説明

電力コンバータのためのコントローラおよびその動作方法

【課題】コンバータ(102)用コントローラ(116)と、このようなコントローラを動作する各方法とが提供される。
【解決手段】スイッチング動作により入力電力を受け取り、かつ、出力電力を供給するコンバータ(102)のコントローラ(116)であって、コンバータの出力電力に依存するフィードバック信号(114)を受け取る入力部(118)と、コンバータ(102)のスイッチング動作を制御するために、コンバータ(102)に制御信号(122)を供給する出力部(120)とを備え、制御信号(122)はフィードバック信号(114)に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、制御信号(122)は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号(123)を含み、高次の高調波はフィードバック信号(114)の受信と、スイッチングパターンの更新との間の時間遅延(406)から生じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力コンバータの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
サンプリングしたフィードバックデータを用いる閉ループ制御システムにおいて、フィードバック変数のサンプリングと、これらのフィードバック信号に応じたアクチュエータの変化との間には一定の遅延が存在する。たとえば、3相電源コンバータの場合、フィードバック変数は3相電流であり、アクチュエータは、実際には、3相電圧の振幅および位相の変化により3相電流が制御される、パルス幅変調(PWM)ブリッジである。
【0003】
典型的には、固定スイッチング周波数のPWMスキームにおいて、電流はPWM期間(PWM期間=1/(スイッチング周波数))全体において何度もサンプリングされ、これらの複数のサンプルの平均がコントローラにより用いられる電流フィードバック変数となる。この方法を用いて、高調波電流に関連するPWMスイッチング周波数の良好な減衰が実現される。しかし、電流のサンプリング、必要な算術計算の実行および電圧変化の間の遅延により、一定の位相遅延が制御ループに入ってしまう。すなわち、PWM電圧は、実際に、所定の遅延分、このサンプリングされた電流を変化させる。制御システムの安定性の観点から、特に、PWMブリッジに接続されたネットワークアレイを考慮する場合、これらの位相遅延が最小化されることが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記状況を鑑みて、上掲の問題の少なくとも1つを実質的に解消しまたは少なくとも低減させる、改善された特性を有するコンバータのコントローラを提供する改善された技術に対する要求が存在した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この要求は、独立請求項に係る発明により満たされる。本明細書中に開示される発明の有利な実施形態は、従属請求項に記載される。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、入力電力を受け取り、かつ、スイッチング動作により出力電力を供給するコンバータのコントローラが提供され、該コンバータは、コンバータの出力電力に依存するフィードバック信号を受け取る入力部と、コンバータのスイッチング動作を制御するために、コンバータに制御信号を供給する出力部とを備え、制御信号はフィードバック信号に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、制御信号は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号を含み、高次の高調波はフィードバック信号の受信と、スイッチングパターンの更新との間の時間遅延から生じる。
【0007】
本発明のこの態様は、許容可能なレベルの不所望の高調波を維持しつつ、同時にコンバータへの制御信号中の少なくとも1つの高調波補償信号によってこれらの高調波を補償することにより、フィードバック信号の受信とスイッチングパターンの更新との間の遅延が低減可能であるという着想に基づいている。
【0008】
一実施形態では、上記コンバータは電力コンバータ、たとえば、風力タービン装置の電力コンバータである。
【0009】
一実施形態では、出力電力は複数の位相、たとえば3つの位相(3相電力)を有する。たとえば、一実施形態では、出力電力は、各導電体中の電圧波の間で一定の時間オフセットでもって交流電流を搬送する複数の導電体(各位相に1つ)に供給される。他の実施形態では、出力電力は単相である。
【0010】
一実施形態では、上記コントローラは、変調信号を供給する変調信号発生器と、高調波補償成分を発生する補償発生器と、をさらに備え、該コントローラは、変調信号および高調波補償成分に依存する制御信号を供給する。
【0011】
一実施形態では、高調波補償成分は、PWM電圧中の不所望な高調波を補償するために適切な位相および大きさの1つまたは複数の高調波成分を含む。本明細書中、概して、高調波補償成分は、(適切な相および大きさの)このような高調波成分の1つ、または、別の実施形態では、このような高調波成分の複数を含む。
【0012】
