説明

集合住宅インターホンシステム

【課題】 保守や点検の際にも利用可能とすることで、携帯電話等を別途使用することなく作業者間で通話することを可能とする。
【解決手段】 分岐装置5は、システム保守等の際に作業者同士の通話に使用する送受話装置6を接続するための端子装置8と、送受話装置6のプラグ6aが差し込まれたら接続信号を制御装置4に送信する接続検出部13とを備えている。制御装置4は、接続信号を受けたら予め設定された管理室親機3等の所定の呼出先に対して呼出信号を送出し、呼出先の応答操作を受けて送受話装置6と呼出先との間の通話路を形成する通話制御部を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は集合住宅インターホンシステムに関し、詳しくはメンテナンス作業をスムーズに行うことができる集合住宅インターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の居室親機を備えた集合住宅インターホンシステムは、分岐器を介した送り配線により複数の居室親機が共通する伝送線に接続されている。そして、管理人が居住者と通話を行うための管理室親機や、呼出制御や通話路形成制御を行う制御装置等を備え、来訪者が共同玄関に設置された集合玄関機から訪問先の住戸を選択し、呼出先の居室親機が応答操作されたら通話することができるよう構成されている。
このような集合住宅インターホンシステムで使用される分岐器は、例えば特許文献1に記載されているような構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−218073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
集合住宅インターホンシステムを保守・点検する際、特に通信路の確認を行う場合は居室親機側と管理室親機側等離れた場所に夫々作業者を配置して行われる。そのため、作業者同士がトランシーバや携帯電話などの通話手段を使用して互いに連絡を採って作業を進めている。また、作業の監督者が作業指示等を行う場合は、通話手段を使用しても指示が伝わり難いことが多く、その場合は作業現場まで出かけて対応していた。このように、点検やメンテナンスは容易ではなかった。特に、火災感知器等のセキュリティ機器が接続されたシステムでは点検は頻繁に行われるため、そのたびに通話手段を用いたこのような点検が行われていたため、作業の簡易化が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点に鑑み、インターホンの通話機能をこのような保守や点検の際にも利用可能とすることで、携帯電話等を別途使用することなく作業者間で通話することができ、更に現場の映像等も伝送可能とする集合住宅用インターホンシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為に、請求項1の発明は、来訪者が居住者を呼び出すために共同玄関に設置された集合玄関機と、集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するために各住戸に設置された居室親機と、管理人が居住者等と通話するために管理室に設置された管理室親機と、集合玄関機と居室親機と管理室親機との間の通信を制御する制御装置とを有し、居室親機と制御装置とが、制御装置から分岐装置を介した送り配線により接続された集合住宅インターホンシステムにおいて、分岐装置は、システム保守等の際に作業者が他の作業者と通話するための送受話装置を接続する通信端子と、送受話装置の接続を検知して制御装置に通知する接続検出部とを有し、制御装置は、送受話器接続の通知を受けたら予め設定された管理室親機等の所定の呼出先に対して呼出信号を送出すると共に、呼出先の応答操作を受けて通話路を形成して送受話装置と呼出先との間で通話を可能とする通話制御部を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、送受話装置を分岐装置に接続することで、インターホンを構成する通話機器のうち特定の通話機器と通話することができる。そのため、作業者同士で通話するためにトランシーバや携帯電話を使用する必要がない。また、接続するだけで呼出操作することなく通話路が形成されるので、作業者の負担を軽減できる。
【0007】
請求項2の発明は、来訪者が居住者を呼び出すために共同玄関に設置された集合玄関機と、集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するために各住戸に設置された居室親機と、管理人が居住者等と通話するために管理室に設置された管理室親機と、集合玄関機と居室親機と管理室親機との間の通信を制御する制御装置とを有し、居室親機と制御装置とが、制御装置から複数の分岐装置を介した送り配線により接続された集合住宅インターホンシステムにおいて、分岐装置は、システムの保守等の際に作業者が作業者同士の通話に使用する無線型の送受話装置と通信を行う無線通信部を備える一方、制御装置は、無線通信部を介して送受話装置と通信を行う通話制御部を有し、通話制御部は、送受話装置から発信された呼出信号を無線通信部が受信したら、管理室親機等の所定の呼出先に対して呼出信号を送出すると共に、呼出先の応答操作を受けて通話路を形成して送受話装置と呼出先との間で通話を可能とすることを特徴とする。
