説明

除雪装置

【課題】 積雪量に係わらず除雪を適確に行うことができる除雪装置を提供する。
【解決手段】 回転軸2の周囲に螺旋状に取り付けられた除雪ブレード1を除雪用モータ4で回転しながら屋根上の積雪を除去するとともに、除雪用モータ4を移動モータ3により装置台の長手方向の一端と他端との間で往復動自在に移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根などに降り積もった雪を除去する除雪装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の除雪装置として、屋根の棟に2本のレールを取り付け、このレール上に走行自在に取り付けられた機体に対して一端が取り付けられ、他端が軒まで延伸するように一対のスクリュを突設し、このスクリュを回転して、屋根の積雪を上から下へ掻き出して除雪する除雪装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、従来の別の除雪装置として、屋根の棟と平行に屋根上に配置した長尺刷毛を棟から軒に向けて屋根上を移動させて、屋根上の雪を長尺刷毛で掃くようにして除雪する長尺刷毛除雪装置や、クルマのフロントガラスの雪をワイパーで掃く場合と同様に屋根の軒に一端を回転自在に取り付けた長尺ワイパーの他端を棟に向けて延伸し、この長尺ワイパーの一端を軸にして、この長尺ワイパーを屋根上を掃くように円弧状に往復動させて、屋根上の積雪を除雪する長尺ワイパー除雪装置も開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭62−45857号公報
【特許文献2】特開2007−247370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、屋根の棟に取り付けたレールから軒まで延伸するように取り付けたスクリュを回転して、屋根上の積雪を上から下へ掻き出して除雪する従来の除雪装置では、軒まで延伸したスクリュの自由端部が屋根上の積雪から浮いてしまって、十分に除雪できないという問題があるとともに、スクリュの移動動作、スクリュの回転の接続、切り離しなど、構造が複雑となるという問題がある。
【0006】
また、屋根上の雪を長尺刷毛で掃くようにして除雪する従来の長尺刷毛除雪装置や長尺ワイパーを屋根上で円弧状に往復動させて屋根上の積雪を除雪する従来の長尺ワイパー除雪装置では、積雪量が多くなったような場合、十分な除雪ができないという問題がある。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、積雪量に係わらず除雪を適確に行うことができる除雪装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するため、請求項1記載の除雪装置は、間隔をあけて平行に屋根上に設置される第1および第2の装置台と、この第1の装置台上に長手方向に滑動自在に取り付けられる除雪用モータと、この除雪用モータの駆動軸に一端が取り付けられ、他端が第2の装置台まで延伸し、除雪用モータの回転により回転する回転軸と、前記第2の装置台上で長手方向に滑動自在に取り付けられ、前記回転軸の他端が回転自在に取り付けられる軸受部と、前記回転軸の周囲に長手方向に沿ってかつ回転軸に対して角度をもって螺旋状に取り付けられる除雪ブレードと、前記除雪用モータを第1の装置台の長手方向の一端と他端との間で往復動自在に移動させる移動モータと、この移動モータによる除雪用モータの移動に連動して軸受部を第2の装置台の長手方向の一端と他端との間で移動させる連動移動手段とを有することを要旨とする。
【0009】
請求項1記載の除雪装置では、回転軸の周囲に螺旋状に取り付けられた除雪ブレードを除雪用モータで回転しながら屋根上の積雪を除去するとともに、除雪用モータを装置台の長手方向の一端と他端との間で往復動自在に移動させるため、積雪量が多くても除雪ブレードが浮くことなく、除雪を適確に行うことができるとともに、除雪ブレードの回転動作、移動動作を確実に行うことができる。
【0010】
請求項2記載の除雪装置は、前記第1および第2の装置台の一端同士および他端同士をそれぞれ連結する第3および第4の装置台と、前記第1から第4の装置台の下面にそれぞれ設けられ、この下面の下の雪を融解する第1から第4のヒータとを有することを要旨とする。
【0011】
