電力送信の方法、装置及びシステム
【解決手段】負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバに電力を送信するトランスミッタである。トランスミッタは、電力のパルスを生成するパルス発生器を含んでいる。トランスミッタは、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを含み、アンテナを通じて、パルスはトランスミッタから送信される。電力送信システムは、如何なるデータも含まない電力のパルスのみを送信する。電力送信方法は、負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する。負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する装置は、複数のトランスミッタを含んでおり、各トランスミッタは、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する。電力送信システムは、電力トランスミッタによって送信される電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するが、クロック信号としてパルスを用いない。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<発明の分野>
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへの電力送信に関するものである。より具体的には、本発明は、負荷に電力を供給するためのレシーバへの電力送信に関するものであり、電力はパルスで送信され、レシーバは望ましくはDC−DC変換器を有しておらず、又は、電力のパルスは如何なるデータも含んでおらず、又は、レシーバは、DC−DC変換器を駆動するクロックとしてパルスを用いない電力送信に関するものである。
【背景技術】
【0002】
<発明の背景>
現行の無線周波数(RF)電力送信手法は、連続波(CW)システムを使用している。これは、トランスミッタが、定量の電力を遠隔ユニット(アンテナ、整流器、デバイス)へ連続的に供給するものである。しかしながら、整流器の効率は、アンテナによって受信された電力に比例する。この問題に対処するために、電力送信の新規な方法が開発されており、この方法には、送信された電力をパルシングすること(pulsing)(オン/オフ・キーイング(OOK)搬送周波数)が含まれる。
【発明の開示】
【0003】
<発明の要旨>
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタには、電力のパルスを生成するパルス発生器を含んでいる。トランスミッタは、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを含んでおり、アンテナを通じて、パルスはトランスミッタから送信される。
【0004】
本発明は、電力送信のシステムに関する。システムには、如何なるデータも含まない電力のパルスのみを送信するトランスミッタを含んでいる。システムは、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいる。
【0005】
本発明は、電力をレシーバに送信し、負荷に電力を供給する方法に関する。該方法には、パルス発生器を用いて電力のパルスを生成するステップを含んでいる。パルスが、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを通じて、負荷に電力を供給するレシーバに送信されるステップを含んでいる。
【0006】
本発明は、電力を送信する方法に関する。該方法には、トランスミッタを用いて電力のパルスを送信するステップを含んでいる。該方法には、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを、負荷に電力を供給するレシーバで受信するステップを含んでいる。レシーバは、整流器を有しており、整流器の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信と比較して増大する。
【0007】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバへ電力を送信する装置に関する。該装置は、複数のトランスミッタを含んでおり、トランスミッタは夫々、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する。
【0008】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバへ電力を送信する方法に関する。該方法は、複数のトランスミッタを有する装置から、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する。
【0009】
本発明は、電力送信のシステムに関する。システムは、電力のパルスを送信するトランスミッタを含んでいる。システムは、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいるが、レシーバはパルスをクロック信号として用いない。
【0010】
本発明は、電力送信のためのシステムに関する。システムは、電力のパルスを送信する手段を含んでいる。システムは、送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいるが、レシーバは、パルスをクロック信号として用いない。
【0011】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタは、電力のパルスを生成する手段を含んでいる。トランスミッタは、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを含み、アンテナを通じてパルスはトランスミッタから送信される。
【0012】
添付の図面には、発明の望ましい実施例及び発明を実施する望ましい方法が示されている。
【0013】
<詳細な説明>
図面を参照すると、幾つかの図を通じて同様の符号は同様又は同一の部品を示しており、より具体的には、図2では、トランスミッタ(12)を示しており、該トランスミッタ(12)は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)であって、DC−DC変換器(36)を有していないレシーバ(32)へ電力を送信する。トランスミッタ(12)は、電力のパルスを生成するパルス発生器(14)を含んでいる。トランスミッタ(12)は、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を含んでおり、該アンテナ(18)を通じて、パルスがトランスミッタ(12)から送信される。
【0014】
パルス発生器(14)は、出力を有する周波数発生器(20)と、周波数発生器(20)及びアンテナ(18)と通信可能に接続される増幅器(22)とを含むことが望ましい。
【0015】
トランスミッタ(12)は、周波数発生器(20)又は増幅器(22)を制御し、パルスを形成するイネーブラ(enabler)(24)を含むことが望ましい。イネーブラ(24)は、パルス間の時間長(time duration)を、パルスの送信周波数の関数として規定することが望ましい。時間長は、周波数発生器(20)出力の1サイクルの半分より大きいことが望ましい。送信パルスの電力は、連続波電力送信システム(10)の平均電力と等しいことが望ましい。パルスの平均伝量Pavgは、望ましくは、次の式によって規定される。
PAVG=PPEAK(TPULSE)/TPERIOD
パルスは、任意のISM帯域又はFM無線帯域でも送信することができる。
【0016】
パルス発生器(14)は、パルス間で連続量の電力を生成したり、図7a及び図7bに示されるように、連続的に異なる出力周波数若しくは異なる振幅のパルスを生成するようにすることもできる。後者の場合、パルス発生器(14)は、複数の周波数発生器(20)と、増幅器(22)と、周波数発生器(20)及び増幅器(22)と通信可能に接続されている周波数セレクタ(39)とを含んでおり、該周波数セレクタは、周波数発生器(20)から増幅器(22)への正しい周波数を決定及び移動させる。
【0017】
或いは、パルス発生器(14)は、パルス間でデータを送信したり、データをパルスで送信したり、これら両方とすることもできる。
【0018】
或いは、トランスミッタ(12)は、図6aに示すように、周波数発生器(20)又は増幅器(22)を制御して、パルスを形成するゲインコントロール(26)を含むこともできる。ゲインコントロール(26)は、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定することが望ましい。
【0019】
本発明は、図2に示すような電力送信のシステム(10)に関する。システム(10)は、如何なるデータも含まない電力のパルスだけを送信するトランスミッタ(12)を含んでいる。システム(10)は、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを受信して、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)を含んでいる。
【0020】
レシーバ(32)は、整流器(28)を含むことが望ましい。整流器(28)の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して、5パーセント以上増大されることが望ましい。整流器(28)の効率は、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して、100パーセント以上増大されることが望ましい。
【0021】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する方法に関する。該方法は、パルス発生器(14)を用いて電力のパルスを生成するステップを含んでいる。パルスは、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を通じて、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)に送信されるステップを含んでいる。
【0022】
本発明は、電力を送信する方法に関する。該方法は、トランスミッタ(12)を用いて電力のパルスを送信するステップを含んでいる。該方法は、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)で受信するステップを含んでいる。レシーバ(32)は整流器(28)を有しており、該整流器(28)の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して増大する。
【0023】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する装置に関する。該装置は、複数のトランスミッタ(12)を含んでおり、該トランスミッタ(12)は夫々、図6aに示すように、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)によって受信される電力のパルスを生成する。
【0024】
装置は、各トランスミッタ(12)と通信可能に接続されるコントローラを含んでいる。各トランスミッタ(12)は、コントローラによって関連するタイムスロットが割り当てられることで、複数のトランスミッタ(12)からの唯一のパルスが所定時間に送信されることが望ましい。装置は、複数のタイムスロットセレクタを含んでいることが望ましい。各トランスミッタ(12)は、複数のタイムスロットセレクタの内の対応するタイムスロットセレクタと通信可能に接続される。コントローラは、各セレクタにコントロール信号を出し、割り当てられたタイムスロットに対して対応するトランスミッタ(12)を作動させる。
