説明

障害物検知センサ

【課題】本発明は、状況に応じて、適切に感度を調節することが可能な障害物センサを提供することを目的とする。
【解決手段】 所定の周波数の電磁波を送出し、障害物により反射された前記電磁波の反射波を検出して、前記障害物の速度に応じた周波数の信号を出力するドップラーセンサ2と、前記ドップラーセンサ2の出力信号を受け取り、当該出力信号を周波数帯域毎に異なる増幅率で伝達する信号処理部(3乃至5)と、前記信号処理部(3乃至5)の出力信号を受け取り、当該出力信号の信号強度に基づいて前記障害物の有無を検知する検知部(6、7)と、から構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドップラー効果を利用した障害物検知センサにおける、検出感度を適正化するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ドップラー効果を利用した障害物検出装置は、ドップラーセンサに内蔵されたアンテナから発する電磁波の障害物による反射波を、アンテナを介して取得し、当該反射波に応じた信号に基づき、検出回路によって障害物の有無を判断する。
【0003】
通常、ドップラーセンサから障害物までの距離が遠いほど、障害物による反射波の強度は弱くなる。このため、多くの場合、検出回路に必要十分な振幅の信号を供給するため、増幅回路等により所定の振幅となるように信号を増幅し、検出回路に供給するように構成されている(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開2004−157102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような構成では、同じ速度で移動する物体を検出する場合に、ドップラーセンサに対し横方向に移動する場合と前後方向に移動する場合とで検出感度が異なる。
【0005】
具体的には、一般に、ドップラーセンサによって検出される反射波は、障害物の移動速度のうちドップラーセンサと障害物とを結ぶ直線の方向の成分が大きいほど、高周波の信号として出力される。そして、多くの場合、低周波の信号の検出感度が低い傾向がある。このため、同じ速度で移動する物体であっても、横方向に移動する物体に対する感度は低く、前後方向に移動する物体に対する感度は高い。従って、同じ速度で移動する物体であっても、移動方向に依存して検出できない場合がある。
【0006】
また、上述のような構成では、設置場所の環境や、天候条件(例えば雨天、霧の有無等)等の外乱によって、ドップラーセンサが誤検出をすることがある。このため、適切に感度を調節可能な障害物検出装置が望まれている。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたもので、状況に応じて、感度の調節が可能な障害物センサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る障害物検知センサは、所定の周波数の電磁波を送出し、障害物により反射された前記電磁波の反射波を検出して、前記障害物の速度に応じた周波数の信号を出力するドップラーセンサと、前記ドップラーセンサの出力信号を受け取り、当該出力信号を周波数帯域毎に異なる増幅率で伝達する信号処理部と、前記信号処理部の出力信号を受け取り、この出力信号の信号強度に基づいて前記障害物の有無を検知する検知部と、から構成される、ことを特徴とする。
【0009】
なお、本発明において、増幅率は、1倍よりも大きい場合に限られず、1倍以下であってもよい。
【0010】
前記信号処理部は、前記ドップラーセンサの出力信号を受け取り、当該出力信号を、第1の周波数以下の周波数帯域と前記第1の周波数よりも高い第2周波数以上の周波数帯域とで異なる増幅率で伝達するバランス回路を含んでもよい。
【0011】
前記バランス回路は、前記第1の周波数及び前記第2の周波数を変更する手段を備えてもよい。
【0012】
前記バランス回路は、入力端と出力端との間を接続する第1の抵抗と、出力端と接地電位との間を直列接続する第2の抵抗と第1の容量と、から構成され、前記第1の容量の容量値を変化させることにより、前記第1の周波数及び前記第2の周波数を変化させてもよい。
【0013】
前記信号処理部は、前記バランス回路の出力信号を受け取り、第3の周波数以下の周波数の信号を一定の増幅率で伝達し、前記第3の周波数をカットオフ周波数とするローパスフィルタを含んでもよい。
【0014】