請求項2記載の除雪装置では、第1から第4の装置台の下面にそれぞれ第1から第4のヒータを設け、このヒータで下面の下の雪を融解するため、屋根上に多くの積雪があっても、この積雪を融解しながら除雪を適確に行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回転軸の周囲に螺旋状に取り付けられた除雪ブレードを除雪用モータで回転しながら屋根上の積雪を除去するとともに、除雪用モータを装置台の長手方向の一端と他端との間で往復動自在に移動させるので、積雪量が多くても除雪ブレードが浮くことなく、除雪を適確に行うことができるとともに、除雪ブレードの回転動作、移動動作を確実に行うことができる。
【0013】
また、本発明によれば、第1から第4の装置台の下面にそれぞれ第1から第4のヒータを設け、このヒータで下面の下の雪を融解するので、屋根上に多くの積雪があっても、この積雪を融解しながら除雪を適確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係わる除雪装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す除雪装置を屋根上に設置した状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示す除雪装置に使用されている除雪用モータおよびボックスとその周囲の構造を示す拡大斜視図である。
【図4】図1に示す除雪装置に使用されている歯車および第1の移動チェーンを示す拡大斜視図である。
【図5】図1に示す除雪装置に使用されている移動モータ、主スイッチおよび従スイッチの回路図である。
【図6】図1に示す除雪装置に使用されている除雪ブレードの詳細な構造を示す斜視図である。
【図7】図1に示す除雪装置を積雪した屋根上に設置した斜視図である。
【図8】図1に示す除雪装置を90度回転して、屋根上に設置した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係わる除雪装置の全体構成を示す斜視図である。同図に示す除雪装置31は、図2に示すように、屋根29上に設置されて、屋根上の積雪を除去するために使用されるものであるが、同図1においてほぼ中央を斜め横方向に横切るように図示されている細長い棒状の回転軸2の周囲に螺旋状に取り付けられた除雪ブレード1を有し、この除雪ブレード1を回転軸2とともに矢印100で示すように回転することにより屋根上の積雪を除去するものである。
【0017】
また、図1に示す除雪装置31は、距離をあけて平行に屋根上に設置される第1および第2の長い板状の装置台20a、20bと、この第1および第2の装置台20a、20bの一端同士および他端同士をそれぞれ連結する第3および第4の長い板状の装置台20c、20dと有し、この4個の装置台20a、20b、20c、20dを上述するように端部同士を連結することにより矩形の枠体を構成している。そして、この矩形の枠体に対して本除雪装置31の種々の構成部材が搭載される。
【0018】
なお、上述したように、矩形の枠体を構成する4個の装置台20a、20b、20c、20dのそれぞれの下面には、例えば30W程度のヒータ23a、23b、23c、23dが取り付けられ、本除雪装置31を図2に示すように屋根上に設置した場合には、このヒータ23a、23b、23c、23dの熱により屋根上の積雪を融解するようになっている。図7は、このようなヒータ23a、23b、23c、23dの熱による屋根29上の積雪30の融解状態を示している図であり、矩形の枠体の周囲の積雪が融解されていることが分かる。すなわち、既に積雪した屋根に本除雪装置31を取り付けて除雪する場合には、図7のように積雪した屋根上に除雪装置31を設置し、ヒータ23a、23b、23c、23dに電力を供給して加熱すると、このヒータの熱で積雪は徐々に融解し、除雪装置31は徐々に沈み込むので、この時除雪用モータ4を回転駆動して、除雪ブレード1を回転させると、屋根上の雪を効率的に除雪することができる。なお、図1では、4本のヒータ23a、23b、23c、23dのうち、第1の装置台20aと第3の装置台20cの下面に取り付けられている2本のヒータ23a、23cしか見えないが、第2および第4の装置台20b、20dの下面にも同様にヒータ23b、23dが取り付けられているものである。
【0019】
図1に示すように、除雪ブレード1が取り付けられている回転軸2の一端は、第1の装置台20aの上に矢印101で示すように第1の装置台20aの長手方向に滑動自在に取り付けられている除雪用モータ4の駆動軸に取り付けられ、この除雪用モータ4の回転により回転駆動されるようになっている。また、回転軸2の他端は、第2の装置台20bまで延伸し、この第2の装置台20b上で矢印102で示すように第2の装置台20bの長手方向に滑動し得るように取り付けられている軸受部10を貫通して回転自在に取り付けられている。
