説明

録画装置及び録画システム

【課題】表示手段に表示される映像情報を選択する選択手段と異なる選択手段により選択されて常時録画される映像情報にかかる番組情報を容易に確認することができる録画装置及び録画システムを提供する。
【解決手段】無線又は有線によって放送された放送情報から第1放送情報を選択する主チューナ13(第1選択手段)と、前記放送情報から第2放送情報を選択する従チューナ14(第2選択手段)と、主チューナ13で選択した第1放送情報の第1映像情報を表示するモニタ16(表示手段)と、従チューナ14で選択した第2放送情報の第2映像情報を常時録画する従録画部19(第1録画手段)と、従録画部19で録画される第2映像情報にかかる録画情報をモニタ16に表示させる表示制御部15と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画装置及び録画システムに関し、特に、無線又は有線によって放送された放送情報を表示するとともに録画する録画装置及び録画システムに関する。
【背景技術】
【0002】
放送局から放送された無線電波又は有線電波をテレビジョン装置で受信し、所望のチャンネルの映像情報をモニタに表示させる一方、必要に応じてビデオレコーダに録画する録画システムがある。映像情報を録画するためには、通常、番組情報に従い、所望の映像情報を放送するチャンネル及び放送時間を選択して録画予約を行う必要がある。また、モニタに表示されている放送中の映像情報を録画する場合であっても、当該映像情報を放送するチャンネルを選択する必要がある。この場合、チャンネルの選択や予約時間等を誤ると、所望の映像情報を録画することができなくなってしまう。
【0003】
ところで、下記の特許文献1(特開2005−269664号公報)には、放送チューナからのビデオ信号を表示部に出力して表示させるとともに主録画部で録画する一方、チャンネル選択された副チューナからのビデオ信号を副録画部で録画する録画システムが開示されている。この場合、ユーザが現在視聴中の映像情報は、主録画部により常に録画されているため、現在視聴中の映像情報を録画予約しなかった場合、あるいは、その録画予約を間違えてしまった場合であっても、当該映像情報を確実に録画して再視聴することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−269664号公報(段落[0076])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示された先行技術では、現在視聴中の映像情報については、確実に録画して再視聴することができるが、副録画部で録画中のチャンネルや番組名を簡単に確認する手段が提供されていない。副録画部での録画設定を誤ると、副録画部で所望の映像情報を録画することができなくなってしまう。ユーザが自分で副録画部に番組を録画指定した場合には、ユーザがその内容を認識しているため、問題にならないが、副録画部で番組が常時自動録画されているような場合、録画中の番組の内容をユーザが常時把握することはできない。そのため、ユーザは、番組表や、副録画部で録画中のチャンネル、現在の時刻などを参照して、副録画部で録画されている番組を確認しなければならない。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消することを課題とするものであり、表示手段に表示される映像情報を含む放送情報を選択する選択手段と異なる選択手段により選択されて常時録画される映像情報にかかる番組情報を容易に確認することができ、録画ミスが生じることのない録画装置及び録画システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本願の請求項1にかかる録画装置の発明は、無線又は有線によって放送された放送情報から第1放送情報を選択する第1選択手段と、前記放送情報から第2放送情報を選択する第2選択手段と、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報の第1映像情報を表示する表示手段と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報の少なくとも第2映像情報を録画させる第1録画手段と、前記第2放送情報にかかる録画情報を示す表示を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1に記載の録画装置において、前記録画装置は、前記表示手段に表示された第1映像情報の分類情報を記憶する記憶手段を備え、前記第2選択手段は、前記記憶手段に記憶された分類情報に基づき、第2放送情報を選択することを特徴とする。
【0009】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項2に記載の録画装置において、前記分類情報は、番組名及び/又は種別であることを特徴とする。
【0010】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項2又は3に記載の録画装置において、前記分類情報は、前記放送情報に含まれることを特徴とする請求項2又は3に記載の録画装置。
【0011】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の録画装置において、前記録画装置は、少なくとも前記第1映像情報を録画させる第2録画手段を備えることを特徴とする。
