説明

電子カメラ、電子カメラの表示状態調整方法、および記録媒体

【課題】 異なる表示特性のモニタにおいて同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができる電子カメラ技術を提供する。
【解決手段】 デジタルカメラ1Aは、液晶ディスプレイ(LCD)10と、LCD10と表示特性の異なる電子ビューファインダ(EVF)20とを備えている。ここで、LCD10とEVF20とに、所定の画像パターンに基づく階調パターン10a、20aを表示する。そして、2つの階調パターン10a、20aの見え方を一致させるように、特性変更表示10cと特性値表示10dとを確認しながら、γ補正によりLCD10での表示状態を調整する。これにより、異なる表示特性のモニタ(LCD10、EVF20)において同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができ、ユーザにとって違和感のない表示を行える。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子カメラに関し、特に複数のモニタ、例えば電子ビューファインダおよび液晶ディスプレイなどに画像表示を行う電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラなどの電子カメラにおいては、撮影画像や再生画像を表示する電子ビューファインダや液晶ディスプレイなどの複数のモニタを備えたものがある。
【0003】これらの各モニタの輝度(階調)特性は、モニタに入力される画像信号のレベルに対して線形でなく、入力信号とモニタとの輝度レベルx、yの関係は、次式に示すようなγ特性で表される。
【0004】
【数1】y=xγ
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の異なるモニタ同士では、γ値が一致しないことが多い。
【0006】図14は、入力信号とモニタとの輝度レベルの関係を示す概念図である。横軸は、入力信号の輝度レベルを示し、縦軸は、モニタの輝度レベルを示している。また、曲線G1はγ=γ1であるモニタ、曲線G2はγ=γ2(γ2>γ1)であるモニタにおけるγ特性を示すグラフである。ここでは、例えば、入力輝度レベルx1に対して、γ=γ1のモニタ(曲線G1)は輝度レベルがy1となるが、γ=γ2のモニタ(曲線G2)は輝度レベルがy2となって、γ=γ1のモニタよりも輝度レベルが低く、暗く表示されることとなる。このように、入力信号の輝度レベルが等しくても、γ値が異なれば、モニタの表示特性が異なってしまう。
【0007】また、液晶ディスプレイにおいては、バックライトの発光量の相違によって、モニタの表示特性が異なってしまう。
【0008】上記のように表示特性が異なるモニタでは、同一画像情報を各モニタに表示させた場合でも、各モニタごとに階調や色が異なって見えてしまうという問題が生じ、操作上の混乱を招く恐れがある。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、異なる表示特性のモニタにおいて同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができる電子カメラ技術を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、請求項1の発明は、電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段とに、所定の画像パターンに基づく共通画像を同時に表示させるとともに、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、を備える。
【0011】また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る電子カメラにおいて、前記第1表示手段は、電子ビューファインダであり、前記第2表示手段は、液晶ディスプレイである。
【0012】また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る電子カメラにおいて、(d)マニュアルで撮像画像の画像補正が可能な画像補正手段、をさらに備える。
【0013】また、請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係る電子カメラにおいて、前記第1表示手段と前記第2表示手段とは、選択的に表示切替可能である。
【0014】また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係る電子カメラにおいて、前記第1表示手段の表示面と前記第2表示手段の表示面とは、大きさが異なっており、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに前記共通画像を表示する場合には、前記共通画像をほぼ等倍に表示する。
【0015】また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係る電子カメラにおいて、前記表示状態を調整入力する入力部材として、前記電子カメラの操作部材を利用する。
【0016】また、請求項7の発明は、請求項6の発明に係る電子カメラにおいて、前記入力部材は、画像補正用の操作部材である。
【0017】また、請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明に係る電子カメラにおいて、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段に、前記表示状態に関する設定値を表示する。
【0018】また、請求項9の発明は、電子カメラの表示状態調整方法であって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段とに、所定の画像パターンに基づく共通画像を同時に表示させる表示工程と、(b)前記第1表示手段および/または前記第2表示手段の表示状態を調整する表示状態調整工程と、を備える。
【0019】また、請求項10の発明は、請求項9の発明に係る電子カメラの表示状態調整方法において、前記表示状態を調整入力する入力部材として、前記電子カメラの操作部材を利用する。