前記バランス回路を通さずに、前記ドップラーセンサの出力信号を前記ローパスフィルタに伝達可能な第1の迂回経路と、前記ドップラーセンサの出力信号を、前記バランス回路又は前記第1の迂回経路のいずれを通して前記ローパスフィルタに伝達させるかを選択するための第1の選択手段と、を更に有してもよい。
【0015】
前記ローパスフィルタは、前記第3の周波数を変更する手段を有してもよい。
【0016】
前記ローパスフィルタは、入力端と出力端との間を接続する第3の抵抗と、出力端と接地電位との間を接続する第2の容量と、から構成され、前記第2の容量の容量値を変化させることにより、前記第3の周波数を変化させてもよい。
【0017】
前記ローパスフィルタを通さずに、前記バランス回路又は前記第1の迂回経路の出力信号を前記検知部に伝達可能な第2の迂回経路と、前記バランス回路又は前記第1の迂回経路の出力信号を、前記ローパスフィルタ又は前記第2の迂回経路のいずれを通して前記検知部に伝達させるかを選択するための第2の選択手段と、を更に有してもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る障害物検知センサは、バランス回路及びローパスフィルタの増幅率−周波数特性状況を変化させることが可能である。このため、状況に応じて、感度の調節ができる。特に、本発明に係る障害物検知センサは、反射波の進行方向の速度成分の小さな障害物に対する検知感度を上げるように感度調整ができ、障害物を検知する検知領域の奥行きを抑えつつ、検知領域の視野角を広げることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態における障害物検知センサを、図面を参照して説明する。
【0020】
図1に示すように、本実施の形態における障害物検知センサ1は、ドップラーセンサ2と、増幅回路3と、バランス回路4と、フィルタ5と、検出回路6と、制御回路7と、から構成される。
【0021】
ドップラーセンサ2は、図2に示すように、所定の周波数の信号を出力する発振器21、発振器21の出力信号を増幅してアンテナに供給する増幅器22、所定の方向に電磁波を発信して電磁波の反射波を受信するためのアンテナ23、反射波の信号をダウンコンバートするためのミキサ24等から構成される。
ドップラーセンサ2は、制御回路7からの命令に応答して、電磁波を送信し、物質により反射された電磁波の反射波を検出し、検出した信号をミキサ24によりダウンコンバートして増幅回路3に供給する。
【0022】
発振器21の出力信号は、例えば、マイクロ波であってもよい。以下では、発振器が出力する信号の周波数をfとして説明をする。
【0023】
発振器21は、制御回路7からの電磁波送信命令に応答して、出力信号を増幅器22に供給する。
【0024】
増幅器22は、発振器21から供給される信号を所定の増幅率で増幅し、アンテナ23と、ミキサ24とに供給する。
【0025】
アンテナ23は、増幅器22から供給される信号(周波数f)を図示しないサーキュレータを介して送信する。アンテナ23から送信された電磁波(送信波)は、図2に示すように、障害物により反射され、アンテナ23に受信される。図3に示すように、光の速度をC、障害物の移動速度をVm、障害物とアンテナ23を結ぶ直線(反射波の進行方向)と障害物の移動方向とのなす角をθとした場合、反射波の周波数f’は、f’=f*(C−2*Vm*cosθ)/Cとなる。
【0026】
ミキサ24は、アンテナ23により供給される反射波の信号(周波数f’)を図示しないサーキュレータを介して受けて、この信号と、増幅器22から供給される信号(周波数f)とを乗算し、周波数fより低周波の成分を出力する。詳細には、両信号を乗算して得られる2つの周波数成分f’+fとf’−fのうち、低周波の信号であるf’−f=f*2*Vm*cosθ/Cを出力(ダウンコンバート)する。ミキサ24の出力信号は、ドップラーセンサ2の出力信号となり、増幅回路3に供給される。
【0027】
なお、上述のように、ドップラーセンサ2の出力信号は、障害物の移動速度が等しい場合でも、移動方向に依存して異なる周波数の信号になる。より詳細には、障害物とアンテナ23を結ぶ直線(反射波の進行方向)と障害物の移動方向とのなす角θが小さいほど、高周波の信号として出力され、角θが大きいほど低周波の信号として出力される。角θは0からπ/2とする。
【0028】
増幅回路3は、例えば、オペアンプ、抵抗等から構成される。増幅回路3は、ドップラーセンサ2の有するアンテナ23により受信された信号を所定の増幅率で増幅し、バランス回路4に供給する。
