説明

関心のある心筋部位の自動定義

心臓医学画像データで関心のある心筋部位を特定する方法が開示される。この方法は、医学画像データの第1の像(204)及び第2の像(206)において心筋組織(200)を特定する工程と、心筋表面(502)を構成する工程とを有する。一実施形態で、心筋表面は、複数の楕円形の弧区間(502)及び半楕円としてモデル化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、医学画像における関心領域(ROI)の確定に関し、より具体的には、心臓核医学データにおいて心筋のROIを特定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
核医学でのROIの確定は、困難な課題でありうる。核医学画像データは、概して、比較的高いノイズレベルを示す。更に、一般に、画像データは、もしあれば、限定された解剖学的情報を含む。
【0003】
ROI確定技術の1つの重要な用途は、心臓応用での心筋の特定である。心臓核医学で、心臓の近くの体積中の造影剤(imaging agent)のアクティビティ分布は、通常、1度(すなわち、定常状態で)又は複数の時点で(すなわち、動的機能検査において)測定される。そして、データは、心筋血流(MBF)、局所心筋血流(rMBF)、血流制限(flow reserve)、駆出分画(ejection fraction)、又は診断若しくは治療に関連する他のパラメータを推定するために使用され得る。これらの及び他のパラメータの定量的評価は、核医学データを解析するための幅広く受け入れられた技術となっている。
【0004】
しかし、パラメータ推定技術は、通常、更なる処理のための開始点として、画像データにおける心筋のROIの特定を必要とする。実際には、正確な定量パラメータ評価は、正確且つ再現性のあるROI確定に部分的に依存する。結果として、心筋のROIを特定するための様々な技術が提案されている。
【0005】
1つの技術では、心筋のROIの範囲及び境界は、例えば、ROIの外形をトレースすることによって、又は、さもなればROIに含まれるボクセルを特定することによって、人間ユーザによって手動で描かれる。残念ながら、手動でのROI描写は、難儀且つ時間を要するタスクでありうる。これは、対応するストレス及び休息の研究(stress and rest studies)において心筋のROIを描くことが必要である場合に特に当てはまる。更に、手動でのROI描写は、ユーザに依存する傾向を有しており、非再現性の傾向を示す。
【0006】
他の傾向として、マルチモダリティシステム(multi-modality systems)の導入がある。このシステムで、解剖学的情報を与える、例えばCT又はMRのようなモダリティは、核スキャナと組み合わされる。解剖学的情報は、やはり、心筋を特定するために使用され得る。しかし、解剖学的情報は、利用可能でなかったり、あるいは、比較的質が悪かったりする。解剖学的なROI確定は、また、それ自体の課題の組も提起しうる。
【0007】
核医学データに作用する更なる他の技術は、Nekolla氏等によって1998年9月に公開された、Eur J Nucl Med、Vol.25、no.9、1313〜1321頁に掲載の「Reproducibility of polar map generation and assessment of defect severity and extend assessment in myocardial perfusion imaging using positron emission tomography」(非特許文献1)、加藤氏等によって2004年11月に公開された、J Nucl Med、Vol.45、no.11、1908〜1916頁に掲載の「Improvement of algorithm for quantification regional myocardial blood flow using 15O-water with PET」(非特許文献2)、及びItti氏等によって2004年12月に公開された、J Nucl Med、Vol.45、no.12、1981〜1988頁に掲載の「Assessment of myocardial reperfusion after myocardial infarction using automatic 3-dimensional quantification and template matching」(非特許文献3)に開示されている。
【非特許文献1】Nekolla氏等、1998年9月、Eur J Nucl Med、Vol.25、no.9、1313〜1321頁、「Reproducibility of polar map generation and assessment of defect severity and extend assessment in myocardial perfusion imaging using positron emission tomography」
【非特許文献2】加藤氏等、2004年11月、J Nucl Med、Vol.45、no.11、1908〜1916頁、「Improvement of algorithm for quantification regional myocardial blood flow using 15O-water with PET」
【非特許文献3】Itti氏等、2004年12月、J Nucl Med、Vol.45、no.12、1981〜1988頁、「Assessment of myocardial reperfusion after myocardial infarction using automatic 3-dimensional quantification and template matching」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
