説明

開閉式電子機器

【課題】 ヒンジ部を通してセンサの配線を第1、第2の各ケースに引き回す必要がなく、センサの配線作業の簡素化を図ることができる開閉式電子機器を提供する。
【解決手段】 ヒンジ部3の近傍に位置する箇所の第2ケース2側に設けられた第1磁石11が対応したときにその磁力線に対し反応する第1センサ13と、ヒンジ部3を中心に第2ケース2が第1ケース1に対し回転して第1磁石11の磁力線の向きが直交する方向に変化したときにその変化した磁力線に対し反応する第2センサ14とを、第1ケース1内に並べた状態で設けた。従って、ヒンジ部3を通して第1、第2の各センサ13、14の一方の配線を第1、第2の各ケース1、2に引き回す必要がなく、第1、第2の各センサ13、14を第1ケース1内で配線することができ、これにより第1、第2の各センサ13、14の配線作業の簡素化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機などの開閉式電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、開閉式の携帯電話機においては、特許文献1に記載されているように、表示筐体と操作筐体とを連結部によって折り畳み可能に連結し、表示筐体と操作筐体とを重ね合わせて折り畳んだ第1の閉状態と、表示筐体と操作筐体とを開いて展開した第2の開状態と、この第2の状態で表示筐体を外側に向けて回転させて折り畳んだ第3の逆閉状態とを、磁気センサによって識別するように構成されたものが知られている。
【特許文献1】特開2005−117429
【0003】
このような携帯電話機は、磁気センサが、連結部に設けられた磁石と、この磁石の回転移動軌跡に対して対応する箇所の表示筐体に設けられ、磁石が接近してその磁力線が検出面と垂直な状態になったときにその磁力線に反応する第1のセンサ(ホールセンサ)と、磁石の回転移動軌跡に対して対応する箇所の操作筐体に設けられ、磁石が接近してその磁力線が検出面と平行な状態になったときにその磁力線に反応する第2のセンサ(MRセンサ)とを備えた構成になっている。
【0004】
この携帯電話機では、表示筐体と操作筐体とを重ね合わせて折り畳んだ第1の閉状態のときに第1、第2の各センサがオン状態になり、表示筐体と操作筐体とを開いて展開させた第2の開状態のときに第2のセンサのみがオン状態になり、表示筐体を外側に向けて回転させて折り畳んだ第3の逆閉状態のときに第1のセンサのみがオン状態になることにより、第1〜第3の各状態を識別している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような従来の携帯電話機では、第1のセンサが表示筐体に設けられ、第2のセンサが操作筐体に設けられているので、第1、第2の各センサを配線する際、いずれか一方のセンサのリード線を表示筐体と操作筐体とのいずれか一方に導く必要がある。例えば、表示筐体に設けられた第1のセンサのリード線を操作筐体に導く際には、連結部を通してリード線を表示筐体から操作筐体に導く必要がある。このため、配線の引き回しが煩雑で、配線作業が面倒であるという問題がある。
【0006】
この発明が解決しようとする課題は、ヒンジ部を通して第1、第2の各筐体にセンサの配線を引き回す必要がなく、センサの配線作業の簡素化を図ることができる開閉式電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。
請求項1に記載の発明は、第1の筐体と第2の筐体とをヒンジ部によって回転可能に連結した開閉式電子機器において、前記ヒンジ部の近傍に位置する箇所の前記第2の筐体側に設けられて所定方向に磁力線を発生する1つの磁石と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とが重なり合って閉じた状態で前記1つの磁石が対応する箇所の前記第1の筐体に設けられて、前記1つの磁石が対応したときにその磁石の前記磁力線に反応する第1のセンサと、前記第1の筐体における前記第1のセンサの近傍で、且つ前記1つの磁石の回転移動軌跡に対して対応する箇所に設けられて、前記1つの磁石が回転移動して前記磁力線の向きが変化したときにその変化した磁力線に反応する第2のセンサと、を備えていることを特徴とする開閉式電子機器である。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記ヒンジ部が、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを折り畳んだ状態から開く方向の折り畳み方向に回転させるための第1回転軸と、この第1回転軸の回転方向に対して直交する方向に回転する第2回転軸と、前記第1回転軸と前記第2回転軸とを連結する連結部と、前記第1回転軸を前記第1の筐体に対して取り付けるための第1取付部と、前記第2回転軸を前記第2の筐体に対して取り付けるための第2取付部とを備え、前記第2の筐体は、前記ヒンジ部の前記第1回転軸を中心に回動する補助筐体を備え、前記1つの磁石は、前記第2回転軸の近傍に位置する箇所の前記補助筐体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開閉式電子機器である。
【0009】
請求項3に記載の発明は、前記第2の筐体と共に回転する前記第2回転軸に、前記1つの磁石の磁力線に対して異なる方向の磁力線を発生する他の磁石が、前記1つの磁石の回転移動軌跡に対して対応した状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉式電子機器である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記第1の筐体に、前記他の磁石の磁力線に反応する第3のセンサが、前記第1、第2の各センサから離れた位置で、且つ前記第2回転軸を中心に前記他の磁石が回転移動する回転移動軌跡に対し対応して設けられていることを特徴とする請求項3に記載の開閉式電子機器である。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、第2の筐体に設けられた1つの磁石が対応したときにその磁力線に対して反応する第1のセンサと、ヒンジ部を中心に第2の筐体が第1の筐体に対して回転し、これに伴って1つの磁石も回転し、その磁力線の向きが変化して対応したときにその変化した磁力線に対して反応する第2のセンサとを、第1の筐体に並べた状態で設けることができる。このため、ヒンジ部を通して第1の筐体と第2の筐体との両者にセンサの配線を引き回す必要がないので、センサの配線作業の簡素化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(実施形態1)
以下、図1〜図13を参照して、この発明を携帯電話機に適用した実施形態1について説明する。
この携帯電話機は、図1および図2に示すように、第1ケース1と第2ケース2とをヒンジ部3によって折り畳み可能で、且つその折り畳み方向と直交する方向にも回転可能に連結した構成になっている。この場合、第1ケース1には、図1に示すように、キー入力部1aが設けられており、第2ケース2には、表示部2aが設けられている。
【0013】
ヒンジ部3は、図3〜図6に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを折り畳んだ状態から開く方向に回転させるための第1回転軸4、5と、この第1回転軸4、5の回転方向に対して直交する方向に回転する第2回転軸6と、第1回転軸4、5と第2回転軸6とを連結する連結部7と、第1回転軸4、5を第1ケース1に取り付けるための第1取付部8、9と、第2回転軸6を第2ケース2に取り付けるための第2取付部10とを備えている。この場合、第2ケース2は、ヒンジ部3の第2回転軸6および連結部7を覆った状態で、第1回転軸4、5のみを中心に回動する補助ケース3aを備えている。