【0012】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の録画装置において、前記表示制御手段は、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報とが同じであるとき、前記表示手段に同じである旨を表示させることを特徴とする。
【0013】
本願の請求項7にかかる発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の録画装置において、前記録画情報とは、前記第2放送情報を示す番号、又は前記第2放送情報で放送している番組の番組名であることを特徴とする。
【0014】
本願の請求項8にかかる発明は、放送情報を視聴するためのテレビジョン装置と、前記放送情報を録画する録画装置と、から構成される録画システムにおいて、前記テレビジョン装置は、前記放送情報から第1放送情報を選択する第1選択手段と、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報の第1映像情報を表示する表示手段と、前記録画装置から録画情報を取得する第1通信手段と、前記録画情報を示す表示を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、前記録画装置は、前記放送情報から第2放送情報を選択する第2選択手段と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報の少なくとも第2映像情報を録画させる第1録画手段と、前記第2放送情報にかかる録画情報を前記テレビジョン装置に供給する第2通信手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項8に記載の録画装置において、前記テレビジョン装置は、前記表示手段に表示された第1映像情報の分類情報を記憶する記憶手段を備え、前記第2選択手段は、前記記憶手段に記憶された分類情報に基づき、第2放送情報を選択することを特徴とする。
【0016】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項9に記載の録画装置において、前記分類情報は、番組名及び/又は種別であることを特徴とする。
【0017】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項9又は10に記載の録画装置において、前記分類情報は、前記放送情報に含まれることを特徴とする。
【0018】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項8〜11のいずれか1項に記載の録画装置において、前記テレビジョン装置は、少なくとも前記第1映像情報を録画させる第2録画手段を備えることを特徴とする。
【0019】
本願の請求項13にかかる発明は、請求項8〜12のいずれか1項に記載の録画装置において、前記表示制御手段は、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報とが同じであるとき、前記表示手段に同じである旨を表示させることを特徴とする。
【0020】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項8〜13のいずれか1項に記載の録画装置において、前記録画情報とは、前記第2放送情報を示す番号、又は前記第2放送情報で放送している番組の番組名であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
第1映像情報を表示している表示手段に、第2選択手段が選択した第2放送情報にかかる録画情報を示す表示を表示させることにより、録画されている第2映像情報の内容をユーザが容易に確認することができる。この結果、ユーザは、所望の番組を間違えることなく選択して録画することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施例にかかる録画装置10の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例にかかる録画装置10の処理フローチャートである。
【図3】モニタ16に表示されるメッセージの説明図である。
【図4】モニタ16に表示されるメッセージの説明図である。
【図5】本発明の実施例にかかる録画システム25の要部構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための録画装置及び録画システムを例示するものであって、本発明をこれらの録画装置及び録画システムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の録画装置及び録画システムにも等しく適応し得るものである。
【実施例1】
【0024】
図1は、本発明の実施例にかかる録画装置10の要部構成を示すブロック図である。録画装置10は、例えば、テレビ放送を受信するテレビジョン装置とビデオレコーダとを一体化した装置、又は、テレビジョン装置にハードディスクドライブ等の記憶媒体を設けることで録画可能とした装置である。
【0025】