【0025】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する方法に関する。該方法は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)によって受信される電力のパルスを、複数のトランスミッタ(12)を有する装置から生成するステップを含んでいる。
【0026】
本発明は、電力送信のシステム(10)に関する。システム(10)は、電力のパルスを送信するトランスミッタ(12)を含んでいる。システム(10)は、レシーバ(32)を含んでおり、図3bに示すように、レシーバ(32)は、負荷(16)に電力を供給するために、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを受信するが、パルスはクロック(34)信号として使用されない。
【0027】
本発明は、電力送信のためのシステム(10)に関する。システム(10)は、図2、図4、図5、図6b、図7a、図8a、図9a、図10a、図11及び図12aに示すように、電力のパルスを送信する手段を含んでいる。システム(10)は、受信手段を含んでおり、該受信手段は、図3aに示すように、負荷(16)に電力を供給するために、送信手段によって送信された電力のパルスを受信するが、パルスはクロック(34)信号として使用されない。
【0028】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)であって、DC−DC変換器(36)を有していないレシーバ(32)へ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタ(12)は、図2、図4、図5、図6b、図7a、図8a、図9a、図10a、図11及び図12aに示すように、電力のパルスを生成する手段を含んでいる。トランスミッタ(12)は、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を含んでおり、該アンテナ(18)を通じて、パルスはトランスミッタ(12)から送信される。
【0029】
<パルス送信法(PTM)−1>
発明の実施に際し、現行の無線周波数(RF)電力送信の手法では、連続波(CW)システムが使用されている。これは、トランスミッタ(12)が、定量の電力を遠隔ユニット(アンテナ、整流器、デバイス)に連続的に供給するものである。しかしながら、整流器(28)の効率は、アンテナ(18)によって受信された電力に比例する。この問題に対処するために、電力送信の新規な方法が開発されており、この方法には、送信された電力をパルシングすること(オン/オフ・キーイング(OOK)搬送周波数)が含まれる。送信のパルシングは、高いピーク電力レベルで、CWシステムに相当する平均値を得ることを可能にする。この概念を図1a〜図1dに示している。各パルスは、振幅が異なっていてもよいことに着目すべきである。
【0030】
図1aに示すように、CWシステムは、一定/平均の電力P1を供給する。これにより、整流回路は、図1cに示すように、受信電力を効率E1で変換する。パルス送信法についても同様に、図1bに示すように、平均電力はP1であるが、一定ではない。その代わりに、電力は、P1のX倍でパルシングされ、平均電力P1が得られる。これにより、システムが、監督官庁によって評価を受ける際に、該システムがCWシステムと同等であると認められる。この方法の主たる利点は、整流回路の効率をE2まで増大できることである。これは、デバイスが、両方のシステムで平均送信電力が不変であっても、利用可能な電力及び電圧の増大を確認できることを意味する。直流(DC)電力が増大していることは、図1dに示される。図では、E1及びE2が、夫々DC1及びDC2に対応している。このシステム(10)のブロック図は、図2に示される。受信回路は、多くの異なった形態を採ることができる。機能的なデバイスの一例は、特許第6615074号(Apparatus for Energizing a Remote Station and Related Method)に示されており、引用をもって本願への記載加入とする。
【0031】
パルシングは、最初に周波数発生器(20)と増幅器(22)をイネーブリング(enabling)することで実現される。次に、イネーブル線(enable line)は、この時点においてイネーブルされ、周波数発生器(20)又は増幅器(22)の一方に切り替えられて(toggled)、デバイスの1つの再イネーブル(re-enable)を無効にする。この作用によって、パルス出力が生成される。一例として、周波数発生器(20)のイネーブル線が、ONとOFFで切り替えられると、これに対応して、RFエネルギーが生成され、その後、RFエネルギーが生成されなくなる。
【0032】
PTMをCWシステムと区別するために、パルス間の最短時間長を規定することが必要になる。この時間は、送信周波数の関数であり、周波数発生器(20)からの出力の1サイクルの半分に制限される。OFF時間をさらに低減することは可能であるが、正側の振幅(positive swing)又は負側の振幅(negative swing)間のスイッチングにより、アンテナ(18)に送られる調波が生成される。これにより、搬送周波数以外の周波数がさらに送信されることとなり、他の周波数帯域との干渉が生じることもある。しかしながら、実際には、そのような高速なスイッチングには利点がないであろう。周波数発生器(20)、アンプ及び整流器(28)の応答時間は、たいてい記載された短時間長よりも長い。これは、システムが、それほど速く変化に応答できず、PTMシステムの利点が低減することを意味する。
【0033】
各ブロックの例は以下のとおりである。
【表1】
【0034】
図3は、搬送周波数を用いて、如何にしてパルス波形が構成されるかを示している。図示のように、パルスは、送信周波数の時間長及び振幅を単に伝えるだけである。また、図示されるように、パルス送信の平均電力は、簡単な等式で規定される。得られるパルス信号の平均は、CW信号と等しい。
【0035】
本方法の適用される例として、890〜940MHzを挙げることができる。連邦通信委員会(FCC)は、連邦規制基準(CFR)タイトル47のセクション15.243において、この帯域での運用要件を記載している。この仕様を付録Aに示している。この帯域に関する規則は、放射限度は平均値検出器で測定され、送信ピークはセクション15.35によって制限されることが記載されており、これを付録Bに示している。この規則では、放射のピークは、その周波数帯域について提示された平均電力の20dB(100倍)に制限されると記載している。これは、図1bにおける上限X=100に対応している。
【0036】
本方法は、あらゆる周波数で機能することに注目されるべきである。試験は、98MHzのFM無線帯域で実施した。試験は、無線サービスとの干渉を避けるために遮蔽された部屋で実施した。パルスのデューティサイクルは、夫々表2と表3に示すように、100ミリ秒(ms)と1秒の一定周期で、100パーセント(CW)から1パーセントまで変化させた。パルスの振幅は、平均電力1ミリワット(mW)を得るように調整した。表には、試験した種々のデューティサイクルと、レシーバ(32)によって変換されたDC電圧及び電力が示されている。受信回路は、図2に示されている。表3に示されるように、デューティサイクルを100%から1%まで変化させることで、受信DC電圧は、約10倍に増大し、電圧は、約100倍に増加している。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
本方法を適用することのできる有用な周波数帯域の例として他には、ISM帯域(Industrial Scientific, and Medical band)が含まれる。この帯域は、工業用機器、科学用機器、医療用機器に割り当てられるように定められたものであり、各機器は、認可された無線通信に悪影響を及ぼす干渉を防止するために、この無線周波数スペクトル内の周波数で電磁エネルギーを放出する。これらの帯域には、以下のものが含まれる。6.78MHz±15KHz、13.56MHz±7KHz、27.12MHz±163KHz、40.68MHz±20KHz、915MHz±13MHz、2450MHz±50MHz、5800MHz±75MHz、24125MHz±125MHz、61GHz±250MHz、122.5GHz±500MHz及び245GHz±1GHz。
【0040】
パルス送信システム(10)は、多くの利点を有する。それらの内の幾つかを以下に示す。
1.システム(10)の全体的な効率は、整流器(28)の効率の増大によって増大する。これを説明するために、表3のデータを試験することができる。CWシステム(100%デューティサイクル)は、1.00%PTMが27.821uWを得る時、0.255uWの電力を受信して変換できた。これは、10,000%倍以上の効率増大である。
2.CWシステムと平均を比較すると、より大きい出力電圧を得ることができる。これは、整流器(28)の効率の増大に起因している。さらに、それは、大電力パルスをファクターとしており、図2中、フィルタ(30)への入力にて大電圧パルスが生成される。大電圧パルスは、フィルタ処理され、負荷(16)が大きいと想定して、より大きい電圧をもたらす。
3.システム効率が増加することによって、より少ない平均送信電力の使用で、同じ受信DC電力の獲得が可能となる。これは、以下の利点をもたらす。
a.トランスミッタからの人間の安全距離(人間の安全距離は、人が送信源からどれだけ離れなければならない人かを説明する用語であって、FCCの人間安全規則によって許容されるRF電界強度よりも高いRF電界強度に曝されないことを保証するものである。例えば、915MHzでの一般的な集団暴露に対する許容電界強度は、0.61mW/cm2である。)は、平均送信電力の低減によって減少する。
b.平均トランスミッタ電力が少ないほど、帯域数(例えばISM帯域のような、ライセンスを必要としない帯域)が増加しても操業が可能となる。
c.認可帯域において、平均トランスミッタ電力が減少することは、認可電力量の減少と採ることができる。
【0041】
上記した方法に類似する特許が現存するが、問題に対する基本的なアプローチは、異なった目的に対するものである。米国特許第6664770号(引用をもって記載加入とする)は、パルス変調された搬送周波数を用いて、DCからDCへの(DC−DC)変換器を含む遠隔デバイスに、電力を供給するシステムを記載している。DC−DC変換器は、選択されたトポロジに応じて、入力DC電圧のレベルを上又は下に変圧するために使用される。この場合、ブーストコンバータは、入力電圧を増大するために使用される。該デバイスは、その電力を入力フィールド(incoming field)から引き出し、さらに、信号に含まれる変調を用いて、受信電圧を増大するために、トランジスタ(DC−DC変換器の基本部品)を切り替える。この文献に記載された波形は、参照特許に記載されているのと同様な特徴を有している。ここに記載したシステムには、多くの違いを有している。本案のレシーバ(32)は、DC−DC変換器を有していない。実際に、この方法は、DC−DC変換器を必要とせずに、受信されたDC電圧を増大する目的で開発されたものである。また、変調は、本案の信号に含まれる変調は、クロック(34)をスイッチングトランジスタを駆動するために用いることを意図していない。その目的は、大ピーク電力の使用して整流器回路の効率を増大できるようにすることであり、言い換えると、DC−DC変換器、又は、入力パルス信号(incoming pulsed signal)からのクロック(34)の誘導を必要とすることなく、レシーバ(32)の出力電圧を増大させることである。
【0042】
前述の如く、パルス波形は、クロック(34)の信号として使用することを目的としていない。パルス波形は、ただ単に十分に大きい電圧増加(効率増大によって)を生成するだけではないという理由で、DC−DC変換器を受信回路に必要とする場合、DC−DC変換器は、整流器(28)の純粋なDC出力を用いて生ずるオンボードクロック(34)を用いて実施することもできる。レシーバ(32)中のクロック(34)の生成は、入力パルス波形からクロック(34)を得るための追加の回路構成を含むよりも効率的であることが判明しており、それ故、参照した特許よりもレシーバ(34)の効率を高めることができる。図3aは、このシステムが如何にして実施されるかを示している。