【0014】
これにより、この携帯電話機は、図2(a)〜図2(d)に示すように、第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各開閉動作をするように構成されている。すなわち、第1の閉状態は、図2(a)に示すように、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた状態である。第2の開状態は、図2(b)に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた状態である。
【0015】
第3の全開状態は、図2(c)に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に更に回転して約165°の角度に開いた全開状態である。第4の逆閉状態は、例えば、図2(b)に示したように、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、図2(d)に示すように、キー入力部1aと表示部2aとが対面せずに、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた逆向きの閉状態である。
【0016】
ところで、この携帯電話機は、図1に示すように、第1〜第4の各状態を検出するための位置検出手段を備えている。この位置検出手段は、図3〜図6に示すように、第1磁石11と、第2磁石12と、第1センサ13と、第2センサ14とを備えている。第1磁石11は、図7に示すように、その厚み方向に沿って磁力線を発生するものであり、図9に示すように、ヒンジ部3における連結部7の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられ、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心として補助ケース3aと共に回転移動するように構成されている。
【0017】
第2磁石12は、第1磁石11と同様、その厚み方向に沿って磁力線を発生するものであり、図3〜図9に示すように、第2ケース2の補助ケース3a内において、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心とする第1磁石11の回転移動軌跡に対して対応する状態で、第2回転軸6に設けられている。この場合、第2磁石12は、図5および図6に示すように、第2回転軸6に設けられた取付片12aに取り付けられて、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石11の回転移動軌跡に対して対応する位置に配置されている。
【0018】
すなわち、この第2磁石12は、図9に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第1の閉じ状態で、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石11の回転移動軌跡上において第1磁石11に対して90°の角度、時計回りに回転した位置に配置されて第1磁石11に対し直交していることにより、第1磁石11の磁力線に対して第2磁石12の磁力線が常に直交する状態で、補助ケース3a内に配置されている。
【0019】
第1センサ13は、図8(a)に示すように、検出面13aに対して垂直な磁力線に反応するホール素子からなっている。この第1センサ13は、図9に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを重ね合わせて閉じた状態のときに、第1磁石11が対応する箇所の第1ケース1内に設けられて、第1磁石11が接近して対応したときにその磁力線に反応するように構成されている。
【0020】
第2センサ14は、図8(b)に示すように、検出面14aに対して平行な磁力線に反応する磁気抵抗素子(MR素子:Magneto Resistance素子)からなっている。この第2センサ14は、図9に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを重ね合わせて閉じた状態のときに、第2磁石12に対応する第1ケース1内における第1センサ13の近傍で、且つ第1回転軸4、5を中心とする第1磁石11の回転移動軌跡に対して対応する箇所に設けられ、第2磁石12が対応したときにその磁力線に反応すると共に、第1磁石11が90°の角度、回転移動して対応したときにその磁力線にも反応するように構成されている(図10参照)。
【0021】
すなわち、この第2センサ14は、図9に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って閉じた状態のときに、第2磁石12の磁力線に反応するほか、図10に示すように、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いたときに、第1磁石11が第2ケース2の補助ケース3aと共に回転移動して第2センサ14に対応し、この第1磁石11の磁力線が90°回転して磁力線の向きが変化することにより、この変化した第1磁石11の磁力線にも反応するように構成されている。
【0022】
次に、この携帯電話機の作用について説明する。
まず、図2(a)に示すように、第1ケース1のキー入力部1aと第2ケース2の表示部2aとを対面させた状態で、第1ケース1と第2ケース2とを補助ケース3aと共に重ね合わせて折り畳むと、図9に示すように、第1センサ13に第1磁石11が対応し、第2センサ14に第2磁石12が対応する。
【0023】
このときには、第1磁石11が第1センサ13に接近して対応することにより、この第1磁石11の磁力線が第1センサ13の検出面13aに対して垂直な状態になるので、第1センサ13が第1磁石11の磁力線に反応してオンになる(図13参照)。また、第2磁石12は第2センサ14に接近して対応することにより、この第2磁石12の磁力線が第2センサ14の検出面14aに対して平行な状態になるので、第2センサ14が第2磁石12の磁力線に反応してオンになる(図13参照)。これにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別する。
【0024】
また、図2(b)に示すように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に回転して90°の角度に開くと、図10に示すように、第1磁石11が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ14に接近し、第2磁石12が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ14から離れる。このときには、図10に示すように、第1磁石11が時計回りに90°回転するので、第1磁石11が起立した状態で対応し、その磁力線の方向が90°回転して第2センサ14の検出面14aに対して平行な状態になる。
【0025】
このため、第2センサ14が第1磁石11の磁力線に反応してオンになる(図13参照)。このときには、第1、第2の磁石11、12が第1センサ13から離れて、第1センサ13が第1、第2の磁石11、12のいずれの磁力線にも反応しないため、オフになる(図13参照)。これにより、図2(b)に示すように、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態であることを識別する。
【0026】
