電子レンジ用蒸し器
【課題】 一般の蒸し器と同じような調理上の効果を、電子レンジの庫内において実現させるための、電子レンジ用蒸し器に関するものである。
【解決手段】 蓋（２）の内側に取付けた電波遮断ケ−ス４）と、鍋（１）内に置いた、金属製の卵立て皿（３）に囲まれた空間（９）は、電子レンジの電波の作用を殆ど受けない。この空間（９）に鍋（１）に発生した蒸気を、卵立て皿（３）のスリット大（６）及び、スリット小（７）より送込む事により、高温の蒸気室（９）を作り調理を行う。
【解決手段】 蓋（２）の内側に取付けた電波遮断ケ−ス４）と、鍋（１）内に置いた、金属製の卵立て皿（３）に囲まれた空間（９）は、電子レンジの電波の作用を殆ど受けない。この空間（９）に鍋（１）に発生した蒸気を、卵立て皿（３）のスリット大（６）及び、スリット小（７）より送込む事により、高温の蒸気室（９）を作り調理を行う。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細なる説明】
【産業上の利用分野】
【０００１】
この発明は、電子レンジにより蒸気を発生させ、その蒸気を使って調理をする電子レンジ用蒸し器に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、電子レンジによる調理は、食品に直接電波を当て、水分子による発熱作用を利用して調理加工をする。そのため冷凍食品を解凍加熱した場合に、食品によっては内部の水分が不足気味になり、乾いた感じになる場合がある。特に、低価格の単機能形電子レンジでは、加熱時間の調整が難しい。
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
電子レンジの電波に影響されない、比較的大きい高温の蒸気室（９）を作る事により、
イ、電子レンジのタイマ−操作だけで、簡単に冷凍食品の蒸気による解凍加熱ができる。
ロ、電波の影響を受けないから、ゆで卵など卵調理も簡単にできる。
このような、一般用の蒸し器に劣らない電子レンジ用蒸し器を作り出す事にある。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
図面により概要を説明する。図（１）より、耐熱樹脂製又は、耐熱ガラス製の円筒形の蓋（２）の内側に、同形の金属製電波遮断ケ−ス（４）を取付ける。蓋（２）と遮断ケ−ス（４）には、同位置に蒸気排出口（８）を複数設ける。深皿状の鍋（１）（水タンク兼用）は、耐熱ガラス製又は耐熱樹脂製とし、内部に金属製卵立て皿（３）（意匠登録第１１９５８０７号の下容器部分）を置く。上方からの電波は電波遮断ケ−ス（４）で、下方からの電波は卵立て皿（３）で遮断する。解凍加熱には図（５）に示すように、すのこ（１０）を用いる。本発明は、以上の構成により課題を解決しようとしている。
【作用】
【０００５】
この蒸し器を、電子レンジの庫内で加熱した場合に、先ず、上方からの電波は電波遮断ケ−ス（４）により、ほぼ完全に遮断される。下方からの電波は金属製卵立て皿（３）により大部分は遮断される。鍋（１）の水位線（１１）まで入っている水により、殆どの電波は水の加熱に費やされ、スリット大（６）、スリット小（７）及び、卵立て皿（３）と電波遮断ケ−ス（４）との間隙から、蒸気室（９）に入る電波の量は僅かで無視できる。
【実施例】
【０００６】
以下、本発明の、実施例を述べる。
実施例における、基本的数値の概要。
イ 実施例、蒸し器の大きさ 最大径 １７．５ｃｍ
最大高さ １３．５ｃｍ
蒸気室（９）の大きさ 約 ２リットル
水タンク（１）の水量（水位線まで） １５０ｃｃ
使用電子レンジ 強、弱自動切替え タ−ンテ−ブル式
強 ５００ｗ 弱 約１７０ｗ
ロ （実験結果）
解凍加熱 市販冷凍シュ−マイ １０個 強７分
ゆで卵 鶏卵 Ｌ ４個 強５．５分 弱６分 合計１１．５分
以上のいずれの場合も、蒸気として使用された水分量は、約６０ｃｃである。
図１より、鍋（１）と蓋（２）は、耐熱樹脂製で、電波遮断ケ−ス（４）と、卵立て皿（３）はステンレス・スチ−ル製である。
