説明

電動機

【課題】
電動機固定子に挿入された複数相の巻線間を確実に絶縁し、絶縁不良を低減した電動機を提供する。
【解決手段】
固定子鉄心の巻線間を絶縁する相間絶縁Aを備えた電動機であって、前記相間絶縁Aは、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線3の巻線間を絶縁する帯状絶縁部10、20を固定子鉄心の両側に備え、前記帯状絶縁部10、20は、前記固定子鉄心のスロット内を挿通させた複数の絶縁脚部30により繋がれており、前記帯状絶縁部10、20と最も内側の前記絶縁脚部30bと30cとで囲まれた内周側において、前記帯状絶縁部10、20の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部10、20の一部を前記内周側に突出させた凸部10b、20bを設けたことを特徴とする相間絶縁を用いた電動機とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電動機の固定子の歯部によって構成したスロットに複数相の巻線が挿入され、複数相の巻線間を絶縁する相間絶縁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動機の固定子の歯部に装着した複数相の巻線間を絶縁する相間絶縁の構造は、特許文献1(実公昭60−31408号)に示されているように、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した複数相の巻線間を其々の帯状絶縁部で絶縁し、固定子鉄心のスロット内に挿通させた複数の絶縁脚部によって繋がれた相間絶縁が用いられている。
【0003】
これらの相間絶縁には、其々の帯状絶縁部と絶縁脚部とで囲まれた帯状絶縁部の内周側の一部を切り欠いた、切り欠き部が設けられている。これにより、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線を、指定寸法に入れるために整形プレス等により固定子外径方向に押し拡げて整形しても、帯状絶縁部分に切り欠き部があることにより帯状絶縁部が巻線と同時に固定子外径方向に押し拡げられて破損することがないようにしている。
【0004】
また、同様に、特許文献2(実開平5−55748号)にも、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線を整形する際、相間絶縁の帯状絶縁部分に加わる力が逃げるように切り欠き部が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公昭60−31408号公報
【特許文献2】実開平5−55748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この様な電動機の相間絶縁構造は、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線を整形する際、同時に相間絶縁の帯状絶縁部分も押し拡げられ帯状絶縁部分に加わる力の逃がし部として、帯状絶縁部と絶縁脚部に囲まれた内周側の帯状絶縁部の一部を切り欠いた、切り欠き部を設けている。この切り欠き部を設けることにより、帯状絶縁部分が撓み破損することもなくなる。しかしながら、帯状絶縁部に切り欠き部を設けたことにより、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した複数相の巻線間で相間接触が頻発している。特に、固定子鉄心のスロットに巻線を挿入したスロット開口部からの巻線の立ち上がり部分における相間接触が多くなっている。
【0007】
具体的に、従来の電動機に用いられている相間絶縁の形状を図5及び図6を用いて説明する。図5及び図6は、従来の三相誘導電動機の固定子の巻線間を絶縁する相間絶縁C,Dである。
【0008】
図7は、固定子1のスロットに外相巻線3aと中相巻線3bとの相間に図6に示した相間絶縁Dを装着し、中相巻線3bと内相巻線3cとの相間に図5に示した相間絶縁Cを装着した固定子1において、固定子1の軸方向端面から飛び出した内相巻線3cと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する相間絶縁Cの帯状絶縁部100が装着されている状態を固定子の内径側から見た図を示している。
【0009】
