説明

鉄道車両用の冷却装置

【課題】小型、軽量化が可能であるとともに、排気による悪影響を防止することのできる鉄道車両冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置は、通風可能なコイル部22と、コイル部内を延び通風可能な内流路30と、内流路を流れる冷却風量を調整する整流板37と、を有したフィルタリアクトル20aと、コイル部よりも必要冷却風量が多い第2電機品と、冷却風を供給する送風機と、フィルタリアクトル、第2電機品および送風機を直列に連結し、フィルタリアクトルおよび第2電機品を通して冷却風を流す通風ダクトと、を備えている。整流板は、第2電機品の必要冷却風量とコイル部の必要冷却風量との差分の風量を内流路に流すように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に設けられた電機品を冷却する鉄道車両用の冷却装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レール上を走行する鉄道車両には、主電動機、変圧器の油冷却器、インバータ装置、リアクトル等、動作により発熱する複数の電機品が設けられている。このような発熱する電機品を冷却するため、送風機から電機品に冷却風を送り込む強制通風冷却が採用されている。
【0003】
このような強制通風冷却を行う場合、電機品毎に送風機を設けることが考えられるが、この場合、送風機の数が増え、大きな設置スペースを必要とするとともに、重量の増加、騒音の増加を招く要因となる。
【0004】
そこで、複数の電機品を単一の送風機を用いて冷却する冷却装置が提供されている(例えば、特許文献1)。複数の電機品と送風機とが通風ダクトを介して直列に接続されている。この冷却装置によれば、上流側から送風機、変圧器の油冷却器、リアクトルが順に並べられ、通風ダクトを通して互いに直列に接続している。また、冷却対象となる油冷却器とリアクトルとは、冷却に必要な通風量が相違している。通常、油冷却器の方が、リアクトルに対して1.5倍程度の通風量を必要とする。そのため、送風機として、容量の大きな油冷却器に合わせた定格の送風機を用いている。
【0005】
また、上記冷却装置によれば、送風機とリアクトルとの間の通風ダクトは、分流路を有した分流風道として形成され、送風機から送られた冷却風の一部を分流ダクトを通してリアクトルの外側に、特に、地面側に排出するように構成されている。この構成によれば、送風機の定格とリアクトルの必要風量との差分を分流ダクトから排気することにより、リアクトルに起因する圧力損失を低減することができ、送風機の小型化を図ることが可能となる。
【特許文献1】特開2001−18791号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このように構成された鉄道車両用冷却装置においては、通風ダクトから突出した、あるいは、リアクトルの外側に延出した分岐ダクトを設ける必要があり、装置全体が大型化し、大きな設置スペースを必要とする。鉄道車両においては、設置スペースが制約されるため、大型化は望ましくない。
【0007】
また、分岐ダクトから下方、つまり、地面側に向かって排気する構成の場合、排気風によりゴミ、埃、石等が巻き上げられ、周囲環境に悪影響を与える。また、巻き上げられたゴミ、埃、砂等を、車両に設置されている他の電機品、他の冷却装置に吸い込んで不具合を生じる可能性もある。
【0008】
この発明は、上記の課題を解決させるためになされたもので、その目的は、小型、軽量化が可能であるとともに、排気による悪影響を防止することのできる鉄道車両冷却装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明の態様に係る鉄道車両用冷却装置は、通風可能なコイル部と、コイル部内を延び通風可能な内流路と、前記内流路を流れる冷却風量を調整する整流板と、を有したフィルタリアクトルと、前記コイル部よりも必要冷却風量が多い第2電機品と、冷却風を供給する送風機と、前記フィルタリアクトル、第2電機品および送風機を直列に連結し、前記フィルタリアクトルおよび第2電機品を通して冷却風を流す通風ダクトと、を備え、
前記整流板は、前記第2電機品の必要冷却風量と前記コイル部の必要冷却風量との差分の風量を前記内流路に流すように形成されている。
【発明の効果】
【0010】
