説明

電力変換装置

【課題】簡易な構成で交流フィルタ回路の異常を検出可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】制御装置8は、電圧検出部6が検出した電圧VLに含まれる高調波成分を検出して、検出された高調波成分が設定値を超える場合に交流フィルタ回路4の異常を検出する。電圧検出部6は、制御装置8が変換部3を制御するために電力変換装置1に設けられる。この電圧検出部6を利用することによって、簡素な構成で交流フィルタ回路の異常を検出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電力変換装置に関し、特に、電力変換装置に含まれる交流フィルタ回路の異常を検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、直流電力を交流電力に変換する電力変換装置の出力側には、交流フィルタ回路が設けられている。この交流フィルタ回路は、一般に、リアクトル(L)およびコンデンサ(C)によって構成される。電力変換装置がスイッチング動作を行なうことによって直流電力が交流電力に変換される。交流フィルタ回路は、電力変換装置が出力する交流電力に含まれる高調波成分を除去する機能を担う。
【0003】
たとえば特開平8−331750号公報(特許文献1)は、交流フィルタ回路を備えた電力変換装置を開示する。この電力変換装置では、出力変圧器から出力される三相交流電圧の瞬時電圧波形が変圧器で検出される。その変圧器の出力波形に対応する三相交流が整流器で整流され、整流器の出力は、A/Dコンバータによりデジタル値に変換される。そのデジタル値の平均値が所定レベル外である状態が所定時間以上継続した場合に、停止命令がPWM(パルス幅変調)パルス発生回路に与えられる。これにより、PWMパルス発生回路は、インバータ装置が欠相したとしてインバータ装置の駆動を停止させる。
【0004】
たとえば特開昭63−245272号公報(特許文献2)は、インバータの保護回路を開示する。この保護回路は、交流フィルタ回路の出力電圧を検出する電圧検出器と、交流フィルタ回路の出力電圧に含まれる高調波成分を検出するノッチフィルタ回路と、このノッチフィルタ回路で検出された高調波成分を絶対値回路および平滑回路により、直流電圧に変換する変換回路と、この変換回路の直流電圧と、出力電圧歪率異常保護のセット値とが比較され該直流電圧が該セット値を超えるとインバータを停止する手段とからなる。
【0005】
たとえば特開2005−85088号公報(特許文献3)は、DC−DC変換装置とインバータ装置とACフィルタと、制御装置とを備えた電力変換装置を開示する。この制御装置は、可変の出力電圧補正指令値を発生させる。制御装置は、軽負荷時においてDC−DC変換装置の出力電圧を低下させる電圧低下手段を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−331750号公報
【特許文献2】特開昭63−245272号公報
【特許文献3】特開2005−85088号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
リアクトルの巻線間短絡、あるいはコンデンサの容量抜けといったことが発生した場合、交流フィルタ回路は完全には故障せずに中途半端に故障した状態となる。このような場合には、交流フィルタ回路の出力に高調波成分が生じる可能性がある。交流フィルタ回路の出力に高調波成分が生じた場合には、コンデンサへの高調波成分電流によって、交流フィルタのリアクトルあるいはコンデンサが過熱する可能性がある。
【0008】
このような問題を防ぐためには、交流フィルタ回路の出力に高調波成分が発生したときに、その高調波成分を検出できることが望ましい。しかしながら、その一方で、交流フィルタ回路の異常を検出するための構成が複雑になった場合、電力変換装置のコストが上昇することが懸念される。
【0009】