【0020】また、請求項11の発明は、請求項9または請求項10の発明に係る電子カメラの表示状態調整方法において、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段に、前記表示状態に関する設定値を表示する。
【0021】また、請求項12の発明は、請求項9ないし請求項11のいずれかの発明に係る電子カメラの表示状態調整方法において、前記第1表示手段の表示面と前記第2表示手段の表示面とは、大きさが異なっており、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに前記共通画像を表示する場合には、前記共通画像をほぼ等倍に表示する。
【0022】また、請求項13の発明は、電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段との表示状態を各々独立して調整可能な表示状態調整手段と、を備える。
【0023】また、請求項14の発明は、請求項13の発明に係る電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段が表示を行う際に参照される第1変換テーブルと、前記第2表示手段が表示を行う際に参照される第2変換テーブルとを備える。
【0024】また、請求項15の発明は、請求項13の発明に係る電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段のみを調整可能な第1調整モードと、前記第2表示手段のみを調整可能な第2調整モードと、を切り替える調整モード切替手段を備える。
【0025】また、請求項16の発明は、請求項15の発明に係る電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段が表示を行う際に参照される第1変換テーブルと、前記第2表示手段が表示を行う際に参照される第2変換テーブルとを備え、前記第1調整モードにおける調整結果を前記第1変換テーブルに記録し、前記第2調整モードにおける調整結果を前記第2変換テーブルに記録する調整結果記録手段を備える。
【0026】また、請求項17の発明は、画像表示手段と画像記録手段とを備え、撮影すべき画像を前記画像表示手段に表示するとともに、撮影動作に伴って前記画像記録手段に前記画像を記録する撮影モードと、前記画像記録手段に記録された画像を前記表示手段に表示する再生モードとを切替えるモード切替手段を備える電子カメラであって、前記画像表示手段は、電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、を含んで構成され、前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、前記表示状態調整手段による調整結果に基づいて、前記撮影モードまたは前記再生モードの如何に関わらず前記画像表示手段を制御する表示制御手段と、を備える。
【0027】また、請求項18の発明は、電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、(d)前記表示状態調整手段による調整結果を記録する不揮発性メモリと、を備える。
【0028】また、請求項19の発明は、請求項18の発明に係る電子カメラにおいて、電源投入時の前記調整結果を参照することにより表示状態を制御する表示制御手段をさらに備える。
【0029】また、請求項20の発明は、電子カメラに内蔵されたマイクロコンピュータにインストールされることにより、前記電子カメラを請求項1ないし請求項8、および請求項13ないし請求項19のいずれかの電子カメラとして機能させるためのプログラムを記録している。
【0030】
【発明の実施の形態】<第1実施形態><デジタルカメラの要部構成>図1〜図3は、本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1Aの要部構成を示す図であり、図1は平面図、図2は図1のII−II位置から見た断面図、図3は背面図に相当する。これらの図は必ずしも三角図法に則っているものではなく、デジタルカメラ1Aの要部構成を概念的に例示することを主眼としている。
【0031】これらの図に示すように、デジタルカメラ1Aは、略直方体状のカメラ本体部2と撮像部3とに大別される構造である。
【0032】撮像部3は、撮影レンズであるマクロ機能付きレンズ群30の後方位置の適所にCCDカラーエリアセンサ303を有する撮像回路302が設けられている。また、このレンズ群30は、ズームレンズ300と合焦レンズ301とを備えている。
【0033】一方、カメラ本体部2の内部には、ズームレンズ300のズーム比の変更と収容位置、撮影位置間のレンズ移動を行うためのズームモータM1、および合焦レンズ301を駆動して合焦を行うためのモータM2とが設けられている。
【0034】カメラ本体部2の前面には、グリップ部Gが設けられ、カメラ本体部2上端部の適所にポップアップ形式の内蔵フラッシュ5が設けられている。また、カメラ本体部2の上面にはシャッタボタン9が設けられている。
【0035】一方、図3に示すように、カメラ本体部2の背面には、略中央に撮影画像のライブビュー表示及び記録画像の再生表示等を行なうための液晶ディスプレイ(LCD)表示部10と電子ビューファインダ(EVF)20とが設けられている。このLCD10およびEVF20では、カラーで画像表示が行われる。また、カメラ本体部2の背面には、「撮影モード」と「再生モード」とを切換設定する撮影/再生モード設定スイッチ14が設けられている。撮影モードは、写真撮影を行なうモードであり、再生モードは、メモリカード8に記録された撮影画像をLCD10に再生表示するモードである。
【0036】デジタルカメラ1Aの背面右方には、4連スイッチ35が設けられており、ボタンL、Rを押すことにより、ズームモータM1が駆動しズーミングを行い、その他、ボタンU、D、L、Rで後述する各種操作を行う。
【0037】また、カメラ本体部2の背面には、LCDボタン31、確定ボタン32、取消ボタン33、およびメニューボタン34が設けられている。このLCDボタン31は、LCD表示またはEVF表示をオンオフさせるためのボタンであり、LCDボタン31を押す毎にLCD表示またはEVF表示のオンオフ状態が切り替わる(後で詳述)。