この発明の様態によれば、小型、軽量化が可能であるとともに、排気による悪影響を防止することのできる鉄道車両冷却装置を提供することにある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係る冷却装置を備えた鉄道車両、例えば、電気機関車について詳細にする。
図1は、冷却装置が設けられた電気機関車を概略的に示す断面図、図2は、冷却対象である電機品を含む冷却装置を抜き出して示す正面図である。
【0012】
図1に示すように、鉄道車両としての電気機関車10は、それぞれ車輪14が設けられた図示しない台車と、ばね等を介して台車上に支持された車体12とを備えている。各台車上で車輪14の近傍には、車輪を駆動する図示しない主電動機、ギアボックス、カップリング等が載置されている。車輪14はレール15上に載置されている。主電動機によって車輪14を回転することにより、電気機関車10はレール15上を走行する。
【0013】
車体12には、種々の電機品および冷却装置18が設置されている。図1および図2に示すように、冷却装置18は、冷却対象となる第1電機品および第2電機品、送風機44、これらを直列に繋いだ通風ダクト50を備えて構成されている。
【0014】
本実施形態では、第1電機品として2つのフィルタリアクトル20a、20bを同軸的に重ねて形成されたリアクトルユニット20が設置され、また、第2電機品として、変圧器40の油冷却器42が設置されている。油冷却器42に必要な冷却風量は、リアクトルユニットの冷却風量よりも大きい設定されている。
【0015】
リアクトルユニット20は、車体17の床上に設置され、ほぼ垂直に延びている。変圧器40は、ステイ41により車体17の床下に懸架され、油冷却器42は変圧器40に取り付けられ車体の床下に設置されている。
【0016】
送風機44は、回転羽根44a、この回転羽根を回転駆動する電動機44b、およびこれらを覆った筒状のケース44cを有している。送風機44は、リアクトルユニット20と油冷却器42との間、車体17の床下に配置され、ステイ45により車体に懸架されている。送風機44は、その回転軸が車体17の床とほぼ平行に延びた状態で配置されているとともに油冷却器の上流側に隣接対向している。
【0017】
通風ダクト50は、リアクトルユニット20の上流側端に接続されているとともに車体17の天井付近まで延びた吸気ダクト51、リアクトルユニット20の下流側端と送風機44の上流側端とを繋いでいるとともにほぼ直角に曲がった連結ダクト52、および送風機の下流側端と油冷却器42の上流側端とを繋いだ連結ダクト54を備えている。吸気ダクト51内に、ゴミ、埃等を除去する吸気フィルタを設けてもよい。
【0018】
このように、リアクトルユニット20、送風機44、および油冷却器42は、通風ダクト50によって直列に接続され、送風機44は、冷却風の流通路において、リアクトルユニットと油冷却器との間に位置している。送風機44を作動させると、吸気ダクト51を通して外気が吸い込まれ、この外気は、冷却風としてリアクトルユニット20を通過し、リアクトルユニットを冷却した後、連結ダクト52、送風機44、連結ダクト54を順に通り、油冷却器42に供給される。油冷却器42を通過した後、冷却風は、車体17の床とほぼ平行な方向に排出される。このように、単一の送風機44を用いて、2つの電機品に冷却風を供給しこれらを冷却することができる。
【0019】
次に、リアクトルユニットについて詳細に説明する。図3はリアクトルユニットの平面図、図4は、リアクトルユニットの縦断面図、図5は、リアクトルユニットおよび整流板の通風状態を模式的に示す断面図である。
【0020】
図3ないし図5に示すように、リアクトルユニット20は一対のフィルタリアクトル20a、20bを有し、これらのフィルタリアクトルは互いに同軸的に重ねて配設されている。フィルタリアクトル20a、20bは同一の構成を有しているため、ここでは、一方のフィルタリアクトル20aについて詳細に説明する。
【0021】
フィルタリアクトル20aは、円筒状のコイル部22と、コイル部を保持した支持フレーム24とを備えている。コイル部22は、複数の円筒状のコイル26を有している。複数のコイル26は互いに異なる径を有し、互いに同軸的に、かつ、径方向に隙間を置いて配列されている。コイル部22の外周側には外筒28aが同軸的に配設され、最外周のコイルと隙間を置いて対向している。コイル部22の内周側には内筒28bが同軸的に配設され、最外周のコイルと隙間を置いて対向している。外筒28aおよび内筒28bは、それぞれエポキシ樹脂等の絶縁材料で形成されている。
