説明

開口部装置

【課題】戸体(ドア)が左右の縦框と上下の横框とを備え、一方の縦框の横框が接合される上下端部にドア側のヒンジが固定されると、縦框への横框の取り付けが煩雑になる。
【解決手段】回転ヒンジを取り付けるためのヒンジ取付部32を縦框3の補強板9に締結するための締結板34に横框取付部40が設けられている。この横框取付部40を介して縦框3に横框5を接合できるので、縦框3の幅を狭くするために、縦框3内の補強板9を一枚だけにしても容易に縦框3に横框5を接合できる。また、横框取付部40は締結板34に一体に設けられているので、締結板34によりヒンジ取付部32を補強板9に締結した際に横框取付部40も縦框3の補強板9に固定される。これにより、横框5の取り付けに新たに横框取付部40を使うものとしても、戸体の組立工程が増えることがなく、組立作業時間の延長やコストの増加を防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、壁の開口部に設けられた枠体と、この枠体に開閉機構を介して開閉可能に取り付けられる戸体とを備えた開口部装置に関する。
【背景技術】
【0002】
住宅等の建築物や各種部屋(室)の入出口に設けられる開口部装置としてのドアの開閉機構としては、ピボットヒンジ(ピボット丁番)や蝶番(丁番)機構が知られている。
ピボットヒンジは、基本的にドアの丁番側の側縁部の上下端部にそれぞれ水平部材をドアの側方に延出して設け、枠体側にドア側の水平部材と対向するように上下にそれぞれ水平部材を設け、これら水平部材の一方に軸を垂直に固定し、他方に軸に対して相対的に回転可能な軸受けを設けた構造となっている。
そのピボットヒンジのドア側の水平に延在する板状の水平部材を垂直(鉛直)に延在する板状の垂直部材とすることにより、戸体と枠体の微調整機構を容易に組み込めるようにしたヒンジが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
一方、ドア(戸体)には、アルミ押出成型材からなる戸先側および丁番側の縦框と、上下の横框(桟材)とから矩形枠状のアルミフレームを形成し、枠部の内側に木系のパネルやガラス板等のパネルを嵌め込んだ形状のものが知られている。
そして、前記丁番側の縦框の上下端部の内部に前記特許文献1に示されるピボットヒンジのドア側の垂直部材(回転ヒンジ)を取り付けたものが知られている。
前記縦框の断面形状は、ドアの左右側縁部の側面となる二枚の側面板と、ドアの端面を構成する端面板とから概略コ字状(チャネル状)に形成される。なお、縦框の端面板の反対側は開放した状態となっており、内部に嵌め込むパネルの側縁部が挿入可能となっている。ここで、縦框は、ドアの厚み方向に沿った端面板の幅よりも、ドアの面方向に沿った側面板の幅の方がかなり長くなった形状となっている。
【0004】
そこで、縦框の2枚の側面板の間に架け渡されるように、端面板側(端面板より少し開放側)と開放側(開放端より少し端面板側)との二箇所に、それぞれ、端面板と平行となるように隔壁状の補強板が設けられていた。なお、縦框において、端面板と端面板側の補強板との間に間隔があけられ、開放端と開放側の補強板との間に間隔があけられ、これら2つの間隔よりも広い間隔が2つの補強板同士の間にあけられている。
【0005】
上述の特許文献1に示されるピボットヒンジは、ドア側の回転ヒンジ(前記垂直部材)と、枠体側の固定ヒンジ(前記水平部材)とから構成されている。
また、回転ヒンジは、縦框に取り付けられるヒンジ取付部と、ヒンジ取付部に設けられ回転ヒンジの取付位置を微調整可能な微調整機構とを介して縦框に取り付けられる。
また、回転ヒンジは、前記縦框から水平方向に突出する垂直な部材である垂直部材と、前記垂直部材の先端部に設けられ、かつ、前記軸が挿入されて固定されるか、前記軸を回転自在に受ける軸受けとなる筒部とが備えられている。
【0006】
そして、縦框の端面板側に形成された補強板の端面板側の側面に前記ヒンジ取付部が取り付けられている。端面板には、補強板にヒンジ取付部を取り付ける際のねじ締め等の作業の際にドライバ等を挿入するための切欠部が形成されている。また、前記筒部を有する垂直部材をドア本体より突出させるための切欠部が少なくとも一方の側面板に設けられている。また、ヒンジ取付部の縦框の端側に配置される微調整機構の部分が回転ヒンジを戸体の丁番側端面より中央側に配置するために補強板より開放側にはみ出す構成とする必要があり、補強板の微調整機構に対応する部分にヒンジ取付部の一部を突出させるための切欠部が形成されている。
また、ヒンジ取付部は、ビスを貫通させる複数の貫通孔を備え、端面板側の補強板にもヒンジ取付部の貫通孔と連通する位置に複数の貫通孔が形成されている。
【0007】
そして、端面板側の補強板における開放側の側面に前記貫通孔に対応したねじ穴を有する締結板が配置され、前記ヒンジ取付部と補強板との貫通孔に挿入されたビス(ねじ、ねじ接続部材)先端部が前記締結板のねじ穴に螺合され、このねじを締め付けることにより、ヒンジ取付部が補強板に固定されている。
