説明

金属材の接合方法及びフィラー

【課題】溶接線の形状や作業スペースの広狭によらずに適用可能な金属材の接合方法、及びこれに用いるフィラーを提供する。
【解決手段】この金属材の接合方法では、側梁1における側壁10の外壁面10bを含む面と、横梁2における壁部20の外壁面20aを含む面との交線L1に沿って、当該交線L1の形状に対応させて予め成形した円環状のフィラー4を配置する。このため、側梁1と横梁2とを接合する際には、フィラー4に向けてのレーザビームの光路を確立するためのスペースを確保しさえすればよい。かかるレーザビームの光路は、光学系の調整によって容易に行うことができる。したがって、狭小な領域を溶接する場合や、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合であっても、側梁1と横梁2との接合を適切に行うことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材の接合方法及びフィラーに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の分野に関連する技術として、例えば特許文献1に記載のレーザ溶接方法がある。この従来のレーザ溶接方法では、ワーク上でのレーザビームの照射位置に対し、溶接進行方向の前方側となる位置にサイドノズルを配置している。そして、サイドノズルの内部を通すようにして、レーザビームの照射位置に向けてフィラーワイヤを供給している。
【特許文献1】特開2002−103078号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来のレーザ溶接方法のように、レーザビームの照射位置にフィラーワイヤを供給する場合、溶接の開始から終了に至るまで、照射位置とサイドノズルとの位置関係を保っておく必要がある。そのため、サイドノズルが届かないような狭小な領域を溶接する場合には適用が困難であるし、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合には、サイドノズルの取り回しや旋回を行うための作業スペースの確保が必要であった。
【0004】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、溶接線の形状や作業スペースの広狭によらずに適用可能な金属材の接合方法、及びこれに用いるフィラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題の解決のため、本発明に係る金属材の接合方法は、互いに当接又は交差させた第1の金属材及び第2の金属材をレーザ溶接によって接合する金属材の接合方法であって、第1の金属材の外周面を含む面と、第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って、当該交線の形状に対応させて予め成形したフィラーを配置する配置工程と、フィラーに向けてレーザビームを照射し、フィラーを溶融・凝固させて形成したブリッジによって第1の金属材と第2の金属材とを接合する接合工程とを備えたことを特徴としている。
【0006】
この金属材の接合方法では、第1の金属材の外周面を含む面と、第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って、交線の形状に対応させて予め成形したフィラーを配置する。このため、第1の金属材と第2の金属材とを接合する際には、フィラーに向けてのレーザビームの光路を確立するためのスペースを確保しさえすればよい。かかるレーザビームの光路は、光学系の調整によって容易に行うことができる。したがって、レーザビームの照射位置に向けてフィラーワイヤの供給ノズルを配置する場合とは異なり、狭小な領域を溶接する場合や、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合であっても、第1の金属材と第2の金属材との接合を適切に行うことが可能となる。また、予め成形したフィラーを配置することは、接合時の作業性の向上を実現すると共に、フィラーの供給ムラの抑制も実現する。
【0007】
また、本発明に係るフィラーは、互いに当接又は交差させた第1の金属材及び第2の金属材のレーザ溶接に用いるフィラーであって、第1の金属材の外周面を含む面と、第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って、交線の形状に対応させて予め成形されていることを特徴としている。
【0008】
