成する有効電極部の幅Wの略中央部から絶縁マージン12a、12bに向かう側に、オイル転写により形成した金属蒸着電極を有しない非蒸着の長手方向のスリット13a、13bと、同幅方向のスリット14a、14bにより複数の格子状分割電極15a、15bに夫々区分し、かつヒューズ16a、16bで並列接続されており、更に、有効電極部の幅Wの略中央部から絶縁マージン12a、12bと反対側でメタリコン18a、18bに近い側に位置する誘電体フィルム10a、10bの片面全体に蒸着された金属蒸着電極11a、11bにヒューズ16a、16bで並列接続されている。
【0007】
また、上記金属蒸着電極11a、11bは、容量を形成する有効電極部の幅Wの金属蒸着電極11a、11bの厚みを薄くし、メタリコン18a、18bと接続する部分の厚みを厚くして低抵抗部17a、17bを設けたヘビーエッジ構造を形成したものである。
【0008】
このように構成された従来の金属化フィルムコンデンサは、自己保安機能を有し、しかもヒューズ16a、16bによる発熱の少ない金属化フィルムコンデンサを実現できる。すなわち、金属蒸着電極11a、11bにおいて通電する電流は、メタリコン18a、18bに近いほど大きく、離れるほど小さくなっていくものである。従って、メタリコン18a、18bに近い側の金属蒸着電極11a、11bは、流れる電流の大きさに対応して誘電体フィルム10a、10bの片面全体に蒸着し、そしてメタリコン18a、18bより離れた位置で流れる電流の少なくなっていく絶縁マージン12a、12bに近い側にヒューズ16a、16b、格子状分割電極15a、15bを設けているので流れる電流によるヒューズ16a、16bでの発熱を少なくでき、温度上昇を抑制できるというものであった。
【0009】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2004−134561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら上記従来の金属化フィルムコンデンサでは、従来の900〜1000V程度の耐電圧から1400Vという高い耐電圧が要求されるようになり、このような高耐電圧化に伴い、一対の金属化フィルムを重ね合わせて巻回した構造であるために、フィルム幅方向の各端部においては、メタリコン18a、18bと接続する部分の金属蒸着電極11a、11bの厚みを厚くして形成した低抵抗部17a、17bが存在することになり、この低抵抗部17a、17bは厚みが厚いが故に自己回復エネルギーが大きく、このために、この低抵抗部17a、17bと誘電体フィルム10a、10bを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された格子状分割電極15a、15bが絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になり、この耐圧弱点部が絶縁破壊を起こすと大きな短絡電流が流れてしまい、その周辺の金属蒸着電極11a、11bが蒸発・飛散して絶縁化するため、絶縁破壊を起こした部分の格子状分割電極15a、15bは有効電極部でなくなり、結果として金属化フィルムコンデンサの容量が著しく減少してしまうという課題があった。
【0011】
また、上記格子状分割電極15a、15bのうち、フィルム幅方向の中央部分に位置するものについても、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になるという問題があり、このような耐圧弱点部についても同様の課題を有したものであった。
【0012】
本発明はこのような従来の課題を解決し、絶縁破壊が発生しても容量減少を抑制することが可能な高性能の金属化フィルムコンデンサを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために本発明は、一端側に絶縁マージンを設け、分割電極と非分割電極を形成した金属化フィルムを一対とし、一方の非分割電極が誘電体フィルムを介して他方の分割電極と対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に形成されたメタリコン電極からなり、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした構成のものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のように本発明による金属化フィルムコンデンサは、絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした構成により、耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分のセグメントが無効電極部となっても、耐圧弱点部となる部分のセグメントの面積を他のセグメントの面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという効果が得られるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1、4、5、7に記載の発明について説明する。
【0016】
図1(a)、(b)は本発明の実施の形態1による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図2(a)、(b)は図1において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図3(a)、(b)は図1において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図2と図3に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0017】
図1〜図3において、1はポリプロピレン等からなる誘電体フィルム、2はこの誘電体フィルム1の片面上に一端の絶縁マージン3を除いてアルミニウムの金属を蒸着することにより形成された非分割の金属蒸着電極であり、上記絶縁マージン3と反対側の端面が電極引き出し部となるものである。
【0018】
また、上記金属蒸着電極2は、容量を形成する有効電極部の幅Wの略中央部から上記絶縁マージン3に向かう側に、オイル転写により形成された金属蒸着電極を有しない非蒸着の長手方向のスリット4と、幅方向のスリット5を設けることによって複数の格子状のセグメントからなる分割電極6に夫々区分され、かつ、この分割電極6が上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ7を介して上記金属蒸着電極2と夫々並列接続されるように構成されたものであり、更に、この分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0019】
8は上記絶縁マージン3と反対側の電極引き出し部に設けた低抵抗部であり、この低抵抗部8は上記金属蒸着電極2、分割電極6の金属蒸着膜よりも厚みを厚くした金属蒸着膜を形成することによって構成されたものである。
【0020】
そして、このように構成された金属化フィルムを一対とし、図1に示すように、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極である金属蒸着電極2には誘電体フィルム1を介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極6が対向するように重ね合わせて巻回し、両端面に図示しない取り出し電極を形成することにより、本実施の形態による金属化フィルムコンデンサが構成されているものである。
【0021】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサの容量減少率を確認するために行った耐電圧試験と高温耐久試験の結果を比較例としての従来品と比較して図4と図5に示す。なお、試験には、750V−100μFの製品を用い、耐電圧試験は、800V/1分、1200V/1分、1500V/1分(各at.RT)を印加して測定し、高温耐久試験は100℃で750Vを連続印加して測定したものである。
【0022】
図4ならびに図5から明らかなように、本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、耐電圧試験ならびに高温耐久試験においても容量減少率が小さく、優れた信頼性を発揮することができることが分かるものである。
【0023】
