説明

電子制御装置

【課題】簡単な構成で、液体の浸入抑制効果の高い電子制御装置を提供する。
【解決手段】収容部10は開口および底部を有する容器状である。蓋部20は、板状であり、収容部10の開口を閉塞することで収容部10との間に収容空間を形成する。爪部11は蓋部20を収容部10に固定する。制御部は収容空間に設けられる。収容部10の底部13または蓋部20は、収容空間とは反対側の面に、液体の滴下が予想される液体滴下エリア100、および、液体滴下エリア100の液体が爪部17、18を避けて流下するよう形成される流路形成部261を有する。これにより、液体が爪部17、18による隙間から収容部10の内部に浸入するのを抑制することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モータによって操舵をアシストする電動パワーステアリングシステム(以下EPSという)が搭載された車両が多くなっている。このとき、車両には、モータを制御するための電子制御装置が搭載される。
この電子制御装置は、例えば、コラム軸の傍に取り付けられる。この場合、コラムの結露水や車内洗浄液などの液体が、電子制御装置に滴下することがあり、蓋部と収容部との間の隙間から電子制御装置内部にその液体が浸入し、システムダウンが発生するおそれがある。このような被水による影響を防ぐために、収容部としての筐体と蓋部としての蓋との間にシール剤を充填して密封することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−273807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、防水シートを用いて電子制御装置を包むことが考えられる。
しかしながら、シール剤を充填する方法、及びシートで包む方法は、いずれもコストが高い上、作業性が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、簡単な構成で、液体の浸入抑制効果の高い電子制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明によると、電子制御部は、収容部、蓋部、結合部、および、制御部を備えている。収容部は開口および底部を有する容器状である。蓋部は、板状であり、収容部の開口を閉塞することで収容部との間に収容空間を形成する。結合部は蓋部を収容部に固定する。制御部は収容空間に設けられる。収容部または蓋部は、収容空間とは反対側の面に、液体の滴下が予想される液体滴下エリア、および、液体滴下エリアの液体が結合部を避けて流下するよう形成される隔離部を有する。
【0006】
ところで、結合部の近傍は、蓋部と収容部との隙間が大きく形成しやすい。本発明では、液体滴下エリアに滴下した液体は、結合部を避けて流れる。よって、液体が蓋部と収容部との間の結合部近傍の隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0007】
請求項2に係る発明によると、隔離部は、液体滴下エリアが形成される面に対して垂直な方向へ突起する流路形成部を含む。流路形成部は、液体滴下エリアと結合部との間に形成される。また、流路形成部の一端は他端より液体流下方向の上側に形成される。
これにより、液体滴下エリアと結合部とは流路形成部により隔てられ、液体滴下エリアに滴下した液体が結合部近傍隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0008】
請求項3に係る発明によると、流路形成部の他端は、結合部の液体流下方向に対し上側の端部よりも液体流下方向の下側に形成される。
これにより、流路形成部は結合部を覆うよう形成され、液体が結合部近傍の隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
【0009】
請求高4に係る発明によると、結合部は複数設けられ、流路形成部の液体流下方向の上側より下側に多く配置される。
これにより、流路形成部により覆われる結合部を増やすことで、液体が結合部近傍の隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
【0010】
請求項5に係る発明によると、蓋部および収容部を別部材に固定するための複数の固定部をさらに備える。複数の固定部は、液体滴下エリアが形成される面に設けられ、蓋部または収容部の中心に対して互いに対称となるよう形成される。固定部は、収容部または蓋部と繋がる基部と、他部材に接続可能な接続部とを含み、基部は流路形成部と連続するよう一体に形成される。
これにより、結合部を覆う範囲が広くなり、液体が結合部近傍の隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
【0011】
請求項6に係る発明によると、固定部は、結合部に対し液体流下方向の上側に形成され、液体滴下エリアが形成される面に対して流路形成部よりも高く突起する。