【0043】
近年、Lucent Technologies社とPequot Capital Management社のベンチャー企業であるLucent Digital Radio社は、現行のサービスとの相互関連なしに、デジタル無線サービスを既存のアナログ無線信号に組み入れる試験に成功した。これによると、有益であると考えられる場合、ここに記載されたような電力送信信号を、既存のRF施設(無線通信、TV、携帯電話)に組み入れることが可能である。これによって、ステーションは、特定領域内にあるデバイスに電力を伴うコンテンツを提供することができる。
【0044】
<パルス送信法−2>
複数のトランスミッタ(12)が使用される場合、パルス送信法は、別の共通の問題、即ち、位相キャンセレーション(phase cancellation)の解決することができる。この問題は、2つ(又はそれ以上)の波が相互に影響を及ぼす場合に引き起こされる。1つの波は、他の波と180度位相がずれる場合、対向する位相はキャンセル又は小さくなり、電力が殆ど又は全く得られず、その領域は空(null)となる。パルス送信法は、非CW特性により、この問題を軽減する。これにより、各トランスミッタ(12)にタイムスロットを割り当てることで、複数のトランスミッタ(12)をキャンセレーションされることなく、同時に使用することが可能となり、1つのパルスのみが所定時間でアクティブとなる。トランスミッタ(12)の数が少ない場合、パルス衝突の可能性が低いため、タイムスロットは必要にはならないであろう。システム(10)のハードウェアを図4aに示しており、信号を図4bに示している。コントロール信号は、その割り当てられたタイムスロットに対して各トランスミッタ(12)をアクティブにするために使用される。タイムスロットセレクタ(38)は、信号を周波数発生器(20)及び/又は増幅器(22)に提供することによって、送信ブロックをイネーブル又はディスエーブルにし、マイクロコントローラを含む多くの方法で実行される。
【0045】
<パルス送信法−3>
方法2を拡張すると、タイムスロット割当の必要性が排除される。この方法において、複数のチャンネル(周波数)は、トランスミッタ(12)間の相互影響を排除するのに用いられる。複数のチャンネルを使用することで、チャンネル間隔が近い場合でも、受信アンテナ(18)及び整流器(28)によって、すべての周波数の受信が可能となり、トランスミッタ(12)を同時に作動させることができる。このシステム(10)は、図5に示されており、そこで、各周波数発生器(20)は、異なる周波数に設定される。すべてのブロックを表1に記載している。
【0046】
<パルス送信法−4>
前述した3つの方法には、多くの拡張を行なうことができる。それらには以下のものが含まれる。
【0047】
代替案1<方法1> 搬送波は、完全にはゼロにならず、例えばデバイスのスリープモードのような低電力状態で供給できるような有限値を保持している。この方法は図6に示されている。ブロックは、表1に記載している。イネーブル信号線は、ゲインコントロール(26)線と置き換えられ、出力信号のレベルを調整するために使用される。ゲインコントロール(26)線は、多数の方法で実行することができる。周波数発生器(20)において、ゲインコントロール(26)線は、内部レジスタをプログラムするために用いられる位相ロックループ(PLL)へのシリアル入力とすることができ、内部レジスタは、デバイスの出力電力を調整することを含む多数の任務を有している。増幅器(22)上のゲインコントロール(26)は単に、増幅器(22)のゲート電圧を調整するために使用される抵抗分割器であって、順次、増幅器(22)のゲインを変化させる。ゲインコントロール(26)線は、増幅器(22)を調整することで、プラス及びマイナスのゲインの両方を有することに注目すべきである。このことは、本文書中、ゲインコントロール(26)線についてのすべてに適用される。
【0048】
代替案2<方法1> トランスミッタ(12)は、異なる周波数を連続的にパルス化し、そのチャンネルの平均電力を低減する。各周波数及び/又はパルスの振幅は異なっていてもよい。このブロック図において、各周波数発生器(20)は、異なる周波数を生成する。これらの周波数はすべて、周波数セレクタ(39)へ供給され、増幅器(22)への正確な周波数を決定し、ルート付ける。このブロックは、マイクロコントローラ及び同軸スイッチで実行される。マイクロコントローラは、正確な同軸スイッチを、適当なタイムスロットで作動させ、図7bの波形を生成するアルゴリズムを用いてプログラムされる。
【0049】
代替案3<方法2> 各トランスミッタ(12)及び/又は周波数は、異なる振幅を有していてよい。このブロック図には、ゲインコントロール(26)を追加して、様々な出力信号レベルを生成している。
【0050】
代替案4<方法3> 信号トランスミッタ(12)を、すべてのチャンネル周波数を連続的に送信するために用いて、複数の送信ユニットが必要にならないようにしている。これは、データは送られないが、周波数ホッピング(frequency hoping)を使用するCWユニットと似ている。各チャンネルは、異なる振幅を有していてよい。これらの周波数はすべて、周波数セレクタ(39)へ供給され、増幅器(22)への正確な周波数を決定し、ルート付ける。このブロックは、マイクロコントローラと同軸スイッチで実行される。イネーブルは、出力信号の連続的な性質によって、取り除かれている。
【0051】
代替案5<代替案4> この波形(複数の周波数)は、方法1で説明されたようにパルス化される。方法1の単一周波数、一定振幅のパルスは、タイムスロットを含むパルスと置き換えられている。各タイムスロットは、異なった周波数及び振幅を有することができる。イネーブル線を追加することで、システムは、パルシングのために出力をオン及びオフに切り替えることができるようになる。ゲインコントロール(26)線、イネーブル線及び周波数セレクタ(39)の機能は、上述のとおりである。
【0052】
代替案6<方法3> 各トランスミッタ(12)及び/又は周波数は、異なる振幅とすることができる。ゲインコントロール(26)線を追加することで、出力信号レベルが変化してもよい。
【0053】
代替案7<代替案4> 複数のトランスミッタ(12)は、異なるタイムスロットの異なるトランスミッタ(12)において生ずる各チャンネルで、すべてのチャンネル周波数を連続的に送信することができる。この方法において、コントロール信号は、各トランスミッタ(12)が常に、他のトランスミッタに対して、異なるチャンネルにあるという方法で、複数の周波数にて複数のトランスミッタ(12)を同期化するために用いられる。また、このシステムには、ゲインコントロール(26)が含まれ、各トランスミッタ(12)の出力のレベルを変化させる。コントロール線は、マイクロコントローラによって作動し、該マイクロコントローラは、各トランスミッタ(12)に、現在のタイムスロットに対する異なる周波数に割り当てるためのアルゴリズムでプログラムされている。次のタイムスロットでは、マイクロコントローラは、すべてのトランスミッタが別のチャンネルで作動していることを保証するために、周波数割当を変化させる。各トランスミッタ(12)のゲインコントロール(26)は、同一の主マイクロコントローラによって、又は、そのトランスミッタ(12)の近くにあるマイクロコントローラによって制御することができる。イネーブル線は、有用であると判断した場合、トランスミッタ(12)を無効にすることができる。
【0054】
<補注>
連続パルスのパルス幅及び周期を、時間によって変化させることができることは注目すべきである。さらに、各タイムスロットの時間長は、異なっていてもよく、時間によって変化してもよい。
【0055】
データは、通信目的のパルスに含むことができる。これは、前述の図面に示したようにデータ線を周波数発生器に含めることによって実現される。この線は、搬送周波数を調節するために用いられる。レシーバ(32)を追加の装置として含むことで、入力信号からデータを抽出することができる。これは図13に示されている。
【0056】
発明を例示のために前記実施例にて詳細に説明したが、その詳細は単に例示の目的のためのものであり、当該分野の専門家であれば、請求の範囲の記載以外については、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更できることは理解されるべきである。
【0057】
<付録A>
セクション
[連邦規制基準]
[第47編、第1巻]
[2003年10月1日改訂]
GPOアクセス経由で米国政府印刷局から
[出典:47CFR15.243]
[750ページ]
第47編−−電気通信
第1章−−連邦通信委員会
第15部−−無線周波デバイス−目次
C項−−インテンショナル・ラジエータ
Sec.15.243 帯域890〜940MHzにおける操業
(a)このセクションの規定に基づく操業は、無線周波数エネルギーを使用し、材料の特性を測定するデバイスに限定される。このセクションの規定に基づき操作されるデバイスは、音声通信又は如何なるその他のタイプのメッセージの送信に使用してはならない。
(b)特定の周波数帯域内で放射されるエミッションの電界強度は、30メーターで、500マイクロボルト/メーターを越えないものとする。この章におけるエミッションの限界は、平均値検波器を用いた測定装置に基づく。ピークエミッションの限界についてのSec.15.35の規定が適用される。
(c)特定帯域外の周波数で放射されるエミッションの電界強度は、Sec.15.209における一般的な放射エミッションの限界を越えないものとする。
(d)デバイスは、内蔵型であって、このセクションの規定と矛盾する方法で操作可能に調整できる外部又は容易にアクセス可能なコントローラを有しない。デバイスとともに使用されるアンテナは、デバイスに固定して取り付けられており、ユーザによって容易に変更できないものとする。
([751ページ])
【0058】
<付録B>
セクション
[連邦規制基準]
[第47編、第1巻]
[2003年10月1日改訂]
GPOアクセス経由で米国政府印刷局から
[出典:47CFR15.35]
[701〜702ページ]
第47編−−電気通信
第1章−−連邦通信委員会
第15部−−無線周波デバイス−目次
A項−−一般
Sec.15.35 検出器の機能と帯域幅の測定
この部に示される伝導され、放射されるエミッションの限界は、この部以外で他に特定しない限り、下記に基づく。
(a)1000MHz以下の如何なる周波数においても、提示される限界は、特に規定のない限り、CISPRピーク値検出器の機能と関連する測定帯域幅を用いる測定機器に基づく。CISPRピーク値検出器を用いた測定機器の仕様は、国際電気標準会議の国際無線干渉特別委員会(CISPR)の刊行物16に載っている。CISPRピーク値測定に代えて、責任ある当事者は、CISPRピーク値測定について示されたのと同じ帯域幅が用いられる限り([702ページ])、その裁量により、パルスの感度を抑圧(pulse desensitization)させるファクターとして適切に調整された、ピーク検出器機能を用いた測定機器を使用して、エミッションの限界順守をデモンストレーションすることもできる。
注意:パルス繰返し周波数が20Hz以下のパルス変調デバイス、及び、CISPRピーク値測定が特定されることについて、規則の順守は、CISPRピーク値測定について示された帯域幅を使用し、パルス感度を抑圧させるファクターとして適当に調整された、ピーク検出器機能を用いる測定機器を使用してデモンストレーションすることができる。
(b)特に指定のない限り、如何なる周波数又は1000MHzを越える周波数において、提示される放射限界は、平均値検波器の機能を用いた測定機器の使用に基づく。1000MHz未満のエミッション測定を含む平均放射エミッションの測定がこの部で特定される場合、さらに、無線周波数エミッションの制限があり、それは、異なるピークエミッションの限界が、例えばSecs.15.255、15.509及び15.511を参照するように、規則に別途規定されない限り、調査対象となる周波数に対して最大の許容可能な平均限界を越える20dBに対応して、ピーク検出の機能を有する機器を用いて測定される。他に規定の内限り、1000MHzを越える測定は、最小の分解帯域幅が1MHzの機器を用いて行なう。AC電力線の伝導エミッションの測定は、平均放射エミッション測定が特定されているデバイスであっても、CISPRピーク値検出器を使用して行なわれる。