【0022】
複数のコイル26間の隙間、外筒28aとコイルとの隙間、および内筒28bとコイルとの隙間は、それぞれ冷却風が流れる流通路を形成している。また、コイル部22の内周、ここでは、内筒28bにより、冷却空気を流通可能な内流路30が規定されている。
【0023】
支持フレーム24は、コイル部22の上端部を支持した環状の上フレーム24a、コイル部22の下端部を支持した環状の下フレーム24b、これら上フレームおよび下フレームの外周部同士を連結した複数本の連結ロッド24cを有し、アルミニウム等により形成されている。また、上フレーム24aおよび下フレーム24bの外周部同士は、複数のスタッド25によって連結されている。
【0024】
上フレーム24aはそれぞれ中心に向かって延出した複数の支持アーム32aを有し、これらの支持アームは、円周方向に等間隔を置いて設けられている。各支持アーム32aには、絶縁体33aを介して棒状の押え板34aが取り付けられ、この押え板はコイル部22の上端に当接している。下フレーム24bは、上フレーム24aと同様に構成され、複数の支持アーム32b、絶縁体33b、押え板34bを有し、押え板34bは、コイル部22の下端に当接している。上側の支持アーム32a、絶縁体33a、押え板34aは、コイル部22bを通って延びたスタッド36により、下側の支持アーム32b、絶縁体33b、押え板34bと連結されている。これにより、コイル部22は、上側の押え板34aと下側の押え板34bとの間に挟持された状態で、フレーム24に支持されている。
【0025】
上フレーム24aには、電流の入出力端子35が取り付けられ、この入出力端子は配線を介してコイル26に接続されている。
【0026】
コイル部22の内孔、すなわち、内流路30には、この内流路を流れる冷却風の風量、つまり、流量を調整する整流板37が設けられている。整流板37は、複数の取付け金具39を介して上フレーム24aの複数の支持アーム32aに支持され、内流路30の流入端を閉塞するように設けられている。なお、整流板37は、内筒28bと一体に形成されていてもよく、あるいは、流入端に限らず、内流路30のいずれの部分に設けられていてもよい。
【0027】
整流板37には、冷却風の流量を調整する透孔38が形成されている。すなわち、透孔38の径を変更することにより、整流板37の圧力損失が変化し、整流板37を通る風量が変化する。透孔38の径は、送風機44の送風能力、つまり、油冷却器42の冷却に必要な冷却風量と、フィルタリアクトル20a、20bのコイル部22の冷却に必要な冷却風量との差分の風量を流すように設定されている。
【0028】
例えば、送風機44の送風能力を187.5m3/min 、
油冷却器42の冷却必要風量を187.5m3/min、圧力損失を490Pa、
フィルタリアクトル20a、20bのコイル部22の冷却必要風量を120.5m3/min、圧力損失を490Pa、
通風ダクト50の風量を187.5m3/min、圧力損失を330Paとする。
【0029】
この場合、フィルタリアクトル全体を通る風量は187.5m3/minであり、その内、コイル部22を流れる風量は、120.5m3/min(圧力損失を490Pa)である。このことから、フィルタリアクトル20a、20bの内流路30を流れる風量は、
187.5−120.5=67.5m3/min
とする必要がある。
【0030】
そのため、整流板37は、67.5m3/minの風量を流し、圧力損失が490Paとなるように、透孔38の径が調整されている。但し、本実施形態においては、2つのフィルタリアクトル20a、20bが重ねて設けられているため、整流板37は2枚設けられている。そのため、各整流板37の必要な圧力損失は、490/2=245Paとなる。
圧力損失PLは、以下の式によって求められる。
PL=η×(γ/2g)×V2
ここで、η:圧力損失係数、γ:空気比重=1.2、g:重力加速度=9.807、
V:風速、である。
【0031】
圧力損失係数ηは、内流路30の断面積A1と整流板37の透孔38の面積A2との比を、図示しない所定の相対グラフに当てはめることにより得られる。図5に示すように、例えば、内流路30の径D=417mm、整流板37の透孔38の径d=310mmとした場合、
A2/A1=(3102×π/4)/(4172×π/4)=0.55
相対グラフとA2/A1から、η=1.83となる。
【0032】
前述した式から、
