説明

電子機器、情報検索方法、制御プログラム、および、記録媒体

【課題】ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能な電子機器を実現する。
【解決手段】本発明の電子辞書100は、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で表示部に表示するGUI表示処理部10と、GUI表示処理部10が表示した操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定部13と、文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶するコンテンツ情報記憶部21を参照して、決定された文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択する検索コンテンツ選択部14と、選択された少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索部15とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力された文字に対応する情報をデータベースから検索する機能を備えた電子機器、該電子機器における情報検索方法、制御プログラム、および、記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、情報検索機能を備えた電子機器が広く使われている。より詳細には、電子機器は、当該電子機器に入力された文字に対応する情報をデータベースから検索、抽出し、その検索結果を出力することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ひらがなを入力できる携帯情報端末(携帯電話機など)が開示されている。上記携帯情報端末において、入力されるひらがなの文字(または、文字列)に対応する選択項目を表示する際、入力される名前の先頭の1文字から順に入力される毎に、選択項目を絞って表示するようにしている。これにより、使用者は、選択項目を容易かつ迅速に検索して選択することができる。
【0004】
あるいは、自機が記憶するデータベース(辞書などの検索コンテンツなど)から、自機に入力された文字に対応する言葉、および、該言葉の意味、用法などの情報を検索して表示する電子辞書が広く用いられている。
【0005】
今日用いられる電子辞書の多くが、国語辞典、英和辞典など、複数の言語に対応して、複数種類の辞書を搭載している。よって、電子辞書においては、ユーザは、利用したい辞書を選択して、さまざまな文字種(かな、漢字、アルファベットなど)の文字を入力して、言葉の意味などを検索することができるようになっている。
【特許文献1】特開2000―231433号公報(2000年8月22日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した情報検索機能を有する電子機器の構成では、検索結果が得られるまでのユーザの操作が煩雑になるという問題を生じる。この問題は、電子機器が参照するデータベース(電子辞書においては辞書)の構造が複雑であるほど深刻な問題となる。また、入力可能な文字種が多様化している場合、
従来の電子辞書を例に挙げて、ユーザ操作の煩雑さについて説明する。
【0007】
図20は、従来の電子辞書において検索結果が得られるまでの、ユーザ操作および電子辞書の処理の流れを説明するフローチャートである。
【0008】
まず、始めに、電子辞書は、自機が有する複数種類の検索コンテンツ(辞書など)の中から、ユーザが利用する検索コンテンツの選択を受け付ける(S901)。すなわち、ユーザは、電子辞書が提示する検索コンテンツの中から所望の検索コンテンツを選択する操作を行わなければならない。次に、電子辞書が手書き文字の入力を受付可能である場合には、当該電子辞書がどの文字種の文字認識を行えばよいのかを電子辞書に指定するための文字種の選択を受け付ける(S902)。すなわち、ユーザは、電子辞書に手書き文字を入力する前に、認識してほしい文字種を指定する操作を行わなければならない。
【0009】
こうして、検索コンテンツおよび文字種の指定が行われた後に、ようやく、電子辞書は、ユーザによって入力される文字を受け付ける状態となる(S903)。そして、文字が入力され、入力された文字(または文字列)に対応する情報の検索処理を実行し(S904)、検索結果を表示することができる(S905)。
【0010】
上述のとおり、複数の文字種に対応した複数の辞書を備える従来の電子辞書においては、ユーザが辞書を選択する操作を行って、入力される文字種が決定してからでないと、検索したい文字を入力することができなかった。すなわち、煩雑な操作を行ってから出ないと、検索を開始しその結果を得ることができなかった。
【0011】
上述した問題は、携帯電話機および電子辞書においてのみ生じるものではなく、入力された種々の文字に対応する情報を複数のデータベース(検索コンテンツ)から検索する機能を備えた各種電子機器において同様に生じるものである。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能な電子機器、情報検索方法、制御プログラム、および、記録媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器において、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で表示部に表示する操作画面表示処理手段と、上記操作画面表示処理手段が表示した操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定手段と、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定手段が決定した文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択手段と、上記データベース選択手段が選択した少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索手段とを備えていることを特徴としている。
