説明

銀−ロジウム合金微粒子およびその製造方法

【課題】銀とロジウムとが固溶している銀−ロジウム合金微粒子、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、(i)銀イオンおよびロジウムイオンを含む第1の溶液11と、還元剤を含む第2の溶液12とを調製する工程と、(ii)第1および第2の溶液11および12から選ばれるいずれか一方の溶液21を、他方の溶液22に噴霧する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、銀−ロジウム合金微粒子およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
合金は、それを構成する金属元素単体とは異なる性質を示すため、新規な合金を作製することによって従来の金属では得られなかった特性(たとえば触媒特性)が期待できる。一方、金属微粒子は、表面積が大きい、バルクとは異なる性質・構造を示す場合がある、といった理由から、様々な応用が期待される。これらの理由から、様々な合金微粒子が従来から研究されてきた。たとえば、銀とロジウムとを含む合金粒子の製造方法が開示されている(非特許文献1参照)。
【非特許文献1】日本化学会第88春季年会(2008年)、講演予稿集第1分冊、講演番号4L2−36
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、図11の相図に示すように、バルクにおいて、銀とロジウムとは原子レベルで固溶しない。そのため、非特許文献1の方法では、銀とロジウムとが原子レベルで固溶した微粒子を作製することは難しかった。しかし、銀とロジウムとが原子レベルで固溶しなければ、合金に特有の性質が発現する可能性は低い。
【0004】
このような状況において、本発明は、銀とロジウムとが固溶している銀−ロジウム合金微粒子、およびその製造方法を提供することを目的の1つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、銀−ロジウム合金微粒子を製造するための本発明の方法は、(i)銀イオンおよびロジウムイオンを含む第1の溶液と、還元剤を含む第2の溶液とを調製する工程と、(ii)前記第1および第2の溶液から選ばれるいずれか一方の溶液を、他方の溶液に噴霧する工程とを含む。
【0006】
また、本発明の銀−ロジウム合金微粒子は、銀とロジウムとが固溶している銀−ロジウム合金微粒子である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、銀とロジウムとが固溶した銀−ロジウム合金微粒子が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について例を挙げて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態および実施例に限定されない。以下の説明では、特定の数値や特定の材料を例示する場合があるが、本発明の効果が得られる限り、他の数値や他の材料を適用してもよい。
【0009】
[銀−ロジウム合金微粒子の製造方法]
銀−ロジウム合金微粒子を製造するための本発明の方法は、以下の工程(i)および(ii)を含む。
【0010】
工程(i)では、銀イオンおよびロジウムイオンを含む第1の溶液11と、還元剤を含む第2の溶液12とを調製する(図1(a))。次に、工程(ii)では、第1および第2の溶液11および12から選ばれるいずれか一方の溶液21を、他方の溶液22に噴霧する(図1(b))。
【0011】
工程(ii)は、銀イオンおよびロジウムイオンを含む溶液を、還元剤を含む溶液に噴霧する工程であってもよい。また、工程(ii)は、還元剤を含む溶液を、銀イオンおよびロジウムイオンを含む溶液に噴霧する工程であってもよい。以下、銀イオンおよびロジウムイオンを含む第1の溶液を「金属イオン溶液」といい、還元剤を含む第2の溶液を「還元剤溶液」という場合がある。
【0012】
金属イオン溶液は、銀化合物およびロジウム化合物を溶媒に溶解させることによって調製できる。銀化合物の例には、酢酸銀(I)(AgCH3COO)や、硝酸銀(AgNO3)が含まれる。ロジウム化合物の例には、酢酸ロジウム(III)(Rh(CH3COO)3)や、酢酸ロジウム(II)(Rh(CH3COO)2)が含まれる。溶媒には、銀イオンおよびロジウムイオンを溶解させることができる溶媒が用いられる。溶媒の一例は、水やアルコールである。アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどを用いてもよい。エチレングリコール類の沸点は190℃以上であるため、これらのアルコールを溶媒に用いることによって、高温で合金微粒子を作製できる。