それにも関わらず、改善の余地が残っている。例えば、定義することが困難である開始状態より開始するROI確定技術は、時々、極めて次善の結果を生じさせることがあり、問題を正すことは、相当のオペレータ介入を必要としうる。このように、核医学データとともに使用するのに極めて適した、比較的使いやすく、正確で、再現性があり、且つ効率的な心筋ROI確定が依然として必要とされている。
【0009】
本願の観点によれば、これらの事項及びその他を扱う。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一観点に従って、方法は、核医学画像データの第1の心臓長軸像で心筋組織の第1の位置を特定する工程と、前記第1の位置と前記画像データの第2の像との交差を決定する工程と、前記第2の像で関心のある心筋部位を発生させるよう前記第1の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる工程とを有する。
【0011】
本発明の他の観点に従って、装置は、核医学画像データの第1の像における第1の位置で心筋組織を特定する手段と、前記第1の位置と前記画像データの第2の像との交差を決定する手段と、前記第2の像で関心のある心筋部位を発生させるよう前記第1の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる手段とを有する。
【0012】
他の観点に従って、コンピュータ読取可能な記憶媒体は、コンピュータによって実行される場合に、コンピュータに、人間が理解することができる形で医学画像データの第1の像を表示する工程を有する方法を実行させる命令を有する。前記第1の像は、心筋の部位を含む。前記方法は、また、前記第1の像における複数の位置で心筋組織を特定する第1の人間入力を受け取る工程と、前記画像データの第2の複数の像の夫々で前記心筋組織の少なくとも第1の位置を決定するよう、受け取った前記第1の入力を用いる工程と、関心のある心筋部位を発生させるよう前記決定された位置を用いる工程とを有する。
【0013】
本発明の他の観点に従って、方法は、心臓画像データの短軸像における複数の相隔たった位置で心筋組織を特定する工程と、前記複数の相隔たった位置と交差する心筋表面を自動的に発生させる工程と、複数の短軸像について前記特定する工程及び前記発生させる工程を繰り返す工程とを有する。
【0014】
本発明の更なる他の観点は、以下の詳細な記載を読んで理解することで当業者には明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、様々な構成要素及び構成要素の配置並びに様々なステップ(工程)及びステップの配置をとりうる。図面は、好ましい実施形態を表すためのものに過ぎず、本発明を限定するよう解釈されるべきではない。
【0016】
図1を参照すると、心筋のROIの確定方法は、核画像データを得るステップ100と、データを正しい位置に置くステップ102と、第1の心筋組織を特定するステップ104と、第2の心筋組織を特定するステップ106と、心臓の底面及び頂部の位置を見つけるステップ108と、心筋表面を構成するステップ110と、その表面を拡大するステップ112と、定量的評価を実行するステップ114とを有する。
【0017】
対象を示す核画像データがステップ100で得られる。データは、単一光子放射断層撮影(SPECT;single photon emission computed tomography)スキャナ又は他の適切な装置を用いて収集されるデータから生成され得る。本例の目的のために、核画像データが、心臓の部位を含むROIを示す体積データを有するとする。画像データは、スキャナ自体、ピクチャアーカイブ又は通信(PACS;picture archiving or communications)システム、スタンドアローン型コンピュータ、又は他の適切な供給源から得られる点に留意すべきである。
【0018】
ステップ102で、更に図2を参照して、核画像試験からの体積データは、心筋200の部位を含む標準的な相互に直交する短軸(SA)の心臓の像202、水平方向の長軸(HLA)の心臓の像204及び垂直方向の長軸(VLA)の心臓の像206を提供するよう、左心室の長軸に対して方向を合わせられる。短軸像202は左心室の長軸に略直交し、一方、水平方向の長軸像204及び垂直方向の長軸像206は長軸に対して略平行である。方向付けは、適切な市販されている心臓画像化ソフトウェアパッケージを用いて実行され得る。以下の例の目的のために、短軸像202がx−y平面を定め、zは心臓の頂部から底面に向かって増大するとする。他の方向付けは、たとえ標準の短軸像202、水平方向の長軸像204、及び垂直方向の長軸像206がユーザによく知られているという利点を有し且つ心臓の形状と一致するとしても、やはり使用され得る。
【0019】
ステップ104で、図1及び3を参照して、第1の心筋組織の特定が長軸像204、206のうちの1つを用いて実行される。この特定ステップが人間による入力を有する場合は、方向付けされた像202、204、206の中の1又はそれ以上を表すスライスは、例えば、グラフィック・ユーザインターフェース(GUI)を具えるコンピュータのモニタ又はディスプレイに、人間が理解することができる形で表示される。表示されるスライスは中央のスライスである必要はないが、一般に、心筋の中間により近いスライスの方がより良い結果をもたらす。
【0020】
本例の目的のために、特定は最初に垂直方向の長軸像206で実行されるとする。一実施において、ユーザは、心筋組織上で所望の複数の点302、302、302、302,...302を特定するよう促される。これらの点302は、例えば、一連の点302の間で線形補間を実行することによって、複数のライン区間304によって接続される。より高次の補間が、また、ライン区間304を発生させるために使用されても良い。明らかなように、かかる点は、像206での心筋200の形状に対応する、おおむねU字形の経路を定める。