圧力損失PL=1.83×(1.2/2g)×14.92=24.9mAq=244Pa
が得られる。従って、透孔38の径を上記の値に設定することにより、整流板37により必要な圧力損失を発生させ、内流路30を流れる冷却風を所望の風量に調整することができる。
【0033】
上記構成の冷却装置18によれば、送風機44を作動させると、吸気ダクト51を通して外気が吸い込まれ、この外気は、冷却風としてリアクトルユニット20のフィルタリアクトル20a、20bを通過し、これらのフィルタリアクトルを冷却した後、連結ダクト52、送風機44、連結ダクト54を順に通り、油冷却器42に供給される。冷却風は、油冷却器42を通って油冷却器を冷却した後、車体17の床とほぼ平行な方向に排出される。
【0034】
リアクトルユニット20を流れる際、冷却風の内、フィルタリアクトル20a、20bの冷却に必要な風量は、コイル部22を通って流れ、残りの風量は、整流板37およびフィルタリアクトルの内流路30を通って流れる。冷却風は、リアクトルユニット20を通過した後、合流し、必要量の冷却風が油冷却器42に供給される。
【0035】
以上のように構成された冷却装置によれば、単一の送風機44を用いて2つの電機品を冷却することができる。そのため、各電機品毎に送風機を設ける場合に比較して、送風機の数を低減し、電気機関車の省エネを図ることができるとともに、製造コストの低減を図ることが可能となる。また、フィルタリアクトルの内流路を通して冷却風を通風可能にするとともに、内流路に整流板を設けて通風量を調整することにより、送風機の送風能力、つまり、油冷却器の冷却に必要な冷却風量と、フィルタリアクトルのコイル部22の冷却に必要な冷却風量との差分の風量を内流路に流すことができる。これにより、必要冷却風量の少ないフィルタリアクトルによる冷却風の圧力損失を低減し、送風機に係る負担を低減することができる。従って、送風能力、つまり、定格の小さい送風機を用いることが可能となり、製造コストの低減、重量の低減、発生騒音の低減を図ることができる。
【0036】
更に、従来のように、装置の外方に延出する分流ダクト、あるいは、リアクトルの外側を延びる分流ダクト等を設ける必要がなく、冷却装置の小型化、軽量化を図ることができる。冷却装置から排気される冷却風は、車体の底とほぼ平行な方向に排気されるため、ゴミ、埃、石等を巻き上げることがなく、周囲環境への悪影響を防止することができる。
以上のことから、小型、軽量化が可能であるとともに、排気による悪影響を防止することのできる鉄道車両冷却装置が得られる。
【0037】
なお、上述した実施形態において、フィルタリアクトルを2段に重ねて設ける構成としたが、これに限らず、単一のフィルタリアクトルを備えた構成としてもよい。
【0038】
また、第1電機品、第2電機品、送風機の配置は、上述した実施形態に限らず、種々変更可能である。例えば、リアクトルユニットは、車体の床に対して垂直に設けた場合に限らず、冷却装置全体を水平、すなわち、車体の床と平行な方向に設けても良い。
【0039】
図6に示す第2の実施形態によれば、冷却装置のフィルタリアクトル20a、連結ダクト52、送風機44、連結ダクト54、油冷却器42が直線状に直列に並んで設けられている。
【0040】
図7に示す第3の実施形態によれば、冷却装置の第2電機品として、他のフィルタリアクトル70が設けられている。第2電機品として用いる場合、フィルタリアクトル70の内流路は、完全に閉塞されている。
【0041】
第1電機品、第2電機品、送風機の配列の順番は種々変更可能である。
図8に示す第4の実施形態によれば、冷却装置の油冷却器42が冷却風の上流側に配設され、フィルタリアクトル20aが下流側に配設されている。送風機44は、油冷却器42とフィルタリアクトル20aとの間に設けられている。この構成によれば、フィルタリアクトル20aの内流路30を通って排気される冷却風により、コイル部22を通過した冷却風を冷却し、冷えた状態で外部に排気することができる。
【0042】
図9に示す第5の実施形態によれば、送風機44が最も下流側に設けられ、冷却風は、フィルタリアクトル20a、第2電機品としての他のフィルタリアクトル70を順に通り、送風機から排気される。なお、送風機44を、フィルタリアクトルおよび第2電機品の上流側に配置する構成としてもよい。
【0043】
