説明

電圧検知回路と電池セルとの接続構造

【課題】高精度の電圧検知が可能な電圧検知回路と電池セルとの接続構造を提供することにある。
【解決手段】電池セル20の電極端子21には、接続孔23が設けられている。一方、電圧検知回路の信号用電線34には、プレスフィット端子30が接続されている。プレスフィット端子30の電極接続部32に設けられた弾性膨出部33が、電極端子21の接続孔23に弾縮されつつ進入し、復元力で拡開して接続孔23の内周面に弾接することで、電極端子21がプレスフィット端子30および信号用電線34を介して電圧検知回路に電気的に接続される。このような構成によれば、従来の構成と比較して接触抵抗のばらつきを低減することができ、より安定した、高精度な電圧検知が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧検知回路と電池セルとの接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両用の電池モジュールでは、出力を大きくするために多数の電池セルを直列に接続することにより高電圧にしている。複数の電池セルを直列に接続する場合、電池セル間において電池電圧などの電池特性が不均一であると、過放電や過充電状態になり電池の劣化や破損を招くという問題が生じる。そこで、車両用の電池モジュールにおいては、各電池セルの電圧を検知して過放電、過充電状態になる前に充電、放電を中止することが行われている。
電圧検知用の端子を電池セルに接続する構造としては、例えば、隣り合う電池セルの電極部を接続するバスバーと電圧検知端子とがナットにより共締めされる構造のものが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−333343公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のような構造では、電池セルと電圧検知端子との接続にバスバーが介在する。このため、電圧検知用端子またはバスバーの表面状態の違いや製造公差による両者の接触面積のばらつきによって、端子とバスバーとの接触面における接触抵抗にばらつきが生じる。このため、高精度の電圧検知ができないという問題がある。
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高精度の電圧検知が可能な電圧検知回路と電池セルとの接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電圧検知回路と電池セルとの接続構造は、接続孔が設けられた電極部を備える電池セルと、電圧検知用配線に接続されると共に、前記接続孔に挿入されて前記電極部と電気的に接続される電極接続部を備える検知用端子と、を備えるものである。
電気的接続は、検知用端子としてプレスフィット端子を利用して行ってもよく、接続孔内において検知用端子の電極接続部をはんだ付け等のロウ付けにより固着することにより行ってもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来の構成と比較して接触抵抗のばらつきを低減することができ、より安定した、高精度な電圧検知が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態1におけるジョイント端子の外観斜視図
【図2】実施形態1におけるジョイント端子の下面図
【図3】実施形態1におけるジョイント端子の上面図
【図4】実施形態1におけるジョイント端子の側面図
【図5】実施形態1におけるジョイント端子の展開図
【図6】実施形態1におけるプレスフィット端子及び信号用電線が固着されたジョイント端子の外観斜視図
【図7】実施形態1におけるプレスフィット端子及び信号用電線が固着されたジョイント端子の上面図
【図8】実施形態1におけるプレスフィット端子及び信号用電線が固着されたジョイント端子の側面図
【図9】実施形態1におけるジョイント端子およびプレスフィット端子と電池セルとの接続前の状態を示す正面図
【図10】実施形態1におけるジョイント端子およびプレスフィット端子と電池セルとの接続後の状態を示す正面図
【図11】実施形態2における電池モジュールの外観斜視図
【図12】実施形態2におけるプレスフィット端子と電池セルとの接続後の状態を示す側断面図
【図13】他の実施形態におけるプレスフィット端子と電池セルとの接続後の状態を示す正面図
【図14】他の実施形態における検知用端子と電池セルとの接続後の状態を示す正面図