録画装置10は、装置全体を制御する制御部11と、放送局から無線電波又は有線電波として放送された放送情報を受信する受信部12が受信した放送情報からユーザが希望するチャンネルを制御部11の指示に基づき選択する、すなわち、選択したチャンネルを用いて放送される放送情報(第1放送情報)を選択する主チューナ13(第1選択手段)と、受信部12が受信した放送情報からユーザが希望するチャンネルを制御部11の指示に基づき選択する、すなわち、選択したチャンネルを用いて放送される放送情報(第2放送情報)を選択する従チューナ14(第2選択手段)と、主チューナ13により選択された放送情報(第1放送情報)に含まれる第1映像情報の表示制御を行う表示制御部15(表示制御手段)と、表示制御部15により制御されて第1映像情報を表示するモニタ16(表示手段)と、を備える。
【0026】
また、録画装置10は、主チューナ13及び従チューナ14により選択された放送情報(第1放送情報、第2放送情報)に含まれる映像情報(第1映像情報、第2映像情報)を録画する録画機能を有している。録画操作部17は、ユーザが希望する番組、チャンネル、録画開始終了時刻等を制御部11に入力し、あるいは、放送情報に含まれる番組情報EPG(Electronic Program Guide)を用いて録画予約を行うための操作部である。主録画部18(第2録画手段)は、主チューナ13により選択された第1放送情報の第1映像情報を主録画メモリ20に常時録画させ、従録画部19(第1録画手段)は、従チューナ14により選択された第2放送情報の第2映像情報を従録画メモリ21に常時録画させる。
【0027】
なお、常時録画とは、録画装置10に電源が入っている状態において、主チューナ13及び従チューナ14により選択された放送情報(第1放送情報、第2放送情報)に含まれる映像情報(第1映像情報、第2映像情報)を常に録画することであるが、本実施例においては、例えば、ユーザが視聴する番組の好みを判別し、ユーザの好みに合った番組が放送される際に、従チューナ14は、当該番組が放送される放送情報(第2放送情報)を選択し、従録画部19が従チューナ14により選択された第2放送情報の第2映像情報を従録画メモリ21に自動的に録画するような場合も含まれる。なお、ユーザの好みの番組は、ユーザが過去に視聴した番組の番組名や番組のジャンル(スポーツやニュースなど)などから判別することが可能であり、番組名などは番組情報EPGを参照することで判別可能である。なお、ユーザが過去に視聴した番組の番組名や番組のジャンルは、図示しない記憶媒体などに記憶される。また、後述する録画システム25においては、送受信32から送受信部42へユーザが過去に視聴した番組の番組名や番組のジャンルを送信する、或いは、ユーザの好みに合った番組が放送される際に、当該番組が放送される放送情報(チャンネル)を送信することで、従チューナ14は、当該番組が放送される放送情報(第2放送情報)を選択することができる。また、録画される映像情報に音声情報が含まれることが好ましい。
【0028】
番組情報メモリ22は、受信部12が受信した放送情報に含まれる番組のチャンネル、放送開始終了時刻、番組名等の番組情報EPGを記憶する。なお、番組情報は、放送情報に含まれる以外にも、番組情報メモリ22に予め記憶されていてもよく、記憶されている番組情報は、新たな番組情報が記憶されている記憶媒体などから、読み出して書き換えることで更新することができる。
【0029】
メッセージメモリ23は、従録画メモリ21に録画される第2映像情報に関するメッセージであって、モニタ16に表示するメッセージを記憶する。
【0030】
本発明においてモニタ16に表示するメッセージは、ユーザに従録画部19で録画中の映像情報が何であるかを報知し、あるいは、ユーザに従録画部19で録画中の映像情報と主録画部18で録画中の映像情報との関係(録画の重複)を報知(警告)するためのものである。
【0031】
前者の場合は、従チューナ14が選択しているチャンネルの番号をメッセージとして編集、記憶しそれをモニタ16に表示する、あるいは、現在、従チューナ14が選択している第2放送情報(チャンネル)で放送している番組の番組名を、番組情報EPGを参照して抽出し、抽出した番組名をメッセージとして編集、記憶してそれをモニタ16に表示すればよい。後者の場合は単に主録画部18と従録画部19の録画中の映像情報が重複していることを警告するメッセージを予めメッセージメモリ23に用意しておき、それをモニタ16に表示することもできる。なお、以下の説明において、これらのチャンネルの番号や番組名は、従録画部19で録画中の第2映像情報に関する情報であるから、これを録画情報とも表現する。
【0032】
次に、図2に示すフローチャートに基づき、録画装置10の動作について説明する。
【0033】
受信部12は、各放送局から無線又は有線で放送されている放送情報を受信する(ステップS101)。この放送情報には、視聴する映像情報に加えて、チャンネル、放送開始終了時刻、番組名等の電子番組表を構成する番組情報EPGが含まれている。番組情報EPGは、番組情報メモリ22に記憶される。
【0034】
主チューナ13は、ユーザが録画操作部17を操作して所望のチャンネルを制御部11に指示することにより、受信部12が受信した放送情報からユーザが指示したチャンネルを選択する、すなわち、選択したチャンネルを用いて放送される放送情報を選択する(ステップS102)。表示制御部15は、主チューナ13により選択された放送情報(第1放送情報)に含まれる映像情報(第1映像情報)をモニタ16に表示する(ステップS103)。従って、ユーザは、モニタ16に表示された映像を視聴することができる。
【0035】