(c)例えばSec.15.255(b)のように特に指定のない限り、放射エミッションの限界は、エミッションの平均値に関して表すことができ、パルス操作を使用でき、電界強度の測定は、1つの完全なパルス列を平均化することによって決定される。パルス列には、パルス列が0.1秒を越えない限り、空白インターバル(blanking intervals)が含まれる。代替(トランスミッタが0.1秒より長く稼働した場合)として、又は、パルス列が0.1秒を越える場合には、測定される電界強度は、0.1秒インターバル中の平均絶対電圧から決定され、該インターバル中で、電界強度は、その最大値となる。平均電界強度を算出する正確な方法を、認証申請書と共に提出、又は、通知又は検証を受ける機器に関する測定データファイルに保管しなければならない。
[1989年4月25日54FR17714、補正:1991年3月29日56FR13083、1996年4月2日61FR14502、1998年8月7日63FR42279、2002年5月16日67FR34855]
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明のパルス送信を表す図である。
【図2】送信システムのブロック図である。
【図3】パルス送信の一例を示す図である。
【図3a】レシーバのブロック図である。
【図4a】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図4b】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図5】複数のトランスミッタ、単一周波数、及び、タイムスロットなしを示す図である。
【図6a】単一のトランスミッタ、単一周波数及び非ゼロ復帰(NRZ)を示す図である。
【図6b】単一のトランスミッタ、単一周波数及び非ゼロ復帰(NRZ)を示す図である。
【図7a】単一のトランスミッタ、多重周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図7b】単一のトランスミッタ、多重周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図8a】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図8b】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図9a】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びNRZを示す図である。
【図9b】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びNRZを示す図である。
【図10a】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びゼロ復帰(RZ)を示す図である。
【図10b】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びゼロ復帰(RZ)を示す図である。
【図11】複数のトランスミッタ、多重周波数、タイムスロットなし及び様々な振幅を示す図である。
【図12a】複数のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及び様々な振幅を示す図である。
【図12b】複数のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及び様々な振幅を示す図である。
【図13】データ抽出装置を含むレシーバのブロック図である。
【技術分野】
【0001】
<発明の分野>
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへの電力送信に関するものである。より具体的には、本発明は、負荷に電力を供給するためのレシーバへの電力送信に関するものであり、電力はパルスで送信され、レシーバは望ましくはDC−DC変換器を有しておらず、又は、電力のパルスは如何なるデータも含んでおらず、又は、レシーバは、DC−DC変換器を駆動するクロックとしてパルスを用いない電力送信に関するものである。
【背景技術】
【0002】
<発明の背景>
現行の無線周波数(RF)電力送信手法は、連続波(CW)システムを使用している。これは、トランスミッタが、定量の電力を遠隔ユニット(アンテナ、整流器、デバイス)へ連続的に供給するものである。しかしながら、整流器の効率は、アンテナによって受信された電力に比例する。この問題に対処するために、電力送信の新規な方法が開発されており、この方法には、送信された電力をパルシングすること(pulsing)(オン/オフ・キーイング(OOK)搬送周波数)が含まれる。
【発明の開示】
【0003】
<発明の要旨>
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタには、電力のパルスを生成するパルス発生器を含んでいる。トランスミッタは、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを含んでおり、アンテナを通じて、パルスはトランスミッタから送信される。
【0004】
本発明は、電力送信のシステムに関する。システムには、如何なるデータも含まない電力のパルスのみを送信するトランスミッタを含んでいる。システムは、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいる。
【0005】
本発明は、電力をレシーバに送信し、負荷に電力を供給する方法に関する。該方法には、パルス発生器を用いて電力のパルスを生成するステップを含んでいる。パルスが、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを通じて、負荷に電力を供給するレシーバに送信されるステップを含んでいる。
【0006】
本発明は、電力を送信する方法に関する。該方法には、トランスミッタを用いて電力のパルスを送信するステップを含んでいる。該方法には、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを、負荷に電力を供給するレシーバで受信するステップを含んでいる。レシーバは、整流器を有しており、整流器の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信と比較して増大する。
【0007】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバへ電力を送信する装置に関する。該装置は、複数のトランスミッタを含んでおり、トランスミッタは夫々、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する。
【0008】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバへ電力を送信する方法に関する。該方法は、複数のトランスミッタを有する装置から、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する。
【0009】
本発明は、電力送信のシステムに関する。システムは、電力のパルスを送信するトランスミッタを含んでいる。システムは、電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいるが、レシーバはパルスをクロック信号として用いない。
【0010】
本発明は、電力送信のためのシステムに関する。システムは、電力のパルスを送信する手段を含んでいる。システムは、送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバを含んでいるが、レシーバは、パルスをクロック信号として用いない。
【0011】
本発明は、負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバへ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタは、電力のパルスを生成する手段を含んでいる。トランスミッタは、パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを含み、アンテナを通じてパルスはトランスミッタから送信される。
【0012】
添付の図面には、発明の望ましい実施例及び発明を実施する望ましい方法が示されている。
【0013】
<詳細な説明>
図面を参照すると、幾つかの図を通じて同様の符号は同様又は同一の部品を示しており、より具体的には、図2では、トランスミッタ(12)を示しており、該トランスミッタ(12)は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)であって、DC−DC変換器(36)を有していないレシーバ(32)へ電力を送信する。トランスミッタ(12)は、電力のパルスを生成するパルス発生器(14)を含んでいる。トランスミッタ(12)は、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を含んでおり、該アンテナ(18)を通じて、パルスがトランスミッタ(12)から送信される。
【0014】
パルス発生器(14)は、出力を有する周波数発生器(20)と、周波数発生器(20)及びアンテナ(18)と通信可能に接続される増幅器(22)とを含むことが望ましい。
【0015】
トランスミッタ(12)は、周波数発生器(20)又は増幅器(22)を制御し、パルスを形成するイネーブラ(enabler)(24)を含むことが望ましい。イネーブラ(24)は、パルス間の時間長(time duration)を、パルスの送信周波数の関数として規定することが望ましい。時間長は、周波数発生器(20)出力の1サイクルの半分より大きいことが望ましい。送信パルスの電力は、連続波電力送信システム(10)の平均電力と等しいことが望ましい。パルスの平均伝量Pavgは、望ましくは、次の式によって規定される。
PAVG=PPEAK(TPULSE)/TPERIOD
パルスは、任意のISM帯域又はFM無線帯域でも送信することができる。
【0016】
パルス発生器(14)は、パルス間で連続量の電力を生成したり、図7a及び図7bに示されるように、連続的に異なる出力周波数若しくは異なる振幅のパルスを生成するようにすることもできる。後者の場合、パルス発生器(14)は、複数の周波数発生器(20)と、増幅器(22)と、周波数発生器(20)及び増幅器(22)と通信可能に接続されている周波数セレクタ(39)とを含んでおり、該周波数セレクタは、周波数発生器(20)から増幅器(22)への正しい周波数を決定及び移動させる。
【0017】
或いは、パルス発生器(14)は、パルス間でデータを送信したり、データをパルスで送信したり、これら両方とすることもできる。
【0018】
或いは、トランスミッタ(12)は、図6aに示すように、周波数発生器(20)又は増幅器(22)を制御して、パルスを形成するゲインコントロール(26)を含むこともできる。ゲインコントロール(26)は、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定することが望ましい。
【0019】
本発明は、図2に示すような電力送信のシステム(10)に関する。システム(10)は、如何なるデータも含まない電力のパルスだけを送信するトランスミッタ(12)を含んでいる。システム(10)は、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを受信して、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)を含んでいる。
【0020】