【0013】
金属イオン溶液中における銀イオンの濃度は、0.1mmol/L〜1mol/Lの範囲(たとえば、0.1mmol/L〜5mmol/Lの範囲にあってもよい。金属イオン溶液中におけるロジウムイオンの濃度は、0.1mmol/L〜1mol/Lの範囲(たとえば、0.1mmol/L〜5mmol/Lの範囲や、0.1mmol/L〜1mmol/Lの範囲)にあってもよい。
【0014】
金属イオン溶液中における銀イオンの濃度CAg(mol/L)と、金属イオン溶液中におけるロジウムイオンの濃度CRh(mol/L)との比を変化させることによって、合金の組成を変化させることが可能である。CRh/[CRh+CAg]の値は、0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、または0.9以上であってもよいし、0.9以下、0.8以下、0.7以下、0.6以下、0.5以下、0.4以下、0.3以下、0.2以下、または0.1以下であってもよい。CRh/[CRh+CAg]=Xである金属イオン溶液を用いることによって、ロジウムの含有率がほぼ100X原子%である合金粒子を作製できる。たとえば、CRh/[CRh+CAg]の値が0.5以上である金属イオン溶液を用いることによって、ロジウムの含有率が50原子%以上である合金微粒子を作製できる。
【0015】
還元剤溶液は、還元剤を溶媒に溶解させることによって調製できる。還元剤には、銀イオンおよびロジウムイオンを還元することができる物質が用いられる。還元剤の例には、水素化ホウ素ナトリウムやヒドラジンが含まれる。また、これら以外の公知の還元剤を用いることもできる。
【0016】
還元剤溶液における還元剤(たとえば水素化ホウ素ナトリウム)の濃度は、0.1mmol/L〜1mol/Lの範囲(たとえば0.5mmol/L〜10mmol/Lの範囲)にあってもよい。
【0017】
金属イオン溶液および還元剤溶液から選ばれる少なくとも1つの溶液は、合金微粒子の凝集を防止する保護剤を含んでもよい。保護剤を用いることによって、粒径が小さい合金微粒子が得られやすくなる。具体的には、金属イオン溶液および還元剤溶液の両方またはいずれか一方は保護剤を含んでもよい。また、金属イオン溶液および還元剤溶液のうち、噴霧される方ではない方の溶液のみが保護剤を含んでもよいし、噴霧される方の溶液のみが保護剤を含んでもよい。保護剤の例には、ポリマーや界面活性剤が含まれ、たとえば、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)(以下、「ポリビニルピロリドン」という場合がある)、ポリビニルアルコール、アルキルチオール、アルキルアミン、トリフェニルホスフィンが含まれる。溶液中の保護剤の濃度は、保護剤の種類に応じて選択される。保護剤がポリビニルピロリドンである場合、その構成単位(モノマー単位)の濃度が0.1mmol/L〜2mol/Lの範囲(たとえば1mmol/L〜10mmol/Lの範囲)になるようにポリビニルピロリドンを添加してもよい。
【0018】
なお、金属イオン溶液および還元剤溶液の両方が保護剤を含まない場合には、合金微粒子が凝集して粒径が大きい粒子が得られやすくなる。
【0019】
噴霧によって金属イオン溶液と還元剤溶液とを混合させるときの溶液の温度は、合金微粒子を形成できる限り限定されない。溶液の温度を変化させることによって、形成される微粒子の粒径を制御することが可能である。溶液の温度は、0℃〜250℃の範囲(たとえば0℃〜95℃の範囲)にあってもよい。
【0020】
溶液の噴霧は、たとえば、霧吹きやインクジェットヘッドを用いて行うことができる。噴霧される霧滴の粒径を変化させることによって、形成される合金微粒子の粒径を制御することが可能である。
【0021】
本発明の製造方法によれば、銀とロジウムとが原子レベルで均一に固溶した銀−ロジウム合金微粒子が得られる。バルクの状態では銀とロジウムとが固溶することはない。しかし、粒径が数十nm以下の微粒子は、バルクとは異なる構造や性質を示すため、銀とロジウムとが原子レベルで固溶することが可能であると考えられる。
