説明

防水型ガスセンサ

【課題】 ガス応答速度が早く、低濃度ガスに対しても高い感度を維持することのできる防水型ガスセンサを提供する。
【解決手段】 本発明を、ベース4に植設した複数本の端子ピン3の先端部に感ガス体6を支持させて成るセンサ本体2と、ガスを入れ換えるための通気窓8とセンサ本体2を挿入するための挿入口7とを有するセンサカバー1と、通気窓8を覆うようにセンサカバー1に装着される撥水性のガス透過膜9とを具備する防水型ガスセンサとする。センサカバー1には、センサ本体2のベース4を収容するベース収容孔H1と、センサ本体2の端子ピン3を挿通させる端子ピン収容孔H2と、通気窓8から検知対象ガスを導入するためのガス導入孔H3とを、挿入口7から通気窓8へと至る一連の連通孔として形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水性のガス透過膜を有する防水型ガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の内外気自動切替装置等の、水分が浸入する可能性のある環境下では、防水型ガスセンサが好適に用いられる。図10には、特許文献1に記載の防水型ガスセンサを示している。この防水型ガスセンサは、通気窓70を有する金属製カバー71で感ガス体6を覆って成るガスセンサを、防水キャップ80内に収納させたものである。上記防水キャップ80は、ガス流入口81に撥水性のガス透過膜9を貼り付けたものであり、このガス透過膜9によって防水性を確保している。
【0003】
しかし、上記した従来の防水型ガスセンサは、既存のガスセンサを防水キャップ80に収納しただけの構造である。そのため、防水キャップ80のガス透過膜9よりも内側には、ガス透過膜9を通じて導入された検知対象ガスが感ガス体6に至るまでの間に、大きな空間が形成されている。
【0004】
したがって、検知対象ガスがガス透過膜9の細孔を通り抜けて内側の空間内に拡散するまでに時間がかかり、ガス応答速度が遅くなるといった問題や、短時間で流れてきてすぐに無くなるような低濃度ガスに対しては感度が低くなるといった問題がある。
【特許文献1】特開2000−187014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、ガス応答速度が早く、低濃度ガスに対しても高い感度を維持することのできる防水型ガスセンサを提供することを、課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明を、ベース4に植設した複数本の端子ピン3の先端部に感ガス体6を支持させて成るセンサ本体2と、ガスを入れ換えるための通気窓8とセンサ本体2を挿入するための挿入口7とを有するセンサカバー1と、通気窓8を覆うようにセンサカバー1に装着される撥水性のガス透過膜9とを具備する防水型ガスセンサとする。上記センサカバー1には、センサ本体2のベース4を収容して該ベース4により封止するために形成したベース収容孔H1と、センサ本体2の端子ピン3を挿通させるために上記ベース収容孔H1よりも小さな開口面積で形成した端子ピン収容孔H2と、センサ本体2の感ガス体6と通気窓8との間に検知対象ガスを導入するために上記端子ピン収容孔H2よりも大きな開口面積で形成したガス導入孔H3とを、挿入口7から通気窓8へと至る一連の連通孔Hとして形成する。
【0007】
上記構成を具備する本発明の防水型ガスセンサにあっては、センサカバー1のガス透過膜9よりも内側には、検知対象ガスが導入される空間として、実質的にガス導入孔H3が存在するのみとなる。なお、センサカバー1内には端子ピン収容孔H2がガス導入孔H3と連通して存在するが、この端子ピン収容孔H2はガス導入孔H3と比して開口面積が小さく、且つ、その反対側はベース4により封止されている。そのため、この端子ピン収容孔H2の存在は、ガス導入に関して大きな影響を与えない。
【0008】
したがって、本発明の防水型ガスセンサにあっては、ガス透過膜9と感ガス体6の間のガス導入孔H3を利用して、素早い応答速度(立ち上がり応答速度、戻り応答速度)でガスを検知することができる。また、短時間で流れてきてすぐに無くなるような低濃度ガスに対しても、高い感度を達成することができる。しかも、構造全体がコンパクトであるとともに組立も容易であることから、低コストで提供可能である。
【0009】