このフィラーを用いた場合、第1の金属材と第2の金属材とを接合する際には、フィラーに向けてのレーザビームの光路を確立するためのスペースを確保しさえすればよい。かかるレーザビームの光路は、光学系の調整によって容易に行うことができる。したがって、レーザビームの照射位置に向けてフィラーワイヤの供給ノズルを配置する場合とは異なり、狭小な領域を溶接する場合や、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合であっても、第1の金属材と第2の金属材との接合を適切に行うことが可能となる。また、予め成形したフィラーを配置することは、接合時の作業性の向上を実現すると共に、フィラーの供給ムラの抑制も実現する。
【0009】
また、フィラーは、互いに離間するように配置された複数の部分に分割されていることが好ましい。このようなフィラーの構成は、第1の金属材と第2の金属材とを点接合する際に有効となる。
【0010】
また、複数の部分は、線状の連結部材によって互いに連結されていることが好ましい。この場合、連結部材を第1の金属材或いは第2の金属材に引っ掛けることにより、溶接線が鉛直方向に延びるような場合であっても、フィラーの複数の部分を第1の金属材の外周面を含む面と第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って配置することが可能となる。また、第1の金属材と第2の金属材との当接部分又は交差部分に隙間が生じているような場合でも、当該隙間に線状の連結部材が入り込むことで、より強固な接合を行うことができる。
【0011】
また、連結部材は、複数の部分よりも融点が高い部材によって形成されていることが好ましい。この場合、フィラーの複数の部分の溶融が十分に行われた後、連結部材が溶融し、第1の金属材と第2の金属材との間の隙間を埋めることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る金属材の接合方法及びフィラーによれば、溶接線の形状や作業スペースの広狭によらずに金属材の接合を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る金属材の接合方法及びフィラーの好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施形態に係る金属材の接合方法を用いて接合した金属材の一例を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるII−II線断面図である。図1及び図2に示す例では、鉄道車両の台車を構成する一方の側梁(第1の金属材)1と、一方の側梁1と他方の側梁(図示せず)を連結する横梁(第2の金属材)2とを接合している。
【0015】
側梁1は、鉄道車両の長手方向に沿って配置される部材である。側梁1は、例えばステンレス鋼によって形成され、断面矩形の長尺の中空部材となっている。側梁1の各壁の厚さは、例えば約9mmとなっている。側梁1の側壁10,11の端部には、横梁2の外径と略一致する径の円形の開口部10a,11aがそれぞれ設けられている。
【0016】
横梁2は、鉄道車両の幅方向に沿って配置される部材である。横梁2は、側梁1と同様に、例えばステンレス鋼によって形成され、断面円形の長尺の中空部材となっている。横梁2の壁部20の厚さは、側梁1の各壁と同じく例えば約9mmとなっている。
【0017】
横梁2の一端側は、側梁1の開口部10a,11aに通されている。これにより、側梁1と横梁2とは略直角に交差し、横梁2の一端側の端部2aは、側梁1における側壁10の外壁面10bから横梁2の壁部20の厚さの数倍程度突出した状態となっている。図示しないが、横梁2の他端側の構成も同様なものとなっている。
【0018】
側梁1と横梁2との接合にあたっては、ブリッジ3が形成されている。ブリッジ3は、フィラー4(図3参照)にレーザビームを照射することにより、フィラー4を溶融・凝固させて形成される。フィラー4としては、例えば側梁1及び横梁2と同じステンレス鋼が用いられる。ブリッジ3の表面改質を行う場合には、例えばフィラー4にモリブデン粉末を混入させることもできる。
【0019】
このブリッジ3は、側梁1における側壁10の外壁面10bを含む面(第1の金属材の外周面を含む面)と、横梁2における壁部20の外壁面20aを含む面(第2の金属材の外周面を含む面)との交線L1に沿って形成されている。図1及び図2に示す例では、交線L1は、横梁2の外径と略一致する円環状をなしている。したがって、ブリッジ3も交線L1に沿って円環状となっており、ブリッジ3の内径は、横梁2の外径と略一致している。
【0020】
なお、交線L1の定義にあたって、側梁1における側壁10の外壁面10bを含む面、及び横梁2における壁部20の外壁面20aを含む面を規定したのは、側梁1及び横梁2の製造ばらつきなどにより、側梁1における側壁10の外壁面10bと、横梁2における壁部20の外壁面20aとの間に隙間が生じているような場合を考慮したものである。