レシーバ(32)は、整流器(28)を含むことが望ましい。整流器(28)の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して、5パーセント以上増大されることが望ましい。整流器(28)の効率は、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して、100パーセント以上増大されることが望ましい。
【0021】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する方法に関する。該方法は、パルス発生器(14)を用いて電力のパルスを生成するステップを含んでいる。パルスは、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を通じて、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)に送信されるステップを含んでいる。
【0022】
本発明は、電力を送信する方法に関する。該方法は、トランスミッタ(12)を用いて電力のパルスを送信するステップを含んでいる。該方法は、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)で受信するステップを含んでいる。レシーバ(32)は整流器(28)を有しており、該整流器(28)の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システム(10)と比較して増大する。
【0023】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する装置に関する。該装置は、複数のトランスミッタ(12)を含んでおり、該トランスミッタ(12)は夫々、図6aに示すように、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)によって受信される電力のパルスを生成する。
【0024】
装置は、各トランスミッタ(12)と通信可能に接続されるコントローラを含んでいる。各トランスミッタ(12)は、コントローラによって関連するタイムスロットが割り当てられることで、複数のトランスミッタ(12)からの唯一のパルスが所定時間に送信されることが望ましい。装置は、複数のタイムスロットセレクタを含んでいることが望ましい。各トランスミッタ(12)は、複数のタイムスロットセレクタの内の対応するタイムスロットセレクタと通信可能に接続される。コントローラは、各セレクタにコントロール信号を出し、割り当てられたタイムスロットに対して対応するトランスミッタ(12)を作動させる。
【0025】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)へ電力を送信する方法に関する。該方法は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)によって受信される電力のパルスを、複数のトランスミッタ(12)を有する装置から生成するステップを含んでいる。
【0026】
本発明は、電力送信のシステム(10)に関する。システム(10)は、電力のパルスを送信するトランスミッタ(12)を含んでいる。システム(10)は、レシーバ(32)を含んでおり、図3bに示すように、レシーバ(32)は、負荷(16)に電力を供給するために、電力トランスミッタ(12)によって送信された電力のパルスを受信するが、パルスはクロック(34)信号として使用されない。
【0027】
本発明は、電力送信のためのシステム(10)に関する。システム(10)は、図2、図4、図5、図6b、図7a、図8a、図9a、図10a、図11及び図12aに示すように、電力のパルスを送信する手段を含んでいる。システム(10)は、受信手段を含んでおり、該受信手段は、図3aに示すように、負荷(16)に電力を供給するために、送信手段によって送信された電力のパルスを受信するが、パルスはクロック(34)信号として使用されない。
【0028】
本発明は、負荷(16)に電力を供給するレシーバ(32)であって、DC−DC変換器(36)を有していないレシーバ(32)へ電力を送信するトランスミッタに関するものである。トランスミッタ(12)は、図2、図4、図5、図6b、図7a、図8a、図9a、図10a、図11及び図12aに示すように、電力のパルスを生成する手段を含んでいる。トランスミッタ(12)は、パルス発生器(14)と通信可能に接続されるアンテナ(18)を含んでおり、該アンテナ(18)を通じて、パルスはトランスミッタ(12)から送信される。
【0029】
<パルス送信法(PTM)−1>
発明の実施に際し、現行の無線周波数(RF)電力送信の手法では、連続波(CW)システムが使用されている。これは、トランスミッタ(12)が、定量の電力を遠隔ユニット(アンテナ、整流器、デバイス)に連続的に供給するものである。しかしながら、整流器(28)の効率は、アンテナ(18)によって受信された電力に比例する。この問題に対処するために、電力送信の新規な方法が開発されており、この方法には、送信された電力をパルシングすること(オン/オフ・キーイング(OOK)搬送周波数)が含まれる。送信のパルシングは、高いピーク電力レベルで、CWシステムに相当する平均値を得ることを可能にする。この概念を図1a〜図1dに示している。各パルスは、振幅が異なっていてもよいことに着目すべきである。
【0030】
図1aに示すように、CWシステムは、一定/平均の電力P1を供給する。これにより、整流回路は、図1cに示すように、受信電力を効率E1で変換する。パルス送信法についても同様に、図1bに示すように、平均電力はP1であるが、一定ではない。その代わりに、電力は、P1のX倍でパルシングされ、平均電力P1が得られる。これにより、システムが、監督官庁によって評価を受ける際に、該システムがCWシステムと同等であると認められる。この方法の主たる利点は、整流回路の効率をE2まで増大できることである。これは、デバイスが、両方のシステムで平均送信電力が不変であっても、利用可能な電力及び電圧の増大を確認できることを意味する。直流(DC)電力が増大していることは、図1dに示される。図では、E1及びE2が、夫々DC1及びDC2に対応している。このシステム(10)のブロック図は、図2に示される。受信回路は、多くの異なった形態を採ることができる。機能的なデバイスの一例は、特許第6615074号(Apparatus for Energizing a Remote Station and Related Method)に示されており、引用をもって本願への記載加入とする。
【0031】
パルシングは、最初に周波数発生器(20)と増幅器(22)をイネーブリング(enabling)することで実現される。次に、イネーブル線(enable line)は、この時点においてイネーブルされ、周波数発生器(20)又は増幅器(22)の一方に切り替えられて(toggled)、デバイスの1つの再イネーブル(re-enable)を無効にする。この作用によって、パルス出力が生成される。一例として、周波数発生器(20)のイネーブル線が、ONとOFFで切り替えられると、これに対応して、RFエネルギーが生成され、その後、RFエネルギーが生成されなくなる。
【0032】
PTMをCWシステムと区別するために、パルス間の最短時間長を規定することが必要になる。この時間は、送信周波数の関数であり、周波数発生器(20)からの出力の1サイクルの半分に制限される。OFF時間をさらに低減することは可能であるが、正側の振幅(positive swing)又は負側の振幅(negative swing)間のスイッチングにより、アンテナ(18)に送られる調波が生成される。これにより、搬送周波数以外の周波数がさらに送信されることとなり、他の周波数帯域との干渉が生じることもある。しかしながら、実際には、そのような高速なスイッチングには利点がないであろう。周波数発生器(20)、アンプ及び整流器(28)の応答時間は、たいてい記載された短時間長よりも長い。これは、システムが、それほど速く変化に応答できず、PTMシステムの利点が低減することを意味する。
【0033】
各ブロックの例は以下のとおりである。
【表1】
【0034】
図3は、搬送周波数を用いて、如何にしてパルス波形が構成されるかを示している。図示のように、パルスは、送信周波数の時間長及び振幅を単に伝えるだけである。また、図示されるように、パルス送信の平均電力は、簡単な等式で規定される。得られるパルス信号の平均は、CW信号と等しい。
【0035】
本方法の適用される例として、890〜940MHzを挙げることができる。連邦通信委員会(FCC)は、連邦規制基準(CFR)タイトル47のセクション15.243において、この帯域での運用要件を記載している。この仕様を付録Aに示している。この帯域に関する規則は、放射限度は平均値検出器で測定され、送信ピークはセクション15.35によって制限されることが記載されており、これを付録Bに示している。この規則では、放射のピークは、その周波数帯域について提示された平均電力の20dB(100倍)に制限されると記載している。これは、図1bにおける上限X=100に対応している。
【0036】
本方法は、あらゆる周波数で機能することに注目されるべきである。試験は、98MHzのFM無線帯域で実施した。試験は、無線サービスとの干渉を避けるために遮蔽された部屋で実施した。パルスのデューティサイクルは、夫々表2と表3に示すように、100ミリ秒(ms)と1秒の一定周期で、100パーセント(CW)から1パーセントまで変化させた。パルスの振幅は、平均電力1ミリワット(mW)を得るように調整した。表には、試験した種々のデューティサイクルと、レシーバ(32)によって変換されたDC電圧及び電力が示されている。受信回路は、図2に示されている。表3に示されるように、デューティサイクルを100%から1%まで変化させることで、受信DC電圧は、約10倍に増大し、電圧は、約100倍に増加している。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
本方法を適用することのできる有用な周波数帯域の例として他には、ISM帯域(Industrial Scientific, and Medical band)が含まれる。この帯域は、工業用機器、科学用機器、医療用機器に割り当てられるように定められたものであり、各機器は、認可された無線通信に悪影響を及ぼす干渉を防止するために、この無線周波数スペクトル内の周波数で電磁エネルギーを放出する。これらの帯域には、以下のものが含まれる。6.78MHz±15KHz、13.56MHz±7KHz、27.12MHz±163KHz、40.68MHz±20KHz、915MHz±13MHz、2450MHz±50MHz、5800MHz±75MHz、24125MHz±125MHz、61GHz±250MHz、122.5GHz±500MHz及び245GHz±1GHz。
【0040】
パルス送信システム(10)は、多くの利点を有する。それらの内の幾つかを以下に示す。
1.システム(10)の全体的な効率は、整流器(28)の効率の増大によって増大する。これを説明するために、表3のデータを試験することができる。CWシステム(100%デューティサイクル)は、1.00%PTMが27.821uWを得る時、0.255uWの電力を受信して変換できた。これは、10,000%倍以上の効率増大である。
2.CWシステムと平均を比較すると、より大きい出力電圧を得ることができる。これは、整流器(28)の効率の増大に起因している。さらに、それは、大電力パルスをファクターとしており、図2中、フィルタ(30)への入力にて大電圧パルスが生成される。大電圧パルスは、フィルタ処理され、負荷(16)が大きいと想定して、より大きい電圧をもたらす。
3.システム効率が増加することによって、より少ない平均送信電力の使用で、同じ受信DC電力の獲得が可能となる。これは、以下の利点をもたらす。
a.トランスミッタからの人間の安全距離(人間の安全距離は、人が送信源からどれだけ離れなければならない人かを説明する用語であって、FCCの人間安全規則によって許容されるRF電界強度よりも高いRF電界強度に曝されないことを保証するものである。例えば、915MHzでの一般的な集団暴露に対する許容電界強度は、0.61mW/cm2である。)は、平均送信電力の低減によって減少する。
