説明

電子メール通信装置及び電子メール通信装置の制御方法

【課題】送信した電子メールが不達になったことを通知する機能を有する電子メール通信装置を提供する。
【解決手段】電子メール不達検出処理が開始されると、メールサーバに接続(S40)、メールサーバにログイン要求(S42)をする。次にもし未開封の新しい電子メールがある場合(S44:YES)にはメールサーバから電子メールを取得する(S46)。取得した電子メールにメッセージが埋め込まれている場合(S48:YES)には、埋め込まれているメッセージのメッセージIDが電子メール特定情報格納テーブルで保持しているメッセージIDのいずれかと一致するか否かを判断する(S50)。一致した場合(S50:YES)、電子メールの送信に失敗した旨を通知(S52)し、電子メール特定情報を電子メール特定情報格納テーブルから削除する(S54)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子メール通信装置に関し、特に、送信した電子メールが不達になったことを通知する機能を有する電子メール通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スキャナ機能やプリンタ機能を有するいわゆる複合機では、スキャナ機能を用いて読み込んだ画像をTiff等の形式でファイル化し、電子メールとして送信できる機能が備わっているものがある。また、ファックスとして受信した原稿の画像をファイル化し、電子メールとして送信できる機能が備わっているものがある。
【0003】
この電子メール送信の機能を用いる場合、複合機はメールサーバに対して、電子メールの送信を依頼することにより、電子メールの送信処理を行う。すなわち、複合機はメールサーバに対する電子メールの送信依頼が正常に終了すると、電子メールの送信のための処理が正常に終了したと判断する。
【0004】
しかしながら、メールサーバが電子メールの送信依頼を正常に受け付けたとしても、その電子メールが宛先である送信先の電子メールアドレスに正常に到達しない場合もあり得る。これは、送信処理を受け付けたメールサーバから、その電子メールはインターネット等の公衆ネットワークに送出されるが、宛先となっている送信先の電子メールアドレスが間違っていたり、宛先の電子メールアドレスが無くなっていたりして、電子メールが不達になる可能性があるからである。
【0005】
このような場合、従来の複合機では、電子メールを送信するためのメールサーバとのやり取りが終了した後は、その電子メールの送信に関与していないため、電子メールの不達を複合機が検出することはできなかった。このため、電子メールを送信したユーザは、自分の送信した電子メールが相手の電子メールアドレスまで届かなかったことを知る術がなかった。
【0006】
特開平9−121274号公報(特許文献1)に開示されているファクシミリ装置では、受信したファックスを電子メールで転送するに当たり、その電子メールが不達になった場合には、そのファックスの送信者に通知する機能が備えられている。しかし、特開平9−121274号公報に開示されている仕組みは、あくまでファックスの受信側のファクシミリ装置に組み込まれるものであり、不達エラーの通知先も、ファックスの送信者である。
【特許文献1】特開平9−121274号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、送信した電子メールが不達になったことを通知する機能を有する電子メール通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明に係る電子メール通信装置は、
送信先となっている電子メールアドレス宛に電子メールを送信する、電子メール送信手段と、
前記電子メール送信手段で送信した電子メールを特定するための情報である電子メール特定情報を保持する、電子メール特定情報保持手段と、
前記電子メール送信手段で送信した電子メールの送信元となっている電子メールアドレス宛に届いている電子メールを取得する、電子メール取得手段と、
前記電子メール特定情報保持手段で保持している前記電子メール特定情報を用いて、前記電子メール取得手段で取得した電子メールが、前記電子メール送信手段で送信した電子メールを引用している引用形式の電子メールであるか否かを判断する、電子メール判断手段と、
前記電子メール判断手段で、前記電子メール取得手段で取得した電子メールが、前記電子メール送信手段で送信した電子メールを引用している引用形式の電子メールであると判断した場合には、前記電子メール送信手段で送信した電子メールが不達になったことを通知する、通知手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
この場合、電子メール通信装置は、
前記電子メール特定情報を生成する電子メール特定情報生成手段と、
前記電子メール特定情報生成手段で生成された前記電子メール特定情報を埋め込んだ電子メールを生成する、電子メール生成手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
【0010】
この場合、前記電子メール特定情報生成手段は、ユニークなメッセージIDを前記電子メール特定情報として生成し、
前記電子メール特定情報保持手段は、前記メッセージIDを、前記電子メール特定情報として保持するようにしてもよい。