これにより、固定部の強度を高めることができるとともに、液体滴下エリアから結合部へ向かう液体を固定部により遮ることができる。
【0012】
請求項7に係る発明によると、結合部は、収容部と一体に形成され、蓋部に対してカシメを行う爪部である。蓋部は、収容空間との反対側の面に液体滴下エリアを有する。基部は、一端が爪部よりも液体滴下エリア側に位置するよう形成される。よって、固定部の液体を遮る効果を高めることができる。
【0013】
請求項8に係る発明によると、収容部の液体流下方向の下側端部には制御部と電気的に接続するコネクタをさらに備える。流路形成部の他端は流路形成部の一端よりもコネクタの中心部に近い位置に形成される。
これにより、コネクタの中心部に液体を導くことができる。よって、コネクタの両端部と収容部との隙間から液体が電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0014】
請求項9に係る発明によると、蓋部または収容部は、液体滴下エリアが形成される面に、流路形成部の液体流下方向の下側に形成される誘導部を含む。
これにより、液体が蓋部または収容部の液体流下方向下側の縁部に沿って両端部へ流れることを抑制することができる。このため、コネクタの両端部と収容部との隙間から液体が電子制御装置の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
【0015】
請求項10に係る発明によると、誘導部の一端は他端より液体流下方向の上側に形成される。
これにより、誘導部に液体が溜まった場合であっても、液体が誘導部に沿って蓋部または収容部の両端部まで流れることを抑制することができる。
【0016】
さらに、請求項11に係る発明によると、誘導部の他端は、流路形成部の他端よりもコネクタの中間部側に延びる。
これにより、液体はコネクタの中間部に導かれ、液体がコネクタの両端部へ流れることを抑制することができる。
【0017】
請求項12に係る発明によると、隔離部は、結合部の輪郭に沿うよう形成される特定隔離部を含む。この特定隔離部を具現化する構成として、請求項13に係る発明によると、特定隔離部は結合部と所定間隔を置いて形成される隔離壁である。また、特定隔離部は、隔離台または隔離溝で構成しても良い。
このような構成は、いずれも、液体滴下エリアに滴下された液体が結合部近傍の隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0018】
請求項14に係る発明によると、底部または蓋部の収容空間とは反対側の面には、周縁に沿って収容空間と反対側方向に立設された隔離周壁が形成される。
これにより、液体が蓋部と収容部との隙間から電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0019】
請求項15に係る発明によると、隔離周壁は複数の排水溝を有する。ここで、排水溝は所定箇所に設けることが好ましい。所定箇所というのは、蓋部と収容部との隙間が覆われている箇所、および、排水溝から排出された液体が他部材へ影響を及ぼさない箇所等が考えられる。
これにより、液体が排水溝に沿って流れるため、液体が電子制御装置の内部に浸入するのを抑制することができ、また、他部材への影響を抑制することができる。
【0020】
請求項16に係る発明によると、蓋部は、液体滴下エリアが形成される面とは反対側の面に、収容部に嵌る嵌合部を有する。この嵌合部は、収容空間に浸入した液体が収容空間内の所定エリアまで誘導されるようテーパ状に形成されている。ここで、所定エリアは、電子部品が配置されていないエリアであり、例えば、ネジ組付け部などが考えられる。
これにより、液体が電子制御装置の内部に浸入したとしても、液体はテーパ状の嵌合部に沿って、電子部品が配置されていないエリアに導かれ、電子部品の被水を抑制することができる。
【0021】
請求項17に係る発明によると、制御部は、電子部品を基板に配置することで形成される。嵌合部は、基板の周縁よりも収容部の内壁面に近い位置に形成されている外壁面を有する。ここで、収容部の側方内壁面と嵌合部の外壁面とは、隣接してもよいし、液体が表面張力によって嵌合部の外壁面から収容部の側方内壁面へ流れやすい隙間を有してもよい。また、収容部の側方内壁面を嵌合部の外壁面に平行に形成してもよい。
これにより、嵌合部の外壁面の液体が収容部の側方内壁面へ流れやすくなり、液体が電子制御装置の内部に浸入したとしても、液体が収容部の内壁に沿って流れるように誘導することができる。よって、液体が基板に付着するのを抑制することができる。
【0022】
請求項18に係る発明によると、嵌合部の基板側の端部は、基板の周縁よりも収容部の内壁面に近い位置に形成されている凸部を有する。
これにより、液体が電子制御装置の内部に浸入したとしても、液体が嵌合部を越えて基板まで至ることを抑制し、液体が基板に付着するのを抑制することができる。
【0023】
