説明

開口部を備えたフィルム

開口部を備えたフィルムウェブが開示される。ウェブは、第一の分子配向を有する複数の第一の領域と、第二の分子配向を有する複数の第二の領域とを含み、第一及び第二の領域は、第一の方向で交互にならびかつ隣接する概ね線状の関係にあり、第二の分子配向は、第一の方向に概ね直交しており、並びにここで第二の領域は、孔を有し、その中に開口部の輪郭を定めている。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互対照)
本出願は、米国仮出願番号60/493,207(2003年8月7日出願)の優先権を請求する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、開口部を備えたウェブに関する。特に、本発明は、開口部を備えたポリマーフィルムに関する。
【背景技術】
【0003】
開口部を備えたポリマーフィルムは、当技術分野で既知である。このようなフィルムは、多孔性と共にフィルム特性が必要な用途に使用先が見つかる。そのような用途として、グラウンドカバー、カーペット裏材、標識及び旗、並びに吸収性物品用の流体透過性フィルムなどが挙げられる。
【0004】
フィルムを開口する現在の方法として、ホットパンチング、ダイパンチング、スリット加工及び伸張、水流成形、並びに真空成形などが挙げられる。これらの加工のそれぞれには、一般に製造コストに関連するある種の欠点がある。例えば、入熱を必要とするいずれかのプロセスは、熱伝達に関連するエネルギーコストを負う。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
それ故に、低コストの開口部を備えたフィルムが必要とされる。開口部を備えたフィルムを作成する、好ましくは熱又は他のエネルギー多消費型プロセス補助を必要としない、低コスト方法が必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開口部を備えたフィルムウェブが開示される。ウェブは、第一の分子配向を有する複数の第一の領域と、第二の分子配向を有する複数の第二の領域とを含み、第一及び第二の領域は、第一の方向で交互にならびかつ隣接する(alternating and contiguous)概ね線状の関係にあり、第二の分子配向は、第一の方向に概ね直交しており、並びに第二の領域は、開口をその中に画定する開口部を含む。
【0007】
本発明は又、開口部を備えたフィルムを形成する方法に関する。フィルムが、開放端部付きの複数のテント状構造を含むように変形される。別の実施形態では、フィルムは、複数のスリットを含むように変形される場合もある。任意に、変形されたフィルムが伸張されて、テント状構造又はスリットを更に開放して開口部の大きさを拡大し、及びフィルムが平坦化される場合もある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、低コスト開口部を備えたフィルムとそのフィルムの製造方法とを対象とする。そのフィルムの製造方法には、前駆体フィルム、設備、加工条件、及び所望の成果によって多数の可能な変形がある。そのフィルムを製造する好ましい方法は、様々な環境中で稼動が可能な、非常に簡単な、高速度での、永続性のあるプロセスである。その剛健なプロセスは、噛み合うが決して接触することがない非接触型孔開けロールを利用する。これにより、装置の磨耗が低減され、プロセスの故障が減少する。更にそのプロセスは、いかなるパターンの位置合わせ、いかなる回転の位置合わせ、あるいは加熱をも必要としない。その高速プロセスは、様々な加工条件及び速度を提供し、非常に種々の前駆体フィルムを使用して、非常に種々の最終製品のために種々多様な開口部を備えたフィルムを生産することができる。
【0009】
図1は、ミリメートルスケールと比較した、本発明のウェブ1の一実施形態を示す顕微鏡写真である。ウェブ1は、ポリマーフィルムウェブの技術分野で一般に知られているように、機械方向(MD)と機械横方向(CD)を有する、概ね平らな平面状の二次元ポリマーフィルムである。複数の間隔が離れた概ね平行な第一の領域2が、複数の間隔が離れた概ね平行な第二の領域4により隔てられ、その中で、孔が開口部6の輪郭を定めている。第一の領域2及び第二の領域4は、同一の材料、好ましくは、ポリエチレン又はポリプロピレンのような延伸性があるポリオレフィン系材料を含む。
【0010】
ウェブ1は、図2に関して更に詳細に以下で説明されるように、機械的変形により、及び所望の場合は、概ね平面状の二次元ポリマーフィルム前駆体ウェブ102を漸増的に伸張することにより、形成することができる。第一の領域2は、材料特性が前駆体ウェブ102と顕著に異ならない材料を含むが、第二の領域4の材料特性は、少なくとも分子配向及び厚さに関して前駆体ウェブ102のものと異なる。隣接する第一及び第二の領域の間の境界における遷移領域は、材料特性の複雑な混合を含む。
【0011】
好ましい実施形態では、前駆体ウェブ102は、実質的にランダムな分子配向を有する、すなわち少なくともMD及びCDに関してランダムに配向された、ポリマーフィルムウェブである。「実質的にランダムな分子配向」により、フィルム押出成形中の加工条件に起因して、CDよりもMDに配向されたより大量の長鎖分子があってもよいことを意味する。これは通常のことであって、押し出されたフィルムウェブでは避けることができないと考えられている。しかしながら、本発明の開口部を備えたウェブ1に形成された後では、第二の領域4は、全く異なるCD分子配向を示す。分子配向は、当技術分野において既知の方法により決定することができる。