蓋（２）と電波遮断ケ−ス（４）には同位置に、直径３ｍｍの蒸気排出口（８）４個を等間隔に設けている。これは、蒸気室（９）内の高温蒸気の偏在を成るべく少なくするためである。また、卵立て皿（３）の底面に、幅３ｍｍ、長さ３５ｍｍのスリット大（６）４個、卵立て皿（３）の傾斜面に、幅３ｍｍ、長さ８ｍｍのスリット小（７）４個、合計８個のスリットを設けて、鍋（１）に発生した蒸気を蒸気室（９）に送込んでいる。なお、スリットは、穴の連鎖でも効果は同じである。本実施例の場合、８個のスリットの合計面積と卵立て皿（３）の面積の比は約３％であり、例え５００ｗ全量の電波が下方から照射しても、蒸気室（９）内の食品に短時間であれば大きな影響は与えない。鍋（１）の水量１５０ｃｃは固定されたものではなく、１８０ｃｃでも構わない。その場合、蒸気発生の立上がりが遅くなり、調理時間が長くなるが、調理可能時間もまた延びることになる。解凍加熱の場合は、図５に示すように、卵立て皿（３）の上にすのこ（１０）を置く。ゆで卵を作るときは、卵立て皿凹部（５）に直立させる。
【本発明の効果】
【０００７】
本発明を使用する事により、安価な単機能形電子レンジの利用度を拡大でき、又、蒸し器としても、使用水量が少なく省エネ効果が大きい。時代の要請に答える器具の一つになるとおもう。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の正面図一部Ａ−Ａ′線断面図
【図２】本発明の平面図
【図３】卵立て皿（意匠登録 第１１９５８０７号の下容器）平面図
【図４】卵立て皿 正面図
【図５】すのこを使用した場合の、卵立て皿正面図
【符号の説明】
１ 鍋（水タンク兼用）
２ 蓋
３ 卵立て皿（意匠登録第１１９５８０７号の下容器）
４ 電波遮断ケ−ス
５ 卵立て皿凹部
６ スリット大
７ スリット小
８ 蒸気排出口
９ 蒸気室
１０ すのこ
１１ 水位線
【発明の詳細なる説明】
【産業上の利用分野】
【０００１】
この発明は、電子レンジにより蒸気を発生させ、その蒸気を使って調理をする電子レンジ用蒸し器に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来、電子レンジによる調理は、食品に直接電波を当て、水分子による発熱作用を利用して調理加工をする。そのため冷凍食品を解凍加熱した場合に、食品によっては内部の水分が不足気味になり、乾いた感じになる場合がある。特に、低価格の単機能形電子レンジでは、加熱時間の調整が難しい。
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
電子レンジの電波に影響されない、比較的大きい高温の蒸気室（９）を作る事により、
イ、電子レンジのタイマ−操作だけで、簡単に冷凍食品の蒸気による解凍加熱ができる。
ロ、電波の影響を受けないから、ゆで卵など卵調理も簡単にできる。
このような、一般用の蒸し器に劣らない電子レンジ用蒸し器を作り出す事にある。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
図面により概要を説明する。図（１）より、耐熱樹脂製又は、耐熱ガラス製の円筒形の蓋（２）の内側に、同形の金属製電波遮断ケ−ス（４）を取付ける。蓋（２）と遮断ケ−ス（４）には、同位置に蒸気排出口（８）を複数設ける。深皿状の鍋（１）（水タンク兼用）は、耐熱ガラス製又は耐熱樹脂製とし、内部に金属製卵立て皿（３）（意匠登録第１１９５８０７号の下容器部分）を置く。上方からの電波は電波遮断ケ−ス（４）で、下方からの電波は卵立て皿（３）で遮断する。解凍加熱には図（５）に示すように、すのこ（１０）を用いる。本発明は、以上の構成により課題を解決しようとしている。
【作用】
【０００５】
この蒸し器を、電子レンジの庫内で加熱した場合に、先ず、上方からの電波は電波遮断ケ−ス（４）により、ほぼ完全に遮断される。下方からの電波は金属製卵立て皿（３）により大部分は遮断される。鍋（１）の水位線（１１）まで入っている水により、殆どの電波は水の加熱に費やされ、スリット大（６）、スリット小（７）及び、卵立て皿（３）と電波遮断ケ−ス（４）との間隙から、蒸気室（９）に入る電波の量は僅かで無視できる。
【実施例】
【０００６】
以下、本発明の、実施例を述べる。
実施例における、基本的数値の概要。
イ 実施例、蒸し器の大きさ 最大径 １７．５ｃｍ
最大高さ １３．５ｃｍ
蒸気室（９）の大きさ 約 ２リットル
水タンク（１）の水量（水位線まで） １５０ｃｃ