【図15】他の実施形態における検知用端子と電池セルとの接続後の状態を示す側断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態1>
以下、本発明の実施形態1を図1〜図10によって説明する。
本実施形態は、本発明の電圧検知回路と電池セルとの接続構造を、電気自動車やハイブリッド車等に搭載される電池モジュール1に適用したものである。この電池モジュール1においては、隣り合う電池セル20の正負の電極端子21がジョイント端子10により電気的に接続されている。
【0009】
電池セル20は、全体として円柱状に形成された本体部22と、この本体部22における軸方向の一方の端面および他方の端面に垂直に突出して設けられた正負の電極端子21とを備えている(図9、図10参照)。複数の電池セル20は、互いに隣り合う電池セル20が軸方向に逆向きになるよう(正負の電極端子21が隣り合って配置されるよう)にして並べられ、図示しない保持部材により一体に保持されている。
【0010】
電極端子21は、金属製(銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等)であって、切削加工、鋳造、または鍛造等、公知の手法により形成されている。正負の電極端子21は略同形・同大に形成され、各電極端子21の突出端には、球形状をなす頭部21Aがそれぞれ設けられている。
【0011】
ジョイント端子10は、例えば、銅、銅合金、ステンレス鋼(SUS)等の金属製の板材を、所定の形状にプレス加工することにより形成されている。以下、各構成部材において、電極端子21に対する接続方向前側(図1の下側)を下方、同接続方向後側(同上側)を上方とし、また図1の右側を右方、左側を左方として説明する。
【0012】
ジョイント端子10は、隣り合う電池セル20の正負の電極端子21にそれぞれ接続される一対の接続部11A,11Bを有している。なお、図1の右側の接続部を第1接続部11A、左側の接続部を第2接続部11Bと称する。
【0013】
第1接続部11Aおよび第2接続部11Bは、図2に示すように、それぞれ略U字形状をなし、互いに接近・離間方向(対向方向)に弾性変位可能な一対の対向壁12を有している。各対向壁12は、左右方向(電極端子21に対する接続方向の略直交方向)に長い略長方形の板状をなしている。一対の対向壁12は、左右方向における両端のうち一方が互いに連結され、各対向壁12は、互いの連結部分(以後、屈曲部13と称する)から、それぞれ同方向に片持ち状に延出する形態をなしている。自然状態における一対の対向壁12の間の間隔は、電極端子21の頭部21Aの最大幅寸法よりも小さく設定されている。なお、第1接続部11Aおよび第2接続部11Bは、互いに略同形・同大とされている。
【0014】
各接続部11A,11Bのうち屈曲部13とは反対側の端部は、電極端子21が接触する部分とされ、この接触部分には、電極端子21の頭部21Aが嵌合可能な孔部14が設けられている。孔部14は、各接続部11A,11Bの一対の対向壁12の両方に設けられ、各対向壁12を壁厚方向に打ち抜いて形成されている。
【0015】
各接続部11A,11Bに設けられた一対の孔部14は、互いに対向する位置に配置され、互いに略同形・同大とされている。第1接続部11Aに設けられた孔部14は略円形状をなし、第2接続部11Bに設けられた孔部14は、左右方向に長い長円形状をなしている(図5参照)。第2接続部11Bの孔部14の孔縁は、左右方向の中央部分は左右に延びる直線状をなし、両端部分は左右対称な円弧状をなしている。なお、孔部14は、各対向壁12の短手方向(上下方向)の略中央位置に設けられている。
【0016】
各対向壁12には下縁(電極端子21に対する接続方向前側の縁)から孔部14にかけて電極端子21を案内する案内溝15が形成されている。案内溝15は、孔部14を有する全ての対向壁12に設けられ、対向壁12を壁厚方向に打ち抜いて形成されている。なお、ジョイント端子10に設けられた案内溝15は、全てが略同形・同大とされている。
【0017】
第1接続部11Aおよび第2接続部11Bは、図2に示すように、左右方向に逆向きの姿勢、言い換えると、両接続部11A,11Bの屈曲部13がジョイント端子10の中央部に配置され、孔部14が設けられた側の端部がジョイント端子10の右端、または左端に配置される姿勢で、連結部16を介して互いに連結されている。
【0018】