また、本発明の防水型ガスセンサにおいて、上記端子ピン収容孔H2の側壁面には、端子ピン3の側縁部がスライド自在に嵌合するガイド溝10を凹設していることが好適である。このようにすることで、挿入口7を通じてセンサカバー1内にセンサ本体2を挿入していく際に、端子ピン3がガイド溝10に嵌入することによって挿入方向を確実にガイドすることができる。加えて、センサカバー1内にセンサ本体2を収容した状態において、端子ピン3をガイド溝10に支持させ、感ガス体6が連通孔Hの側壁面と接触しないように維持することができる。
【0010】
また、上記ガス導入孔H3の通気窓8と対向する底壁面11に、感ガス体6を配置するための配置溝12を凹設していることも好適である。このようにすることで、ガス導入孔H3を浅く形成してガス検知の応答速度や感度を良好に保ちながら、ガス透過膜9と感ガス体6の距離Lは極力確保することができる。距離Lを極力確保することで、端子ピン3間の電圧印加によって好適に加熱されるようにヒータを埋設してある感ガス体6の発熱によって、ガス透過膜9に影響を与えることが防止される。
【0011】
また、上記ガス導入孔H3内に、ガス透過膜9を支持する支柱13を設けることも好適である。このようにすることで、通気窓8の開口面積を大きく設けた場合であってもこれを覆うガス透過膜9を確実に支持することができる。したがって、通気窓8の開口面積を極力大きく設け、ガスセンサとしての応答速度や高感度を向上させることができる。
【0012】
また、上記通気窓8が、ガス導入孔H3内に配置した感ガス体6を挟む両側方の位置に形成したものであることも好適である。このようにすることで、検知対象ガスが両側の通気窓8を通じてガス導入孔H3を通過するようにできる。したがって、このガス導入孔H3内に位置する感ガス体6でのガス検知の応答速度や感度を、更に向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、ガス応答速度が早く、低濃度ガスに対しても高い感度を維持することのできる防水型ガスセンサを提供できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1には、本発明の実施形態における第1例の防水型ガスセンサを示しており、図2〜図4には、第1例の防水型ガスセンサを形成するためのセンサカバー1を示している。なお、図2中のセンサカバー1には感ガス体6の位置を想像線で示している。
【0015】
第1例の防水型ガスセンサは、防水用のセンサカバー1内にセンサ本体2を収納したものである。センサ本体2は、細長い薄板状の端子ピン3をインサート成形によって樹脂製のベース4に三本植設し、この三本の端子ピン3の先端部に、ワイヤ5を用いて楕円球状の微小な感ガス体6を支持させたものである。三本の端子ピン3は、中央の端子ピン3aと、端子ピン3aを側方から挟む位置にある一対の端子ピン3b,3cから成り、互いの厚み方向が一致するように平面視にて一直線上に配列させてある。
【0016】
感ガス体6は、白金線から成るコイル状のヒータ(図示せず)を埋設したものであり、両端の端子ピン3b,3c間に電圧を印加することにより、好適に加熱されるようになっている。
【0017】
ベース4は円板状に成形したものであり、厚み方向途中の段部を挟んで一方が大径部4a、他方が小径部4bとなっている。三本の端子ピン3a,3b,3cはそれぞれ、感ガス体6を支持する側の先端部を小径部4b側の端面から図1中上方に突出させ、他方の先端部を、大径部4a側の端面から図1中下方に突出させている。
【0018】
センサカバー1は、両端の開口した円筒状に成形したものである(図2〜図4等参照)。このセンサカバー1の図3、図4中下方に位置する一端側の開口が、上記センサ本体2を挿入するための挿入口7となり、図3、図4中上方に位置する他端側の開口が、ガスを入れ換えるための通気窓8となる。通気窓8には、その開口部分全体を外側から覆うように、PTFEを用いた撥水性のガス透過膜9を熱溶着または粘着により固着する。
【0019】
センサカバー1の互いに反対側に位置する挿入口7および通気窓8は、一連の連通孔Hを介して軸方向に連通している。上記連通孔Hは、センサ本体2のベース4が嵌合する寸法形状に設けてあるベース収容孔H1と、センサ本体2の端子ピン3a,3b,3cを挿通させて収容するために設けてある端子ピン収容孔H2と、端子ピン3a,3b,3cにより支持される感ガス体6と通気窓8との間に検知対象ガス導入用の空間を形成するために設けてあるガス導入孔H3とを、挿入口7側から通気窓8側へとこの順で連通させたものである。