【0038】また、カメラ本体部2の側面には、外部モニタ端子222が設けられている。この外部モニタ端子222は、デジタルカメラ1Aから外部モニタに画像データなどを伝送するための端子である。
【0039】図1に示すように、デジタルカメラ1Aはメモリカード8が装着されるようになっている。また、デジタルカメラ1Aは、4本の単三形乾電池E1〜E4を直列接続してなる電源電池Eを駆動源としている。
【0040】<デジタルカメラ1Aの機能ブロック>図4は、デジタルカメラ1Aの機能ブロック図である。同図において、CCD303は、レンズ群30により結像された被写体の光像を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像信号(各画素で受光された画素信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。タイミングジェネレータ314は、CCD303の駆動を制御するための各種のタイミングパルスを生成するものである。
【0041】撮像部3における露出制御は、絞り制御ドライバ306によるレンズ群30の絞りと、CCD303の露光量、すなわち、シャッタスピードに相当するCCD303の電荷蓄積時間を調節して行なわれる。被写体輝度が低輝度時に適切なシャッタスピードが設定できない場合は、CCD303から出力される画像信号のレベル調整を行なうことにより露光不足による不適正露出が補正される。すなわち、低輝度時は、シャッタスピードとゲイン調整とを組み合わせて露出制御が行なわれる。画像信号のレベル調整は、信号処理回路313内のAGC回路のゲイン調整において行なわれる。
【0042】タイミングジェネレータ314は、タイミング制御回路202から送信される基準クロック基づきCCD303の駆動制御信号を生成するものである。タイミングジェネレータ314は、例えば積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号,垂直同期信号,転送信号等)等のクロック信号を生成し、CCD303に出力する。
【0043】信号処理回路313は、CCD303から出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路313は、CDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズの低減を行ない、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行なう。
【0044】調光回路304は、フラッシュ撮影における内蔵フラッシュ5の発光量を全体制御部211Aにより設定された所定の発光量に制御するものである。フラッシュ撮影においては、露出開始と同時に被写体からのフラッシュ光の反射光が調光センサ305により受光され、この受光量が所定の発光量に達すると、調光回路304から発光停止信号が出力され、この発光停止信号に応答して内蔵フラッシュ5の発光を強制的に停止し、これにより内蔵フラッシュ5の発光量が所定の発光量に制御される。
【0045】A/D変換器205は、画像信号の各画素信号を12ビットのデジタル信号に変換するものである。A/D変換器205は、タイミング発生回路から入力されるA/D変換用のクロックに基づいて各画素信号(アナログ信号)を12ビットのデジタル信号に変換する。
【0046】タイミングジェネレータ314、A/D変換器205に対するクロックを生成するタイミング制御回路202が設けられている。タイミング制御回路202は、全体制御部211A内の基準クロックにより制御される。
【0047】黒レベル補正回路206は、A/D変換された画素信号の黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。また、WB(ホワイトバランス)回路207は、R,G,Bの各色成分の画素データのレベル変換を行なうものである。WB回路207は、全体制御部211Aから入力されるレベル変換テーブルを用いてR,G,Bの各色成分の画素データのレベルを変換する。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の傾き)は全体制御部211Aにより、オートまたはマニュアルで、撮影画像毎に設定される。
【0048】γ補正回路208は、画素データの階調を補正するものである。γ補正回路208では、一般パーソナルコンピュータ用のモニタが有するγ特性に対応した補正が行れることとなる。
【0049】画像メモリ209は、γ補正回路208から出力される画素データを記憶するメモリである。画像メモリ209は、1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ209は、CCD303画素数に対応する1600×1200画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶されるようになっている。
【0050】LCDVRAM210は、LCD10に表示される画像データのバッファメモリである。LCDVRAM210は、LCD10の画素数400×300に対応した画像データの記憶容量を有している。
【0051】EVFVRAM220は、EVF20に表示される画像データのバッファメモリである。EVFVRAM220は、EVF20の画素数640×480に対応した画像データの記憶容量を有している。
【0052】また、撮影待機状態においては、撮像部3により1/30(秒)毎に撮像された画像の各画素データがA/D変換器205〜γ補正回路208により所定の信号処理を施された後、画像メモリ209に一時記憶されるとともに、全体制御部211Aを介してLCDVRAM210、EVFVRAM220に転送され、LCD10やEVF20に表示される(ライブビュー表示)。
【0053】これによって、ユーザは被写体像を視認することができる。また、再生モードにおいては、メモリカード8から読み出された画像が全体制御部211Aで所定の信号処理が施された後、VRAM210に転送され、LCD10に再生表示される。EVF20でも同様の表示が行われる。
【0054】カードI/F212は、メモリカード8への画像データの書込み及び画像データの読出しを行なうためのインターフィースである。また、通信用I/F224は、パーソナルコンピュータ225を通信可能に外部接続するための、例えばUSB規格に準拠したインターフェースである。このカードI/F212、通信用I/F224を介して、メモリカード8やCD−ROM226などの記録媒体に記録している制御プログラムを、全体制御部211A内に取り込むことができる。
