説明

閃光導光ユニット及び撮像装置

【課題】閃光導光ユニットの撮像装置への取り付けが難しい。
【解決手段】閃光導光ユニットは、撮像装置のバヨネットに着脱自在に接続されるバヨネット接続部と、前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置の閃光部に対向して、前記閃光部からの光が入力される閃光接続部と、前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置のレンズの側方を囲い、前記閃光接続部に入力された光を前記レンズ周りに出力する光出力部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、閃光導光ユニット及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離撮影する場合、閃光部の光をレンズの回りに導光させる閃光導光ユニットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2004−117939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、閃光導光ユニットの撮像装置への取り付けが難しいといった課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、撮像装置のバヨネットに着脱自在に接続されるバヨネット接続部と、前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置の閃光部に対向して、前記閃光部からの光が入力される閃光接続部と、前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置のレンズの側方を囲い、前記閃光接続部に入力された光を前記レンズ周りに出力する光出力部とを備える閃光導光ユニットである。
【0005】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】撮像装置の全体斜視図である。
【図2】閃光導光ユニットが取り付けられた撮像装置の全体斜視図である。
【図3】閃光導光ユニットを後面から見た斜視図である。
【図4】バヨネット接続部と光出力部との接続領域近傍の拡大縦断面図である。
【図5】光出力部がバヨネット接続部の外周に嵌められた状態を示す背面図である。
【図6】バヨネットにバヨネット接続部が位置決めされた固定前の背面図である。
【図7】バヨネットにバヨネット接続部が固定された状態の背面図である。
【図8】バヨネットに他の光学部品が固定された状態を説明する背面図である。
【図9】撮像装置の制御系を説明するブロック図である。
【図10】撮像装置の撮像処理を説明するフローチャートである。
【図11】閃光導光ユニットの一部を変更した撮像装置の全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0008】
図1は、撮像装置の全体斜視図である。図2は、閃光導光ユニットが取り付けられた撮像装置の全体斜視図である。尚、図1に矢印で示すように、紙面裏外に位置するユーザから見て上下左右前後を、撮像装置の上下左右前後方向とする。
【0009】
図1及び図2に示すように、撮像装置10は、筐体12と、レンズ部14と、閃光部16と、レリーズボタン18と、バヨネット20と、検出部22及び検出部24と、ロック機構26と、閃光導光ユニット28とを備える。
【0010】
筐体12は、中空状に形成されている。筐体12は、レンズ部14と、閃光部16と、レリーズボタン18と、バヨネット20と、検出部22及び検出部24と、ロック機構26とを収容または保持する。
【0011】
レンズ部14は、複数のレンズを有する。レンズ部14は、筐体12の中央部に設けられている。レンズ部14は、前後方向に伸縮して、レンズ間の距離を変更する。これにより、レンズ部14は、被写体像を結像させる機能と、被写体像を拡大または縮小する機能を有する。
【0012】
閃光部16は、瞬間的に光を照射して、光量の不足を補う。閃光部16は、筐体12の上部の左部に固定されている。閃光部16は、前方へと閃光を照射する。
【0013】
レリーズボタン18は、撮像する場合に、ユーザが押圧する。レリーズボタン18は、筐体12の上面の右側に配置されている。レリーズボタン18は、上下方向に押圧可能に設けられている。
【0014】