また、主録画部18は、主チューナ13により選択された放送情報(第1放送情報)に含まれる第1映像情報を、表示制御部15によるモニタ16への表示処理に並行して、主録画メモリ20に録画させる(ステップS104)。この場合、主録画メモリ20には、モニタ16に表示されている第1映像情報が常時録画される。なお、主録画メモリ20の記憶容量は、当然に有限である。そこで、ユーザによる保存指示(後述)がない場合、例えば、視聴している1つの番組が終了する毎に、次の番組が上書き録画されるように構成することにより、主録画メモリ20の記憶領域を確保することができる。
【0036】
なお、主録画メモリ20に記憶する番組の上書き録画の方法は上記の方法に限られない。次に録画する番組を録画するために必要な記憶容量は、番組情報EPGを用いて録画開始前に知ることができるから、主録画メモリ20の残り記憶容量を判別し、次に録画すべき番組に必要な記憶容量を確保するため、既に録画した番組のうち古いものから順に必要な記憶容量が得られるだけの映像情報を消去する方法を採ることもできる。
【0037】
一方、従チューナ14は、ユーザが録画操作部17を操作して所望のチャンネルを制御部11に指示することにより、受信部12が受信した放送情報からユーザが指示したチャンネルを選択する、すなわち、選択したチャンネルを用いて放送される放送情報(第2放送情報)を選択する(ステップS105)。従録画部19は、従チューナ14により選択された放送情報(第2放送情報)に含まれる第2映像情報を従録画メモリ21に常時録画させる(ステップS106)。なお、従チューナ14が放送情報(第2放送情報)を選択していない場合には、主チューナ13で選択された放送情報(第1放送情報)に含まれる第1映像情報を従録画メモリ21にも録画させるようにしてもよい。
【0038】
制御部11は、主チューナ13により選択された第1放送情報と、従チューナ14により選択された第2放送情報とが同じであるか否かを判定する(ステップS107)。
【0039】
第1放送情報と第2放送情報とが同じ(すなわちチャンネルが同じ)でない場合(ステップS107、NO)、表示制御部15は、番組情報EPGを番組情報メモリ22から読み出し、現在、従チューナ14が選択している第2放送情報(チャンネル)で放送している番組の番組名(録画情報)を抽出してメッセージとして編集し、メッセージメモリ23に記憶し、記憶したメッセージを第1映像情報を表示しているモニタ16の一部に表示させる(ステップS108)。なお、番組名は、番組情報EPG、従チューナ14により選択されているチャンネルおよび現在時刻から判別することが可能である。
【0040】
図3は、モニタ16の一部に表示されるメッセージの例であり、例えば、「従録画部で録画中の番組は、○○です」とのメッセージが表示される。ユーザは、表示されたメッセージに従い、モニタ16に表示されている第1映像情報を視聴しながら、従録画部19で常時録画されている番組の内容を確認することができる。なお、表示する内容は上記に限らず、例えば、従チューナ14で選択されているチャンネルの番号を表示しても良い。
【0041】
また、主チューナ13により選択された第1放送情報と、従チューナ14により選択された第2放送情報とが同じ(すなわちチャンネルが同じ)である場合(ステップS107、YES)、表示制御部15は、同一チャンネルが選択されていることを示すメッセージをメッセージメモリ23から読み出し、第1映像情報を表示しているモニタ16の一部に表示させる(ステップS109)。このメッセージは、単に主録画部18と従録画部19の録画中の放送情報が重複していることを警告するメッセージで十分であるから、前述したように、予めメッセージメモリ23に用意しておくことができる。
【0042】
図4は、モニタ16の一部に表示されるメッセージの例であり、例えば、「従録画部で同じ番組を録画中です」とのメッセージが表示される。ユーザは、表示されたメッセージに従い、現在、モニタ16に表示されている第1映像情報と同じ映像情報が従録画部19で録画されていることを確認することができる。
【0043】
ユーザは、モニタ16に表示された従録画部19での録画状況を確認することにより、必要に応じて、従チューナ14により選択される第2放送情報を変更する等の操作を行うことができる。第2放送情報、すなわち、チャンネルが変更されると、表示制御部15は、変更後のチャンネル、番組情報EPGおよび現在時刻などを参照し、前述のステップS108の手順と同様にしてメッセージをモニタ16に表示する。
【0044】
次に、ユーザが録画操作部17を操作することで、映像情報の保存指示が行われると(ステップS110、YES)、表示制御部15は、主録画部18又は従録画部19の何れを選択するのかを問い合わせるメッセージをモニタ16に表示させる。ユーザは、表示されたメッセージに従い、録画操作部17を用いて視聴中の第1映像情報を保存する主録画部18、又は、モニタ16の一部に表示されている従録画部19で録画中の第2映像情報を保存する従録画部19を選択する(ステップS111)。
【0045】