第2ないし第5の実施形態において、他の構成は、前述した第1の実施形態と同一であり、同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。そして、第2ないし第5の実施形態においても、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0044】
この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
冷却対象となる第2電機品は、油冷却器、フィルタリアクトルに限らず、インバータ、エンジン、電力変換装置等、他の電機品としてもよい。整流板は、所望の圧力損失を生じるものであれば、材質、形状等は種々変更可能であり、透孔の数も1つに限らず、複数としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に冷却装置を備えた電気機関車を示す断面図。
【図2】図2は、前記冷却装置を示す側面図。
【図3】図3は、前記冷却装置のフィルタリアクトルを示す平面図。
【図4】図4は、前記フィルタリアクトルの断面図。
【図5】図5は、前記フィルタリアクトルを概略的に示す断面図。
【図6】図6は、この発明の第2の実施形態に係る冷却装置を示す断面図。
【図7】図7は、この発明の第3の実施形態に係る冷却装置を示す断面図。
【図8】図8は、この発明の第4の実施形態に係る冷却装置を示す断面図。
【図9】図9は、この発明の第5の実施形態に係る冷却装置を示す断面図。
【符号の説明】
【0046】
10…電気機関車、12…車体、18…冷却装置、20…リアクトルユニット、
20a、20b…フィルタリアクル、22…コイル部、24…支持フレーム、
26…コイル、30…内流路、37…整流板、38…透孔、40…変圧器、
42…油冷却器、50…通風ダクト、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両の電機品を冷却する冷却装置であって、
通風可能なコイル部と、コイル部内を延び通風可能な内流路と、前記内流路を流れる冷却風量を調整する整流板と、を有したフィルタリアクトルと、
前記コイル部よりも必要冷却風量が多い第2電機品と、
冷却風を供給する送風機と、
前記フィルタリアクトル、第2電機品および送風機を直列に連結し、前記フィルタリアクトルおよび第2電機品を通して冷却風を流す通風ダクトと、を備え、
前記整流板は、前記第2電機品の必要冷却風量と前記コイル部の必要冷却風量との差分の風量を前記内流路に流すように形成されている冷却装置。
【請求項2】
前記整流板は通風可能な透孔を有し、前記透孔は、前記差分の風量を得る圧力損失を発生する面積に形成されている請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記フィルタリアクトルのコイル部は、通風可能な隙間を置いて互いに同軸的に配列された互いに径の異なる複数の筒状のコイルと、最内周側のコイルと対向して設けられ前記内流路を規定した内筒と、を有し、前記整流板は、前期内流路を塞ぐように前記内筒に取り付けられている請求項1又は2に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記フィルタリアクトルは、前記コイル部を支持した支持フレームを有し、前記整流板は前記支持フレームに支持されている請求項3に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記整流板は前記内筒と一体に形成されている請求項3に記載の冷却装置。
【請求項6】
前記送風機は、前記フィルタリアクトルと第2電機品との間に設けられている請求項1に記載の冷却装置。
【請求項7】
前記第2電機品は、前記送風機の下流側に設けられ、前記車両の床と平行に位置している請求項1に記載の冷却装置。
【請求項8】
前記フィルタリアクトルは、前記送風機の下流側に設けられ、前記車両の床と平行に位置している請求項1に記載の冷却装置。
【請求項9】
前記フィルタリアクトルは、前記送風機の上流側に設けられ、前記車両の床と垂直に設けられている請求項1に記載の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−83675(P2009−83675A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−256621(P2007−256621)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】