また、図2(c)に示すように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とを更に回転させて約165°の角度に開くと、図11に示すように、第1磁石11が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ14から離れ、第2磁石12が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第1センサ13側に向けて移動する。このときには、第1磁石11が時計回りに回転移動して約165°の角度に回転移動するので、第2センサ14から離れると共に、第2磁石12が第1センサ13側に向けて回転移動するが、第1センサ13に十分に接近せず、第1センサ13から離れている。
【0027】
このため、第1センサ13は第1、第2の磁石11、12のいずれの磁力線にも反応せずに、オフになる(図13参照)。また、第2センサ14は第1、第2の磁石11、12のいずれの磁力線にも反応せずに、オフになる(図13参照)。これにより、図2(c)に示すように、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別する。
【0028】
さらに、図2(b)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、これに伴って第2磁石12のみが回転移動して、キー入力部1aと表示部2aとが対面せず、この後、図2(d)に示すように、第2ケース2が補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して重ね合わされて折り畳まれると、図12に示すように、第2磁石12が第1、第2の各センサ13、14から離れ(図12では図示せず)、第1磁石11が第1センサ13に接近して対応する。
【0029】
このため、第1磁石11の磁力線が第1センサ13の検出面13aに対して垂直な状態になり、第1センサ13が第1磁石11の磁力線に反応してオンになる(図13参照)。このときには、第2センサ14が第1、第2の磁石11、12のいずれの磁力線にも反応せずにオフになる(図13参照)。これにより、図2(d)に示すように、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別する。すなわち、第1、第2の各センサ13、14による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっていることにより、第1〜第4の各開閉状態を識別することができる。
【0030】
このように、この携帯電話機によれば、ヒンジ部3の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられた第1磁石11が対応したときにその磁力線に対して反応する第1センサ13と、ヒンジ部3を中心に第1ケース1に対して第2ケース2が回転して第1磁石11の磁力線の向きが直交する方向に変化して対応したときにその変化した磁力線に対して反応する第2センサ14とを、第1ケース1内に並べた状態で設けているので、ヒンジ部3を通して第1、第2の各センサ13、14の一方の配線を第1ケース1と第2ケース2との両方に引き回す必要がなく、第1、第2の各センサ13、14を第1ケース1内で配線することができ、これにより第1、第2の各センサ13、14の配線作業の簡素化を図ることができる。
【0031】
この場合、ヒンジ部3は、第1ケース1と第2ケース2とを折り畳んだ状態から開く方向の折り畳み方向に回転させるための第1回転軸4、5と、この第1回転軸4、5の回転方向に対して直交する方向に回転する第2回転軸6と、第1回転軸4、5と第2回転軸6とを連結する連結部7と備え、第2ケース2が、第2回転軸6および連結部7を覆って第1回転軸4、5を中心に回動する補助ケース3aを備えているので、ヒンジ部3によって第1ケース1と第2ケース2とを折り畳み方向と、この折り畳み方向に対して直交する方向にも回転させることができ、これにより第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各状態に開閉動作させることができる。
【0032】
また、この携帯電話機では、第1磁石11が第2回転軸6の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられているので、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とを回転させて90°の角度に開いたときに、第1磁石11がその磁力線によって第2センサ14を反応させることができる。すなわち、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いたときに、第1磁石11が第2ケース2の補助ケース3aと共に回転移動して第2センサ14に対応し、この第1磁石11の磁力線が90°回転して磁力線の向きが90°変化することにより、この90°変化した磁力線で第2センサ14を反応させることができる。
【0033】
さらに、この携帯電話機では、第2ケース2と共に回転するヒンジ部3の第2回転軸6に、第1磁石11の磁力線に対して直交する方向の磁力線を発生する第2磁石12が、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石11の回転移動軌跡に対して対応させた状態で設けられているので、第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各状態を識別することができる。すなわち、第1磁石11によって第1センサ13がオンし、第2磁石12によって第2センサ14がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別することができる。
【0034】
また、第1センサ13がオフで、第2センサ14がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態であることを識別することができる。このように第2ケース2が第1ケース1に対して90°の角度に開いたときには、ワンセグを自動的に起動させたり、カメラが搭載されている機種では、カメラによる撮影モードに自動的に切り替えたりすることができる。
【0035】
また、第1センサ13がオフになり、第2センサ14もオフになっていることにより、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別することができる。さらに、第1センサ13がオンになり、第2センサ14がオフになっていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが互いに重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別することができる。これにより、第1、第2の各センサ13、14による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっているので、第1〜第4の各開閉状態を確実に識別することができる。
【0036】
(実施形態2)
次に、図14〜図19を参照して、この発明を携帯電話機に適用した実施形態2について説明する。なお、図1〜図13に示された実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明する。
この携帯電話機は、図15に示すように、第1磁石21と第2磁石22とがその厚み方向と直交する方向に磁力線を発生し、これに伴って第1センサ23と第2センサ24との設置位置を変更した構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
【0037】