別の実施形態では、上記コントローラは、変調信号と高調波補償成分とを加算し、和信号を発生する加算器をさらに備える。たとえば、一実施形態では、高調波補償成分は、変調信号に直接加えられる高調波成分である。このような場合、和信号が制御信号である。
【0013】
別の実施形態では、上記コントローラは、和信号を処理し、制御信号を発生する信号処理ユニットをさらに備える。たとえば、和信号は、スイッチングが行われる時間を得るために、基準信号、たとえば三角搬送波信号と比較される。
【0014】
別の実施形態では、上記コントローラは、複数の補償指標を保存するルックアップテーブルをさらに備え、各補償指標は各高調波補償成分に対応するものであり、補償発生器は、選択された補償指標に基づいて、高調波補償成分を発生する。さらに一実施形態では、補償発生器は、変調度、変調角および時間遅延の少なくともいずれか1つを受け取り、これに応じて、高調波補償成分を供給する。
【0015】
たとえば、一実施形態では、ルックアップテーブルは、複数の異なる変調度、変調角および時間遅延に関する補償指標を保存している。補償発生器は、このため、実際の変調度、変調角および時間遅延を受け取り、対応する補償指標に応じて選択するために構成されている。補償発生器は、選択された補償指標に基づいて高調波補償成分を発生する。
【0016】
別の実施形態では、出力電力は複数の位相を有し、複数の位相の電圧レベルが異なる時点において、スイッチングパターンの更新が行われる。たとえば、高調波補償信号なしに、スイッチングパターンの更新がゼロベクトルの中間点で行われ、ここで、ゼロベクトルとは電圧レベルが複数の位相のすべてに関して等しい時間間隔に相当する。本明細書に開示される実施形態に従って高調波補償信号を有することにより、スイッチングパターンの更新は、ゼロベクトルの中間点に依存せず、任意の時点で、すなわち有利には複数の位相の電圧レベルが異なる時点で行われうる。「複数の位相の電圧レベルが異なる時点」は、換言すれば、複数の位相のそれぞれについての制御信号成分が異なる時点である。
【0017】
他の実施形態では、時間遅延は、制御信号を決定するために必要な計算時間により決定される。たとえば、一実施形態では、時間遅延は意図的に長いものとされることはなく、必要な計算時間によってのみ定められる。この意味で、このような時間遅延はコントローラの構成に基づく最小の時間遅延である。
【0018】
本明細書に開示される発明の第2の態様では、コンバータ装置が提供され、該コンバータ装置は、第1の態様またはその実施形態に係るコントローラと、第1の態様に係るコンバータと、を備え、該コンバータは、スイッチング動作により、入力電力を受け取る入力部と、出力電力を供給する出力部と、を有する。
【0019】
本明細書に開示される発明の第3の態様によれば、入力電力を受け取り、かつ、スイッチング動作により出力電力を供給するコンバータのコントローラの動作方法が提供され、該方法は、コンバータの出力電力に依存するフィードバック信号を受け取るステップと、コンバータのスイッチング動作を制御するために、コンバータに制御信号を供給するステップと、を含み、制御信号はフィードバック信号に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、制御信号は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号を含み、高次の高調波は、フィードバック信号の受信と、スイッチングパターンの更新との間の時間遅延から生じる。
【0020】
第3の態様の一実施形態では、出力電力は複数の位相を有する。
【0021】
第3の態様の一実施形態では、上記方法は、変調信号を供給するステップと、高調波補償成分を発生するステップと、変調信号および高調波補償成分に依存する制御信号を供給するステップと、をさらに含む。
【0022】
さらに別の実施形態では、上記方法は、変調信号と高調波補償成分とを加算し、和信号を発生するステップをさらに含む。
【0023】
さらに別の実施形態では、上記方法は、複数の補償指標を保存するルックアップテーブルを用意するステップであって、各補償指標は各高調波補償成分に対応する、ステップと、複数の補償指標の少なくとも1つを選択するステップと、補償発生器が、選択された補償指標に基づいて、高調波補償成分(720)を発生するステップと、をさらに含む。
【0024】
第3の態様の他の実施形態では、出力電力は複数の位相を有し、複数の位相の電圧レベルが異なる時点において、スイッチングパターンの更新が行われる。
【0025】
本明細書中、概して、第3の方法の態様の各実施形態は、第1の装置の態様に関して記載された1つまたは複数の特徴および/または機能を含んでよい。このような場合、第1の態様に関して記載される装置の特徴は方法にかかる請求項の範囲を限定するものと考えられるべきではない。むしろ、装置に関して記載された特徴を少なくとも参照する際、このような装置の開示は各装置の特徴とは独立な各機能または各方法の特徴を明確に開示するものと理解されたい。
【0026】
すなわち、第3の態様の実施形態では、この方法は、第1の態様またはその実施形態にしたがって構成される。
【0027】
本明細書中に開示される発明の第4の態様では、コンピュータプログラムが提供され、該コンピュータプログラムは、第3の態様またはその実施形態に述べた制御方法をコンピュータに実行させる。