【0020】
上記ベース収容孔H1は、ベース4の大径部4aが嵌合する断面円形状の大径孔H1′と、ベース4の小径部4bが嵌合する同じく断面円形状の小径孔H1″とから成る。図3、図4中下方の大径孔H1′は挿入口7に直通し、図3、図4中上方の小径孔H1″は端子ピン収容孔H2に直通する。なお、本文中でいうセンサカバー1の断面とは、図示のように挿入口7を下方に向けたときの水平断面である。
【0021】
上記端子ピン収容孔H2は細長い開口形状を有する孔である。この端子ピン収容孔H2の細長い開口形状が、挿入口7側からみてベース収容孔H1(大径孔H1′および小径孔H1″)の円形の開口形状内に納まるように設けている。換言すると、端子ピン収容孔H2の開口面積は、ベース収容孔H1(大径孔H1′および小径孔H1″)の開口面積よりも小さくなるように設けている。
【0022】
端子ピン収容孔H2の細長い開口形状の幅は、端子ピン3a,3b,3cで支持した感ガス体6が端子ピン収容孔H2の側壁面と接触することなく通過するために必要十分な幅に設ける。本例の場合、感ガス体6のサイズを長径0.5mm程度、短径0.3mm程度とし、端子ピン収容孔H2の開口形状の短辺側の幅を1mmに設けている。
【0023】
端子ピン収容孔H2の側壁面には、一対のガイド溝10を凹設している。このガイド溝10は、断面矩形状である端子ピン収容孔H2の短辺側(つまり幅狭の側)の両部に、一箇所ずつ凹設したものである。両部のガイド溝10には、三本の端子ピン3a,3b,3cのうち側方の端子ピン3b,3cの側縁部が、それぞれスライド自在に嵌入される。
【0024】
上記ガス導入孔H3は、断面円形状の孔である。このガス導入孔H3の円形状の開口面積は、上記端子ピン収容孔H2の細長形状の開口面積よりも十分に大きくなるように設けている。
【0025】
ガス透過膜9からガス導入孔H3の底壁面11までの深さDは、2mm以下(より好ましくは1.1mm以下)に収まるように浅く形成してある。つまり上記ガス導入孔H3は、開口面積が大きく、且つ、深さDの浅い孔として形成されている。このガス導入孔H3の通気窓8と対向する底壁面11の中央部には、センサ本体2の感ガス体6を配置しておくための配置溝12を凹設している。
【0026】
配置溝12は、開口形状が直径2mm以下の円形状となり且つ深さが1mm以下(より好ましくは0.5mm以下)に収まるように形成している。また、配置溝12は、底壁面11において端子ピン収容孔H2と連通する部分に位置しており、該配置溝12の側周壁によって、端子ピン3a,3b,3cの先端部に支持される感ガス体6の周囲を、僅かに隙間をあけて囲むようになっている。
【0027】
更に、上記ガス導入孔H3内には、ガス透過膜9を内側から支持するための支柱13を複数設けている。各支柱13は、ガス導入孔H3の底壁面11から立設したものであって、図示例では配置溝12を囲む位置に一対形成してある。
【0028】
上記センサカバー1内にセンサ本体2を装着するには、センサ本体2の感ガス体6側をセンサカバー1の挿入口7内に挿入してゆく。ここでのセンサ本体2の挿入に際し、両側方の端子ピン3b,3cが、端子ピン収容孔H2の一対のガイド溝10にそれぞれスライド自在に嵌入する。これにより、センサ本体2の挿入方向が確実にガイドされる。
【0029】
上記ガイドに従ってセンサ本体2をセンサカバー1の奥にまで押し込むと、センサ本体2のベース4がベース収容孔H1に隙間無く嵌合する位置で、押し込みが停止される。この位置にて、挿入口7はベース4によって封止され、ベース4は熱溶着または接着剤によりセンサカバー1に固定される。また、三本の端子ピン3a,3b,3cは、両側方の端子ピン3b,3cが一対のガイド溝10内に嵌合して位置決めされた状態で、端子ピン収容孔H2内に収容される。
【0030】
そして、三本の端子ピン3a,3b,3cに支持される感ガス体6は、配置溝12内に配置される。配置溝12内の感ガス体6は、ガス導入孔H3を介して、ガス透過膜9を有する通気窓8と対向する位置にある。ここでの感ガス体6とガス透過膜9との間の距離Lは、2mm以下(より好ましくは1.1mm以下)に収まるように設ける。
【0031】
なお、感ガス体6を支持する端子ピン3a,3b,3cはガイド溝10によって位置決めしているので、感ガス体6が配置溝12の側壁面等に接触することは防止されている。
【0032】