本発明の目的は、簡易な構成で交流フィルタ回路の異常を検出可能な電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある局面に係る電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換して交流電力を出力する変換部と、変換部の出力側に接続される交流フィルタ回路と、変換部と交流フィルタ回路との間に設けられて変換部から出力される電流を検出する電流検出部と、交流フィルタ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出部と、電流検出部が検出した電流および電圧検出部が検出した電圧の少なくとも一方から高調波成分を検出して、高調波成分が設定値を超える場合に交流フィルタ回路の異常を検出する異常検出部とを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な構成で交流フィルタ回路の異常を検出可能な電力変換装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施の形態に係る電力変換装置の概略構成図である。
【図2】実施の形態1に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図3】実施の形態2に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図4】実施の形態2に係る制御装置の構成の変形例を示した図である。
【図5】実施の形態3に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図6】実施の形態4に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。
【図7】実施の形態4に係る制御装置の構成の第1の変形例を示した図である。
【図8】実施の形態4に係る制御装置の構成の第2の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る電力変換装置の概略構成図である。図1を参照して、電力変換装置1は、直流電力を交流電力に変換して、その交流電力を負荷2へと供給する。電力変換装置1は、変換部3と、交流フィルタ回路4と、電流検出部5,7と、電圧検出部6と、制御装置8とを備える。交流フィルタ回路4は、リアクトル9とコンデンサ10とを備える。
【0015】
変換部3は、直流電力を交流電力に変換する。変換部3は、半導体スイッチング素子(図示せず)を含む周知のインバータ回路によって実現される。変換部3から出力される交流電力は、三相交流でもよいし単相交流でもよい。半導体スイッチング素子は、制御装置8からの信号によってオンおよびオフされる。半導体スイッチング素子の制御方式としては、たとえば周知のPWM(パルス幅変調)方式を用いることができる。
【0016】
交流フィルタ回路4は、リアクトル9およびコンデンサ10によって構成されるLCフィルタ回路である。交流フィルタ回路4は、変換部3から出力される交流電力に含まれる高調波成分を取り除く機能を担う。
【0017】
電流検出部5は、変換部3から出力される電流IAを検出して、その検出した電流IAを示す信号を制御装置8に出力する。電圧検出部6は、交流フィルタ回路4から出力される電圧VLを検出して、その検出した電圧VLを示す信号を制御装置8に出力する。電流検出部7は、交流フィルタ回路4から出力される(負荷2に供給される)電流ILを検出して、その検出した電流ILを示す信号を制御装置8に出力する。
【0018】
制御装置8は、電流検出部5によって検出された電流IA、電圧検出部6によって検出された電圧VLおよび電流検出部7によって検出された電流ILに基づいて、変換部3を制御するための信号を生成して、その信号を変換部3に送る。この信号は、変換部3に含まれる半導体スイッチング素子をオンおよびオフさせるための信号である。たとえば制御装置8は、電圧VLおよび電流IA,ILを検出するとともに、電圧VLを電圧指令値に近付けるためのフィードバック制御によって半導体スイッチング素子をオンおよびオフさせる。電圧指令値の生成には、
制御装置8は、交流フィルタ回路4の異常を検出する。すなわち、本発明の実施の形態では、制御装置8によって異常検出部が実現される。
【0019】
交流フィルタ回路4の異常が検出された場合、制御装置8は、交流フィルタ回路4の異常を検出したことを通知するための信号を出力する。この信号は、たとえば交流フィルタ回路4の異常を通知するためのランプを点灯させるための信号として用いられる。ただし、交流フィルタ回路4の異常を通知するための信号の具体的な利用方法は特に限定されるものではない。さらに制御装置8が交流フィルタ回路4の異常を検出したときには、制御装置8は、異常を通知するための信号を出力するだけでなく、変換部3の動作を停止させてもよい。
【0020】