図6の相間絶縁Dは、固定子鉄心の一方の軸方向端面から飛び出した巻線3の中相巻線3bと外相巻線3aとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部400と、他方の軸方向端面から飛び出した巻線3の中相巻線3bと外相巻線3aとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部500を有し、この帯状絶縁部400と帯状絶縁部500は、絶縁脚部600により繋がれている。絶縁脚部600は、固定子のスロットに外相巻線3aが挿入された後に、固定子の内径方向に開口したスロットから挿入され、後に挿入される中相巻線3bとの相間を絶縁する。
【0010】
図5の相間絶縁Cは、固定子鉄心の一方の軸方向端面から飛び出した巻線3の内相巻線3cと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部100と、他方の軸方向端面から飛び出した巻線3の内相巻線3cと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部200を有し、この帯状絶縁部100と帯状絶縁部200は、絶縁脚部300により繋がれている。絶縁脚部300は、固定子のスロットに中相巻線3bが挿入された後に、固定子の内径方向に開口したスロットから挿入され、後に挿入される内相巻線3cとの相間を絶縁する。
【0011】
尚、帯状絶縁部100、200には、固定子鉄心の軸方向両端部から飛び出した巻線3を固定子外径方向に押し拡げ指定寸法に入れるために整形する際、帯状絶縁部100、200が固定子外径方向に引っ張られ、切れて破損しない様に帯状絶縁部100と帯状絶縁部200と最も内側の絶縁脚部300で囲まれた帯状絶縁部100、200の側辺100a、200aを切り欠いた、切り欠き部100C、200Cが設けられている。
【0012】
また、図7よりわかる様に、先に説明した帯状絶縁部100(及び帯状絶縁部200図示せず。)に設けた切り欠き部100C(及び切り欠き部200C図示せず)が、固定子鉄心の軸方向両端部から飛び出した巻線3を指定寸法にするために固定子外径方向に押し拡げて整形する際、同時に固定子外径方向に引っ張られ、固定子鉄心の軸方向端面のスロットから立ち上がる内相巻線3cの立ち上がり部分が中相巻線3bの巻線と相間接触し絶縁不良を起こす事がある。尚、図中の斜線部が相間接触となっている部分である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
固定子鉄心のスロットに複数相の巻線が装着され、前記複数相の巻線間を絶縁する相間絶縁を備えた電動機において、
前記相間絶縁は、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線の巻線間を絶縁する帯状絶縁部を固定子鉄心の両側に備え、
前記固定子鉄心の両側に備えた前記帯状絶縁部は、前記固定子鉄心のスロット内を挿通させた複数の絶縁脚部により繋がれており、
前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を前記内周側に突出させた凸部を設けた相間絶縁を用いた電動機とする。
【0014】
尚、前記凸部は、前記帯状絶縁部と前記絶縁脚部の基部から前記内周側に突出させた凸部とした相間絶縁を用いた電動機とする。
【0015】
また、前記凸部は、最も内側の前記絶縁脚部間の中央に向かい漸増させた凸部とした相間絶縁を用いた電動機とする。
【0016】
また、前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けた相間絶縁を用いた電動機とする。
【0017】
また、前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部の其々の基部から前記内周側に突出させた凸部が設けられ、
其々の基部から突出させた前記凸部間において、
前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けた相間絶縁を用いた電動機とする。
【0018】
また、前記電動機を冷蔵庫やエアコン等の駆動源として圧縮機内に搭載した圧縮機とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の電動機は、固定子鉄心の径方向に開口したスロットを円周方向に配置した固定子のスロットに複数相の巻線が装着され、巻線間を絶縁する相間絶縁を備えた電動機において、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線の巻線間を絶縁する帯状絶縁部を固定子鉄心の両側に備え、其々の帯状絶縁部は前記固定子鉄心のスロット内を挿通させた複数の絶縁脚部により繋がれており、