すなわち、第1磁石21は、図15に示すように、その厚み方向と直交する方向、つまり面方向に磁力線を発生するものであり、実施形態1と同様、ヒンジ部3における連結部7の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられ、図14に示すように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心として補助ケース3aと共に回転移動するように構成されている。第2磁石22は、第1磁石21と同様、その厚み方向と直交する方向、つまり面方向に磁力線を発生するものであり、図14に示すように、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石21の回転移動軌跡に対して対応する状態で、ヒンジ部3における第2回転軸6に設けられている。
【0038】
この場合、第2磁石22は、実施形態1と同様、第2回転軸6に設けられた取付片12aに取り付けられて第1磁石21の回転移動軌跡に対して対応する位置に配置されている。すなわち、この第2磁石22は、図14に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第1の閉じ状態で、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石21の回転移動軌跡上において第1磁石21に対して90°の角度、時計回りに回転した位置に配置されて、第1磁石21に対して直交していることにより、第1磁石21の磁力線に対して第2磁石22の磁力線が常に直交する状態で、補助ケース3a内に配置されている。
【0039】
第1センサ23は、図16(a)に示すように、検出面23aに対して平行な磁力線に反応する磁気抵抗素子(MR素子:Magneto Resistance素子)からなっている。この第1センサ23は、図14に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを重ね合わせて閉じた状態のときに、第1磁石21が対応する第1ケース1内の箇所に設けられて、第1磁石21が接近して対応したときにその磁力線に反応するように構成されている。
【0040】
第2センサ24は、図16(b)に示すように、検出面24aに対して垂直な磁力線に反応するホール素子からなっている。この第2センサ24は、図14に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを重ね合わせて閉じた状態のときに、第2磁石22に対応する第1ケース1内における第1センサ23の近傍で、且つヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心とする第1磁石21の回転移動軌跡に対して対応する箇所に設けられ、第2磁石22が対応したときにその磁力線に反応すると共に、第1磁石21が90°の角度、回転移動して対応したときにその磁力線にも反応するように構成されている。
【0041】
すなわち、この第2センサ24は、図14に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って閉じた状態のときに、第2磁石22の磁力線に反応するほか、図17に示すように、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いたときに、第1磁石21が第2ケース2の補助ケース3aと共に回転移動して第2センサ24に対応し、この第1磁石21の磁力線が90°回転して磁力線の向きが変化することにより、この変化した第1磁石21の磁力線にも反応するように構成されている。
【0042】
次に、この携帯電話機の作用について説明する。
まず、図2(a)に示したように、第1ケース1のキー入力部1aと第2ケース2の表示部2aとを対面させた状態で、第1ケース1と第2ケース2とを補助ケース3aと共に重ね合わせて折り畳むと、図14に示すように、第1磁石21が第1センサ23に対応し、第2磁石22が第2センサ24に対応する。
【0043】
このときには、第1磁石21が第1センサ23に接近して対応することにより、この第1磁石21の磁力線が第1センサ23の検出面23aに対して平行な状態になるので、第1センサ23が第1磁石21の磁力線に反応してオンになる。また、第2磁石22は第2センサ24に接近して対応することにより、この第2磁石22の磁力線が第2センサ24の検出面24aに対して垂直な状態になるので、第2センサ24が第2磁石22の磁力線に反応してオンになる。これにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別する。
【0044】
また、図2(b)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に回転して90°の角度に開くと、図17に示すように、第1磁石21が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ24に接近し、第2磁石22が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ24から離れる。このときには、図17に示すように、第1磁石21が時計回りに90°回転するので、第1磁石21が起立した状態で対応し、その磁力線の方向が90°回転して第2センサ24の検出面24aに対して垂直な状態になる。
【0045】
このため、第2センサ24が第1磁石21の磁力線に反応してオンになる。このときには、第1、第2の磁石21、22が第1センサ23から離れて、第1センサ23が第1、第2の磁石21、22のいずれの磁力線にも反応しないため、オフになる。これにより、図2(b)に示したように、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態であることを識別する。
【0046】
また、図2(c)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とを更に回転させて約165°の角度に開くと、図18に示すように、第1磁石21が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第2センサ24から離れ、第2磁石22が補助ケース3aと共に時計回りに回転して第1センサ23側に向けて回転移動する。このときには、第1磁石21が時計回りに回転移動して約165°の角度に回転移動するので、第2磁石22が第1センサ23側に向けて回転移動するが、第1センサ13に十分に接近せず、第2センサ24から離れた状態になる。
【0047】
このため、第1センサ23は第2磁石22の磁力線に反応せずに、オフになる。また、第2センサ24も第1磁石21の磁力線に反応せずに、オフになる。これにより、図2(c)に示したように、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別する。
【0048】
さらに、図2(b)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、これに伴って第2磁石22のみが回転移動して、キー入力部1aと表示部2aとが対面せず、この後、図2(d)に示したように、第2ケース2が補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して重ね合わされて折り畳まれると、図19に示すように、第2磁石22が第1、第2の各センサ23、24から離れ(図19では図示せず)、第1磁石21が第1センサ23に接近して対応する。
【0049】
このため、第1磁石21の磁力線が第1センサ23の検出面23aに対して垂直な状態になり、第1センサ23が第1磁石21の磁力線に反応してオンになる。このときには、第2センサ24が第1、第2の磁石21、22のいずれの磁力線にも反応せずにオフになる。これにより、図2(d)に示したように、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別する。すなわち、第1、第2の各センサ23、24による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっていることにより、第1〜第4の各開閉状態を識別することができる。