【0012】
第二の領域4内の孔が、一般にMD方向に概ね線状に向くパターンで間隔が離れた開口部6の輪郭を定めている。開口部6により、ウェブ1の第一の側から第二の側への流体連通がもたらされる。開口部6は、図1に示されるように、一実施形態では、概ね楕円形又は腎臓形であり、及び間隔が離れた対の開口部であって、それぞれの対は第二領域4の第一の通常は広い架橋部分又はブリッジ8により分離されていると考えることができる。各対の中では、それぞれの開口は、第二の通常は狭い開口部間架橋部分又は開口部間ブリッジ10により離れることができる。
【0013】
図2を参照すると、本発明のウェブ1を製造する装置及び方法が示される。本発明によれば、供給ロール104が関連付けられた矢印により示される方向に回転するにつれて、前駆体フィルムウェブ102が、供給ロール104から巻きが解かれて、関連付けられた矢印により示される方向すなわちMD方向に走行する。前駆体フィルムウェブ102は、噛み合うローラー110及び112を含む変形手段108のニップ106の間を通過する。前駆体フィルムウェブ102は、変形手段108を通過する前に、予熱されても、急冷されてもよい。変形手段108は、加熱されなくても、加熱されてもよい。
【0014】
変形手段108は、軸A1の周りをそれぞれが回転する噛み合うロール110及び112を含むことができ、軸A1は同一平面内にあって平行である。ロール112は、ロール112の全周を途切れることなく延びる、複数の隆起部116と対応する溝(図示せず)を含む。ロール110は、ロール112に類似であるが、全周を途切れることなく延びる隆起部を有するよりも、ロール110の少なくとも一部の周りを間隔のある関係で延びる、円周方向に間隔のある歯114の列になるように修正された複数列の周囲方向に延びる隆起部を含む。運転に際しては、ロール110及び112は、ロール110の歯114がロール112の隆起部116の間の溝の中へ延びて、ロール112の隆起部116がロール110の溝(図示せず)の中へ延びるように噛み合う。変形手段108として使用するのに好適なローラー配置が、公開された米国特許出願2004/0131820A1で更に詳細に示されている。
【0015】
図7は、歯114を含むロール110の更に近接した図を示す。このロールは、四角形状の歯114を含む。図7に示される歯高さTH、歯距離TD、及び歯長さTLは、所望の構造を形成するようにそれぞれ最適化することができる。歯高さTHは、図7に示されるように、ロールの溝深さに等しい。別の実施形態では、歯高さTHは、はるかにより短い歯高さという結果になるような、ロールの溝深さ未満とすることができる。より短い歯は、歯長さTLが非常に短いために壊れ易くなる時に、歯の機械的補強を提供する。
【0016】
図7に示される歯114の拡大図が、図8に示される。ロール110のこの実施形態では、歯114は、歯先端111において概ね前縁LEから後縁TEまでで測定される均一な円周長さTLを有する。歯は、距離TDにより円周方向に相互に均一な間隔になっている。ロール110の歯114は、約0.5mm〜約3mmの範囲の長さTL、約0.5mm〜約3mmの範囲の間隔TD、及び約0.5mm〜約10mmの範囲の歯高さTHを有することができる。ピッチPは、約1mm〜約2.54mmの、歯と歯又は隆起部と隆起部の間隔である。係合の深さEは、ロール110と112の噛み合いの程度の度合いであり、隆起部の先端から歯の先端までで測定される。係合Eの典型的な深さは、約0.5mm〜約5mmとすることができる。それぞれの変数は、所望の変形の大きさ、間隔、及び面密度を達成するために、互いに独立に変化可能である。
【0017】
変形手段108を離れた後では、前駆体フィルムが、変形されていて、図3に示される及び本明細書で変形12として称されるような、面外に強制されたテント状構造を形成する分離性の部分を有することができる。変形12は、前駆体ウェブ102がニップ106を通過する時に、ロール110の歯114が押し又は突き通した、前駆体ウェブ102の部分に対応する。一実施形態では、変形12は、図4に示されるような、開放端部付きのテント状構造のように見える。図4に示される並びに図5の断面に示されるように、変形12は、ピーク又は隆起部18で交わる側壁20を有することができる。変形12は、両開放端部22において開放とすることができる。幾つかの実施形態では、図4で14により示されるように、開放端部22は、前駆体フィルムウェブ102の平面部分へ延び得ることが判明した。テント状構造は、1つの端部だけが開放でも、又はいずれの端部も開放でなくてもよい。テント状構造は、側壁20が交わるピーク又は隆起部18に沿って開口部を有する場合もある。側壁20は、変形12が形成された時には開口部が見えないが、伸張工程の後では見えるように、わずかに重なり合ってもよい。
【0018】
変形12を有する部分的に形成された前駆体ウェブ102は、荒い手ざわりを有しており、荒さの程度は、前駆体ウェブ材料の硬さと変形12の数及び間隔に比例する。一般に、変形12を有するウェブは、例えば硬質表面洗浄又は研磨シート用の研磨性シートとして用途を見出すことができる。
【0019】