前記固定子鉄心の両側の其々の帯状絶縁部と最も内側で対向して両側に配置した前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を前記内周側に突出させた凸部を設けることにより、
固定子鉄心のスロットに巻線を挿入したスロット開口部からの巻線の立ち上がり部分における、巻線間の相間を確実に絶縁することができる。
【0020】
尚、相間絶縁の凸部は、前記帯状絶縁部と前記絶縁脚部の基部から前記内周側に突出させた凸部とすることにより、固定子鉄心のスロットに巻線を挿入したスロット開口部からの巻線の根本部の立ち上がり部分における、巻線間の相間を確実に絶縁することができる。
【0021】
また、前記帯状絶縁部と前記絶縁脚部の基部から前記内周側に突出させた凸部は、最も内側の前記絶縁脚部間の中央に向かい漸増させた凸部とすることにより、固定子鉄心から飛び出した巻線を固定子外径方向に押し拡げて整形をした際、同様に帯状絶縁部と絶縁脚部で囲まれた内周側の固定子鉄心側に面した帯状絶縁部の側辺も固定子外径方向に押し拡げられ、複数相に挿入した巻線間に帯状絶縁部が引き込まれ絶縁不良となってしまう。このため、前記内周側に突出させた凸部が、最も内側の前記絶縁脚部間の中央に向かい帯状絶縁部と絶縁脚部の基部から漸増させた凸部とすることにより、帯状絶縁部を固定子外径方向に押し拡げられると同時に、帯状絶縁部の漸増させた凸部の側辺が、固定子外径方向に引っ張られて固定子鉄心端面に略沿うようになり(略平行となり)複数相に挿入した巻線間を確実に絶縁することができる。特に、固定子スロット開口部からの巻線の立ち上がり部を確実に絶縁することができる。
【0022】
尚、前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けることにより、巻線を固定子外径方向に押し拡げて整形する際、帯状絶縁部も同時に固定子外径方向に押し拡げられるが、この切り欠き凹部があることにより帯状絶縁部に加わる力を逃がすことができ相間絶縁の破損(切れ、ちぎれ)を防ぐとともに、帯状絶縁部が巻線間からはみ出し電動機運転時に回転子と接触し電動機の駆動不良とならない様にしている。
【0023】
また、前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部と最も内側で対向して両側に配置した前記絶縁脚部の其々の基部から前記内周側の固定子鉄心側に突出させた凸部が設けられ、
其々の基部から突出させた前記凸部間において、
前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けた電動機とすることにより、
固定子巻線の整形により、帯状絶縁部が固定子外径方向に押し拡げられても、帯状絶縁部に加わる力を逃がしながら、帯状絶縁部の凸部があることにより固定子鉄心のスロット開口部からの巻線の立ち上がり部分における、巻線間の相間を確実に絶縁することができる。
【0024】
また、前記電動機を冷蔵庫やエアコン等の駆動源として圧縮機内に搭載した圧縮機に用いることにより固定子のスロットに複数相に挿入された巻線間を確実に絶縁した電動機を用いることができ、絶縁不良を低減した圧縮機とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態の電動機に用いる相間絶縁A。
【図2】別の実施形態における電動機に用いる相間絶縁B。
【図3】図1及び図2で示した相間絶縁を電動機に用いた場合の配置図。
【図4】図3に示した電動機の矢視図。
【図5】従来の電動機に用いる相間絶縁C。
【図6】従来の別の実施形態における電動機に用いる相間絶縁D。
【図7】従来の相間絶縁を用いた場合の電動機。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
図1及び図2は、本実施形態の電動機に用いる相間絶縁A、Bを示している。
本実施形態に示した相間絶縁A及びBは、固定子鉄心の内径方向に開口したスロットを円周方向に配置して、外部の巻線機により巻き回した巻線3を、巻線挿入機により固定子1のスロットに挿入した電動機である。本実施形態に用いる巻線方法は分布巻き方式による巻線方式を用いているが、これに限定されるものではない。
【0027】