【0028】
本明細書中、コンピュータプログラムについての参照は、上記方法またはその実施形態の実行を調和させるためのコンピュータシステムを制御するための命令を含むプログラム要素および/またはコンピュータ読み取り可能な媒体の参照と同等であると意図される。
【0029】
コンピュータプログラムは、例えば、JAVA、C++のような任意の適したプログラム言語のコンピュータ読み取り可能な命令コードとして組み込まれてもよく、コンピュータ読み取り可能な媒体(リムーバブルディスク、揮発性または不揮発性メモリ、組込メモリ/プロセッサ等)に格納されていてもよい。指示コードは、コンピュータまたは意図された機能を実行するための任意の他のプログラム可能な装置のプログラムに動作可能である。コンピュータプログラムは、World Wide Webなどの、ダウンロード可能なネットワークから、入手可能であってもよい。
【0030】
本発明は、コンピュータプログラムソフトウェアにより実現されてもよい。しかし、本発明は、1または複数の特定の電子回路ハードウェアにより実現されてもよい。さらに、本発明は、ハイブリッドの形態、すなわち、ソフトウェアモジュールとハードウェアモジュールの組み合わせにより実現されてもよい。
【0031】
上記および下記において、コンバータ装置のコントローラ、コンバータ装置およびこのようなコントローラの動作方法に関して、本明細書中に開示された発明の例示的な実施形態が記載される。勿論、本明細書中に開示された発明の異なる態様に関連する特徴の組み合わせも可能であることに留意されたい。特に、ある実施形態は装置型の請求項を参照して記載され、他の実施形態は方法型の請求項を参照して記載される。しかし、当業者は、上記および下記の記載から、他に指摘しない限り、一つの態様に属する特徴の任意の組み合わせだけでなく、異なる態様または実施形態に関連する特徴の任意の組み合わせ、たとえば、本願に開示されると考えられる、装置型の請求項の特徴と方法型の請求項の特徴との組み合わせから理解するであろう。
【0032】
本発明の上記実施態様および他の態様および実施形態は、以下に示す実施例から明らかとなり、図面を参照して説明される。しかし、本発明はこれに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本明細書に開示される発明の実施形態に係るコンバータ装置を示す。
【図2】先のPWM期間におけるサンプルの平均が電流フィードバックとして用いられるPWM期間にわたる電流サンプリングを示す。
【図3】電流サンプリング点がPWM期間の中間点であるゼロベクトルの中間点における電流サンプリングを示す。
【図4】ゼロベクトルの後の中間点以外の時点におけるスイッチングパターンの更新を示す。
【図5】高調波の次数(x軸)およびスイッチングパターンの更新オフセットtc(y軸)に対する高調波電流の大きさ(z軸)を示す。
【図6】単相に関する、例示的な変調波および三角搬送波からのPWMスイッチングパターンの決定を示す。
【図7】本明細書に開示される発明の実施形態に係るコントローラを示す。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図面における記載は概略的なものである。異なる図面中、同様または同じ要素には同一の参照符号が付され、これらの要素の説明はこれらの要素が現れるごとに繰り返さない。
【0035】
図1は本明細書に開示される発明の実施形態に係るコンバータ装置100を示す。一実施形態において、コンバータ装置100は、全体として102で示されるコンバータを備える。コンバータ102は、入力電圧たとえばDC電圧を受け取る入力部104と、コンバータ102のスイッチング動作により出力電圧を提供する出力部106とを備える。一実施形態では、出力電力は3相電力である。したがって、出力部106は、3相に対応する3本の出力線108a、108b、108cを備える。
【0036】
一実施形態では、コンバータは1相当たり2つのスイッチング素子を有するパルス幅変調ブリッジを備える。スイッチング素子110は、図1に示されるように並列接続されたフリーホイールダイオードを有する絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)である。
【0037】
さらに、コンバータ装置100は、各出力線108a、108b、108cに接続されたフィードバック線112を有し、各相の出力電流を検出する。さらに、検出電流に応じて各フィードバック信号114を各相に供給するため、アナログ/デジタルコンバータ(A/Dコンバータ)113が各相に対して設けられている。
【0038】
コンバータ装置は、さらに、本明細書中に開示される発明の実施形態にしたがって構成されているコントローラ116を有する。コントローラ116は、コンバータ102の出力電力に依存するフィードバック信号114を受け取る入力部118を有する。さらに、コントローラは、コンバータ120に送られて、コンバータ102のスイッチング動作を制御する制御信号122を供給する出力部120を有する。たとえば、一実施形態では、スイッチング信号122はIGBTのゲートに送られるIGBTゲート信号である。
【0039】
一実施形態では、コントローラ116は、コントローラ116の少なくとも1つの機能を提供するコンピュータプログラムを実行するよう構成されたプロセッサ装置121を備える。
