説明

長められた鎖長及び低いグリセミック指数を有するイソマルト−オリゴサッカライドの製造方法

【課題】アクセプターがそれの分子量で制限されない混合物の使用を可能にする方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを製造する方法に関する。イソマルト−オリゴサッカライドを、グルカンスクラーゼの存在下に、直接、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドに転化する。この生成物は、食品、飼料、飲料、化粧料または医薬品に使用することができ、特に遅消化性もしくは非消化性オリゴサッカライド、低カロリー付与剤、プレバイオティック、ミネラル吸収促進剤、非齲蝕性剤、及び/または低グリセミック指数調節性シロップとして有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は長められた鎖長及び低いグリセミック指数を有するイソマルト−オリゴサッカライドを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
イソマルトトリオース及びイソマルトテトラオースなどのイソマルト−オリゴサッカライドは、ビフィスズ菌の成長促進サッカライドとして知られており、そしてこれらは、大腸中で、ヒトの健康に有益であると考えられているバクテリアの成長を刺激する。ビフィドバクテリウム属は、特に、一般健康状態にプラスの影響を持つことが知られている。
【0003】
更に、ビフィダス刺激効果(すなわち、口腔摂取されたイソマルト−オリゴサッカライドの単位重量当たりのビフィダス固体数の増加)が、イソマルトース(ジサッカライド)が豊富なシロップからイソマルトトリオース含有シロップ及びイソマルトテトラオース含有シロップに向かうにつれて高くなることも開示されている。
【0004】
その結果、多くの有力なビフィダス刺激イソマルト−オリゴサッカライドシロップは、イソマルトトリオース、イソマルトテトラオース、イソマルトペンタオース、イソマルトヘキサオース及びより高級の類似物などの長鎖分枝状オリゴサッカライドを高い含有率で含む。
【0005】
US 4,649,058は、アクセプターとしてのモノ−もしくはジサッカライドを、α−グルコシル転移酵素の存在下にスクロースと反応させることによって、長められた鎖長を有するグルコ−オリゴサッカライドを製造する方法に関する。
【0006】
これまで既存の方法は、常に、分子量が小さい純粋なアクセプターから出発するものであり、そしてこのアクセプターはせいぜいジサッカライドである。
【0007】
それゆえ、アクセプターがそれの分子量で制限されない混合物の使用を可能にする方法に対する要望がある。本発明者は、このような方法を提供する。
【本発明の要約】
【0008】
本発明は、イソマルト−オリゴサッカライドの鎖長を長くする方法であって、スクロースと、炭水化物シロップ中に存在するイソマルト−オリゴサッカライドとの間で、酵素作用下に転移反応を行うことを含むことを特徴とする前記方法に関する。前記の酵素作用下での転移反応は、グルカンスクラーゼの存在下に行われ、この際、グルカンスクラーゼは、好ましくは、デキストランスクラーゼ、アルタナンスクラーゼ、ムタンスクラーゼ及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0009】
本発明は更に、次の段階、すなわち
a)一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素を使用して、マルト−オリゴサッカライドシロップを、イソマルトオリゴサッカライド含有炭水化物シロップに転化する段階、
b)前記イソマルト−オリゴサッカライド含有炭水化物シロップにスクロースを加える段階、
c)グルカンスクラーゼを加える段階、
d)前記炭水化物シロップ中のイソマルト−オリゴサッカライドを、シロップ状混合物を得るために、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドに転化する段階、を含む方法にも関する。
【0010】
本発明は、特に、イソマルト−オリゴサッカライド生成酵素がトランスグルコシダーゼである方法に関する。
【0011】
本発明は、好ましくは、段階a)とb)の間に、イソマルト−オリゴサッカライド含有炭水化物シロップを、それからグルコースを除去するために、クロマトグラフィーで精製する方法に関する。
【0012】
更に本発明は、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含むシロップ状混合物をクロマトグラフィーにより精製することを含む方法にも関する。
【0013】