主録画部18又は従録画部19が選択された後、表示制御部15は、選択された主録画部18又は従録画部19で録画中の映像情報の保存範囲を選択するためのメッセージをモニタ16に表示させる。この場合、主録画部18及び従録画部19は、主チューナ13及び従チューナで選択されている放送情報に含まれる映像情報を常時録画しているため、ユーザは、当該映像情報をその番組の最初から保存するのか、あるいは、保存指示があった時点から以降の番組を保存するのかを選択することができる。映像情報を番組の最初から保存することが選択された場合、ユーザは、当該映像情報を最初から再視聴することができる。なお、主録画部18又は従録画部19の何れを選択するのかを問い合わせるメッセージおよび映像情報の保存範囲を選択するためのメッセージなどはメッセージメモリ23に記憶されていてもよいし、図示しないその他の記憶媒体などに記憶されていてもよい。
【0046】
ユーザにより映像情報の保存範囲が選択されると(ステップS112)、ステップS111で選択された主録画部18又は従録画部19は、ステップS112で選択された保存範囲の映像情報を主録画メモリ20又は従録画メモリ21に保存させる(ステップS113)。
【0047】
ここで、ステップS113における保存とは、主録画メモリ20又は従録画メモリ21に、常時録画の際に使用する一時保存領域とは異なる保存領域を設け、当該保存領域に保存させることである。すなわち、この保存領域には、時間経過や記憶容量などが変化しても自動で削除されない映像情報を保存する。なお、常時録画の際に使用する保存領域と異なる保存領域ではなく、新たな録画メモリを設け、当該録画メモリに映像情報を保存しても良い。
【実施例2】
【0048】
図5は、本発明の実施例にかかる録画システム25の要部構成を示すブロック図である。録画システム25は、テレビジョン装置30と、テレビジョン装置30に接続されるビデオレコーダ40(録画装置)とから構成される。なお、図1に示す録画装置10と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
テレビジョン装置30は、制御部31、主チューナ13(第1選択手段)、表示制御部15(表示制御手段)、モニタ16(表示手段)、録画操作部17、主録画部18(第2録画手段)、送受信部32(第1通信手段)、主録画メモリ20、番組情報メモリ22及びメッセージメモリ23を備え、受信部12で受信した放送情報から主チューナ13が選択した第1放送情報に含まれる第1映像情報をモニタ16に表示するとともに、第1映像情報を主録画メモリ20に録画する。ビデオレコーダ40は、制御部41、従チューナ14(第2選択手段)、従録画部19(第1録画手段)、録画操作部17、送受信部42(第2通信手段)、従録画メモリ21及び番組情報メモリ22を備え、受信部12で受信した放送情報から従チューナ14が選択した第2放送情報に含まれる第2映像情報を従録画メモリ21に録画する。
【0050】
ビデオレコーダ40において、従録画部19は、録画操作部17を用いてユーザにより選択された放送情報(第2放送情報)に含まれる第2映像情報を従録画メモリ21に常時録画させる。また、従録画部19は、ユーザが録画操作部17を用いて録画中の第2映像情報の保存指示を行なうと、第2映像情報を従録画メモリ21に保存させる。この保存は上述の通り、自動で削除されない保存である。さらに、ビデオレコーダ40の制御部41は、番組情報EPGを番組情報メモリ22から読み出し、現在、従チューナ14が選択している第2放送情報(チャンネル)で放送している番組の番組名を抽出し、抽出した番組名を送受信部42からテレビジョン装置30の送受信部32に送信する。この送受信部42から送受信部32への送信は、近距離無線通信など種々の通信手段を用いることで可能である。なお、送信する情報は、番組名に限らず、従チューナ14が選択しているチャンネルの番号などを送信してもよい。
【0051】
一方、テレビジョン装置30において、表示制御部15が第1映像情報をモニタ16に表示する一方、主録画部18は、第1映像情報を主録画メモリ20に常時録画させる。また、主録画部18は、ユーザが録画操作部17を用いて録画中の第1映像情報の保存指示を行なうと、視聴中の第1映像情報を主録画メモリ20に保存させる。この保存は上述の通り、自動で削除されない保存である。さらに、表示制御部15は、ビデオレコーダ40が常時録画している第2映像情報にかかる番組名を送受信部32及び42を介して取得し、前述の実施例1で説明したと同様の処理を行い、図3又は図4に示すようなメッセージをモニタ16の一部に表示させる。
【0052】
この場合、ユーザは、第1映像情報をモニタ16で視聴することができるとともに、テレビジョン装置30に接続されたビデオレコーダ40で常時録画されている第2映像情報にかかるメッセージをモニタ16で確認することができる。
【0053】
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
【0054】
例えば、実施例1及び2では、主チューナ13に対して1つの従チューナ14及び従録画メモリ21を備えるものとして説明したが、複数の従チューナ14及び従録画メモリ21を備える場合に対しても容易に拡張することができる。この場合、各従チューナ14によって選択された複数の映像情報にかかる複数のメッセージをモニタ16に表示させることにより、全ての従チューナ14により選択されて従録画メモリ21に常時録画されている映像情報をモニタ16で確認することができる。
【0055】
また、テレビジョン装置30とビデオレコーダ40とが別体である実施例2の録画システム25において、テレビジョン装置30の録画機能である録画操作部17、主録画部18及び主録画メモリ20を、ビデオレコーダ40側に設け、ビデオレコーダ40側において、主チューナ13で選択した第1映像情報と、従チューナ14で選択した第2映像情報とを録画するように構成してもよい。