【0021】
ブリッジ3の断面形状は、図2に示すように、側梁1と横梁2との交線L1に対応する内角が略直角となるような略二等辺三角形状となっている。ブリッジ3において、長さが等しい2つの辺に対応する面、すなわち、側梁1における側壁10の外壁面10bに接する面3a、及び横梁2における壁部20の外壁面20aに接する面3bの長さは、それぞれ約3mmとなっている。また、ブリッジ3の断面形状において、斜辺に対応する面3cは、交線L1側に向かって凹状に湾曲している。このような湾曲形状により、ブリッジ3に対する過度の応力集中の回避が図られている。
【0022】
続いて、上述した側梁1と横梁2との接合方法について説明する。
【0023】
まず、図3に示すように、ブリッジ3の形成材料であるフィラー4を用意する。フィラー4は、例えばプレス成型によって予め円環状に形成されており、フィラー4の内径は、横梁2の外径と略一致している。フィラー4の断面形状は、形成するブリッジ3に対応して略二等辺三角形状となっている。
【0024】
フィラー4において、長さが等しい2つの辺に対応する面4a,4bの長さは、ブリッジ3の面3a,3bに対応させて、それぞれ約3mmとなっている。また、この時点では、フィラー4の斜辺に対応する面4cは、凹状の湾曲をなしておらず、平面状となっている。
【0025】
次に、図4に示すように、側梁1における側壁10の外壁面10bから突出している横梁2の一端側の端部2aにフィラー4を嵌め込み、フィラー4の面4a,4bを側梁1における側壁10の外壁面10b、及び横梁2における壁部20の外壁面20aにそれぞれ当接させる。これにより、フィラー4は、側梁1における側壁10の外壁面10bを含む面と、横梁2における壁部20の外壁面20aを含む面との交線L1に沿って配置される。なお、フィラー4を横梁2に嵌め込んだ後、治具(図示せず)等を用いてフィラー4を側梁1の外壁面10bに向けて押さえ付ける工程、或いは、フィラー4を横梁2の壁部20に対して締め付ける工程を行うようにしてもよい。
【0026】
フィラー4の配置を終えた後、図5に示すように、レーザ溶接ヘッド5をフィラー4の斜辺に対応する面4cに直交するように配置する。そして、レーザ溶接ヘッド5を交線L1に沿って例えば0.5m/分の速度で移動させながら、レーザ溶接ヘッド5の先端から例えば波長1.064μm、出力約4.0kWのYAGレーザを出射させる。加工ガスには例えばアルゴンガスを使用し、YAGレーザの照射位置に向けて例えば30リットル/分の流量で供給する。
【0027】
これにより、フィラー4の斜辺に対応する面4cの略中央部分に沿って順次YAGレーザを照射し、フィラー4を溶融・凝固させる。このフィラー4の溶融・凝固の際に、フィラー4の斜辺に対応する面4cが交線L1側に向かって凹状に湾曲し、上述したブリッジ3が形成される。そして、ブリッジ3により、側梁1と横梁2とが強固に接合され、図1及び図2に示した側梁1と横梁2との接合体が完成する。
【0028】
以上説明したように、この金属材の接合方法では、側梁1における側壁10の外壁面10bを含む面と、横梁2における壁部20の外壁面20aを含む面との交線L1に沿って、当該交線L1の形状に対応させて予め成形した円環状のフィラー4を配置する。このため、側梁1と横梁2とを接合する際には、フィラー4に向けてのレーザビームの光路を確立するためのスペースを確保しさえすればよい。かかるレーザビームの光路は、光学系の調整によって容易に行うことができる。
【0029】
したがって、レーザビームの照射位置に向けてフィラーワイヤの供給ノズルを配置する場合とは異なり、狭小な領域を溶接する場合や、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合であっても、側梁1と横梁2との接合を適切に行うことが可能となる。また、予め成形したフィラー4を配置することは、接合時の作業性の向上を実現すると共に、フィラー4の供給ムラの抑制も実現する。
【0030】
さらに、この金属材の接合方法では、フィラー4の斜辺に対応する面4cの略中央部分に沿ってレーザビームを照射している。このため、母材である側梁1及び横梁2自体が全部溶融してしまうことは殆どない。通常、母材を直接溶融させるような溶接では、溶接エンド(溶接線の終端部分)に窪みが生じるため、強度確保及び応力集中の回避の観点から、溶接エンドにおけるレーザビームの出力制御といった窪み処理が必要となる。これに対し、この金属材の接合方法では、かかる窪みの処理は不要となるため、一層の作業性の向上が図られる。
【0031】
次に、本発明に係る金属材の接合方法の別の実施形態について説明する。この別の実施形態は、互いに離間するように配置された複数の部分41に分割されたフィラー40を用いる点で、円環状に一体的に成形されたフィラー4を用いる上記実施形態と異なっている。このフィラー40は、側梁1と横梁2とを点接合する場合に有効である。