【0014】
上記構成によれば、まず始めに、上記操作画面表示処理手段が、文字を入力するための操作画面を、文字入力可能なように上記電子機器の表示部に表示する。この時点で、ユーザは、電子機器に文字を入力することが可能となる。
【0015】
そして、上記操作画面を介して文字が入力されると(キーボードを押下したり、マウスなどで文字を選択したり、音声入力したり、手書き文字入力したりなど、文字入力方法は問わない。)、その入力された文字が電子機器において識別され、上記文字種決定手段が、文字の文字種を決定する。文字種とは、例えば、ひらがな、カタカナ、漢字、ハングル文字、繁体字、簡体字、アルファベット、数字などであるが、これに限定されない。
【0016】
続いて、上記データベース選択手段は、上記入力された文字についての情報検索をどのデータベースを用いて行うべきなのか、利用すべきデータベースを選択する。データベース選択手段は、電子機器が利用可能な複数のデータベースの中から、少なくとも1つのデータベースを選択する。データベース選択手段は、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照することにより、上記文字種決定手段が決定した文字種に対応するデータベースを利用すべきデータベースとして選択することができる。
【0017】
これにより、上記情報検索手段は、データベース選択手段が選択したデータベースを用いて、上記入力された文字に対応する情報の検索を開始することができる。
【0018】
以上のとおり、上記構成によれば、ユーザが検索したい文字を入力することが可能な状態から一連の情報処理は開始される。そして、ユーザが文字を入力したことをトリガとして、適切なデータベースが選択され、情報検索が開始される。
【0019】
したがって、ユーザは、利用したいデータベースを選択する操作を行う必要なく、検索したい文字を入力するのみで、電子機器における情報検索処理を開始させて、検索結果を得ることが可能となる。結果として、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能な電子機器を実現できるという効果を奏する。
【0020】
上記操作画面表示処理手段は、手書き文字を入力するための操作画面を上記表示部に表示し、当該電子機器は、上記操作画面を介して入力された手書き文字を認識する文字認識手段をさらに備えており、上記文字種決定手段は、上記文字認識手段が認識した文字の文字種を決定してもよい。
【0021】
上記構成によれば、最初に手書き文字が入力されると、上記文字認識手段が手書き文字を認識し、上記文字種決定手段が、手書き文字の文字種を決定し、データベース選択手段が上記文字種に対応するデータベースを選択する。
【0022】
これにより、ユーザは手書き文字を上記操作画面に最初に入力するのみで、データベースを選択したり、手書き文字の認識モードを指定したりする煩雑な操作を必要とすることなく、情報検索手段に情報検索を開始させることが可能となる。
【0023】
上記文字認識手段は、上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び上記操作画面を介して入力された手書き文字を認識する際には、上記文字種決定手段によって決定された文字種に限定して手書き文字を認識してもよい。
【0024】
上記構成によれば、最初に手書き文字が入力され、当該文字の文字種が決定されると、次回以降、手書き文字が入力されたときには、上記文字認識手段は、初回入力されたときに文字種決定手段が決定した上記文字種に限定して手書き文字を認識する。すなわち、上記文字種の文字のみから認識する文字を決定する。
【0025】
これにより、2回目以降の文字認識処理について、文字認識手段は、初回に決定された文字種に限定してマッチングを行えばよいので、文字認識処理の効率を上げることができる。また、情報検索時に単語を入力するとき、2文字目以降に関して、1文字目(初回入力された文字)と同種の文字である可能性は高い。よって、ユーザの意図しない文字が誤って認識されることを防止することが可能となる。
【0026】
上記操作画面表示処理手段は、上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び手書き文字を入力するための操作画面を表示する際に、上記文字認識手段が、前回入力された手書き文字の認識時に、文字種の異なる複数の認識文字候補を出力した場合に、当該複数の認識文字候補を選択可能な状態で表示部に表示し、上記文字種決定手段は、決定していた文字種を、選択された上記認識文字候補の文字種に変更してもよい。
【0027】
上記構成によれば、最初に手書き文字が入力され、文字認識手段が手書き文字を認識するとき、文字種を問わず、複数種類の文字種が混在した状態で、文字認識手段が複数の認識文字候補を抽出することがある。文字認識手段は、その中の一つを認識文字(以下、認識文字A)として決定し、文字種決定手段は、認識文字Aの文字種(以下、文字種A)を決定する。
【0028】
そして、上記操作画面表示処理手段が、次回以降、再び手書き文字を入力するための操作画面を表示する際には、操作画面表示処理手段は、初回認識文字Aを決定する際に抽出された他の認識文字候補を併せて表示する。表示された認識文字候補はユーザが選択できる状態で表示部に表示される。
【0029】
ここで、ユーザによって、他の認識文字候補が選択された場合には、文字種決定手段は、上記選択された認識文字候補の文字種(以下、文字種B)を識別する。そして、これまで、決定されていた文字種Aを文字種Bに変更する。
【0030】
これにより、これまで文字種Aに限定して手書き文字を認識していた文字認識手段は、文字種Bに限定して手書き文字を認識することが可能となる。
【0031】
したがって、初回の文字認識処理においてユーザの意図する文字が認識されなかった場合でも、ユーザは、別の認識文字候補から意図する文字を選択することが可能となり、それ以降は、ユーザが意図する文字と同種の文字種に限定して文字認識手段が文字認識を行うようにすることが可能となる。