バヨネット20は、筐体12の前面に固定されている。バヨネット20は、レンズ部14の外周を囲むように設けられている。バヨネット20は、平面リング状に形成されている。バヨネット20の内周は、レンズ部14の外周と略同形状に形成されている。バヨネット20の外周には、3個の外爪30が形成されている。外爪30の外周は、円弧状に形成されている。各外爪30は、バヨネット板バネ32を有する。バヨネット板バネ32は、バヨネット20に取り付けられた閃光導光ユニット28等の光学部品を後方へと付勢する。
【0015】
検出部22、24は、バヨネット20に取り付けられた閃光導光ユニット28等の光学部品を検出する。検出部22、24は、バヨネット20の外爪30の外周よりもバヨネット20の中心側に配置されている。検出部22及び検出部24は、バヨネット20の中心から略同じ距離に配置されている。検出部22及び検出部24は、バヨネット20の中心周りの周方向において、異なる位置に配置されている。検出部22、24は、バヨネット20の外爪30の近傍に設けられている。検出部22、24は、後方に押圧可能に設けられている。検出部22及び検出部24のいずれか一方、または、両方が押圧されることによって、バヨネット20に取り付けられた光学部品の種類を識別する。
【0016】
ロック機構26は、バヨネット20に取り付けられた光学部品のバヨネット20の中心周りの回転を規制する。ロック機構26は、ロック爪34と、ロック解除ボタン36とを有する。ロック爪34は、バヨネット20の外爪30の外周よりもバヨネット20の中心側に配置されている。ロック爪34は、前後方向に移動可能に設けられている。ロック爪34は、付勢部材によって、前方へと付勢されている。これにより、ロック解除ボタン36は、後方に押圧されると筐体12に収容される。ロック解除ボタン36は、ユーザによって押圧されると、ロック爪34を後方へ移動させる。これにより、バヨネット20に取り付けられた閃光導光ユニット28等の光学部品が、バヨネット20の中心周りに回転可能になる。この結果、光学部品が取り外しできる状態となる。
【0017】
閃光導光ユニット28は、閃光部16から照射された閃光をレンズ部14の周りへと導光させて前方へと照射する。閃光導光ユニット28は、閃光接続部40と、光出力部42とを有する。
【0018】
閃光接続部40は、中空状に形成されている。閃光接続部40の一端は、閃光導光ユニット28が撮像装置10のバヨネット20に接続された場合、閃光部16の前面に対向して接続される。これにより、閃光接続部40には、閃光部16からの閃光が入力される。閃光接続部40の他端は、光出力部42の外周面に接続されている。これにより、閃光接続部40は、閃光部16から出力された閃光を光出力部42へと導光する。
【0019】
光出力部42は、円筒形状に形成されている。光出力部42の内周は、レンズ部14の外周と略同形状に形成されている。これにより、光出力部42は、閃光導光ユニット28が撮像装置10のバヨネット20に接続された場合、レンズ部14のレンズの側方を囲む。光出力部42の前面は、閃光の出力面として機能する。これにより、光出力部42は、閃光接続部40に入力された閃光をレンズ部14のレンズの周りから前方へと出力する。
【0020】
図3は、閃光導光ユニットを後面から見た斜視図である。閃光導光ユニット28は、バヨネット接続部44と、複数の光ファイバ46とを更に備える。
【0021】
バヨネット接続部44は、平面リング状に形成されている。バヨネット接続部44は、3個のバヨネット羽根48を有する。バヨネット羽根48は、バヨネット接続部44の内周面から内側へと突出している。3個のバヨネット羽根48の内周は、円弧状に形成されている。3個のバヨネット羽根48は、バヨネット接続部44の中心周りの周方向において、略120°間隔で配置されている。バヨネット羽根48は、バヨネット接続部44の外周部よりも薄い。バヨネット羽根48は、バヨネット接続部44の前後方向の中央部に形成されている。バヨネット羽根48の内周は、外爪30が形成されていない領域のバヨネット20の外周よりも大きく、外爪30の外周よりも小さい。バヨネット接続部44の内周のうち、バヨネット羽根48が形成されていない領域の内周は、外爪30の外周よりも大きい。このため、バヨネット接続部44を回転させると、バヨネット羽根48の内周を外爪30に重ねることができる。これにより、バヨネット接続部44は、撮像装置10のバヨネット20に着脱自在に接続されることになる。この結果、閃光導光ユニット28が、バヨネット20を介して、撮像装置10に接続される。
【0022】