【0021】
ライン区間304が心筋組織の中心の近くに位置付けられるように点の数及び場所が選択される場合に、精度は高まる。極端な場合で、点は共に十分に近くにあり、これにより、ユーザは、表示されている像において心臓組織に沿って曲線を有効に描く。
【0022】
点302及びライン区間304は、ユーザが必要に応じて点及び/又はライン区間の1又はそれ以上を見直して調整することを可能にするようイタラクティブに表示されても良い。心筋の特定の更なる助けとして、夫々の区間304が短軸像202と交差するところの点306、306は、短軸像202でインタラクティブに表示され得る。
【0023】
ステップ106で、心筋組織は第2の長軸像において特定される。第2の長軸像は、本例の目的のために、水平長軸像204であるとする。先と同じく、ユーザは、心筋組織上で所望の複数の点308、308、308、308,308...302を特定するよう促される。点308は複数のライン区間310によって接続されている。ライン区間が短軸像と交差するところの点312、312は、短軸像202でインタラクティブに表示される。
【0024】
理想的に、点306、312は、短軸像202において心筋組織に関しておおよそ中心にあって且つ比較的に等しく角度的に間隔を空けられる。このために、ユーザは、1又はそれ以上の更なるスライスにより点306、312の交差の位置を見て確認し、更に、できるなら異なるスライスの組を用いて、組織特定ステップの一方又は両方を繰り返すという選択肢を提供され得る。
【0025】
組織特定ステップ104、106の一方は省略され得る点に留意すべきである。付加的な組織特定ステップが、また、例えば、3又はそれ以上の長軸像を与えることによって、設けられても良い。代替案として、組織特定ステップの1又はそれ以上は、自動で又は半自動で実行されても良い。
【0026】
ステップ108で、心筋組織の特定ステップの結果は、心臓底面314及び頂部316のおおよその位置を自動的に決定するために使用される。その位置は、また、表示され、ユーザに、望み通りにそれらの位置を確認又は調整する機会が提供される。他の実施で、位置は、ユーザによって手動で特定される。
【0027】
心筋組織表面は、ステップ110で自動的に構成される。ここで図4及び5を参照すると、短軸像202におけるスライスはステップ402で選択される。以下の議論のために、最初のスライスは底部又はその近くにあるとする。ステップ404で、現在のスライスとのライン区間304、310の交差306、306、312、312が特定される。表面が心筋の中央又はその近くで構成されるように交差及びモデルが選択される場合に、更に正確な結果が得られる。
【0028】
ステップ406で、隣り合った交差が接続される。一実施において、その接続は、z軸の位置の関数として変化する第1の局所モデルを用いて実行される。例えば、表面502は、4分の1楕円502、502、502、502の連続によってモデル化され得る。交差点312の位置で、312は、頂部の比較的より近くの位置では比較的信頼性が低くなり(例えば、心筋の全高のおおよそ下10%)、異なった局所モデルが先端部では使用される。スライスに関するプロシージャは中断され、表面502は半楕円としてモデル化される。楕円の(x,y)中心は、これまで構成された表面の重さの中心から選ばれる。半径r及びrは、残りの表面へ適切につながるよう選択される。
【0029】
モデル化技術の1つの利点は、表面の構成が一般に、低アクティビティの領域にそれほど敏感でない点である。他の技術は、単独で又は局所モデル化と共に表面を構成するために使用され得る。例えば、表面は、解剖学的データ等を用いて、様々な交差の間に位置する比較的高いアクティビティの領域を特定することによって構成され得る
ステップ408で示されるように、ステップ402、404及び406は、例えば、底面から頂部へと移動して、所望の複数のスライスについて繰り返される。他の順序も考えられる。
【0030】
心筋表面の構成は、オペレータ介入を伴わずに自動的に実行され得る。表面は、また、構成処理の間に1又はそれ以上の点で表示され得、ユーザに、その結果を見、修正し、且つ/あるいは受け入れる機会を提供することができる。一実施において、完成した表面は、単独で又は解剖学的データと共に登録されて、3次元(3D)のレンダリング像において表示される。
【0031】
ここで、図1に戻り、更に図6を参照すると、表面502は、ステップ112で、心筋のROI702を発生させるよう拡大される。一実施において、領域は、中心表面に隣接して確定的に付加される。付加される領域の厚さは、心臓の形状(geometry)及び体積データの分解能の関数であるが、測定されるアクティビティからは独立している。約5ミリメートル(mm)の厚さが適切な値である。表面は、表面の近くに(例えば、中心表面の他の5mmの範囲内で)付加的なボクセル(voxels)を含むよう更に拡張され得る。その値は、所望の値、例えば、データ最大値の約60%より大きい。他の領域拡張技術がまた使用されても良い。
【0032】
表面拡張112の一部又は全ては、また、表面構成ステップ110で同時に実行されても良い。所望の厚さを有する表面502は、また、明示的な表面拡張ステップなしで構成され得る。このような実施では、表面構成ステップ110の間に構成される表面502は、所望の厚さを有するよう、又は、さもなければ、心筋のROI702の一部又は全てを包含するよう見られる。
【0033】
心筋のROIの定量的な又は他の評価は、ステップ114で実行される。データは、かん流マップ、ポーラーマップ、又は所望の形式で提示される他の調査情報を生成するために使用され得る。例となる定量的評価は、血流、局所心筋血流、血流制限、及び駆出分画を含む。
【0034】