なお、枠体の上下端に設けられたピボットヒンジの固定ヒンジは、特許文献1に示されるものとほぼ同様の構成となっている。
また、横框の左右端部は、縦框の開放側の補強板に付き合わされてねじ止めされた状態となっている。
【0008】
【特許文献1】特開2003−232158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、ピボットヒンジは、例えば、室内ドア等において、丁番をドアの上下端部に配置するとともに、蝶番より上下長さを短いものとすることにより、ドアのデザインをシンプルかつシャープですっきりしたものとしている。
一方、アルミ押出成型材の左右の縦框および上下の横框からなるアルミフレームを用いた戸体においても、よりシャープでシンプルな印象を与えるために、戸体の側面の面方向に沿った左右幅が広かった縦框をできるだけ狭くすることが考えられている。
【0010】
そこで、従来、縦框の二枚の側面板の左右幅を前記端面板側の補強板より少しだけ開放側で切断した状態の形状とすることで、縦框の左右幅を短くすると、従来の開放側の補強板が無くなることになる。
この場合に、縦框の補強板のうちの従来横框の端部が突き合わされて接合されていた開放側の補強板が無くなってしまうので、横框の端部を残った端面板側の補強板に突き合わせて接合することが考えられる。
しかし、端面板側の補強板の横框が接続される部分には、上述のピボットヒンジのヒンジ取付部が取り付けられ、かつ、補強板に切欠部が形成されていることなどから、横框の端部を突き合わせて接合することが困難となる。
【0011】
この場合に、縦框と横框との接合部を単純な突き合わせ構造とすることができないことから、構造が複雑になりかつ組立作業が煩雑なものになり、それにともなってコストが高くなったり組立作業時間が長くなったりするなどの弊害が発生する可能性が高い。
【0012】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、枠体と、この枠体に開閉機構を介して開閉可能に取り付けられる戸体とを備え、前記開閉機構となるヒンジの戸体側部分が、戸体の左右側縁部を構成する縦框材内に固定される場合に、縦框の左右幅が狭くなってもヒンジの戸体側部分を有する戸体の構造を複雑化することなく、組立作業を容易なものとできる開口部装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の開口部装置は、 枠体と、この枠体に開閉機構を介して開閉可能に取り付けられる戸体とを備え、
前記戸体が左右の縦框と上下の横框とを四角枠状に組んだフレームと、当該フレームに嵌め込まれるパネルとを有し、
前記縦框が中空に形成されるとともに、内部に前記戸体の左右の端面と平行な補強板を有し、
前記開閉機構は、前記縦框のうちの一方の縦框の上端部および下端部にそれぞれ設けられて戸体と一体に回転する回転ヒンジと、前記枠体の上端部および下端部にそれぞれ設けられて前記回転ヒンジを回転自在に受ける固定ヒンジと、前記回転ヒンジを前記縦框に固定するヒンジ取付部及び締結板とを備え、
前記ヒンジ取付部と前記締結板との間に前記縦框の前記補強板を挟んで前記ヒンジ取付部と前記締結板とを対向して配置し、
前記ヒンジ取付部および前記補強板を貫通して前記締結板に至るねじ接合部材により、前記補強板を挟んで前記ヒンジ取付部と前記締結板とを締結し、
前記ヒンジ取付部に回転ヒンジを取り付け、
前記締結板に前記横框を前記縦框に接続する横框取付部を一体に設けていることを特徴とする。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の開口部装置において、前記縦框は、前記戸体の側縁部の2つの側面を構成する2つの側面板と、前記戸体の端面を構成する端面板とから断面コ字状に形成されるとともに、2つの前記側面板間に前記端面板と間隔をあけて平行に架け渡される前記補強板を備え、
一体に設けられた前記締結板および前記横框取付部の幅が、前記補強板に沿った前記側面板同士の間隔にほぼ等しくされ、
かつ、前記締結板および前記横框取付部には、当該締結板および横框取付部を前記補強板に沿って前記縦框内に挿入した際に、前記縦框端部に係止されて、当該締結板及び横框取付部の前記縦框の軸方向に沿った位置を決める係止部を備えていることを特徴する。
【発明の効果】
【0015】
請求項1記載の開口部装置によれば、回転ヒンジを取り付けるためのヒンジ取付部を縦框の補強板に締結するための締結板に横框取付部が設けられ、この横框取付部を介して縦框に横框を接合できるので、上述のように縦框の幅を狭くするために、補強板を一枚だけにしても容易に縦框に横框を接合することができる。
また、横框取付部は締結板に一体に設けられているので、締結板によりヒンジ取付部を補強板に締結した際に横框取付部も縦框の補強板に固定されることになり、横框の取り付けに新たに横框取付部を使うものとしても、戸体の組立工程が増えることがなく、組立作業時間の延長やコストの増加を防止することができる。