次に、交流フィルタ回路4の異常を検出するための制御装置8の具体的な構成について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下に示した構成は、ハードウェアによって実現されてもよく、ハードウェアを動作させるソフトウェア(たとえばマイクロコンピュータを動作させるプログラム)によって実現されてもよい。
【0021】
[実施の形態1]
実施の形態1では、制御装置8は、電圧検出部6によって検出された電圧VLに基づいて、交流フィルタ回路4の異常を検出する。具体的には、制御装置8は、電圧検出部6が検出した電圧VLの高調波成分を検出し、その検出された高調波成分が設定値以上である場合に、交流フィルタ回路4の異常を検出する。
【0022】
図2は、実施の形態1に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。図2を参照して、制御装置8は、ハイパスフィルタ(HPF)11と、実効値演算部12と、比較回路13と、確認時限回路14とを備える。
【0023】
ハイパスフィルタ11は、電圧VLから高調波成分を取り出す。ハイパスフィルタ11のカットオフ周波数は、たとえば、電力変換装置1の出力周波数すなわち電圧VLの周波数の2倍に設定される。したがって電力変換装置1の出力周波数の2倍よりも大きな周波数を有する成分(通常は、電力変換装置1の出力周波数の奇数倍の周波数を有する成分)が電圧VLから取り出される。
【0024】
実効値演算部12は、ハイパスフィルタ11の出力を受けて、高調波成分の実効値を演算する。たとえば自乗和の平方根によって実効値が算出される。
【0025】
比較回路13は、実効値演算部12によって算出された実効値を設定値と比較する。この設定値は、外部から制御装置8に与えられていてもよく、制御装置8が予め保持していてもよい。実効値が設定値よりも大きい場合に、比較回路13は信号を出力する。実効値が設定値よりも大きいということは電圧VLの高調波成分が設定値よりも大きいことを意味する。
【0026】
確認時限回路14は、たとえばカウンタによって実現されて、比較回路13が信号を出力する時間をカウントする。比較回路13が信号を出力する時間が所定の時間を超えた場合に、確認時限回路14は交流フィルタ回路4の異常が検出されたことを示す信号を出力する。比較回路13が信号を出力する時間が所定時間に達するということは、交流フィルタ回路4が異常である可能性が高い。確認時限回路14によって、交流フィルタ回路4の異常を正しく検出することができる。
【0027】
以上のように、実施の形態1によれば、制御装置8は、電圧検出部6が検出した電圧VLに含まれる高調波成分を検出して、検出された高調波成分が設定値を超える場合に交流フィルタ回路4の異常を検出する。電圧検出部6は、制御装置8が変換部3を制御するために電力変換装置1に設けられる。この電圧検出部6を利用することによって、簡素な構成で交流フィルタ回路の異常を検出することができる。
【0028】
[実施の形態2]
実施の形態2では、制御装置8は、電流検出部5によって検出された電流IAに基づいて、交流フィルタ回路4の異常を検出する。具体的には、制御装置8は、電流検出部5によって検出された電流IAの高調波成分を検出し、その検出された高調波成分が設定値以上である場合に、交流フィルタ回路4の異常を検出する。
【0029】
図3は、実施の形態2に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。図3を参照して、制御装置8は、ハイパスフィルタ(HPF)21と、実効値演算部22と、比較回路23と、確認時限回路24とを備える。
【0030】
図2と図3とを比較すれば分かるように、実施の形態2に係る制御装置の構成は、実施の形態1に係る制御装置の構成と同様である。実施の形態2では、ハイパスフィルタ21によって、電流IAから高調波成分が取り出される。ハイパスフィルタ21のカットオフ周波数は、たとえば、電力変換装置1の出力周波数すなわち電圧VLの周波数の2倍に設定される。
【0031】
実効値演算部22、比較回路23、確認時限回路24の機能は、実効値演算部12、比較回路13、確認時限回路14の機能とそれぞれ同じである。実効値演算部22は電流IAの高調波成分の実効値を算出する。比較回路23は、実効値演算部22によって算出された実効値を設定値と比較する。この設定値は、外部から制御装置8に与えられていてもよく、制御装置8が予め保持していてもよい。実効値が設定値よりも大きい場合に、比較回路23は信号を出力する。実効値が設定値よりも大きいということは電流IAの高調波成分が設定値よりも大きいことを意味する。
【0032】
