説明

金属管の熱間加工装置

【課題】 金属管の熱間加工装置において、高周波加熱コイルによる金属管の均等な加熱を可能にする。
【解決手段】 金属管送出装置11の曲げ支点部材12から送り出された金属管Wは高周波加熱コイル13を通過して誘導加熱され、曲げ装置15によって曲げモーメントを加えられて曲げ加工される。高周波加熱コイル13よりも金属管Wの送出方向上流側の曲げ支点部材12の内部に該金属管Wを予備加熱する電熱ヒータ16よりなる予備加熱手段を設けたので、金属管Wを高周波加熱コイル13で加熱する前に電熱ヒータ16で所定温度に予備加熱しておくことが可能となり、高周波加熱コイル13での加熱が終了して曲げ加工を行う時点で、金属管Wの各部の温度差を最小限に抑えて曲げ加工の加工精度を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属管を高周波加熱コイルで加熱した状態で所望の形状に曲げ加工するための金属管の熱間加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
金属管をその長手方向に送出する金属管送出装置と、送出された金属管を案内支持する曲げ支点部材と、金属管を局部的に加熱する高周波加熱コイルと、金属管の加熱された部位を冷却する冷却装置と、金属管を把持して加熱された部位に曲げモーメントを付与する曲げ装置とを備える金属管の熱間加工装置が、下記特許文献1あるいは下記特許文献2により公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−83304号公報
【特許文献2】WO2010/050460
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、自動車のフロントピラー、ルーフサイドレールおよびリヤピラーを一本の金属管を曲げ加工して構成する場合、その金属管は円形断面ではなく凹凸を有する異形断面となるため、高周波加熱コイルで加熱した際に各部を均一に加熱することが難しく、温度むらが発生することが避けられない。金属管に温度むらが存在すると各部位の軟化度合いが異なるため、それを所望の形状に曲げ加工したときの寸法精度が低くなる問題が発生する。
【0005】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、金属管の熱間加工装置において、高周波加熱コイルによる金属管の均等な加熱を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、金属管を長手方向に沿って送出する金属管送出装置と、前記金属管送出装置から送出される前記金属管の外周を囲繞して該金属管を加熱する高周波加熱コイルと、前記高周波加熱コイルで加熱された前記金属管に曲げモーメントを加える曲げ装置とを備える金属管の熱間加工装置において、前記高周波加熱コイルよりも前記金属管の送出方向上流側に該金属管を予備加熱する予備加熱手段を設けたことを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
【0007】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記金属管送出装置から送出される前記金属管を摺動自在に案内する曲げ支点部材を備え、前記予備加熱手段を前記曲げ支点部材の内部に設けたことを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
【0008】
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記高周波加熱コイルは、少なくとも前記金属管の送出方向上流側の面に、磁束の通過を遮断するシールド部材を備えることを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
【0009】
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記シールド部材は珪素鋼板あるいは純鉄の板材であることを特徴とする金属管の熱間加工装置が提案される。
【0010】
尚、実施の形態の電熱ヒータ16および第2の高周波加熱コイル26は本発明の予備加熱手段に対応し、実施の形態の第1シールド部材27は本発明のシールド部材に対応する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の構成によれば、金属管送出装置から送出された金属管は高周波加熱コイルを通過して誘導加熱され、曲げ装置によって曲げモーメントを加えられて曲げ加工される。高周波加熱コイルよりも金属管の送出方向上流側に該金属管を予備加熱する予備加熱手段を設けたので、金属管を高周波加熱コイルで加熱する前に所定温度に予備加熱しておくことが可能となり、高周波加熱コイルでの加熱が終了して曲げ加工を行う時点で、金属管の各部の温度差を最小限に抑えて曲げ加工の加工精度を高めることができる。
【0012】
また請求項2の構成によれば、曲げ支点部材の内部では金属管に曲げ装置による曲げモーメントが作用しないため、曲げ支点部材の内部に予備加熱手段を設けることで、予備加熱の段階で金属管が曲がってしまうのを防止することができる。