【0029】
バランス回路4は、図4に示すように、抵抗R1及びR2と、容量値を調整可能なコンデンサC1と、から構成される。より詳細には、抵抗R1は、バランス回路4の入力端と出力端とを接続する。また、抵抗R2と、コンデンサC1とは、互いに直列に接続され、図4に示すように、バランス回路4の出力端と接地電位との間を接続する。
【0030】
バランス回路4は、以下で述べるような周波数特性を有し、当該周波数特性により、増幅回路3から供給される信号を処理してフィルタ5に供給する。
【0031】
このような構成のバランス回路4は、図5に示すように、周波数f1(=1/(2π*(R1+R2)*C1))及び周波数f2(=1/(2π*R2*C1))を中心として増幅率が変化する。図5に示すように、周波数f1以下では、増幅率は1に近似できる。また、周波数f2以上では、増幅率はR2/(R1+R2)に近似できる。
【0032】
バランス回路4は、図5に示すような周波数特性を有するが、コンデンサC1の容量値を調整可能であるため、周波数f1及びf2を変化させることが可能である。すなわち、バランス回路4は、コンデンサC1の容量値を変化させることにより、障害物の移動方向に依存した感度差を打ち消すように、又は、設置された場所の環境、天候等による誤検出を防ぐように、調整することができる。
【0033】
なお、コンデンサC1は、例えば、つまみの回転角度に応じて容量値を変化させる可変容量コンデンサによって構成されてもよいし、逆方向電圧に依存するダイオードの空乏層容量を利用した可変容量ダイオードによって構成されてもよい。
【0034】
また、コンデンサC1の容量値は、利用者により手動で調整されてもよいし、制御回路7による制御に従って調整されるようにしてもよい。
【0035】
フィルタ5は、図6に示すように、抵抗R3と、容量値を調整可能なコンデンサC2と、から構成されるローパスフィルタである。
フィルタ5は、以下で述べるような周波数特性を有し、当該周波数特性により、バランス回路4から供給される信号を処理して検出回路6に供給する。
【0036】
フィルタ5は、図7に示すように、カットオフ周波数f3(=1/(2π*R3*C2))を中心として増幅率が変化する、1次のローパスフィルタの周波数特性を有する。すなわち、図7に示すように、周波数f3以下では、増幅率は1に近似できる。また、周波数f3よりも高周波では、増幅率は周波数とともに減少する。
【0037】
フィルタ5は、図7に示すような周波数特性を有するが、コンデンサC2の容量値を調整可能であるため、周波数f3を変化させることが可能である。すなわち、フィルタ5は、コンデンサC2の容量値を変化させることにより、障害物の移動方向に依存した感度差を打ち消すように、又は、設置された場所の環境、天候等による誤検出を防ぐように、調整することができる。
【0038】
なお、コンデンサC2は、コンデンサC1と同様に、例えば、つまみの回転角度に応じて容量値を変化させる可変容量コンデンサによって構成されてもよいし、逆方向電圧に依存するダイオードの空乏層容量を利用した可変容量ダイオードによって構成されてもよい。
【0039】
また、コンデンサC2の容量値は、利用者により手動で調整されてもよいし、制御回路7による制御に従って調整されるようにしてもよい。
【0040】
検出回路6は、フィルタ5から供給される信号から、障害物の有無を検出する。検出回路6は、例えば、フィルタ5から供給される信号を整流して直流信号に変換する検波回路により構成される。
【0041】
上述のような構成により、検出回路6は、反射波の強度に応じた直流電圧を制御回路7に供給する。
【0042】
また、検出回路6は、検波回路によって整流された直流信号を、選択可能な増幅率で増幅する可変ゲイン増幅器を備えてもよい。可変ゲイン増幅器の増幅率を高く設定するほど、検出感度が高くなる。
【0043】
この場合、可変ゲイン増幅器の増幅率は、利用者によって設定されてもよいし、制御回路7による制御に従って設定されてもよい。
【0044】
制御回路7は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等の記憶素子、AD(Analog to Digital)変換器等から構成される。
【0045】
制御回路7は、検出回路6から供給される直流信号の電圧値を、AD変換器によりディジタル信号に変換してCPUに取り込み、当該電圧値が記憶素子に予め格納された閾値以上であるか否かに応じて、障害物の有無を判定する。具体的には、CPUは、AD変換器を介して取り込まれた電圧値が記憶素子に格納された所定の閾値以上である場合に、障害物が有ると判定する。