バヨネット接続部44の外周には、9個の凹部50が形成されている。バヨネット接続部44は、9個の規制部材52、及び、9個の固定部材54を有する。尚、凹部50、規制部材52、及び、固定部材54の個数は適宜変更してよい。規制部材52及び固定部材54は、固定機構の一例である。
【0023】
9個の規制部材52は、バヨネット接続部44の外周部に配置されている。9個の規制部材52は、それぞれ、9個の凹部50からバヨネット接続部44の中心Gの周りに同じ角度回転された位置に配置されている。規制部材52は、バヨネット接続部44の中心Gを原点とする径方向において、凹部50の内周よりも外側であって、バヨネット接続部44の外周よりも内側に配置されている。
【0024】
9個の固定部材54は、それぞれ、バヨネット接続部44の中心Gの周りの周方向において、凹部50と規制部材52との間に配置されている。9個の固定部材54は、光出力部42を後方に付勢して固定する。
【0025】
バヨネット接続部44は、弾性部材56を有する。弾性部材56は、閃光部16に接続される側のバヨネット接続部44の接続面に設けられている。弾性部材56は、バヨネット接続部44の端面外周部を囲むように設けられている。これにより、バヨネット接続部44が閃光部16に対向して接続されると、弾性部材56は、閃光部16の外周を囲むように配置されている。
【0026】
バヨネット接続部44は、閃光部16に接続される閃光側端部58と、光出力部42に接続される光出力側端部60と、回動軸62とを更に備える。回動軸62は、ヒンジ構造を有する。回動軸62は、閃光側端部58を回動可能に、光出力側端部60に接続する。これにより、閃光側端部58は、図3に一点鎖線で示す光出力側端部60と略平行な状態と、図3に実線で示す光出力側端部60と略直交する状態の間で回動される。
【0027】
複数の光ファイバ46は、バヨネット接続部44の端部から光出力部42にわたって設けられている。光ファイバ46の出力側端部は、光出力部42の前面の近傍まで延びる。光ファイバ46は、閃光部16から出力された閃光を光出力部42へと導光させて、光出力部42の前面から出力させる。光ファイバ46の出力側端部は、光出力部42から出力される閃光が周方向において均一となるように、光出力部42の内部に配置されている。
【0028】
光出力部42の後面は、平面リング状に形成されている。光出力部42の後面の内周は、バヨネット接続部44の外周面と略同形状に形成されている。光出力部42の後面は、バヨネット接続部44の外周に外嵌されている。また、光出力部42は、バヨネット接続部44に対して回転可能に設けられている。
【0029】
光出力部42の後面の内周には、連結凸部66が形成されている。連結凸部66は、光出力部42の内周から内側へと突出している。連結凸部66の内周は、バヨネット接続部44の中心Gを原点とする径方向において、バヨネット接続部44の凹部50の外周よりも外側であって、凹部50の形成されていない領域のバヨネット接続部44の外周よりも内側に形成されている。これにより、光出力部42がバヨネット接続部44の中心Gの周りを回転すると、連結凸部66が規制部材52に当接する。これにより、光出力部42の回転が規制部材52によって規制される。この状態で、固定部材54が連結凸部66を付勢することによって、光出力部42がバヨネット接続部44に固定される。9対の規制部材52及び固定部材54の何れかが光出力部42を固定することにより、規制部材52及び固定部材54は、バヨネット接続部44の中心Gの周りの周方向の9個所の何れかで光出力部42を固定することになる。連結凸部66が形成されていない領域の光出力部42の後面の内周は、バヨネット接続部44の中心Gの径方向において、凹部50の形成されていない領域のバヨネット接続部44の外周よりも外側に形成されている。
【0030】
図4は、バヨネット接続部と光出力部との接続領域近傍の拡大縦断面図である。尚、図4は、中心Gの周りの周方向において、異なる位置の断面が組み合わされている。
【0031】
図4に示すように、バヨネット20の外爪30には、前後方向の中央部にバヨネット溝68が形成されている。バヨネット溝68の前後方向の幅は、バヨネット接続部44のバヨネット羽根48の前後方向の厚みよりも大きい。バヨネット溝68には、バヨネット羽根48が嵌合される。バヨネット溝68の内部には、バヨネット板バネ32が配置されている。バヨネット板バネ32は、バヨネット羽根48を後方へ付勢する。これにより、バヨネット羽根48は、バヨネット板バネ32と、バヨネット溝68の後面とによって挟持される。この結果、筐体12に対する閃光導光ユニット28の位置ずれ及びがたつきが低減される。