具体的な態様の一つでは、一種もしくは二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素の存在下の工程及び/またはグルカンスクラーゼの存在下の工程は、再利用可能なキャリア上で行われる。
【0014】
更に、本発明は、上記方法で得ることができる、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含むシロップに関する。
【0015】
更には、本発明は、食品、飲料、飼料、化粧料または医薬品に、前記の長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライド含有シロップを使用することにも関する。
【0016】
これは、遅消化性もしくは非消化性のオリゴサッカライド、低カロリー付与剤、プレバイオティック、ミネラル吸収促進剤、非齲蝕性剤、及び/または低グリセミック指数調節性シロップとして使用することができる。
【詳細な説明】
【0017】
本発明は、イソマルト−オリゴサッカライドの鎖長を長くする方法であって、スクロースと、炭水化物シロップ中に存在するイソマルト−オリゴサッカライドとの間での酵素作用による転移反応を含むことを特徴とする、上記方法に関する。本明細書で使用する“イソマルト−オリゴサッカライド”という用語は、三つまたはそれ以上のモノサッカライド単位を含むイソマルト−オリゴサッカライドを指す。イソマルト−オリゴサッカライドを直接転移反応に付すことによって、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドが即座に生ずる。
【0018】
酵素作用による転移反応は、グルカンスクラーゼの存在下に行われる。このグルカンスクラーゼは、好ましくは、デキストランスクラーゼ、アルタナンスクラーゼ、ムタンスクラーゼ及びこれらの混合物からなる群から選択される。アルタナンスクラーゼまたはムタンスクラーゼを使用することによって、異なる結合を有するオリゴサッカライドを得ることができる。
【0019】
更に本発明は、次の段階、すなわち
a)一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素を使用して、マルト−オリゴサッカライドシロップを、イソマルトオリゴサッカライド含有炭水化物シロップに転化する段階、
b)前記炭水化物シロップにスクロースを加える段階、
c)グルカンスクラーゼを加える段階、
d)前記炭水化物シロップ中のイソマルト−オリゴサッカライドを、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドに転化することによって、シロップ状混合物を製造する段階、
を含む方法にも関する。
【0020】
前記イソマルト−オリゴサッカライド生成酵素は、アスペルギルス属株(例えば、ニガー、オリゼ、フェチダス、カルボナリウス及びアルバモリ)、オーレオバシジウム属株(例えば、プルランス)、モニエラ属株(Moniella sp. strains)、ブレタノミセス属株、デバリオミセス属株、アスペルギルス属株、リゾプス属株、サッカロミセス属株、ロイコノストック属、及びストレプトコッカス属から選択することができる。実際は、マルト−オリゴサッカライドからイソマルト−オリゴサッカライドへの転化を可能にするものであれば任意のグルコシルトランスフェラーゼまたはα−グルコシダーゼを使用することができる。
【0021】
本発明は、特に、イソマルト−オリゴサッカライド生成酵素がトランスグルコシダーゼである方法に関する。この場合、段階a)は、EP 0 875 585に記載の酵素作用反応と同等である。
【0022】
本方法は、第一段階において、マルト−オリゴサッカライドシロップ(すなわち、マルトース及び/またはマルトトリオースを含むシロップ)に作用するトランスグルコシダーゼを用いてイソマルト−オリゴサッカライドを製造することからなる。トランスグルコシダーゼの存在下にマルトースシロップからイソマルト−オリゴサッカライドを合成する間、かなりの量のグルコース(全炭水化物重量に基づいて15〜40%)が生成する。イソマルト−オリゴサッカライドの所望の組成が得られた時に、スクロース及びデキストランスクラーゼを前記炭水化物シロップに加えて長鎖のイソマルト−オリゴサッカライド分子を生成する(炭水化物シロップ中のイソマルト−オリゴサッカライドから出発する)。
【0023】
スクロースはトランスグルコシダーゼの基質ではないため、デキストランスクラーゼのみがスクロースを利用してイソマルト−オリゴサッカライドを長鎖化する。
【0024】
イソマルト−オリゴサッカライドを精製しそして転移反応の間に生じた多量のグルコースを除去するために、本方法の段階a)とb)の間にクロマトグラフィーを行うことができる。
【0025】