【0011】
この場合、前記メッセージIDは、少なくとも乱数を含んで生成されるようにしてもよい。
【0012】
また、前記電子メール特定情報保持手段は、前記メッセージIDに加えて、その電子メールの送信時刻も保持するようにしてもよい。
【0013】
この場合、電子メール通信装置は、前記電子メール特定情報保持手段から電子メールの送信時刻を取得し、この送信時刻から所定時間経過している電子メール特定情報保については、前記電子メール特定情報保持手段から削除する、電子メール特定情報削除手段を、さらに備えるようにしてもよい。
【0014】
また、前記電子メール生成手段は、スキャナ機能を用いて読み込んだ画像に基づいて生成されたファイル、又は、ファックス機能を用いて受信した画像に基づいて生成されたファイルを用いて、前記電子メールを生成するようにしてもよい。
【0015】
本発明に係る電子メール通信装置の制御方法は、
送信先となっている電子メールアドレス宛に第1の電子メールを送信する工程と、
前記第1の電子メールを特定するための情報である電子メール特定情報を、電子メール特定情報保持手段に、保持させる工程と、
前記第1の電子メールの送信元となっている電子メールアドレス宛に届いている第2の電子メールを取得する工程と、
前記電子メール特定情報保持手段で保持している前記電子メール特定情報を用いて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールを引用している引用形式の電子メールであるか否かを判断する工程と、
前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールを引用している引用形式の電子メールであると判断した場合には、前記第1の電子メールが不達になったことを通知する工程と、
を備えることを特徴とする。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係る複合機30を備える複合機システム10のネットワーク構成図の一例を示しており、図2は、本発明の一実施形態に係る複合機30の内部構成のブロック図の一例を示しており、図3は、本発明の一実施形態に係るメールサーバ50の内部構成のブロック図の一例を示している。
【0018】
図1に示すように、本実施形態に係る複合機システム10は、内部のネットワーク20を介して、1又は複数の複合機30と、1又は複数のコンピュータ40と、1台のメールサーバ50とが、相互に接続されている。本実施形態においては、ネットワーク20は、ローカルネットワークであり、例えば、イーサネット(登録商標)などの任意の規格のネットワークで構成することが可能である。
【0019】
また、複合機30は、ファックス回線網22にも接続されている。このファックス回線網22は、ファックス専用の回線網でもよいし、或いは、電話回線網などの音声との共通回線でもよい。複合機30は、このファックス回線網22を介して、ファックスを送信したり、受信したりすることができる。
【0020】
また、メールサーバ50は、インターネットなどの外部ネットワーク60に接続されている。例えば、このメールサーバ50は、複合機30から送信された電子メールを受信し、この受信した電子メールが、自らが管理する電子メールアドレス(メールボックス)を宛先としているか、それ以外のメールサーバが管理する電子メールアドレス(メールボックス)を宛先としているかを判断する。そして、電子メールの宛先が、メールサーバ50の管理する電子メールアドレスを宛先としたものである場合には、その宛先のメールボックスに受信した電子メールを格納する。一方、電子メールの宛先が、メールサーバ50の管理する電子メールアドレスを宛先としたものではなく、例えばメールサーバ70の管理する電子メールアドレスを宛先としたものである場合には、外部ネットワーク60を介して、その電子メールをメールサーバ70に送信する。
【0021】
図2に示すように、本実施形態に係る複合機30は、少なくとも、スキャナ機能部31とプリンタ機能部32とを備えて構成されている、いわゆるマルチファンクションプリンタである。この複合機30は、さらに、操作ユニット33と、ネットワークインターフェース34と、制御ユニット35と、情報格納部36とを備えて構成されている。スキャナ機能部31は、この複合機30にユーザがセットした原稿を読み取るための機能部である。一般的には、スキャナ機能部31は、原稿読み取り面にセットされた原稿を、ラインセンサで読み取り、この読み取った画像に基づいて画像情報を生成する。
【0022】
プリンタ機能部32は、この複合機30にコンピュータ40から送信された印刷データを印刷したり、スキャナ機能部31で読み取った画像に基づく画像情報を印刷したりする機能部である。一般的には、印刷データや画像に基づく情報を印刷可能なデータに展開して、レーザービーム方式やインクジェット方式などのプリントエンジンで印刷を行う。
【0023】
操作ユニット33は、ユーザがこの複合機30に各種の指示を入力するためのユニットである。本実施形態においては、この操作ユニット33は、例えば、様々な情報が表示され、ユーザがタッチすることにより指示を入力できるタッチパネルにより構成されている。
【0024】