【0020】
この軸受部10は、軸受台11上に立設され、この軸受台11の下部には、軸受スペーサ12を介して軸受底板13が設けられ、この軸受底板13と軸受台11との間の空間にガイド19bが設けられ、また軸受底板13の下側には、軸受車輪14が複数設けられているが、この軸受車輪14により軸受部10がガイド19bに沿ってガイドされながら矢印102で示すように第2の装置台20bの長手方向に滑動し得るようになっている。
【0021】
また、第1の装置台20a上に滑動自在に取り付けられている除雪用モータ4は、図3に拡大して図示するように、板材で矩形に組み立てられたボックス15内に収容され、このボックス15の下部には、ボックススペーサ16を介してボックス底板17が設けられ、このボックス底板17とボックス15の下部との間の空間にガイド19aが設けられ、またボックス底板17の下側には、軸受車輪14と同様なボックス車輪18が複数設けられているが、このボックス車輪18により除雪用モータ4がボックス15とともにガイド19aに沿ってガイドされながら矢印101で示すように第1の装置台20aの長手方向に滑動し得るようになっている。
【0022】
図1に戻って、除雪用モータ4を収容しているボックス15の上面と軸受部10の上端とは、長尺の軸受固定板9で一体的に連結され、これにより上述した除雪用モータ4の矢印101で示す滑動動作と軸受部10の矢印102で示す滑動動作とを連動させるようになっている。
【0023】
更に、第1の装置台20a上には、第1の移動チェーン7aが第1の装置台20aの一端に設けられたロータ8aと第1の装置台20aの他端に設けられた歯車5aとの間にループ状に掛けられて作動し得るように設けられているが、この第1の移動チェーン7aの中程は、ボックス15の下部のチェーン固定部34aに固定的に取り付けられている。従って、この第1の移動チェーン7aがロータ8aと歯車5aとの間でループ状に作動、すなわち移動すれば、この第1の移動チェーン7aの移動に応じてボックス15、ひいては除雪用モータ4も矢印101で示すように移動することができる。なお、第1の移動チェーン7aは、図4に拡大して図示するように、歯車5aに係合しているが、この歯車5aには、以下に説明する連結軸6が取り付けられている。
【0024】
この連結軸6は、図1に示すように、第3の装置台20cに沿って平行に設けられ、一端は移動モータ3の駆動軸に連結され、他端は第2の装置台20bの他端まで延伸して、この他端に設けられた歯車5bに固定的に連結され、移動モータ3の回転が連結軸6を介して歯車5bに伝達されるようになっている。
【0025】
この歯車5bには、前記第1の移動チェーン7aと同様な第2の移動チェーン7bの一端が掛けられている。この第2の移動チェーン7bは、他端が第2の装置台20bの一端に設けられたロータ8bに掛けられ、このロータ8bと歯車5bとの間にループ状に掛けられて作動し得るように設けられているが、この第2の移動チェーン7bの中程は、軸受台11の下部のチェーン固定部34bに固定的に取り付けられている。従って、この第2の移動チェーン7bがロータ8bと歯車5bとの間でループ状に作動、すなわち移動すれば、この第2の移動チェーン7bの移動に応じて軸受部10は矢印102で示すように移動することができる。
【0026】
更に詳しくは、移動モータ3が回転すると、この回転が連結軸6を介して歯車5aおよび歯車5bに伝達し、歯車5aと歯車5bは、同時に回転し、これにより第1の移動チェーン7aおよび第2の移動チェーン7bがそれぞれ矢印101および102で示すように同時に移動し、この移動でボックス15、ひいては除雪用モータ4と軸受部10とが同様に矢印101および102で示すように第1および第2の装置台20a、20bに沿って同時に移動する。なお、ボックス15と軸受部10とは、軸受固定板9で一体的に連結されているので、上述した除雪用モータ4と軸受部10との移動は、一体的に連動して行われる。すなわち、移動モータ3が回転すれば、軸受固定板9で連結された除雪用モータ4と軸受部10とは、矢印101、102で示すように第1および第2の装置台20a、20bの長手方向に沿って同時に移動することになる。
【0027】