【0022】
[銀−ロジウム合金微粒子]
本発明の銀−ロジウム合金微粒子は、本発明の製造方法によって製造できる。本発明の合金微粒子では、銀とロジウムとが固溶している。銀とロジウムとが固溶していることは、たとえば、粉末X線回折測定によって確認できる。
【0023】
本発明の銀−ロジウム合金微粒子では、ロジウムの含有率が、10原子%以上、20原子%以上、30原子%以上、40原子%以上、50原子%以上、60原子%以上、70原子%以上、80原子%以上、または90原子%以上であってもよく、90原子%以下、80原子%以下、70原子%以下、60原子%以下、50原子%以下、40原子%以下、30原子%以下、20原子%以下、または10原子%以下であってもよい。また、本発明の合金微粒子は、平均粒径が20nm以下または10nm以下であってもよく、平均粒径が3nm以上であってもよい。
【0024】
なお、本発明の合金微粒子は、その特性が本質的に変わらない限り微量の不純物を含んでもよい。
【実施例】
【0025】
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0026】
酢酸銀(I)(AgCH3COO)と酢酸ロジウム(III)とを純水130mLに溶解させることによって、金属イオン溶液を調製した。溶解させた酢酸銀(I)および酢酸ロジウム(III)の合計は、0.1mmolであった。実施例1では、溶解させた酢酸銀(I):酢酸ロジウム(III)のモル比が5:5である金属イオン溶液(1)と、その比が1:9である金属イオン溶液(2)と、その比が9:1である金属イオン溶液(3)とを調製した。
【0027】
一方、純水に水素化ホウ素ナトリウムを添加することによって、還元剤溶液を作製した。水素化ホウ素ナトリウム水溶液の濃度は、6.5mmol/Lとした。
【0028】
[実施例1]
実施例1では、酢酸銀(I):酢酸ロジウム(III)のモル比が5:5である金属イオン溶液(1)を、還元剤溶液に向けて噴霧することによって、銀−ロジウム合金微粒子を作製した。実施例1では、保護剤としてポリビニルピロリドンを還元剤溶液に加えた状態で合金微粒子を作製した。ポリビニルピロリドンは、その構成単位(モノマー単位)の濃度が6.5mmol/Lとなるように添加した。噴霧には、霧吹きを用いた(以下の実施例においても同様である)。微粒子の作製は室温で行った(以下の実施例2、比較例1および2においても同様である)。すなわち、溶液の温度は室温(約25℃)とした。
【0029】
[実施例2]
実施例2では、還元剤溶液を金属イオン溶液(1)に向けて噴霧することによって、銀−ロジウム合金微粒子を作製した。実施例2では、保護剤としてポリビニルピロリドンを金属イオン溶液に加えた状態で合金微粒子を作製した。ポリビニルピロリドンは、その構成単位(モノマー単位)の濃度が5mmol/Lとなるように添加した。
【0030】
[比較例1]
比較例1では、金属イオン溶液(1)を還元剤溶液に滴下することによって、銀−ロジウム微粒子を作製した。比較例1では、保護剤としてポリビニルピロリドンを水素化ホウ素ナトリウム溶液に加えた状態で合金微粒子を作製した。ポリビニルピロリドンは、その構成単位(モノマー単位)の濃度が6.5mmol/Lとなるように添加した。滴下には、パスツールピペットを用いた(以下の比較例2においても同様である)。
【0031】
[比較例2]
比較例2では、還元剤溶液を金属イオン溶液(1)に滴下することによって、銀−ロジウム微粒子を作製した。比較例2では、保護剤としてポリビニルピロリドンを金属イオン溶液に加えた状態で合金微粒子を作製した。ポリビニルピロリドンは、その構成単位(モノマー単位)の濃度が2mmol/Lとなるように添加した。
【0032】
実施例および比較例で作製された微粒子を、透過型電子顕微鏡で観察し、得られた画像に基づいて粒子の粒径を測定した。実施例および比較例のそれぞれについて、数百以上(たとえば300以上)の粒子の粒径を測定して粒径分布を求めた。なお、画像に映し出された粒子の最大径を、その粒子の粒径とした。また、測定された粒子の粒径を合計して測定した粒子の数で割ることによって平均粒径を求めた。実施例1および2の微粒子、ならびに比較例1および2の微粒子の評価結果を、図2〜図5に示す。
【0033】