ネットワークインターフェース34は、この複合機30をネットワーク20やファックス回線網22に接続するためのインターフェースである。複合機30は、ファックス回線網22から受信したファックスを、プリンタ機能部32で印刷することが可能である。また、複合機30は、スキャナ機能部31で読み込んだ画像を、ファックスとしてファックス回線網22に送出することが可能である。
【0025】
制御ユニット35は、この複合機30の全体的な制御を行うためのユニットである。本実施形態では、この制御ユニット35に、制御を行う本体部であるCPU(Central Processing Unit)や、制御を行うために必要な情報が揮発的に保持されるRAM(Random Access Memory)や、制御を行うためのプログラムが不揮発的に保持されるROM(Read Only Memory)や、電気的に書き換え可能なEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)などが、設けられている。本実施形態においては、特に、後述する電子メール送信処理や、電子メール不達検出処理、電子メール特定情報削除処理を実行するためのプログラムが、このROMに格納されており、これらの処理を実行する上で必要となる情報がRAMに一時的に格納される。
【0026】
情報格納部36には、受信したファックスのデータや、スキャナ機能部31で読み込んだ画像のデータが、必要に応じて格納され、保持される。本実施形態では、この情報格納部36は、例えばハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成されている。
【0027】
図3に示すように、メールサーバ50は、少なくとも、ネットワークインターフェース51と、制御ユニット52と、情報格納部53とを備えて構成されている。ネットワークインターフェース51は、このメールサーバ50をネットワーク20や外部ネットワーク60に接続するためのインターフェースである。制御ユニット52は、このメールサーバ50の全体的な制御を行うユニットである。本実施形態では、この制御ユニットに、制御を行う本体部であるCPU(Central Processing Unit)や、制御を行うために必要な情報が揮発的に保持されるRAM(Random Access Memory)や、制御を行うためのプログラムが不揮発的に保持されるROM(Read Only Memory)が、設けられている。
【0028】
情報格納部53は、このメールサーバ50が管理するユーザの認証情報(ユーザIDやパスワードなど)や、自らが管理する電子メールアドレス(メールボックス)に関する情報、自らが管理するメールボックに格納した電子メールのデータなどが格納され、保持される。本実施形態では、この情報格納部53は、例えばハードディスクドライブなどの補助記憶装置により構成されている。
【0029】
なお、本実施形態においては、図1のメールサーバ70の内部構成も、図3に示したメールサーバ50の内部構成と同様である。
【0030】
次に、図4に基づいて、本実施形態に係る複合機30で実行される電子メール送信処理について説明する。図4は、本実施形態に係る電子メール送信処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図4に示す電子メール送信処理は、複合機30における制御ユニット35で実行される処理であり、より具体的には、制御ユニット35に設けられたCPUが、同じく制御ユニット35に設けられたROMから電子メール送信処理プログラムを読み出して実行することにより実現される処理である。
【0031】
また、この電子メール送信処理は、ユーザがこの複合機30に、電子メールの送信を指示した場合に起動される処理である。すなわち、ユーザが、スキャナ機能部31を用いて読み込んだ原稿の画像を、ファイルとして電子メールで送信するように、複合機30に指示入力したり、ファックス受信した原稿をファイルとして電子メールで送信するように、複合機30に指示入力したりすることにより、起動される処理である。
【0032】
例えば、図5に示すように、操作ユニット33のタッチパネル100に、メインメニューである機能選択画面W10が表示されていたとする。この図5の例では、機能選択画面W10に、コピー機能選択ボタンB10と、プリンタ機能選択ボタンB12と、スキャナ機能選択ボタンB14と、ファックス機能選択ボタンB16と、機器設定ボタンB18とが表示されている。
【0033】
この状態で、ユーザがコピー機能選択ボタンB10をタッチすると、複合機30は、コピーを行うモードに移行し、ユーザがプリンタ機能選択ボタンB12をタッチすると、複合機30は、コンピュータ40から受信した印刷データを印刷するモードに移行する。また、機能選択画面W10で、ユーザがスキャナ機能選択ボタンB14をタッチすると、複合機30は、スキャナ機能部31を使用するモードに移行し、ユーザがファックス機能選択ボタンB16をタッチすると、複合機30は、ファックスに関する機能を使用するモードに移行する。一方、ユーザが、機器設定ボタンB18をタッチすると、複合機30は、複合機30の各種設定を行うための設定モードに移行する。
【0034】
これらのボタンのうち、ユーザがスキャナ機能選択ボタンB14をタッチすると、例えば、図6に示すようなスキャン機能選択画面W20がタッチパネル100に表示される。
【0035】