ここで図6に戻り、ROI確定を実行するシステムは、画像化システム602、処理装置604、及びユーザインターフェース606を有する。上述の議論はSPECT及びPETシステムに焦点を当ててきたが、他の適切な画像化システムが使用されても良いことは明らかである。処理装置604は、有利に、コンピュータ又はコンピュータ・ワークステーションとして実施される。これに関して、処理装置604は、また、画像化システム602と関連付けられたオペレータ・コンソール又はワークステーションの機能性の一部又は全てを提供することができる点に留意すべきである。ユーザインターフェース606は、有利に、例えば、モニタ若しくはディスプレイ、キーボード及び/又はマウスのような適切な人間入力/出力装置を用いてグラフィック・ユーザインターフェース(GUI)として実施される。
【0035】
上述の技術は、適切なコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されるコンピュータプログラムで明白に具現されても良い。コンピュータプログラムは、処理装置によって読み出されて実行される場合に、処理装置に、本発明のステップ又は要素を実行するのに必要なステップを実行させる命令を有する。例となる機械読み出し可能なメモリ記憶媒体は、固定ハードドライブ、光ディスク、磁気テープ、例えば読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びプログラム可能ROMのような半導体メモリを含むが、それらに限定されない。コンピュータ読取可能なコードを有するメモリは、メモリから直接にコードを実行することによって、又は1つのメモリ記憶装置から他のメモリ記憶装置へコードを複製することによって、又は遠隔実行のためにネットワーク上でコードを伝送することによって、利用される。
【0036】
本発明は、好ましい実施形態を参照して記載された。変更及び変形は、先の詳細な記述を読んで理解することで当業者により行われ得る。本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等の適用範囲内にある限りこのような変更及び変形を全て包含する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】心筋のROIを特定する方法を表す。
【図2】心筋の像である。
【図3】心筋のROIの確定の間の様々な段階での心筋の像である。
【図4】心筋組織の表面を構成するフローを表す。
【図5】第1局所モデルを用いて構成される表面を示す心筋の像である。
【図6】本発明に従うシステムを表す。
【図7】心筋のROIを示す心筋の像である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
核医学画像データの第1の心臓長軸像で心筋組織の第1の位置を特定する工程と、
前記第1の位置と前記画像データの第2の像との交差を決定する工程と、
前記第2の像で関心のある心筋部位を発生させるよう前記第1の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる工程と
を有する方法。
【請求項2】
前記第2の像は前記第1の心臓長軸像に略直交する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第2の像は心臓短軸像である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記第1の心臓長軸像で心筋組織の第2の位置を特定する工程と、
前記第2の位置と前記第2の像との交差を決定する工程と
を有し、
前記決定された交差を用いる工程は、前記第2の像で前記関心のある心筋部位を発生させるよう前記第2の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる工程を有する、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記心筋組織の第1の位置を特定する工程は、
人間が理解することができる形で前記第1の長軸像を表示する工程と、
前記心筋組織の位置を示す人間入力を受け取る工程と
を有する、請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記画像データの第2の心臓長軸像で心筋の第3の位置を特定する工程と、
前記第3の位置と前記第2の像との交差を決定する工程と
を有し、
前記決定された交差を用いる工程は、前記第2の像で前記関心のある心筋部位を発生させるよう前記第3の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる工程を有する、請求項4記載の方法。
【請求項7】
前記発生した関心のある心筋部位は形状がおおむね環状である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記第1の位置を特定する工程は、前記第1の心臓長軸像における複数の位置で心筋組織を特定する工程を有し、
前記交差を決定する工程は、前記特定された複数の位置と前記医学画像データの複数の像との交差を決定する工程を有し、
前記複数の像は前記第1の心臓長軸像に略直交する、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記第2の像で心筋表面を発生させる数学モデルを用いる工程を有する請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記数学モデルを用いる工程は、楕円形の弧を発生させる工程を有する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
心筋の基底部位における心筋表面を発生させる第1の数学モデルと、前記心筋の根尖部における心筋表面を発生させる第2の数学モデルとを用いる工程を有する請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記心筋表面の厚さを増す工程を有する請求項9記載の方法。