【0050】
このように、この携帯電話機においても、ヒンジ部3の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられた第1磁石21が対応したときにその磁力線に対して反応する第1センサ23と、ヒンジ部3を中心に第1ケース1に対して第2ケース2が回転して第1磁石21の磁力線の向きが直交する方向に変化して対応したときにその変化した磁力線に対し反応する第2センサ24とを、第1ケース1内に並べた状態で設けているので、実施形態1と同様、ヒンジ部3を通して第1、第2の各センサ23、24の一方の配線を第1ケース1と第2ケース2との両方に引き回す必要がなく、第1、第2の各センサ23、24を第1ケース1内で配線することができ、これにより第1、第2の各センサ23、24の配線作業の簡素化を図ることができる。
【0051】
この場合にも、第2ケース2と共に回転するヒンジ部3の第2回転軸6に、第1磁石21の磁力線に対して直交する方向の磁力線を発生する第2磁石22が、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石21の回転移動軌跡に対して対応させた状態で設けられているので、第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各状態を識別することができる。すなわち、第1磁石21によって第1センサ23がオンし、第2磁石22によって第2センサ24がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別することができる。
【0052】
また、第1センサ23がオフで、第2センサ24がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態であることを識別することができる。このように第2ケース2が第1ケース1に対して90°の角度に開いたときには、実施形態1と同様、ワンセグを自動的に起動させたり、カメラが搭載されている機種では、カメラによる撮影モードに自動的に切り替えたりすることができる。
【0053】
さらに、第1センサ23がオフになり、第2センサ24もオフになっていることにより、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別することができる。また、第1センサ23がオンになり、第2センサ24がオフになっていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別することができる。これにより、第1、第2の各センサ23、24による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっているので、第1〜第4の各開閉状態を確実に識別することができる。
【0054】
(実施形態3)
次に、図20〜図27を参照して、この発明を携帯電話機に適用した実施形態3について説明する。この場合にも、図1〜図13に示された実施形態1と同一部分に、同一符号を付して説明する。
この携帯電話機は、図20に示すように、第1磁石31と第2磁石32との設置位置が実施形態1と異なり、これに伴って第1センサ33と第2センサ34との設置位置を変更した構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
【0055】
この場合、第1磁石31と第2磁石32とは、図21に示すように、それぞれ厚み方向に磁力線を発生するものである。そして、第1磁石31は、ヒンジ部3における連結部7の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられ、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心として補助ケース3aと共に回転移動するように構成されている。第2磁石32は、実施形態1とほぼ同様、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心とする第1磁石31の回転移動軌跡に対して対応する状態で、ヒンジ部3の第2回転軸6に設けられている。
【0056】
また、この第2磁石32は、第2回転軸6に45°の角度に傾いて設けられた取付片12a(図6参照)に取り付けられて、図20に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれただい1の閉じ状態で、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石31の回転移動軌跡に対して対応している。すなわち、この第2磁石32は、図20に示すように、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石31の回転移動軌跡上において第1磁石31に対して45°の角度、時計回り方向に回転した位置に配置されて、第1磁石31に対して45°傾斜していることにより、第1磁石31の磁力線に対して第2磁石32の磁力線が常に45°傾いた状態で、補助ケース3a内に配置されている。
【0057】
第1センサ33と第2センサ34とは、図22に示すように、各検出面33a、34aに対して垂直な磁力線に反応するホール素子からなっている。そして、第1センサ33は、図20に示すように、第1ケース1のキー入力部1aと第2ケース2の表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とを補助ケース3aと共に重ね合わせて閉じたときに、第1磁石31が対応する箇所の第1ケース1内に設けられて、第1磁石31が接近して対応したときにその磁力線に反応するように構成されている。
【0058】
第2センサ34は、図20に示すように、第1ケース1と第2ケース2とを補助ケース3aと共に重ね合わせて閉じた状態のときに、第2磁石32に対応する第1ケース1内における第1センサ33の近傍で、且つ第1回転軸4、5を中心とする第1磁石31の回転移動軌跡に対して対応する箇所に設けられ、第2磁石32が対応したときにその磁力線に反応するように構成されている。
【0059】
この場合、第2センサ34は、図20に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って閉じた状態のときに、第2磁石32の磁力線に反応するほか、図23に示すように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して45°の角度に開いたときに、第1磁石31が回転移動して第2センサ34に対応し、この第1磁石31の磁力線が45°回転して磁力線の向きが変化することにより、この変化した第1磁石31の磁力線にも反応するように構成されている。
【0060】
次に、この携帯電話機の作用について説明する。
まず、図2(a)に示したように、第1ケース1のキー入力部1aと第2ケース2の表示部2aとを対面させた状態で、第1ケース1と第2ケース2とを補助ケース3aと共に重ね合わせて折り畳むと、図20に示すように、第1磁石31が第1センサ33に対応し、第2磁石32が第2センサ34に対応する。
【0061】
このときには、第1磁石31が第1センサ33に接近して対応することにより、この第1磁石31の磁力線が第1センサ33の検出面に対して垂直な状態になるので、第1センサ33が第1磁石31の磁力線に反応してオンになる(図27参照)。また、第2磁石32は第2センサ34に接近して対応することにより、この第2磁石32の磁力線が第2センサ34の検出面に対して垂直な状態になるので、第2センサ34が第2磁石32の磁力線に反応してオンになる(図27参照)。これにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別する。
【0062】