前駆体フィルムは、変形手段108を離れた後、スリットを有しているように変形される場合もある。スリットは、前駆体ウェブ102がニップ106を通る時に、ロール110の歯114が押し又は突き通した、前駆体ウェブ102の部分に相当する。前駆体フィルムは、こぶ、隆起部、又はZ方向へのいずれかの突出部などの、他の形状を形成するように変形することもできる。これらの形成において、スリットは、変形の頂部又は先端上にあると説明されることがある。フィルム及び孔は様々な変形形状を有することができるが、フィルムは、変形手段を出た後で、常に三次元である、すなわちZ方向に動いている。Z方向は、MD−CD平面に概ね直交する面外方向を示すと不織布技術分野で一般に理解される。
【0020】
ロール110の歯114は、様々な形状とすることができ、及び種々の程度の鋭さを有することができる。四角形状の歯は、一般に2つの孔(各端部に1つの孔)付きの、又は可能性としてテント状構造のピークに沿ってスリット付きの、テント状構造を作り出す。したがって、1つの歯は、1つ又は2つの孔を提供することができる。歯の角部は、鋭い角部を有してもよい。丸み付き角部を有する四角形の歯又は楕円形の歯は、スリットを作り出す可能性がより高い可能性がある。同様に、三角形の歯又は尖らせた歯も、スリットを作り出す可能性がある。これらの場合、1つの歯が1つの孔を提供する。その他の場合では、より大きな四角形の歯の頂部上に小さな三角形の先端を有する歯が、中央にスリットを有するテント状構造を形成することがあり、これにより、3つの穴が作り出される場合もある。加工速度、歯の鋭さ、歯の寸法、並びに伸張性及び坪量などのフィルムの特性に依存して、種々の構造が結果として生じる。歯の形状は、いかなる好適な形状であってもよい。
【0021】
図2を再び参照して、フィルムは、変形手段108から、通常リングローラーとして称される漸増的伸張手段132である別の対の噛み合いローラーへ、MD方向に走行を続けることがある。リングローラー132は、少なくともある程度まで相互に補完的である三次元隆起表面をそれぞれが有する、対向するローラー134及び136を使用する。漸増的伸張手段132として使用するのに好適なリングローラー装置が、米国特許第5,628,097号(1995年9月29日出願)で更に詳細に示されている。フィルムは、変形手段108の直後、及び/又は伸張手段132の直後に、熱処理される場合もある。熱処理プロセスは、加熱ニップ、加熱ロール、熱オーブン、又は当業者に既知の他の好適な加熱プロセスとすることができる。
【0022】
伸張手段を使用して、開口部を更に開放又は拡大することができる。伸張手段を使用して、三次元フィルムを実質的に平らにすることもできる。本発明の開口部を備えたフィルムウェブ1は、リングローラー132の漸増的伸張工程を離れた後では仕上がっており、図2に示されるような巻き取りロール180に巻上げ可能である。ウェブ1は、必要であれば、完全に平滑化及び平坦化が可能である。
【0023】
別の実施形態では、図2に示される四ロールプロセスと比較されるような、三ロールプロセスを使用することもできる。ロール数は、変形手段108及び漸増的伸張手段132で使用されるロールとして数えられる。歯114を含むロール110は、図2に示されるように、その時もなお溝を含むロール112と共に使用される。ロール134などの別の溝付きロールが、ロ−ル112の直ぐ近くに隣接して配置可能である。このプロセスでは、ロ−ル112は、変形手段108及び伸張手段132両方のために材料を保持するロールとして使用される。この三ロールプロセスの1つの利点は、トラッキングの問題がないことである。トラッキングの問題とは、フィルムがもはやロールの溝又は歯に整列又は位置合わせできない場合であり、軽量フィルムが使用される時に、より密接に関連することがある。フィルムの位置合わせ又は追従は、時に所望されることはあるものの、プロセスに必須ではない。
【0024】
図1に戻り参照して、第一の領域2は、図3に示されるような、変形12のテント状構造のMDに向く列の間の、前駆体ウェブ102の部分に相当する。第二の領域4は、少なくとも部分的に、漸増的伸張工程前の、変形6の壁20であった場所、並びに隣接する変形12の開放端部間にある前駆体ウェブ102の一部分に相当する。変形12は、漸増的伸張手段132の漸増的伸張により、平坦化された二次元形状に伸張されるが、理論的には、テンタリング(tentoring)などのいかなる伸張手段によっても、平坦化は可能である。第二の領域4はウェブ1の非常に変形された及び伸張された部分を表すので、図5の断面に示されるようなウェブの厚さTは、第二の領域4内より第一の領域2内の方が厚い。第二の領域4内のポリマーウェブの分子配向は、主にCD方向であるように再配向される。第一の領域2内のポリマーウェブの分子配向は、再配向されず、一般にMD方向である前駆体ウェブ102のように実質的に配向されたままである。開口部6は、変形ローラー108により形成された孔、具体的には孔22及び14に相当する。
【0025】
一実施形態では、変形手段を通してウェブ102を変形させ変形12を形成した後では、例えば歯付きローラー配置108を通過した後では、テント状変形12は、前駆体フィルムウェブ102の厚さTの少なくとも3倍の、図5に示されるようにZ方向に測定される高さHを有する。別の実施形態では、Hは、ウェブ102の厚さの約10倍、20倍、50倍、100倍、又は150倍超過とすることができる。
【0026】