連結部16は、左右方向に長い略長方形の板状をなし、その長手方向寸法は、第1接続部11Aおよび第2接続部11Bの長手方向寸法と略同等の寸法とされている。そして、連結部16の右端側に第1接続部11Aが、左端側に第2接続部11Bが連結され、第1接続部11Aおよび第2接続部11Bは、屈曲部13とは反対側の端部が、それぞれ連結部16の右方および左方に突出した状態となっている。なお、案内溝15と孔部14とは、連結部16よりも右方および左方に位置している。
【0019】
連結部16には、各接続部11A,11Bの一対の対向壁12のうち一方の対向壁12が連結している。各接続部11A,11Bの対向壁12は、それぞれ連結部16の長手方向に延びる両縁の長さ方向の略半分に連結している。なお、各接続部11A,11Bの屈曲部13および他方の対向壁12は連結部16には連結されておらず、フリーな状態になっている。
【0020】
上記したジョイント端子10は、金属製の板材を所定形状(図5参照)に打ち抜いた後、各接続部11A,11Bを連結部16に対して略垂直に屈曲するとともに、各接続部11A,11BをそれぞれU字形に屈曲させることで製造される。なお、図5には、屈曲位置を一点鎖線で示した。
【0021】
このジョイント端子10には、電圧検知回路(図示せず)の信号用電線34と電池セル20の電極端子21とを接続するためのプレスフィット端子30とが固着され、一体化されている(図6〜図8参照)。
【0022】
プレスフィット端子30は、導電性に優れた金属板をプレス加工および折り曲げ加工することによって、全体として細長い角棒をL字状に折り曲げた形状をなしている。このプレスフィット端子30においてL字の一辺は、信号用電線34と接続される電線接続部31とされている。一方、他辺は、電池セル20の電極端子21と接続される電極接続部32とされ、その先端部には弾性膨出部33が形成されている。弾性膨出部33は、電極接続部32の先端よりもやや中心側の位置において、幅方向中心部を長さ方向に沿って切開し、その切開部分の両側部を互いに幅方向外側に膨出させたものであって、幅方向に弾性的に開閉可能となっている。
【0023】
このプレスフィット端子30は、一対の接続部11A、11Bに接続される一対の電極端子21、21のうちいずれかに接続される。本実施形態では第1接続部11Aに接続される電極端子21に接続される例を示す。電極接続部32は、第1接続部11Aにおける1対の対向壁12の間に垂下され、弾性膨出部33が一対の孔部14の間に位置するようにされている。言い換えれば、弾性膨出部33は、プレスフィット端子30が電極端子21に接続された状態で、第1接続部11Aに接続される電極端子21の接続孔23(後述)に整合する位置に配されている。一方、電線接続部31はジョイント端子10における連結部16の上面(電極端子21に対する嵌合方向後側面)に沿うように配され、例えば溶接により固着されている。
【0024】
このプレスフィット端子30に接続される信号用電線34は、撚り線からなる導体35の外周を樹脂被覆36で覆った構成をなしている。この信号用電線34の端末部においては樹脂被覆36が剥かれて導体35が露出しており、この露出部分がプレスフィット端子30の電線接続部31に対して例えば圧着により接続されている。
【0025】
一方、電池セル20において第1接続部11Aに接続される電極端子21には、プレスフィット端子30の弾性膨出部33を挿通可能な接続孔23が、この電極端子21の突出端側(ジョイント端子10との嵌合方向前方)に開口して設けられている。接続孔23の内径は、プレスフィット端子30の弾性膨出部33において幅方向への膨らみが最も大きな部分の横幅よりもやや小さくされている。
【0026】
次に、電極端子21に対し、ジョイント端子10、およびこれに固着されたプレスフィット端子30を接続する作業について説明する。
まず、複数の電池セル20を、正負の電極端子21が隣り合うように並べる。
次いで、ジョイント端子10を、連結部16が上側、各接続部11A,11Bが下側になる向きにして、各接続部11A,11Bが、各電極端子21の上方に配されるように位置合わせする(図9参照)。
【0027】
この状態で、ジョイント端子10を下側(電池セル20側)に移動させ、各案内溝15に各電極端子21の頭部21Aを進入させる。頭部21Aとジョイント端子10における案内溝15の内壁とが当接すると、一対の対向壁12は、互いに離間方向へ弾性変位する。さらにジョイント端子10を押し込むと、頭部21Aがそれぞれ孔部14に嵌合し、同時に、一対の対向壁12が互いに接近方向へ弾性復帰して、孔部14の孔縁が頭部21Aの外周面に押し付けられた状態になる。