確認時限回路24は、たとえばカウンタによって実現されて、比較回路23が信号を出力する時間をカウントする。比較回路23が信号を出力する時間が所定の時間を超えた場合に、確認時限回路24は、交流フィルタ回路4の異常が検出されたことを示す信号を出力する。
【0033】
(実施の形態2の変形例)
図4は、実施の形態2に係る制御装置の構成の変形例を示した図である。図3および図4を参照して、この変形例では、制御装置8は、ハイパスフィルタ21に代えてバンドパスフィルタ(BPF)21Aを備える。なお、図4に示した構成のうちの残りの要素は、図3に示した対応する要素と同じである。
【0034】
バンドパスフィルタ21Aの通過帯域を適切に定めることによって、電流IAから、特定の周波数を有する高調波成分を取り出すことができる。通過帯域は、特に限定されるものではなく、たとえば、3次高調波、5次高調波、あるいは7次高調波(これらは一例である)がバンドパスフィルタ21Aから取り出されるように設定される。
【0035】
実施の形態2およびその変形例によれば、実施の形態1と同様に簡素な構成で交流フィルタ回路の異常を検出することができる。
【0036】
さらに、実施の形態2およびその変形例によれば、交流フィルタ回路4のリアクトルあるいはコンデンサを過熱させる要因である電流の高調波成分(変換部からの電流に含まれる高調波成分)を直接的に検出できる。したがって、交流フィルタ回路の異常の検出において検出精度を高めることができる。
【0037】
[実施の形態3]
図5は、実施の形態3に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。図5を参照して、実施の形態3に係る制御装置8は、異常検出部8A,8Bと、OR回路25とを備える。
【0038】
異常検出部8Aの構成は、実施の形態1に係る制御装置(図2参照)の構成と同様である。異常検出部8Bの構成は、実施の形態2に係る制御装置(図3参照)の構成と同様である。したがって、異常検出部8A,8Bの構成に関する詳細な説明は以後繰り返さない。OR回路25は、確認時限回路14,24の少なくとも一方が信号を出力する場合に、異常検出を示す信号を出力する。なお、異常検出部8Bの構成を、図4に示した構成に置き換えることもできる。
【0039】
実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様に簡素な構成で交流フィルタ回路の異常を検出することができる。さらに、実施の形態3によれば、電圧VLの高調波成分および電流IAの高調波成分の少なくとも一方が設定値を超えた場合に交流フィルタ回路4の異常が検出される。これにより交流フィルタ回路4の異常を検出できる確率を高めることができる。
【0040】
さらに、実施の形態3によれば、実施の形態2と同様に、交流フィルタ回路の異常の検出において検出精度を高めることができる。
【0041】
[実施の形態4]
実施の形態4では、制御装置8は、電流検出部5によって検出された電流IAと、電流検出部7によって検出された電流ILとの両方に基づいて、交流フィルタ回路4の異常を検出する。具体的には、制御装置8は、電流IAの瞬時値および電流ILの瞬時値の差分を生成する。この差分を「偏差電流」と呼ぶ。偏差電流は、交流フィルタ回路4のコンデンサ10に流れる電流に対応する。偏差電流の値が設定値以上である場合に、制御装置8は、交流フィルタ回路4の異常を検出する。
【0042】
図6は、実施の形態4に係る制御装置の構成を示した機能ブロック図である。図6を参照して、制御装置8は、減算部30と、実効値演算部32と、比較回路33と、確認時限回路34とを備える。
【0043】
減算部30は、電流IAの値から電流ILの値を減算する。減算部30の出力は、偏差電流の値に対応する。実効値演算部32は、偏差電流の実効値を算出する。実施の形態1〜3と同様に、たとえば自乗和の平方根によって実効値が算出される。
【0044】
比較回路33は、実効値演算部32によって算出された実効値を設定値と比較する。この設定値は、外部から制御装置8に与えられていてもよく、制御装置8が予め保持していてもよい。実効値が設定値よりも大きい場合に、比較回路33は信号を出力する。
【0045】
確認時限回路34は、たとえばカウンタによって実現されて、比較回路33が信号を出力する時間をカウントする。比較回路33が信号を出力する時間が所定の時間を超えた場合に、確認時限回路34は、交流フィルタ回路4の異常が検出されたことを示す信号を出力する。
【0046】
(実施の形態4の変形例)