一実施形態では、各開口部6は、少なくとも約0.1平方ミリメートルの面積を有する。第一の領域2の列と列の間隔は、1〜10mm、好ましくは1〜5mm、最も好ましくは2〜3mmとすることができる。ロール110の歯116は、パターン化することができる。パターンは、ある歯を取り去るか、又は歯をパターンに配置するか、いずれかにより創り出される。パターンは、ロール110の歯116がウェブ102を変形しないようにロール112を変更することによっても創り出すことができる。
【0027】
一実施形態では、ウェブ102は、伸張工程の前又は後のいずれかで、例えば伸張手段132の前又は後で、MD方向に伸張することができる。MD伸張は、当技術分野で既知の手段により、Sラップロールの使用又は高張力下での巻き取りなどにより、達成することができる。そのようなMDへの引張りにより、より大きな開口部を得ることができる。
【0028】
別の実施形態では、図6に示されるように、開口部6は、概ね方形状とすることができる。図6に示されるウェブ1は、約130〜150ミクロンの厚さを有するポリプロピレンフィルムから生産された。前駆体ウェブ102は、変形手段108のローラーを通過するプロセスの間に、歯114により突き通されて、図3に示されるテント状構造の代わりに、僅かに隆起したフラップを分離するスリットを形成した。漸増的伸張手段132などの伸張手段により伸張されると、スリットが開いて開口部となり、これは、図6に示されるように、概ね方形状になる場合がある。
【0029】
開口部6の数、間隔、及び大きさは、歯114の数、間隔、及び大きさを変化させることにより、並びにロール110及び/又はロール112の必要に応じて対応する寸法変化を実施することにより、変更可能である。この変更により、前駆体ウェブ102及びライン速度に可能な変化と合わさって、多数の目的のために作成される多数の変化に富んだウェブ1が可能になる。
【0030】
ポリマーフィルム前駆体ウェブ102は、望むような十分の伸び、伸張性、又は弾性特性を有する、いかなる既知のポリマーフィルムウェブにもすることができる。好ましくは、ウェブの伸張性は、約200%より大きい。火山状構造から開口部を形成するためには、ウェブの伸張性は、200%未満とすることができる。加工の後で開口部が閉じる又は大きさが収縮することがあるので、フィルムは、非常に弾性又は伸張性でないのが望ましいことがある。フィルムの特性及び加工条件は、それぞれの用途に対して変化する。フィルムの坪量は、フィルムが加工中に細かく切れないような、いかなる好適な坪量にもすることができる。好ましい坪量は、通常は約40gsmより大きい。好適な坪量は、約20gsm〜約200gsm、好ましくは約40gsm〜約100gsmである。フィルムの厚さは、通常は約1.0mm(40ミル)未満、好ましくは約0.013mm〜約0.760mm(約0.5〜約30ミル)、より好ましくは0.025mm〜約0.508mm(約1〜約20ミル)である。
【0031】
使用に好適なポリマー材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、PETポリエステルを含むポリエステル類、ポリ塩化ビニル、並びにナイロン6、ナイロン6,6、及び非晶質ナイロンを含むナイロンなどが挙げられる。伸張性を有するその他のポリマー材料又は材料の組合せも好適である。本明細書で使用される時、用語「ポリマー」には、ホモポリマー、例えばブロック、グラフト、ランダム及び交互性コポリマーのようなコポリマー、ターポリマーなど、並びにこれらのブレンド物及び修飾物が一般に含まれるが、これらに限定されない。更に、特に限定しない限り、用語「ポリマー」は、あらゆる可能な幾何学的構成の材料を含む。その構成としては、アイソタクチック、アタクチック、シンジオタクチック及びランダム対称が挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーウェブは、2つ又はそれ以上のウェブのラミネートとすることができ、及び1つのウェブに共押出しされた層を含むことができる。
【0032】
開口部を備えたウェブで作成される製品の数は無限である。幾つかの例は、高坪量フィルムで作成されたウェブ1を含み、グラウンドカバー、中庭ライナー、又は雑草防止用などのその他の農業用フィルムとして有用であり得る。高坪量フィルムは、カーペット裏材、機械的強化スクリム、又は通気性のハウスラップ(house wrap)としても利用することができる。比較的低坪量のポリマーフィルムウェブで作成されたウェブ1は、女性保護パッド用のトップシートなど、使い捨て吸収性物品内の多孔質フィルムバリアとして使用することができる。その他の用途として、顔マスク、日よけ、又は通気性フィルムが望ましい他の物品を挙げることができる。より堅い又はより強い開口部を備えたフィルム材料は、床磨き又は他の硬質表面洗浄などの磨き用途に使用することができる。これは、ペディキュア製品としても使用することができる。開口部を備えたフィルムは、液体の制御放出、封入、又はろ過のような、物質放出の制御を助けることに使用可能である。開口部を備えたフィルムは、製品に不透明度をもたらす助けをすることができる。開口部を備えたフィルムは又、フィルムに強度を追加する又は手ざわりを追加する助けをするために、波形化されてもよい。波形化は、伸張加工で使用されるリングロールが生じさせることができる。
【0033】