本実施形態の固定子1のスロットに巻線挿入機により挿入した巻線3は、外相巻線3a、中相巻線3b、内相巻線3cが其々外部の巻線機により巻かれ、外相巻線3a、中相巻線3b、内相巻線3cの順に挿入した三相誘導電動機である。外相巻線3aが固定子1のスロットに挿入された後、固定子内径側に開口したスロット開口部から、図2に示した相間絶縁Bの絶縁脚部60を挿入し、一方の固定子鉄心端面から飛び出した外相巻線3aの固定子内径側に面する部分を覆う様に帯状絶縁部40を配置し、同様に、他方の固定子鉄心端面から飛び出した外相巻線3aの固定子内径側に面する部分を覆う様に帯状絶縁部50を配置している。
【0028】
次に、相間絶縁Bを配置した内径側に巻線挿入機により中相巻線3bを挿入し、固定子内径側に開口したスロット開口部から、図1に示した相間絶縁Aの絶縁脚部30が挿入され、一方の固定子鉄心端面から飛び出した中相巻線3bの固定子内径側に面する部分を覆う様に帯状絶縁部10を配置し、同様に、他方の固定子鉄心端面から飛び出した巻線3bの固定子内径側に面する部分を覆う様に帯状絶縁部20を配置している。そして、次に固定子1のスロットに挿入した中相巻線3bを覆った相間絶縁Aの固定子内径側に巻線挿入機により内相巻線3cが挿入されている。
【0029】
図1に示した相間絶縁Aは、先に説明した様に、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線間を絶縁する相間絶縁であり、固定子鉄心の一方の軸方向端面から飛び出した中相巻線3bと内相巻線3cとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部10と、固定子鉄心の他方の軸方向端面から飛び出した中相巻線3bと内相巻線3cとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部20を有し、帯状絶縁部10と帯状絶縁部20とを繋ぐ絶縁脚部30により構成されている。絶縁脚部30は、固定子のスロットに中相巻線3bが挿入された後に、固定子の内径方向に開口したスロットから挿入され、後に挿入される内相巻線3cとの相間を絶縁している。
【0030】
尚、帯状絶縁部10、20には、固定子鉄心の軸方向両端部から飛び出した巻線3を固定子外径方向に押し拡げて指定寸法に入るように整形する際、帯状絶縁部10、20が固定子外径方向に引っ張られ、切れて破損しない様に帯状絶縁部10と帯状絶縁部20と絶縁脚部30で囲まれた最も内側の帯状絶縁部10、20の側辺10a、20aを切り欠いた、切り欠き部10c、20cが設けられている。図1の実施形態では、帯状絶縁部10、20と、帯状絶縁部10、20とを繋ぐ絶縁脚30bと30cにより囲まれた内周側において、一方の帯状絶縁部10の内周側の側辺10aを切り欠いた、切り欠き部10c、他方の帯状絶縁部20の内周側の側辺20aを切り欠いた、切り欠き部20cの切り欠き凹部を設けている。
【0031】
また、帯状絶縁部10、20の内周側の側辺10aと20aに切り欠き部10c、20cを設けることで、固定子外径方向に押し拡げ巻線3を指定寸法に入るように整形する際、巻線3を固定子外径方向に押し拡げて整形しても帯状絶縁部10、20が巻線間から固定子内径側にはみ出すこともなくなり、電動機の運転時に回転子が接触し駆動不良となることもない
【0032】
また、図1の実施形態の相間絶縁Aの帯状絶縁部10、20には、2つの帯状絶縁部10、20と2つの絶縁脚部30で囲まれた最も内側の帯状絶縁部10、20の側辺10a、20aが、相間絶縁Aを固定子鉄心のスロットに装着した状態において帯状絶縁部10、20の少なくともどちらか一方の側辺10a、20aの一部を前記内周側(図中の点線より内側)の固定子鉄心端面側に向かい突出させた凸部を設けている。相間絶縁Aの帯状絶縁部10には、前記内周側の固定子鉄心端面側に向かい側辺10aの一部を突出した凸部10bが設けられ、帯状絶縁部20には、固定子鉄心端面側に向かい側辺20aの一部を突出した凸部20bが設けられている。
これにより、固定子鉄心のスロット開口部からの巻線立ち上がり部分における、複数相に挿入した巻線間の相間絶縁を確実に行うことができる。
【0033】
尚、この相間絶縁Aの実施形態では、2つの帯状絶縁部10、20と2つの絶縁脚部30b、30cで囲まれた最も内側の帯状絶縁部10と絶縁脚部30b、30cとの基部から帯状絶縁部10の側辺10aを前記内周側に突出させた凸部10bが2箇所、帯状絶縁部20と絶縁脚部30b、30cとの基部から帯状絶縁部20の側辺20aを前記内周側に突出させた凸部20bが2箇所、前記内周側の固定子鉄心端面側に向かい突出させている。
【0034】