請求項19に係る発明によると、収容部は、内壁面のうち蓋部の嵌合部の近傍に少なくとも一つの凹部および凸部を有する。
これにより、収容部の側方内壁面と嵌合部の基板側端部との隙間が小さくなり、液体が電子制御装置の内部に浸入したとしても、液体が収容部の側方内壁面に沿って流れる。また、液体は表面張力によって基板側に誘導されることなく、収容部の内壁に沿って流れる。したがって、液体が基板に付着するのを抑制することができる。
【0024】
請求項20に係る発明によると、基板は周縁に結合部に対応する位置に切欠凹部を有する。嵌合部は滴下誘導部を有する。また、嵌合部は、爪部と対応する位置の両側に滴下誘導部が形成される。滴下誘導部の鉛直方向の投影は、切欠凹部を有する基板の鉛直方向の投影の水平方向の外側に位置する。
これにより、液体が電子制御装置の内部に浸入した場合、液体は滴下誘導部に沿って基板の切欠凹部が形成された凹部空間を通過するか、基板の外側に落ちる。そのため、液体が基板に付着するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態による電子制御装置の実装状態を示す模式図。
【図2】本発明の第1実施形態による電子制御装置の蓋部側平面図。
【図3】図2のIII方向矢視図。
【図4】図2のIV−IV線断面図。
【図5】本発明の第1実施形態による電子制御装置の収容部側平面図。
【図6】本発明の第1実施形態による電子制御装置の被水状態を示す模式図。
【図7】本発明の第2実施形態による電子制御装置の蓋部側平面図。
【図8】本発明の第2実施形態による電子制御装置の側面図。
【図9】本発明の第2実施形態の電子制御装置において、(a)は収容部側平面図、(b)は(a)のb−b線断面図。
【図10】本発明の第3実施形態による電子制御装置の側面図。
【図11】本発明の第3実施形態による電子制御装置の蓋部側平面図。
【図12】本発明の第3実施形態による電子制御装置の要部傾斜図。
【図13】本発明の第4実施形態による電子制御装置の側面図。
【図14】本発明の第4実施形態による電子制御装置の蓋部側平面図。
【図15】本発明の第5実施形態による電子制御装置の側面図。
【図16】本発明の第6実施形態による電子制御装置の要部断面図。
【図17】本発明の第7実施形態による電子制御装置の要部断面図。
【図18】本発明の第8実施形態による電子制御装置の要部側面図。
【図19】本発明の第8実施形態による電子制御装置の要部模式図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本実施形態の電子制御装置は、例えば車両のEPSに用いられ、操舵トルク信号及び車速信号に基づいて、操舵のアシスト力を発生するモータを駆動制御するものである。
本実施形態の電子制御装置を図1〜5に示す。図1に示すように、電子制御装置1はダッシュボード90の内部に設けられ、ハンドル93に繋がるコラム91の下側に傾斜した状態で取り付けられる。
【0027】
電子制御装置1は、収容部10、蓋部20、制御部30、および、爪部11等を備える。図1に示すように、電子制御装置1は、収容部10よりも蓋部20が鉛直方向の上側に位置するようコラム91の下側に配置される。本実施形態の場合、電子制御装置1はコネクタ40をさらに備える。コネクタ40は、一端が制御部30に電気的に接続し、他端が収容部10の下側の外に露出するよう設けられている。
【0028】
収容部10は、例えば亜鉛メッキ処理を施したステンレス等の金属によって形成され、底部13および側壁12を有する容器状である。側壁12は、底部13とは反対側の開口周縁に三つの爪部16、17、18を有する。爪部16、17、18は、蓋部20に対してカシメを行うことで蓋部20を収容部10に固定する。
【0029】
蓋部20は、略矩形の板状であり、例えばアルミニウムなどの金属によって形成される。蓋部20は、収容部10の開口を閉塞することによって、制御部30を収容する収容空間15を形成する。ここで、蓋部20の収容部10側の面を裏面とし、その反対面を表面とする。
【0030】
図2に示すように、蓋部20は、表面に液体の滴下が予想される液体滴下エリア100を有する。液体滴下エリア100は、本実施形態の電子制御装置1を車体に取り付ける際、結露水等の液体が滴下する位置を予測して決めたエリアである。例えば、本実施形態の電子制御装置1をコラムの下側に配置するとき、コラムの結露水が滴下する位置を予測して、液体滴下エリア100とする。ここで、液体が流れる方向を液体流下方向とする(以下、単に「下側」という場合、「液体流下方向の下側」を意味し、単に「上側」という場合、「液体流下方向の上側」を意味する)。また、図2に示すように、爪部16は液体滴下エリア100の上側で蓋部20に対してカシメを行い、爪部17、18は液体滴下エリア100の下側で蓋部20に対してカシメを行う。
【0031】
蓋部20の表面には、蓋部20の中心に対して対象となるよう形成される流路形成部261、誘導部262、および、固定部22を一対ずつ有する。