【0046】
制御回路7は、障害物が有ると判定した場合には、図示せぬ出力装置(例えば、警報装置)を、障害物が有ることを示すように制御する(例えば、警報装置を鳴動させる)。
【0047】
このように構成される障害物検知センサ1において、感度を調整する手法を、例を挙げて説明する。
【0048】
例えば、障害物が横方向に移動する場合よりも前後方向に移動する場合の方が、検出感度が高くなってしまっている状況下において、両者のバランスを調整しようとする場合、以下のようにして検出感度を調整する。
【0049】
上記の状況の下では、低周波数帯域の検出感度を相対的に高める必要がある。このため、バランス回路4のコンデンサC1の容量値を、大きくなるように調整する。
【0050】
これにより、図5に示した周波数特性において、増幅率の変化する周波数f1およびf2が低周波側に移動し、検出回路6には、調整前と比較して低い周波数f1以下の周波数帯域が強調された信号が入力される。また、検出回路6は、調整前と比較して低い周波数f2以上の周波数帯域の信号入力に対して、低い直流電圧を出力する。すなわち、相対的に低周波数帯域に対する感度を高くすることができる。これにより、反射波の進行方向の速度成分の小さな障害物、例えば、アンテナ23に対して横方向に移動する障害物に対する検知感度を上げ、反射波の進行方向の速度成分の大きな障害物、例えば、アンテナ23に対して奥行き方向に移動する障害物に対する検知感度を下げている。その結果、障害物を検知する検知領域の奥行きを抑えつつ、検知領域の視野角を広げることができる。
【0051】
上記のような手法により、障害物が横方向に移動する場合と前後方向に移動する場合とで、検出感度を適宜比較しながら、感度差が許容値以内になるようにコンデンサC1を調整すればよい。
【0052】
また、例えば、屋外で障害物検知センサを用いる際、雨滴や雪による反射波によって、実際には障害物が無い場合にも高周波数帯域に信号が検出されてしまうような場合には、以下のようにして検出感度を調整する。
【0053】
上記の状況下では、高周波数帯域に検出される信号が、真に障害物による反射波に起因するものであるか、雨滴による反射波に起因するもの(すなわち誤検出)であるかを区別することは困難である。従って、雨滴による反射波として検出され得る周波数の信号が検出されないようにする必要がある。
【0054】
この場合、フィルタ5のコンデンサC2の容量値を、大きくなるように調整することで、図7に示した周波数特性において、増幅率の変化する周波数f3が低周波側に移動する。その結果、高周波数帯域の信号を大きく減衰させることができる。
【0055】
上記のような手法により、雨滴による誤検出の有無を適宜判断しながら、誤検出の頻度が許容値以内になるようにコンデンサC3を調整すればよい。
【0056】
以上で説明したように、本発明の障害物検知センサは、バランス回路4及びフィルタ5の増幅率−周波数特性を調整可能にすることにより、状況に応じて、検出感度を調整可能である。
【0057】
上記の実施の形態では、バランス回路4において、コンデンサC1の容量値を可変とする場合を例に説明したが、抵抗R1及びR2のいずれか一方又は両方を調整可能にしてもよい。
この場合、周波数f1及びf2だけでなく、高周波数帯域の増幅率(R2/(R1+R2))をも変化させることが可能であるため、より細かい調整をすることが可能となる。
【0058】
また、上記の実施の形態では、増幅回路3の出力信号がバランス回路4を必ず通過する場合を例に説明した。しかし、本発明に係る障害物検知センサは、増幅回路3の出力信号を、バランス回路4を通さずに、フィルタ5に入力させるための迂回経路と、選択スイッチとを設け、いずれの経路を通してフィルタ5に信号を伝達させるかを選択可能にしてもよい。
例えば、検出感度をできる限り高くしたい場合には、ロスなく信号を伝達可能な迂回経路を選択するようにすればよい。
【0059】
また、上記の実施の形態では、フィルタ5の増幅率−周波数特性が調整可能である場合を例に説明したが、フィルタ5の増幅率−周波数特性は所定の値に固定されてもよい。
この場合、増幅率−周波数特性は、例えば、雨滴による反射に起因した誤検出を防ぐことができる特性にすればよい。
【0060】
また、上記の実施の形態では、バランス回路4の出力信号がフィルタ5を必ず通過する場合を例に説明した。しかし、バランス回路4の出力信号を、フィルタ5を通さずに、検出回路6に入力させるための迂回経路と、選択スイッチとを設け、いずれの経路を通して検出回路6に信号を伝達させるかを選択可能にしてもよい。
