説明

金属異物検査装置

【課題】検出した磁性金属異物による被検物への傷つけや汚染などのダメージのない磁性金属異物検出を実現すること。
【解決手段】磁気印加装置3の下方に反磁性体10を塗布した異物誘導路8と異物収納部9とで構成された異物回収収納機構7を搭載し、この異物回収収納機構7を用いて磁気印加による磁性金属異物の検出を行うことで、磁力を利用した磁性金属異物11の回収収納が可能となり、被検物への傷つけや汚染などのダメージを与えずに磁性金属異物11の検出が実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気デバイスの生産工程及び部品において、導電性異物の混入を正確に検査する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気デバイスの生産工程及び部品において、鉄粉などの導電性のある磁性金属異物が混入すると、ピンや配線間をショートさせて電気的不良の原因となる。また、導電性のある磁性金属異物が混入されたまま市場に出荷されると、導電性のある磁性金属異物により電気的不良が生じて発熱し火傷や火災を招く恐れがあり非常に危険であるため、導電性のある磁性金属異物の確実な混入検査が欠かせないものとなっている。
【0003】
そこで従来の異物検査装置では、磁性金属異物を磁化し、その磁性金属異物の磁気(磁力)からの情報を得ているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図8は特許文献1に記載された従来の異物検査装置の概略を示す図である。図8を用いて、従来の異物検査装置の概要について述べる。
【0005】
図8に示すように、従来の異物検査装置1は、被検物2と磁気印加装置3と搬走路4と磁気検出器5で構成されている。被検物2は搬送するための搬送路4に設置され、被検物2に磁気印加装置3で磁気を印加して、被検物2に含有される磁性金属異物を磁化する。磁化した後に、搬送路4上に設置された磁気検出器5で、被検物2内の磁性金属異物からの磁気(磁力)を検出し、磁気が検出された場合に磁性金属異物があるとして磁性金属異物を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−128941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前記従来の異物検査装置1の構成では、磁気印加装置3にて被検物2に含有される磁性金属異物を磁化するため、被検物2の表面に付着していた磁性金属異物が磁化されると共に、磁気印加装置3から発生する磁力により磁性金属異物が磁気印加装置3に付着(吸着)してしまうという課題を有している。
【0008】
磁力は距離により著しく低下するため、微小な磁性金属異物を検出する場合、被検物2と磁気検出器5及び被検物2と磁気印加装置3の距離を近接させたほうが有利である。しかし、磁気印加装置3に磁性金属異物が付着した場合、磁力により次々と付着した磁性金属異物が連鎖し、やがて磁気印加装置3に突起物が形成される場合がある。この場合、形成された突起物が被検物2と接触し、磁性金属異物を被検物2に再び付着してしまうことになる。再び付着すると、磁性金属異物が被検物2より硬い場合には、被検物2を傷つけることになる。
【0009】
本発明は、これら従来の課題を解決し、検査後の磁性金属異物による被検物への影響がなく、安定した検査を可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の金属異物検査装置は、被検物を載置する被検物載置部と、前記被検物に磁気を印加する磁気印加装置と、前記被検物の磁気を検出して前記被検物に混入又は付着した金属異物の有無を検査する検査装置と、前記被検物載置部と前記磁気印加装置との間に配置され、その一部に反磁性体が設けられた異物回収機構と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、被検物2の表面に付着した磁性金属異物が磁気印加装置3への再付着するなどの影響を防止することができる。よって、磁性金属異物による被検物2への影響がなく、安定した磁性金属異物の検査が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態1における異物検査装置の構成図