好適なフィルム材の選定と開口挙動の予測を助けるために、リングロール・シミュレーションプレスを利用することができる。リングロール・シミュレーションプレスは、開口部6が形成される際のひずみと、存在する場合は、開口部間ブリッジ8が破断される際のひずみとを決定するために使用される。次に、これらの測定値を用いて、荷重対ひずみのデータ中に対応する特徴と関係付けることができる。これにより、フィルム材に所望の構造を形成するために選定される適切なプロセスを設定することが可能になる。リングロール・シミュレーションプレスに関するより詳細な情報が、PCT国際公開特許WO2004/050341A1に見出される。
【0034】
そのロールシミュレーション試験装置は、噛み合う溝及び歯が表面に機械加工されたフラットプレートを使用する。フラットプレートの溝及び歯の形状及び寸法は、シミュレーションされるロール上の溝及び歯と同じである静止するプレートと往復台に取り付けられたプレートとがある。往復台は、静止プレートの表面に垂直な軸線に沿って移動する。図2のロール110及び112のニップ106の中で歯付きロールの溝が溝付きロールと噛み合うのと全く同じような具合に、往復台が移動してプレートを合わせた時に、移動プレートの溝が静止プレートの歯に噛み合うように、プレートは、互いに平行に整列している。往復台上の位置検知器を使用して、静止プレートに相対的な移動プレートの位置を記録する。移動プレートの位置がパターン付きプレート上に取り付けられたサンプルと噛み合う時、プレート位置の測定値を直接使用して、サンプルのひずみを決定する。静止プレート上の荷重センサーが、移動プレートにより負荷されて静止プレート上に取り付けられた試料を通じて伝えられる荷重を記録する。加工事象について荷重対力のデータを得るために、サンプルがプレス内の静止プレート上に取り付けられて、荷重サイクルが開始され、及び移動プレートが静止プレート上に取り付けられたフィルムにひずみを与える時に、コンピュータが、ひずみ及び関連する荷重値を獲得してコンピューターデータファイル内に記憶する。
【0035】
様々なひずみがどのような影響をサンプル上に及ぼすか調査するために、様々な最大ひずみで試験を繰り返すことが好ましい。この方法を使用して、開口部6が形成されるかどうか及びどのようなひずみで形成されるか、開口部間ブリッジ10が破断されるかどうか及びどのようなひずみで破断されるかを決定することができ、並びにこれらの事象を荷重対ひずみのデータに対応するそれらの特徴と関連付けることができる。開口部間ブリッジ10は、歯の形状、材料の特性、及び加工についての設定によっては、形成されることもされないこともある。
【0036】
リングロール・シミュレーションプレスからのデータが、図9に示される。図9は、ルイジアナ州モンロー(Monroe,LA)のサンベルトプラスチックス(Sunbelt Plastics)により生産された、0.152mm(約0.006インチ)厚さのポリエチレンフィルムで実施された試験についての歯荷重対ひずみのプロットを示す。シミュレートされたライン速度は、毎分145mであった。データは、図2に示されるロール110及び112のニップ106中で開口部が形成される事象の間に、フィルムの最大荷重応答約45%ひずみを超える直後に、開口部が形成されることを示す。更にひずみを与えると、開口部間ブリッジが伸張され、及び更なるひずみにより歯がフィルムを完全貫通してブリッジが破断されるという結果になった。ブリッジの破断は、約75%ひずみであって、歯の力の急激な低下とひずみの増加が付随して生じた。全体として、ブリッジは、約45%ひずみで開口部が形成された時点から、破断前の75%ひずみまで伸張された。ブリッジ破断と開口部形成の間のひずみの差の大きさ(この例では30%)は、伸張されたブリッジを形成するフィルムの加工範囲の表示であった。
【0037】
図10は、バージニア州リッチモンド(Richmond,VA)のトレドガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Products)により製造された、0.025mm(約0.001インチ)厚さの低密度ポリエチレンフィルムで実施された試験についての歯荷重対ひずみのプロットを示す。シミュレートされたライン速度は、毎分145mであった。データは、図2に示されるロール110及び112のニップ106中で開口部が形成される間に、フィルムの最大荷重応答約30%ひずみを超える直後に、開口が形成されることを示す。更にひずみを与えると、開口部間ブリッジが伸張された。しかしながら、図9を生成するのに使用されたより厚いフィルムの場合と違って、このフィルムの開口部間ブリッジは、破断する前により大きなひずみまで、図9の45%から75%までに対して約30%から100%ひずみまで耐えることができた。このフィルムが伸張されたブリッジを形成する加工範囲は、70%であった。
【0038】
図11は、ペンシルバニア州アレンタウン(Allentown,PA)のフィルムテック(FilmTech)により生産された、一連の0.1mm(約0.004インチ)厚さのポリプロピレンフィルムで実施された試験についての荷重対ひずみのプロットを示す。そのフィルムは、FT900又はFT935のいずれかとして配合及び販売されている。これらの配合のそれぞれは、0.8又は1.6%の白、緑、又は青の着色剤で着色されている。そのデータは、プレートの溝の間で変形がおこる間、最初の10%ひずみ中で、リガメント当たりの力(力全体を実際にウェブを変形させる溝の数で割り算したもの)が急激に上昇し、次に約25ニュートン/センチメートル(N/cm)で平坦に達することを示している。更にひずみを与えると、リガメント当たりの力はついには低下して、多くのフィルムが、高ひずみで細片に砕ける可能性がある。フィルムがプロセス中に砕けずに変形する能力を特徴付ける主要な手段が、図11から得られる。その特徴づけは、リガメント当たりの平坦な力が50%に力が低下した後で到達するひずみ(すなわち、50%低下におけるひずみ)に基づく。これらのフィルムの場合、50%低下におけるひずみは、12.5N/cmで生じる。