【0016】
また、請求項2記載の開口部装置によれば、一体に設けられた前記締結板および前記横框取付部の幅が、前記補強板に沿った前記側面板同士の間隔にほぼ等しくされことで、前記締結板および前記横框取付部を補強板に沿って縦框の側面板同士の間に挿入した際に、側面板により前記締結板および前記横框取付部の補強板に沿った縦框に直交する方向の位置決めができることになる。
また、該締結板および横框取付部を前記補強板に沿って前記縦框内に挿入した際に、前記縦框端部に係止されて、当該締結板及び横框取付部の前記縦框の軸方向に沿った位置を決める係止部を備えているので、前記締結板および前記横框取付部の縦框の軸方向に沿った位置決めも容易に行える。すなあち、縦框内に前記締結板および前記横框取付部を挿入できるだけ挿入することで、前記締結板および前記横框取付部の位置決めが行えることになり、戸体の組立作業を容易なものにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施形態の開口部装置の戸体1の一例を示すものであり、本実施形態の開口部装置は、壁の開口部に設けられた図示しない枠体と、この枠体に後述の開閉機構を介して開閉可能に取り付けられる戸体1とを備えている。なお、図1(a)は戸体1の正面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’矢視図、図1(c)は図1(a)のB−B’矢視図である。
【0018】
枠体は、矩形の戸体1の周囲を囲むように左右の縦枠と、上下の横枠とを矩形枠状に組んで構成されるか、もしくは前記枠体から下の横枠を除いた門形状に形成される。そして、一方の縦枠の上下もしくは上下の横枠の一方の縦枠側にそれぞれ開閉機構を構成する上下のヒンジのうちの固定ヒンジが配置されている。
【0019】
また、上側の固定ヒンジは、後述の戸体1の上側の回転ヒンジ31(図3に図示)の筒部3b内に挿入されて固定された軸(図示略)を受ける軸受け部を有するとともに、軸受け部には、従来周知の軸を着脱可能とする開閉部材が設けられ、該開閉部材を開放状態とした際に軸を横方向からほぼ水平に移動して挿入もしくは排出可能となっている。そして、開閉部材を閉じた状態では、軸を軸心回りに回転可能に保持するようになっている。
また、下側の固定ヒンジは、前記上側の固定ヒンジにの軸受け部に回転自在に挿入された軸と同心上に軸が固定され、後述の戸体1の下側の回転ヒンジ31の筒部3b内に回転自在に挿入されるようになっている。
【0020】
そして、僅かに斜めとされた戸体1の下側の回転ヒンジ31の筒部内に下側の固定ヒンジの軸を挿入した後に、上側の回転ヒンジ31の開放状態となった軸受け部に上側の回転ヒンジ31の筒部に固定された軸を挿入して軸受け部を閉塞状態とすることで、枠体に戸体1を取り付け可能となっている。
【0021】
戸体1は、戸先側縦框2および丁番側縦框3(左右の縦框)と、上下の横框4,5(棧材)とを四角枠状に組んだフレーム6と、当該フレーム6内に嵌め込まれるパネル1aとからなっている。なお、図1に示すように木製のパネル1aを用いた場合に、図1(b)に示すように、パネル1aの2つの側面を構成する面材1b,1bが横框4,5の両側面を覆った状態となっており、横框4,5は外部から視認できないようになっている。
前記戸先側縦框2および丁番側縦框3と、上下の横框4,5とは、それぞれ、アルミ押出成型材からなるもので、フレーム6はアルミフレームとなっている。
【0022】
そして、戸先側縦框2と丁番側縦框3とは、図1(c)に示すように、左右の配置が逆となっているが同形状のアルミ押出成型材となっている。また、図1(b)に示すように、上の横框4と下の横框5とは、上下の配置が逆となっているが同形状のアルミ押出成型材となっている。
【0023】
ここで、戸先側縦框2と丁番側縦框3とは断面形状が同形状であることから図2(a)〜(d)に示す丁番側縦框3を例にとって縦框2,3の形状を説明する。丁番側縦框3、その断面形状が、戸体1の面方向に沿うとともに、戸体1の左もしくは右の側縁部を構成するの二枚の側面板7,7と、戸体1の左もしくは右の端面となる端面板8とから断面コ字状(チャネル状)に形成されるとともに、側面板7,7同士の間に端面板8と平行に配置される補強板9が設けられている。
そして、2枚の側面板7,7は互いにドアの厚み相当となる間隔をあけて配置され、一方の端部が、端面板8の右側縁部もしくは左側縁部と一体に接合された形状となっている。
そして、二枚の側面板7,7の他方の端部は、他の部材に接続されることなく、側面板7,7同士の間を開放した開放端とされ、二枚の側面板7,7間に前記パネルの側縁部を挿入可能とされている。なお、側面板7,7の他方の端部は、内側(互いに対向する側)に直角に屈折させられた状態となっている。また、補強板9の左右側縁部は、それぞれ側面板7,7と直角に一体に接合された状態となっている。
【0024】