【0013】
また請求項3の構成によれば、高周波加熱コイルの金属管の送出方向上流側の面に磁束の通過を遮断するシールド部材を設けたので、高周波加熱コイルからの磁束をシールド部材で遮断することで、曲げ支点部材が加熱されたり、高周波加熱コイルの磁束が第2高周波加熱コイルの磁束と干渉したりするのを防止することができる。これにより、曲げ支点部材や第2の高周波加熱コイルを高周波加熱コイルに接近させ、曲げ装置により曲げ支点部材や第2の高周波加熱コイルの位置で金属管に加わる曲げモーメントを減少させることで、高周波加熱コイルの位置以外で金属管が曲がるのを防止することができる。
【0014】
また請求項4の構成によれば、シールド部材を珪素鋼板あるいは純鉄の板材で構成したので、高周波加熱コイルからの磁束を確実に遮断するとともに高周波加熱コイルの保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】金属管の熱間加工装置の全体構成を示す図。(第1の実施の形態)
【図2】図1の2方向拡大矢視図。(第1の実施の形態)
【図3】図2の3−3線矢視図。(第1の実施の形態)
【図4】図3の4方向矢視図。(第1の実施の形態)
【図5】図1の5−5線断面図。(第1の実施の形態)
【図6】加熱時の金属管の温度変化の説明図。(第1の実施の形態)
【図7】前記図5に対応する図。(第2の実施の形態)
【図8】前記図5に対応する図。(第3の実施の形態)
【図9】加熱時の金属管の温度変化の説明図。(従来例)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1〜図6に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
【0017】
図1に示すように、本実施の形態のワークである金属管Wは、例えば自動車のフロントピラー、ルーフサイドレールおよびリヤピラーを一体に構成する部材であって、鋼板をロールフォーミングすることで製造される。金属管Wを加熱して所定形状に曲げ加工する熱間加工装置は、金属管Wをその長手方向に送り出す金属管送出装置11と、金属管送出装置11の出口部に設けられた曲げ支点部材12と、曲げ支点部材12の下流側に設けられた高周波加熱コイル13と、高周波加熱コイル13の下流側に設けられた冷却装置14と、冷却装置14の下流側に設けられたロボットよりなる曲げ装置15とを備える。金属管Wは長手方向に一定断面を有する直線状の部材であるが、それを高周波加熱用コイル13で加熱した状態で曲げ装置15で曲げモーメントを加えることで所定形状に湾曲させた後に、冷却装置14から噴出する冷却水で急冷して焼き入れを行うようになっている。
【0018】
図2から明らかなように、曲げ支点部材12は金属管送出装置11の出口部に設けられるもので、その中央部に金属管Wの断面形状と同一形状のガイド孔12aが形成されており、金属管送出装置11から送り出された金属管Wは曲げ支点部材12のガイド孔12aの内周面を摺動しながら通過する。曲げ支点部材12の内部には予備加熱手段としての電熱ヒータ16が収納される。電熱ヒータ16はガイド孔12aの内周面を螺旋状に囲むように埋め込まれており、電流により発熱して曲げ支点部材12の温度を上昇させることで、そこを通過する金属管Wを予備加熱する。
【0019】
図2〜図4から明らかなように、高周波加熱コイル13は、曲げ支点部材12から金属管Wの送出方向の下流側に所定距離離間した位置に配置されるもので、中央に開口17aが形成された板状の架台17に支持される。高周波加熱コイル13に近い架台17は、高周波加熱コイル13からの磁束で加熱されて損傷しないように、耐熱性を有するベークライト、ガラスエポキシ、硬質プラスチック等で構成される。
【0020】
高周波加熱コイル13は2ターンのコイルで構成され、その内周と金属管Wの外周との間に略一定の隙間が形成されるように、2個の取付ステー19,19を介して架台17に固定される。高周波加熱コイル13の両端には、それに電力を供給するための2本のケーブル22,22が接続される。高周波加熱コイル13は内部にウオータジャケットが形成されており、そのウオータジャケットの両端には、冷却水を供給するための2本のホース23,23が接続される。
【0021】
冷却装置14は金属管Wの外周を囲む円環状の冷却水タンク24と、冷却水タンク24の外周面に接続された4本の冷却水供給パイプ25…と、冷却水タンク24の内周面に形成された多数の冷却水噴出孔24a…とを備える。
【0022】
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0023】
金属管送出装置11から送り出された金属管Wは、曲げ支点部材12、高周波加熱コイル13および冷却装置14を通過した位置でロボットよりなる曲げ装置15のクランプアームに把持される。曲げ支点部材12の内部の電熱ヒータ16に通電して発熱させると、そこを通過する金属管Wが予備加熱されて温度上昇する。更に、高周波加熱コイル13にケーブル22,22を介して高周波電流を供給すると、高周波加熱用コイル13の周囲に形成される磁界によって金属管Wの内部に渦電流が発生し、金属管Wがジュール熱により本加熱される。
【0024】