この構成によれば、分岐装置に送受話装置と無線通信するための無線アダプタを設けることで、インターホンを構成する通話機器のうち特定の通話機器と無線式の送受話装置との間で通話することができる。そのため、作業者同士で通話するためにトランシーバや携帯電話を使用する必要がない。しかも、無線により通話できるため、作業者は動き易く作業し易い。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の構成において、無線型の送受話装置と通信するための送受信アンテナを、分岐装置本体と独立させた無線アダプタに設けたことを特徴とする。
この構成によれば、送受信アンテナを分岐装置本体と独立して設置でき、分岐装置の設置場所に送受信アンテナの設置場所が左右されないので、作業者が使用する送受話装置の近くに送受信アンテナを設置することができ、比較的弱い電波を使用しても良好な通話が可能となる。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成において、送受話装置はカメラを備える一方、呼出先の管理室親機等の機器はカメラの撮像映像を表示する表示部を備え、送受話装置は、通話時にカメラの撮像映像を送信する映像制御部を有し、呼出先の機器は通話時に撮像映像を表示部に表示することを特徴とする。
この構成によれば、通話中に作業現場の映像を通話先に送信することができる。そのため、現場まで出かけることなく管理室等から映像を見ながら現場作業員に対して作業指示を出すことができ、作業効率を上げることができる。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成において、送受話装置は、映像を表示する表示部と、通話先から通話中に伝送された映像を表示部に表示させる表示制御部を有する一方、呼出先の管理室親機等の機器にはカメラ等の映像送信手段が設けられて成ることを特徴とする。
この構成によれば、通話先から現場の作業者に対して映像を送信することができる。そのため、例えば作業マニュアルの撮像映像を送信すれば、口頭で説明する必要がないし、作業者も間違えにくい。更に図を交えて説明でき、作業効率を上げることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、送受話装置を集合住宅インターホンシステムの分岐装置に接続することで、インターホンを構成する通話機器のうち特定の通話機器と通話することができる。そのため、作業者同士で通話するためにトランシーバや携帯電話を使用する必要がない。
また、送受話装置にカメラを組み込むことで、現場まで出かけることなく管理室等から映像を見ながら現場作業員に対して作業指示を出すことができ、作業効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図である。
【図2】図1の分岐装置のブロック図である。
【図3】図1の制御装置のブロック図である。
【図4】伝送線上のパケットデータのタイミング図である。
【図5】本発明に係る集合住宅インターホンシステムの他の例を示す構成図である。
【図6】図5の分岐装置のブロック図である。
【図7】集合住宅インターホンシステムの他の例を示す送受話装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る集合住宅インターホンシステムの一例を示す構成図であり、1は来訪者が居住者を呼び出すために共同玄関に設置される集合玄関機、2は集合玄関機1からの呼び出しに居住者が応答するために各住戸に設置される居室親機、3は管理人が居住者等と通話するために管理室に設置される管理室親機、4は集合玄関機1と居室親機2と管理室親機3との間の通信を制御する制御装置、5は信号を分岐する分岐装置、6は点検やメンテナンス等で作業者が他の作業者と通話するために携行する送受話装置、8は送受話装置6を接続する差込端子8aを有する端子装置である。制御装置4と各分岐装置5,5,・・とは幹線L1の送り配線により接続され、集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3は分岐装置5に伝送線L2を介して接続されている。
【0014】
集合玄関機1は、来訪者が訪問先の住戸を選択して呼び出しを行うための操作部1a、通話するためのマイク1b及びスピーカ1c、来訪者を撮像するためのカメラ1d等を備えている。
【0015】
