説明

電動モータの負荷トルク検出装置

【課題】電動モータにより所要の負荷を回転駆動操作する装置において、電動モータの駆動出力軸に対して作用する負荷の反力すなわち負荷トルクを、適正かつ高精度に検出することができると共に、電動モータを所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定して、その製造を容易にすると共に支持構造を安定な配置構成とすることができる電動モータの負荷トルク検出装置を提供する。
【解決手段】電動モータ10のモータハウジングの一端部より突出する駆動出力軸14に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体16を設け、このスリーブ体の一端にフランジ部18を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車21を備える減速機構20のインターナルギヤ部22として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部にストレンゲージ24を取り付けた構成からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動モータを使用してドライバービットなどの回転工具を回転駆動する電動回転工具等において、例えばドライバービットによるねじ締め作業に際して電動モータの負荷トルクとなるねじ締めトルクを適正に検出することができると共に、電動モータの支持構造を安定した配置構成とすることができる電動モータの負荷トルク検出装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ボルトまたはナットの締付け作業において、締付け直前まではDCモータを低トルクでしかも高速回転させ、締付け直前から締付け時においては、DCモータを高トルクで低速回転させ、トルク設定値とストレンゲージの出力が一致したとき、高トルク低速回転のDCモータを停止するようにした定トルク締付装置が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に記載の定トルク締付装置は、一端部においてDCモータの下部を固定支持すると共に、他端部をケースに固定する軸受部材の外周にストレンゲージを設けた構成からなり、前記DCモータの上部はツール支持ベアリングでケースに支持した構成とすることにより、ボルト等の締付け時に前記軸受部材にネジリモーメントが加わり、その度合いに応じてストレンゲージの内部抵抗が変化し、この変化を電気信号として取り出してトルク値として検出することが開示されている。
【0004】
これに対し、本発明者は、ねじの締付け等の作業を行いながら、当該作業の全工程を通じての動的なトルクを、トルク損失を生じることなく連続的なトルク値の変動として高精度に測定し得るトルク検出器を開発し、特許を得た(特許文献2参照)。
【0005】
この特許文献2に記載のトルク検出器は、モータと減速機とを連結し、前記減速機から出力軸を導出してなるねじ締め用動力ユニットにおいて、前記動力ユニットの一端を、前記出力軸を支持する軸受を介してケーシング内に固定すると共に、動力ユニットの他端を、これと同軸に延在する扁平状の板体からなる支持体を介してケーシング内に固定し、前記板体の一側面にストレンゲージを取付けた構成からなる。すなわち、このトルク検出器において、前記モータと減速機とからなる動力ユニットは、ストレンゲージを取付けた支持体および軸受によって、ケーシング内に懸架されたものである。
【0006】
また、従来のねじ締め機の改良として、高トルクを発生させる第1のモータと、高速回転を実現する第2のモータを、回転軸が同一軸上になるように直列配置して、その間にクラッチを設置し、高速回転のねじ込みから低速回転の締付けに移行するとき、駆動軸の回転が完全に停止してから電磁クラッチを接続する構成として、クラッチ板の摩耗を少なくし、寿命の長いねじ締め機が提案されている(特許文献3参照)。
【0007】
この特許文献3に記載のねじ締め機は、前記第2のモータの回転軸とドライバービットの間に、ドライバービットに加わるトルクを検出するトルクセンサを設け、ねじの締付け時に、前記クラッチが接続状態になった時を起点として、トルクセンサの信号に基づいてトルク値を算出し、その値が所定の値になった時に、前記第1のモータを停止させてねじ締めを完了させるように構成したものである。そして、前記トルクセンサは、前記第2のモータのハウジングに二重構造の歪み管を固定し、この歪み管の内管の外壁に歪みゲージを貼り付け、前記歪み管の下部を把持部に連結した構成が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特公昭53−3840号公報
【特許文献2】特公昭62−25980号公報
【特許文献3】特開平10−329051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述した特許文献1において提案された定トルク締付装置においては、上部を把持部ケースに軸支したモータのケーシングに対し、その下部を、モータに接続される駆動軸を囲繞するように配置した円筒状の支持体を介して把持部ケースに固定するものであり、ドライバービットに受けるねじ締付け時の反力が、前記駆動軸を介してモータのケーシングに伝達される際に、把持部ケースとの間に結合される支持体に設けたストレンゲージにより、ねじ締めトルク値として検出するものである。
【0010】
しかし、前記構成からなる定トルク締付装置により、ねじ締めトルク値を検出する場合、ストレンゲージを取付けた支持体は、モータを含む全ての荷重を全面的に受ける構成配置であるため、ドライバービットに受けるねじ締付け時の反力として作用するネジリモーメントを、適正かつ高精度に検出することは困難である。また、モータ等を把持部ケースに対して回動変位可能に支持する必要があり、製造に際しての組立て作業が煩雑となると共に、モータ等の支持が構造的に不安定な配置構成となる難点がある。