図2および図3に示すように、実施例1および2では、粒径がほぼ均一な微粒子が作製された。実施例1の微粒子の平均粒径は、6.5±1.4nmであった。実施例2の微粒子の平均粒径は11.3nm±1.9nmであった。一方、図4および図5に示すように、比較例1および比較例2の微粒子では、大きい粒子と小さい粒子とが混在していた。比較例1の微粒子の平均粒径は、9.4nm±4.3nmであった。比較例2の微粒子は、平均粒径が2.6nm±0.7nmの集団と、平均粒径が18.7nm±3.2nmである集団とを含んでいた。
【0034】
実施例1で作製された合金微粒子の一粒を選択し、それについてエネルギー分散型X線分析装置を用いてEDXスペクトルを測定した。測定結果を図6に示す。図6に示すスペクトルから、銀とロジウムとが1つの粒子内に存在することが確認された。
【0035】
[実施例3]
金属イオン溶液(1)の代わりに、酢酸銀(I):酢酸ロジウム(III)のモル比が1:9である金属イオン溶液(2)を用いることを除いて、実施例1と同様の方法で銀−ロジウム合金微粒子を作製した。
【0036】
[実施例4]
金属イオン溶液(1)の代わりに、酢酸銀(I):酢酸ロジウム(III)のモル比が9:1である金属イオン溶液(3)を用いることを除いて、実施例1と同様の方法で銀−ロジウム合金微粒子を作製した。
【0037】
また、実施例1、3および4で作製された合金微粒子の粉末X線回折測定を行った。X線回折スペクトルを図7に示す。図7には、バルクの銀のスペクトルおよびバルクのロジウムのスペクトルも示す。図7の左側のスペクトルは、右側のスペクトルの一部拡大図である。Ag50Rh50、Ag10Rh90およびAg90Rh10のスペクトルは、それぞれ、実施例1、3および4のスペクトルを示す。図7に示すように、ロジウムの含有率が50原子%および90原子%の場合には、バルクの銀に見られる2θ=14°の鋭いピークがブロードなピークとなった。また、ロジウムの含有率が高くなるほど、2θ=14°近傍のピークは15°に近づくようにシフトした。これらのことから、ロジウムの含有率が50原子%および90原子%の場合には、銀とロジウムとが原子レベルで固溶している合金微粒子が形成されていると考えられる。ロジウムの含有率が10原子%である場合には、2θ=14°のピークが左右非対称になっている(高角度側にテールを引いている)。このことから、ロジウムの含有率が10原子%の場合においても、銀とロジウムとが原子レベルで固溶していると考えられる。
【0038】
比較例1で作製された合金微粒子の粉末X線回折スペクトルを図8に示す。なお、図8には、ロジウムの含有率を90原子%としたことを除き比較例1と同様の方法で作製した比較例の結果も示す。比較例のスペクトルでは、明確な銀のピークが見られた。また、比較例1のスペクトルでは、AgおよびRhに由来する2つのfcc構造のパターンが見られた。これらのスペクトルは、比較例の微粒子では銀とロジウムとが原子レベルで固溶していないことを示唆している、と考えられる。
【0039】
[実施例5]
還元剤溶液の温度を約0℃としたことを除いて、実施例1と同様の方法・条件で銀−ロジウム合金微粒子を作製した。還元剤溶液の温度は、還元剤溶液が入っている容器を氷水で冷却することによって約0℃とした。
【0040】
[実施例6]
還元剤溶液の温度を約90℃としたことを除いて、実施例1と同様の方法・条件で銀−ロジウム合金微粒子を作製した。還元剤溶液の温度は、還元剤溶液が入っている容器を90℃の温水で加熱することによって約90℃とした。
【0041】
実施例5および6で形成された合金微粒子を透過型電子顕微鏡で観察し、得られた画像に基づいてそれぞれの粒径分布を求めた。また、実施例1と同様の方法によって平均粒径を求めた。実施例5および6の評価結果を、図9および10に示す。
【0042】
実施例5の合金微粒子の平均粒径は4.5±1.2nmであった。実施例6の合金微粒子の平均粒径は8.5nm±4.0nmであった。実施例1、5および6の結果から、溶液の温度(特に、噴霧されない方の溶液の温度)を変化させることによって、粒径の制御が可能であることが分かった。
【0043】
以上、本発明の実施の形態について例を挙げて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず本発明の技術的思想に基づき他の実施形態に適用できる。
【0044】