【請求項13】
核医学画像データの第1の像における第1の位置で心筋組織を特定する手段と、
前記第1の位置と前記画像データの第2の像との交差を決定する手段と、
前記第2の像で関心のある心筋部位を発生させるよう前記第1の位置と前記第2の像との前記決定された交差を用いる手段と
を有する装置。
【請求項14】
コンピュータによって実行される場合に、コンピュータに
人間が理解することができる形で医学画像データの、心筋の部位を含む第1の像を表示する工程と、
前記第1の像における複数の位置で心筋組織を特定する第1の人間入力を受け取る工程と、
前記画像データの第2の複数の像の夫々で前記心筋組織の少なくとも第1の位置を決定するよう、受け取った前記第1の入力を用いる工程と、
関心のある心筋部位を発生させるよう前記決定された位置を用いる工程と
を有する方法を実行させる命令を有するコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項15】
前記方法は、
人間が理解することができる形で前記画像データの、前記心筋の部位を含む第3の像を表示する工程と、
前記第3の像における複数の位置で心筋組織を特定する第2の人間入力を受け取る工程と、
前記第2の複数の像の夫々で前記心筋組織の少なくとも第2の位置を決定するよう、受け取った前記第2の入力を用いる工程と
を有する、請求項14記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項16】
前記受け取った第1の入力を用いる工程は、前記第2の複数の像の夫々で前記心筋組織の第3の位置を決定するよう前記受け取った第1の入力を用いる工程を有し、
前記受け取った第2の入力を用いる工程は、前記第2の複数の像の夫々で前記心筋組織の第4の位置を決定するよう前記受け取った第2の入力を用いる工程を有し、
前記決定された位置を用いる工程は、前記第1の位置、前記第2の位置、前記第3の位置及び前記第4の位置と交差する表面を発生させる工程を有する、請求項15記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項17】
前記表面は約5mm以上の厚さを有する、請求項16記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項18】
前記第1の像は水平長軸像であり、前記第2の複数の像は短軸像を有し、前記第3の像は垂直長軸像である、請求項15記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項19】
前記第1の像は、前記心筋の中央部位に位置する断面スライスである、請求項14記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項20】
前記心筋の表示される部位はおおむねU字形の形状を有し、前記複数の位置はおおむねU字形の経路を定める、請求項14記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項21】
前記心筋は、前記第2の複数の像の少なくとも1つでおおむね楕円形の弧を有する、請求項20記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項22】
前記複数の人間により特定される位置は、第1及び第2の相隔たった位置を含み、
前記受け取った第1の入力を用いる工程は、前記位置の間を補間する工程を有する、請求項14記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項23】
前記決定された位置を用いる工程は、前記第2の複数の像の夫々で曲面を発生させる工程を有する、請求項14記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項24】
前記曲面を発生させる工程は、複数の弧区間を定める工程を有する、請求項23記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項25】
前記方法は、左心室軸に対して前記第2の複数の像のうちの1つの位置を決定する工程を有し、
弧区間の数は前記決定された位置の関数である、請求項24記載のコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項26】
心臓画像データの短軸像における複数の相隔たった位置で心筋組織を特定する工程と、
前記複数の相隔たった位置と交差する心筋表面を自動的に発生させる工程と、
複数の短軸像について前記特定する工程及び前記発生させる工程を繰り返す工程と
を有する方法。
【請求項27】
前記心臓画像データの第1及び第2の長軸像における複数の位置で心筋組織を特定する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
前記自動的に発生させる工程は、
長い心室軸に沿った前記短軸像の位置の関数として局所モデルを選択する工程と、
前記心筋表面を発生させるよう前記選択された局所モデルを用いる工程と
を有する、請求項26記載の方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−541777(P2009−541777A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−518457(P2009−518457)
【出願日】平成19年6月19日(2007.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/071546
【国際公開番号】WO2008/002797
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】