本発明は、更に、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含むシロップ状混合物をクロマトグラフィーにより精製することを含む方法に関する。
【0026】
具体的な態様の一つでは、一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素の存在下での工程及び/またはグルカンスクラーゼの存在下での工程は、再利用可能なキャリア上で行われる。実際では、不動態化された形で一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素及び/またはグルカンスクラーゼを使用することによって工業的な実行可能性が更に高められる。酵素は、不動態化された形で、例えば架橋された酵素結晶体として入手することができる。また、酵素は、キャリア上に不動態化、より好ましくは再利用可能なキャリア上に不動態化することができる。
【0027】
本発明の目的においては、再利用可能とは、キャリアが酵素または酵素作用活性を持たずにいることができ、そのためキャリア材料が変化せずに元の完全なままでいることができることを意味する。キャリアは、連続的にもしくは断続的に新しいものに換えることができる。キャリア材料は、酵素を再負荷しそして再利用することができる。キャリアの洗浄は、例えば、酸性もしくは塩基性溶液で洗浄することによって行うことができる。これは、バッチでまたはカラム中で行うことができる。塩を加えることが有利であり得る。他の可能性は、タンパク質分解酵素を使用することである。更に別の手段は、材料を加熱することであろう。
【0028】
好ましくは、キャリアは、基質から転化生成物への転化に影響を与えないという意味で不活性である。更に、キャリアは、好ましくは、多孔性でありかつ実質的に非圧縮性であると記載される。“多孔性”という表現は、固形のキャリアが、大きな表面積を与える多数の中空及び孔を含むことを意味することが意図される。多孔性材料の使用例の一つは、磁気的に安定化した流動床式酵素反応器である。“実質的に非圧縮性”という表現は、固形のキャリアが、転化プロセスの間に生じ得る圧力の下に明らかな変形をしないことを意味することが意図される。
【0029】
好ましくは、アニオン交換基を有する材料が使用される。このような材料は、セルロースを基本構造とするものであることができる。他のより好ましいキャリアは、弱塩基性の基を有する、ポリアクリレートもしくはポリスチレンを基本構造とするキャリアである。弱塩基性アニオン交換体は、第一級及び/または第二級及び/または第三級アミノ基を有する材料である。これらは、酸性溶液中で解離して交換能力を発揮する。第三級アミノ基を有する材料は、比較的塩基性が高く、これらは、中塩基性アニオン交換体とも呼ばれる。好ましくは、フェノールホルムアルデヒドに基づくキャリア、例えば市販のDuoliteTM A 568(Rohm and Haas社)が使用される。
【0030】
好ましくは、キャリアはアニオン交換樹脂であり、そして酵素は、それに吸着させることによって、すなわち非共有結合的に前記キャリア上に不動態化される。これは、不活性酵素の簡単な除去、及びその後の新鮮な酵素の再負荷を可能にする。キャリアの再負荷は、その複合体(conjugate)の活性を完全に回復させる。これは、取り替えの時までにキャリア材料をかなり長い時間使用できることを意味する。また、架橋剤、例えばグルタル酸アルデヒドでの処理を行って、不動態化された酵素を安定化することもできる。
【0031】
更に本発明は、上記の方法で得ることができる、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含むシロップに関する。
【0032】
加えて、本発明は、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含む前記シロップを、食品、飲料、飼料、化粧料または医薬品に使用する方法にも関する。
【0033】
前記シロップは、遅消化性もしくは非消化性オリゴサッカライド、低カロリー付与剤、プレバイオティック、ミネラル吸収促進剤、非齲蝕性剤(non−cariogenic agent)、及び/または低グリセミック指数調節性シロップとして使用することができる。
【0034】
長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含む前記特定のシロップは、マルトースと比べて、小腸を通過する際のグルコースの放出が遅く、それ故、グルコースの体内への吸収がより遅い炭水化物材料として定義される。
【0035】
上記特定のシロップの使用は多様である。すなわち、これらは、血漿のグルコースレベルをそれほど高めることなく糖尿病患者に十分な炭水化物を供給するために使用することができる。また、上記特定のシロップを、低下した耐グルコース能の問題を抱える高齢者の飲食物に加えることも有益な効果を達し得る。