【0032】
流路形成部261は、液体滴下エリア100と爪部17、18との間に形成される。流路形成部261は、蓋部20の表面に対して垂直な方向に突起し、蓋部20の四辺に対して斜めに形成される。流路形成部261の一端261aは他端261bより液体流下方向の上側に形成される。また、流路形成部261の他端261bは、爪部17、18の液体流下方向の上端17a、18aよりも下側に形成される。本実施形態では、三つの爪部16、17、18のうち、二つの爪部17、18が流路形成部261の下側で蓋部20に対してカシメを行う。
【0033】
誘導部262は、流路形成部261の下側に設けられる。本実施形態の場合、誘導部262は、蓋部20の表面の下側の縁部の両側に設けられる。誘導部262は、一端262aが他端262bより上側に形成され、図2に示すように、上側に傾斜面を有する形状で形成される。また、誘導部262の他端262bは流路形成部261の他端261aよりも、蓋部20の下側の縁部の中間部側に延びている。
【0034】
固定部22は、蓋部20と繋がっている基部221、および、他部材に接続可能な接続部222を有する。基部221と流路形成部261とは連続するよう一体に形成されている。接続部222は、一端にボルト孔223が形成され、他端が基部221と一体となるよう繋がっている。また、図2および3に示すように、接続部222は蓋部20の外側に突出している。固定部22は、蓋部20および収容部10を別部材、すなわち本実施形態ではコラム91に固定するために設けられている。
本実施形態の場合、固定部22は、爪部11の上側に形成され、図4に示すように、液体滴下エリア100が形成される面に対して流路形成部261よりも高く突起している。流路形成部261と固定部22とは、液体滴下エリア100から爪部11を覆うよう設けられている。
【0035】
制御部30は、図4に示すように、収容空間15に設けられ、MOS、アルミ電解コンデンサ、コイル、リレー、シャント抵抗等の電子部品32を基板31に実装することで形成される。基板31は、電子部品32がないエリアにネジを通して、ネジ組付け部29に組付けることによって、蓋部20に固定される。
【0036】
続いて、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態では、液体滴下エリア100と爪部17、18との間に流路形成部261が形成される。よって、液体が爪部17、18と蓋部20との隙間から電子制御装置1の内部に浸入するのを抑制することができる。
また、流路形成部261の一端261aは他端261bより液体流下方向の上側に形成される。このため、流路形成部261は爪部17、18を覆うよう形成され、液体が爪部17、18と蓋部20との隙間から電子制御装置1の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
【0037】
本実施形態では、固定部22と流路形成部261とは連続するよう一体に形成される。このため、爪部17、18を覆う範囲が広くなり、液体が爪部17、1817、18と蓋部20との隙間から電子制御装置1の内部に浸入するのを抑制する効果を高めることができる。
また、固定部22は誘導部261よりも高く突起することで、固定部22の強度を高めることができるとともに、固定部22の液体を遮断する効果を高めることができる。
【0038】
本実施形態では、誘導部262は、蓋部20の表面の下側の縁部の両側に設けられる。このため、コネクタ40の両端部と収容部10との隙間から液体が電子制御装置1の内部に浸入するのを抑制することができる。
また、誘導部262の一端262aは他端262bより上側に形成される。このため、たとえ誘導部262に液体が溜まった場合であっても、液体が誘導部262に沿って蓋部20の両端部まで流れることを抑制することができる。
さらに、誘導部262の他端262bは、流路形成部261の他端261bよりも蓋部20の下側の縁部の中間部側に延びている。
これにより、液体はコネクタ40の中心部に導かれ、液体がコネクタ40の両端部へ流れることを抑制することができる。
その結果、図6示すように、コラム91とダッシュボード90との隙間から入る水101が蓋部20の表面液体滴下エリア100に滴下する場合、水101は流路形成部261および誘導部262に導かれ、コネクタ40に沿って落下する。
【0039】
(第2実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図7〜9に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態による電子制御装置2の場合、四つの爪部11は二つが対称になるよう形成されている。蓋部20の表面には、爪嵌合部25が設けられ、爪嵌合部25と収容部10の爪部11とが嵌合することによって、蓋部20は収容部10に固定される。
【0040】