【0040】
一実施形態では、制御信号102は、フィードバック信号114に応じて更新されるスイッチングパターンに相応する。さらに、制御信号122は、出力電力中の高次の高調波を低減させる高調波補償信号123を含み、この高次の高調波とは、フィードバック信号の受信とスイッチングパターンの更新との間の時間遅延から生じるものである。
【0041】
さらに、図1には、リアクタ/インダクタの巻線124およびフィルタコンデンサ126が示されている。しかし、これらの要素は通常の機能を行うものであり、本明細書においてはさらに説明しない。
【0042】
以下、コンバータ装置の可能な動作スキームが記載され、本明細書に開示される発明の態様および実施形態の利点をさらに記載する。
【0043】
図2は、PWM期間における電流サンプリングを示し、ここで、先のPWM期間におけるN個のサンプルの平均が電流フィードバックとして用いられる。図2には、時間tにかけての図1の線108a、108b、108cにおける位相に相応する制御信号成分122a、122b、122cが示されている。図2にはさらに、固定スイッチング周波数に対応するPWM期間128が示されている。PWM期間はPWM期間=1(スイッチング周波数)として定義される。
【0044】
典型的には、PWMの全期間128にわたり何度も電流のサンプリングが行われる。なお、サンプリングは130で示されている。これらの複数(たとえばN個)のサンプルの平均が、電流フィードバック変数として用いられ、132で示される時間における更新されたスイッチングパターンが得られる。記載される方法は、高調波電流に関連するPWMスイッチング周波数の良好な減衰の方法を提供する一方で、区間1aおよび1bにおける電流のサンプリング、区間2aにおける必要な数学的計算の実行およびブリッジの出力におけるPWM電圧の各変化の間の時間遅延により、一定の位相遅延を入れてしまう。制御システムの安定性の観点から、特に、風力タービンのアレイまたはネットワーク接続されたPWMブリッジのアレイを考慮する場合、これらの位相遅延が解消されることが望ましい。図2に示されるようなスキームでは、効果的な遅延は500マイクロ秒(μs)である(たとえば風力タービンについて典型的な400μsのPWM期間を仮定)。
【0045】
図3は、電流サンプリング点がPWM期間の中間点である、ゼロベクトルの中間点302における「同期」電流サンプリングを示す。このスイッチングパターンは、ゼロベクトルの次の中間点(304で示す)において更新される。矢印306はフィードバック信号の受信とスイッチングパターンの更新との間の時間遅延を示す。
【0046】
すべての上側IGBTがオンであるか、または、すべての下側IGBTがオンであるかのようにIGBTがスイッチングされる状態は、ゼロベクトルとして知られ、このとき、PWMパルス発生のための正弦三角比較法における上側および下側のピークに等しい。上述のように、電流は、図3に示されるようにゼロベクトルの中間点(たとえばPWM期間の中間)でサンプリングされる。ゼロベクトルの中間点は、図3中、垂直の線により示されている。スイッチング周波数の高調波の好ましいキャンセリングが得られるため、この点、すなわち、ゼロベクトルの中間点で電流はサンプリングされる。図3に示すように、3相電流の同期サンプリングおよび(非対称PWM)ゼロベクトルの中間点におけるPWMパターンの更新という技術を使うと、3/4PWM期間のブリッジの出力に現れる電流サンプルと電圧との間の効果的な遅延が得られる。400μsのPWM期間を仮定すると、これは300μsの遅延に等しい。
【0047】
しかし、ゼロベクトルの中間点においてのみPWMスイッチングパターンを更新するという制約により、1/2PWM期間の遅延が入ることになる。これは制御計算のための十分な時間が確保されることにより、マイクロプロセッサシステムの処理に適している場合もあるが、導入される遅延が絶対的に最小なものではないので、制御ループの安定性の観点から最適な挙動は得られない。
【0048】
制御計算が1/2PWM期間ごとに実行される場合、100μsが効果的な遅延である。A/D変換に要する時間がゼロで、かつ、マイクロプロセッサのCPUリソースが無限であるという理想状態においても、したがってこの100μsは可能な最小の遅延である。
【0049】
これまでのウインドファームコレクタシステムに関して、経験的に、ウインドファームコレクタシステムにおける共振により、最小の位相ラグ(位相遅延)がコントローラにより導入されることが望ましい。共振は通常たとえば中電圧(MV)および/または高電圧(HV)ケーブルにより生じ、または、VAr補償のためのポテンシャルコンデンサバンクまたはACフィルタにより生じる。この最小の位相ラグにより、個々のネットワークブリッジ(またはタービン)レベルにおける、および、ネットワークブリッジ(またはタービン)の完全なアレイにわたる、ロバストな電流制御構成が実現可能である。この最小の位相遅延により、電流コントローラがACシステム共振との相互作用する可能性は低くなる。
【0050】
しかし、図2および3に記載されるPWMスイッチングパターンの電流サンプリングおよび更新の方法は、モータドライブコンバータ装置に適していることがわかる。
【0051】