なお、戸先側の縦框2は、図1(a),(c)に示すように、ほぼ中央部にレバーハンドル10とラッチボルト11とを備えたドア係止機構12のラッチボルト11が端面板8に形成された開口部から出入可能となっている。
丁番側の縦框3は、図2に示すように左右端部において、側面板7,7、端面板8、補強板9にそれぞれ切欠部13,14,15が形成されている。
側面板7,7の上下端部には、その補強板9との接合部より端面板8側に下端と端面側に開放された状態の矩形状の切欠部13が形成されており、この切欠部13から後述のヒンジ取付部32により丁番側の縦框3に固定され、かつ、先端に筒部3bを備えた回転ヒンジ31が突出するようになっている。なお、戸体1のどちら側でも回転ヒンジ31が突出可能となるように、二枚の側面板7,7の両方に切欠部13が形成されている。
【0025】
端面板8には、上述の側面板7,7の切欠部13に対応して端面板8の全幅に渡って切り欠いた第1切欠部141と、それより長さ方向の中央側に延出して形成され、かつ、端面板8の左右側縁部を除いた部分を切り欠いた第2切欠部142とからなる切欠部14が形成されている。
前記補強板9には、補強板9の左右側縁部を除く中央部に端側が開放された矩形状の切欠部15が形成されている。
また、補強板9の切欠部15より長さ方向中央側で、前記端面板8の第2切欠部142の中央側と重なる位置には、上下左右に2個ずつ合わせて4個の貫通孔16,…が形成されており、この貫通孔16,…に後述のようにヒンジ取付部32の取付ブロック3cをねじ止めする際のビスが挿入可能となっている。
また、補強板9の端面板8の第2切欠部142と重なる部分より僅かに中央側には、後述の締結板部33を補強板9に位置決めするためのビス用のビス孔17が形成されている。なお、補強板9は、その幅の中央部が長さ方向に渡って肉厚となった肉厚部18が形成され、ビス孔17の長さを長くしている。
なお、縦框2,3は、パネルとして木製パネル用のものであるが、図3に示すように、木製のパネル1aより薄いパネル1cとしてガラス板や樹脂板用の縦框3(2)を用いる場合があり、開放側で、側面板7,7の端部がL字状に長く屈曲されて開放側の開放幅が狭くされている。
【0026】
上下の横框4,5は、図1に示すように、戸体1の面方向に沿った二枚の側面板21と、側面板21の上下幅の中央部に側面板21と直交するように配置され、二枚の側面板21を繋ぐ接続板22とから概略H状なっている。そして、二枚の側面板21の戸体1の上端面もしくは下端面側には、戸体1の上もしくは下の端面用カバー23を取り付けるカバー取付部24が設けられている。
また、側面板21の戸体1の中央側を向く側には、上述の薄いパネル1cとしてのガラス板や樹脂板を取り付けるためのパネル取付部25が設けられている。
【0027】
また、接続板22の中央側の向く側面の中央部には、横框4,5の長さ方向に沿って左右に延在する二つのリブ26,26が並んで形成されている。また、これら2つのリブ26,26は互いに対向する側面が凹部となるように屈曲して形成されており、2つのリブの間に穴に近い形状の空間が形成された状態となっている。なお、リブ26,26同士は離間している。
これらリブ26,26の間には、後述のように横框4,5の丁番側端部を後述の締結板部33の横框取付部40に接続する際にタッピングビス(図示略)が挿入されることにより、締結板部33の横框取付部40に横框4,5がビス止めされる。
【0028】
開閉機構は、上述枠体側に設けられた上下の固定ヒンジ(図示略)と、戸体1の丁番側縦框3の上下端部に固定された回転ヒンジ31(図3に上下のうちの一方だけを図示)と、回転ヒンジ31を丁番側縦框3に固定するヒンジ取付部32(図4に破線で図示)とヒンジ取付部32を丁番側の縦框3の補強板9に固定するための締結板部33(図5に図示)とを備えている。
図3に示すように回転ヒンジ31は、ヒンジ取付部32に位置を微調整可能に取り付けられる垂直部材3aを備え、垂直部材3aの先端部に軸方向を鉛直方向に沿わせた筒部3bを備えている。なお、筒部3bは、例えば、垂直部材3aの先端部を筒状に巻くことで筒状に形成されている。その内部に図示しない樹脂製の筒が配置され、上側の回転ヒンジ31では、前記筒に挿入された軸(図示略)が固定された状態とされて固定ヒンジの軸受け部に挿入され、下側の回転ヒンジ31では、下側の固定ヒンジに固定された軸が筒部3b内の樹脂製の筒に回転自在に挿入される。
なお、筒部3b内に配置される筒は、有底円筒状で上側の回転ヒンジ31では筒部3bの上側から挿入された状態で配置され、下側の回転ヒンジ31では筒部3bの下側から挿入されている。
また、筒部3bの内周には雌ねじが形成され、筒部3bに挿入された筒の反対側に高さ調整ねじ(図示略)が螺合した状態となっており、高さ調整ねじを雌ねじに対して回転させることで、樹脂製の筒の高さ(鉛直方向)位置を調整可能となっている。
【0029】