【0011】
また、前述した特許文献2に記載のトルク検出器においては、動力ユニットの他端を、これと同軸に延在する扁平状の板体からなる支持体を介して、把持部ケーシング内に固定する構成であるため、ドライバービットに受けるねじ締付け時の反力すなわちねじ締めトルクを、適正かつ高精度に検出する構成として、電動モータからなる動力ユニットを把持部ケーシングに対して回動変位可能に支持する必要がある。従って、製造に際しての組立て作業が煩雑となると共に、動力ユニットの支持が構造的に不安定な配置構成となる難点がある。
【0012】
さらに、前述した特許文献3に記載のねじ締め機においては、前記特許文献1に記載の定トルク締付装置と同様に、ストレンゲージを取付けた歪み管は、モータを含む全ての荷重を全面的に受ける構成配置であるため、ねじ締めトルクを適正かつ高精度に検出するものとして、満足する構成配置ではない。また、前記と同様に、同一軸上に直列配置した複数のモータを把持部に対して回動変位可能に支持する必要があり、製造に際しての組立て作業が煩雑となると共に、これらモータの支持が構造的に不安定な配置構成となる難点がある。
【0013】
そこで、本発明者は、前述した問題点を解決するため、鋭意研究並びに試作を重ねた結果、電動モータのモータハウジングの一端部側において、前記モータハウジングの一端部より突出する電動モータの駆動出力軸に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体を設け、このスリーブ体の一端にフランジ部を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車を備える減速機構のインターナルギヤ部として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部に一対のストレンゲージを取り付けた構成とすることにより、前記減速機構の出力軸に適宜結合される負荷に対し、電動モータの駆動出力軸へ作用する反対トルクとしての負荷トルクを、前記スリーブ体に取り付けたストレンゲージにより適正かつ高精度に検出することができ、しかも前記電動モータを所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定することができ、これによりその製造が容易になると共に支持構造を安定な配置構成とすることができることを突き止めた。
【0014】
このように構成される電動モータの負荷トルク検出装置は、例えば、ねじ締め作業を行う電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置として、好適に応用することができる。すなわち、この場合、電動ドライバーとしての把持部ケーシング内に電動モータを固定し、この電動モータの駆動出力軸から減速機構の出力軸を介して、適宜ドライバービットを結合した構成において、ねじ締め作業に際し、ねじの最終的な締付け時においてドライバービットへ作用する反力すなわちねじの締付けトルクを、前記スリーブ体を介してストレンゲージにより適正かつ高精度に検出することができ、しかも電動モータを把持部ケーシング内に固定して、その製造が容易になると共に支持構造を安定な配置構成とすることができることを突き止めた。
【0015】
従って、本発明の目的は、電動モータにより所要の負荷を回転駆動操作する装置において、電動モータの駆動出力軸に対して作用する負荷の反力すなわち負荷トルクを、適正かつ高精度に検出することができると共に、電動モータを所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定して、その製造を容易にすると共に支持構造を安定な配置構成とすることができる電動モータの負荷トルク検出装置を提供することにある。
【0016】
また、本発明の別の目的は、電動モータによりドライバービットを駆動するように構成した電動ドライバーにおいて、電動モータを把持部ケーシング内に安定に固定した構成とすると共に、ねじ締め作業に際してのねじの締付けトルクを適正かつ高精度に検出することができ、その製造を容易にすると共に支持構造を安定な配置構成とすることができる電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記の目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の電動モータの負荷トルク検出装置は、電動モータのモータハウジングの一端部より突出する駆動出力軸に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体を設け、このスリーブ体の一端にフランジ部を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車を備える減速機構のインターナルギヤ部として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部にストレンゲージを取り付けた構成とすることを特徴とする。
【0018】
本発明の請求項2に記載の電動モータの負荷トルク検出装置は、前記電動モータを、所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定することを特徴とする。
【0019】
本発明の請求項3に記載の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置は、前記電動モータの負荷トルク検出装置を応用したものであって、電動モータのモータハウジングの一端部より突出する駆動出力軸に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体を設け、この駆動出力軸の一端にフランジ部を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車を備える減速機構のインターナルギヤ部として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部にストレンゲージを取り付けた構成からなり、