これに比べ、高電力の送電系統に接続された電圧型インバータは、本明細書中に開示された本発明の一用途であるが、異なる制約がある。このような用途のコンバータが、たとえば、共振を含むウインドファームコレクタシステムに接続されているということから、従来のモータ制御用途よりもより厳しい、電流制御ループ安定性に関する新たな厳しい制限がある。
【0052】
しかし、PWM期間内の任意の時点におけるPWM変調波形(離散信号である)の更新は、PWM電圧の低次の高調波成分を増加させるため、ゼロベクトルの中間点以外におけるPWM期間内のスイッチングパターンの更新は直接のタスクではない。
【0053】
しかし、低次の高調波は望ましくは最小化され、すなわち、ゼロベクトルの中間点以外におけるスイッチングパターンの更新(または、実施形態では、PWM変調波形の更新)は、本明細書中に開示される発明の態様および実施形態により提供される概念無しでは適していないことがわかる。
【0054】
しかし、正弦三角比較が行われる、伝統的な「アナログ」型のPWMスキームでは、正弦または変調波形が連続的な(非サンプリング)波形であることは留意されたい。
【0055】
有利には、本明細書中に開示される発明の態様および実施形態により、ゼロベクトルの、後の中間点以外の時点におけるスイッチングパターンの更新が可能となる。
【0056】
たとえば、電流のサンプリングとPWMブリッジの電圧の更新との間の遅延を試しかつ低減するために、図4に示されるようなスキームが提案される。電流フィードバックは同じくゼロベクトルの中間点302においてサンプリングされる。これにはサンプリングされた電流のフィードバック信号中の高調波成分を最小化する利点がある。しかし、一実施形態によれば、図4はゼロベクトルの後の中間点以外の時点404におけるスイッチングパターンの更新を示し、電流サンプルの後の遅延(tc)が設定される。一実施形態では、遅延406がマイクロプロセッサが必要な計算を実行するために設定される時間であり、これらの計算はコントローラにより導入される効果的な遅延を低減するために最小化される。
【0057】
例示を目的とするものであるが、遅延406はtc=50μsであると仮定する。図4に提示されるスキームにより、コントローラにより導入される遅延が1/4PWM期間+50μsまで低減可能となる。すなわち、400μsのPWMに基づいて、電流はPWM期間ごとに二度、すなわち、200μsごとにサンプリングされる。PWMパターンは電流サンプリングの50μs後に更新され、これにより150μsの効果的な遅延が生じる。その利点は、コントローラ応答の、開ループ位相が−180°へとロールオフする時点が、0.5/300μs=3333ヘルツ(Hz)であることである。
【0058】
300μs(3/4PWM期間)の効果的な遅延を有する、図3に示される先のスキームについて同様に考えると、180°の位相はおおよそ0.5/300μs=1666Hzにおいて得られる。
【0059】
さらに、500μsの効果的な遅延を有する、図2に示される先のスキームについて同様に考えると、位相は0.5/500μs=1kHzにおいてロールオフする。
【0060】
コントロールシステムにおいて開ループシステムのゲインが、位相が−180°以下(≧)の角度までロールオフする周波数を超える周波数において1よりも大きい場合、対応する閉ループシステムは不安定となる。現実にAC直列共振は1よりも大きいゲインとなる。
【0061】
したがって、基本的に、上記提案の例示的な最小化された遅延スキームの1つの結果は、閉ループシステムが、3333Hz以下の周波数における共振に耐性を有することであり、一方で、図2および3に示すスキームは、図2の場合には1000Hz未満、または、図3の場合の1666Hz未満においてのみ耐性を有することである。実際には、共振は3kHz未満(<)の周波数において存在し、これにより、これらのスキームはACシステム共振に対する完全な耐性をもたらさない可能性がある。しかし、位相がロールオフする前の最大3333Hzの共振に耐性を有するコントローラを用いることによって、大きな改善が考えられる。
【0062】
しかし、ゼロベクトルの中間点においてPWMパターンを更新しないことにより、PWM出力電圧の低次の高調波電圧成分が増加する。
【0063】
図5は高調波の次数(x軸)およびスイッチングパターンの更新オフセットtc(y軸)にかけての高調波電流(z軸)の大きさを示す。
【0064】
1次の高調波(基本成分)は所望の信号に対応する。高次の高調波(最大約20次まで示される)が、スイッチングパターンがゼロベクトルの中間点以外の時点で更新される場合に現れる。図5からわかるように、ゼロベクトルにおいて、効果的にY軸上の0μsおよび200μsにおいて、低次の高調波電流はおおよそゼロであり、しかし、この間の点においては、このことは100μsにおける最小以外の場合にはあてはまらない。
【0065】
また、図5には、ゼロベクトルの中間点以外の時点で更新されるスイッチングパターンに関して、5次の高調波電流(しかし5次の高調波だけではない)が大きく増加していることが示されている。説明のみを目的とするものであるが、図5に示すスペクトルは、高調波電圧スペクトルを考慮可能である。
【0066】
しかし、図5に示されるシミュレーション結果は、出力電力中の高次の高調波を低減する高調波補償信号なしで得られた。
【0067】
以下では、高調波補償信号に関連する実施形態についてさらに説明する。
【0068】