【0039】
フィルムが高ひずみ率で変形する能力は、フィルムの耐衝撃性に関係すると考えられている。理論に束縛されるものではないが、50%低下におけるひずみは、ダーツ落下法(ASTM D1709、方法A)により測定される時の衝撃特性に関係すると考えられている。この方法は、産業界で標準的な方法であり、及び高度に専門化した器具は必要とされない。
【0040】
図12は、図11に提示されたフィルムについてのダーツ落下と50%低下におけるひずみとの間の関係を示す。これら2つの方法の間には強い相関関係があり、耐衝撃性フィルムが、高ひずみ率でより伸び得ることを表す。本発明のプロセスを使用して開口部を備えたフィルムを創り出すことに基づくと、85g以上のダーツ落下が、高速生産プロセス(典型的には、91m/分(300fpm)超過)に対して最も好ましい。より低いダーツ落下を有するフィルムも、低生産速度で創り出す時には好適なこともある。
【0041】
理論に束縛されるものではないが、フィルムの耐衝撃性が増加するにつれて、開口挙動が変化すると考えられている。耐衝撃性が低いフィルムから始まって耐衝撃性が高いフィルムへ進むと、フィルムは、四角形の鋭い縁部の歯で加工される時、次の進行で推移することがあると考えられている:i)フィルム破断に至るフィルム全面破壊;ii)歯ごとに単一に裂けた開口部をもたらす歯全体周囲の局所脆性破壊;iii)歯ごとに2つに裂けた開口部をもたらす歯の2つの角部周囲の脆性破壊;iv)歯ごとに2つのより滑らかな開口部をもたらす歯の2つの角部周囲の延性破壊;v)開口部をもたらさない延性延伸。フィルムの挙動は、材料組成、モルホロジー(morphology)、及び変形速度などの要因に依存する。歯の形状及び大きさ並びにその他の加工条件にも大きく依存する。
【0042】
フィルムについてのダーツ落下強度の上限は、フィルムを開口する能力によってだけ制限される。より高いダーツ落下は、通常は、衝撃緩和ポリマーの含有により得られる。ポリプロピレンフィルムの場合、好適な衝撃緩和樹脂が、通常は押出成形中のポリプロピレン樹脂にブレンドされて、第二の耐衝撃性の相を創り出す。
【0043】
図13は、調合FT900が調合FT935より低いダーツを有することを示す。反対に、図14は、FT900がFT935より高い弾性率を有することを示す。データは、ノースカロライナ州カリー(Cary,NC)のSASインスティチュート社(SAS Institute Inc)からのJMP統計グラフ紙を使用して表示されている。衝撃緩和樹脂の含量の増加は、通常、ポリプロピレンフィルムの弾性率の低下と耐衝撃性の上昇を招く。より高い弾性率が望まれるフィルム用途の場合、限定量の衝撃緩和材が望ましい。したがって、より高い弾性率が望まれる柔軟研磨構造などの用途の場合、より高い弾性率であるがより低いダーツ落下フィルムであるFT900が望ましい場合もある。この開口部を備えたフィルムは、低から中の生産速度で製造可能である。
【実施例】
【0044】
図15に示される開口部を備えたフィルムを作成するのに使用された前駆体フィルムは、ルイジアナ州モンロー(Monroe,LA)のサンベルトプラスチックス(Sunbelt Plastics)により生産された、0.152mm(約0.006インチ)厚さの黒色ポリエチレンフィルムであった。図15に示される開口部を備えたフィルムは、約1.65mm(約0.065インチ)の係合の深さE、約1.5mm(約0.060インチ)のピッチP、約3.7mm(約0.145インチ)の歯高さTH、1.6mm(約0.063インチ)の歯距離TD、及び約1.25mm(約0.050インチ)の歯長さTLを有する、ロール110及び112のニップ106を使用して開口された。同一プロセス中で開口後、開口部を備えたフィルムは、次に、係合の深さEが約1.5mm(約0.060インチ)及びピッチPが約1.5mm(約0.060インチ)のリングロールを使用して伸張された。ウェブは、約15m/分(毎分約50フィート)のライン速度で走行した。図15の写真は、投射照明と白背景付きで25倍の倍率で撮ったものである。図15で見ることができるように、第一の領域2は、ほとんど変化がない。第二の領域4は、薄くなったフィルムと開口部6があることを観察することができる。開口部間ブリッジ10は、完全なままである。開口部の間のブリッジ8も見える。
【0045】
図16に示される開口部を備えたフィルムは、同じ黒色ポリエチレン前駆体フィルムで作成されたものであり、並びに、ロール110及び112のニップ106が約1.1mm(約0.045インチ)の係合の深さEを有したこと、及びリングロールが0.9mm(約0.035インチ)の係合の深さを有したことを除いて、図15に示される開口部を備えたフィルムと類似方式で作成された。ウェブは、約150m/分(毎分約500フィート)のライン速度で走行した。この開口部を備えたフィルムは、農業用の雑草防止層として使用するのに好適な特性を有する。その不透明性が日光を遮り、及びその開口部は、生物の成長を阻止するが、水及び空気がフィルム下の土へ通過することは可能である。図16の写真は、投射照明と白背景付きで25倍の倍率で撮ったものである。図16で見ることができるように、第一の領域2は、ほとんど変化がない。第一の領域2の中心近くの僅かに変形した形状は、伸張工程で使用されたリングロールからのものである。第二の領域4は、より薄いフィルムと開口部6があることを観察することができる。開口部間ブリッジ10の幾つかは完全なままであるが、その他は破断されている。破断された開口部間ブリッジ9は、高速度加工及びフィルムのひずみ率の増加によるためである。開口部の間のブリッジ8も見える。