【0032】
上記操作画面表示処理手段は、上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び手書き文字を入力するための操作画面を表示するとともに、上記文字種決定手段によって決定された文字種の情報を表示してもよい。
【0033】
上記構成によれば、上記文字認識手段は、初回入力されたときに文字種決定手段が決定した上記文字種に限定して手書き文字を認識する。そして、上記操作画面表示処理手段は、上記文字認識手段が、どの文字種にて文字認識を行う状態になっているのかをユーザに通知するために、上記文字種決定手段によって決定された文字種を示す情報を上記表示部に表示する。
【0034】
これにより、ユーザは、再び手書き文字を入力するときに、当該電子機器が現在どの文字種を認識する状態になっているのかを把握することが可能となる。
【0035】
上記情報検索手段は、データベース選択手段によって選択されたデータベースが複数ある場合には、一括検索モジュールを起動し、上記一括検索モジュールは、データベース選択手段によって選択されたデータベースごとに、上記入力された文字に対応する情報を検索して、その検索結果をデータベースごとに出力し、上記選択されたデータベースについて情報検索が完了した場合に、上記選択されたデータベースごとに出力した検索結果を上記表示部に表示してもよい。
【0036】
上記構成によれば、上記情報検索手段は、上記データベース選択手段が複数のデータベースを選択した場合には、一括検索モジュールによる情報検索を開始する。
【0037】
一括検索モジュールによる情報検索の手順は以下の通りである。すなわち、一括検索モジュールは、選択されたデータベースのひとつひとつについて、上記入力された文字に対応する情報を検索し、その検索結果を出力する。選択されたデータベースについて上記の情報検索を実行したか否かを確認し、上記選択されたデータベースについて情報検索が完了した場合に、データベースごとに出力された検索結果を上記表示部に表示する。
【0038】
これにより、ユーザは、最初に1度、検索したい文字を入力するのみで、当該文字の文字種に関連するデータベースについての検索を一括して行い、かつ、それらの検索結果を一覧で表示することができる。
【0039】
ユーザは、データベースを選択する操作を行う必要もなければ、データベースを選択する度に同じ文字を入力する必要もない。結果として、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能な電子機器を実現することができるという効果を奏する。
【0040】
上記情報検索手段は、データベース選択手段によって選択されたデータベースが1つである場合には、単一データベース検索モジュールを起動し、上記単一データベース検索モジュールは、データベース選択手段によって選択された1つのデータベースから、上記入力された文字に対応する情報を検索して、その検索結果を上記表示部に表示してもよい。
【0041】
上記構成によれば、上記情報検索手段は、上記データベース選択手段が1つのデータベースを選択した場合には、単一データベース検索モジュールによる情報検索を開始する。
【0042】
単一データベース検索モジュールによる情報検索の手順は以下の通りである。すなわち、単一データベース検索モジュールは、選択されたデータベースのみを参照して、上記入力された文字に対応する情報を検索し、その検索結果を直接上記表示部に表示する。
【0043】
これにより、選択されたデータベースが単数の場合だけ、データベースが複数選択された場合に比べて、情報検索処理を簡略化することが可能となり、処理の高速化、ハードウェアリソースの節約を実現することができる。例えば、出力結果をデータベースごとに保管したり、選択されたデータベースを取得して、各データベースについて検索を行ったか否かの確認を行ったりする手順を省略することができる。
【0044】
上記操作画面表示処理手段は、上記操作画面に加えて、該操作画面を介して入力された文字を、上記表示部における入力文字表示領域に表示する際、上記文字種決定手段によって決定された文字種に対応する入力文字表示領域に、上記入力された文字を表示してもよい。
【0045】
上記構成によれば、上記操作画面表示処理手段は、操作画面を介してユーザによって入力された文字を、上記表示部における入力文字表示領域に表示する。ユーザは、入力文字表示領域に反映された文字を視認して、自身がこれまでに入力を行った文字(列)を把握することができる。
【0046】
そして、上記操作画面表示処理手段は、入力された文字の文字種に応じて、各文字種に対応付けられた入力文字表示領域に、上記入力された文字を表示する。
【0047】
これにより、ユーザが文字入力位置を指定する操作(例えば、カーソル位置を動かすなど)を行わなくても、文字種に応じた場所に入力文字が適切に反映されるので、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能となる。
【0048】
本発明の情報検索方法は、上記課題を解決するために、入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器における情報検索方法であって、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で上記電子機器の表示部に表示する操作画面表示処理ステップと、上記操作画面表示処理ステップにて表示された操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定ステップと、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定ステップにて決定された文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択ステップと、上記データベース選択ステップにて選択された少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索ステップとを含むことを特徴としている。
【0049】