また、図2(b)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に回転して45°の角度に開くと、図23に示すように、第2磁石32が時計回りに回転して第2センサ34から離れ、第1磁石31が時計回りに回転して第2センサ34に接近する。このときには、第1磁石31が時計回りに45°回転するので、第1磁石31が45°傾いて第2センサ34に対応し、この第1磁石31の磁力線の方向が45°回転して第2センサ34の検出面34aに対して垂直な状態になる。
【0063】
このため、第2センサ34が第1磁石31の磁力線に反応してオンになる(図27参照)。このときには、第2の磁石32が第2センサ34から離れて、第2センサ34が第1、第2の磁石31、32のいずれの磁力線にも反応しないため、オフになる(図27参照)。これにより、図2(b)に示したように、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して45°の角度に開いた第2の開状態であることを識別する。
【0064】
また、図2(c)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とを更に回転させて約165°の角度に開くと、図24に示すように、第1磁石31と第2磁石32とが補助ケース3aと共に時計回りに回転して第1センサ33と第2センサ34とから十分に離れた位置に回転移動する。
【0065】
このため、第1センサ33は第1磁石31と第2磁石32とのいずれの磁力線にも反応せずに、オフになる(図27参照)。また、第2センサ34も第1磁石31と第2磁石32とのいずれの磁力線にも反応せずに、オフになる(図27参照)。これにより、図2(c)に示したように、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別する。
【0066】
さらに、図2(b)に示したように、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に45°開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、これに伴って第2磁石32のみが回転移動して、キー入力部1aと表示部2aとが対面せず、この後、図2(d)に示したように、第2ケース2が補助ケース3aと共にヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して重ね合わされて折り畳まれると、図25および図26に示すように、第2磁石32が第1、第2の各センサ33、34から離れ、第1磁石31が第1センサ33に接近して対応する。
【0067】
このため、第1磁石31の磁力線が第1センサ33の検出面33aに対して垂直な状態になり、第1センサ33が第1磁石31の磁力線に反応してオンになる(図27参照)。このときには、第2センサ34が第1、第2の磁石31、32のいずれの磁力線にも反応せずにオフになる(図27参照)。これにより、図2(d)に示したように、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別する。すなわち、第1、第2の各センサ33、34による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっていることにより、第1〜第4の各開閉状態を識別することができる。
【0068】
このように、この携帯電話機においても、ヒンジ部3の近傍に位置する箇所の第2ケース2の補助ケース3a内に設けられた第1磁石31が対応したときにその磁力線に対し反応する第1センサ33と、ヒンジ部3を中心に第1ケース1に対して第2ケース2が補助ケース3aと共に回転して第1磁石31の磁力線の向きが45°傾いて変化したときにその変化した磁力線に対し反応する第2センサ34とを、第1ケース1内に並べた状態で設けているので、実施形態1と同様、ヒンジ部3を通して第1、第2の各センサ33、34の一方の配線を第1ケース1と第2ケース2との両方に引き回す必要がなく、第1、第2の各センサ33、34を第1ケース1内で配線することができ、これにより第1、第2の各センサ33、34の配線作業の簡素化を図ることができる。
【0069】
この場合にも、第2ケース2と共に回転するヒンジ部3の第2回転軸6に、第1磁石31の磁力線に対して45°傾いた磁力線を発生する第2磁石32が、第1回転軸4、5を中心とする第1磁石31の回転移動軌跡に対して対応する状態で設けられているので、第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各状態を識別することができる。すなわち、第1磁石31によって第1センサ33がオンし、第2磁石32によって第2センサ34がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別することができる。
【0070】
また、第1センサ33がオフで、第2センサ34がオンしていることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して45°の角度に開いた第2の開状態であることを識別することができる。このように第2ケース2が第1ケース1に対して45°の角度に開いたときには、第1ケース1と第2ケース2とを165°の角度に開かずに、表示部2aを垣間見ることがき、これにより速やかに時刻などの情報を見ることができるので、使い勝手が良い。
【0071】
さらに、第1センサ33がオフになり、第2センサ34もオフになっていることにより、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別することができる。また、第1センサ33がオンで、第2センサ34がオフであることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別することができる。これにより、第1、第2の各センサ33、34による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっているので、第1〜第4の各開閉状態を正確に識別することができる。
【0072】
(実施形態4)
次に、図28〜図30を参照して、この発明を携帯電話機に適用した実施形態4について説明する。この場合にも、図1〜図13に示された実施形態1と同一部分に、同一符号を付して説明する。
この携帯電話機は、図28〜図30に示すように、第3センサ40を第1ケース1内に設けた構成であり、これ以外は実施形態1とほぼ同じ構成になっている。
【0073】
この第3センサ40は、検出面に対して垂直な磁力線に反応するホール素子からなっている。この第3センサ13は、図29に示すように、第1センサ11と第2センサ12とから離れた位置で、且つ第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°の角度に回転してキー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態のときに、第2磁石12が対応する箇所の第1ケース1内に設けられて、第2磁石12が接近して対応したときにその磁力線に反応するように構成されている。
【0074】
すなわち、この第3センサ40は、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、これに伴って第2磁石のみが回転移動して、キー入力部1aと表示部2aとが対面しないときに、第2回転軸6を中心に回転移動した第2磁石12が対応する箇所の第1ケース1内に設けられている。また、この第3センサ40は、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第2ケース2が補助ケース3aと共に第1ケース1に対して第1回転軸4、5を中心に回転して折り畳まれたときに、第2磁石12が離れて対応しないように構成されている。