b.平均トランスミッタ電力が少ないほど、帯域数(例えばISM帯域のような、ライセンスを必要としない帯域)が増加しても操業が可能となる。
c.認可帯域において、平均トランスミッタ電力が減少することは、認可電力量の減少と採ることができる。
【0041】
上記した方法に類似する特許が現存するが、問題に対する基本的なアプローチは、異なった目的に対するものである。米国特許第6664770号(引用をもって記載加入とする)は、パルス変調された搬送周波数を用いて、DCからDCへの(DC−DC)変換器を含む遠隔デバイスに、電力を供給するシステムを記載している。DC−DC変換器は、選択されたトポロジに応じて、入力DC電圧のレベルを上又は下に変圧するために使用される。この場合、ブーストコンバータは、入力電圧を増大するために使用される。該デバイスは、その電力を入力フィールド(incoming field)から引き出し、さらに、信号に含まれる変調を用いて、受信電圧を増大するために、トランジスタ(DC−DC変換器の基本部品)を切り替える。この文献に記載された波形は、参照特許に記載されているのと同様な特徴を有している。ここに記載したシステムには、多くの違いを有している。本案のレシーバ(32)は、DC−DC変換器を有していない。実際に、この方法は、DC−DC変換器を必要とせずに、受信されたDC電圧を増大する目的で開発されたものである。また、変調は、本案の信号に含まれる変調は、クロック(34)をスイッチングトランジスタを駆動するために用いることを意図していない。その目的は、大ピーク電力の使用して整流器回路の効率を増大できるようにすることであり、言い換えると、DC−DC変換器、又は、入力パルス信号(incoming pulsed signal)からのクロック(34)の誘導を必要とすることなく、レシーバ(32)の出力電圧を増大させることである。
【0042】
前述の如く、パルス波形は、クロック(34)の信号として使用することを目的としていない。パルス波形は、ただ単に十分に大きい電圧増加(効率増大によって)を生成するだけではないという理由で、DC−DC変換器を受信回路に必要とする場合、DC−DC変換器は、整流器(28)の純粋なDC出力を用いて生ずるオンボードクロック(34)を用いて実施することもできる。レシーバ(32)中のクロック(34)の生成は、入力パルス波形からクロック(34)を得るための追加の回路構成を含むよりも効率的であることが判明しており、それ故、参照した特許よりもレシーバ(34)の効率を高めることができる。図3aは、このシステムが如何にして実施されるかを示している。
【0043】
近年、Lucent Technologies社とPequot Capital Management社のベンチャー企業であるLucent Digital Radio社は、現行のサービスとの相互関連なしに、デジタル無線サービスを既存のアナログ無線信号に組み入れる試験に成功した。これによると、有益であると考えられる場合、ここに記載されたような電力送信信号を、既存のRF施設(無線通信、TV、携帯電話)に組み入れることが可能である。これによって、ステーションは、特定領域内にあるデバイスに電力を伴うコンテンツを提供することができる。
【0044】
<パルス送信法−2>
複数のトランスミッタ(12)が使用される場合、パルス送信法は、別の共通の問題、即ち、位相キャンセレーション(phase cancellation)の解決することができる。この問題は、2つ(又はそれ以上)の波が相互に影響を及ぼす場合に引き起こされる。1つの波は、他の波と180度位相がずれる場合、対向する位相はキャンセル又は小さくなり、電力が殆ど又は全く得られず、その領域は空(null)となる。パルス送信法は、非CW特性により、この問題を軽減する。これにより、各トランスミッタ(12)にタイムスロットを割り当てることで、複数のトランスミッタ(12)をキャンセレーションされることなく、同時に使用することが可能となり、1つのパルスのみが所定時間でアクティブとなる。トランスミッタ(12)の数が少ない場合、パルス衝突の可能性が低いため、タイムスロットは必要にはならないであろう。システム(10)のハードウェアを図4aに示しており、信号を図4bに示している。コントロール信号は、その割り当てられたタイムスロットに対して各トランスミッタ(12)をアクティブにするために使用される。タイムスロットセレクタ(38)は、信号を周波数発生器(20)及び/又は増幅器(22)に提供することによって、送信ブロックをイネーブル又はディスエーブルにし、マイクロコントローラを含む多くの方法で実行される。
【0045】
<パルス送信法−3>
方法2を拡張すると、タイムスロット割当の必要性が排除される。この方法において、複数のチャンネル(周波数)は、トランスミッタ(12)間の相互影響を排除するのに用いられる。複数のチャンネルを使用することで、チャンネル間隔が近い場合でも、受信アンテナ(18)及び整流器(28)によって、すべての周波数の受信が可能となり、トランスミッタ(12)を同時に作動させることができる。このシステム(10)は、図5に示されており、そこで、各周波数発生器(20)は、異なる周波数に設定される。すべてのブロックを表1に記載している。
【0046】
<パルス送信法−4>
前述した3つの方法には、多くの拡張を行なうことができる。それらには以下のものが含まれる。
【0047】
代替案1<方法1> 搬送波は、完全にはゼロにならず、例えばデバイスのスリープモードのような低電力状態で供給できるような有限値を保持している。この方法は図6に示されている。ブロックは、表1に記載している。イネーブル信号線は、ゲインコントロール(26)線と置き換えられ、出力信号のレベルを調整するために使用される。ゲインコントロール(26)線は、多数の方法で実行することができる。周波数発生器(20)において、ゲインコントロール(26)線は、内部レジスタをプログラムするために用いられる位相ロックループ(PLL)へのシリアル入力とすることができ、内部レジスタは、デバイスの出力電力を調整することを含む多数の任務を有している。増幅器(22)上のゲインコントロール(26)は単に、増幅器(22)のゲート電圧を調整するために使用される抵抗分割器であって、順次、増幅器(22)のゲインを変化させる。ゲインコントロール(26)線は、増幅器(22)を調整することで、プラス及びマイナスのゲインの両方を有することに注目すべきである。このことは、本文書中、ゲインコントロール(26)線についてのすべてに適用される。
【0048】
代替案2<方法1> トランスミッタ(12)は、異なる周波数を連続的にパルス化し、そのチャンネルの平均電力を低減する。各周波数及び/又はパルスの振幅は異なっていてもよい。このブロック図において、各周波数発生器(20)は、異なる周波数を生成する。これらの周波数はすべて、周波数セレクタ(39)へ供給され、増幅器(22)への正確な周波数を決定し、ルート付ける。このブロックは、マイクロコントローラ及び同軸スイッチで実行される。マイクロコントローラは、正確な同軸スイッチを、適当なタイムスロットで作動させ、図7bの波形を生成するアルゴリズムを用いてプログラムされる。
【0049】
代替案3<方法2> 各トランスミッタ(12)及び/又は周波数は、異なる振幅を有していてよい。このブロック図には、ゲインコントロール(26)を追加して、様々な出力信号レベルを生成している。
【0050】
代替案4<方法3> 信号トランスミッタ(12)を、すべてのチャンネル周波数を連続的に送信するために用いて、複数の送信ユニットが必要にならないようにしている。これは、データは送られないが、周波数ホッピング(frequency hoping)を使用するCWユニットと似ている。各チャンネルは、異なる振幅を有していてよい。これらの周波数はすべて、周波数セレクタ(39)へ供給され、増幅器(22)への正確な周波数を決定し、ルート付ける。このブロックは、マイクロコントローラと同軸スイッチで実行される。イネーブルは、出力信号の連続的な性質によって、取り除かれている。
【0051】
代替案5<代替案4> この波形(複数の周波数)は、方法1で説明されたようにパルス化される。方法1の単一周波数、一定振幅のパルスは、タイムスロットを含むパルスと置き換えられている。各タイムスロットは、異なった周波数及び振幅を有することができる。イネーブル線を追加することで、システムは、パルシングのために出力をオン及びオフに切り替えることができるようになる。ゲインコントロール(26)線、イネーブル線及び周波数セレクタ(39)の機能は、上述のとおりである。
【0052】
代替案6<方法3> 各トランスミッタ(12)及び/又は周波数は、異なる振幅とすることができる。ゲインコントロール(26)線を追加することで、出力信号レベルが変化してもよい。
【0053】
代替案7<代替案4> 複数のトランスミッタ(12)は、異なるタイムスロットの異なるトランスミッタ(12)において生ずる各チャンネルで、すべてのチャンネル周波数を連続的に送信することができる。この方法において、コントロール信号は、各トランスミッタ(12)が常に、他のトランスミッタに対して、異なるチャンネルにあるという方法で、複数の周波数にて複数のトランスミッタ(12)を同期化するために用いられる。また、このシステムには、ゲインコントロール(26)が含まれ、各トランスミッタ(12)の出力のレベルを変化させる。コントロール線は、マイクロコントローラによって作動し、該マイクロコントローラは、各トランスミッタ(12)に、現在のタイムスロットに対する異なる周波数に割り当てるためのアルゴリズムでプログラムされている。次のタイムスロットでは、マイクロコントローラは、すべてのトランスミッタが別のチャンネルで作動していることを保証するために、周波数割当を変化させる。各トランスミッタ(12)のゲインコントロール(26)は、同一の主マイクロコントローラによって、又は、そのトランスミッタ(12)の近くにあるマイクロコントローラによって制御することができる。イネーブル線は、有用であると判断した場合、トランスミッタ(12)を無効にすることができる。
【0054】
<補注>
連続パルスのパルス幅及び周期を、時間によって変化させることができることは注目すべきである。さらに、各タイムスロットの時間長は、異なっていてもよく、時間によって変化してもよい。
【0055】
データは、通信目的のパルスに含むことができる。これは、前述の図面に示したようにデータ線を周波数発生器に含めることによって実現される。この線は、搬送周波数を調節するために用いられる。レシーバ(32)を追加の装置として含むことで、入力信号からデータを抽出することができる。これは図13に示されている。
【0056】
発明を例示のために前記実施例にて詳細に説明したが、その詳細は単に例示の目的のためのものであり、当該分野の専門家であれば、請求の範囲の記載以外については、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、変更できることは理解されるべきである。
【0057】
<付録A>
セクション
[連邦規制基準]
[第47編、第1巻]
[2003年10月1日改訂]
GPOアクセス経由で米国政府印刷局から
[出典:47CFR15.243]
[750ページ]
第47編−−電気通信
第1章−−連邦通信委員会
第15部−−無線周波デバイス−目次
C項−−インテンショナル・ラジエータ
Sec.15.243 帯域890〜940MHzにおける操業
(a)このセクションの規定に基づく操業は、無線周波数エネルギーを使用し、材料の特性を測定するデバイスに限定される。このセクションの規定に基づき操作されるデバイスは、音声通信又は如何なるその他のタイプのメッセージの送信に使用してはならない。
(b)特定の周波数帯域内で放射されるエミッションの電界強度は、30メーターで、500マイクロボルト/メーターを越えないものとする。この章におけるエミッションの限界は、平均値検波器を用いた測定装置に基づく。ピークエミッションの限界についてのSec.15.35の規定が適用される。