【0055】RTC219は、撮影日時を管理するするための時計回路である。図示しない別の電源で駆動される。
【0056】操作部250は、上述したシャッターボタン9、LCDボタン31、確定ボタン32などの各種スイッチ、ボタンなどで構成されている。
【0057】シャッタボタン9は、銀塩カメラで採用されているような半押し状態(S1)と押し込んだ状態(S2)とが検出可能な2段階スイッチになっている。待機状態でシャッターボタン9をS1状態にすると、AFのためのレンズ駆動を開始し、全体制御部211Aによる画像メモリ209内における画像のコントラストを評価しながら、コントラストがもっとも高くなるようにモータM1、M2により、レンズを駆動し停止させる。S1状態時の画像メモリ内の画像データのレベルを判定することで、シャッタースピード(SS)と絞り値を決定する。さらにホワイトバランスの補正値を決定する。
【0058】NTSC変換器221は、VRAM220に格納される画像信号を、NTSC方式に信号変換を行い、EVF20と、外部モニタ端子222を介して外部モニタ223とに転送する。
【0059】全体制御部211Aは、マイクロコンピュータからなり、上述したカメラの各部材の駆動を有機的に制御してデジタルカメラ1Aの撮影動作を統括制御するものである。この全体制御部211Aでは、LCD10とEVF20とで表示特性を調整するキャリブレーション部211sを備えており、また、後述するキャリブレーション用の変更テーブルTB1はフラッシュROM211rに格納されている。
【0060】図5は、全体制御部211A内のCPUやメモリの全体によって実現される内部機能を示すブロック図である。この全体制御部211Aは、露出制御値(シャッタスピード(SS)と絞り値)を設定するための輝度判定部211aと露光量設定部211bとを備えている。
【0061】さらに、全体制御部211Aは、上記撮影画像の記録処理を行なうために、フィルタリング処理を行なうフィルタ部211fと、サムネイル画像及び圧縮画像を生成する記録画像生成部211gとを備え、メモリカード8に記録された画像をLCD10やEVF20に再生するために、再生画像を生成する再生画像生成部211hを備えている。
【0062】上記のフィルタ部211fは、デジタルフィルタにより記録すべき画像の高周波成分を補正して輪郭に関する画質の補正を行なうものである。
【0063】記録画像生成部211gは、画像メモリ209から画素データを読み出してメモリカード8に記録すべきサムネイル画像と圧縮画像とを生成する。記録画像生成部211gは、画像メモリ209から横方向と縦方向の両方向でそれぞれ8画素毎に画素データを読み出し、順次、メモリカード8に転送することで、サムネイル画像を生成しつつメモリカード8に記録する。
【0064】また、記録画像生成部211hは、画像メモリ209から全画素データを読み出し、これらの画素データに2次元DCT変換、ハフマン符号化等のJPEG方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像の画像データを生成し、この圧縮画像データをメモリカード8の本画像エリアに記録する。
【0065】全体制御部211Aは、撮影モードにおいて、シャッタボタン9により撮影が指示されると、撮影指示後に画像メモリ209に取り込まれた画像のサムネイル画像と設定された圧縮率によりJPEG方式により圧縮された圧縮画像とを生成し、撮影画像に関するタグ情報(コマ番号、露出値、シャッタスピード、圧縮率、撮影日、撮影時のフラッシュのオンオフのデータ、シーン情報、画像の判定結果等)等の情報とともに両画像をメモリカード8に記憶する。
【0066】デジタルカメラ1Aによって記録された画像の各コマはタグの部分とJPEG形式で圧縮された高解像度の画像データ((1600×1200)画素)とサムネイル表示用の画像データ(80×60)画素)が記録されている。
【0067】撮影/再生モード設定スイッチ14を再生モードに設定したときには、メモリカード8内のコマ番号の最も大きな画像データが読み出され、再生画像生成部211hにて、データ伸張され、これがキャリブレーション部211hでのキャリブレーション(後述)を受けた後VRAM210、220に転送されることにより、LCD10やEVF20には、コマ番号の最も大きな画像すなわち直近に撮影された画像が表示される。ボタンUを操作することにより、コマ番号の大きな画像が表示され、ボタンDを押すことによりコマ番号の小さな画像が表示される。
【0068】メモリカード8は、図6に示すように、デジタルカメラ1Aによって記憶された画像を、圧縮率1/20で230コマの画像分記憶可能であり、各コマは、タグ情報の部分と、JPEG形式で圧縮された高解像度の画像信号(640×480画素)とサムネイル表示用の画像信号(80×60画素)が記録されている。各コマ単位で、例えばEXIF形式の画像ファイルとして扱うことが可能である。
【0069】<デジタルカメラ1Aの動作>以下では、デジタルカメラ1Aの動作のうち、LCD10およびEVF20における後述する5種類の表示モード切替に関する動作を説明する。なおこの表示モードの切替以外については、デジタルカメラの一般的な動作が行われる。
【0070】図7は、LCD10およびEVF20における表示モード切替の動作概要を説明するフローチャートである。
【0071】モード設定スイッチ14を撮影側にして電源が投入されると、ステップST1では、フラッシュROM211rから、前回終了時つまりデジタルカメラ1Aの電源切時のモード設定値(LCD&EVF_Status)と、LCD10用の変換テーブルTB1(後述)との読込みを行う。電源投入時に、フラッシュROM211rからLCD10用の変換テーブルTB1を読み込むので、電源のオンオフのたびに、一々キャリブレーション(後述)を行う必要がない。また、キャリブレーションは一度行えば充分である。
【0072】ステップST2では、表示モードの切替スイッチであるLCDボタン31が押下されたか判定する。ここで、LCDボタン31が押下されている場合には、ステップST3に進み、LCDボタン31が押下されていない場合には、ステップST6に進む。