【0075】
このような携帯電話機では、実施形態1と同様の作用があるほか、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対してヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転し、これに伴って第2磁石12のみが回転移動して、キー入力部1aと表示部2aとが対面しないときに、第2磁石12が第3センサ40に接近して対応するので、この第2磁石12の磁力線に第3センサ40が反応してオンになる(図30参照)。
【0076】
これにより、第1センサ13と第2センサ14とがオフになり、第3センサ40のみがオンしたときに、第1ケース1と第2ケース2とが90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対しヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転して、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態であることを識別する。
【0077】
また、第1ケース1と第2ケース2とが90°の角度に開いた第2の開状態で、キー入力部1aと表示部2aとが対面せずに、第2ケース2が補助ケース3aと共に第1ケース1に対し第1回転軸4、5を中心に回転して折り畳まれた第4の逆閉状態のときに、第2磁石12が第3センサ40から離れて対応しないので、この第2磁石12の磁力線に第3センサ40が反応せずにオフになる(図30参照)。このときには、第1磁石11が第1センサ13に対応して、第1センサ13をオンにする(図30参照)。これにより、第1センサ13がオンになり、第2センサ14がオフで、第3センサ40もオフのときに、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第2ケース2が補助ケース3aと共に第1ケース1に対して第1回転軸4、5を中心に回転して折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別する。
【0078】
さらに、第3センサ40は、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で第1ケース1と第2ケース2とが互いに重なり合って折り畳まれた第1の閉状態、第1ケース1と第2ケース2とが補助ケース3aと共に回転して90°の角度に開いた第2の開状態、第1ケース1と第2ケース2とが回転して165°の角度に開いた第3の全開状態のときに、第1磁石11と第2磁石12とが離れた位置にあるため、第1〜第3の各状態ではオフ状態になる(図30参照)。この場合にも、第1〜第3の各センサ13、14、40による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっている。
【0079】
このように、この携帯電話機においても、第1センサ11と第2センサ12とのほかに、第1ケース1内に、第2磁石12の磁力線に反応する第3センサ40を、第1、第2の各センサ13、14から離れた位置で、ヒンジ部3の第2回転軸6を中心に第2磁石12が回転移動する回転移動軌跡上に対応して設けているので、実施形態1と同様、ヒンジ部3を通して第1〜第3の各センサ13、14、40のいずれかの配線を第1ケース1と第2ケース2との両方に引き回す必要がなく、第1〜第3の各センサ13、14、40を第1ケース1内で配線することができ、これにより第3センサ40を追加しても、第1〜第3の各センサ13、14、40の配線作業の簡素化を図ることができる。
【0080】
この場合にも、実施形態1と同様、第2ケース2の補助ケース3a内に第1磁石11を設け、ヒンジ部3の第2回転軸6に第2磁石12を設け、第1ケース1内に第1〜第3の各センサ13、14、40を設けているので、第1の閉状態、第2の開状態、第3の全開状態、第4の逆閉状態の各状態を識別することができるほか、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対しヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転して、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態をも識別することができる。
【0081】
すなわち、第1磁石11によって第1センサ13がオンし、第2磁石12によって第2センサ14がオンし、第3センサ40がオフになることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた第1の閉状態であることを識別することができる。また、第1センサ13がオフで、第2センサ14がオンで、第3センサ40がオフになることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面した状態で、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転して90°の角度に開いた第2の開状態であることを識別することができる。
【0082】
また、第1センサ13がオフになり、第2センサ14もオフで、第3センサ40もオフであることにより、第1ケース1と第2ケース2とがヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に回転してほぼ165°の角度に開いた第3の全開状態であることを識別することができる。また、第1センサ13がオフになり、第2センサ14もオフで、第3センサ40がオンであることにより、ヒンジ部3の第1回転軸4、5を中心に第1ケース1と第2ケース2とが90°の角度に開いた第2の開状態で、第2ケース2が補助ケース3aに対しヒンジ部3の第2回転軸6を中心に180°回転して、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態であることを識別することができる。
【0083】
さらに、第1センサ13がオンで、第2センサ14がオフで、第3センサ40もオフになることにより、キー入力部1aと表示部2aとが対面しない状態で、第1ケース1と第2ケース2とが互いに重なり合って折り畳まれた第4の逆閉状態であることを識別することができる。これにより、第1〜第3の各センサ13、14による検出状態が第1〜第4の各開閉状態ごとに異なっているので、第1〜第4の各開閉状態を確実に識別することができる。
【0084】
なお、上記実施形態1〜4では、ヒンジ部3が、第1ケース1と第2ケース2とを折り畳み方向に回動させる第1回転軸4、5と、この第1回転軸4、5に対して直交する方向に回転する第2回転軸6と、第1回転軸4,5と第2回転軸6とを連結する連結部を備えた2軸ヒンジ構造である場合について述べたが、必ずしも2軸ヒンジ構造である必要はなく、第1ケース1と第2ケース2とを折り畳み方向に回動させる第1回転軸4、5のみを備えた1軸ヒンジ構造にも適用することができる。
【0085】
この場合には、第1ケース1と第2ケース2とが重なり合って折り畳まれた状態で、第1回転軸4、5の近傍に位置する箇所の第2ケース2内に第1磁石11を設け、この第1磁石11の回転移動軌跡に対し対応する箇所の第1ケース1内に第1、第2のセンサ13、14を、第1磁石11の回転移動軌跡に沿って所定間隔だけ離して設けた構成にすれば良い。
【0086】
また、上記実施形態1〜4では、携帯電話機に適用した場合について述べたが、必ずしも携帯電話機である必要はなく、例えばPDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)、ノート型のパソコン、ウェアラブルパソコン、カメラ、電卓、電子辞書などの各種の電子機器に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】この発明を携帯電話機に適用した実施形態1において第1、第2の各ケースを全開にした状態を示した斜視図である。