(c)特定帯域外の周波数で放射されるエミッションの電界強度は、Sec.15.209における一般的な放射エミッションの限界を越えないものとする。
(d)デバイスは、内蔵型であって、このセクションの規定と矛盾する方法で操作可能に調整できる外部又は容易にアクセス可能なコントローラを有しない。デバイスとともに使用されるアンテナは、デバイスに固定して取り付けられており、ユーザによって容易に変更できないものとする。
([751ページ])
【0058】
<付録B>
セクション
[連邦規制基準]
[第47編、第1巻]
[2003年10月1日改訂]
GPOアクセス経由で米国政府印刷局から
[出典:47CFR15.35]
[701〜702ページ]
第47編−−電気通信
第1章−−連邦通信委員会
第15部−−無線周波デバイス−目次
A項−−一般
Sec.15.35 検出器の機能と帯域幅の測定
この部に示される伝導され、放射されるエミッションの限界は、この部以外で他に特定しない限り、下記に基づく。
(a)1000MHz以下の如何なる周波数においても、提示される限界は、特に規定のない限り、CISPRピーク値検出器の機能と関連する測定帯域幅を用いる測定機器に基づく。CISPRピーク値検出器を用いた測定機器の仕様は、国際電気標準会議の国際無線干渉特別委員会(CISPR)の刊行物16に載っている。CISPRピーク値測定に代えて、責任ある当事者は、CISPRピーク値測定について示されたのと同じ帯域幅が用いられる限り([702ページ])、その裁量により、パルスの感度を抑圧(pulse desensitization)させるファクターとして適切に調整された、ピーク検出器機能を用いた測定機器を使用して、エミッションの限界順守をデモンストレーションすることもできる。
注意:パルス繰返し周波数が20Hz以下のパルス変調デバイス、及び、CISPRピーク値測定が特定されることについて、規則の順守は、CISPRピーク値測定について示された帯域幅を使用し、パルス感度を抑圧させるファクターとして適当に調整された、ピーク検出器機能を用いる測定機器を使用してデモンストレーションすることができる。
(b)特に指定のない限り、如何なる周波数又は1000MHzを越える周波数において、提示される放射限界は、平均値検波器の機能を用いた測定機器の使用に基づく。1000MHz未満のエミッション測定を含む平均放射エミッションの測定がこの部で特定される場合、さらに、無線周波数エミッションの制限があり、それは、異なるピークエミッションの限界が、例えばSecs.15.255、15.509及び15.511を参照するように、規則に別途規定されない限り、調査対象となる周波数に対して最大の許容可能な平均限界を越える20dBに対応して、ピーク検出の機能を有する機器を用いて測定される。他に規定の内限り、1000MHzを越える測定は、最小の分解帯域幅が1MHzの機器を用いて行なう。AC電力線の伝導エミッションの測定は、平均放射エミッション測定が特定されているデバイスであっても、CISPRピーク値検出器を使用して行なわれる。
(c)例えばSec.15.255(b)のように特に指定のない限り、放射エミッションの限界は、エミッションの平均値に関して表すことができ、パルス操作を使用でき、電界強度の測定は、1つの完全なパルス列を平均化することによって決定される。パルス列には、パルス列が0.1秒を越えない限り、空白インターバル(blanking intervals)が含まれる。代替(トランスミッタが0.1秒より長く稼働した場合)として、又は、パルス列が0.1秒を越える場合には、測定される電界強度は、0.1秒インターバル中の平均絶対電圧から決定され、該インターバル中で、電界強度は、その最大値となる。平均電界強度を算出する正確な方法を、認証申請書と共に提出、又は、通知又は検証を受ける機器に関する測定データファイルに保管しなければならない。
[1989年4月25日54FR17714、補正:1991年3月29日56FR13083、1996年4月2日61FR14502、1998年8月7日63FR42279、2002年5月16日67FR34855]
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明のパルス送信を表す図である。
【図2】送信システムのブロック図である。
【図3】パルス送信の一例を示す図である。
【図3a】レシーバのブロック図である。
【図4a】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図4b】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図5】複数のトランスミッタ、単一周波数、及び、タイムスロットなしを示す図である。
【図6a】単一のトランスミッタ、単一周波数及び非ゼロ復帰(NRZ)を示す図である。
【図6b】単一のトランスミッタ、単一周波数及び非ゼロ復帰(NRZ)を示す図である。
【図7a】単一のトランスミッタ、多重周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図7b】単一のトランスミッタ、多重周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図8a】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図8b】複数のトランスミッタ、単一周波数及び複数のタイムスロットを示す図である。
【図9a】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びNRZを示す図である。
【図9b】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びNRZを示す図である。
【図10a】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びゼロ復帰(RZ)を示す図である。
【図10b】単一のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及びゼロ復帰(RZ)を示す図である。
【図11】複数のトランスミッタ、多重周波数、タイムスロットなし及び様々な振幅を示す図である。
【図12a】複数のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及び様々な振幅を示す図である。
【図12b】複数のトランスミッタ、多重周波数、複数のタイムスロット及び様々な振幅を示す図である。
【図13】データ抽出装置を含むレシーバのブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有さないレシーバに、電力を送信するトランスミッタであって、
電力のパルスを生成するパルス発生器と、
パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナであり、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいるトランスミッタ。
【請求項2】
パルス発生器は、出力を有する周波数発生器と、周波数発生器及びアンテナに通信可能に接続される増幅器とを含んでいる、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項3】
周波数発生器又は増幅器を制御し、パルスを形成するイネーブラを含んでいる、請求項2に記載のトランスミッタ。
【請求項4】
イネーブラは、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定する、請求項3に記載のトランスミッタ。
【請求項5】
時間長は、周波数発生器の出力の1サイクルの半分より大きい、請求項4に記載のトランスミッタ。
【請求項6】
送信パルスの電力は、連続波電力送信システムの平均電力に等しい、請求項5に記載のトランスミッタ。
【請求項7】
パルスの平均電力Pavgは、PAVG=PPEAK(TPULSE)/TPERIODによって決定される、請求項6に記載のトランスミッタ。
【請求項8】
パルスは任意のISM帯域によって送信される、請求項7に記載のトランスミッタ。
【請求項9】
パルスは任意のFM無線帯域によって送信される、請求項7に記載のトランスミッタ。
【請求項10】
パルス発生器は、パルス間の連続的な電力を生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項11】
パルス発生器は、パルスを異なる出力周波数にて連続的に生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項12】
パルス発生器は、異なる増幅のパルスを生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項13】
パルス発生器は、複数の周波数発生器と、増幅器と、周波数発生器及び増幅器に通信可能に接続される周波数セレクタとを含んでおり、周波数セレクタは、周波数発生器から増幅器への正確な周波数を決定し、ルート付ける、請求項12に記載のトランスミッタ。
【請求項14】
パルス発生器は、パルス間でデータを送信する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項15】
パルス発生器は、パルス内にデータを送信する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項16】
周波数発生器又は増幅器を制御し、パルスを形成するゲインコントロールを含んでいる、請求項2に記載のトランスミッタ。
【請求項17】
ゲインコントロールは、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定する、請求項16に記載のトランスミッタ。
【請求項18】
電力送信のためのシステムであって、
如何なるデータも含まない電力のパルスのみを送信するトランスミッタと、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバと、
を含んでいるシステム。
【請求項19】
レシーバは整流器を含んでいる、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
整流器の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システムと比較して、5パーセント以上増大される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
整流器効率は、対応する連続波電力送信システムと比較して、100パーセント以上増大される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する方法であって、
パルス発生器を用いて電力のパルスを生成するステップ、及び、
パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを通じて、負荷に電力を供給するレシーバにパルスを送信するステップと、
を含んでいる方法。
【請求項23】
電力を送信する方法であって、
トランスミッタを用いて電力のパルスを送信するステップ、及び、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを、負荷に電力を供給するレシーバにて受信するステップであって、該レシーバは、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システムと比較して効率が増大する整流器を有しているステップ、
電力を送信する方法。
【請求項24】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する装置であって、
複数のトランスミッタを含んでおり、各トランスミッタ、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する装置。
【請求項25】
各トランスミッタと通信可能に接続されるコントローラを含んでおり、各トランスミッタは、コントローラによって関連するタイムスロットが割り当てられており、複数のトランスミッタからの唯一のパルスが所定時間で送信される、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