一実施形態では、高調波補償信号はPWM変調波形に補償波形を導入することにより得られ、この補償波形は、ゼロベクトルの中間点以外の時点においてスイッチングパターンを更新することにより導入される高調波電圧を補償する。
【0069】
図6は、単相に関する、例示的な変調波形604および三角搬送波606からのPWMスイッチングパターン602の決定を示す(任意単位)。
【0070】
PWMスイッチングパターン602(ucは図1中のコンデンサ126にかかる電圧である)、変調波形604および三角搬送波606について、秒t(s)に関して描画されている。図6中の単相に関して示されるような変調波形は、いくつかの異なる手段により得られ、典型的には3次の高調波電圧成分または複数の一連の3次の高調波電圧成分が基本成分に加えられ、得られる出力電圧を最大化する。空間ベクトルPWM法によって、IGBTスイッチング時間の数学的計算により同様の出力電圧高調波スペクトルが得られる。変調波形604が三角搬送波606と交差する時点はスイッチングの発生を示し、線610により例示されている。
【0071】
適切な位相および大きさの一連の高調波成分が、図6の変調波形604に加えられ、図5のPWM電圧スペクトル中に存在する高調波電圧を補償し、得られるPWM電圧は低次の高調波電圧成分を含まないか、または、低次の高調波成分は少なくとも低減される。
【0072】
図7は本明細書中に開示される発明の実施形態に従うコントローラ116を示す。
【0073】
例示的実施形態では、コントローラ116はベクトル制御ユニット702および変調計算器704を有し、変調計算器704は、q軸成分(Vq)706およびd軸成分(Vd)708、ならびに、ベクトル制御のq軸およびd軸を定義する回転基準フレームの位置を示す位相角710を受け取る。ベクトル制御ユニット702から受け取る値に応じて、変調計算機704は変調度712および変調角714を計算する。さらに、変調信号発生器716が設けられており、変調信号発生器716はたとえば変調波形604の形態の変調信号を提供する。
【0074】
さらに、一実施形態では、補償発生器718が設けられており、補償発生器718は入力パラメタに応答して高調波補償成分720を発生する。一実施形態では、この入力パラメタは、変調度712、変調角714および電流のサンプリングとスイッチングパターンの更新との間の時間遅延tcである。一実施形態では、入力パラメタ714および電流サンプリングと対応するスイッチングパターン更新との間の時間遅延tcである。一実施形態では、高調波補償成分720はこれらの変数、変調度712、変調角714および時間遅延tc406の関数である。しかし、実施形態では、このような関数は、補償発生器718においてルックアップテーブルにより定義可能である。また、一実施形態では、コントローラ116は、変調信号604および高調波補償成分720に依存する制御信号122を提供する。
【0075】
一実施形態では、変調信号発生器716は3倍に強められた正弦基準波形またはルックアップテーブルを用い、あるいは、オンライン計算を用い、振幅、すなわち、変調波形604を得る。一実施形態では、別の高調波補償成分720が加算器724により変調波形604に加えられ、これにより、和信号726が発生される。
【0076】
一実施形態では、コントローラは和信号726を処理し、これにより制御信号122を発生する信号処理ユニット728をさらに有する。たとえば、一実施形態では、変調波形604は信号処理ユニット728により三角搬送波722と比較され、位相ラグ、すなわち、フィードバック信号の受信とスイッチングパターンの更新との間の時間遅延から生じる高調波を補償する個々の制御信号122を得る。
【0077】
デッドタイムの補償および/または他のブリッジ線形化特徴は、この図には記載されておらず、この技術に関して特定的に補償されない。代替的な技術がこれを実現するために存在すると考えられる。
【0078】
一実施形態では、高調波補償成分720は、変調度、変調角および電流のサンプリングとスイッチングパターンの更新との間の時間遅延「tc」に基づく、一連の正規化された高調波電圧を含む。
【0079】
一実施形態では、ルックアップテーブルが、1つまたは複数の定義パラメタたとえば変調度、変調角および時間遅延などに基づいて、高調波補償成分720を提供するために設けられている。一実施形態では、ルックアップテーブルは複数の補償指標を保存しており、各補償指標は各高調波補償成分に対応する。補償発生器は、選択された補償指標に基づいて高調波補償成分を発生する。典型的には、ルックアップテーブル(補償テーブル)は、得られるPWM電圧は変調度の動作範囲全体にわたる図5の高調波電圧を含まないように、所望の「tc」406に基づいてオフラインで計算される。
【0080】
記載されている技術は、ウインドファームACコレクタシステムに関連する周波数範囲にわたるデジタル電流コントローラにより導入される位相シフトにおいて大きく、技術的には有利な低減を可能とし、出力PWM波形中の不所望の低次高調波電圧の影響を受けないものでなければならない。
【0081】
本発明の実施形態では、本明細書中に開示されるすべての適したもの(たとえばコントローラ、構成部品、ユニットおよび装置)は、少なくとも部分的に、プロセッサ装置を本明細書中に開示されるそれぞれのものの機能を提供させる各コンピュータプログラムの形態で提供される。他の実施形態では、本明細書中に開示されるすべての適したものは、ハードウェアで提供されてもよい。他の(組み合わせ型の)実施形態では、いくつかのものはソフトウェアで提供され、他のものはハードウェアで提供されてもよい。