【0073】ステップST3では、LCD&EVF_Statusに1を加算する。つまり、LCD&EVF_Status=LCD&EVF_Status+1の演算が行われる。
【0074】ステップST4では、LCD&EVF_Statusが4より大きいかを判定する。ここで、LCD&EVF_Statusが4より大きい場合には、ステップST5に進み、LCD&EVF_Statusが4以下の場合には、ステップST6に進む。
【0075】ステップST5では、LCD&EVF_Statusに0を代入する。これは、後述するように、モード設定値が0〜4までのため、LCD&EVF_Statusを4以下に抑えるためである。
【0076】ステップST6では、表示モード(LCD&EVF_Status)に基づいて、LCD10、EVF20に撮像画像などの表示を行う。
【0077】ステップST7では、先述したデジタルカメラ1Aのその他の処理を実行する。
【0078】ステップST8では、モード設定スイッチ14の操作により電源がオフされたかを判定する。電源がオフされたことが検知されると、そのときのモード設定値(LCD&EVF_Status)をフラッシュROM211rに書き込み(ステップST9)、電源終了処理を実行する。電源がオフでないときには、ステップST2に戻る。
【0079】以上により、LCD10とEVF20との各種表示モードの切替えが行われることとなる。
【0080】<表示モード切替>次の表1は、デジタルカメラ1Aにおける切替可能な表示モードを説明する表である。
【0081】
【表1】


【0082】表示モードは、LCD&EVF_Statusにおいて設定される値0〜4に対応する5種類が設けられている。
【0083】表示モード0では、EVF20においてライブビュー表示、すなわち現在撮像されている画像が表示されるとともに、LCD10において表示がオフ、すなわち画像が非表示となる。
【0084】表示モード1では、表示モード0とは逆で、EVF20において表示がオフになるとともに、LCD10においてライブビュー表示が行われる。
【0085】表示モード2では、EVF20とLCD10とにおいて、ライブビュー表示が行われる。
【0086】表示モード3では、EVF20とLCD10とにおいて、後で詳述するキャリブレーションモードに表示切替が行われる。
【0087】表示モード4では、EVF20においてライブビュー表示が行われるとともに、LCD10においてカメラステータス表示が行われる。このカメラステータス表示モードにおける動作を、以下で説明する。
【0088】図8は、上記のカメラステータス表示の画面を示す図である。図8に示すように、フラッシュ、撮影モード、画質などの項目で、デジタルカメラ1Aで現在設定されている状態が表示される。
【0089】ここで、メニューボタン34を押すと、図9(a)に示すように下線L1が表示され、この下線L1が付されている項目、この場合にはフラッシュが選択されて設定変更が可能な状態となる。
【0090】さらに、ボタンDを1回押すことにより、図9(b)に示すように下線L1が1行下に移動して選択項目が撮影モードとなり、撮影モードの設定変更が可能となる。一方、1行上に下線L1を移動されるには、ボタンUを押す動作を行う。このようにボタンU、Dを押すことによって、所望の項目を選択する。
【0091】次に、図9(a)に示す画面から設定状態の変更を行う場合には、ボタンRを押下すれば、フラッシュの項目に対する設定状態の選択画面(図10(a))に切替わる。ここで、ボタンDを押下すると下線L2が1行下に移動して設定状態が禁止となる。また、1行上に下線L1を移動させるには、ボタンUを押す動作を行う。このようなボタンU、Dの操作により、所望の設定状態の選択が行われることとなる。そして、確定ボタン32を押すことにより、所望の設定状態が確定される。
【0092】次の表2は、デジタルカメラ1Aにおける各設定項目と、それぞれの設定項目で選択できる設定状態の選択肢とを具体的に示す表である。
【0093】
【表2】


【0094】表2においては、例えば、フラッシュの項目では、自動、禁止、強制発光、赤目防止という4種類の選択肢が設けられている。
【0095】また、表2におけるホワイトバランスの項目では、オート、昼光、電灯光、蛍光灯という4種類の選択肢があり、このうちの昼光、電灯光、蛍光灯が、マニュアルの画像補正手段として機能することとなる。これは、後述するキャリブレーションが適切に行われても、画像補正が適正でないと画像が適切にモニタに表示されないため、マニュアルによる正確な補正が必要となるからである。
【0096】<キャリブレーションモード>図11は、図3に示すデジタルカメラ1Aの背面図に対応し、表示モード3のキャリブレーションモードを説明する図である。
【0097】このキャリブレーションモードでは、EVF20において、所定の画像パターンに基づく階調パターン20aが表示される。また、LCD10においても、EVF20に表示されるのと同一の画像パターンに基づく階調パターン10aが表示されている。この画像パターンとして、グラデュエーションを表現したグレースケールとR、G、Bのカラースケールとの4種類の階調パターンが用意されている。
【0098】4種類の階調パターンについては、まず、グレースケールでγ値を設定し、その後、R、G、B各々のγ値を設定する。後述する変換テーブルTB1は、R、G、B毎のルックアップテ−ブルから構成され、ルックアップテーブル上のRのγ値は、グレースケールのγ値と、設定されたRのγ値との積になっている。また、G、BもRと同様である。
【0099】EVF20とLCD10とは、表示画面の大きさが異なっているが、階調パターン10a、20aは等倍で表示する。これにより、ユーザは、2つの階調パターン10a、20aを同一サイズで視認することができるため、それらの比較を適切に行うことができる。
【0100】キャリブレーションモードでは、4種類の階調パターンのうち1種類ずつ順次に選択して表示状態の調整を行う。この選択動作については、LCD10の選択表示10bにおける下線L3を、ボタンUまたはボタンDを押下することにより、下線L3を1行上昇または下降させて選択を行う。この選択された階調パターンがLCD10とEVF20とに表示される。