【図2】異物回収機構の構成図
【図3】異物回収収納の原理図
【図4】角度αの時間t変化の図
【図5】搬送速度Vを変えた時の角度αの時間t変化の図
【図6】異物質量mを変えた時の角度αの時間t変化の図
【図7】本発明の実施の形態2における異物回収機構の構成図
【図8】特許文献1に記載された従来の異物検査装置の概略図
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、同じ構成には同じ符号を付して、適宜説明を省略している。
【0014】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における異物検査装置6の構成図である。
【0015】
図1において、異物検査装置6は、被検物2と磁気印加装置3と搬走路4と磁気検出器5で構成されている。被検物2は搬送するための搬送路4に設置され、被検物2に磁気印加装置3で磁気を印加して、被検物2に含有される磁性金属異物を磁化する。磁化した後に、搬送路4上に設置された磁気検出器5で、被検物2上の磁性金属異物からの磁気(磁力)を検出し、磁気が検出された場合に磁性金属異物があるとして磁性金属異物を検出する。これらの構成に加え、異物検査装置6は、異物回収収納機構7を備える。異物回収収納機構7は、被検物2の表面に付着した鉄やニッケルなどの磁性金属異物を回収収納することができるものである。
【0016】
次に、図2を用いて異物回収収納機構7について述べる。図2は異物回収収納機構の構成図である。
【0017】
異物回収収納機構7は、被検物2上の磁性金属異物を異物収納部9に誘導する異物誘導路8と、誘導された磁性金属異物を回収収納する異物収納部9とで構成され、異物誘導路8の表面に炭素や銅などの反磁性体10が塗布されている。反磁性体10は、磁気印加装置3の直下以外の表面に塗布される。また、この反磁性体10としては、本異物回収収納機構7が平常状態で使用されるため、超伝導状態でなく平常状態で反磁性となる物質を選択するのが好ましい。
【0018】
反磁性体10は、異物収納部9の直上のみに塗布されているのが好ましい。これは、反磁性体10により反磁力が付加されて磁性金属異物が反発した場合に、安全かつ確実に異物収納部9に磁性金属異物を到達させるためである。
【0019】
また、異物収納部9の壁部9aの上部は、図2に示すように、異物誘導路8に沿った形状のテーパが設けられていることが好ましい。これは、できる限り確実に磁性金属異物を収納させるためである。
【0020】
次に図3(a)〜(c)を用いて、異物回収収納の原理について述べる。図3(a)〜(c)は、異物回収収納の原理図である。
【0021】
図3において、11は被検物2表面に付着した磁性金属異物で、12は磁気印加装置3から被検物2に向かって略直進する磁力線、13は磁気印加装置3から被検物2に向かって略曲進する磁力線である。
【0022】
図3(a)、(b)、(c)は、順に、被検物2が搬送路4よって搬送され磁気印加装置3を通過する過程を示したもので、その時の磁性金属異物11の移動を示している。図3(a)は被検物2が磁気印加装置3を通過する直前の状態で、図3(b)は被検物2が磁気印加装置3を通過している状態で、図3(c)は被検物2が磁気印加装置3を通過した後の状態である。
【0023】
図3(a)の状態では、被検物2の表面に磁性金属異物11が付着している。この状態のまま、図3(b)に示すように、被検物2が磁気印加装置3を通過する時、磁性金属異物11は磁気印加装置3から発せられる磁力線12により磁化されると共に、磁気印加装置3の方向に引き寄せられ被検物2の表面から離れる。
【0024】
また、磁性金属異物11が付着している被検物2は搬送路4により移動しているので、磁性金属異物11にも慣性の力が働く。磁気印加装置3の方向に引き寄せられる力と慣性の力とにより、磁性金属異物11は、被検物2表面から磁気印加装置3に向かって移動し、異物誘導路8に到達する。異物誘導路8に到達した磁性金属異物11は、移動による慣性の力と磁気印加装置3の方向に引き寄せられる力との合力による移動の惰性により、異物誘導路8に沿って進み、反磁性体10が塗布された領域に移動する。
【0025】