【0056】
さらに、上記実施例では、放送情報を受信する受信部12を1つだけ備えた場合を例示したが、これに限ることはなく、例えば、主チューナ13、従チューナ14毎に受信部が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0057】
10・・・録画装置
13・・・主チューナ
14・・・従チューナ
15・・・表示制御部
16・・・モニタ
17・・・録画操作部
18・・・主録画部
19・・・従録画部
20・・・主録画メモリ
21・・・従録画メモリ
22・・・番組情報メモリ
23・・・メッセージメモリ
25・・・録画システム
30・・・テレビジョン装置
32、42・・・送受信部
40・・・ビデオレコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線又は有線によって放送された放送情報から第1放送情報を選択する第1選択手段と、
前記放送情報から第2放送情報を選択する第2選択手段と、
前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報の第1映像情報を表示する表示手段と、
前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報の少なくとも第2映像情報を録画させる第1録画手段と、
前記第2放送情報にかかる録画情報を示す表示を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記録画装置は、前記表示手段に表示された第1映像情報の分類情報を記憶する記憶手段を備え、
前記第2選択手段は、前記記憶手段に記憶された分類情報に基づき、第2放送情報を選択することを特徴とする請求項1に記載の録画装置。
【請求項3】
前記分類情報は、番組名及び/又は種別であることを特徴とする請求項2に記載の録画装置。
【請求項4】
前記分類情報は、前記放送情報に含まれることを特徴とする請求項2又は3に記載の録画装置。
【請求項5】
前記録画装置は、少なくとも前記第1映像情報を録画させる第2録画手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報とが同じであるとき、前記表示手段に同じである旨を表示させることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項7】
前記録画情報とは、前記第2放送情報を示す番号、又は前記第2放送情報で放送している番組の番組名であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の録画装置。
【請求項8】
放送情報を視聴するためのテレビジョン装置と、前記放送情報を録画する録画装置と、から構成される録画システムにおいて、
前記テレビジョン装置は、
前記放送情報から第1放送情報を選択する第1選択手段と、
前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報の第1映像情報を表示する表示手段と、
前記録画装置から録画情報を取得する第1通信手段と、
前記録画情報を示す表示を前記表示手段に表示させる表示制御手段と、を備え、
前記録画装置は、
前記放送情報から第2放送情報を選択する第2選択手段と、
前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報の少なくとも第2映像情報を録画させる第1録画手段と、
前記第2放送情報にかかる録画情報を前記テレビジョン装置に供給する第2通信手段と、を備えることを特徴とする録画システム。
【請求項9】
前記テレビジョン装置は、前記表示手段に表示された第1映像情報の分類情報を記憶する記憶手段を備え、
前記第2選択手段は、前記記憶手段に記憶された分類情報に基づき、第2放送情報を選択することを特徴とする請求項8に記載の録画システム。
【請求項10】
前記分類情報は、番組名及び/又は種別であることを特徴とする請求項9に記載の録画システム。
【請求項11】
前記分類情報は、前記放送情報に含まれることを特徴とする請求項9又は10に記載の録画システム。
【請求項12】
前記テレビジョン装置は、少なくとも前記第1映像情報を録画させる第2録画手段を備えることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の録画システム。
【請求項13】
前記表示制御手段は、前記第1選択手段が選択した前記第1放送情報と、前記第2選択手段が選択した前記第2放送情報とが同じであるとき、前記表示手段に同じである旨を表示させることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の録画システム。
【請求項14】
前記録画情報とは、前記第2放送情報を示す番号、又は前記第2放送情報で放送している番組の番組名であることを特徴とする請求項8〜13のいずれか1項に記載の録画システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−182058(P2011−182058A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−42220(P2010−42220)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】