【0046】
図17に示される開口部を備えたフィルムを作成するの使用された前駆体フィルムは、バージニア州リッチモンド(Richmond,VA)のトレドガー・フィルム・プロダクツ(Tredegar Film Products)により製造された、0.025mm(約0.001インチ)厚さの白色低密度ポリエチレンフィルムであった。図17に示される開口部を備えたフィルムは、約1.4mm(約0.055インチ)の係合の深さE、約1.5mm(約0.060インチ)のピッチP、約3.7mm(約0.145インチ)の歯高さTH、1.6mm(約0.063インチ)の歯距離TD、及び約1.25mm(約0.050インチ)の歯長さTLを有する、ロール110及び112のニップ106を使用して開口された。同一プロセス中で孔開けの後、開口部を備えたフィルムは、次に、係合の深さEが約1.5mm(約0.060インチ)及びピッチPが約1.5mm(約0.060インチ)のリングロールを使用して伸張された。ウェブは、約275m/分(毎分約900フィート)のライン速度で走行した。この開口部を備えたフィルムは、優れた流体獲得と優れた再湿潤(すなわち、トップシートの表面へ流体が戻ることを減少する)特性を提供する、女性用衛生製品内のトップシートとして使用するのに好適な特性を有する。図17の写真は、投射照明と黒背景付きで25倍の倍率で撮ったものである。図17で見ることができるように、第一の領域2の一部は、ほとんど変化がない。第一の領域2の僅かに薄くなった区域は、変形工程のロールと完全に位置が合っていない、伸張工程で使用されたリングロールからのものである。第二の領域4は、より薄いフィルムと開口部6があることを観察することができる。開口部間ブリッジ10は、完全なままである。開口部間ブリッジ10の中央下部の非常に明るいストライプは、加工中に歯がフィルムを保持した場所である。開口部の間のブリッジ8も見える。
【0047】
これらのフィルムを使用し、一工程(変形手段)又は二工程(変形及び伸張手段)のプロセスを用いて、裂け目入り又は開口部を備えたフィルムを創り出すことができる。図18は、変形手段で加工した後のスリットを有するフィルム変形を示し、及び図19は、プロセスの第二工程の後のフィルム変形及び開口部を示す。プロセスの第一の工程は、変形手段の歯を使用することからなり、歯の全長にわたって脆い裂け目又はスリット開口が創り出される。図18は、229m/分(750fpm)で加工の後のFT900フィルムの両側を示す。左の写真は、フィルムのエンボス側上のマイクロタフタ・エンボスパターンを示し、右の写真は、フィルムの滑らかな側を示す。両方の写真共、ピークに沿ってスリット又は裂け目を有するテント状の変形を例示する。テント状変形の側壁は重なり合ってもよい。このフィルムをこの形態で使用して、突出部及び/又は開口部からなる研磨フィルムを創り出すことができる。これらのフィルムの開放面積は、通常は0〜5%の間である。
【0048】
第二の工程が望まれる場合、伸張手段を使用して、裂け目入り又は開口部を備えたフィルムを広げ、開放された開口部を創り出すことができる。第二の工程は、一組の溝付きリングロールの間にフィルムを係合することからなる。拡大は、ロールの溝の間での干渉又は係合の程度により制御される。図19は、拡大して開口されたFT935フィルムを示す。開放面積は、一般に5%より大きく、好ましくは5〜40%の間である。開口部の拡大は、開口部6を連結しているブリッジ8を薄くすることにより創り出される。結果は、フィルムの分子変形により創り出された、フィルムの横断方向を横切る厚い領域(第一の領域2)と薄い領域(第二の領域4)とを有するフィルムである。第二の領域4は、開口部6及びブリッジ8を含む。単一のスリット開口が最初に歯で形成される時、開口部間ブリッジ10は形成されない。
【0049】
図20〜23は、同一のフィルムを異なる加工工程及び種々の視図で例示する。代替の実施形態は、方形歯(square teeth)に対して三角形ナイフ歯などの切断歯を使用して創り出された裂け目入り又は開口部を備えたフィルムである。この歯のデザインは、フィルムの特性により寛容である。図20は、ナイフ歯を使用して創り出されたスリット開口を有する開口部を備えたフィルムを示す。この開口部を備えたフィルムも、研磨用途に好適である。図21は、図20に示されると同一のフィルムを側面図で示す。開口部を備えたフィルムのこの図は、三次元変形を示す。変形は、より丸みのある又はこぶ形状であり、変形のピークにスリット又は裂け目が付いている。図22は、図20の開口部の拡大図を示し、裂け目付き表面が、荒い及び外側に向く唇状物により例証される。三次元性と外側に向く唇状物の組合せが、磨き又は剥離などの研磨用途に効用をもたらす。これらのフィルムの開放面積は、通常は0〜5%の間である。この開口部を備えたフィルムは、高生産速度で創出が可能である。
【0050】