なお、本発明の別の側面では、本発明は、バルクでは固溶しない組成比にある複数の金属元素が固溶している合金微粒子の製造方法に関する。この製造方法は、(i)バルクでは固溶しない複数の金属元素のイオンを含む第1の溶液と、還元剤を含む第2の溶液とを調製する工程と、(ii)前記第1および第2の溶液から選ばれるいずれか一方の溶液を、他方の溶液に噴霧する工程とを含む。第1の溶液は、バルクでは固溶しない組成比に対応する濃度比にある複数の金属元素のイオンを含む溶液であってもよい。この製造方法によれば、バルクでは固溶しない組成比にある複数の金属元素(バルクではいずれの組成比でも固溶しない複数の金属元素を含む)が原子レベルで固溶している合金微粒子が得られる。この製造方法は、銀−ロジウム合金微粒子以外の合金微粒子の製造に用いることができる。たとえば、金イオンとイリジウムイオンとを含む金属イオン溶液を用いることによって、金−イリジウム合金微粒子を形成することができると考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明によれば、銀−ロジウム合金微粒子が得られる。この合金微粒子は、たとえば触媒に利用でき、具体的には、有機合成の触媒や、燃料電池の電極触媒として利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の製造方法を模式的に示す図である。
【図2】実施例1で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図3】実施例2で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図4】比較例1で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図5】比較例2で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図6】実施例1で作製された合金微粒子のEDXスペクトルである。
【図7】実施例1、3および4で作製された合金微粒子の粉末X線回折スペクトルである。
【図8】比較例で作製された合金微粒子の粉末X線回折スペクトルである。
【図9】実施例5で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図10】実施例6で作製された合金微粒子の、粒径分布を示すグラフおよびTEM画像である。
【図11】銀とロジウムの相図である。
【符号の説明】
【0047】
11 第1の溶液
12 第2の溶液
21 一方の溶液
22 他方の溶液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銀−ロジウム合金微粒子の製造方法であって、
(i)銀イオンおよびロジウムイオンを含む第1の溶液と、還元剤を含む第2の溶液とを調製する工程と、
(ii)前記第1および第2の溶液から選ばれるいずれか一方の溶液を、他方の溶液に噴霧する工程とを含む、製造方法。
【請求項2】
前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウムである、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記第1および第2の溶液から選ばれる少なくとも1つの溶液が、合金微粒子の凝集を防止する保護剤を含む、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
銀とロジウムとが固溶している、銀−ロジウム合金微粒子。
【請求項5】
ロジウムの含有率が50原子%以上である請求項4に記載の銀−ロジウム合金微粒子。
【請求項6】
平均粒径が20nm以下である、請求項4または5に記載の銀−ロジウム合金微粒子。

【図1】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−100899(P2010−100899A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273339(P2008−273339)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 発行者:社団法人日本物理学会、 刊行物名:日本物理学会講演概要集 第63巻第2号(2008年秋季大会)第4分冊、 発行日:平成20年8月25日
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】