このように本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、低抵抗部は自己回復エネルギーが大きいため、この低抵抗部と誘電体フィルムを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された分割電極が絶縁破壊を起こし易い、いわゆる耐圧弱点部になるという問題に対し、絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0024】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、重なり合う他方の金属化フィルムに形成された低抵抗部8の幅と略同寸法にすれば良いことから、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くする割合は、1/2〜1/5の範囲が好ましいということが言える。
【0025】
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
【0026】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
図6(a)、(b)は本発明の実施の形態2による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図7(a)、(b)は図6において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図8(a)、(b)は図6において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図7と図8に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0028】
図6〜図8において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部である。
【0029】
上記分割電極6は、上記非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0030】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、フィルム幅方向の中央部分に位置する分割電極が、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い、いわゆる耐圧弱点部になるという問題に対し、非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0031】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、他の分割電極6のフィルム幅方向における同幅寸法W2よりも狭くする割合は、上記実施の形態1と同様に、1/2〜1/5の範囲が好ましいものである。
【0032】
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
【0033】
本実施の形態は、上記実施の形態1で図1〜図3を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
図9(a)、(b)は本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図10(a)、(b)は図9において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図11(a)、(b)は図9において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図10と図11に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0035】
図9〜図11において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部である。
【0036】
上記分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0037】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、従来の課題であった耐圧弱点部、すなわち、低抵抗部は自己回復エネルギーが大きいため、この低抵抗部と誘電体フィルムを介して重なり合う側の金属化フィルムに形成された分割電極が絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になる、また、フィルム幅方向の中央部分に位置する分割電極が、金属蒸着電極形成時のパターンロールの押圧ストレスによって絶縁破壊を起こし易い状態、いわゆる耐圧弱点部になる、という夫々の問題に対し、絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くした構成により、上記耐圧弱点部が絶縁破壊を起こして大きな短絡電流が流れ、この破壊した部分の分割電極6が無効電極部となっても、この部分の面積を他の分割電極6の面積よりも小さくしているために無効電極部となる面積も少なくて済むようになり、結果的に製品としての容量減少を抑制することができるという格別の効果を奏するものである。
【0038】
なお、このような効果を効率良く得るためには、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を、他の分割電極6のフィルム幅方向における同幅寸法W2よりも狭くする割合は、上記実施の形態1、2と同様に、夫々1/2〜1/5の範囲が好ましいものである。
【0039】
また、図12〜図14は、上記図9〜図11に示した本実施の形態による金属化フィルムに形成した分割電極を3分割構造にしたものであり、作用ならびに効果共に上記図9〜図11で説明したものと同様であるために、その説明は省略する。
【0040】
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項6に記載の発明について説明する。
【0041】
本実施の形態は、上記実施の形態3で図9〜図11を用いて説明した金属化フィルムコンデンサに使用される金属化フィルムの構成が一部異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施の形態3と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
【0042】
図15(a)、(b)は本発明の実施の形態4による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図と断面図、図16(a)、(b)は図15において上側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図、図17(a)、(b)は図15において下側に配置された金属化フィルムの平面図と断面図であり、図16と図17に示す金属化フィルムは同じものを180度回転して配置した状態のものである。
【0043】
図15〜図17において、1は誘電体フィルム、2は非分割の金属蒸着電極、3は絶縁マージン、4は長手方向のスリット、5は幅方向のスリット、6は上記長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極、7は上記長手方向のスリット4に設けたヒューズ、8は低抵抗部、9は上記幅方向のスリット5に設けたヒューズである。
【0044】
上記分割電極6は、上記絶縁マージン3側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1、ならびに非分割の金属蒸着電極2側に位置する分割電極6のフィルム幅方向における幅寸法W1を他の分割電極6の同幅寸法W2よりも狭くなるように構成したものである。
【0045】
このように構成された本実施の形態による金属化フィルムコンデンサは、上記実施の形態3による金属化フィルムコンデンサにより得られる効果に加え、幅方向のスリット5にヒューズ9を設けた構成により、電流経路が短くなるために損失を小さくすることができるようになるという格別の効果を奏するものである。
【0046】