反磁性体10は、磁気印加装置3から発せられた磁力線13により磁力線12、13の磁極と反転した磁力を帯びている。反磁性体10が塗布された領域に侵入した磁性金属異物11は、磁力線12より磁化されているので磁力線12、13と同じ磁極をもっており、反磁性体10と反発する。よって、反磁性体10が塗布された領域に侵入した磁性金属異物11は、自身の持っている磁力と、反磁性体10の磁力により異物誘導路8から異物収納部9に移動する。
【0026】
この原理により、被検物2の表面に付着した磁性金属異物11を異物回収収納機構7の異物収納部9に収納できる。
【0027】
次に、磁気印加装置3と磁性金属異物11とが引き寄せられる力の関係について述べる。
【0028】
磁性金属異物11が磁気印加装置3に引き寄せられる力F〔N〕は F=B×S×S/U で与えられる。この時、Bは磁源(図1の磁気印加装置3)の磁束密度、Sは磁源の面積(図1の磁気印加装置3の磁気発生領域の面積、図示しない。)、Uは磁性金属異物11の真空透磁率である。被検物2が地面(図1の搬送路4と略平行で下方の面)に対して水平に置かれている場合、磁性金属異物11にはF1〔N〕の力が地面の方向に働く。その時の関係は F1=m×g で与えられる。この時、gは重力加速度〔m/sec2〕、m〔g〕は質量である。
【0029】
磁性金属異物11が磁気印加装置3に引き寄せられるには、 F>F1 を満たさなければならない。搬送路4による磁性金属異物11に働く慣性の力を加味すると、 F−F1 と搬送路4の搬送速度V〔m/sec〕の関係から、磁性金属異物11は、被検物2の表面から磁気印加装置3に向かって移動する。搬送方向(水平方向)の速度は理想条件ではV〔m/sec〕の等速移動で、地面に垂直方向の速度V1は V1=(F−F1)t×t/m で与えられる。ここで、tは時間〔sec〕、mは質量〔g〕である。よって、磁性金属異物11は、時間tでの垂直方向の速度と水平方向の速度が成す角度α〔°〕で被検物2表面から磁気印加装置3に向かって移動し、異物誘導路8に移動する。磁気印加装置3に引き寄せられる力F=10〔N〕、磁性金属異物の質量m=1〔g〕、搬送速度V=5〔m/sec〕の時間t〔sec〕での変化に対する角度α〔°〕の関係は、図4に示すとおりである。図4において、横軸は時間t〔sec〕、縦軸は角度α〔°〕である。被検物2表面から離れた磁性金属異物11は、時間t〔sec〕の経過と共に角度αが変化する。図4のの角度α〔°〕と時間t〔sec〕の線に沿って異物誘導路8を形成することで、異物収納部9へ効率よく磁性金属異物11を移動させることが可能となる。この時の条件は、被検物2表面から3〔mm〕の所に磁気印加装置3の下端部があり、被検物2表面と磁気印加装置3の間に異物回収収納機構7が配置された時で、異物回収収納機構7の中央部と磁気印加装置3の中央部が直線状に並ぶように配置した時である。また異物回収収納機構7は、磁気印加装置3から発生する磁力の効力がある範囲内(本実施の形態1では10〔mm2〕)を覆い、被検物2表面と接触しない所に配置した条件である。
【0030】
次に搬送速度Vを、V=5〔m/sec〕、V=100〔m/sec〕、V=300〔m/sec〕と変化させた時の時間t〔sec〕でのそれぞれの変化に対する角度α〔°〕の関係を、図5に示す。
【0031】
図5において、横軸は時間t〔sec〕、縦軸は射放角度である角度α〔°〕である。搬送速度V〔m/sec〕を変えると、時間t〔sec〕の変化に対する角度α〔°〕の関係は変化する。よって、搬送速度V〔m/sec〕に応じた異物誘導路8の形成が必要である。この時の条件は被検物2表面から3〔mm〕の所に磁気印加装置3の下端部があり、被検物2表面と磁気印加装置3の間に異物回収収納機構7が配置された時で、異物回収収納機構7の中央部と磁気印加装置3の中央部が直線状に並ぶように配置した時である。また異物回収収納機構7は磁気印加装置3から発生する磁力の効力がある範囲内(本実施の形態1では10〔mm2〕)を覆い、被検物2表面と接触しない所に配置した条件である。
【0032】
次に磁性金属異物11の質量mを、m=1〔g〕、m=2.5〔g〕、m=3〔g〕と変化させた時の時間t〔sec〕でのそれぞれの変化に対する射放角度である角度α〔°〕の関係は図6で示す。
【0033】