居室親機2及び管理室親機3は、通話するためのハンドセット2a,3a、集合玄関機1のカメラ1dの撮像映像の表示や各種情報を表示する表示部2b,3b、タッチパネルや操作ボタンから成る操作部2c,3c等を備えている。
【0016】
図2は分岐装置5のブロック図を示している。図2に示すように、分岐装置5は集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3等を幹線L1から分岐して接続するための分岐処理部11、送受話装置6の接続を検出して接続信号を制御装置4に送出させる接続検出部13、送受話装置6から伝送される通話信号や映像信号を所定のデータ信号に変更する処理を行うと共に、幹線L1や伝送線L2を介してデータ信号化されて伝送されてきた通話信号を送受話装置6で出力させるために所定の処理を行う信号処理部14等を備えている。
この分岐装置5は各フロアのEPS内等天井裏や壁面内に設置され、差込端子8aを備えた端子装置8のみ住戸のあるフロアの廊下に設置される。
【0017】
図3は制御装置4のブロック図を示している。制御装置4は図3に示すように、分岐装置5から送受話装置6の接続信号を受けた場合に、呼出信号を送信する呼出先を記憶する呼出先記憶部20、集合玄関機1や管理室親機3等から特定の呼出先を呼び出す呼出信号を受けて呼出先の居室親機2等に呼出信号を送信し、呼出先の応答操作を受けて通話路を形成したり、分岐装置5から送受話装置6の接続信号を受けて呼出先記憶部20に記憶されている呼出先に呼出信号を送信するCPU21、幹線L1を介して集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3、送受話装置6と通信する制御装置通信部22等を備えている。
【0018】
送受話装置6は図2に示すように、作業者の頭部に装着されるヘッドセットとして構成され、分岐装置5の差込端子8aに接続するプラグ6aを有し、通話のためのマイク6b及びスピーカ(イヤホン)6c、メンテナンス対象を撮像するためのカメラ7を備えている。ヘッドセットにすることで、手を塞ぐこと無く保守・点検作業を可能としている。
【0019】
このように構成された集合住宅インターホンシステムは次のように動作する。但し、集合玄関機1からの居住者を呼び出す呼出操作、呼び出しを受けた居室親機2からの応答操作等は従来の集合住宅インターホンシステムと同様であるため説明を省略し、ここでは送受話装置6を端子装置8に接続した場合の動作を中心に説明する。
端子装置8の差込端子8aに送受話装置6のプラグ6aが挿し込まれると、分岐装置5の接続検出部13が送受話装置6の接続を検出し、信号処理部14に接続信号を生成させる。生成された接続信号は制御装置4に対して出力され、通話路、映像路の確保を要求する。
【0020】
制御装置4は、通話路、映像路の確保を行うと共に、予め制御装置4に設定してあった接続先に呼出信号を送信する。具体的に、幹線L1、伝送線L2には、図4に示すようなパケットデータが周期的に伝送されており、接続信号を受けた制御装置4のCPU21は、インターホン保守のためのパケットMを確保し、送受話装置6による通話を可能とする。
【0021】
ここでは、接続信号を受けて呼出先に設定された通話機器を管理室親機3として説明する。管理室親機3は、呼出信号を受けると呼出音を報音し、差込端子8aの番号と送受話装置6に組み付けられているカメラ7が撮像した映像を表示部3bに表示する。分岐装置5から伝送される接続信号には差込端子8aのID情報が含まれており、制御装置4のCPU21がこの情報を読み取り、呼出先に送信する。
【0022】
この呼び出しを受けて、管理室にいる作業者が管理室親機3のハンドセット3aを持ち上げると通話路が形成され、送受話装置6を装着した作業者と管理室の作業者の間で通話が可能となる。この結果、管理室の作業者は現場の映像を見ながら現場の作業者と通話することができる。この通話状態は、送受話装置6側でプラグ6aを抜くか、管理室親機3でハンドセット3aを下ろすまで継続され、通話路が遮断されると映像路も遮断される。
【0023】
このように、送受話装置6を集合住宅インターホンシステムの分岐装置5に接続することで、インターホンを構成する通話機器のうち特定の通話機器と通話することができる。そのため、作業者同士で通話するためにトランシーバや携帯電話を使用する必要がない。また、接続するだけで呼出操作することなく通話路が形成されるので、作業者の負担を軽減できる。
更に、通話中に作業現場の映像を通話先に送信することができるため、現場まで出かけることなく管理室等から映像を見ながら現場作業員に対して作業指示を出すことができ、作業効率を上げることができる。
【0024】
図5は、本発明に係る集合住宅インターホンシステムの他の例を示している。上記図1の形態とは、送受話装置60と分岐装置50とが無線により通信する点が大きく異なっている。その他の構成は上記図1と同様である。以下、上記図1の形態との相違点を説明する。