【0101】次に、ユーザは特性変更表示10cを見て確認しながら、ボタンL、Rを押下することにより、LCD10の表示状態に関連するγ値を変更する。ここで、γの設定値は、特性値表示10dで数値を確認しながら、ボタンL、Rを押下することにより、例えば0.1ステップ毎にγ値の増減を行う。このように、表示状態の調整は、画像補正に用いる4連スイッチ35を用いることにより、操作用部材の増設を抑制している。なお、表示状態の調整に画像補正用のスイッチを用いるのは必須ではなく、デジタルカメラ1Aにおける他のスイッチを利用してもよい。
【0102】図12は、γ特性を利用した入出力信号レベルの変換テーブルTB1を示す図である。この変換テーブルTB1において、横軸は入力信号レベルを示し、縦軸は出力信号レベルを示している。
【0103】テーブルTB1では、既述した数1に示すγ特性を有する関数F1、F2、F3などを設定できる。関数F1はγ=1、関数F2はγ<1、関数F3はγ>1の場合を示している。ここでは、図示の便宜上、3つの関数F1、F2、F3を示しているが、実際にはγが0.2〜3までで例えば0.1ステップ毎に1つの関数を設定でき、またγ=1がデフォルト値として設定されている。このように、γ値を変更させることにより、キャリブレーション部221sでγ補正された画像信号がLCDVRAM210に送られて、LCD10で表示される階調スケールの見え具合が変化することとなる。なお、表示状態調整手段としては、全体制御部211AとVRAM210、220とLCD10とEVF20との組合せによって、機能することとなる。
【0104】そして、階調パターン10a、10bにおけるグラデュエーションの見え具合が一致するように、ユーザが4種類の階調パターンにおけるγ値の設定変更を行う。この見え具合が一致するとは、具体的には、例えば図14に示す曲線G1と曲線G2とが一致するようにすることとなる。ここでは、グレースケールにて、表示状態の調整を行った後、R、G、Bの各カラースケールで色調の調整を行うのが望ましい。
【0105】そして、キャリブレーションモードで設定されたγ値は、全体制御部211A内の変換テーブルTB1に記憶され、他の表示モードでは、このγ値による補正画像がLCD10に表示される。具体的には、LCDボタン31を押すと、変換テーブルTB1が設定されたγ値で更新されるとともに、表示モードが4になる。さらに、LCDボタン31を3回押すと表示モードが2になり、EVF20、LCD10の両方にライブビュー画像が表示される。このときには、既にキャリブレーションが完了しているので、両者の見え方は一致している。なお、撮影モードに限らず再生モードにおいても、更新された変換テーブルTB1によって表示が行われる。
【0106】以上の動作により、異なる表示特性のモニタであるLCD10とEVF20とにおいて同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができ、ユーザにとって違和感のない表示が行える。また、マニュアルによる画像補正が可能であるため、表示状態の調整の前提となる撮影画像の画像補正を適切に行うことができる。
【0107】<第2実施形態><デジタルカメラの要部構成>本発明の第2実施形態に係るデジタルカメラ1Bの要部構成は、全体制御部211Bの内部構成に関する部分を除き、第1実施形態のデジタルカメラ1Aと等しくなっている。この第2実施形態のデジタルカメラ1Aでは、既述したLCD10に関する変換テーブルTB1(図12)に加えて、変換テーブルTB1と同様となっているEVF20用の変換テーブルTB2が全体制御部211BのフラッシュROM211r内に格納されている。この変換テーブルTB2により、EVF20の表示状態の変更が可能となる。
【0108】<デジタルカメラ1Bの動作>デジタルカメラ1Bの動作は、第1実施形態のデジタルカメラ1Aの動作と類似しているが、キャリブレーションモードでの動作が異なっている。
【0109】上記のように第2実施形態では、図5において、かっこ書きで示したようにEVF20における表示状態変更用の変換テーブルTB2が別途設けられEVF20の表示特性も独立して変更可能となっている。これに伴って、図13に示すように、LCD10ではさらにEVF20のための特性変更表示10eが表示される。また、EVF20におけるγの設定値は、特性値表示10fにて表示される。ここで、EVF20におけるγ値の変更動作は、第1実施形態のデジタルカメラ1AにおけるLCD10のγ値の変更と同様の動作を行う。すなわち、ここではメニューボタン34を押すことによって、LCD10のための特性を調整するか、EVF20のための特性を調整するかを切り替えることができる。また、LCD10におけるキャリブレーション後のγ値は変換テーブルTB1に記録され、EVF20におけるキャリブレーション後のγ値は変換テーブルTB2に記録される。さらに、電源投入時に、フラッシュROM211rから変換テーブルTB1および変換テーブルTB2が読み込まれるため、第1実施形態のデジタルカメラ1Aと同様に電源のオンオフのたびに、一々キャリブレーションを行う必要がなくなる。
【0110】以上の動作により、第1実施形態のデジタルカメラ1Aと同様に、異なる表示特性のモニタにおいて同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができる。さらに、第2実施形態では、EVF20の表示状態も独立して変更可能なため、LCD10と併せて、表示状態を調整する自由度が増し、より適切な調整が可能となる。
【0111】<変形例>◎上記各実施形態における表示状態の調整については、γ特性値に関する調整のみに限らず、表示階調におけるオフセット量などを調整できるようにしても良い。この場合には、LCDにおけるバックライトの発光量の相違などにおいて、適切な表示を行うのに有効である。
【0112】◎上記各実施形態におけるキャリブレーション部については、ソフトウェア的な処理を行う構成は必須ではなく、ハードウェア的な回路として構成してもよい。
【0113】◎第1実施形態における表示状態の調整については、LCD10が対象であったが、LCD10ではなくEVF20を対象としても良い。
【0114】◎上記各実施形態において、表示状態調整のための変換テーブルを設けるのは必須ではなく、全体制御部211内のCPUによる演算により、データ変換を行っても良い。
【0115】◎上記各実施形態においては、キャリブレーションの際にγ値をLCD10のみに表示するのは必須でなく、EVF20に表示しても、LCD10とEVF20との双方に表示してもよい。さらに、第2実施形態において、変換テーブルTB1と変換テーブルTB2とを独立して書きかえるにあたり、EVF20とLCD10とに表示される階調パターン同士を比較するのではなく、片方ずつ表示し調整できるようにしてもよい。