前記減速機構の出力軸に対しドライバービットを結合すると共に、前記電動モータを電動ドライバーの把持部ケーシング内に固定配置し、前記スリーブ体に取り付けたストレンゲージにより、ねじ締め作業におけるねじ締めトルクを検出するように構成したことを特徴とする。
【0020】
本発明の請求項4に記載の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置は、前記減速機構の出力軸に対し、クラッチ機構またはトルクリミッタを介して、ドライバービットを結合することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の請求項1に記載の電動モータの負荷トルク検出装置によれば、電動モータにより所要の負荷を、遊星歯車を備えた減速機構を介して回転駆動操作する装置において、電動モータを固定した状態において、電動モータの駆動出力軸に対して作用する負荷の反力すなわち負荷トルクを、前記駆動出力軸を囲繞するスリーブ体によりネジリモーメントとして有効に作用して、これをストレンゲージにより適正かつ高精度に検出することができる。
【0022】
本発明の請求項2記載の電動モータの負荷トルク検出装置によれば、電動モータを所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定することにより、その製造を容易にすると共に支持構造を安定な配置構成とすることができる。
【0023】
本発明の請求項3記載の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置は、前記電動モータの負荷トルク検出装置を応用したものであり、電動モータから遊星歯車を備えた減速機構を介してドライバービットに伝達する回転駆動操作によって、ねじ締め作業を行う電動ドライバーにおいて、電動モータを固定した状態において、電動モータの駆動出力軸に対して作用する反力としてのねじ締付けトルクを、前記駆動出力軸を囲繞するスリーブ体によりネジリモーメントとして有効に作用して、これをストレンゲージにより適正かつ高精度に検出することができ、しかも電動モータを把持部ケーシング内に固定して、その製造を容易にすると共に支持構造を安定な配置構成とすることができる。
【0024】
本発明の請求項4記載の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置によれば、ドライバービットによるねじ締めトルクが所定のトルク値になった際に、クラッチ機構またはトルクリミッタを作動させて、電動モータを電源遮断等により迅速に停止させて、ねじ締め作業の効率化を達成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
次に、本発明に係る電動モータの負荷トルク検出装置の実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明に係る電動モータの負荷トルク検出装置の一実施例を示す概略構成説明図である。すなわち、図1において、参照符号10は電動モータを示し、この電動モータ10のモータハウジングは所要の固定部として形成された外部ケーシング12に固定されている。
【0027】
そこで、前記電動モータ10のモータハウジングの一端部より突出する回転駆動出力軸14に対して、この回転駆動出力軸14を囲繞するようにスリーブ体16を配置する。このスリーブ体16の一端にフランジ部18を形成して、これを前記電動モータ10のモータハウジングの一端部に固定する。また、前記スリーブ体16の他端は、遊星歯車21を備える減速機構20のインターナルギヤ部22として一体的に構成した構造とする。そして、前記スリーブ体16の外周部に、適宜ストレンゲージ24を取り付けた構成とする。
【0028】
さらに、図1に示す実施例において、前記電動モータ10の回転駆動出力軸14は、その先端部に形成したピニオン15を介して、前記インターナルギヤ部22を含む減速機構20の遊星歯車21に噛合し、その回転駆動力が前記遊星歯車21を回転自在にして一体的に支承する出力軸26に伝達されるように構成されている。そして、この出力軸26は、適宜電動モータ10により回転駆動する負荷手段に結合される。なお、図1において、参照符号28は前記減速機構20を囲繞保持するハウジングを示し、スラスト軸受29を介して前記出力軸26と結合される遊星歯車21からなる減速機構20を回転自在に支承している。
【0029】
このように構成された本実施例における電動モータの負荷トルク検出装置によれば、電動モータ10の駆動により、減速機構20の出力軸26を介して所要の負荷手段を回転駆動する場合において、前記負荷手段における負荷トルクは、前記出力軸26および減速機構20を介して電動モータ10の回転駆動出力軸14に作用する反力は、前記減速機構20のインターナルギヤ部22を構成するスリーブ体16にネジリモーメントとして有効に作用し、この状態をストレンゲージ24により適正かつ高精度に検出することができる。従って、前記ストレンゲージ24により検出された信号Ss1,Ss2は、適宜負荷トルク検出回路に入力して負荷トルクとして変換表示することができる。
【0030】
図2は、前述した構成からなる電動モータの負荷トルク検出装置を応用した、電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置の実施例を示すものである。なお説明の便宜上、図1に示す実施例の構成部分と同一の構成部分には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0031】
図2において、本実施例の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置においては、電動モータ10を把持部ケーシング32内に固定保持し、この電動モータ10のモータハウジングの一端部より突出する回転駆動出力軸14に対して、この回転駆動出力軸14を囲繞するように、前記構成からなるスリーブ体16を配置する。そして、前記減速機構20の出力軸26には、従来の電動ドライバーに設けられているような、クラッチ機構34およびビットホルダ36を介して、ドライバービット38を結合した構成からなる。