また、帯状絶縁部10と絶縁脚部30b、30cの基部から帯状絶縁部10の側辺10aを突出させた其々の凸部10bの2箇所は、最も内側の絶縁脚30b、30cで囲まれた内周側の隣り合う絶縁脚30bと30cの間の中央に向かい、其々絶縁脚部30b、30cから離れるにしたがい漸増させた凸部10bとしている。同様に帯状絶縁部20と絶縁脚部30b、30cの基部から帯状絶縁部20の側辺20aを突出させた其々の凸部20bの2箇所は、最も内側の絶縁脚30b、30cで囲まれた内周側の隣り合う絶縁脚30bと30cの間の中央に向かい、其々絶縁脚部30b、30cから離れるにしたがい漸増させた凸部20bとしている。
【0035】
また、図1と同様に、図2の相間絶縁Bは、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線間を絶縁する相間絶縁であり、固定子鉄心の一方の軸方向端面から飛び出した外相巻線3aと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部40と、固定子鉄心の他方の軸方向端面から飛び出した外相巻線3aと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する帯状絶縁部50を有し、帯状絶縁部40と帯状絶縁部50とを繋ぐ絶縁脚部60により構成されている。絶縁脚部60は、固定子のスロットに外相巻線3aが挿入された後に、固定子の内径方向に開口したスロットから挿入され、後に挿入される中相巻線3bとの相間を絶縁している。
【0036】
尚、帯状絶縁部50には、固定子鉄心の軸方向両端部から飛び出した巻線3を固定子外径方向に押し拡げて指定寸法に入るように整形する際、帯状絶縁部50が固定子外径方向に引っ張られ、切れて破損しない様に帯状絶縁部40、50と絶縁脚部60で囲まれた最も内側の帯状絶縁部50を切り欠いた、切り欠き部50Cが設けられている。図2の実施形態では、帯状絶縁部40、50と、帯状絶縁部40、50とを繋ぐ絶縁脚60dと60eにより囲まれた内周側の帯状絶縁部50の内周側を切り欠いた、切り欠き部50cの切り欠き凹部を設けている。
【0037】
これは、前記固定子鉄心の両側の帯状絶縁部40、50と最も内側の絶縁脚部60d、60eとで囲まれた内周側において、帯状絶縁部50の一部を切り欠いた、切り欠き部50cの切り欠き凹部を設けることにより、巻線3を固定子外径方向に押し拡げて整形する際、帯状絶縁部50も同時に固定子外径方向に押し拡げられるが、この切り欠き凹部があることのより加わる力を逃がすことができ相間絶縁Bの破損(切れ、ちぎれ)を防ぐとともに、帯状絶縁部50が巻線間からはみ出することもない。
【0038】
また、図2の実施形態の相間絶縁Bの帯状絶縁部50には、2つの帯状絶縁部40、50と2つの絶縁脚部60で囲まれた最も内側の帯状絶縁部50の側辺50aが、相間絶縁Bを固定子鉄心のスロットに装着した状態において帯状絶縁部50の側辺50aの一部を前記内周側(図中の点線より内側)の固定子鉄心端面側に向かい突出させた凸部を設けている。相間絶縁Bの帯状絶縁部50には、前記内周側の固定子鉄心端面側に向かい側辺50aの一部を突出した凸部50bが設けられている。
これにより、固定子鉄心のスロット開口部からの巻線立ち上がり部分における、複数相に挿入した巻線間の相間絶縁を確実に行うことができる。
【0039】
尚、この相間絶縁Bの実施形態では、2つの帯状絶縁部40、50と2つの絶縁脚部60d、60eで囲まれた最も内側の帯状絶縁部50と絶縁脚部60d、60eとの基部から帯状絶縁部50の側辺50aを前記内周側に突出させた凸部50bが2箇所、前記内周側の固定子鉄心端面側に向かい突出させている。
【0040】
また、帯状絶縁部50と絶縁脚部60d、60eの基部から帯状絶縁部50の側辺50aを突出させた其々の凸部50bの2箇所は、最も内側の絶縁脚60d、60eで囲まれた内周側の隣り合う絶縁脚60dと60eの間の中央に向かい、其々絶縁脚部60d、60eから離れるにしたがい漸増させた凸部50bとしている。
尚、本実施形態の図2における相間絶縁Bの帯状絶縁部の切り欠き部50cは、帯状絶縁部50にのみ設けているが、帯状絶縁部40に同様に設けても良く、同様の効果を得ることができ、適宜追加削除することができる。
【0041】
図3には、図1の相間絶縁A及び図2の相間絶縁Bを固定子の巻線間に介そうした状態を図で示している。中相巻線3bと外相巻線3aとの間に相間絶縁B(2枚)を介そうし、巻線3の内相巻線3cと中相巻線3bとの間に相間絶縁A(2枚)を介そうしている。尚、本実施形態で示した固定子1は、スロットNO.1〜NO.36スロットを有した三相誘導電動機である。