【0036】
スポーツ時の栄養補給の分野では、上記特定のシロップは興味深い用途を有し得る。上記シロップは、運動の最中にアスリートに確かでかつ一定した炭水化物を供給することができる。前記シロップは、それゆえに、スポーツ飲料もしくはエネルギー飲料の成分として有利に使用することができる。
【0037】
更に本発明は、前記シロップを食品または飲料組成物(=水以外の飲料(beverage))中に使用する方法も提供する。典型的には、食品組成物は、糖尿病食、乳幼児用食品、治療(diet)食品、例えば座業者用の食品、または耐グルコース能が低下した人々、例えば高齢者用に特別に調合された食品であることができる。
【0038】
食品または飲料組成物中に前記シロップが存在することは、上述の通り、グルコースの放出を遅め、それゆえ、グルコースの体内への吸収を遅くする。これは、低いグリセミック指数と相互関係にある。
【0039】
本発明は、次の利点を有する。
− 長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを簡単な方法で製造することができる。
− 長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドの製造のために純粋なアクセプターを使用する必要がない。
− イソマルト−オリゴサッカライドを直接反応させて、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドが得られる。
− 本方法によって得ることができる生成物は、食品、飲料、飼料、化粧料及び医薬品において有用な、幾つかの健康上有益な効果を示す。
【0040】
本発明を、以下の例によって例示する。
【実施例】
【0041】
例1
シロップ(IMO,組成:20.4% DP1, 26.0% DP2, 31.2% DP3, 11.7% DP4, 3.9% DP5, 1.6% DP6, 0.8% DP7, 0.5% DP8, 0.3% DP9, 0.2% DP10, 3.4% DP > 10; EP 0 875 585
の方法によって得ることができるもの)を33%w/wに濃縮し、そして33%w/wのスクロース溶液を、80/20〜50/50(v/v)の様々な比率で加えた。各々の溶液のpHを0.1NのHClを用いて5.2に調節した。全ての溶液を、20分で30℃に加温し、そして3.7U/mlの活性度を有するデキストランスクロース溶液2mlを、これらの調製されたイソマルト−オリゴサッカライド/スクロース溶液20mlに加えた。
【0042】
前記溶液を、30℃で定温放置(インキュベート)し、そしてこの定温放置の48時間後にサンプルを採取した。これらのサンプルを、脱イオン水3mlで希釈し、そして沸騰水浴中に10分間入れた。これらの溶液を、0.45μmフィルターに通して濾過し、そしてHPLCで分析した。得られた結果は表1に示す。
【0043】
【表1】

【0044】
基質は、DP2〜DP3に高い濃度を示しているのに対し、48時間の反応後には、DP4〜DP5の範囲(=長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライド)に高い濃度が観察される。
【0045】
例2:
前記シロップ(IMO,組成:20.4% DP1, 26.0% DP2, 31.2% DP3, 11.7% DP4, 3.9% DP5, 1.6% DP6, 0.8% DP7, 0.5% DP8, 0.3% DP9, 0.2% DP10, 3.4% DP > 10;EP 0 875 585の方法によって得ることができるもの)を33%w/wに濃縮し、そして33%w/w
のスクロース溶液を、80/20〜50/50(v/v)の様々な比率で加えた。これらの溶液のpHを0.1NのHClを用いて5.2に調節した。全ての溶液を20分間で30℃に加温し、そして6.6U/mlの活性度を有するアルタナンスクラーゼ溶液(ロイコノストックメセンテロイデスNRRL B−1355)2mlを加えた。
【0046】
この溶液を30℃で定温放置し、そして48時間の定温放置の後にサンプルを採取した。これらのサンプルを、脱イオン水3mlで希釈し、そして沸騰水浴中に10分間入れた。これらの溶液を0.45μmフィルターで濾過し、そしてHPLCで分析した。得られた結果を表2に示す。
【0047】
【表2】

【0048】
基質が、DP2〜DP3に高い濃度を示すのに対し、48時間の反応後には、DP4〜DP6の範囲(=長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライド)に高い濃度が観察される。
【0049】
例2で調製したシロップのインビトロでの消化