図7は、実施の形態4に係る制御装置の構成の第1の変形例を示した図である。図6および図7を参照して、この変形例では、図6に示された構成にローパスフィルタ(LPF)31が追加される。ローパスフィルタ31は、減算部30と実効値演算部32との間に設けられる。
【0047】
ローパスフィルタ31は、減算部30によって算出された偏差電流から、負過電流ILの影響を取り除くために設けられる。ローパスフィルタ31のカットオフ周波数は、たとえば負過電流ILの周波数に設定される。
【0048】
図8は、実施の形態4に係る制御装置の構成の第2の変形例を示した図である。図7および図8を参照して、この変形例では、図7に示された減算部30に、電流検出部5によって検出された電流IAおよび電流検出部7によって検出された電流ILに加えて、電流ICの値が入力される。電流ICは、コンデンサ10に流れる電流の計算値である。減算部30は、電流IAの値から電流ILの値および電流ICの値を減算して、その減算結果(IA−IL−IC)を出力する。
【0049】
実施の形態4およびその変形例によれば、実施の形態1と同様に簡素な構成で交流フィルタ回路の異常を検出することができる。
【0050】
また、図1に示した負荷2が整流器負荷である場合がある。実施の形態4およびその変形例によれば、偏差電流を算出することによって、電流IL(負過電流)の高調波成分の影響を電流IAから取り除くことができる。これにより、実施の形態4およびその変形例によれば、実施の形態2よりも交流フィルタ回路の異常をより正確に検出することができる。
【0051】
なお、図6、図7あるいは図8に示された構成を図5に示された異常検出部8Bに適用することができる。
【0052】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0053】
1 電力変換装置、2 負荷、3 変換部、4 交流フィルタ回路、5,7 電流検出部、6 電圧検出部、8 制御装置、8A,8B 異常検出部、9 リアクトル、10 コンデンサ、11,21 ハイパスフィルタ、12,22,32 実効値演算部、13,23,33 比較回路、14,24,34 確認時限回路、21A バンドパスフィルタ、25 OR回路、30 減算部、31 ローパスフィルタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電力を交流電力に変換して前記交流電力を出力する変換部と、
前記変換部の出力側に接続される交流フィルタ回路と、
前記変換部と前記交流フィルタ回路との間に設けられて前記変換部から出力される電流を検出する第1の電流検出部と、
前記交流フィルタ回路から出力される交流電圧を検出する電圧検出部と、
前記第1の電流検出部が検出した電流および前記電圧検出部が検出した電圧の少なくとも一方から高調波成分を検出して、前記高調波成分が設定値を超える場合に前記交流フィルタ回路の異常を検出する異常検出部とを備える、電力変換装置。
【請求項2】
前記異常検出部は、前記電圧検出部が検出した電圧に含まれる前記高調波成分を検出して、前記高調波成分が設定値を超える場合に前記交流フィルタ回路の異常を検出する、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記異常検出部は、前記第1の電流検出部が検出した電流に含まれる前記高調波成分を検出して、前記高調波成分が設定値を超える場合に前記交流フィルタ回路の異常を検出する、請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記電力変換装置は、前記交流フィルタ回路の出力側に設けられて、前記交流フィルタ回路から負荷に流れる電流を検出する第2の電流検出部をさらに備え、
前記異常検出部は、前記第1の電流検出部が検出した電流の瞬時値から前記第2の電流検出部が検出した電流の瞬時値を減算することによって偏差電流を算出して、前記偏差電流の高調波成分が設定値を超える場合に前記交流フィルタ回路の異常を検出する、請求項1に記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−93949(P2013−93949A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233725(P2011−233725)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(501137636)東芝三菱電機産業システム株式会社 (904)
【Fターム(参考)】