そして、図4(a)〜(f)に示すように、ヒンジ取付部32は、取付ブロック3cと、取付ブロック3cと一体に形成された取付板3dと、この取付板3dに形成され、前記回転ヒンジ31の垂直部材3aをその面方向に沿って水平方向に移動自在に支持する微調整機構3eとを備える。
前記取付ブロック3cは、左右幅が縦框3の左右幅(戸体1の厚さ方向の幅)より狭くされている。また、取付ブロック3cは、その厚み(戸体1の厚み方向に直交する面方向に沿った長さ)が、縦框3の端面板8と補強板9との間の間隔に略等しいものとなっている。すなわち、取付ブロック3cの厚みは、端面板8と補強板9との間隔に対して極めて小さなクリアランスを持ったものとされ、取付ブロック3cを端面板8と補強板9との間にぎりぎり挿入可能なものとなっている。
【0030】
そして、取付ブロック3cには、上下左右2つずつのあわせて四つの戸体1の面方向に沿った貫通孔41,…が形成されている。この貫通孔41,…は、補強板9に形成された4個の貫通孔16,…と重なって連通する位置に配置されている。
また、取付ブロック3cの補強板9と対向して当接する面には、補強板9の中央部に補強板9の長さ方向に沿って形成された肉厚部18に対応する溝が形成され、この溝に肉厚部18がはまり込んだ状態となっている。
【0031】
取付ブロック3cは、端面板8と補強板9とに挟まれることにより、水平方向でかつ戸体1の面方向に沿った位置が仮決めされ、補強板9側に対向する面に設けられた溝に補強板9の肉厚部18が入り込むことで、水平方向でかつ戸体1の厚み方向に沿った位置が仮決めされるようになっている。
【0032】
前記取付板3dは、取付ブロック3cより、縦框3の端側に配置される。また、取付板3dは、微調整機構3eのベースとなり、取付板3dの端面板8側に前記垂直部材3aが水平方向でかつ垂直部材3aの面方向、すなわち、戸体1の厚み方向に沿って僅かに移動可能となるように取り付けられている。
また、取付板3dの縦框3の端側となる端部には、取付ブロック3cの縦框3の端側端面と対向する底板部3fが設けられており、取付ブロック3cの縦框3端側の端面と底板部3fの縦框3中央側の側面とで、垂直部材3aを左右に摺動自在に案内するようになっている。
【0033】
そして、取付板3dは、その端面板8側に微調整機構3eを介して回転ヒンジ31を取り付ける必要があるとともに、回転ヒンジ31の筒部3bの外周の戸体1の端面側が戸体1の端面より枠体側に突出しないように、垂直部材3aの位置を端面板8より筒部3bの半径分程度補強板9側に近づけるために、取付板3dが取付ブロック3cの補強板9側の側面より補強板9側に突出した状態となっている。この状態では、取付ブロック3cは、縦框3の端面板8と補強板9との間に挿入可能であるが、取付板3dは挿入できない。そこで、上述のように補強板9には、その端部から矩形状の切欠部15が形成されており、取付板3dの戸体1の厚み方向に沿った幅は、この切欠部15の幅に対して僅かなクリアランスを有するように設計され、切欠部15に取付板3dが入り込むようになっている。これにより、回転ヒンジ31の位置が戸体1の丁番側端面より枠体側に突出するのを防止している。
【0034】
しかし、前記補強板9の端部の切欠部15の位置は、縦框3の横框4,5が取り付けられる位置となり、補強板9に切欠部15を設けたことで、補強板9に横框4,5の端部を突き合わせて接合することができない状態となる。そこで、締結板部33に後述のように横框取付部40が形成されることになる。
【0035】
前記締結板部33は、補強板9を挟んで取付ブロック3cと対向して配置される締結板34と、横框4,5の端部が突き合わされて接合される横框取付部40と、これら締結板34と横框取付部40とを繋ぐ連結部35と、縦框3の上下の端部のいずれに係合(係止)して、縦框3の上下端とのカバーとなる縦框端カバー36(係止部)とを備えている。
【0036】
図5(a)〜(c)に示すように、締結板34には、前記補強板9の4つの貫通孔16,…と、取付ブロック3cの4つの貫通孔41,…と重なって連通する位置にねじ孔51,…が形成されている。このねじ孔51,…は、板状の金属(例えば溶融亜鉛めっき鋼板)に貫通孔を形成するとともにバーリング加工を施し、穴の周囲の円筒状の立ち上がり部の内周にタッピングにより雌ねじを形成したものである。
そして、ヒンジ取付部32の取付ブロック3cと締結板34とを補強板9を挟んで対向配置した状態で、ヒンジ取付部32の貫通孔41,…と補強板9の貫通孔16,…を通してビス(ねじ接合部材)の先端部を締結板34のねじ孔51,51にねじ込むことで、補強板9を間に挟んでヒンジ取付部32と締結板34が締結され、回転ヒンジ31が取り付けられるヒンジ取付部32が縦框3の補強板9に固定される。
また、前記締結板34は、取付ブロック3cより僅かに中央部よりにずれた位置に配置され、取付ブロック3cの縦框3の端側に設けられる微調整機構3eの操作部と重ならないように配置されるとともに、締結板34の縦框3の中央側に設けられる貫通孔52と取付ブロック3cが重ならないように配置される。
【0037】