【0032】
この実施形態では、まず、図6に示すように、例えばステンレス鋼からなるフィラー40を用意する。フィラー40は、例えばプレス成型によって予め形成された複数(ここでは6個)の部分41を有している。各部分41の断面形状は、側梁1と横梁2との交線L1に対応する内角が略直角となるような略二等辺三角形状となっており、長さが等しい2つの辺に対応する面41a,41bの長さは、それぞれ約3mmとなっている。また、この時点では、各部分41の斜辺に対応する面41cは、凹状の湾曲をなしておらず、平面状となっている。そして、各部分41は、約60°の位相角をもって互いに離間するように円環状に配列されている。
【0033】
また、各部分41において、略直角となる内角に対応する角部41dは、例えば直径0.2mm程度の線状の連結部材42によって、隣接する各部分41の角部41dと連結されている。連結部材42は、例えばSUS430系ステンレスのように、各部分41よりも融点が高い部材によって形成されている。
【0034】
次に、図7に示すように、側梁1における側壁10の外壁面10bから突出している横梁2の一端側の端部2aにフィラー4を嵌め込み、フィラー4における各部分41の面41a,41bを側梁1における側壁10の外壁面10b、及び横梁2における壁部20の外壁面20aにそれぞれ当接させる。
【0035】
このとき、各部分41は、連結部材42によって互いに連結されているため、連結部材42を横梁2の端部2aに引っ掛けることにより、各部分41を交線L1に沿って配置することができる。また、連結部材42は、交線L1に沿って配置されるが、側梁1における側壁10の外壁面10bと、横梁2における壁部20の外壁面20aとの間に隙間が生じているような場合には、その隙間を埋めるように配置されることとなる。
【0036】
以下、上述した実施形態と同様に、フィラー4における各部分41の斜辺に対応する面41cの略中央部分に順次レーザビームを照射することにより、フィラー4が溶融・凝固してブリッジ(図示せず)が形成され、側梁1と横梁2とが強固に接合される。
【0037】
このような実施形態においても、側梁1と横梁2とを接合する際に、フィラー4に向けてのレーザビームの光路を確立するためのスペースを確保しさえすればよいため、狭小な領域を溶接する場合や、溶接線が閉曲線その他の複雑な形状をなしているような場合であっても、側梁1と横梁2との接合を適切に行うことが可能となる。
【0038】
また、連結部材42にレーザビームを照射することにより、側梁1における側壁10の外壁面10bと、横梁2における壁部20の外壁面20aとの間に隙間が生じているような場合であっても、当該隙間にブリッジを形成することが可能となる。これにより、側梁1と横梁2との強固な接合が可能となる。さらに、連結部材42として、フィラー4の各部分41よりも融点の高い部材を用いることで、フィラー4の各部分41の溶融が十分に行われた後、連結部材42が溶融して側梁1と横梁2との間の隙間を埋めることができる。
【0039】
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、側梁1及び横梁2の材質は、ステンレス鋼に限られず、アルミ合金、高張力鋼、その他の一般鋼であってもよい。また、フィラー4の断面形状は、二等辺三角形状に限られず、円形状であってもよい。この場合であっても、レーザビームの照射によってフィラー4が溶融・凝固すると、図2に示したものと同様の形状のブリッジを得ることができる。
【0040】
また、例えば上記実施形態では、断面矩形の中空の側梁1と断面円形の中空の横梁2との接合を例示したが、本発明に係る金属材の接合方法は、図8に示すように、平板状の金属材50の一方面50aと、H型鋼51の端部51aとの突き合わせ溶接に適用することもできる。この場合、金属材50の一方面50aを含む面と、H型鋼51における側壁の外壁面52を含む面とがなす交線L2に沿って、当該交線L2の形状に対応させて予め成形したH字状のフィラー53をH型鋼51の端部51aに嵌め込むようにする。
【0041】
また、本発明に係る金属材の接合方法は、図9に示すように、H型鋼60の側壁面60aと、C型鋼61の端部61aとの突き合わせ溶接に適用することもできる。この場合、H型鋼60の側壁面60aを含む面と、C型鋼61における側壁の外壁面62を含む面とがなす交線L3に沿って、当該交線L3の形状に対応させて予め成形したC字状のフィラー63をC型鋼61の端部61aに嵌め込むようにする。
【0042】
さらに、図10に示すように、V字開先となっている平板状の金属材70,71の端部70a,71a同士の突き合わせ溶接において、突き合わせ部分の隙間を埋めるように、金属材70の一方面70bを含む面と、金属材71の一方面71bとの交線L4に沿って断面三角形状の線状のフィラー72を配置してもよい。