【0025】
図6は分岐装置50のブロック図を示している。この図6に示すように、集合玄関機1、居室親機2、管理室親機3等を幹線L1から分岐して接続するための分岐処理部51、送受話装置60から送信される通話信号や映像信号を幹線L1や伝送線L2を介して伝送可能な信号に変換すると共に、幹線L1や伝送線L2を介して伝送されてきた通話信号を送受話装置60で送信するために所定の処理を行う信号処理部54に加えて、送受話装置60と無線通信する無線通信部53を備えている。
但し、図5に示すように、分岐装置50は分岐装置本体50aと無線アダプタ80とに分離されて形成され、無線通信部53はこの分離された無線アダプタ80に組み込まれている。
【0026】
無線アダプタ80は、送受話装置60と無線通信するアンテナ80aを有し、分岐装置本体50aに通信線80bを介して接続されている。分岐装置50は各フロアのEPS内等天井裏や壁面内に設置され、無線アダプタ80は分岐装置50の近くであって住戸のあるフロアの廊下等送受話装置60と良好な通信を行うことができる場所に設置されている。
【0027】
送受話装置60は、図6に示すように、通話のためのマイク6b及びスピーカ6c、カメラ7に加え、無線アダプタ80と無線通信するための無線送受信部6dを備えている。この無線送受信部6dと無線アダプタ80の間で実施される無線通信としては、例えばブルートゥース(Bluetooth(登録商標))による近距離無線通信が実施される。尚。この通信形態はジグビー(ZigBee(登録商標))を使用することもできる。
【0028】
尚、制御装置40の構成は上記図3のブロック図と同様であるが、CPU21は集合玄関機1や管理室親機3等から呼出信号を受けて呼出先の居室親機2等に呼出信号を送信し、応答操作を受けて通話路を形成する制御に加えて、無線アダプタ80を介して送受話装置60と通信を行い、送受話装置60から発信された呼出信号を近くの無線アダプタ80が受信したら、所定の呼出先に対して呼出信号を送信する。
【0029】
この送受話装置60による通話は次のように行われる。住戸のあるフロアの廊下に設置されている無線アダプタ80付近で、送受話装置60の図示しない通話ボタンを押下操作すると、無線送受信部6dから呼出信号が無線発信される。発信された呼出信号は無線アダプタ80の無線通信部53で受信され、制御装置40に対して伝送され、通話路、映像路の確保が要求される。
【0030】
呼出信号を受けた制御装置40は、通話路、映像路の確保を行うと共に、呼び出し先に設定されている管理室親機3に呼出信号を送信する。管理室親機3は、呼出信号を受けて呼出音を報音すると共に、表示部3bに無線アダプタ80の番号と、送受話装置60のカメラ7が撮像した映像を表示する。この呼び出しを受けて管理室親機3のハンドセット3aが取り上げられると通話路が形成され通話が可能となる。その後、送受話装置60の通話ボタンが再操作されるか、管理室親機3でハンドセット3aが下ろされると、終話される。
【0031】
このように、分岐装置50に送受話装置60と無線通信するための無線アダプタ80を設けることで、インターホンを構成する通話機器のうち特定の通話機器と無線式の送受話装置60との間で通話することができる。そのため、作業者同士で通話するためにトランシーバや携帯電話を使用する必要がない。しかも、無線により通話できるため、作業者は動き易く作業し易い。
また、分岐装置本体50aと無線アダプタ80は分離されているため、アンテナ80aを分岐装置本体50aと独立して設置でき、分岐装置本体50aの設置場所にアンテナ80aの設置場所が左右されない。そのため、作業者が使用する送受話装置60の近くにアンテナ80aを設置することができ、比較的弱い電波を使用しても良好な通話が可能となる。
【0032】
図7は、本発明に係る集合住宅インターホンシステムの更に他の例を示し、送受話装置61の構成のみ示している。他の構成要素は例えば上記図1と同様である。
図7に示すように、送受話装置61は通話するためのヘッドセット62と画像や映像を表示するための表示部63aを有する表示器63とを備えている。但し、この送受話装置61と通話路が形成される例えば管理室親機3には、映像を送信するためのカメラ或いは画像情報を読み取るスキャナ等の映像送信手段が接続される。
【0033】
表示器63は、分岐装置5と通信するための表示器通信部63a、ヘッドセットとの通信、表示部63aの表示制御に加え、表示器63を制御する表示器制御部63b、ヘッドセット62のプラグ6aを接続する差込端子63c、分岐装置5の端子装置8に接続するためのプラグ63d等を備えている。
送受話装置61にこのように表示器63を設けることで、通話路を形成した機器から伝送された画像情報や映像情報を表示器63に表示させながら通話することができ、例えば作業マニュアルの撮像映像を送信すれば、口頭で説明する必要がないし、現場の作業者も間違え難い。更に図を交えて説明でき、作業効率を上げることができる。