【0032】
前記クラッチ機構34としては、例えば、前記減速機構20の出力軸26にクラッチ板を取り付け、このクラッチ板に対しクラッチボールを軸方向に弾力的に係合させ、ねじ締め作業において、ドライバービット38を介して出力軸26に一定以上の負荷トルク(反力)が掛ると、前記クラッチ板がクラッチボールを乗り越えて、ドライバービット38と結合されたビットホルダ36に対する回転駆動力の伝達が遮断されることにより、ねじを予め設定したトルクで締付けることができるように構成される。
【0033】
この場合、前記クラッチ板がクラッチボールを乗り越えた状態を、適宜検出素子により検出し、所要のクラッチ動作信号Scを出力させて、電動モータの電源を遮断するように構成することができる。なお、前記構成からなるクラッチ機構34に代えて、トルクリミッタを設けることもできる。さらに、これらのクラッチ機構34やトルクリミッタを省略することもでき、この場合には前記減速機構20の出力軸26にビットホルダ36を介して、ドライバービット38を直結した構成とされる。
【0034】
次に、前記構成からなる電動ドライバーを使用してねじ締め作業を行う場合のトルク検出動作について説明する。
【0035】
本実施例に係る電動ドライバーにおいて、電動モータ10を付勢することにより、その回転駆動出力軸14が正転駆動し、ピニオン15および遊星歯車21の噛合により減速機構20を介して、その出力軸26に回転駆動力が伝達される。そして、前記出力軸26の回転駆動力は、さらに前記クラッチ機構34およびビットホルダ36を介してドライバービット38に伝達され、ねじ締め作業を行うことができる。
【0036】
このようなねじ締め作業において、前記ドライバービット38よりビットホルダ36、クラッチ機構34、出力軸26および減速機構20を介して電動モータ10の回転駆動出力軸14に作用する反力としてのねじ締めトルクは、前記クラッチ機構34と共に、前記減速機構20のインターナルギヤ部22を構成するスリーブ体16にネジリモーメントとして有効に作用し、この状態をストレンゲージ24により適正かつ高精度に検出することができる。従って、前記ストレンゲージ24により検出される信号Ss1,Ss2は、適宜ねじ締めトルク検出回路に入力して、ねじ締めトルクとして変換表示することができる。
【0037】
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前述した実施例に限定されることなく、例えばスリーブ体の他端を減速機構のインターナルギヤ以外の電動モータの負荷構成部材とし、電動ドライバー以外の各種の電動モータの駆動を利用した機器や装置への応用も可能となる等、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る電動モータの負荷トルク検出装置の一実施例を示す概略構成説明図である。
【図2】本発明に係る電動モータの負荷トルク検出装置を電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置に応用した場合の概略構成説明図である。
【符号の説明】
【0039】
10 電動モータ
12 外部ケーシング
14 回転駆動出力軸
15 ピニオン
16 スリーブ体
18 フランジ部
20 減速機構
21 遊星歯車
22 インターナルギヤ部
24 ストレンゲージ
26 出力軸
28 ハウジング
29 スラスト軸受
32 把持部ケーシング
34 クラッチ機構
36 ビットホルダ
38 ドライバービット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モータのモータハウジングの一端部より突出する駆動出力軸に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体を設け、このスリーブ体の一端にフランジ部を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車を備える減速機構のインターナルギヤ部として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部にストレンゲージを取り付けた構成とすることを特徴とする電動モータの負荷トルク検出装置。
【請求項2】
前記電動モータは、所要の把持部ないし固定部としての外部ケーシングに固定することを特徴とする請求項1記載の電動モータの負荷トルク検出装置。
【請求項3】
電動モータのモータハウジングの一端部より突出する駆動出力軸に対し、この駆動出力軸を囲繞するように配置したスリーブ体を設け、このスリーブ体の一端にフランジ部を形成して前記モータハウジングの一端部に固定すると共に、前記スリーブ体の他端は遊星歯車を備える減速機構のインターナルギヤ部として一体的に構成した構造とし、前記スリーブ体の外周部にストレンゲージを取り付けた構成からなり、
前記減速機構の出力軸に対しドライバービットを結合すると共に、前記電動モータを電動ドライバーの把持部ケーシング内に固定配置し、前記スリーブ体に取り付けたストレンゲージにより、ねじ締め作業におけるねじの締付けトルクを検出するように構成したことを特徴とする電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置。
【請求項4】
前記減速機構の出力軸に対し、クラッチ機構またはトルクリミッタを介して、ドライバービットを結合することを特徴とする請求項3記載の電動ドライバーのねじ締めトルク検出装置。

【図1】
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【図2】
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