この図6の例では、スキャン機能選択画面W20に、スキャンtoファイルボタンB20と、スキャンtoファックスボタンB22と、スキャンtoメールボタンB24とが表示されている。このスキャン機能選択画面W20において、ユーザが、スキャンtoファイルボタンB20をタッチすると、スキャナ機能部31でスキャンして生成された画像情報が、ユーザの指定した保存先フォルダに、送信されて格納されるモードに移行する。また、スキャン機能選択画面W20において、ユーザが、スキャンtoファックスボタンB22をタッチすると、スキャナ機能部31でスキャンして生成された画像情報が、ユーザの指定したファックス宛先番号にファックスされ、送信されるモードに移行する。
【0036】
一方、スキャン機能選択画面W20において、ユーザが、スキャンtoメールボタンB24をタッチすると、スキャナ機能部31でスキャンして生成された画像情報が、ユーザの指定した電子メールアドレス宛に、送信されるモードに移行する。本実施形態では、ユーザが、このスキャンtoメールボタンB24にタッチすると、図4の電子メール送信処理が起動されるのである。
【0037】
これに対して、図5の機能選択画面W10において、ユーザがファックス機能選択ボタンB16をタッチすると、例えば、図7に示すようなファックス機能選択画面W30がタッチパネル100に表示される。
【0038】
この図7の例では、ファックス機能選択画面W30に、ファックスtoファイルボタンB30と、ファックスtoメールボタンB32とが表示されている。このファックス機能選択画面W30において、ユーザが、ファックスtoファイルボタンB30をタッチすると、指定されたファックスの画像情報が、ユーザの指定した保存先フォルダに、送信されて格納されるモードに移行する。また、ファックス機能選択画面W30において、ユーザが、ファックスtoメールボタンB32をタッチすると、指定されたファックスの画像情報が、ユーザの指定した電子メールアドレス宛に、送信されるモードに移行する。本実施形態では、ユーザが、このファックスtoメールボタンB32にタッチすると、図4の電子メール送信処理が起動されるのである。
【0039】
図4に示すように、電子メール送信処理が開始されると、複合機30は、メールサーバ50に接続する(ステップS10)。本実施形態においては、複合機30とメールサーバ50との間の通信プロトコルとして、例えば、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)が用いられている。この場合、複合機30は送信側SMTPクライアントとなり、メールサーバ50は受信側SMTPサーバとなる。
【0040】
次に、複合機30は、メールサーバ50に対してログインを要求する(ステップS12)。具体的には、複合機30は、メールサーバ50に、ユーザIDとパスワードとを送信する。これらユーザIDとパスワードは、上述した機器設定ボタンB18をタッチすることにより移行するモードで、この複合機30に入力されて、制御ユニット35内に設けられたEEPROMや、情報格納部36に格納されている。
【0041】
次に、複合機30は、メールサーバ50に対してメール送信者の設定を行う(ステップS14)。このステップS14の処理においては、複合機30は、MAILコマンドを用いて、送信元の電子メールアドレス(つまり、このユーザの電子メールアドレス)をメールサーバ50に送信する。この送信元の電子メールアドレスは、上述した機器設定ボタンB18をタッチすることにより移行するモードで、この複合機30に入力されて、制御ユニット35内に設けられたEEPROMや、情報格納部36に格納されている。また、ここでは、この送信元の電子メールアドレスは、メールサーバ50にメールボックスが設けられている電子メールアドレスである。
【0042】
次に、複合機30は、メールサーバ50に対してメール受信者の設定を送信する(ステップS16)。すなわち、RCPTコマンドを用いて、送信先であるメール受信者の電子メールアドレスをメールサーバ50に送信する。送信先のメール受信者の電子メールアドレスは、上述した機器設定ボタンB18をタッチすることにより移行するモードでユーザに入力させるようにしてもよいし、或いは、この電子メール送信処理でユーザに入力を促して、入力させるようにしてもよい。
【0043】
次に、複合機30は、電子メールで送信するデータを生成する処理を行う(ステップS18)。例えば、ユーザがスキャナ機能部31で読み込んだ原稿の画像を電子メールとして送信する指示を入力している場合には、複合機30は、スキャナ機能部31を駆動して原稿を読み取り、読み込んだ画像情報をファイル化して、送信すべきデータを生成する。また、ユーザが受信したファックスの原稿を電子メールとして送信する指示を入力している場合には、複合機30は、ユーザの指定したファックスの原稿の画像をファイル化して、送信すべきデータを生成する。ファックスの原稿に関するデータは、例えば、複合機30の情報格納部36に格納されており、ユーザがいずれのファックスの原稿を送信するかを指定する。
【0044】
さらに、このステップS18のデータ生成では、複合機30は、ユニークなメッセージID(message-ID)を電子メール特定情報として生成して、送信するデータに埋め込む。図8は、複合機30が生成し、メールサーバ50に送信する電子メールのデータの一例を示す図である。この図8に示すように、複合機30は、電子メール特定情報であるメッセージIDを、送信する電子メールのデータに埋め込んでおく。この図8においては、電子メールのデータの先頭に、電子メール特定情報であるメッセージIDが挿入されている。