図6において、横軸は時間t〔sec〕、縦軸は角度α〔°〕である。搬送速度V〔m/sec〕を変えると、時間t〔sec〕の変化に対する角度α〔°〕の関係は変化する。よって磁性金属異物11の質量m〔g〕に応じた異物誘導路8の形成が必要である。この時の条件は、被検物2表面から3〔mm〕の所に磁気印加装置3の下端部があり、被検物2表面と磁気印加装置3との間に異物回収収納機構7が配置された時で、異物回収収納機構7の中央部と磁気印加装置3の中央部が直線状に並ぶように配置した時である。また異物回収収納機構7の配置条件は、磁気印加装置3から発生する磁力の効力がある範囲内(本実施の形態1では10〔mm2〕)を覆い、被検物2表面と接触しない所に配置した条件である。
【0034】
次に異物回収収納機構7の設置場所について、図3(a)を用いて述べる。
【0035】
図3(a)においての異物回収収納機構7の理想的な設置場所は、磁気印加装置3から発せられた磁力線12と反磁性体10塗布領域が略垂直になるところである。これは反磁力を効率的に得ることと、磁性金属異物11の磁力と反磁性体10の磁力とが効率的に反発する位置と、から決まる。
【0036】
また、磁気印加装置3と異物回収収納機構7の距離は、先に述べたように、搬送速度V及び磁性金属異物11の質量mにより形状を最適化すると共に、磁性金属異物11が被検物2の表面から異物回収収納機構7に達するまでの時間tも考慮する必要がある。すなわち、これらの種々の条件から最適な条件で決まる。
【0037】
次に、異物回収収納機構7の材質について述べる。
【0038】
異物回収収納機構7に磁性体を使用してしまうと、異物回収収納機構7に磁性金属異物11が付着してしまう。そのため、異物回収収納機構7としては、磁力を透過する材質(高透磁率材料)が好ましい。例えば、アクリルやエポキシなどの樹脂材料がある。
【0039】
エポキシは硬度が高いので、磁性金属異物との接触面に傷が入りにくく、大きい磁性金属異物や硬度が高い磁性金属異物の効率的な回収収納に有効である。一方、アクリルは硬度が低いので、接触時の磁性金属異物の粉砕や散らばりを防止できるので、軟らかい磁性金属異物や粉体塊の磁性金属異物の回収収納に有効である。
【0040】
また、磁性金属異物11が効率的な移動が必要なので、磁性金属異物11が接触する部分の表面は凹凸を少なくする必要があり、その表面を平らに加工することが望ましい。
【0041】
なお、本実施の形態1において、異物回収収納機構7の異物誘導路8表面に反磁性体10を塗布したが、これは異物誘導路8の裏面でも同様の効果が得られる。
【0042】
また、本実施の形態1では、異物誘導路8に反磁性体10を塗布した場合で説明したが、蒸着や接着などの固定手段でも実現可能である。
【0043】
そして、磁気印加装置3は永久磁石などの磁気を帯びた印加装置でも実現可能である。
【0044】
さらに、磁気印加装置3の磁極(NS)が反転しても同様の効果を実現可能である。
【0045】
なお、本実施の形態1では磁気検出方式の金属異物検査装置で説明をしたが、磁気や磁力で磁性金属異物を回収収納する機構や装置にも適応は可能である。
【0046】
(実施の形態2)
本実施の形態2について説明する。なお、本実施の形態2は、異物回収収納機構7の形状以外は、前述の実施の形態1と同様であるため、ここでは、異なる部分のみ説明している。本実施の形態2の異物回収収納機構15について、図7を用いて説明する。
【0047】
図7は本実施の形態2における異物回収収納機構の構成図である。
【0048】
図7は、磁性金属異物を異物収納部9に誘導する異物誘導路8と、誘導された磁性金属異物を回収収納する異物収納部9と、異物ストッパ16で構成され、異物誘導路8の表面に反磁性体10が塗布されている。11d、11e、11fは、反磁性体10が塗布された領域に侵入した磁性金属異物であって、反磁性体10が塗布された領域の各位置で異物収納部9に移動する様子を示している。磁性金属異物11d、11e、11fの質量のバラツキ及び磁化のバラツキで異物収納部9に移動する様子が異なるため、図7に示すように、異物誘導路8と略直交する向きに異物ストッパ16を形成し、反磁性体10が塗布された領域のどの部分からの反発でも確実に磁性金属異物11が異物収納部9に収納されるようにしている。
【0049】
さらに、本実施の形態2では、磁性金属異物11が異物回収収納機構15を形成する壁18に跳ね返っても、確実に磁性金属異物11が異物収納部9に収納されるようにしている。具体的には、磁性金属異物11と反磁性体10の反発力の方向17と異物ストッパ16とを略平行になるように配置している。この配置にすることで、壁18に跳ね返っても、確実に異物収納部9に収納できる。