また、蓋部20の表面において、液体滴下エリア100と爪嵌合部25との間には、流路形成部263が蓋部20の表面に対して垂直な方向に突起して形成され、爪嵌合部25を遠く回って形成されている。
【0041】
図8に示すように、蓋部20の裏面には、収容部固定爪21を有する。収容部固定爪21は、蓋部20から収容部10の外壁に沿って延出し、蓋部20と収容部10との間の隙間に跨いで形成されている。この収容部固定爪21によって、収容部10は裏面方向に移動しないように蓋部20に固定される。
【0042】
また、二つの流路形成部263の間には、誘導溝27が蓋部20の収容部固定爪21上に形成されている。蓋部20の周縁に導かれた液体は、誘導溝27に沿って下方向へ落下する。
【0043】
本実施形態の電子制御装置2の収容部10側から見る平面図を図9に示す。図8及び図9に示すように、蓋部20の裏面周縁には、延出壁23が立設されている。延出壁23は、蓋部20の裏面周縁に沿って収容部10側に立設し、収容部10の側壁と平行に形成される。図9(b)に示すように、延出壁23は、蓋部20と収容部10との隙間の収容部10側まで延設されている。例えば、延出壁23は3〜5mm程度の長さとすることが好ましい。
【0044】
次に、本実施形態の電子制御装置の効果について説明する。
本実施形態では、蓋部20の表面において、液体滴下エリア100と爪嵌合部25との間には、流路形成部263が形成されている。液体滴下エリア100の液体は、爪嵌合部25と爪部11との間の隙間に到達することなく、蓋部20の周縁に導かれる。よって、液体が、爪嵌合部25と爪部11との間の隙間から電子制御装置2の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0045】
また、二つの流路形成部263の間において、蓋部20の収容部固定爪21上に、誘導溝27が形成されている。よって、蓋部20の周縁に導かれた液体は、誘導溝27を沿って下方向に落ちる。
【0046】
さらに、収容部固定爪21は、蓋部20から収容部10の外壁に沿って延出し、蓋部20と収容部10との隙間に跨いで形成されている。よって、誘導溝27を流れる水が、蓋部20と収容部10との間の隙間に沿って、電子制御装置2の内部に浸入するのを抑制することができる。
【0047】
本実施形態の蓋部20の周縁には、延出壁23が形成されている。よって、液体が表面張力によって蓋部20と収容部10との間の隙間に浸入するのを抑制することができる。
結果、このようなシンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0048】
(第3実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図10〜12に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図10及び11に示すように、本実施形態の蓋部20の表面には、爪嵌合部25の輪郭に沿った隔離壁264が形成されている。隔離壁264は、蓋部20の表面に露出されている爪部11を完全に囲むように形成することが好ましい。この隔離壁264は、図10に示すように、蓋部20の表面から裏面までに跨って、延出壁23の端部まで形成することが好ましい。
【0049】
本実施形態の変形例として、図12(b)に示すように、爪嵌合部25と一体となっている隔離台265を形成することができる。また、図12(c)に示すように、隔離壁264の代わりに隔離溝266を形成することができる。
【0050】
本実施形態の電子制御装置3に、隔離壁264、隔離台265、及び隔離溝266のような隔離部を形成することにより、液体が爪嵌合部25と爪部11との間の隙間から電子制御装置3の内部に浸入するのを抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0051】
(第4実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図13及び14に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図13及び14に示すように、電子制御装置4の蓋部20の表面には、周縁に沿って隔離周壁24が蓋部20の表面に対して垂直な方向に立設されている。また、隔離周壁24と隔離壁264との間には、排水溝241が形成されている。この排水溝241は、他部材に影響しない位置に配置することが好ましい。図14に示すように、コネクタ40の両側にも排水溝240が形成されている。
【0052】
本実施形態の電子制御装置4の蓋部20の表面に、隔離周壁24を形成することによって、液体滴下エリア100の液体が、蓋部20と収容部10との間の隙間に浸入するのをさらに抑制することができる。特に、コネクタ40と蓋部20との間の隙間から液体が浸入するのを抑制することができる。
また、排水溝241を複数個有することによって、電子制御装置4は、いずれの排水溝241側へ傾斜してもかまわない。よって、電子制御装置4の配置の自由度を高めることができ、滴下液が他部材に影響を及ぼさないように配置することができる。