締結板34の取付ブロック3cより縦框3の中央側に延出した部分には、図4に示すように、上述の補強板9の肉厚部に形成されたビス孔17にビス54を挿入することにより締結板部33を位置決めするための貫通孔52が形成されている。
また、締結板34は、その左右側縁部が縦框の開放側に向けて直角に折られることにより、左右側縁部に折片55,55が形成されている。そして、この折片55,55に締結板34と横框取付部40とを連結する連結部35の2本の連結片57,57が接合されるようになっている。
【0038】
前記横框取付部40は、上記締結板34より上下幅の狭い板状に形成され、その幅の中央部に前記横框4,5の2つのリブ26,26の間にタッピングビスをねじ込むことにより横框4,5を締結可能とするための貫通孔58が形成されている。
そして、貫通孔58の左右の僅かに下側にそれぞれ縦框端カバー36を取り付けるための貫通孔59,59が形成されている。また、横框取付部40の縦框3の端側となる端部には、左右にそれぞれ水平に突出するたカバー受け片60が設けられている。このカバー受け片60は、後述の縦框端カバー36の底板61が当接されて位置決めされるようになっている。
【0039】
横框取付部40の左右側縁部は、補強板9側に向かって直角に折られて屈曲片64,64が形成されるとともに屈曲片64,64が締結板部33側に向かって縦框3の軸方向に沿って延出して形成され、この延出部分が締結板34と横框取付部40とを連結する2本の連結片57,57となっている。
この連結片57,57は、その間隔が横框取付部40の左右幅となっているとともに、図5(a)に示すように、2本の連結片57,57の対向する面(内側の面)同士の距離と、締結板34の折片55,55の外側の同士の距離とが略等しくされ、連結片57,57同士の間に締結板34を配置可能となっているとともに、連結片57,57同士の間に締結板34を配置した状態で、連結片57,57の内側の面と締結板34の折片55,55の外側の面とが当接するようになっている。そして、連結片57,57と締結板34の折片55,55とが例えばスポット溶接により接合されている。
また、連結片57,57は、幅を有する細板状の長尺な部材であるが、連結片57,57の補強板9側に締結板34が設けられ、連結片57,57の開放側に横框取付部40が配置される。すなわち、締結板34は補強板9に当接した状態に配置されるが、横框取付部40は、補強板9に対して連結片57,57の幅分の間隔をあけて配置される。
【0040】
また、連結片57,57同士の外側の面同士の幅は、縦框3の側面板7,7の内面同士の間隔と略等しくされており、僅かなクリアランスが設定されているだけなので、締結板部33を縦框3の側面板7,7同士の間に挿入した場合に、締結板部33の連結片57,57の外側の面が縦框3の側面板7,7の内面に当接するようになっている。これにより、締結板部33を補強板9の開放側の側面に沿って縦框3内に挿入すると、締結板部33の戸体1の厚み方向に沿った位置が決められることになる。
【0041】
なお、連結片57,57は、横框取付部40の左右側縁部の屈曲片64,64と一体に形成され、連結片57,57同士が互いに平行に配置されている。
また、縦框3内部の幅と締結板部33の外側の幅との間には僅かなクリアランスしか設定されていないので、縦框3内部に締結板部33を挿入した状態で、連結片57,57(横框取付部40の屈曲片64,64を含む)の外側側面と、縦框3の側面板7,7の内側の側面とが当接した部分で発生する摩擦により、縦框3内に挿入された締結板部33の移動が規制され、例えば、縦框3内に挿入した締結板部33は自重で落下しないようになっている。
【0042】
また、締結板部33の横框取付部40側の端部には、上述の縦框端カバー36が取り付けられている。縦框端カバー36は、矩形状でかつ矩形状の切欠部63が形成されて平面視してコ字状の底板61と、底板61から垂直に立設された取付片62とを備えた合成樹脂製の部材である。
そして、底板61は、上述のカバー受け片60に当接した状態で締結板部33の横框取付部40側の端全体を覆うようになっている。また、底板61の切欠部63の位置には、ヒンジ取付部32の取付板3dの底板部3fが配置されて切欠部63をほぼ塞いだ状態なる。
【0043】
また、縦框端カバー36の取付片62には、前記横框取付部40に設けられた左右2つの貫通孔59,59に対応する位置にそれぞれ取付突起70,70が形成されている。なお、取付片62は左右に長い矩形状に形成されるとともに先端側の左右の角部にRが付けられている。
そして、この取付突起70,70を横框取付部40の貫通孔に挿入することで、横框取付部40に縦框端カバー36が取り付けられた状態となる。
【0044】
そして、締結板部33を補強板9に沿って縦框3の上下端のいずれかから締結板34を先にして挿入した場合に、縦框端カバー36(係止部)の底板61が縦框3の端に当接した状態で、締結板部33の縦框3の軸方向に沿った位置が決められるようになっている。この状態で、補強板9の貫通孔16,…に締結板34のねじ孔51,…が重なって連通した状態となり、補強板9のビス孔17に、締結板34の貫通孔52が重なって連通した状態となる。