上記IMOシロップ(組成:20.4% DP1, 26.0% DP2, 31.2% DP3, 11.7% DP4, 3.9% DP5, 1.6% DP6, 0.8% DP7, 0.5% DP8, 0.3% DP9, 0.2% DP10, 3.4% DP > 10;EP 0 875 585
の方法に従い得ることができるもの)及び50/50IMOスクロース(v/v)溶液にデキストランスクラーゼを作用させることによって例2で得られたシロップを、37℃及びpH6で2時間、豚腸アセトンパウダーと一緒に定温放置した。
【0050】
マルトースを参照品として使用した。結果を表3に示す。
【0051】
【表3】

【0052】
上記の結果は、明らかに、本発明によって得ることができるシロップの遅消化性を実証している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
イソマルト−オリゴサッカライドの鎖長を長くする方法であって、スクロースと、炭水化物シロップ中に存在するイソマルト−オリゴサッカライドとの酵素転移反応を含むことを特徴とする上記方法。
【請求項2】
酵素転移反応が、グルカンスクラーゼの存在下に行われることを特徴とする、請求項1の方法。
【請求項3】
グルカンスクラーゼが、デキストランスクラーゼ、アルタナンスクラーゼ、ムタンスクラーゼ及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項2の方法。
【請求項4】
次の段階、すなわち
a)一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素を使用して、マルト−オリゴサッカライドシロップを、イソマルト−オリゴサッカライドを含む炭水化物シロップに転化する段階、
b)前記炭水化物シロップにスクロースを加える段階、
c)グルカンスクラーゼを加える段階、
d)前記炭水化物シロップ中のイソマルト−オリゴサッカライドを、長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドに転化することによってシロップ状混合物を生成する段階、
を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの方法。
【請求項5】
段階a)において、イソマルト−オリゴサッカライド生成酵素がトランスグルコシダーゼであることを特徴とする、請求項4の方法。
【請求項6】
段階a)とb)の間で、クロマトグラフィーにより精製することによって炭水化物シロップからグルコースを除去することを特徴とする、請求項5または6の方法。
【請求項7】
段階d)のシロップ状混合物をクロマトグラフィーにより精製することを更に含むことを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一つの方法。
【請求項8】
一種または二種以上のイソマルト−オリゴサッカライド生成酵素の存在下での工程及び/またはグルカンスクラーゼの存在下での工程を、再利用可能なキャリア上で行うことを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一つの方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一つに従い得ることができる長められた鎖長を有するイソマルト−オリゴサッカライドを含むシロップ。
【請求項10】
食品、飲料、飼料、化粧料または医薬品への請求項9のシロップの使用。
【請求項11】
遅消化性もしくは非消化性オリゴサッカライドとしての請求項9のシロップの使用。
【請求項12】
低カロリー付与剤としての請求項9のシロップの使用。
【請求項13】
プレバイオティックとしての請求項9のシロップの使用。
【請求項14】
ミネラル吸収促進剤としての請求項9のシロップの使用。
【請求項15】
非齲蝕性剤としての請求項9のシロップの使用。
【請求項16】
低グリセミック指数調節性シロップとしての請求項9のシロップの使用。

【公開番号】特開2011−167209(P2011−167209A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−127028(P2011−127028)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【分割の表示】特願2006−501744(P2006−501744)の分割
【原出願日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【出願人】(391027387)セレスタール・ホルデイング・ベー・フアウ (6)
【氏名又は名称原語表記】CERESTAR HOLDING BESLOTEN VENNOOTSHAP
【Fターム(参考)】