【0042】
図2の相間絶縁Bを2枚介している。一方の相間絶縁Bの絶縁脚60a〜60hは、外相巻線3aを固定子1のスロットに挿入した後、スロットNO.9、8に相間絶縁Bの絶縁脚60a、60bを介そうし、スロットNO.5、4に相間絶縁の絶縁脚60c、60dを介そうし、スロットNO.33、32に相間絶縁Bの絶縁脚60e、60fを介そうし、スロットNO.29、28には相間絶縁Bの絶縁脚60g、60hを介そうしている。
【0043】
同様に、他方の相間絶縁Bの絶縁脚60a〜60hは、外相巻線3aを固定子1のスロットに挿入した後、スロットNO.27、26に相間絶縁Bの絶縁脚60a、60bを介そうし、スロットNO.23、22に相間絶縁の絶縁脚60c、60dを介そうし、スロットNO.15、14に相間絶縁Bの絶縁脚60e、60fを介そうし、スロットNO.11、10に相間絶縁Bの絶縁脚60g、60hを介そうし、その後、中相巻線3bを挿入している。これにより、外相巻線3aと中相巻線3bとの相間を絶縁している。
【0044】
また、図1の相間絶縁Aを2枚介している。一方の相間絶縁Aの絶縁脚30a〜30dは、中相巻線3bを固定子1のスロットに挿入した後、スロットNO.5、4に相間絶縁Aの絶縁脚30a、30bを介そうし、スロットNO.27、26に相間絶縁の絶縁脚30c、30dを介そうしている。
【0045】
同様に、他方の相間絶縁Aの絶縁脚30a〜30dは、中相巻線3bを固定子1のスロットに挿入した後、スロットNO.23、22に相間絶縁Aの絶縁脚30a、30bを介そうし、スロットNO.9、8には相間絶縁の絶縁脚30c、30dを介そうし、その後、内相巻線3cを挿入している。これにより、中相巻線3bと内相巻線3cとの相間を絶縁している。
【0046】
図4は、図3に示した矢視方向から見た部分拡大図である。
固定子のスロットに外相巻線3aと中相巻線3bと巻線間に図2に示した相間絶縁Bを装着し、中相巻線3bと内相巻線3cとの巻線間に図1に示した相間絶縁Aを装着した固定子1において、固定子1の軸方向端面から飛び出した内相巻線3cと中相巻線3bとの巻線間を絶縁する相間絶縁Aの帯状絶縁部10により相間を絶縁している状態を示している。
【0047】
図4は、固定子鉄心の軸方向両端部から飛び出した巻線3を指定寸法の形状にするために固定子外径方向に押し拡げて整形している。相間絶縁Aの帯状絶縁部10には、帯状絶縁部10と絶縁脚部30b、30cで囲まれた内周側の帯状絶縁部10の側辺10aが、前記内周側の固定子鉄心端面側に突出させた凸部10bを設けている。
前記内周側に突出させた凸部10bは、最も内側の前記絶縁脚部30bと30cの間の中央に向かい帯状絶縁部10と絶縁脚部30b(30cも同様)の基部10dから漸増させた凸部10bとしている。帯状絶縁部10を固定子外径方向に巻線3が押し拡げられると同時に、帯状絶縁部10の漸増させた凸部10bの側辺10aが、固定子外径方向に引っ張られて固定子鉄心端面と略沿うような配置となっている(略平行に成っている)。これにより、巻線3を整形した際、固定子外径方向に帯状絶縁部10が引っ張られ中相巻線3bと内相巻線3cの間に巻き込まれても巻線3のスロットからの立ち上がり部分で巻線3同士が接触し絶縁不良にならない様にしている。尚、帯状絶縁部20の側辺20aが固定子鉄心端面側に突出した凸部20bも同様の効果を有している。
【0048】
また、図4では目視できないが、相間絶縁Aと同様に相間絶縁Bの帯状絶縁部50の側辺50aを、帯状絶縁部40、50と絶縁脚部60dと60eで囲まれた内周側の帯状絶縁部50の側辺50aが、前記内周側の固定子鉄心端面に突出した凸部50bを設けていることにより、巻線3を整形した際、固定子外径方向に帯状絶縁部50が引っ張られ外相巻線3aと中相巻線3bの間に巻き込まれても、巻線3のスロットからの立ち上がり部分での巻線3同士の接触もない。
【0049】
尚、相間絶縁Aの帯状絶縁部10と絶縁脚部30bとを繋いだ根本部、及び帯状絶縁部10と絶縁脚部30cとを繋いだ根本部の基部10dから帯状絶縁部10の側辺10aが固定子鉄心端面側に突出した凸部10bを設けている。同様に帯状絶縁部20と絶縁脚30bとを繋いだ根本部、及び帯状絶縁部20と絶縁脚30cとを繋いだ根本部の基部20dから帯状絶縁部20の側辺20aが固定子鉄心端面側に突出した凸部20bを設けている。これにより、固定子鉄心に挿入した巻線3を固定子外径方向に押し拡げて整形しても、固定子鉄心のスロットに挿入した内相巻線3cと同じところに配置した絶縁脚部30b、30cの根本部に凸部10b、20bを設けることで、相間絶縁Aが固定子外径方向に引っ張られても、中相巻線3bと内相巻線3cの固定子鉄心からの立ち上がり部分で接触し絶縁不良となることもない。