【0045】
また、この図8の例では、メッセージIDは、乱数に送信者の電子メールアドレスを組み合わせることにより生成されているが、このメッセージIDの生成手法には、様々な態様が考えられる。例えば、乱数に加えて、又は、乱数に代えて、メッセージID生成時の日付と時刻を用いたり、メール本文のテキストの一部を用いたりするようにしてもよい。
【0046】
次に、複合機30は、電子メールを特定するためのユニークな情報である電子メール特定情報を、電子メール特定情報格納テーブルに格納する(ステップS20)。図9は、このメッセージIDとその送信時刻を保持するための電子メール特定情報格納テーブルTB10の構成の一例を示す図である。
【0047】
この図9に示すように、本実施形態に係る電子メール特定情報格納テーブルTB10には、メッセージIDと送信時刻とが格納される。送信時刻は、この電子メール送信処理が実行されている時刻であり、複合機30のシステム時計により特定することができる。複合機30は、後述する電子メール不達検出処理で、メールサーバ50のメールボックスから取得した電子メールに、このメッセージIDが含まれているかどうかを確認するため、このメッセージIDを保持しておく。本実施形態では、この電子メール特定情報格納テーブルTB10は、例えば、上述した制御ユニット35のEEPROMや、情報格納部36に形成されて、保持されている。
【0048】
次に、図4に示すように、複合機30は、DATAコマンドを用いて、電子メールのデータを送信することをメールサーバ50に伝える(ステップS22)。続いて、複合機30は、ステップS18で生成した電子メールのデータを送信する(ステップS24)。すなわち、図8に示したような電子メールを送信する。
【0049】
すべてのデータを送信し終えた複合機30は、データの送信を終了し(ステップS26)、QUITコマンドを用いて、メールサーバ50との接続を切断する(ステップS28)。これにより、本実施形態に係る電子メール送信処理が終了する。
【0050】
ここでは、この電子メール送信処理により送信された電子メールは、メールサーバ70にメールボックスのある電子メールアドレスを送信先としていると仮定する。この場合、メールサーバ50は、自らがメールボックスを管理する電子メールアドレスが送信先ではないため、この電子メールを外部ネットワーク60に送出する。この電子メールは、何らトラブルが無ければ、外部ネットワーク60を介して、メールサーバ70に到着し、送信先となっている電子メールアドレスのメールボックスに格納される。
【0051】
次に、図10に基づいて、本実施形態に係る複合機30で実行される電子メール不達検出処理について説明する。図10は、本実施形態に係る電子メール不達検出処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図10に示す電子メール不達検出処理は、複合機30における制御ユニット35で実行される処理であり、より具体的には、制御ユニット35に設けられたCPUが、同じく制御ユニット35に設けられたROMから電子メール不達検出処理プログラムを読み出して実行することにより実現される処理である。
【0052】
また、この電子メール不達検出処理は、所定の時間間隔で、定期的に実行される処理である。例えば、1時間毎、4時間毎のように、所定の周期で自動的に起動されて、実行される。
【0053】
図10に示すように、電子メール不達検出処理が開始されると、複合機30は、メールサーバ50に接続する(ステップS40)。本実施形態においては、複合機30がメールサーバ70から電子メールを取得する際の通信プロトコルは、例えばPOP3を用いている。また、本実施形態では、この複合機30を使用しているユーザのメールボックスが、メールサーバ50に設けられていることを前提としている。
【0054】
次に、複合機30は、メールサーバ50に対してログインを要求する(ステップS42)。具体的には、複合機30は、メールサーバ50に、ユーザIDとパスワードとを送信する。上述したように、これらユーザIDとパスワードは、制御ユニット35内に設けられたEEPROMや、情報格納部36に格納されている。
【0055】
次に、複合機30は、メールサーバ50のメールボックスに、未開封の取得すべき新しい電子メールが存在するか否かを判断する(ステップS44)。例えば、複合機30は、UIDLコマンドを用いて、まだ受信していない新規な電子メールがメールサーバ70のメールボックスにあるかどうかを確認する。本実施形態においては、このメールサーバ50の情報格納部53に、メールボックスが形成されており、このメールボックスに、複合機30を利用する各ユーザの電子メールが格納されている。
【0056】
取得すべき未開封の新しい電子メールがある場合(ステップS44:YES)には、複合機30は、メールサーバ70からその電子メールを取得する(ステップS46)。すなわち、RETRコマンドを用いて、メールサーバ70のメールボックスから、まだ受信してしない新規の電子メールを1つ取得する。
【0057】