【0032】
バヨネット接続部44の外周のうち、凹部50が形成されていない領域には、連結溝70が形成されている。連結溝70は、バヨネット接続部44の前後方向の中央部に形成されている。連結溝70の前後方向の幅は、光出力部42の連結凸部66の前後方向の厚みよりも大きい。連結溝70には、連結凸部66が嵌合される。連結溝70の内部には、固定部材54が設けられている。固定部材54は、連結凸部66を後方へ付勢する。これにより、連結凸部66は、固定部材54と、連結溝70の後面とによって挟持される。この結果、バヨネット接続部44に対する光出力部42の位置ずれ及びがたつきが低減される。
【0033】
閃光接続部40が、閃光部16と接続されると、閃光接続部40の端面に設けられた弾性部材56は、閃光部16の外周を囲むように設けられている。光ファイバ46は、閃光接続部40の内部に配置されている。
【0034】
図5は、光出力部がバヨネット接続部の外周に嵌められた状態を示す背面図である。尚、図5は、光出力部42がバヨネット接続部44に固定されていない状態である。
【0035】
図5に示すように、光出力部42の連結凸部66がバヨネット接続部44の9個所の凹部50のいずれかに位置合わせされた状態で、光出力部42が、バヨネット接続部44の外側に嵌め込まれる。この状態で、バヨネット接続部44を固定して、光出力部42を図5の矢印方向に回転させる。図3に示すように、連結凸部66の一端が、何れかの規制部材52に当接して、図5の矢印方向の回転が規制されて位置決めされる。この状態で、連結凸部66が固定部材54によって後方に付勢されて、光出力部42は、バヨネット接続部44に対して固定される。更に、外爪30の位置が異なる場合、または、閃光部16の位置が異なる場合、連結凸部66を他の凹部50に位置決めした後、光出力部42を回転させればよい。これにより、閃光導光ユニット28は、異なる位置の外爪30、及び、異なる位置の閃光部16に対応できる。
【0036】
図6は、バヨネットにバヨネット接続部が位置決めされた固定前の背面図である。図7は、バヨネットにバヨネット接続部が固定された状態の背面図である。図8は、バヨネットに他の光学部品が固定された状態を説明する背面図である。
【0037】
バヨネット接続部44をバヨネット20に接続する場合、図6に示すように、最初、3個のバヨネット羽根48を外爪30と外爪30との間に位置決めする。この段階では、一方の検出部24及びロック爪34が、バヨネット羽根48によって押圧されている。この後、バヨネット接続部44を図6に示す矢印方向に回転させることによって、バヨネット羽根48が、バヨネット溝68に挿入される。バヨネット羽根48が、図7に示す固定位置まで回転されると、検出部22、24が、バヨネット羽根48によって押圧された状態となる。これにより、検出部22、24の両方から検出信号が出力される。また、バヨネット羽根48によって押圧されていたロック爪34が、バヨネット羽根48の押圧を解除されて、前方へと付勢されて突出する。これにより、バヨネット羽根48は、逆方向の回転を規制されて、ロック状態となる。ロック解除ボタン36を押圧すると、ロック爪34が後方の筐体12へと収容されて、バヨネット接続部44のロック状態が解除される。この状態で、図7の矢印方向にバヨネット接続部44を回転させることにより、3個のバヨネット羽根48が、外爪30と外爪30との間まで移動されて、閃光導光ユニット28が取り外される。
【0038】
ここで、図8に示すように、バヨネット羽根148の形状が異なるバヨネット接続部144を有する光学部品がバヨネット20に固定された場合、固定状態でも一方の検出部24がバヨネット羽根148によって押圧されない。これにより、他方の検出部22から検出信号が出力されるが、一方の検出部24からは検出信号が出力されない。これにより、閃光導光ユニット28とは異なる光学部品がバヨネット20に固定されたことが検出される。
【0039】
図9は、撮像装置の制御系を説明するブロック図である。図9に示すように、撮像装置10は、CPU(=中央処理装置)74と、撮像素子76と、撮像制御部78と、ズーム制御部80と、フォーカス制御部82と、ズームボタン84と、記憶部86とを更に備える。
【0040】
CPU74は、撮像装置10の制御全般を司る。CPU74には、撮像制御部78と、ズーム制御部80と、フォーカス制御部82と、ズームボタン84と、記憶部86と、検出部22、24と、閃光部16と、レリーズボタン18とが信号を入出力可能に接続されている。これにより、CPU74は、種々の情報を取得するとともに、種々の指示を出力する。