【0050】
また、相間絶縁Aの2つの帯状絶縁部10と20と、最も内側の2つの絶縁脚30b、30cで囲まれた内周側において、帯状絶縁部10と絶縁脚部30bと30cを繋いだ根本部の基部10dから帯状絶縁部10の側辺10aが前記内周側の固定子鉄心端面側に突出した凸部10b、及び、帯状絶縁部20と絶縁脚30bと30cを繋いだ根本部の基部20dから帯状絶縁部20の側辺20aが前記内周側の固定子鉄心端面側に突出した凸部20bは、帯状絶縁部10と20と、最も内側の絶縁脚30b、30cで囲まれた内周側の隣り合う絶縁脚30bと30cの間の中央に向かい、其々絶縁脚部30b、30cから離れるにしたがい漸増させている。
【0051】
これは、固定子外径方向に巻線3を押し拡げ整形する際、相間絶縁Aの絶縁脚部30b、30cの基部10d、20dが基点となり、固定子外径方向に大きく引っ張られても、固定子鉄心端面側から立ち上がる内相巻線3cと中相巻線3bが接触し絶縁不良とならない様にしている。尚、基部10d、20dの帯状絶縁部分10、20の根本部の幅を増しただけでは、固定子外径方向に巻線3を押し拡げて整形する際、相間絶縁Aの基部に弾性力がなく破損し易くなる。
【0052】
また、固定子外径方向に巻線3を押し拡げて整形する場合、相間絶縁Aの帯状絶縁部10、20の弾性力がなく破損しないようにするために、帯状絶縁部10、20と、最も内側の絶縁脚部30bと30cとで囲まれた絶縁脚部30bと30cの間の、少なくともどちらか一方の帯状絶縁部10、20に切り欠いた切り欠き部10c、20cを設けている。これにより、固定子外径方向に巻線3を押し拡げ整形しても、相間絶縁Aが切り裂かれ破損することもなくなる。
【0053】
また、固定子外径方向に押し拡げ巻線3を整形することにより、各巻線間から固定子鉄心側の固定子内径側に相間絶縁Aが押し出され、飛び出すこともなくなり、相間絶縁Aの手直しをすることもなく巻線3を容易に指定された整形寸法に入れることができる。
【0054】
また、本実施形態では相間絶縁Aの帯状絶縁部10と20の少なくともどちらか一方の基部10d(20d)の側辺10a(20a)を突出させた凸部10b(20b)間の帯状絶縁部10の一部を切り欠いた凹部10c(20c)となる様に設けている。これにより、巻線3を固定子外径方向に押し拡げ整形する際、帯状絶縁部10(20)に係る力を逃がす様に切り欠いているため帯状絶縁部10(20)の破損を防止することができ、尚且つ、内相巻線3cと中相巻線3bにおける巻線3の立ち上げ部での相間接触を防止し、帯状絶縁部10(20)が巻線間から固定子内径側にはみ出して電動機の運転時に回転子に接触し電動機の駆動不良となることもない。
【0055】
また、本実施形態の図2も同様に相間絶縁Bの帯状絶縁部50と絶縁脚部60dとを繋いだ根本部、及び帯状絶縁部50と絶縁脚部60eとを繋いだ根本部の基部50dから帯状絶縁部50の側辺50aが固定子鉄心端面側に突出した凸部50bを設けている。これにより、固定子鉄心に挿入した巻線3を固定子外径方向に押し拡げて整形しても、固定子鉄心のスロットに挿入した外相巻線3aと同じところに配置した絶縁脚部60d、60eの根本部に凸部50bを設けることで、相間絶縁Bが固定子外径方向に引っ張られても、外相巻線3aと中相巻線3bの固定子鉄心からの立ち上がり部分で接触し絶縁不良となることもない。
【0056】
また、相間絶縁Bの2つの帯状絶縁部40と50と、最も内側の2つの絶縁脚60d、60eで囲まれた内周側において、帯状絶縁部50と絶縁脚部60dと60eを繋いだ根本部の基部50dから帯状絶縁部50の側辺50aが前記内周側の固定子鉄心端面側に突出した凸部50bは、2つの帯状絶縁部40と50と、最も内側の2つの絶縁脚60d、60eで囲まれた内周側の隣り合う絶縁脚60dと60eの間の中央に向かい、其々絶縁脚部60d、60eから離れるにしたがい漸増させている。
【0057】
これは、固定子外径方向に巻線3を押し拡げ整形する際、相間絶縁Bの絶縁脚部60d、60eの基部50dが基点となり、固定子外径方向に大きく引っ張られても、固定子鉄心端面側から立ち上がる外相巻線3cと中相巻線3bが接触し絶縁不良とならない様にしている。尚、基部50dの帯状絶縁部分50の根本部の幅を増しただけでは、固定子外径方向に巻線3を押し拡げて整形する際、相間絶縁Bの基部に弾性力がなく破損し易くなる。