次に、複合機30は、この取得した電子メールが、メッセージの埋め込まれている形式の電子メールであるか否かを判断する(ステップS48)。図11は、複合機30がメールサーバ50から取得した電子メールの一例を示す図である。この図11で例示するように、本実施形態においては、複合機30は、取得した電子メールに、Content-Type:message/rfc822という表現が、存在するかどうかを判断する。このContent-Type:message/rfc822は、電子メールにメッセージが埋め込まれている場合に挿入されているタグである。本実施形態では、このContent-Type:message/rfc822を利用して、メールサーバ50から取得した電子メールに、電子メール送信処理で送信した電子メールが引用されて組み込まれていることを検出する。図11の例では、このContent-Type:message/rfc822の後に、図8に示す送信電子メールが引用されて、組み込まれている。
【0058】
そして、複合機30は、取得した電子メールにメッセージが埋め込まれていない場合(ステップS48:NO)には、上述したステップS44に戻り、取得すべき電子メールがさらに存在するか否かを判断する。
【0059】
一方、取得した電子メールにメッセージが埋め込まれている場合(ステップS48:YES)には、埋め込まれているメッセージのメッセージIDが、電子メール特定情報格納テーブルTB10で保持しているメッセージIDのいずれかと、一致するか否かを判断する(ステップS50)。すなわち、ステップS46で取得した電子メールに引用されている電子メール本文に含まれているメッセージIDを取得し、この取得したメッセージIDが、電子メール特定情報格納テーブルTB10に保持されているいずれかのメッセージIDと合致するか否かを判断する。
【0060】
引用されている電子メールに埋め込まれているメッセージIDが、電子メール特定情報格納テーブルTB10に保持されているメッセージIDに含まれていなかった場合(ステップS50:NO)には、上述したステップS44に戻り、取得すべき電子メールがさらに存在するか否かを判断する。
【0061】
一方、引用されている電子メールに埋め込まれているメッセージIDが、電子メール特定情報格納テーブルTB10で保持しているメッセージIDのいずれかと、一致した場合(ステップS50:YES)には、電子メールの送信に失敗した旨をユーザに通知する(ステップS52)。
【0062】
すなわち、電子メール送信処理で送信した電子メールが、何らかの理由で、送信先の電子メールアドレスに届かない場合、不達であることを知らせる電子メールが、その送信元の電子メールアドレスに届く。ここでは、送信元の電子メールアドレスが、メールサーバ50にあると仮定しているので、不達の電子メールがメールサーバ50に届く。この不達の電子メールは、送信元の電子メールアドレスのメールボックスに格納されるが、複合機30は、通常のコンピュータとは構成が異なっているため、ユーザは、このメールボックスの中を直接見に行くことができない。そこで、本実施形態では、複合機30が、電子メール不達検出処理を実行し、このような不達の電子メールがメールサーバ50に届いていないかどうかをチェックするのである。
【0063】
そして、本実施形態の電子メール不達検出処理では、両者のメッセージIDが一致した場合には、電子メール送信処理で送信した電子メールは、送信先の電子メールアドレスに届かず、エラーとしてメールサーバ50に戻ってきていると判断し、ユーザに通知するのである。
【0064】
このステップS52における通知は、例えば、タッチパネル100に不達の表示をすることにより、行うことができる。この場合、例えば、不達になった電子メールの送信時刻と、電子メールを送信したユーザ名とを、タッチパネル100に表示することにより行うことができる。但し、ユーザに通知するべき情報が多く、タッチパネル100には表示しきれないような場合には、タッチパネル100の表示に加えて、或いは、タッチパネル100の表示に代えて、プリンタ機能部32で通知内容を印刷して、ユーザに知らせるようにすることもできる。
【0065】
さらには、電子メールで送信したスキャン画像やファックス画像を保存できる場合や、送信先の電子メールアドレスも保存できるような場合には、これらの情報も、タッチパネル100に表示したり、プリンタ機能部32で印刷したりするようにしてもよい。或いは、予め登録されている管理者の電子メールアドレスに、電子メールで不達を通知するようにしてもよい。
【0066】
次に、複合機30は、不達になった電子メールの電子メール特定情報を、電子メール特定情報格納テーブルTB10から削除する(ステップS54)。すなわち、不達になった電子メールのメッセージIDと、送信時刻を、電子メール特定情報格納テーブルTB10から削除する。そして、上述したステップS44に戻る。
【0067】
このステップS44で、メールサーバ50のメールボックスには、取得すべき未開封の新しい電子メールがないと判断した場合(ステップS44:NO)、すなわち、未読の電子メールがないと判断した場合には、複合機30は、QUITコマンドを用いて、メールサーバ50との接続を切断する(ステップS56)。これにより、本実施形態に係る電子メール不達検出処理が終了する。
【0068】