上記方法によれば、第1に、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で上記電子機器の表示部に表示する操作画面表示処理ステップが実行されるので、電子機器は、最初から、文字を入力できる状態になる。
【0050】
第2に、上記操作画面表示処理ステップにて表示された操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定ステップが実行される。ここで、ユーザが入力した文字の文字種が決定される。
【0051】
第3に、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定ステップにて決定された文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択ステップが実行される。ここで、電子機器が利用するべきデータベースが特定される。
【0052】
第4に、上記データベース選択ステップにて選択された少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索ステップが実行される。ここで、電子機器は、入力された文字の文字種に応じて適切に選択されたデータベースを使って、情報検索を行うことができる。そして、その結果をユーザに提示することができる。
【0053】
以上のことから、電子機器において、ユーザが検索結果を得られるまでの間にユーザが電子機器を操作したのは、文字を上記操作画面に入力する操作のみである。つまり、複数のデータベースから利用したいデータベースを選択したり、入力文字の文字種を指定したりする操作を行わずとも、検索したい文字を入力するのみで、検索結果を得ることが可能となる。結果として、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能となる。
【0054】
なお、上記電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記電子機器をコンピュータにて実現させる電子機器の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0055】
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器において、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で表示部に表示する操作画面表示処理手段と、上記操作画面表示処理手段が表示した操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定手段と、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定手段が決定した文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択手段と、上記データベース選択手段が選択した少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索手段とを備えていることを特徴としている。
【0056】
本発明の情報検索方法は、上記課題を解決するために、入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器における情報検索方法であって、文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で上記電子機器の表示部に表示する操作画面表示処理ステップと、上記操作画面表示処理ステップにて表示された操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定ステップと、上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定ステップにて決定された文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択ステップと、上記データベース選択ステップにて選択された少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索ステップとを含むことを特徴としている。
【0057】
したがって、ユーザによる煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能になるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態では、一例として、本発明の電子機器として、手書き文字認識機能を備えた、複数の検索コンテンツを内蔵する電子辞書について説明する。
【0059】
≪実施形態1≫
〔電子辞書の外観〕
図2は、本発明の実施形態における電子辞書100の外観を示す図である。
【0060】
本実施形態では、電子辞書100は、図2に示すとおり、本体30と、蓋体31とからなる。本体30と蓋体31とはヒンジ状に連結しており、折り畳めるようになっている。図2に示す本体30および蓋体31は、電子辞書100を閉じたときに内側となる部分を示している。
【0061】
蓋体31には、内側にメイン画面を表示する第1表示部4が設けられている。本体30には、内側に電子辞書100を操作するための指示信号を入力する入力部3、および、サブ画面を表示する第2表示部5が設けられている。
【0062】
入力部3は、具体的には、文字を入力するためのボタン群からなるキーボード部3a、手書き文字の入力を受け付ける手書きパッド部3bおよび手書きパッド部3bに手書き文字を入力するためのペン3cを含んでいる。本実施形態では、手書きパッド部3bと第2表示部5とは一体に形成されており、第2表示部5に表示されるアイコンやボタンなどの図形を、ペン3cを用いて選択することができる。以下の説明では、第2表示部5は、手書きパッド部3bと一体に形成されたタッチパネルで実現されているものとして説明する。
【0063】