【0082】
本明細書に開示されるすべてのもの(たとえば、コントローラ、構成部品、ユニットおよび装置)は、いくつかの実施形態に記載される専用のものに限定されない。むしろ、本明細書中に開示される発明は、所望の機能を提供し続ける一方で、種々の方法において、および、装置レベルまたはソフトウェアモジュールレベルにおける種々の詳細により実施可能である。さらに、実施形態では、個別のもの(たとえばソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュールまたは組み合わせのモジュール)が本明細書に生地される各機能のために提供されてもよい。別の実施形態では、もの(たとえばソフトウェアモジュール、ハードウェアモジュールまたは組み合わせのモジュール(組み合わされたソフトウェア/ハードウェアモジュール))は本明細書中に開示される2つ以上の機能を提供する。一実施形態では、コントローラは各ソフトウェアモジュールに対応する少なくとも1つのコンピュータプログラムを実行する複数のプロセッサを有する処理装置を備える。
【0083】
「含む」、「有する」、「備える」の語は、他の要素またはステップを除外せず、「1つ」、「一」の語は、複数を除外しない。また、異なる実施形態に関連して記載された要素は組み合わせてもよい。また、請求項中の参照符号は請求項の範囲を限定するものと理解するべきではない。
【0084】
本発明の上記実施形態をまとめると、以下のことがいえる。
【0085】
コンバータ用コントローラと、このようなコントローラを動作する各方法とが提供される。コンバータは、入力電力を受け取り、一実施形態では、出力電力が複数の位相を有する場合、スイッチング動作により、出力電力を提供する。実施形態では、該コントローラは、コンバータの出力電力に依存するフィードバック信号を受け取る入力部と、コンバータのスイッチング動作を制御するために、コンバータに制御信号を供給する出力部とを備え、制御信号はフィードバック信号に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、制御信号は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号を含み、高次の高調波はフィードバック信号の受信と、スイッチングパターンの更新との間の時間遅延から生じる。
【0086】
本明細書中に開示される発明の実施形態は、1つまたは複数の以下の利点を有し、当業者には容易に理解される。
【0087】
1.電流ループ安定性および全体的なウインドファームの電流ループ安定性に関して、電流コントローラにより導入される位相ずれ/時間遅延の有利な低減が実現される。効果的な位相マージンを大きく増加させる能力は、電流コントローラが接続される電気系に対して少なくともある程度耐性を有するロバストな電流コントローラが実現可能であることを意味する。これを行う能力は、「1つのサイズですべてに適合(one size fits all)」のアプローチを複数タービンの電気接続に用いることができ、特定のウインドファーム構成の安定性マージンを評価するための個々の研究がほとんどまたは全く必要とされないことを意味する。典型的には、1つのウインドファームから次のウインドファームまで、コレクタシステムは、中電圧および/または高電圧ケーブルまたは架空送電線(および/または局所的に接続された力率補正装置または調整フィルタ)を有するが故に、それに関連する共振周波数の範囲を有する。
【0088】
2.上記事項1を達成し、結果としてのPWM中の高調波電圧のために、タービンが発生する高調波発生は解決できず、それは、PWM変調波形発生器における高調波補償テーブルの付加により解決される。
【0089】
3.実施形態では、ゼロベクトルの中間点以外の時点におけるPWM変調波形を更新することができる。
【0090】
4.本明細書中に開示される本発明の実施形態の利点は、制御の改善により十分な位相マージンが得られ、大きなコストとなる電力ハードウェアによる解決策に頼る必要なく、特定のウインドファームコレクタシステムを安定化するための電力フィルタを設ける必要がないことである。
【符号の説明】
【0091】
102 コンバータ、 114 フィードバック信号、 116 コントローラ、 122 制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電力を受け取り、かつ、スイッチング動作により出力電力を供給するコンバータ(102)のコントローラ(116)であって、
前記コンバータの出力電力に依存するフィードバック信号(114)を受け取る入力部(118)と、
前記コンバータ(102)のスイッチング動作を制御するために、前記コンバータ(102)に制御信号(122)を供給する出力部(120)とを備え、
前記制御信号(122)は前記フィードバック信号(114)に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、
前記制御信号(122)は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号(123)を含み、