【0028】
これとともに、プレスフィット端子30の弾性膨出部33が、電極端子21の接続孔23に弾縮されつつ進入する。そして、接続孔23の内部において弾性膨出部33が復元力で拡開して接続孔23の内周面に弾接する。これにより、プレスフィット端子30が電極端子21に対して電気的に接続される。
【0029】
こうして、正負の電極端子21にジョイント端子10が接続され、電池セル20が直列に接続された状態になる。これとともに、電極端子21がプレスフィット端子30および信号用電線34を介して電圧検知回路に電気的に接続される。
【0030】
以上のように本実施形態によれば、電池セル20の電極端子21には、接続孔23が設けられている。一方、電圧検知回路の信号用電線34には、プレスフィット端子30が接続されている。プレスフィット端子30は、電極接続部32に設けられた弾性膨出部33が弾縮されつつ電極端子21の接続孔23に挿入され、この弾性膨出部33が接続孔23の内部において復元力で拡開して接続孔23の内周面に弾接することで、電極端子21に対して電気的に接続される。これにより、電極端子21がプレスフィット端子30および信号用電線34を介して電圧検知回路に電気的に接続される。このような構成によれば、従来の構成と比較して接触抵抗のばらつきを低減することができ、より安定した、高精度な電圧検知が可能となる。
【0031】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図11および図12によって説明する。図11には、本実施形態の電池モジュール40を示した。本実施形態においては、隣り合う電池セル50の正負の電極部52がバスバー60により電気的に接続されている。
【0032】
電池セル50は、全体として円筒形に形成された本体部51と、正負一対の電極部52とを備えている。電極部52は、本体部51における一方の端面および他方の端面に設けられ、本体部51の外径よりもやや小さな外径の円盤状に形成された電極端子53と、この電極端子53の表面から電池セル50の軸方向に沿ってそれぞれ垂直に突出したボルト部54とを備える。
【0033】
複数の電池セル50は、互いに隣り合う電池セル50が逆向きになるようにして、2列に並べられている。これらの電池セル50の両端部は一対の保持板41、41によって挟み込まれて固定されている。各保持板41には、その厚さ方向に貫通して電池セル50の本体部51の先端部および電極端子53を挿通可能な保持孔42が設けられている。各電池セル50は、この保持孔42に挿通されて、電極端子53の表面が保持板41の外側面(他方の保持板41と向かい合う側の面とは逆の面)からわずかに突出した状態で固定されている。
【0034】
保持板41の外側面には、隣り合う2つの電池セル50、50の電極部52を電気的に接続するバスバー60が配されている。このバスバー60は、金属により板状に形成されており、その厚さ方向に貫通してボルト部54を挿通可能なボルト挿通孔61が2箇所に設けられている。バスバー60は、一の電池セル50における正極側の電極部52のボルト部54と、それと隣接する他の電池セル50における負極側の電極部52のボルト部54とをそれぞれボルト挿通孔61、61に挿通させ、その上からナット55、55をねじ付けることにより電極端子53上に固定される。そして、他の電池セル50における正極側の電極部52は、詳細には図示しないが、同様にして、さらに隣接する電池セル50における負極側の電極部52と接続される。これを順次繰り返すことにより、複数の電池セル50は、全体として直列に接続されている。
【0035】
電池セル50のボルト部54には、このボルト部54の突出端側に開口する接続孔56が設けられており、ここには、プレスフィット端子70が接続される。プレスフィット端子70は、導電性に優れた金属板をプレス加工することによって、全体として細長い角棒状に形成されており、その一端部は、信号用電線74と接続される電線接続部71とされている。信号用電線74は、撚り線からなる導体75の外周を樹脂被覆76で覆った構成をなしている。この信号用電線74の端末部においては樹脂被覆76が剥かれて導体75が露出しており、この露出部分がプレスフィット端子70の電線接続部71に対して例えば圧着により接続されている。
【0036】