例えば、雨が降っている場合には、フィルタ5を通し、雨が降っていない場合にはフィルタ5を迂回させるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】障害物検知センサの構成を示すブロック図である。
【図2】ドップラーセンサの構成を示すブロック図である。
【図3】障害物の移動方向の定義を説明するための模式図である。
【図4】バランス回路の構成を示す回路図である。
【図5】バランス回路の増幅率−周波数特性を示す図である。
【図6】フィルタの回路構成を示す回路図である。
【図7】フィルタの増幅率−周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
【0062】
1 障害物検知センサ
2 ドップラーセンサ
3 増幅回路
4 バランス回路
5 フィルタ
6 検出回路
7 制御回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の周波数の電磁波を送出し、障害物により反射された前記電磁波の反射波を検出して、前記障害物の速度に応じた周波数の信号を出力するドップラーセンサと、
前記ドップラーセンサの出力信号を受け取り、当該出力信号を周波数帯域毎に異なる増幅率で伝達する信号処理部と、
前記信号処理部の出力信号を受け取り、当該出力信号の信号強度に基づいて前記障害物の有無を検知する検知部と、から構成される、
ことを特徴とする障害物検知センサ。
【請求項2】
前記信号処理部は、前記ドップラーセンサの出力信号を受け取り、当該出力信号を、第1の周波数以下の周波数帯域と前記第1の周波数よりも高い第2周波数以上の周波数帯域とで異なる増幅率で伝達するバランス回路、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の障害物検知センサ。
【請求項3】
前記バランス回路は、前記第1の周波数及び前記第2の周波数を変更する手段を備える、
ことを特徴とする請求項2に記載の障害物検知センサ。
【請求項4】
前記バランス回路は、入力端と出力端との間を接続する第1の抵抗と、出力端と接地電位との間を直列接続する第2の抵抗と第1の容量と、から構成され、前記第1の容量の容量値を変化させることにより、前記第1の周波数及び前記第2の周波数を変化させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の障害物検知センサ。
【請求項5】
前記信号処理部は、前記バランス回路の出力信号を受け取り、第3の周波数以下の周波数の信号を一定の増幅率で伝達し、前記第3の周波数をカットオフ周波数とするローパスフィルタを含む、
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の障害物検知センサ。
【請求項6】
前記バランス回路を通さずに、前記ドップラーセンサの出力信号を前記ローパスフィルタに伝達可能な第1の迂回経路と、
前記ドップラーセンサの出力信号を、前記バランス回路又は前記第1の迂回経路のいずれを通して前記ローパスフィルタに伝達させるかを選択するための第1の選択手段と、を更に有する、
ことを特徴とする請求項5項に記載の障害物検知センサ。
【請求項7】
前記ローパスフィルタは、前記第3の周波数を変更する手段を有する、
ことを特徴とする請求項5項または6項に記載の障害物検知センサ。
【請求項8】
前記ローパスフィルタは、入力端と出力端との間を接続する第3の抵抗と、出力端と接地電位との間を接続する第2の容量と、から構成され、前記第2の容量の容量値を変化させることにより、前記第3の周波数を変化させる、
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の障害物検知センサ。
【請求項9】
前記ローパスフィルタを通さずに、前記バランス回路又は前記第1の迂回経路の出力信号を前記検知部に伝達可能な第2の迂回経路と、
前記バランス回路又は前記第1の迂回経路の出力信号を、前記ローパスフィルタ又は前記第2の迂回経路のいずれを通して前記検知部に伝達させるかを選択するための第2の選択手段と、を更に有する、
ことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の障害物検知センサ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate