説明

電子機器、ノートPC、これらで用いる表示端末、及び表示情報確認方法

【課題】機器本体の開く動作を必要とせずに、視認したい表示情報をその画面表示時に周囲人物からのぞき込まれることなく容易に視認できるようにする。
【解決手段】ノートPC10は、PC本体10cのスロット部10d内に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する小型カード型端末20と、PC本体10cが閉じた状態のままでPC本体10c内の必要なメール表示情報にアクセスしてカード型端末20へ転送する転送手段と、転送された表示情報をカード型端末20の表示画面上に視認可能に表示する表示手段とを有する。転送手段は、PC本体10cが閉じた状態で利用者が操作可能なボタン11と、ボタン11操作時に電源ON又はWake状態に移行させて必要なメールの読み込み及び転送動作を実行するように制御する制御部と、転送終了時に利用者にその旨を視認可能に知らせるLED12とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体を開いた状態で情報表示するノートPCに代表される電子機器及びそのメール内容等の表示情報を確認する表示情報確認方法に係り、特にノートPCを閉じた状態でその表示情報を確認する表示情報確認方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型(ブック型)の電子機器であるPC(パーソナルコンピュータ)(以下、ノートPC)は、自宅や職場・学校での利用はもちろんのこと、鞄等に収納して持ち運びが容易である等の理由により、電車内や喫茶店等の様々な場所での利用も多い。こういった利用の仕方の1つとして、移動時間を利用して、外出先でメール確認を行う場合がある。この場合、ノートPCの本体を開いて、内蔵されているメールソフトウェア(以下「メールソフト」)を起動し、そのメールソフトの処理を通じて、ノートPCの表示画面上にメール内容を表示させ、その表示内容を確認する。
【0003】
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、次のものがある。
【特許文献1】特開2000−163334号公報
【特許文献2】特開2001−042971号公報
【特許文献3】特開平11−237928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようにノートPCを利用してメール確認を行う場合には、次のような問題が考えられる。
【0005】
まず、ノートPCを広げてメールを確認する操作が必須であるため、周囲人物からその表示をのぞき込まれる可能性があり、最悪の場合、情報漏洩の危険がある。また、メール確認には、ノートPCを開く動作が必要であるため、ノートPCの利用場所によっては容易にメール確認を行えない場合がある。例えば、電車内で立っている場合等においては、開く動作が困難なことが多く、メール確認が容易ではない。
【0006】
上記の問題は、ノートPCに限らず、メール確認時に機器本体の開く動作を必要とし、周囲人物からその表示をのぞき込まれる可能性がある他の携帯型情報端末等の電子機器の場合も同様に生じ得る。また、メール確認に限らず、その他の機器本体内の各種ファイル等の表示情報にアクセスしてその表示画面を画面上に表示させて確認する場合も同様の問題が生じ得る。一方、前述した特許文献1〜3に開示されている従来技術は、このような問題を必ずしも意識したものではない。
【0007】
本発明は、上記のような従来に事情を考慮してなされたもので、機器本体の開く動作を必要とせずに、視認したい表示情報をその画面表示時に周囲人物からのぞき込まれることなく容易に視認できる電子機器及びその表示情報確認方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る電子機器は、開閉可能な機器本体及びその機器本体に配置される表示部を有し、前記機器本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行う電子機器において、前記機器本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末と、前記機器本体が閉じた状態のままで前記機器本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記機器本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送する転送手段と、転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明に係るノートPCは、開閉可能なPC本体及びそのPC本体に配置される表示部を有し、前記PC本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行うノートPCにおいて、前記PC本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末と、前記PC本体が閉じた状態のままで前記PC本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記PC本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送する転送手段と、転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0010】
本発明において、前記転送手段は、前記機器本体の所定位置に配置され、前記機器本体が閉じた状態で利用者が操作可能な操作手段と、前記操作手段が操作されたときに前記転送手段の動作が実行できない第1の電源状態から前記転送手段の動作が実行可能な第2の電源状態に移行させ、前記転送終了後に前記第2の電源状態から前記第1の電源状態に戻るように制御する制御手段とを有してもよい。前記操作手段は、操作ボタンであってもよい。
【0011】
本発明において、前記転送手段は、前記機器本体の所定位置に配置され、前記転送終了時に前記利用者にその旨を視認可能に知らせる点灯手段を有してもよい。前記点灯手段は、LEDであってもよい。
【0012】
本発明において、前記表示情報は、メール表示情報であってもよい。
【0013】
本発明に係る表示端末は、上記の電子機器又はノートPCで用いることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る電子機器の表示情報確認方法は、開閉可能な機器本体及びその機器本体に配置される表示部を有し、前記機器本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行う電子機器の表示情報確認方法において、前記機器本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末を用意するステップと、前記機器本体が閉じた状態のままで前記機器本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記機器本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送するステップと、転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示するステップとを有することを特徴とする。
【0015】
本発明に係るノートPCの表示情報確認方法は、開閉可能なPC本体及びそのPC本体に配置される表示部を有し、前記PC本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行うノートPCの表示情報確認方法において、前記PC本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末を用意するステップと、前記PC本体が閉じた状態のままで前記PC本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記PC本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送するステップと、転送された表示情報を前記PC本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、機器本体の開く動作を必要とせずに、視認したい表示情報をその画面表示時に周囲人物からのぞき込まれることなく容易に視認できる電子機器及びその表示情報確認方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態に係る電子機器としてのノートPCの斜視図である。同図に示すように、ノートPC10は、背面側のヒンジ部(非図示)を介して正面側で開閉自在の一対の筐体、すなわち上部筐体10a及び下部筐体10bから成る所定サイズ(例えば、利用者の鞄等に収納可能なサイズ)のPC本体10cを有している。
【0019】
PC本体10cのうち、上部筐体10aには、後述する液晶ディスプレイ等の表示部17等が設けられている。また、下部筐体10bには、従来既知の構成(例えばキーボードやポインティングデバイス等)のほか、本実施例では、電源制御およびメールに関する動作を行う操作手段としてのボタン(操作ボタン)11と、メール読み込み状態を示す点灯手段としてのLED(Light Emitting Diode)12と、カード型のスロット部10dとが正面側の所定位置に設けられている。スロット部10dには、本発明の表示端末を構成する小型カード型端末20が取り外し可能に挿入配置される。小型カード型端末20は、本実施例では、メール確認カードとして用いられ、スロット部10d内に挿入及び接続した状態でPC本体10cに読み込まれたメールの表示イメージが転送され、スロット部10dから取り外した状態でそのメール内容が視認できるように構成されている。
【0020】
図2は、ノートPC10から小型カード型端末20へ転送されるメールの表示内容を示す。本実施例では、メール内容として、メールの表題および本文の表示イメージ30を構成するデータを対象としている。
【0021】
図3は、ノートPC10の内部構成を示す。同図に示すように、ノートPC10は、上述したボタン11及びLED12が接続される全体制御用の制御部14と、制御部13に接続される各部、すなわち制御部13と小型カード型端末20との間を通信可能に接続するカード用I/F(インタフェース)14と、各種プログラム及びデータを格納するメモリ(ROM/RAM)等の記録部15と、無線回線または有線回線を介して通信を行う通信インタフェース(LAN I/F等)や通信モデム等の通信部16と、液晶ディスプレイ等の表示部17と、キーボードやポインティングデバイス等の入力部18と、電源部19とを有している。
【0022】
このうち、記録部15には、OS(オペレーティングシステム)15a、メールソフトウェア(以下「メールソフト」と略称する)15b、専用ソフトウェア(以下「専用ソフト」と略称する)15c等のプログラムが格納されている。OS15aおよびメールソフト15bは従来公知のものが使用されるので、その詳細については省略する。専用ソフト15cは、ボタン11及びLED12と共に、ノートPC10を閉じたまま、メール読み込み及び転送を行える転送手段(外部アクセス手段)の一部機能を構成する。その詳細については後述する。
【0023】
制御部14は、本発明の転送手段(制御手段)の要部を成すもので、一例として、プログラム制御で動作するマイクロコンピュータを搭載して構成され、そのCPU(Central Processing Unit)が予め設定されたプログラムを実行することにより、各部の処理動作を制御する。制御部14は、ノートPC10として機能するための従来既知の各種動作制御のほか、本実施例では、ボタン11動作時に記録部15の専用ソフト15cを起動しそのプログラムの命令をプログラムを実行することにより、メールソフト15bを通じてメールを読み込み、その読み込んだメールの表題及び本文の表示イメージ30をカード用I/F14を介して小型カード型端末20に転送する制御を行う。
【0024】
図4は、小型カード型端末20の正面図である。同図に示すように、小型カード型端末20は、手のひらで覆い隠せる程度の所定サイズの端末本体20aを有している。この端末本体20aには、ノートPC10から転送されたメール内容を表示する表示画面21と、その表示画面21上の画面表示位置をスクロール操作可能な上下左右ボタン22とが設けられている。
【0025】
図5は、小型カード型端末20の内部構成を示す。同図に示すように、小型カード型端末20は、上述した表示画面21及び上下左右ボタン22が接続される制御部23と、制御部23に接続される各部、すなわち制御部13とノートPC10との間を通信可能に接続する通信I/F(インタフェース)24と、ノートPC10から転送されたメールの表示イメージ30を格納する表示イメージ格納部25とを有している。制御部23は、本発明の表示手段の要部を成すもので、例えばCPUを搭載したプロセッサからなり、予め図示しないメモリ(ROM)に格納された制御プログラムを実行することにより、各部動作を制御し、表示画面21上に転送されたメールの表示イメージ30を表示させる制御を行う。
【0026】
次に、図5を参照して、本実施の形態の全体動作について説明する。
【0027】
図6は、ノートPC10の動作を示すフローチャートである。このフローチャートで示す制御プログラムは、本実施例では、例えば制御部13内のメモリ(非図示)に格納され、その動作時に読み出されて制御部13内のCPUにより実行可能となっている。
【0028】
まず、制御部13は、利用者によりボタン11が押下操作されると(ステップSt1:YES)、ノートPC10が閉じていることによる既存の電源制御動作を無効とし(ステップSt2)、電源部19への電源ONまたはWake動作を行う(ステップSt3)。この場合、ボタン11の押下操作前の電源ステータスが電源OFFであれば、電源ON動作を行い、Sleep状態であれば、Wake状態への移行を行う。
【0029】
次いで、制御部13は、OS15aを起動し(ステップSt4)、引き続いてそのOS15aによる制御の元で専用ソフト15cを起動する(ステップSt5)。これにより、制御部13は、専用ソフト15cの処理によりノートPC10内に予め登録されたメールソフト15cを起動させ(ステップSt6)、メールソフト15cの処理によりメールの読み込みを開始する(ステップSt7)。メールソフト15cにより、所定の通信プロトコルで通信部16を介してメールサーバ(非図示)に接続し、そのメールサーバからメールをノートPC10に読み込むまでの一連の処理動作については、従来既知のものが適用されるため、その詳細については省略する。
【0030】
次いで、制御部13は、メールソフト15cによるメール読み込み動作が終了すると(ステップSt8:YES)、専用ソフト15cの処理により、読み込んだメールの表題および本文の表示イメージ30をカード用I/F14を介して小型カード型端末20へ転送する(ステップSt9)。これにより、小型カード型端末20では、制御部23による制御の元で、ノートPC10から転送されてくる表示イメージ30を通信I/F24を介して取り込み、表示イメージ格納部25に格納する。
【0031】
次いで、制御部13は、転送終了すれば(ステップSt10:YES)、LED12を点灯させ(ステップSt11)、利用者に動作終了を知らせる。その後、制御部13は、ノートPC10の電源ステータスをボタン11操作前の元の電源ステータス、すなわち電源OFFまたはSleep状態へ移行させる(ステップSt11)。利用者は、LED12点灯を確認後、ノートPC10から小型カード型端末20を取り外し、上下左右ボタン22を操作して、確認したいメールの表示イメージ30を表示画面21へ表示させる。これにより、小型カード型端末20の表示画面21上でメール確認を行う。
【0032】
上記のように、本実施例では、利用者がノートPC10のボタン11を押下することにより、1)電源OFFから電源ONへ、またはSleep状態からWake状態への電源ステータスの移行、2)メールソフト起動及びメール読み込み、3)メール表題および本文の画面表示イメージ30をノートPC10内蔵のカード型端末20への転送、4)ボタン11押下前の電源ステータス(電源OFF又はSleep状態)への移行の各動作をノートPC10が自動的に行う。そして、利用者は、ノートPC10から小型カード型端末20を引き抜き、上下左右ボタン22を操作することにより、表示画面21上にメールの表示イメージ30を表示させ、その内容を確認することができる。
【0033】
従って、本実施例によれば、ノートPC10を閉じたまま、メール読み込みを行える外部アクセス手段、およびそのメール内容を視認できる取り外し可能な小型カード型端末20をもつノートPC10を提供することができる。
【0034】
本実施例のノートPC10では、手のひらで覆い隠せる大きさの小型カード型端末20に表示させるため、利用者の動作で容易に隠すことができるため、のぞき込みを防止することができる。また、本実施例のノートPC10には、電源制御およびメール内容の小型カード型端末20への転送までの一連の動作を自動的に行うボタン11を用意したため、ノートPC10のPC本体10cを開く動作が必要ない。
【0035】
よって、本実施例では、ノートPC10のPC本体10cの開く動作を必要とせずに、視認したいメールをその画面表示時に周囲人物からのぞき込まれることなく容易に視認することができる新規な構成のメール確認カード付きノートPCを提供することができる。
(変形例)
上記の実施例では、ノートPC10が閉じた状態にあるときにボタン11を押下操作する場合を説明しているが、ノートPC10が開いた状態で電源OFF又はSleep状態にあるときにボタン11を押下操作した場合も、上記と同様のメール読み込み及び転送動作を行うことができる。この場合、図6のステップSt2以外の処理を適用することが可能である。
【0036】
また、ノートPC10が開いた状態で電源ON又はWake状態にあるときにボタン11を押下操作した場合も、上記と同様のメール読み込み及び転送動作を行うことができる。この場合、図6のステップSt2〜St4、St12以外の処理を適用することが可能である。或いは、この場合には、上記のメール読み込み及び転送動作を無効とするように制御してもよい。
【0037】
なお、ノートPC10の開閉状態については、既存の開閉センサ(非図示)からの開閉検出信号に基づいて制御部13が判断可能となっている。
【0038】
また、上記実施例では、ボタン11、LED12、スロット部10dは、PC本体10cの正面側に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者がノートPC10のPC本体10cを閉じた状態で操作可能な位置であれば、いずれの位置に配置してもよい。例えば、左側側面、右側側面、背面等の所定位置に配置可能である。
【0039】
また、本実施例では、操作手段としてボタン11を用いているが、本発明はこれに限定されず、ノートPC10のPC本体10cを閉じたままで操作可能なものであれば、いずれでも適用可能である。例えば操作スイッチでもよい。
【0040】
また、本実施例では、メールを確認する場合を説明しているが、本発明はこれに限らず他の情報を確認する場合でも適用可能である。この場合、例えばメールソフトに代えて、視認したい表示情報を処理するアプリケーションソフトウェアを用いて、必要な表示情報を読み込み、その表示イメージを小型カード型端末に転送することで実現可能である。
【0041】
また、本実施例では、電子機器としてノートPCを用いた場合を説明しているが、本発明はノートPCに限らず、情報表示時に機器本体の開く動作を必要とする他の電子機器でも適用可能である。例えばPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯型情報端末でも適用可能である。
(活用例)
本発明の活用例として、メール確認以外に、小型カード型端末へ装着するオプション機器を提供することにより、例えば音楽ファイル再生、地図表示、他アプリケーションにて作成したファイルの表示等を行う機能を付加することが可能となる。
【0042】
以上、本発明の実施例を詳細に説明したが、本発明は、代表的に例示した上述の実施例に限定されるものではなく、当業者であれば、特許請求の範囲の記載内容に基づき、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の態様に変形、変更することができる。これらの変形例や変更例も本発明の権利範囲に属するものである。
【0043】
例えば、本実施例に係るノートPCを構成する各部の少なくとも一部の機能は、プログラム制御で動作するプロセッサ(CPU)と、制御プログラムや制御データ等を格納する記憶領域を有するメモリ(ROM/RAM)と、各種入出力装置(例えば、ハードディスク等の外部記録装置、通信モデムやLANインタフェース等の通信装置、CRTや液晶ディスプレイ等の表示装置、キーボードやマウス等の入力装置等の各種周辺装置)とを用いて実現することが可能である。この場合、プロセッサ、メモリ、及び各種入出力装置の各構成要素は、本発明の範疇に含まれる。
【0044】
また、本実施例に係るノートPCを構成する各部の少なくとも一部の機能を、プログラムコードを用いて実現する場合、かかるプログラムコード及びこれを記録する記録媒体は、本発明の範疇に含まれる。この場合のプログラムコードは、オペレーティングシステムや他のアプリケーションソフト等と共同して上記機能が実現される場合は、それらのプログラムコードも含まれる。また、記録媒体としては、ハードディスクやROM(Read Only Memory)のほか、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、機器本体の開いた状態で情報表示を行うノートPC等の電子機器及びそのメール表示内容等の表示情報を確認する表示情報確認方法に利用可能である。例えば、ノートPCのPC本体を閉じた状態でメール表示内容を確認する場合の用途に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施例に係る電子機器であるノートPC及びこれに取り外し可能な小型カード型端末を示す斜視図である。
【図2】ノートPCから小型カード型端末へ転送されるメール表示内容を示す図である。
【図3】ノートPCの内部構成を示す概略ブロック図である。
【図4】小型カード型端末を示す正面図である。
【図5】小型カード型端末の内部構成を示す概略ブロック図である。
【図6】ノートPCの動作を説明する概略フローチャートである。
【符号の説明】
【0047】
10 ノートPC
10a 上部筐体
10b 下部筐体
10c PC本体
10d スロット部
11 ボタン(操作手段)
12 LED(点灯手段)
20 小型カード型端末(表示端末)
20a 端末本体
21 表示画面
22 上下左右ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開閉可能な機器本体及びその機器本体に配置される表示部を有し、前記機器本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行う電子機器において、
前記機器本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末と、
前記機器本体が閉じた状態のままで前記機器本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記機器本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送する転送手段と、
転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示する表示手段とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記転送手段は、
前記機器本体の所定位置に配置され、前記機器本体が閉じた状態で利用者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段が操作されたときに前記転送手段の動作が実行できない第1の電源状態から前記転送手段の動作が実行可能な第2の電源状態に移行させ、前記転送終了後に前記第2の電源状態から前記第1の電源状態に戻るように制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記操作手段は、操作ボタンであることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記転送手段は、前記機器本体の所定位置に配置され、前記転送終了時に前記利用者にその旨を視認可能に知らせる点灯手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記点灯手段は、LEDであることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記表示情報は、メール表示情報であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子機器で用いることを特徴とする表示端末。
【請求項8】
開閉可能なPC本体及びそのPC本体に配置される表示部を有し、前記PC本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行うノートPCにおいて、
前記PC本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末と、
前記PC本体が閉じた状態のままで前記PC本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記PC本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送する転送手段と、
転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示する表示手段とを有することを特徴とするノートPC。
【請求項9】
前記転送手段は、
前記PC本体の所定位置に配置され、前記PC本体が閉じた状態で利用者が操作可能な操作手段と、
前記操作手段が操作されたときに前記転送手段の動作が実行できない第1の電源状態から前記転送手段の動作が実行可能な第2の電源状態に移行させ、前記転送終了後に前記第2の電源状態から前記第1の電源状態に戻るように制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項8に記載のノートPC。
【請求項10】
前記操作手段は、操作ボタンであることを特徴とする請求項9に記載のノートPC。
【請求項11】
前記転送手段は、前記PC本体の所定位置に配置され、前記転送終了時に前記利用者にその旨を視認可能に知らせる点灯手段を有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のノートPC。
【請求項12】
前記点灯手段は、LEDであることを特徴とする請求項11に記載のノートPC。
【請求項13】
前記表示情報は、メール表示情報であることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のノートPC。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれか1項に記載のノートPCで用いることを特徴とする表示端末。
【請求項15】
開閉可能な機器本体及びその機器本体に配置される表示部を有し、前記機器本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行う電子機器の表示情報確認方法において、
前記機器本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末を用意するステップと、
前記機器本体が閉じた状態のままで前記機器本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記機器本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送するステップと、
転送された表示情報を前記機器本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示するステップとを有することを特徴とする電子機器の表示情報確認方法。
【請求項16】
開閉可能なPC本体及びそのPC本体に配置される表示部を有し、前記PC本体が開いた状態で前記表示部の情報表示を行うノートPCの表示情報確認方法において、
前記PC本体に取り外し可能に接続される端末本体及びその端末本体上に配置される表示画面を有する表示端末を用意するステップと、
前記PC本体が閉じた状態のままで前記PC本体内の必要な表示情報にアクセスし、前記PC本体に接続した状態にある前記表示端末へ転送するステップと、
転送された表示情報を前記PC本体から取り外した状態にある前記表示端末の表示画面上に視認可能に表示するステップとを有することを特徴とするノートPCの表示情報確認方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−328263(P2007−328263A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161038(P2006−161038)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】