複数のタイムスロットセレクタを含んでおり、各トランスミッタは、複数のタイムスロットセレクタに対応するタイムスロットセレクタと通信可能に接続されており、コントローラは、各セレクタにコントロール信号を発し、割り当てられたタイムスロットに対応するトランスミッタを作動する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する方法であって、
複数のトランスミッタを有する装置から、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成することを含んでいる方法。
【請求項28】
電力送信のためのシステムであって、
電力のパルスを送信するトランスミッタと、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するが、クロック信号としてパルスを用いないレシーバと、
を含んでいるシステム。
【請求項29】
電力送信のためのシステムであって、
電力のパルスを送信する手段と、
送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するが、クロック信号にパルスを用いない受信手段と、
を含んでいるシステム。
【請求項30】
電力送信のためのシステムであって、
如何なるデータも含まない電力のパルスだけを送信する手段と、
送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給する手段と、
を含んでいるシステム。
【請求項31】
負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバに電力を送信するトランスミッタであって、
電力のパルスを生成する手段と、
パルシング手段と通信可能に接続されるアンテナであって、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいるトランスミッタ。
【請求項32】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する装置であって、
如何なるデータも含まない電力のパルスだけを生成するトランスミッタと、
トランスミッタと通信可能に接続されるアンテナであり、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいる装置。
【請求項1】
負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有さないレシーバに、電力を送信するトランスミッタであって、
電力のパルスを生成するパルス発生器と、
パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナであり、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいるトランスミッタ。
【請求項2】
パルス発生器は、出力を有する周波数発生器と、周波数発生器及びアンテナに通信可能に接続される増幅器とを含んでいる、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項3】
周波数発生器又は増幅器を制御し、パルスを形成するイネーブラを含んでいる、請求項2に記載のトランスミッタ。
【請求項4】
イネーブラは、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定する、請求項3に記載のトランスミッタ。
【請求項5】
時間長は、周波数発生器の出力の1サイクルの半分より大きい、請求項4に記載のトランスミッタ。
【請求項6】
送信パルスの電力は、連続波電力送信システムの平均電力に等しい、請求項5に記載のトランスミッタ。
【請求項7】
パルスの平均電力Pavgは、PAVG=PPEAK(TPULSE)/TPERIODによって決定される、請求項6に記載のトランスミッタ。
【請求項8】
パルスは任意のISM帯域によって送信される、請求項7に記載のトランスミッタ。
【請求項9】
パルスは任意のFM無線帯域によって送信される、請求項7に記載のトランスミッタ。
【請求項10】
パルス発生器は、パルス間の連続的な電力を生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項11】
パルス発生器は、パルスを異なる出力周波数にて連続的に生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項12】
パルス発生器は、異なる増幅のパルスを生成する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項13】
パルス発生器は、複数の周波数発生器と、増幅器と、周波数発生器及び増幅器に通信可能に接続される周波数セレクタとを含んでおり、周波数セレクタは、周波数発生器から増幅器への正確な周波数を決定し、ルート付ける、請求項12に記載のトランスミッタ。
【請求項14】
パルス発生器は、パルス間でデータを送信する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項15】
パルス発生器は、パルス内にデータを送信する、請求項1に記載のトランスミッタ。
【請求項16】
周波数発生器又は増幅器を制御し、パルスを形成するゲインコントロールを含んでいる、請求項2に記載のトランスミッタ。
【請求項17】
ゲインコントロールは、パルス間の時間長を、パルスの送信周波数の関数として規定する、請求項16に記載のトランスミッタ。
【請求項18】
電力送信のためのシステムであって、
如何なるデータも含まない電力のパルスのみを送信するトランスミッタと、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するレシーバと、
を含んでいるシステム。
【請求項19】
レシーバは整流器を含んでいる、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
整流器の効率は、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システムと比較して、5パーセント以上増大される、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
整流器効率は、対応する連続波電力送信システムと比較して、100パーセント以上増大される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する方法であって、
パルス発生器を用いて電力のパルスを生成するステップ、及び、
パルス発生器と通信可能に接続されるアンテナを通じて、負荷に電力を供給するレシーバにパルスを送信するステップと、
を含んでいる方法。
【請求項23】
電力を送信する方法であって、
トランスミッタを用いて電力のパルスを送信するステップ、及び、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを、負荷に電力を供給するレシーバにて受信するステップであって、該レシーバは、電力のパルスを受信することによって、対応する連続波電力送信システムと比較して効率が増大する整流器を有しているステップ、
電力を送信する方法。
【請求項24】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する装置であって、
複数のトランスミッタを含んでおり、各トランスミッタ、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成する装置。
【請求項25】
各トランスミッタと通信可能に接続されるコントローラを含んでおり、各トランスミッタは、コントローラによって関連するタイムスロットが割り当てられており、複数のトランスミッタからの唯一のパルスが所定時間で送信される、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
複数のタイムスロットセレクタを含んでおり、各トランスミッタは、複数のタイムスロットセレクタに対応するタイムスロットセレクタと通信可能に接続されており、コントローラは、各セレクタにコントロール信号を発し、割り当てられたタイムスロットに対応するトランスミッタを作動する、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する方法であって、
複数のトランスミッタを有する装置から、負荷に電力を供給するレシーバによって受信される電力のパルスを生成することを含んでいる方法。
【請求項28】
電力送信のためのシステムであって、
電力のパルスを送信するトランスミッタと、
電力トランスミッタによって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するが、クロック信号としてパルスを用いないレシーバと、
を含んでいるシステム。
【請求項29】
電力送信のためのシステムであって、
電力のパルスを送信する手段と、
送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給するが、クロック信号にパルスを用いない受信手段と、
を含んでいるシステム。
【請求項30】
電力送信のためのシステムであって、
如何なるデータも含まない電力のパルスだけを送信する手段と、
送信手段によって送信された電力のパルスを受信し、負荷に電力を供給する手段と、
を含んでいるシステム。
【請求項31】
負荷に電力を供給するレシーバであって、DC−DC変換器を有していないレシーバに電力を送信するトランスミッタであって、
電力のパルスを生成する手段と、
パルシング手段と通信可能に接続されるアンテナであって、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいるトランスミッタ。
【請求項32】
負荷に電力を供給するレシーバに電力を送信する装置であって、
如何なるデータも含まない電力のパルスだけを生成するトランスミッタと、
トランスミッタと通信可能に接続されるアンテナであり、パルスをトランスミッタから送信するアンテナと、
を含んでいる装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図3a】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【図2】
【図3】
【図3a】
【図4a】
【図4b】
【図5】
【図6a】
【図6b】
【図7a】
【図7b】
【図8a】
【図8b】
【図9a】
【図9b】
【図10a】
【図10b】
【図11】
【図12a】
【図12b】
【図13】
【公表番号】特表2008−532468(P2008−532468A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557071(P2007−557071)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/005735
【国際公開番号】WO2006/091499
【国際公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(507387125)パワーキャスト コーポレイション (11)
【氏名又は名称原語表記】POWERCAST CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/005735
【国際公開番号】WO2006/091499
【国際公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(507387125)パワーキャスト コーポレイション (11)
【氏名又は名称原語表記】POWERCAST CORPORATION
【Fターム(参考)】
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