次に、図12に基づいて、本実施形態に係る複合機30で実行される電子メール特定情報削除処理について説明する。図12は、本実施形態に係る電子メール特定情報削除処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。この図12に示す電子メール特定情報削除処理は、複合機30における制御ユニット35で実行される処理であり、より具体的には、制御ユニット35に設けられたCPUが、同じく制御ユニット35に設けられたROMから電子メール特定情報削除処理プログラムを読み出して実行することにより実現される処理である。
【0069】
また、この電子メール特定情報削除処理は、所定の時間間隔で、定期的に実行される処理である。例えば、1時間毎、4時間毎のように、所定の周期で自動的に起動されて、実行される。この電子メール特定情報削除処理は、上述した電子メール不達検出処理と同じ周期で起動されるようにしてもよいし、異なる周期で起動されるようにしてもよい。
【0070】
図12に示すように、電子メール特定情報削除処理が開始されると、複合機30は、電子メール特定情報格納テーブルTB10から、各電子メールの電子メール特定情報における送信時刻を取得する(ステップS70)。
【0071】
次に、複合機30は、取得した送信時刻に基づいて、送信時刻から所定時間経過した電子メールの電子メール特定情報があるかどうかを判断する(ステップS72)。すなわち、システム時計から現在時刻を取得し、この現在時刻と送信時刻との差が、所定時間以上になっているものがあるかどうかを判断する。例えば、送信時刻から24時間や48時間などの時間が経過している電子メール特定情報が、あるかどうかを判断する。
【0072】
送信時刻から所定時間経過した電子メールの電子メール特定情報がある場合(ステップS72:YES)には、その電子メール特定情報を、電子メール特定情報格納テーブルTB10から削除する(ステップS74)。例えば、図9の電子メール特定情報格納テーブルTB10の例において、送信時刻から48時間以上経過している場合にその電子メール特定情報を削除する設定であり、現在の時刻が2007年7月9日20時である場合には、最上段にある送信時刻が2007年7月7日19時15分22秒の電子メール特定情報を削除する。これは、電子メールを送信してからある程度の時間が経過しても、不達の電子メールが届いていない場合には、その電子メールは送信先の電子メールアドレスに無事到着していると推定できるからである。例えば、上述した例では、送信した電子メールが、メールサーバ70に届いていると推定できる。
【0073】
このステップS74が終了することにより、又は、ステップS72で所定時間の経過した電子メール特定情報がないと判断した場合(ステップS72:NO)には、この電子メール特定情報削除処理は終了する。
【0074】
以上のように、本実施形態に係る複合機システム10の複合機30によれば、送信した電子メールに関する不達の電子メールが届いているかどうかを定期的に確認し、不達の電子メールが届いている場合には、これをユーザに知らせることとした。このため、ユーザは、自分の送信した電子メールが不達になってしまったことを、知ることができる。
【0075】
また、複合機30が送信した電子メールであるか否かは、電子メール送信時に複合機30が生成する電子メール特定情報に基づいて自動的に判断できるようにしているので、ユーザは煩雑な操作をすることなく、電子メールが不達になったことを知ることができる。
【0076】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態では、電子メール不達検出処理と電子メール特定情報削除処理とを別個の処理として実現することとしたが、これらの処理を1つの処理にまとめてもよい。例えば、送信時刻から所定時間経過した電子メール特定情報を、電子メール不達検出処理で削除するようにしてもよい。
【0077】
また、上述した電子メール特定情報削除処理においては、電子メール特定情報を削除する時点で、送信した電子メールが送信先の電子メールアドレスのメールボックスに届いたと推定できる旨を、ユーザに通知するようにしてもよい。
【0078】
また、上述した実施形態では、電子メール通信装置の一例として複合機30に本発明を適用した場合を例に説明したが、他の種類の電子メール通信装置に対しても本発明を適用することができる。
【0079】
また、上述した実施形態では、複合機30とメールサーバ50との間の通信プロトコルがSMTPであり、複合機30がメールサーバ70から電子メールを取得する際の通信プロトコルがPOP3である場合を例に本発明を説明したが、他の通信プロトコルを用いた場合でも、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合機システムのネットワーク構成の一例を示す図。
【図2】図1の複合機システムに含まれている複合機の内部構成の一例を示すブロック図。
【図3】図1の複合機システムに含まれているメールサーバの内部構成の一例を示すブロック図。
【図4】本実施形態に係る複合機で実行される電子メール送信処理の一例を説明するフローチャートを示す図。
【図5】本実施形態に係る複合機のタッチパネルに表示される機能選択画面の一例を示す図。
【図6】本実施形態に係る複合機のタッチパネルに表示されるスキャン機能選択画面の一例を示す図。
【図7】本実施形態に係る複合機のタッチパネルに表示されるファックス機能選択画面の一例を示す図。
【図8】本実施形態に係る電子メール送信処理で送信される電子メールの一例を示す図。
【図9】本実施形態に係る複合機が保持する電子メール特定情報格納テーブルの構成の一例を示す図。