尚、通電により高周波加熱コイル13自体も発熱して高温になるが、その内部にホース23,23を介して冷却水を供給することで、高周波加熱コイル13の過熱を防止することができる。
【0025】
ところで、図3に示すように、自動車のフロントピラー、ルーフサイドレールおよびリヤピラーを一体に構成する金属管Wは複雑な凹凸を有する異形断面の部材であり、それを囲繞する高周波加熱コイル13との間の隙間はできるだけ均一になるように考慮されているが、金属管Wの各部を均等に加熱することは困難である。
【0026】
例えば、金属管Wの細く折り曲げられたa部は、充分に加熱されて温度が目標温度よりも高くなり易い。また金属管Wの平坦なd部は、適度に加熱されて目標温度になり易い。また金属管Wの内向きに凹んだc部は、高周波加熱コイル13との間の隙間が増加するため、加熱が不充分になって温度が目標温度よりも低くなり易い。また金属管Wのb部は、電流が相互に逆方向に流れる高周波加熱コイル13の両端部に挟まれているため、渦電流が有効に発生し難くなって温度が目標温度よりも更に低くなり易い。
【0027】
図9は、予備加熱を実施しない従来例の作用を示すものである。上述した理由で、金属管Wの各部a,b,c,dを高周波加熱コイル13で同時に加熱しても各部の温度は均等に上昇せず、曲げ加工を実施する時点で金属管Wの温度に大きなバラツキΔTが生じることになり、曲げ加工の加工精度が低下する原因となる問題がある。
【0028】
そこで本実施の形態では、図6に示すように、金属管Wが曲げ支点部材12を通過する間に電熱ヒータ16で所定温度(例えば、600°C)まで予備加熱を行う。電熱ヒータ16で予備加熱を行った結果、金属管Wの各部には若干の温度むらが生じるが、その加熱された部分が高周波加熱コイル13の位置に達するまでの間に熱伝達によって前記温度むらは解消し、金属管Wの温度は各部で均一になる。
【0029】
続いて高周波加熱コイル13によって金属管Wを加工温度(例えば、800°C)まで本加熱するが、その前段階で予備加熱された金属管Wは既に600°Cまで温度上昇しているため、高周波加熱コイル13による温度上昇分は僅かに200°Cで済む。その結果、高周波加熱コイル13による本加熱で生じる金属管Wの各部の温度むらΔTは、図9で説明した従来例よりも小さくなり、曲げ装置15で金属管Wを曲げ方向に変位させて曲げ加工する際の加工精度を高めることができる。このようにして曲げ加工された金属管Wは、冷却装置14の冷却水タンク24の冷却水噴出孔24a…から噴出する冷却水で急冷されて焼き入れされることで、金属管Wの曲げ加工および焼き入れ処理を連続的に行うことができる。
【0030】
図5に示すように、曲げ装置15により金属管Wに作用する曲げモーメントは、曲げ装置15の位置でゼロであり、そこから曲げ支点部材12に向かってリニアに増加し、曲げ支点部材12の出口で最大になり、曲げ支点部材12の内部ではゼロになる。一方、金属管Wの曲げモーメントに対する強度は温度に逆比例するため、電熱ヒータ16で予備加熱される間に金属管Wの強度は次第に低下し、電熱ヒータ16を出てから高周波加熱コイル13に達するまでの間は一定になる。そして金属管Wの強度は高周波加熱コイル13で本加熱されることで急激に低下した後、冷却装置14で冷却されることで加熱前の状態に復帰する。
【0031】
金属管Wが高周波加熱コイル13で本加熱されてから冷却装置14で冷却されるまでの間、金属管Wに作用する曲げモーメントが金属管Wの強度を上回るため、その部分で金属管Wの曲げ加工が行われる。また曲げ支点部材12の内部では金属管Wに曲げ装置15による曲げモーメントが作用しないため、曲げ支点部材12の内部に電熱ヒータ16を設けることで、予備加熱の段階で金属管Wが曲がってしまうのを防止することができる。
【0032】
次に、図7に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0033】
第1の実施の形態では、予備加熱手段として曲げ支点部材12の内部に電熱ヒータ16を配置しているが、第2の実施の形態では、予備加熱手段として曲げ支点部材12と高周波加熱コイル13との間に第2の高周波加熱コイル26を配置している。
【0034】
この第2の実施の形態によっても、金属管Wが第2の高周波加熱コイル26を通過する間に所定温度(例えば、600°C)まで予備加熱を行うことで、高周波加熱コイル13によって金属管Wを加工温度(例えば、800°C)まで本加熱する際の温度上昇分を小さく抑え、本加熱で生じる金属管Wの各部の温度むらを小さくして曲げ加工の加工精度を高めることができる。
【0035】
ところで、図5に示す第1の実施の形態では、金属管Wが曲げ支点部材12を出た位置で曲げモーメントが金属管Wの強度を一時的に上回る可能性があり、その部分で金属管Wに望ましくない曲がりが発生する可能性がある。これを防止するには、曲げ支点部材12の出口を高周波加熱コイル13に接近させ、金属管Wが曲げ支点部材12を出た位置での曲げモーメントが金属管Wの強度を上回らないようにすれば良い。
【0036】