【0050】
次に、異物ストッパ16について図7を用いて詳細を述べる。
【0051】
異物収納部9が被検物2表面と平行な場合で、異物誘導路8の反磁性体10が塗布された領域の端と異物収納部9とが垂直な部材で連結されている時、異物ストッパ16の異物誘導路8に対する角度は異物誘導路8と磁性金属異物11が反発する方向とが成す角度と同じ角度である。
【0052】
また、異物ストッパ16と異物誘導路8は、回収収納される磁性金属異物11の外形より大きくする必要がある。つまり、異物ストッパ16と異物誘導路8の位置関係は磁性金属異物11の外形サイズより離れた位置に配置される必要がある。また、異物収納部9と異物ストッパ16の磁性金属異物11との接触領域は反磁性体10が取り付けられた領域より大きい必要がある。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明の異物検査装置は、被検物を傷つけることなく磁性金属異物の検出が可能となる。さらに被検物への再付着も防止できるので、電気部品や電子部品などデバイスに付着混入した磁性金属異物の検出だけでなく、粉砕された材料、薬品、食品、服飾、塗布面およびメッキ面等の金属異物検出の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0054】
1,6 異物検査装置
2 被検物
3 磁気印加装置
4 搬送路
5 磁気検出器
7,15 異物回収収納機構
8 異物誘導路
9 異物収納部
10 反磁性体
11 磁性金属異物
12,13 磁力線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検物を載置する被検物載置部と、
前記被検物に磁気を印加する磁気印加装置と、
前記被検物の磁気を検出して前記被検物に混入又は付着した金属異物の有無を検査する検査装置と、
前記被検物載置部と前記磁気印加装置との間に配置され、その一部に反磁性体が設けられた異物回収機構と、を備える
金属異物検査装置。
【請求項2】
前記反磁性体が設けられた部位において、前記被検物載置部と対向する前記異物回収機構の表面の形状は、前記磁気印加装置から発せられる磁力線と略垂直な形状である
請求項1に記載の金属異物検査装置。
【請求項3】
前記異物回収機構は、前記反磁性体が設けられた部位における前記異物回収機構の表面の形状と略垂直な金属異物ストッパを備える
請求項1または2に記載の金属異物検査装置。
【請求項4】
前記反磁性体が銅である
請求項1から3いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項5】
前記反磁性体がカーボンである
請求項1から3いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項6】
前記異物回収機構がアクリル樹脂により構成された
請求項1から5いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項7】
前記異物回収機構がエポキシ樹脂により構成された
請求項1から5いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項8】
前記被検物載置部が、搬送手段により搬送される
請求項1から7いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項9】
前記被検物載置部と対向する前記異物回収機構の形状を、前記搬送手段の搬送速度と予め入力された金属異物の質量とから計算された前記金属異物の移動軌跡と類似させる
請求項1から8いずれかに記載の金属異物検査装置。
【請求項10】
前記反磁性体が、前記異物回収機構において前記磁気印加装置と対向する面に設けられた
請求項1から9いずれかに記載の金属異物検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−169604(P2011−169604A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30947(P2010−30947)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】