上記構成から成る第1例の防水型ガスセンサにあっては、センサカバー1のガス透過膜9よりも内側には、検知対象ガスが導入される空間として、実質的にはガス導入孔H3が位置するのみとなる。なお、端子ピン収容孔H2がガス導入孔H3に連通して存在するが、この端子ピン収容孔H2の隙間部分はガス導入孔H3と比して十分に開口面積が小さく、且つ、その反対側はベース4により封止されている。そのため、この端子ピン収容孔H2の存在は、ガス導入に関して大きな影響を与えない。
【0033】
したがって、第1例の防水型ガスセンサでは、ガス透過膜9から必要最小限な深さDだけ凹設したガス導入孔H3を利用して、センサ本体2の検知対象ガスに対する応答速度(立ち上がり応答速度、戻り応答速度)を高レベルに維持することができる。また、短時間で流れてきてすぐに無くなるような低濃度ガスに対しても、高い感度を達成することができる。しかも、構造全体がコンパクトであるとともに組立も容易であることから、低コストで提供可能である。
【0034】
図5には、第1例の防水型ガスセンサをガス検知装置本体50に組み込んだ場合を示している。防水型ガスセンサのセンサカバー1には、通気窓8を開口させてある側の端部外周から側方にフランジ部14を延設している。ガス検知装置本体50に筒状に設けた装着部51内に第1例の防水型ガスセンサを挿入し、図示のように、フランジ部14の裏面と装着部51の内周面との間にOリング15を挟み込み、気密したうえで防水型ガスセンサをガス検知装置本体50に装着する。図5(a)は、装着部51の筒状部分をガス検知装置本体50の側壁から外方に突出させた場合であり、図5(b)は、装着部51の筒状部分をガス検知装置本体50の側壁から内方に突出させた場合である。センサカバー1から図中下方に突出した端子ピン3a,3b,3cは、端子平面と平面が一致するようにガス検知装置本体50内に配置したプリント基板(図示せず)上のセンサ端子半田付用ランドに半田付けされ、電気的に接続される。
【0035】
次に、本発明の実施形態における第2例の防水型ガスセンサについて、図6〜図9に基づいて説明する。図6には、第2例の防水型ガスセンサの全体を示しており(ガス透過膜9は省略)、図7〜図9には、第2例の防水型ガスセンサを形成するためのセンサカバー1を示している。なお、第2例の防水型ガスセンサの構成のうち、第1例と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0036】
第2例の防水型ガスセンサは、第1例と同様に、ベース4に植設した三本の端子ピン3a,3b,3cの先端部に感ガス体6を支持させて成るセンサ本体2と、通気窓8と挿入口7を有するセンサカバー1と、通気窓8を覆う撥水性のガス透過膜9とを具備するものである。
【0037】
第2例のセンサカバー1においても、第1例と同様に、ベース収容孔H1と、該ベース収容孔H1よりも小さな開口面積の端子ピン収容孔H2と、該端子ピン収容孔H2よりも大きな開口面積のガス導入孔H3とを、挿入口7から通気窓8へと至る一連の連通孔Hとして形成している。
【0038】
一方、第2例のセンサカバー1においては、ガス透過膜9で覆った通気窓8を、ガス導入孔H3内に配置した感ガス体6を両側方から挟み込む位置に一対形成している点において、第1例とは相違している。具体的には、第2例のセンサカバー1においては、ベース収容孔H1を形成してある基部20から箱状の収容部21を突設し、該収容部21内に、端子ピン収容孔H2とガス導入孔H3とを直交する形で形成している(図7〜図9等参照)。
【0039】
端子ピン収容孔H2は、端子ピン3a,3b,3cが挿通されるように設けた断面矩形状の孔であり、ベース収容孔H1から図6中上方に延設される形で収容部21内に形成している。また、ガス導入孔H3は、収容部21の両側面に開口する通気窓8同士を連通させるように、一直線上に形成されている。
【0040】
上記センサカバー1の挿入口7内に、センサ本体2の感ガス体6側を挿入してゆくと、センサ本体2のベース4がベース収容孔H1に嵌合することで、挿入口7は封止される。このとき、三本の端子ピン3a,3b,3cは端子ピン収容孔H2内に収容され、該端子ピン3a,3b,3cに支持される感ガス体6は、端子ピン収容孔H2とガス導入孔H3が交差する位置の中央部に収容される。なお、上記収容状態において、感ガス体6とガス透過膜9との間の距離Lが2mm以下に収まるように(図7、図9参照)、収容部21は薄型に設けている。
【0041】