【0053】
さらに、コネクタ40の両側の排水溝240は、液体を誘導排出することによって、液体がコネクタ40と収容部10との間の隙間に浸入するのを抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0054】
(第5実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図15に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図15に示すように、嵌合部28は、液体を所定エリアまで誘導するテ−パ状で形成され、例えば、爪嵌合部25側よりネジ組付け部29側が鉛直方向に肉厚であるテ−パ状で形成されている。
【0055】
本実施形態の電子制御装置5の蓋部20の裏面に形成されている嵌合部28がテーパ形状であることによって、電子制御装置4の中に入った液体を、電子部品のない所定エリアまで誘導することができる。図15に示すように、爪嵌合部25と爪部11との隙間から入った液体は、誘導形状の嵌合部28によってネジ組付け部29まで誘導され、電子部品32が配置されていないエリアから落ちる。よって、万が一液体が爪嵌合部25と爪部11との隙間から電子制御装置5の中に浸入したとしても、電子部品32の被水を抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0056】
(第6実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図16に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。嵌合部28は、例えば図16の(a)及び(b)に示すように、嵌合部28は、基板31の周縁端部よりも収容部10の側方内壁面の近傍に形成する外壁面280を有する。このとき、液体が表面張力によって嵌合部28の外壁面280から収容部10の側方内壁面へ流れやすい程度の隙間を有することが好ましい。また、外壁面280は、収容部10の側方内壁面に平行に形成することが好ましい。逆に、収容部10の側方内壁面が嵌合部28の外壁面280に平行に形成してもよい。
【0057】
また、図16の(b)及び(c)に示すように、嵌合部28の基板31側の端部において、収容部10の側方内壁側に、凸部281を形成してもよい。凸部281は、基板31の周縁よりも収容部10の側方内壁に近付いて形成されていることが好ましい。凸部281は、嵌合部28に沿って連続した凸壁として形成しても良いし、間隔を置いて形成しても良い。
【0058】
本実施形態の電子制御装置5の嵌合部28は、基板31の周縁端部よりも収容部10の側方内壁面の近傍に形成する外壁面280を有することによって、収容部10と蓋部20との隙間から入る液体を、収容部10の内壁に沿って流れるように誘導することができる。
また、嵌合部28に凸部281を形成することによって、液体が嵌合部28を越えて基板31まで至ることを抑制することができる。したがって、液体が基板31に落ちることを抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0059】
(第7実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図17に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図17に示すように、収容部10は、蓋部20の嵌合部28の近傍にある側方内壁面に、少なくとも一つの凹部121及び凸部122を有する。凸部122と嵌合部28との間には、嵌合部28の外壁面280から収容部10の側方内壁面へ流れやすい程度の隙間を有することが好ましい。また、図17の(c)に示すように、複数の凹部121と複数の凸部122とを有することが好ましい。凹部121と凸部122とは、さまざまな形で形成することができ、嵌合部28の近傍にある収容部10の側方内壁面の表面張力を増大させる形状であればよい。
【0060】
本実施形態の電子制御装置7の収容部10は少なくとも一つの凹部121及び凸部122を有することのよって、収容部10と蓋部20との隙間から入る液体を、収容部10の内壁に沿って流れるように誘導することができる。また、凸部122と嵌合部28との間には、嵌合部28の外壁面280から収容部10の側方内壁面へ流れやすい程度の隙間を有することによって、嵌合部28の外壁面280を流れる液体が、収容部10の側方内壁面へ流れやすくなる。さらにまた、複数の凹部121及び凸部122を形成して、収容部10の側方内壁面の単位表面積を増大させ、液体が表面張力によって収容部10の内壁に沿って流れるように促進する。よって、液体が基板31にふちゃくするのを抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。