また、横框取付部40も横框4,5の取り付け位置に配置された状態となる。
【0045】
以上のような開口部装置における戸体1の組立では、丁番側縦框3の上下端部において、上述のように締結板部33を締結板34を先にして補強板9の開放側の側面に沿って縦框3内に挿入する。この際に、上述のように締結板部33の幅が、縦框3の補強板9の左右縁部に直角に接合された側面板7,7同士の内面間の幅に対して僅かなクリアランスを有する幅となっており、締結板部33の左右の連結片57,57の外側側面が側面板7,7の内面に略当接した状態となるので、戸体1の厚み方向に沿った位置が決められた状態で縦框3内に補強板9に沿って締結板部33が挿入される。
【0046】
そして、締結板部33の縦框端カバー36を縦框3の端に当接させる。この状態で、締結板部33の締結板34の貫通孔52から補強板9のビス孔17にビス54を挿入して位置決めする。この際には、縦框3の開放側から作業を行うことができる。なお、上述のように、締結板部33は、縦框3の二枚の側面板7,7に当接することで、自重で落下しない程度に保持可能であり、かつ、締結板34を補強板に当接させ、上述のように左右の連結片57,57を側面板7,7に当接させ、縦框端カバー36を縦框3の端に当接させることで、締結板部33の位置決めが可能なので、必ずしも締結板部33をビス止めする必要はなく、締結板34の貫通孔52および補強板9のビス孔17を形成せず、ビス54も使用しないものとしてもよい。
【0047】
次に内部にパネル1aを嵌め込んだ状態で左右の縦框2,3および上下の横框4,5を四角枠状に組んで戸体1を組み立てる。
この際に丁番側の縦框3の上下端部に上下の横框4,5の端部を突き合わせて接合する。縦框3の開放側から横框4,5の端部を挿入するとともに、横框4,5の端面を上述の締結板部33の横框取付部40に当接させる。次いで、縦框3の端面板8の切欠部14側からタッピングビスを上述の2つのリブ26,26間にねじ込むことにより横框4,5を横框取付部40に固定する。なお、横框4,5の端部は、縦框3の二枚の側面板7,7間に配置されるとともに、パネル1aの二つの主側面を形成する二枚の面材1b,1bに挟まれるので、一本のタッピングビスで固定しても回転してしまうことはない。また、図示しない戸体1の上面および下面に取り付けられる端面用カバー23によっても回転不可とされる。
【0048】
そして、戸体1が製造された後に、丁番側縦框3の端から補強板9に沿って補強板9と端面板8と二枚の側面板7,7で囲まれた部分にヒンジ取付部32を挿入する。この際にヒンジ取付部32に回転ヒンジ31を取り付けた状態としてもよいし、回転ヒンジ31を取り外した状態としてもよい。しかし、作業性を考慮した場合に回転ヒンジ31を取り付けた状態でヒンジ取付部32を縦框3に取り付けることが好ましい。
そして、ヒンジ取付部32を縦框3の端から挿入した場合に、上述のように取付ブロック3cの溝が補強板9中央の肉厚部18に案内された状態となり、ヒンジ取付部32の戸体1の厚み方向に沿った位置が決められる。
【0049】
この状態で、ヒンジ取付部32を縦框3に挿入すると取付ブロック3cの後方となる取付板3dが補強板9に形成された切欠部15に挿入された状態となる。この際に、取付板3dが切欠部15から補強板9の反対側の側面に取り付けられた締結板部33側に突出することになるが、取付板3dが突出する部分が締結板34より下の連結片57,57および横框取付部40に対応しており、連結片57,57は左右に分かれて取付板3dに接触しない状態となっているとともに、横框取付部40も補強板9から離れて配置されることで、取付板3dと接触しないか、取付板3dが正しい位置に配置された状態で当接するように配置されている。
【0050】
そして、取付ブロック3cの貫通孔41,…と補強板9の貫通孔16,…との位置を合わせた状態で縦框3の端面板8の切欠部14側からビス(ねじ接合部材)を取付ブロック3cの貫通孔41,…に挿入し、ビスが取付ブロック3cと補強板9とを貫通した状態でビスの先端部を締結板34のねじ孔51,…にねじ込むことで、取付ブロック3cと締結板34で補強板9を挟んだ状態でビスによりこれらが締結される。
そして、縦框3の上下端部で同様にヒンジ取付部32を取り付けることで、縦框3の上下端部に回転ヒンジ31が固定された状態となる。
次いで、上述のように枠体に戸体1を取り付ける。
【0051】
以上のような開口部装置によれば、縦框2,3の幅が狭くなることにより、アルミ押出成型材の縦框3において、二枚の側面板7,7間に一枚の補強板9しか配置できず、一枚の補強板9の上下端部に対して回転ヒンジ31を縦框3に取り付けるヒンジ取付部32と、戸体1の横框4,5とが取り付けられる場合に、横框4,5を直接補強板9に取り付けずに、ヒンジ取付部32を取り付ける際に用いられる締結板34に一体に設けられた横框取付部40に横框4,5を取り付けるようにしたので、補強板9に回転ヒンジ31を取り付けるヒンジ取付部32が取り付けられる構造となっていても、同じ補強板9に横框取付部40を介して容易に横框4,5を取り付けることができる。