上記構成から成る第2例の防水型ガスセンサにあっては、センサカバー1の両側方のガス透過膜9に挟まれる内側部分には、検知対象ガスが導入される空間として、実質的にはガス導入孔H3が位置するのみである。なお、第2例においても第1例の場合と同様の理由により、端子ピン収容孔H2の存在はガス導入に関して大きな影響を与えない。
【0042】
したがって、第2例の防水型ガスセンサにおいても、検知対象ガスが通り抜けるように形成したガス導入孔H3を利用して、センサ本体2の検知対象ガスに対する応答速度を高レベルに維持することができる。また、短時間で流れてきてすぐに無くなるような低濃度ガスに対しても、高い感度を達成することができる。しかも、構造全体がコンパクトであるとともに組立も容易であることから、低コストで提供可能となる。
【0043】
なお、図示はしていないが、第2例の防水型ガスセンサにおいても第1例と同様のガイド溝10を、端子ピン収容孔H2の側壁面に凹設してあってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施形態における第1例の防水型ガスセンサの一部破断側面図である。
【図2】同上の防水型ガスセンサを形成するセンサカバーの平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2のB−B線断面図である。
【図5】(a)(b)は同上の防水型ガスセンサをガス検知装置本体に組み込んだ状態を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態における第2例の防水型ガスセンサの側面図である。
【図7】同上の防水型ガスセンサを形成するセンサカバーの平面図である。
【図8】同上のセンサカバーの側面図である。
【図9】同上のセンサカバーの正面図である。
【図10】従来の防水型ガスセンサの一部破断側面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 センサカバー
2 センサ本体
3 端子ピン
4 ベース
6 感ガス体
7 挿入口
8 通気窓
9 ガス透過膜
10 ガイド溝
11 底壁面
12 配置溝
13 支柱
H 連通孔
H1 ベース収容孔
H2 端子ピン収容孔
H3 ガス導入孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースに植設した複数本の端子ピンの先端部に感ガス体を支持させて成るセンサ本体と、ガスを入れ換えるための通気窓とセンサ本体を挿入するための挿入口とを有するセンサカバーと、通気窓を覆うようにセンサカバーに装着される撥水性のガス透過膜とを具備する防水型ガスセンサであって、上記センサカバーには、センサ本体のベースを収容して該ベースにより封止するために形成したベース収容孔と、センサ本体の端子ピンを挿通させるために上記ベース収容孔よりも小さな開口面積で形成した端子ピン収容孔と、センサ本体の感ガス体と通気窓との間に検知対象ガスを導入するために上記端子ピン収容孔よりも大きな開口面積で形成したガス導入孔とを、挿入口から通気窓へと至る一連の連通孔として形成したことを特徴とする防水型ガスセンサ。
【請求項2】
上記端子ピン収容孔の側壁面には、端子ピンの側縁部がスライド自在に嵌合するガイド溝を凹設していることを特徴とする請求項1に記載の防水型ガスセンサ。
【請求項3】
上記ガス導入孔の通気窓と対向する底壁面に、感ガス体を配置するための配置溝を凹設していることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水型ガスセンサ。
【請求項4】
上記ガス導入孔内に、ガス透過膜を支持する支柱を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の防水型ガスセンサ。
【請求項5】
上記通気窓が、ガス導入孔内に配置した感ガス体を挟む両側方の位置に形成したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の防水型ガスセンサ。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−122099(P2010−122099A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296669(P2008−296669)
【出願日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(593210961)エフアイエス株式会社 (39)
【Fターム(参考)】