【0061】
(第8実施形態)
本実施形態の電子制御装置を図18及び19に示す。上記形態と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、説明を省略する。図18は、収容部10とコネクタ40とを取り外した状態の電子制御装置6の一部を示す側面図である。図18に示すように、基板31には切欠凹部33を有する。切欠凹部33は、基板31上において、爪嵌合部25に対応付けられているエリアに形成され、爪部11の幅よりも長い幅で形成することが好ましい。例えば、幅が13〜15mm、深さが2〜3mmである切欠口を形成することが好ましい。
【0062】
また、嵌合部28には、図18に示すように、誘導凹部282が形成されている。誘導凹部282は、その鉛直方向の投影が、爪部11の鉛直方向の投影と切欠凹部33を有する基板31の鉛直方向の投影との間にくるように形成されている。また、図18に示すように、誘導凹部282は、嵌合部28において、爪部11の端部を通る垂直線と切欠凹部33の端部を通る垂直線との間で形成することが好ましい。ここで、誘導凹部282は、特許請求の範囲における「滴下誘導部」に相当する。
【0063】
図19は、基板31の切欠凹部33の周囲を示す立体模式図である。図19に示すように、本実施形態の電子制御装置6の基板31には、切欠凹部33を有することによって、爪嵌合部25と爪部11との間から入る液体が基板31に落ちることを抑制し、シンプルな構成で高い防水効果を果たすことができる。また、爪部11の端部を通る鉛直方向の直線と切欠凹部33の端部を通る鉛直方向の直線との間に誘導凹部282を形成することによって、液体が基板31に落ちることをさらに抑制することができる。
【0064】
(他の実施形態)
上記実施形態では、収容部より蓋部が上側に位置するよう電子制御装置を配置し、液体滴下エリアを蓋部の表面に想定した。他の実施形態では、蓋部より収容部の底部が上側に位置するよう電子制御装置を配置し、収容部の底部の収容空間とは反対側の面に、液体の滴下が予想される液体滴下エリアを想定してもよい。この場合、流路形成部、誘導部、および特定隔離部を含む隔離部は、収容部の収容空間とは反対側の面に形成してもよい。
上記実施形態では、二つの流路形成部が設けられている。他の実施形態では、流路形成部を3つ以上形成してもよい。例えば、コネクタ及び四つの爪嵌合部をそれぞれ囲む五つの流路形成部を形成してもよい。この場合、各流路形成部の間に誘導溝を形成してもよい。
上記実施形態では、嵌合部はテーパ状で形成されている。他の実施形態では、嵌合部は、爪嵌合部の裏面とネジ組付け部とを連結する棒として形成してもよい。この場合、嵌合部は、爪嵌合部側よりもネジ組付け部側で制御部に近づいて配置することが好ましい。つまり、嵌合部は、液体が爪嵌合部側からネジ組付け部まで誘導される形状であればよい。
上記実施形態では、嵌合部に誘導凹部が形成されている。他の実施形態では、同じ位置に誘導凹部の代わりに誘導凸部を形成してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限られることなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の実施形態とすることが可能である。
【符号の説明】
【0065】
1〜8 ・・・電子制御装置
10 ・・・収容部
11、16、17、18 ・・・爪部(結合部)
12 ・・・側壁
13 ・・・底部
15 ・・・収容空間
20 ・・・蓋部
22 ・・・固定部
24 ・・・隔離周壁(隔離部)
261、263 ・・・流路形成部(隔離部)
262 ・・・誘導部(隔離部)
264 ・・・隔離壁(特定隔離部)
265 ・・・隔離台(特定隔離部)
266 ・・・隔離溝(特定隔離部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口および底部を有する容器状の収容部と、
前記開口を閉塞することで前記収容部との間に収容空間を形成する板状の蓋部と、
前記蓋部を前記収容部に固定する結合部と、
前記収容空間に設けられる制御部とを備え、
前記蓋部または前記収容部は、前記収容空間とは反対側の面に、液体の滴下が予想される液体滴下エリア、および、当該液体滴下エリアの液体が前記結合部を避けて流下するよう形成される隔離部を有することを特徴とする電子制御装置。
【請求項2】
前記隔離部は、前記液体滴下エリアが形成される前記面に対して垂直な方向へ突起する流路形成部を含み、
当該流路形成部は、前記液体滴下エリアと前記結合部との間に形成され、一端は他端より液体流下方向の上側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
【請求項3】
前記流路形成部の他端は、前記結合部の液体流下方向に対し上側の端部よりも液体流下方向の下側に形成されることを特徴とする請求項2に記載の電子制御装置。
【請求項4】