なお、本発明の実施の形態1〜4における金属化フィルムコンデンサに使用する金属化フィルムに形成した分割電極6は、長手方向のスリット4と幅方向のスリット5により形成された複数の格子状のセグメントからなる分割電極6を例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セグメントの形状が斜めに傾斜したり、菱形になったものであっても良く、このような形状のセグメントからなる分割電極の場合でも、絶縁マージン側に位置するセグメントおよび/または非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くすることによって本発明による効果が同様に得られるものである。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明による金属化フィルムコンデンサは、容量減少を小さくすることができるという効果を有し、特に高い信頼性が要求される自動車用分野等のコンデンサとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】(a)本発明の実施の形態1による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図2】(a)図1において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図3】(a)図1において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図4】本実施の形態による金属化フィルムコンデンサの耐電圧試験結果を示した特性図
【図5】同高温耐久試験結果を示した特性図
【図6】(a)本発明の実施の形態2による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図7】(a)図6において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図8】(a)図6において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図10】(a)図9において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図11】(a)図9において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図12】(a)本発明の実施の形態3による金属化フィルムコンデンサの他の例に使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図13】(a)図12において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図14】(a)図12において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図15】(a)本発明の実施の形態4による金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムを重ね合わせた状態の平面図、(b)同断面図
【図16】(a)図15において上側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図17】(a)図15において下側に配置された金属化フィルムの平面図、(b)同断面図
【図18】従来の金属化フィルムコンデンサの構成を示した断面図
【図19】(a)、(b)同金属化フィルムコンデンサに使用される一対の金属化フィルムの構成を示した平面図
【符号の説明】
【0049】
1 誘電体フィルム
2 金属蒸着電極
3 絶縁マージン
4 長手方向のスリット
5 幅方向のスリット
6 分割電極
7、9 ヒューズ
8 低抵抗部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項2】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項3】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメント、ならびに非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項4】
絶縁マージン側に位置するセグメントおよび/または非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くする割合を、1/2〜1/5とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項5】
非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって形成される複数のセグメントからなる分割電極が、格子状に形成されたものである請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項6】
分割電極を構成する横マージンの少なくとも一部にヒューズを設けた請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項7】
金属化フィルムを構成する誘電体フィルムとしてポリプロピレンフィルムを用いた請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項1】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項2】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項3】
誘電体フィルムの幅方向の一端側に非金属蒸着部からなる絶縁マージンを設け、この絶縁マージン以外を有効電極部とし、この有効電極部の略中央部に非金属蒸着部からなるスリットを設け、このスリットから上記絶縁マージンに向かう側に分割電極を形成し、同スリットから絶縁マージンと反対方向に向かう側に非分割電極を形成し、上記分割電極と非分割電極を上記スリット上に設けたヒューズで接続した金属蒸着電極が形成された金属化フィルムを一対とし、一方の金属化フィルムに形成された非分割電極には誘電体フィルムを介して他方の金属化フィルムに形成された分割電極が対向するように重ね合わせて巻回した素子と、この素子の両端面に金属溶射によって形成された一対のメタリコン電極からなる金属化フィルムコンデンサにおいて、上記絶縁マージンと反対方向となる非分割電極の端部に低抵抗部を設けると共に、上記分割電極として、非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって複数のセグメントを形成し、このセグメントのうち、上記絶縁マージン側に位置するセグメント、ならびに非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くした金属化フィルムコンデンサ。
【請求項4】
絶縁マージン側に位置するセグメントおよび/または非分割電極側に位置するセグメントのフィルム幅方向における幅寸法を他のセグメントの同幅寸法よりも狭くする割合を、1/2〜1/5とした請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項5】
非金属蒸着部からなる少なくとも2本以上の縦マージンと、複数の横マージンを設けることによって形成される複数のセグメントからなる分割電極が、格子状に形成されたものである請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項6】
分割電極を構成する横マージンの少なくとも一部にヒューズを設けた請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【請求項7】
金属化フィルムを構成する誘電体フィルムとしてポリプロピレンフィルムを用いた請求項1〜3のいずれか一つに記載の金属化フィルムコンデンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図16】
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【図18】
【図19】
【公開番号】特開2009−164328(P2009−164328A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−336(P2008−336)
【出願日】平成20年1月7日(2008.1.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月7日(2008.1.7)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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