前記高次の高調波は前記フィードバック信号(114)の受信と、前記スイッチングパターンの更新との間の時間遅延(406)から生じる、
ことを特徴とするコントローラ。
【請求項2】
前記コントローラ(116)は、
変調信号(604)を供給する変調信号発生器(716)と、
高調波補償成分(720)を発生する補償発生器(718)と、をさらに備え、
前記コントローラ(116)は、前記変調信号(604)および前記高調波補償成分(720)に依存する前記制御信号(122)を供給する、
請求項1記載のコントローラ。
【請求項3】
前記変調信号(604)と前記高調波補償成分(720)とを加算し、和信号(726)を発生する加算器(724)をさらに備える、請求項2記載のコントローラ。
【請求項4】
前記和信号(726)を処理し、前記制御信号(122)を発生する信号処理ユニット(728)をさらに備える、請求項3記載のコントローラ。
【請求項5】
複数の補償指標を保存するルックアップテーブルをさらに備え、
各補償指標は、各高調波補償成分(720)に対応するものであり、
前記補償発生器(718)は、選択された前記補償指標に基づいて、前記高調波補償成分(720)を発生する、
請求項2から4のいずれか1項記載のコントローラ。
【請求項6】
前記補償発生器は、
変調度(712)、変調角(714)および前記時間遅延(406)の少なくともいずれか1つを受け取り、
これに応じて、前記高調波補償成分(720)を供給する、
請求項2から5のいずれか1項記載のコントローラ。
【請求項7】
前記出力電力は複数の位相を有し、
前記複数の位相の電圧レベルが異なる時点(404)において、前記スイッチングパターンの更新が行われる、
請求項1から6のいずれか1項記載のコントローラ。
【請求項8】
前記時間遅延(406)は、前記制御信号(122)を決定するために必要な計算時間により決定される、請求項1から7のいずれか1項記載のコントローラ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項記載のコントローラ(116)と、
前記スイッチング動作により、入力電力を受け取る入力部(104)と、出力電力を供給する出力部(106)と、を有する前記コンバータ(102)と、
を備える、ことを特徴とするコンバータ装置(100)。
【請求項10】
入力電力を受け取り、かつ、スイッチング動作により出力電力を供給するコンバータ(102)のコントローラ(116)の動作方法であって、
前記コンバータ(102)の出力電力に依存するフィードバック信号(114)を受け取るステップと、
前記コンバータ(102)のスイッチング動作を制御するために、前記コンバータ(102)に制御信号(122)を供給するステップと、を含み、
前記制御信号(122)は前記フィードバック信号(114)に応答して更新されるスイッチングパターンに対応し、
前記制御信号(122)は出力電力における高次の高調波を低減する高調波補償信号(123)を含み、
前記高次の高調波は、前記フィードバック信号(114)の受信と、前記スイッチングパターンの更新との間の時間遅延(406)から生じる、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
変調信号(604)を供給するステップと、
高調波補償成分(720)を発生するステップと、
前記変調信号(604)および前記高調波補償成分(720)に依存する前記制御信号(122)を供給するステップと、
をさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記変調信号(604)と前記高調波補償成分(720)とを加算し、和信号(726)を発生するステップをさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
複数の補償指標を保存するルックアップテーブルを用意するステップであって、各補償指標は各高調波補償成分(720)に対応するものである、ステップと、
前記複数の補償指標の少なくとも1つを選択するステップと、
前記補償発生器(718)が、選択された前記補償指標に基づいて、前記高調波補償成分(720)を発生するステップと、
をさらに含む、請求項10から12のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
前記出力電力は複数の位相を有し、
前記複数の位相の電圧レベルが異なる時点(404)において、前記スイッチングパターンの更新が行われる、
請求項10から13のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
請求項10から14のいずれか1項記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−170324(P2012−170324A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−28434(P2012−28434)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Wittelsbacherplatz 2, D−80333 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】