また、第1の装置台20aの他端寄りには、主スイッチ25が取り付けられ、第1の装置台20aの一端寄りには、従スイッチ26が取り付けられているが、これらの主スイッチ25および従スイッチ26は、ボックス15が第1の装置台20aに沿って矢印101で示すように移動した場合に、ボックス15の両側面にそれぞれ取り付けられている主スイッチ押下用突起32および従スイッチ押下用突起33にそれぞれ当接し、作動するようになっている。そして、この主スイッチ25および従スイッチ26の切替動作により、移動モータ3の回転方向が反転し、除雪用モータ4および軸受部10の矢印101、102の方向の移動が反転するようになっている。
【0028】
図1において、第1および第2の装置台20a、20bの両方の一端には、先端が「く」の字状に折曲した屋根取付部材28が取り付けられているが、この屋根取付部材28を図2に示すように屋根29の棟に引っ掛けることにより除雪装置31を屋根29上に取り付けることができる。
【0029】
図5は、移動モータ3を駆動する電気回路の回路図である。同図に示すように、移動モータ3は、3つのAC入力3a、3b、3cを有し、AC入力3cには移動モータ用AC入力22の一方の入力22aが直接接続され、他の2つのAC入力3a、3bには、移動モータ用AC入力22の他方の入力22bが前記主スイッチ25、従スイッチ26を介して接続されている。
【0030】
そして、この主スイッチ25、従スイッチ26の切替動作により移動モータ用AC入力22の他方の入力22bが主スイッチ25、従スイッチ26を介して他の2つのAC入力3a、3bのうちの一方のAC入力3aに接続された時には移動モータ3は正回転して、除雪用モータ4および軸受部10をそれぞれ第1および第2の装置台20a、20bの他端に向かう第1の方向に移動させ、反対に移動モータ用AC入力22の他方の入力22bが主スイッチ25、従スイッチ26を介して他方のAC入力3bに接続された時には移動モータ3は逆回転して、除雪用モータ4および軸受部10をそれぞれ第1および第2の装置台20a、20bの一端に向かう第2の方向に移動させている。
【0031】
主スイッチ25および従スイッチ26の切替動作は、主スイッチ25および従スイッチ26に対して主スイッチ押下用突起32および従スイッチ押下用突起33が上述したように当接することにより行われる。すなわち、上述したように、除雪用モータ4を収容したボックス15が第1の装置台20aに沿って第1の装置台20aの一端に向かって移動してボックス15の従スイッチ押下用突起33が従スイッチ26に当接して従スイッチ26を切り替えた時には、移動モータ3は正回転し、ボックス15を第1の装置台20aの他端に向かうように移動させ、またボックス15が第1の装置台20aの他端に向かって移動してボックス15の主スイッチ押下用突起32が主スイッチ25に当接して主スイッチ25を切り替えた時には、移動モータ3は逆回転し、ボックス15を第1の装置台20aの一端に向かるように移動させる。
【0032】
なお、図1においては、移動モータ用AC入力22、この移動モータ用AC入力22から移動モータ3までの接続線、主スイッチ25と従スイッチ26との間の接続線27が図示され、また除雪用モータ4に対する除雪用モータ用AC入力21およびヒータ23a、23b、23c、23dに対するヒータ用AC入力24も図示されている。
【0033】
以上のように構成される除雪装置31を使用して屋根の積雪を除去するには、この除雪装置31を図2に示すように屋根上に設置する。この設置では、第1および第2の装置台20a、20bの一端に取り付けられている2個の屋根取付部材28を屋根の棟に引っ掛けるようにして除雪装置31を屋根上に設置する。なお、除雪装置31の大きさは、例えば図2において横幅が約3m、縦方向の長さが4〜5m程度である。
【0034】
このように設置した後、除雪用モータ4に移動モータ用AC入力21からAC100Vを供給して、除雪用モータ4を回転駆動し、この除雪用モータ4の回転により回転軸2を介して螺旋状に取り付けられた除雪ブレード1を回転駆動し、この除雪ブレード1の回転により屋根上の積雪を除去する。また、この除雪ブレード1の回転とともに移動モータ3に移動モータ用AC入力22からAC100Vを供給して、移動モータ3を回転駆動し、この移動モータ3の回転により第1および第2の移動チェーン7a、7bを動作させ、この第1および第2の移動チェーン7a、7bの動作により除雪用モータ4と軸受部10との間に連結された回転軸2、ひいては除雪ブレード1を矢印101、102に示すように屋根の傾斜方向に沿って往復移動させ、屋根全体の積雪を除去する。
【0035】