図20〜22の開口部を備えた又は裂け目付きのフィルムは、第二の加工工程用の一組の溝付きリングロールを使用して、拡大することができる。得られる構造は、変形が平坦化されて、開口部が拡大されている、拡大された開口部を備えたフィルムである。図23は、この拡大された開口部を備えたフィルムを示す。開口面積は、一般に5%より大きく、好ましくは5〜40%の間である。
【0051】
「発明を実施するための最良の形態」で引用したすべての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれているが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であるとの容認と解釈されるべきではない。
本発明の特定の実施形態を例示し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】ミリメートルスケールと比較した、本発明のウェブの一実施形態の顕微鏡写真。
【図2】本発明のウェブを製造するプロセスの模式図。
【図3】本発明のウェブを形成するための装置の変形手段により加工された後のウェブの斜視図。
【図4】図3に示されるウェブの拡大部分。
【図5】図4に示されるウェブの一部分の断面図。
【図6】ミリメートルスケールと比較した、本発明のウェブの別の実施形態の顕微鏡写真。
【図7】本発明のフィルムウェブの1つの実施形態を形成するための装置の一部分の斜視図。
【図8】本発明のウェブを形成するための装置の一部分の拡大斜視図。
【図9】歯荷重対ひずみのプロット。
【図10】歯荷重対ひずみのプロット。
【図11】リガメント当たりの力対ひずみのプロット。
【図12】図11からの伸びに対するダーツ落下のプロット。
【図13】フィルム配合についてのダーツ落下データのプロット。
【図14】フィルム配合についてのダーツ落下データのプロット。
【図15】本発明のフィルムの顕微鏡写真。
【図16】本発明のフィルムの顕微鏡写真。
【図17】本発明のフィルムの顕微鏡写真。
【図18】本発明のフィルムの変形工程後の顕微鏡写真。
【図19】図18のフィルムの伸張工程後の顕微鏡写真。
【図20】本発明のフィルムの変形工程後の顕微鏡写真。
【図21】図20のフィルムの側面の顕微鏡写真。
【図22】図20のフィルムの拡大顕微鏡写真。
【図23】図20のフィルムの伸張工程後の顕微鏡写真。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の分子配向を有する複数の第一の領域(2)と、第二の分子配向を有する複数の第二の領域(4)とを含む開口部を備えたフィルムウェブ(1)であって、該第一及び第二の領域は、第一の方向で交互にならびかつ隣接する(alternating and contiguous)概ね線状の関係にあり、該第二の分子配向は、前記第一の方向に概ね直交しており、並びに前記第二の領域は孔(openings)を有し、その中に開口部(6)(apertures)の輪郭を定めている、開口部を備えたフィルムウェブ(1)。
【請求項2】
前記第一の領域が厚さを有し及び前記第二の領域が厚さを有し、並びに前記第一の領域の前記厚さが前記第二の領域の前記厚さより厚いことを特徴とする請求項1に記載の開口部を備えたウェブ。
【請求項3】
前記第二の領域が、更に、前記開口部を連結するブリッジを含むことを特徴とする請求項1に記載の開口部を備えたウェブ。
【請求項4】
前記第二の領域が、更に、前記開口部を連結する開口部間ブリッジを含むことを特徴とする請求項3に記載の開口部を備えたウェブ。
【請求項5】
開口部を備えたウェブを作成する方法であって、該方法は:
a.ポリマーフィルムウェブを提供する工程と;、
b.変形手段を提供する工程と;及び
c.前記ポリマーフィルムウェブを変形して、複数のテント状構造を含む変形されたウェブを形成する工程;
とを含むことを特徴とする開口部を備えたウェブを作成する方法。
【請求項6】
開口部を備えたウェブを作成する方法であって、該方法は:
a.ポリマーフィルムウェブを提供する工程と;
b.変形手段を提供する工程と;及び
c.前記ポリマーフィルムウェブを変形して、スリットを含む複数の変形を有するウェブを形成する工程;
とを含むことを特徴とする開口部を備えたウェブを作成する方法。
【請求項7】
前記変形されたウェブを伸張するための伸張手段を更に含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記伸張手段は、前記変形されたウェブを伸張するための漸増的伸張手段を含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記伸張工程が、前記変形工程と同一工程内にあることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記変形手段が方形歯(square teeth)を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−501721(P2007−501721A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522775(P2006−522775)
【出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2004/025562
【国際公開番号】WO2005/013874
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】