【図10】本実施形態に係る複合機で実行される電子メール不達検出処理の一例を説明するフローチャートを示す図。
【図11】電子メール不達検出処理において、複合機が取得した不達を表す電子メールの一例を示す図。
【図12】本実施形態に係る複合機で実行される電子メール特定情報削除処理の一例を説明するフローチャートを示す図。
【符号の説明】
【0081】
10 複合機システム
20 ネットワーク
22 ファックス回線網
30 複合機
31 スキャナ機能部
32 プリンタ機能部
33 操作ユニット
34 ネットワークインターフェース
35 制御ユニット
36 情報格納部
40 コンピュータ
50 メールサーバ
51 ネットワークインターフェース
52 制御ユニット
53 情報格納部
60 外部ネットワーク
70 メールサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信先となっている電子メールアドレス宛に電子メールを送信する、電子メール送信手段と、
前記電子メール送信手段で送信した電子メールを特定するための情報である電子メール特定情報を保持する、電子メール特定情報保持手段と、
前記電子メール送信手段で送信した電子メールの送信元となっている電子メールアドレス宛に届いている電子メールを取得する、電子メール取得手段と、
前記電子メール特定情報保持手段で保持している前記電子メール特定情報を用いて、前記電子メール取得手段で取得した電子メールが、前記電子メール送信手段で送信した電子メールを引用している引用形式の電子メールであるか否かを判断する、電子メール判断手段と、
前記電子メール判断手段で、前記電子メール取得手段で取得した電子メールが、前記電子メール送信手段で送信した電子メールを引用している引用形式の電子メールであると判断した場合には、前記電子メール送信手段で送信した電子メールが不達になったことを通知する、通知手段と、
を備えることを特徴とする電子メール通信装置。
【請求項2】
前記電子メール特定情報を生成する電子メール特定情報生成手段と、
前記電子メール特定情報生成手段で生成された前記電子メール特定情報を埋め込んだ電子メールを生成する、電子メール生成手段と、
をさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の電子メール通信装置。
【請求項3】
前記電子メール特定情報生成手段は、ユニークなメッセージIDを前記電子メール特定情報として生成し、
前記電子メール特定情報保持手段は、前記メッセージIDを、前記電子メール特定情報として保持する、
ことを特徴とする請求項2に記載の電子メール通信装置。
【請求項4】
前記メッセージIDは、少なくとも乱数を含んで生成される、ことを特徴とする請求項3に記載の電子メール通信装置。
【請求項5】
前記電子メール特定情報保持手段は、前記メッセージIDに加えて、その電子メールの送信時刻も保持する、ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の電子メール通信装置。
【請求項6】
前記電子メール特定情報保持手段から電子メールの送信時刻を取得し、この送信時刻から所定時間経過している電子メール特定情報保については、前記電子メール特定情報保持手段から削除する、電子メール特定情報削除手段を、さらに備えることを特徴とする請求項5に記載の電子メール通信装置。
【請求項7】
前記電子メール生成手段は、スキャナ機能を用いて読み込んだ画像に基づいて生成されたファイル、又は、ファックス機能を用いて受信した画像に基づいて生成されたファイルを用いて、前記電子メールを生成する、ことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載の電子メール通信装置。
【請求項8】
送信先となっている電子メールアドレス宛に第1の電子メールを送信する工程と、
前記第1の電子メールを特定するための情報である電子メール特定情報を、電子メール特定情報保持手段に、保持させる工程と、
前記第1の電子メールの送信元となっている電子メールアドレス宛に届いている第2の電子メールを取得する工程と、
前記電子メール特定情報保持手段で保持している前記電子メール特定情報を用いて、前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールを引用している引用形式の電子メールであるか否かを判断する工程と、
前記第2の電子メールが、前記第1の電子メールを引用している引用形式の電子メールであると判断した場合には、前記第1の電子メールが不達になったことを通知する工程と、
を備えることを特徴とする電子メール通信装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2009−100200(P2009−100200A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269197(P2007−269197)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【公序良俗違反の表示】
特許法第64条第2項第4号の規定により図面の一部または全部を不掲載とする。
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】