図6は、前記除雪ブレード1の構造を詳しく示す拡大図である。除雪ブレード1は、全体としては図1に示したように回転軸2の周囲に長手方向に沿ってかつ回転軸2に対して角度をもって螺旋状に取り付けられているが、実際には図6に示すように、三角状に折り畳まれた複数のサブブレード1aを螺旋状に並べて構成されるものである。このサブブレード1aの各々は、例えば幅が3cm、長さが20cm程度の長方形の板の中央を角度30度に折り曲げるとともに、両端にねじ止め用ののり代を2cmずつとって折り曲げ、この部分を回転軸2に対してねじ止めして固定しているものである。
【0036】
なお、回転軸2の直径を例えば4.5cmとして、上述したサブブレード1aを回転軸2の周囲に螺旋状に配列する場合に、例えば回転軸2の1周で7枚のサブブレード1aを使用するような螺旋状にすると、回転軸2の1周で回転軸2の軸方向に約20cmずれるような螺旋構造になる。そして、除雪ブレード1を取り付けている回転軸2の全体の長さを例えば3mとすると、サブブレード1aは回転軸2の上に螺旋状に15周配列されることになり、サブブレード1aの数は全体で105枚となる。
【0037】
このように複数のサブブレード1aで構成される除雪ブレード1で除雪する動作は、各サブブレード1aの三角状の部分で屋根上の雪をすくうように掻き出し、この掻き出した雪を斜め前方の上方に飛ばし、次のサブブレード1aが前の雪を更に前方に飛ばすという動作を繰り返して除雪を行う。なお、本発明は、上述した図6に示すような除雪ブレード1に限定されるものでなく、その他種々の形状のもの、例えば船のスクリュープロペラをねじ山のように螺旋状に連続したものなどでもよいものである。
【0038】
図7は、上述した図1のように構成される除雪装置31を既に積雪している屋根上に設置した図である。このように積雪した後に除雪装置31を設置した場合には、除雪装置31の装置台20a、20b、20c、20dの下面に取り付けられているヒータ23a、23b、23c、23dにヒータ用AC入力24からAC100Vを供給して加熱し、この加熱されたヒータ23a、23b、23c、23dの熱で屋根29上の積雪30を融解しながら上述したように除雪ブレード1を回転させて除雪を行う。
【0039】
図8は、上述した図1のように構成される除雪装置31を図2および図7に示した位置状態から90度回転して、屋根上に設置した図である。このように90度回転して設置しても、同様に屋根29上の積雪を除去することは可能であるが、この場合には、前記屋根取付部材28は、装置台20c、20dの一端に取り付けられる。
【符号の説明】
【0040】
1 除雪ブレード
1a サブブレード
2 回転軸
3 移動モータ
4 除雪用モータ
5a、5b 歯車
6 連結軸
7a 第1の移動チェーン
7b 第2の移動チェーン
8a、8b ロータ
9 軸受固定板
10 軸受部
11 軸受台
12 軸受スペーサ
13 軸受底板
14 軸受車輪
15 ボックス
16 ボックススペーサ
17 ボックス底板
18 ボックス車輪
19a、19b ガイド
20a 第1の装置台
20b 第2の装置台
20c 第3の装置台
20d 第4の装置台
23a、23b、23c、23d ヒータ
25 主スイッチ
26 従スイッチ
31 除雪装置
32 主スイッチ押下用突起
33 従スイッチ押下用突起
34a、34b チェーン固定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
間隔をあけて平行に屋根上に設置される第1および第2の装置台と、
この第1の装置台上に長手方向に滑動自在に取り付けられる除雪用モータと、
この除雪用モータの駆動軸に一端が取り付けられ、他端が第2の装置台まで延伸し、除雪用モータの回転により回転する回転軸と、
前記第2の装置台上で長手方向に滑動自在に取り付けられ、前記回転軸の他端が回転自在に取り付けられる軸受部と、
前記回転軸の周囲に長手方向に沿ってかつ回転軸に対して角度をもって螺旋状に取り付けられる除雪ブレードと、
前記除雪用モータを第1の装置台の長手方向の一端と他端との間で往復動自在に移動させる移動モータと、
この移動モータによる除雪用モータの移動に連動して軸受部を第2の装置台の長手方向の一端と他端との間で移動させる連動移動手段と
を有することを特徴とする除雪装置。
【請求項2】
前記第1および第2の装置台の一端同士および他端同士をそれぞれ連結する第3および第4の装置台と、
前記第1から第4の装置台の下面にそれぞれ設けられ、この下面の下の雪を融解する第1から第4のヒータと
を有することを特徴とする請求項1記載の除雪装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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