一方、他端部は、電池セル50の電極部52と接続される電極接続部72とされ、その先端部には弾性膨出部73が形成されている。弾性膨出部73は、電極接続部72の先端よりもやや中心側の位置において、幅方向中心部を長さ方向に沿って切開し、その切開部分の両側部を互いに幅方向外側に膨出させたものであって、幅方向に弾性的に開閉可能となっている。なお、上述した接続孔56の内径は、プレスフィット端子70の弾性膨出部73において幅方向への膨らみが最も大きな部分の横幅よりもやや小さくされている。
【0037】
このプレスフィット端子70を電極部52に接続する際には、プレスフィット端子70の弾性膨出部73を、電極部52のボルト部54に設けられた接続孔56に弾縮しつつ進入させる。そして、接続孔56の内部において弾性膨出部73が復元力で拡開して接続孔56の内周面に弾接することにより、プレスフィット端子70が電極部52に対して電気的に接続される。これにより、電極部52がプレスフィット端子70および信号用電線74を介して電圧検知回路に電気的に接続される。
【0038】
以上のように本実施形態によれば、電池セル50において電極部52のボルト部54には、接続孔56が設けられている。一方、電圧検知回路の信号用電線74には、プレスフィット端子70が接続されている。プレスフィット端子70は、電極接続部72に設けられた弾性膨出部73が弾縮されつつ電極部52の接続孔56に挿入され、この弾性膨出部73が接続孔56の内部において復元力で拡開して接続孔56の内周面に弾接することで、電極部52に対して電気的に接続される。これにより、電極部52がプレスフィット端子70および信号用電線74を介して電圧検知回路に電気的に接続される。このような構成によれば、従来の構成と比較して接触抵抗のばらつきを低減することができ、より安定した、高精度な電圧検知が可能となる。
【0039】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施形態1においては、ジョイント端子10の連結部16に対する電線接続部31の固着は、溶接により行われたが、固着方法は上記実施形態の限りではなく、例えばはんだ付け等のロウ付けであっても構わない。
【0040】
(2)実施形態1においては、プレスフィット端子30がジョイント端子10に固着されていたが、例えば図13に示すように、プレスフィット端子30がジョイント端子10に固着されず別体となっていても構わない。
【0041】
(3)実施形態1において、電圧検知回路の信号用電線34に接続される端子が必ずしもプレスフィット端子である必要はない。例えば図14に示すように、電極接続部81が棒状に形成された検知用端子80であっても構わない。このような場合、例えば電極端子21の接続孔23に電極接続部81を挿入した後、接続孔23の内壁と電極接続部81との隙間に融けたはんだ等を流し込み、冷却して固めることで、検知用端子80の電極端子21に対する固定、接続を行うことができる。
【0042】
(4)また、実施形態2においても同様に、電圧検知回路の信号用電線74に接続される端子が必ずしもプレスフィット端子である必要はなく、例えば図15に示すように、電極接続部81が棒状に形成された検知用端子80であっても構わない。このような場合、上記(3)と同様に、はんだ付け等により検知用端子80の電極部52に対する固定、接続を行うことができる。
【符号の説明】
【0043】
20、50…電池セル
21…電極端子(電極部)
23、56…接続孔
30、70…プレスフィット端子(検知用端子)
32、72、81…電極接続部
34、74…信号用電線(電圧検知用配線)
52…電極部
80…検知用端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続孔が設けられた電極部を備える電池セルと、
電圧検知用配線に接続されると共に、前記接続孔に挿入されて前記電極部と電気的に接続される電極接続部を備える検知用端子と、
を備える電圧検知回路と電池セルとの接続構造。
【請求項2】
前記検知用端子がプレスフィット端子である、請求項1に記載の電圧検知回路と電池セルとの接続構造。
【請求項3】
前記接続孔内において前記電極接続部がロウ付けにより固着されている、請求項1に記載の電圧検知回路と電池セルとの接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−182441(P2010−182441A)
【公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−22490(P2009−22490)
【出願日】平成21年2月3日(2009.2.3)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】