前記結合部は、複数設けられ、前記流路形成部の液体流下方向の上側より下側に多く配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の電子制御装置。
【請求項5】
前記蓋部および前記収容部を別部材に固定するための複数の固定部を備え、
複数の前記固定部は、前記液体滴下エリアが形成される前記面に設けられ、前記蓋部または前記収容部の中心に対して互いに対称となるよう形成され、
さらに、前記固定部は、前記収容部または前記蓋部と繋がる基部と、他部材に接続可能な接続部とを含み、
前記基部は前記流路形成部と連続するよう一体に形成されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項6】
前記固定部は、前記結合部に対し液体流下方向の上側に形成され、前記液体滴下エリアが形成される前記面に対して前記流路形成部よりも高く突起することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項7】
前記結合部は、前記収容部と一体に形成され、前記蓋部に対してカシメを行う爪部であり、
前記蓋部の前記収容空間との反対側の面は前記液体滴下エリアを有し、
前記基部は、一端が前記爪部よりも前記液体滴下エリア側に位置するよう形成されることを特徴とする請求項5または6に記載の電気制御装置。
【請求項8】
前記収容部の液体流下方向の下側端部に前記制御部と電気的に接続するコネクタをさらに備え、
前記流路形成部の他端は前記流路形成部の一端よりも前記コネクタの中心部に近い位置に形成されることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項9】
前記隔離部は、前記液体滴下エリアが形成される前記面に、前記流路形成部の液体流下方向の下側に形成される誘導部を含むことを特徴とする請求項2〜8のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項10】
前記誘導部の一端は他端より液体流下方向の上側に形成されることを特徴とする請求項9に記載の電子制御装置。
【請求項11】
前記収容部の液体流下方向の下側端部に前記制御部と電気的接続するコネクタをさらに備え、
前記誘導部の他端は、前記流路形成部の他端よりも前記コネクタの中間部側に延びることを特徴とする請求項10に記載の電子制御装置。
【請求項12】
前記隔離部は、前記結合部の輪郭に沿うよう形成される特定隔離部を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項13】
前記特定隔離部は、前記結合部と所定間隔を置いて形成される隔離壁であることを特徴とする請求項12に記載の電子制御装置。
【請求項14】
前記底部または前記蓋部の前記収容空間とは反対側の面には、周縁に沿って前記収容空間と反対側方向に立設された隔離周壁が形成されることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項15】
前記隔離周壁は、所定箇所に複数の排水溝を有することを特徴とする請求項14に記載の電子制御装置。
【請求項16】
前記蓋部は、前記液体滴下エリアが形成される前記面とは反対側の面に、前記収容部に嵌る嵌合部を有し、
当該嵌合部は、液体が前記収容空間に浸入した場合、液体が前記収容空間内の所定エリアまで誘導されるようテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項17】
前記制御部は、電子部品を基板に配置することで形成され、
前記嵌合部は、前記基板の周縁よりも前記収容部の内壁面に近い位置に形成されている外壁面を有することを特徴とする請求項16に記載の電子制御装置。
【請求項18】
前記嵌合部の前記基板側の端部は、前記基板の周縁よりも前記収容部の内壁面に近い位置に形成されている凸部を有することを特徴とする請求項16または17に記載の電子制御装置。
【請求項19】
前記収容部は、内壁面のうち前記蓋部の前記嵌合部の近傍に少なくとも一つの凹部および凸部を有することを特徴とする請求項16〜18のいずれか一項に記載の電子制御装置。
【請求項20】
前記基板は周縁に前記結合部に対応する位置に切欠凹部を有し、
前記嵌合部は、前記爪部と対応する位置の両側に滴下誘導部が形成され、
当該滴下誘導部の鉛直方向の投影は、前記切欠凹部を有する前記基板の鉛直方向の投影の水平方向の外側に位置することを特徴とする請求項17〜19のいずれか一項に記載の電子制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−103444(P2011−103444A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196749(P2010−196749)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】