【0034】
尚、上記実施形態では、送受話装置6,60,61の呼出先を管理室親機3として説明したが、呼出先は集合玄関機1であっても良いし、居室親機2の何れか1台としても良い。また、送受話装置61に表示器63を設けた図7の構成では有線式として説明したが、表示器63に無線通信機能を設けて図5に示す様な無線式にしても良い。
【符号の説明】
【0035】
1・・集合玄関機、2・・居室親機,2b・・表示部、3・・管理室親機、3b・・表示部、4・・制御装置、5・・分岐装置、6・・送受話装置、6d・・無線送受信部、7・・カメラ、8・・端子装置、8a・・差込端子(通信端子)、13・・接続検出部、20・・呼出先記憶部、21・・CPU(通話制御部)、50・・分岐装置、50a・・分岐装置本体、60,61・・送受話装置、62・・ヘッドセット、63・・表示器、63a・・表示部、63b・・表示器制御部(表示制御部)、80・・無線アダプタ、80a・・アンテナ(送受信アンテナ)、80b・・通信線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
来訪者が居住者を呼び出すために共同玄関に設置された集合玄関機と、前記集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するために各住戸に設置された居室親機と、管理人が居住者等と通話するために管理室に設置された管理室親機と、前記集合玄関機と前記居室親機と前記管理室親機との間の通信を制御する制御装置とを有し、前記居室親機と前記制御装置とが、前記制御装置から複数の分岐装置を介した送り配線により接続された集合住宅インターホンシステムにおいて、
前記分岐装置は、システム保守等の際に作業者が他の作業者と通話するための送受話装置を接続する通信端子と、前記送受話装置の接続を検知して前記制御装置に通知する接続検出部とを有し、
前記制御装置は、前記送受話器接続の通知を受けたら予め設定された管理室親機等の所定の呼出先に対して呼出信号を送出すると共に、呼出先の応答操作を受けて通話路を形成して前記送受話装置と呼出先との間で通話を可能とする通話制御部を備えたことを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項2】
来訪者が居住者を呼び出すために共同玄関に設置された集合玄関機と、前記集合玄関機からの呼び出しに居住者が応答するために各住戸に設置された居室親機と、管理人が居住者等と通話するために管理室に設置された管理室親機と、前記集合玄関機と前記居室親機と前記管理室親機との間の通信を制御する制御装置とを有し、前記居室親機と前記制御装置とが、前記制御装置から複数の分岐装置を介した送り配線により接続された集合住宅インターホンシステムにおいて、
前記分岐装置は、システムの保守等の際に作業者が作業者同士の通話に使用する無線型の送受話装置と通信を行う無線通信部を備える一方、
前記制御装置は、前記無線通信部を介して前記送受話装置と通信を行う通話制御部を有し、
前記通話制御部は、前記送受話装置から発信された呼出信号を前記無線通信部が受信したら、管理室親機等の所定の呼出先に対して呼出信号を送出すると共に、呼出先の応答操作を受けて通話路を形成して前記送受話装置と呼出先との間で通話を可能とすることを特徴とする集合住宅インターホンシステム。
【請求項3】
前記無線型の送受話装置と通信するための送受信アンテナを、前記分岐装置本体と独立させた無線アダプタに設けたことを特徴とする請求項2記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項4】
前記送受話装置はカメラを備える一方、呼出先の管理室親機等の機器は前記カメラの撮像映像を表示する表示部を備え、
前記送受話装置は、通話時に前記カメラの撮像映像を送信する映像制御部を有し、呼出先の機器は通話時に前記撮像映像を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の集合住宅インターホンシステム。
【請求項5】
前記送受話装置は、映像を表示する表示部と、通話先から通話中に伝送された映像を前記表示部に表示させる表示制御部を有する一方、呼出先の管理室親機等の機器にはカメラ等の映像送信手段が設けられて成ることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の集合住宅インターホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−95224(P2012−95224A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−242601(P2010−242601)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】