【0041】
撮像素子76は、レンズ部14を介して入射した被写体像を光電変換して、電気信号として撮像制御部78へと出力する。撮像制御部78は、撮像素子76から入力された電気信号をノイズ除去、アナログ/デジタル変換した後、CPU74へと出力する。
【0042】
ズーム制御部80は、CPU74からの指示によってレンズ部14を駆動して、被写体像を拡大または縮小する。フォーカス制御部82は、CPU74からの指示によってレンズ部14を駆動して、被写体像を合焦させる。
【0043】
検出部22、24は、バヨネット羽根48によって押圧されると、検出信号をCPU74へと出力する。CPU74は、この検出信号に基づいて、バヨネット20に接続された光学部品を判定する。
【0044】
閃光部16は、CPU74からの指示によって、閃光を照射する。レリーズボタン18は、ユーザに操作されると、レリーズ信号をCPU74に出力する。これにより、CPU74は、撮像制御部78に指示を出力して、撮像する。
【0045】
ズームボタン84は、ユーザによって操作されると、ズーム信号をCPU74に出力する。これにより、CPU74は、ズーム制御部80に拡大指示または縮小指示を出力する。
【0046】
記憶部86は、FlashROM等の記憶媒体からなる。記憶部86は、マクロモードプログラムを含む撮像プログラム等のプログラム、種々のパラメータ、及び、撮像された画像情報等の情報を格納する。CPU74は、記憶部86に情報を格納するとともに、記憶部86に格納された情報を適宜取得する。
【0047】
図10は、撮像装置の撮像処理を説明するフローチャートである。撮像処理は、CPU74が記憶部86に格納された撮像プログラムを読み込んで実行される。
【0048】
まず、CPU74は、閃光導光ユニット28がバヨネット20に装着されたか否かを判定する(S10)。CPU74は、検出部22、24の両方から検出信号が入力されていない場合は、閃光導光ユニット28が装着されていないと判定して(S10:No)、レンズ部14のレンズを駆動して、通常モードに設定する(S11)。尚、通常モードとは、撮像装置10から被写体像が一定距離離れた状態で撮像する場合に適用される近距離撮影以外のモードのことである。CPU74は、レリーズボタン18が操作された否かを判定する(S12)。CPU74は、レリーズボタン18が操作されていないと判定すると(S12:No)、ステップS10を再度実行する。一方、CPU74は、レリーズボタン18が操作されたと判定すると(S12:Yes)、画像を撮像する(S14)。これにより、CPU74は、撮像素子76によって撮像されている画像を画像情報として、記憶媒体に格納する。
【0049】
ステップ10において、検出部22、24の両方から検出信号が出力されていると、CPU74は、閃光導光ユニット28が装着されていると判定する(S10:Yes)。これにより、CPU74は、閃光導光ユニット28が検出されると、閃光部16に電力を蓄電するとともに、フォーカス制御部82及びズーム制御部80を介してレンズ部14を駆動して近距離撮影用のマクロモードに切り替える(S16)。この後、CPU74は、レリーズボタン18が操作されたと判定すると(S18:Yes)、閃光部16を駆動する(S20)。これにより、閃光部16は、閃光を照射する。閃光は、閃光接続部40の内部に設けられた光ファイバ46を導光して、レンズ部14の外周を囲む光出力部42の前面の全体から照射される。この後、CPU74は、画像を撮像する(S22)。これにより、撮像処理が終了する。
【0050】
上述したように、閃光導光ユニット28は、バヨネット20を介して、撮像装置10に取り付けられる。これにより、閃光導光ユニット28を容易に取り付けることができる。
【0051】
閃光導光ユニット28では、閃光接続部40の端面に弾性部材56が設けられている。これにより、閃光接続部40の端面と閃光部16の前面とを密着させることができるので、閃光部16からの閃光の漏れを抑制できる。
【0052】
閃光導光ユニット28では、光出力部42がバヨネット接続部44に対して回転可能に設けられている。これにより、閃光導光ユニット28は、閃光部16の位置が異なる撮像装置10及び外爪30の位置が異なる撮像装置10に対応できる。
【0053】
撮像装置10では、閃光導光ユニット28を検出する検出部22、24を有する。これにより、検出部22、24によって、閃光導光ユニット28が検出されると、CPU74はマクロモードに切り替えることができる。この結果、ユーザは、マクロモードの設定を省略することができる。
【0054】
図11は、閃光導光ユニットの一部を変更した撮像装置の全体斜視図である。図11に示す閃光導光ユニット28は、取付部90を有する。取付部90は、光出力部42の出力側の端部に設けられている。取付部90は、リング状に形成されている。取付部90の内周面には、ネジ溝92が形成されている。このネジ溝92にフィルター等の他の光学部品を螺合させることによって取り付けることができる。
【0055】
閃光導光ユニットの閃光接続部の外周面、及び、光出力部の外周面に、閃光が外部に漏れないように遮光する遮光部材を設けてもよい。例えば、閃光導光ユニットが、光ファイバの代わりに透明樹脂によって閃光を導光させる場合等に、遮光部材は有効である。
【0056】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0057】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0058】
10 撮像装置
12 筐体
14 レンズ部
16 閃光部
18 レリーズボタン
20 バヨネット
22 検出部
24 検出部
26 ロック機構
28 閃光導光ユニット
30 外爪
32 バヨネット板バネ
34 ロック爪
36 ロック解除ボタン
40 閃光接続部
42 光出力部
44 バヨネット接続部
46 光ファイバ
48 バヨネット羽根
50 凹部
52 規制部材
54 固定部材
56 弾性部材
58 閃光側端部
60 光出力側端部
62 回動軸
66 連結凸部
68 バヨネット溝
70 連結溝
74 CPU
76 撮像素子
78 撮像制御部
80 ズーム制御部
82 フォーカス制御部
84 ズームボタン
86 記憶部
90 取付部
92 ネジ溝
144 バヨネット接続部
148 バヨネット羽根

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置のバヨネットに着脱自在に接続されるバヨネット接続部と、
前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置の閃光部に対向して、前記閃光部からの光が入力される閃光接続部と、
前記バヨネット接続部が前記バヨネットに接続された場合に前記撮像装置のレンズの側方を囲い、前記閃光接続部に入力された光を前記レンズ周りに出力する光出力部と
を備える閃光導光ユニット。
【請求項2】
前記閃光接続部は、前記閃光部と接続される面に設けられた弾性部材を有する
請求項1に記載の閃光導光ユニット。
【請求項3】
前記光出力部は、前記バヨネット接続部に対して回転可能に設けられている
請求項1または2に記載の閃光導光ユニット。
【請求項4】
前記バヨネット接続部は、前記バヨネット接続部の中心周りの周方向の複数個所で前記光出力部を固定する固定機構を有する
請求項3に記載の閃光導光ユニット。
【請求項5】
前記光出力部の出力側の端部には、他の光学部材を取り付ける取付部が設けられている
請求項1〜4のいずれか1項に記載の閃光導光ユニット。
【請求項6】
前記閃光部からの光を前記光出力部へと導光する光ファイバを
更に備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の閃光導光ユニット。
【請求項7】
前記閃光接続部の外周面、及び、前記光出力部の外周面は遮光されている
請求項1〜6のいずれか1項に記載の閃光導光ユニット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の前記閃光導光ユニットが接続される撮像装置。
【請求項9】
前記閃光導光ユニットを検出する検出部を有する
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記検出部によって、前記閃光導光ユニットが検出されると、近距離撮影用のマクロモードに切り替える
請求項9に記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−185190(P2012−185190A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46135(P2011−46135)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】