【0043】
また、図11に示すように、平板状の金属材80の一方面80aと、V字開先となっている平板状の金属材81の端部81bとの突き合わせ溶接において、突き合わせ部分の隙間を埋めるように、金属材80の一方面80aを含む面と、金属材81の一方面81aとの交線L5に沿って断面三角形状の線状のフィラー82を配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属材の接合方法を用いて接合した金属材の一例を示す斜視図である。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るフィラーの斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る金属材の接合方法の工程を示す図である。
【図5】図4の後続の工程を示す図である。
【図6】本発明の別の実施形態に係るフィラーの斜視図である。
【図7】本発明の別の実施形態に係る金属材の接合方法の工程を示す図である。
【図8】本発明に係る金属材の接合方法における別の適用例を示す図である。
【図9】本発明に係る金属材の接合方法における更に別の適用例を示す図である。
【図10】本発明に係る金属材の接合方法における更に別の適用例を示す図である。
【図11】本発明に係る金属材の接合方法における更に別の適用例を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
1…側梁(第1の金属材)、2…横梁(第2の金属材)、3…ブリッジ、4,40,53,63,72,82…フィラー、10b…外壁面(第1の金属材の外周面)、20a…外壁面(第2の金属材の外周面)、41…複数の部分、42…連結部材、50…金属材(第1の金属材)、50a…一方面(第1の金属材の外周面)、51…H型鋼(第2の金属材)、52…外壁面(第2の金属材の外周面)、60…H型鋼(第1の金属材)、60a…側壁面(第1の金属材の外周面)、61…C型鋼(第2の金属材)、62…外壁面(第2の金属材の外周面)、70,80…金属材(第1の金属材)、70b,80a…一方面(第1の金属材の外周面)、71b,81a…一方面(第2の金属材の外周面)、71,81…金属材(第2の金属材)、L1〜L5…交線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに当接又は交差させた第1の金属材及び第2の金属材をレーザ溶接によって接合する金属材の接合方法であって、
前記第1の金属材の外周面を含む面と、前記第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って、前記交線の形状に対応させて予め成形したフィラーを配置する配置工程と、
前記フィラーに向けてレーザビームを照射し、前記フィラーを溶融・凝固させて形成したブリッジによって前記第1の金属材と前記第2の金属材とを接合する接合工程とを備えたことを特徴とする金属材の接合方法。
【請求項2】
前記フィラーは、互いに離間するように配置された複数の部分に分割されていることを特徴とする請求項1記載の金属材の接合方法。
【請求項3】
前記複数の部分は、線状の連結部材によって互いに連結されていることを特徴とする請求項2記載の金属材の接合方法。
【請求項4】
前記連結部材は、前記複数の部分よりも融点が高い部材によって形成されていることを特徴とする請求項3記載の金属材の接合方法。
【請求項5】
互いに当接又は交差させた第1の金属材及び第2の金属材のレーザ溶接に用いるフィラーであって、
前記第1の金属材の外周面を含む面と、前記第2の金属材の外周面を含む面との交線に沿って、前記交線の形状に対応させて予め成形されていることを特徴とするフィラー。
【請求項6】
互いに離間するように配置された複数の部分に分割されていることを特徴とする請求項5記載のフィラー
【請求項7】
前記複数の部分は、線状の連結部材によって互いに連結されていることを特徴とする請求項6記載のフィラー。
【請求項8】
前記連結部材は、前記複数の部分よりも融点が高い部材によって形成されていることを特徴とする請求項7記載のフィラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−246548(P2008−246548A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92674(P2007−92674)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000003377)東急車輛製造株式会社 (332)
【Fターム(参考)】