同様に、図7に示す第2の実施の形態では、金属管Wが第2の高周波加熱コイル26で加熱される位置で曲げモーメントが金属管Wの強度を一時的に上回る可能性があり、その部分で金属管Wに望ましくない曲がりが発生する可能性がある。これを防止するには、第2の高周波加熱コイル26を高周波加熱コイル13に接近させ、金属管Wが第2の高周波加熱コイル26で予備加熱される位置での曲げモーメントが金属管Wの強度を上回らないようにすれば良い。
【0037】
しかしながら、曲げ支点部材12を高周波加熱コイル13に接近させると、高周波加熱コイル13が発生する磁束が曲げ支点部材12に作用してしまい、曲げ支点部材12の温度が過度に上昇することで変形したり耐久性が低下したりする問題がある。また第2の高周波加熱コイル26を高周波加熱コイル13に接近させると、両者の磁束が相互に干渉して加熱温度の制御が困難になったり、電力が無駄に消費されたりする問題がある。
【0038】
そこで、図8に示すように、第1の実施の形態を改良した第3の実施の形態では、高周波加熱コイル13の曲げ支点部材12に対向する面と冷却装置14に対向する面とに、高周波加熱コイル13が発生する磁束の透過を効果的に抑制する珪素鋼板あるいは純鉄の板材よりなる第1、第2シールド部材27,28がそれぞれ貼り付けられる。
【0039】
本実施の形態によれば、高周波加熱コイル13の曲げ支点部材12側の面が第1シールド部材27で覆われているため、高周波加熱コイル13が発生する磁束が第1シールド部材27に遮蔽されて曲げ支点部材12に作用しなくなり、曲げ支点部材12を高周波加熱コイル13に接近させても該曲げ支点部材12が過度に温度上昇することが防止され、曲げ支点部材12の変形や耐久性の低下を未然に防止することができる。
【0040】
これにより、曲げモーメントが最大になる位置の近傍で金属管Wを曲げ加工することが可能になり、ロボットよりなる曲げ装置15が発生する曲げ荷重を小さく抑えることができ、小型の曲げ装置15を採用してコストダウンを図ることができるだけでなく、曲げ装置15の位置制御の精度を高めて金属管Wの曲げ加工の加工精度を高めるとともに、曲げ加工の加工速度を増加させることができる。
【0041】
また高周波加熱コイル13が発生した磁束は冷却装置14側にも漏洩しようとするが、その磁束は第2シールド部材28により遮蔽されるため、冷却装置14の温度上昇を抑制して冷却効果を高めることができる。しかも高周波加熱コイル13の両面が第1、第2シールド部材27,28で覆われて保護されるので、強度の低い銅製の高周波加熱コイル13が他物品と衝突して損傷するのを防止することができる。
【0042】
尚、第2の実施の形態の高周波加熱コイル13の両面を第1、第2シールド部材27,28で覆っても、同様の作用効果を達成することができる。このとき、高周波加熱コイル13だけでなく、第2の高周波加熱コイル26の両面をシールド部材で覆えば、更に効果的である。
【0043】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0044】
例えば、金属管Wは自動車のフロントピラー、ルーフサイドレールおよびリヤピラーを一体に構成する部材に限定されず、他の任意の部材であっても良く、その製造方法もロールフォーミングに限定されずに押出成形や引き抜き成形であっても良い。
【0045】
また実施の形態では高周波加熱コイル13が第1シールド部材27および第2シールド部材28を備えているが、第2シールド部材28は省略することができる。
【符号の説明】
【0046】
W 金属管
11 金属管送出装置
12 曲げ支点部材
13 高周波加熱コイル
15 曲げ装置
16 電熱ヒータ(予備加熱手段)
26 第2の高周波加熱コイル(予備加熱手段)
27 第1シールド部材(シールド部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属管(W)を長手方向に沿って送出する金属管送出装置(11)と、前記金属管送出装置(11)から送出される前記金属管(W)の外周を囲繞して該金属管(W)を加熱する高周波加熱コイル(13)と、前記高周波加熱コイル(13)で加熱された前記金属管(W)に曲げモーメントを加える曲げ装置(15)とを備える金属管の熱間加工装置において、
前記高周波加熱コイル(13)よりも前記金属管(W)の送出方向上流側に該金属管(W)を予備加熱する予備加熱手段(16,26)を設けたことを特徴とする金属管の熱間加工装置。
【請求項2】
前記金属管送出装置(11)から送出される前記金属管(W)を摺動自在に案内する曲げ支点部材(12)を備え、前記予備加熱手段(16)を前記曲げ支点部材(12)の内部に設けたことを特徴とする、請求項1に記載の金属管の熱間加工装置。
【請求項3】
前記高周波加熱コイル(13)は、少なくとも前記金属管(W)の送出方向上流側の面に、磁束の通過を遮断するシールド部材(27)を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の金属管の熱間加工装置。
【請求項4】
前記シールド部材(27)は珪素鋼板あるいは純鉄の板材であることを特徴とする、請求項3に記載の金属管の熱間加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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