【0052】
また、横框取付部40が従来からある締結板34と一体に形成されることで、部品点数の増加を防止することができ、戸体1の組立作業において、組立作業や部材の管理を容易にすることができる。
例えば、横框取付部40がヒンジ取付部32を補強板9に取り付けるための締結板34と一体に構成されているので、締結板34とヒンジ取付部32とをビスで補強板9に締結することで、横框取付部40を補強板9に接合しなくても、補強板9に横框取付部40が強固に取り付けられることになり、横框取付部40の取り付け作業を省略した状態となる。
【0053】
また、締結板34と横框取付部40とを連結片57,57で接続した状態の締結板部33の幅が縦框3の補強板9の幅すなわち側面板7,7の内面間の幅とほぼ等しくなっているので、縦框3に締結板部33を挿入するだけで、戸体1の厚み方向の位置決めができる。また、締結板部33の縦框端カバー36が縦框3の端に当接するまで締結板部33を縦框3内に挿入することにより、締結板部33の縦框3の軸方向に沿った位置決めが可能となる。また、縦框3の側面板7,7同士の間隔と、締結板部33の幅とのクリアランスが僅かな設定となっているので、側面板7,7と締結板部33の連結片57,57が当接することにより、これらの間で摩擦が発生し、縦框3に締結板部33を仮固定しいた状態となる。
したがって、上述のように、必ずしも締結板部33を補強板9にビス54を用いて仮固定する必要がなく、戸体1の組立作業を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施の形態に係る開口部装置の戸体を説明するための図である。
【図2】前記戸体の丁番側縦框を説明するための図である。
【図3】前記開口部装置の開閉機構の戸体側の回転ヒンジを説明するための図である。
【図4】前記縦框に取り付けられるヒンジ取付部および締結板部を説明するための図である。
【図5】前記締結板部を説明するための図である。
【図6】前記締結板部の縦框端カバーを説明するための図である。
【符号の説明】
【0055】
1 戸体
1a パネル
1c パネル.
2 戸先側縦框
3 丁番側縦框
4 上の横框
5 下の横框
6 フレーム
7 側面板
8 端面板
9 補強板
31 回転ヒンジ
32 ヒンジ取付部
34 締結板
36 縦框端カバー(係止部)
40 横框取付部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体と、この枠体に開閉機構を介して開閉可能に取り付けられる戸体とを備え、
前記戸体が左右の縦框と上下の横框とを四角枠状に組んだフレームと、当該フレームに嵌め込まれるパネルとを有し、
前記縦框が中空に形成されるとともに、内部に前記戸体の左右の端面と平行な補強板を有し、
前記開閉機構は、前記縦框のうちの一方の縦框の上端部および下端部にそれぞれ設けられて戸体と一体に回転する回転ヒンジと、前記枠体の上端部および下端部にそれぞれ設けられて前記回転ヒンジを回転自在に受ける固定ヒンジと、前記回転ヒンジを前記縦框に固定するヒンジ取付部及び締結板とを備え、
前記ヒンジ取付部と前記締結板との間に前記縦框の前記補強板を挟んで前記ヒンジ取付部と前記締結板とを対向して配置し、
前記ヒンジ取付部および前記補強板を貫通して前記締結板に至るねじ接合部材により、前記補強板を挟んで前記ヒンジ取付部と前記締結板とを締結し、
前記ヒンジ取付部に回転ヒンジを取り付け、
前記締結板に前記横框を前記縦框に接続する横框取付部を一体に設けていることを特徴とする開口部装置。
【請求項2】
前記縦框は、前記戸体の側縁部の2つの側面を構成する2つの側面板と、前記戸体の端面を構成する端面板とから断面コ字状に形成されるとともに、2つの前記側面板間に前記端面板と間隔をあけて平行に架け渡される前記補強板を備え、
一体に設けられた前記締結板および前記横框取付部の幅が、前記補強板に沿った前記側面板同士の間隔にほぼ等しくされ、
かつ、前記締結板および前記横框取付部には、当該締結板および横框取付部を前記補強板に沿って前記縦框内に挿入した際に、前記縦框端部に係止されて、当該締結板及び横框取付部の前記縦框の軸方向に沿った位置を決める係止部を備えていることを特徴する請求項1に記載の開口部装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−82108(P2008−82108A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−265745(P2006−265745)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(302045705)トステム株式会社 (949)
【Fターム(参考)】