使用電子レンジ 強、弱自動切替え タ−ンテ−ブル式
強 ５００ｗ 弱 約１７０ｗ
ロ （実験結果）
解凍加熱 市販冷凍シュ−マイ １０個 強７分
ゆで卵 鶏卵 Ｌ ４個 強５．５分 弱６分 合計１１．５分
以上のいずれの場合も、蒸気として使用された水分量は、約６０ｃｃである。
図１より、鍋（１）と蓋（２）は、耐熱樹脂製で、電波遮断ケ−ス（４）と、卵立て皿（３）はステンレス・スチ−ル製である。
蓋（２）と電波遮断ケ−ス（４）には同位置に、直径３ｍｍの蒸気排出口（８）４個を等間隔に設けている。これは、蒸気室（９）内の高温蒸気の偏在を成るべく少なくするためである。また、卵立て皿（３）の底面に、幅３ｍｍ、長さ３５ｍｍのスリット大（６）４個、卵立て皿（３）の傾斜面に、幅３ｍｍ、長さ８ｍｍのスリット小（７）４個、合計８個のスリットを設けて、鍋（１）に発生した蒸気を蒸気室（９）に送込んでいる。なお、スリットは、穴の連鎖でも効果は同じである。本実施例の場合、８個のスリットの合計面積と卵立て皿（３）の面積の比は約３％であり、例え５００ｗ全量の電波が下方から照射しても、蒸気室（９）内の食品に短時間であれば大きな影響は与えない。鍋（１）の水量１５０ｃｃは固定されたものではなく、１８０ｃｃでも構わない。その場合、蒸気発生の立上がりが遅くなり、調理時間が長くなるが、調理可能時間もまた延びることになる。解凍加熱の場合は、図５に示すように、卵立て皿（３）の上にすのこ（１０）を置く。ゆで卵を作るときは、卵立て皿凹部（５）に直立させる。
【本発明の効果】
【０００７】
本発明を使用する事により、安価な単機能形電子レンジの利用度を拡大でき、又、蒸し器としても、使用水量が少なく省エネ効果が大きい。時代の要請に答える器具の一つになるとおもう。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の正面図一部Ａ−Ａ′線断面図
【図２】本発明の平面図
【図３】卵立て皿（意匠登録 第１１９５８０７号の下容器）平面図
【図４】卵立て皿 正面図
【図５】すのこを使用した場合の、卵立て皿正面図
【符号の説明】
１ 鍋（水タンク兼用）
２ 蓋
３ 卵立て皿（意匠登録第１１９５８０７号の下容器）
４ 電波遮断ケ−ス
５ 卵立て皿凹部
６ スリット大
７ スリット小
８ 蒸気排出口
９ 蒸気室
１０ すのこ
１１ 水位線
【特許請求の範囲】
【請求項１】
金属製電波遮断ケ−ス（４）を内装した、耐熱樹脂製又は、耐熱ガラス製の蓋（２）と、複数のスリット（６）及び、スリット（７）を有する金属製卵立て皿（３）を内部に置いた、深皿状の耐熱ガラス製又は、耐熱樹脂製の鍋（１）により、電波の作用しない空間（９）を作り、その空間（９）に、スリット（６）及び、スリット（７）より高温の蒸気を送込み、空間（９）内で調理を行う構造の、電子レンジ用蒸し器。
【請求項１】
金属製電波遮断ケ−ス（４）を内装した、耐熱樹脂製又は、耐熱ガラス製の蓋（２）と、複数のスリット（６）及び、スリット（７）を有する金属製卵立て皿（３）を内部に置いた、深皿状の耐熱ガラス製又は、耐熱樹脂製の鍋（１）により、電波の作用しない空間（９）を作り、その空間（９）に、スリット（６）及び、スリット（７）より高温の蒸気を送込み、空間（９）内で調理を行う構造の、電子レンジ用蒸し器。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００７−４４４５９（Ｐ２００７−４４４５９Ａ）
【公開日】平成１９年２月２２日（２００７．２．２２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２５４１１７（Ｐ２００５−２５４１１７）
【出願日】平成１７年８月５日（２００５．８．５）
【出願人】（５００４０７９０５）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年２月２２日（２００７．２．２２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年８月５日（２００５．８．５）
【出願人】（５００４０７９０５）
【Ｆターム（参考）】
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