【0116】◎上記各実施形態における表示状態の調整項目については、γ値に限る必要はなく、明るさやコントラストであってもよい。
【0117】◎本発明については、上記各実施形態における静止画が主に撮影対象となるデジタルカメラに限らず、動画を撮影できるビデオカメラなどにも適用できる。すなわち、本明細書における「電子カメラ」とは、静止画および動画のいずれが撮影対象であってもよい。
【0118】◎上記第1実施形態のγ補正回路においては、一般のパーソナルコンピュータ用のモニタが有するγ特性に対応した補正を行うのは必須ではなく、表示状態を調整するときの基準となるモニタが有するγ特性に対応した補正を行ってもよい。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請求項20の発明によれば、第1表示手段と第2表示手段との表示状態が調整可能であるため、第1表示手段と第2表示手段とに同一画像情報を同一の表示状態で表示させることができ、ユーザにとって違和感のない表示が行える。
【0120】特に、請求項2の発明においては、電子カメラが電子ビューファインダと液晶ディスプレイとを備えるため、撮影状態によって適切なモニタを選択できる。
【0121】また、請求項3の発明においては、ホワイトバランス設定等マニュアルで撮像画像の画像補正ができるため、表示調整の前提となる撮影画像の画像補正が適切に行え、画像補正の結果の確認が正確に行える。
【0122】また、請求項4の発明においては、第1表示手段と第2表示手段とで表示切替が可能であり、同一の表示状態で表示切替を行えるため、ユーザにとって違和感がない表示切替が可能となる。
【0123】また、請求項5および請求項12の発明においては、第1表示手段と第2表示手段とに共通画像をほぼ等倍に表示するため、表示状態の調整が適切に行える。
【0124】また、請求項6、請求項7および請求項10の発明においては、表示状態を調整入力する入力部材は、電子カメラの操作部材を利用するため、表示状態の調整入力用の部材を増設する必要がなく、操作の煩雑化を防止できる。
【0125】また、請求項8および請求項11の発明においては、表示状態に関する設定値を表示するため、表示状態の調整を容易に行える。
【0126】また、請求項13の発明においては、2種類の画像の表示手段をそれぞれ最適な表示状態に設定できる。
【0127】また、請求項14の発明においては、それぞれの変換テーブルを用いて表示の調整を行うため、表示制御が簡単に行える。
【0128】また、請求項15の発明においては、モードの切替のみで2つの表示手段の調整が可能になるため、調整作業の簡単化が図れる。
【0129】また、請求項16の発明においては、調整結果を各々別個に記録するため、表示手段を切り替えた際の再設定が簡単に行える。
【0130】また、請求項17の発明においては、再生モード、撮影モード毎に調整を繰り返す煩わしさがない。
【0131】また、請求項18の発明においては、不揮発性メモリに調整結果を記録するため、電池の消耗や操作ミスにより電源が遮断された場合でも再調整の必要がなくなる。
【0132】また、請求項19の発明においては、電源投入時に不揮発性メモリに記憶されている結果で表示状態を自動調整するため、電源を投入する度に調整するという煩わしさがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るデジタルカメラ1Aの平面図である。
【図2】図1のII−II位置から見た断面図である。
【図3】デジタルカメラ1Aの背面図である。
【図4】デジタルカメラ1Aの機能ブロック図である。
【図5】全体制御部211A内の内部構成を示すブロック図である。
【図6】メモリカード8の画像記憶を説明する図である。
【図7】表示モード切替の動作概要を説明するフローチャートである。
【図8】カメラステータス表示の画面を示す図である。
【図9】カメラステータス表示の画面を示す図である。
【図10】カメラステータス表示の画面を示す図である。
【図11】キャリブレーションモードを説明する図である。
【図12】γ特性を利用した入出力信号レベルの変換テーブルTB1を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るデジタルカメラ1Bにおけるキャリブレーションモードを説明する図である。
【図14】入力信号とモニタとの輝度レベルの関係を示す概念図である。
【符号の説明】
1A、1B デジタルカメラ
10 LCD
10a 階調パターン
10c、10e 特性変更表示
20 EVF
20a 階調パターン
31 LCDボタン
32 確定ボタン
35 4連スイッチ
211s キャリブレーション部
TB1、TB2 変換テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段とに、所定の画像パターンに基づく共通画像を同時に表示させるとともに、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】 請求項1に記載の電子カメラにおいて、前記第1表示手段は、電子ビューファインダであり、前記第2表示手段は、液晶ディスプレイであることを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電子カメラにおいて、(d)マニュアルで撮像画像の画像補正が可能な画像補正手段、をさらに備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電子カメラにおいて、前記第1表示手段と前記第2表示手段とは、選択的に表示切替可能であることを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電子カメラにおいて、前記第1表示手段の表示面と前記第2表示手段の表示面とは、大きさが異なっており、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに前記共通画像を表示する場合には、前記共通画像をほぼ等倍に表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子カメラにおいて、前記表示状態を調整入力する入力部材として、前記電子カメラの操作部材を利用することを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】 