【図2】図1の携帯電話機における第1〜第4の各開閉状態を示し、(a)は第1、第2の各ケースを重ね合わせて閉じた第1の閉状態を示した側面図、(b)は第1、第2の各ケースを折り畳み方向に回転させて90°の角度に開いた第2の開状態を示した側面図、(c)は第1、第2の各ケースを更に回転させて約165°の角度に開いた第3の全開状態を示した側面図、(d)はキー入力部と表示部とが対面しない状態で、第1、第2の各ケースを重ね合わせて閉じた第4の逆閉状態を示した側面図である。
【図3】図2(a)に示された携帯電話機の要部における内部構造を示した概略側面図である。
【図4】図3の携帯電話機の要部における内部構造を示した概略平面図である。
【図5】図4に示されたヒンジ部の拡大斜視図である。
【図6】図5のヒンジ部において第2回転軸の取付片に第2磁石を取り付ける状態を示した分解斜視図である。
【図7】図3および図4に示された第1、第2の各磁石における磁力線の発生方向を示した図である。
【図8】図7に示された第1、第2の各磁石の磁力線に反応する第1、第2の各センサを示し、(a)は第1センサを示した図、(b)は第2センサを示した図である。
【図9】図2(a)の状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図10】図2(b)の状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図11】図2(c)の状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図12】図2(d)の状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図13】図9〜図12における第1、第2の各センサのオン・オフ状態を示した図である。
【図14】この発明を携帯電話機に適用した実施形態2において第1、第2の各ケースを閉じた状態を示した要部の拡大断面図である。
【図15】図14に示された第1、第2の各磁石における磁力線の発生方向を示した図である。
【図16】図15に示された第1、第2の各磁石の磁力線に反応する第1、第2の各センサを示し、(a)は第1センサを示した図、(b)は第2センサを示した図である。
【図17】第1、第2の各ケースを回転されて90°の角度に開いた第2の開状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図18】第1、第2の各ケースを回転されて165°の角度に開いた第3の全開状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図19】キー入力部と表示部とが対面しない状態で、第1、第2の各ケースを重ね合わせて閉じた第4の逆閉状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図20】この発明を携帯電話機に適用した実施形態3において第1、第2の各ケースを閉じた状態を示した要部の拡大断面図である。
【図21】図20に示された第1、第2の各磁石における磁力線の発生方向を示した図である。
【図22】図21に示された第1、第2の各磁石の磁力線に反応する第1、第2の各センサを示した図である。
【図23】第1、第2の各ケースを回転されて45°の角度に開いた第2の開状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図24】第1、第2の各ケースを回転されて165°の角度に開いた第3の全開状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図25】キー入力部と表示部とが対面しない状態で、第1、第2の各ケースを重ね合わせて閉じた第4の逆閉状態における第1、第2の各磁石と第1、第2の各センサとの対応関係を示した要部の拡大断面図である。
【図26】図25の状態において第1磁石が第2回転軸を中心に回転移動した状態を示した背面図である。
【図27】図20、図23〜図25における第1、第2の各センサのオン・オフ状態を示した図である。
【図28】この発明を携帯電話機に適用した実施形態4において第1、第2の各ケースを閉じた状態における内部構造を示した概略側面図である。
【図29】図28の内部構造を示した概略背面図である。
【図30】図28および図29において第1〜第3の各センサのオン・オフ状態を示した図である。
【符号の説明】
【0088】
1 第1ケース
1a キー入力部
2 第2ケース
2a 表示部
3 ヒンジ部
3a 補助ケース
4、5
第1回転軸
6 第2回転軸
7 連結部
8、9 第1取付部
10 第2取付部
11、21、31 第1磁石
12、22、32 第2磁石
13、23、33 第1センサ
13a、23a、33a 検出面
14、24、34 第2センサ
14a、24a、34a 検出面
40 第3センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と第2の筐体とをヒンジ部によって回転可能に連結した開閉式電子機器において、
前記ヒンジ部の近傍に位置する箇所の前記第2の筐体側に設けられて所定方向に磁力線を発生する1つの磁石と、
前記第1の筐体と前記第2の筐体とが重なり合って閉じた状態で前記1つの磁石が対応する箇所の前記第1の筐体に設けられて、前記1つの磁石が対応したときにその磁石の前記磁力線に反応する第1のセンサと、
前記第1の筐体における前記第1のセンサの近傍で、且つ前記1つの磁石の回転移動軌跡に対して対応する箇所に設けられて、前記1つの磁石が回転移動して前記磁力線の向きが変化したときにその変化した磁力線に反応する第2のセンサと、
を備えていることを特徴とする開閉式電子機器。
【請求項2】
前記ヒンジ部は、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを折り畳んだ状態から開く方向の折り畳み方向に回転させるための第1回転軸と、この第1回転軸の回転方向に対して直交する方向に回転する第2回転軸と、前記第1回転軸と前記第2回転軸とを連結する連結部と、前記第1回転軸を前記第1の筐体に対して取り付けるための第1取付部と、前記第2回転軸を前記第2の筐体に対して取り付けるための第2取付部とを備え、
前記第2の筐体は、前記ヒンジ部の前記第1回転軸を中心に回動する補助筐体を備え、
前記1つの磁石は、前記第2回転軸の近傍に位置する箇所の前記補助筐体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開閉式電子機器。
【請求項3】
前記第2の筐体と共に回転する前記第2回転軸には、前記1つの磁石の磁力線に対して異なる方向の磁力線を発生する他の磁石が、前記1つの磁石の回転移動軌跡に対して対応した状態で設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の開閉式電子機器。
【請求項4】
前記第1の筐体には、前記他の磁石の磁力線に反応する第3のセンサが、前記第1、第2の各センサから離れた位置で、且つ前記第2回転軸を中心に前記他の磁石が回転移動する回転移動軌跡に対し対応して設けられていることを特徴とする請求項3に記載の開閉式電子機器。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2010−87782(P2010−87782A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253777(P2008−253777)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】