【0058】
また、固定子外径方向に巻線3を押し拡げて整形する場合、相間絶縁Bの帯状絶縁部50の弾性力がなく破損しないようにするために、2つの帯状絶縁部40、50と、最も内側の2つの絶縁脚部60dと60eとで囲まれた絶縁脚部60dと60eの間の帯状絶縁部50に切り欠いた切り欠き部50cを設けている。これにより、固定子外径方向に巻線3を押し拡げ整形しても、相間絶縁Bが切り裂かれ破損することもなくなる。
【0059】
また、固定子外径方向に押し拡げ巻線3を整形することにより、各巻線間から固定子鉄心側に相間絶縁Bが押し出され、飛び出すこともなくなり、相間絶縁Bの手直しをすることもなく巻線3を容易に指定された整形寸法に入れることができる。
【0060】
また、本実施形態では相間絶縁Bの帯状絶縁部50の基部50dの側辺50aを突出させた凸部50b間の帯状絶縁部50の一部を切り欠いた凹部50cとなる様に設けている。これにより、
巻線3を固定子外径方向に押し拡げ整形する際、帯状絶縁部50に係る力を逃がす様に切り欠いているため帯状絶縁部50の破損を防止することができ、尚且つ、中相巻線3bと外相巻線3aにおける巻線3の立ち上げ部での相間接触を防止することができる。尚、切り欠き部は、帯状絶縁部50にのみ設けているが、帯状絶縁部40に同様に設けても同様の効果を得ることができ、適宜追加削除することができる。
【0061】
また、これらの相間絶縁構造を用いることにより固定子のスロットに複数相に挿入した巻線間を確実に絶縁することができ、絶縁不良を低減した電動機とすることができるので、冷蔵庫やエアコン等の駆動源として圧縮機に搭載する電動機として用いることができる。
【符号の説明】
【0062】
A、B、C、D・・・・相間絶縁
1・・・固定子
3・・・巻線
3a・・・外相巻線
3b・・・中相巻線
3c・・・内相巻線
10、20、40、50、100、200、400、500・・・・帯状絶縁部
10a、20a、40a、50a、100a、200a、400a、500a・・・側辺
10b、20b、50b・・・・凸部
10c、20c、50c、100c、200c・・・・切り欠き部
10d、20d、50d・・・基部
30、30a〜30d、60、60a〜60h、300、300a〜300d、600、600a〜600h・・・絶縁脚部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定子鉄心のスロットに複数相の巻線が装着され、前記複数相の巻線間を絶縁する相間絶縁を備えた電動機において、
前記相間絶縁は、固定子鉄心の軸方向両端面から飛び出した巻線の巻線間を絶縁する帯状絶縁部を固定子鉄心の両側に備え、
前記固定子鉄心の両側に備えた前記帯状絶縁部は、前記固定子鉄心のスロット内を挿通させた複数の絶縁脚部により繋がれており、
前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を前記内周側に突出させた凸部を設けたことを特徴とする相間絶縁を用いた電動機。
【請求項2】
前記凸部は、前記帯状絶縁部と前記絶縁脚部の基部から前記内周側に突出させた凸部であることを特徴とした請求項1項記載の相間絶縁を用いた電動機。
【請求項3】
前記凸部は、最も内側の前記絶縁脚部間の中央に向かい漸増させた凸部であることを特徴とする請求項1項または請求項2項記載の相間絶縁を用いた電動機。
【請求項4】
前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けたことを特徴とする請求項1項及至請求項3項いずれか記載の相間絶縁を用いた電動機。
【請求項5】
前記固定子鉄心の両側の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部とで囲まれた内周側において、
前記固定子の両側の前記帯状絶縁部の少なくともどちらか一方の前記帯状絶縁部と最も内側の前記絶縁脚部の其々の基部から前記内周側に突出させた凸部が設けられ、
其々の基部から突出させた前記凸部間において、
前記帯状絶縁部の一部を切り欠いた凹部を設けたことを特徴とする請求項1項及至請求項4項いずれかに記載の相間絶縁を用いた電動機。
【請求項6】
前記電動機を冷蔵庫やエアコン等の駆動源として圧縮機内に搭載したことを特徴とする請求項1項及至請求項5項いずれかに記載の圧縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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