請求項6に記載の電子カメラにおいて、前記入力部材は、画像補正用の操作部材であることを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の電子カメラにおいて、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段に、前記表示状態に関する設定値を表示することを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】 電子カメラの表示状態調整方法であって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段とに、所定の画像パターンに基づく共通画像を同時に表示させる表示工程と、(b)前記第1表示手段および/または前記第2表示手段の表示状態を調整する表示状態調整工程と、を備えることを特徴とする電子カメラの表示状態調整方法。
【請求項10】 請求項9に記載の電子カメラの表示状態調整方法において、前記表示状態を調整入力する入力部材として、前記電子カメラの操作部材を利用することを特徴とする電子カメラの表示状態調整方法。
【請求項11】 請求項9または請求項10に記載の電子カメラの表示状態調整方法において、前記第1表示手段および/または前記第2表示手段に、前記表示状態に関する設定値を表示することを特徴とする電子カメラの表示状態調整方法。
【請求項12】 請求項9ないし請求項11のいずれかに記載の電子カメラの表示状態調整方法において、前記第1表示手段の表示面と前記第2表示手段の表示面とは、大きさが異なっており、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに前記共通画像を表示する場合には、前記共通画像をほぼ等倍に表示することを特徴とする電子カメラの表示状態調整方法。
【請求項13】 電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段との表示状態を各々独立して調整可能な表示状態調整手段と、を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項14】 請求項13に記載の電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段が表示を行う際に参照される第1変換テーブルと、前記第2表示手段が表示を行う際に参照される第2変換テーブルとを備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項15】 請求項13に記載の電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段のみを調整可能な第1調整モードと、前記第2表示手段のみを調整可能な第2調整モードと、を切り替える調整モード切替手段を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項16】 請求項15に記載の電子カメラにおいて、前記表示状態調整手段は、前記第1表示手段が表示を行う際に参照される第1変換テーブルと、前記第2表示手段が表示を行う際に参照される第2変換テーブルとを備え、前記第1調整モードにおける調整結果を前記第1変換テーブルに記録し、前記第2調整モードにおける調整結果を前記第2変換テーブルに記録する調整結果記録手段を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項17】 画像表示手段と画像記録手段とを備え、撮影すべき画像を前記画像表示手段に表示するとともに、撮影動作に伴って前記画像記録手段に前記画像を記録する撮影モードと、前記画像記録手段に記録された画像を前記表示手段に表示する再生モードとを切替えるモード切替手段を備える電子カメラであって、前記画像表示手段は、電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、を含んで構成され、前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、前記表示状態調整手段による調整結果に基づいて、前記撮影モードまたは前記再生モードの如何に関わらず前記画像表示手段を制御する表示制御手段と、を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項18】 電子カメラであって、(a)電子的に画像を表示可能な第1表示手段と、(b)前記第1表示手段と異なる表示特性を有し、電子的に画像を表示可能な第2表示手段と、(c)前記第1表示手段と前記第2表示手段との少なくとも一方の表示状態を調整可能な表示状態調整手段と、(d)前記表示状態調整手段による調整結果を記録する不揮発性メモリと、を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項19】 請求項18に記載の電子カメラにおいて、電源投入時の前記調整結果を参照することにより表示状態を制御する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項20】 電子カメラに内蔵されたマイクロコンピュータにインストールされることにより、前記電子カメラを請求項1ないし請求項8、および請求項13ないし請求項19のいずれかの電子カメラとして機能させるためのプログラムを記録していることを特徴とする、コンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図4】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2001−169152(P2001−169152A)
【公開日】平成13年6月22日(2001.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−346292
【出願日】平成11年12月6日(1999.12.6)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】