上記の構成により、ユーザは、入力部3(キーボード部3a、または、ペン3cおよび第2表示部5)を用いて複数種類の文字を入力し、電子辞書100が内蔵する複数の検索コンテンツを利用して情報検索を行うことができる。文字種としては、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、数字、ハングル文字、簡体字、繁体字などが想定されているが、これに限定されず、入力部3を用いてあらゆる種類の文字を入力できる。
【0064】
〔電子辞書の構成〕
図1は、本発明の実施形態における電子辞書100の要部構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、電子辞書100は、制御部1、記憶部2、入力部3、第1表示部4、第2表示部5、および、一時記憶部6を備える構成となっている。
【0065】
記憶部2は、制御部1が実行する制御プログラム、OSプログラム、および、制御部1が、電子辞書100が有する各種機能を実行するときに読み出す各種データを記憶するものであり、フラッシュROM(Read Only Memory)またはハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成されるものである。記憶部2に記憶される各種データは、具体的には例えば、図1に示す、文字情報記憶部20、コンテンツ情報記憶部21、情報検索データベース群22などに記憶されている。
【0066】
文字情報記憶部20は、電子辞書100が入力された手書き文字を認識する際に利用する、マッチングのための文字形状および文字を識別する文字コードの情報を記憶するものである。コンテンツ情報記憶部21は、電子辞書100が内蔵する検索コンテンツのリストおよび各検索コンテンツに関する情報を記憶するものである。
【0067】
情報検索データベース群22は、検索コンテンツとして構成される複数のデータベースを格納するためのものである。各検索コンテンツは、入力された文字(列)とその文字(列)に対応する単語についての情報が記憶された記憶領域とを対応付けた検索テーブルおよび上記単語とその単語について検索結果として表示すべき情報とを対応付けた表示用テーブルからなり、各テーブルが情報検索データベース群22に記憶されている。
【0068】
上述の各種データの詳細については後述する。
【0069】
入力部3は、既述のとおり、電子辞書100を操作するための指示信号を入力する入力デバイスであり、入力部3は、キーボード部3a、手書きパッド部3b(ここでは、第2表示部5)、ペン3cを含んでいる。キーボード部3aには、文字を入力するための文字入力ボタン、カーソルを所定の方向に移動させるための十字ボタン、選択を決定するための決定ボタンなどが含まれていてもよい。これらの各ボタンを押下することにより、ユーザは、電子辞書100を操作することが可能となる。
【0070】
手書きパッド部3bは、選択項目および手書き文字入力領域などのGUI画面を表示する第2表示部5と一体に形成されており、ペン3cを用いて第2表示部5上に表示された選択項目を選択したり、第2表示部5上の所定領域に文字を記入したりすることにより、ユーザは、電子辞書100を操作することが可能となる。
【0071】
第1表示部4は、メイン画面を表示するものであり、主に、情報検索処理の実行結果(例えば、辞書に含まれる単語の意味、用法など)を表示するものである。第1表示部4は、例えば、例えば液晶表示装置(LCD)などで実現される。
【0072】
第2表示部5は、サブ画面を表示するものであり、主に、電子辞書100に対する指示信号の入力に関するGUI画面を表示するものである。GUI画面の具体例としては、メニュー画面、アイコン、ボタン図形、選択項目、文字入力結果、手書き文字入力領域などが挙げられる。
【0073】
一時記憶部6は、RAMなどの揮発性記憶装置にて構成され、制御部1が電子辞書100の各種機能を実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として使用される。より具体的には、ユーザにより入力された文字(列)、および、制御部1が実行した情報検索処理の実行結果などを一時的に格納することが挙げられる。
【0074】
制御部1は、電子辞書100が備える各部の各種動作を制御するものであり、機能ブロックとして、GUI表示処理部10、入力受付部11、文字認識部12、文字種決定部13、検索コンテンツ選択部14、情報検索部15、および、表示処理部16を備えている。上記機能ブロックとして示される各部は、CPU(central processing unit)がROM(read only memory)等の記憶装置に記憶されているプログラムをRAM(random access memory)等に読み出して実行することで実現できる。
【0075】
GUI表示処理部10は、GUI画面を表示するための信号を処理して、第2表示部5に出力するものである。GUI表示処理部10は、記憶部2にあらかじめ記憶されている各種GUI画面のデータを読み出して、所定のタイミングで、必要なGUI画面を表示する。
【0076】
入力受付部11は、入力部3を用いて電子辞書100に入力された信号を受け付けるものである。より具体的には、キーボード部3aのいずれかのボタンがユーザによって押下された場合には、ボタンに対応する信号が入力受付部11を介して電子辞書100の各部に伝達される。キーボード部3aから入力された信号が文字を表す文字コードである場合には、当該文字コードは文字種決定部13に伝達される。
【0077】
第2表示部5の表示画面がペン3cなどによって押下された場合には、入力受付部11は、押下された第2表示部5の位置を認識して、該位置に対応して第2表示部5の画面上に表示されているアイコンやボタンなどの表示内容に応じた信号の変換を行い、変換後の指示信号を電子辞書100の各部に伝達する。
【0078】
例えば、第2表示部5に表示されている手書き文字入力領域に、手書き文字が入力された場合には、入力受付部11は、入力された手書き文字の形状のデータを文字認識部12に伝達する。
【0079】
文字認識部12は、第2表示部5に入力された手書き文字を認識して文字を特定し、電子辞書100が識別可能な文字コードに変換するものである。文字情報記憶部20には、マッチングのための文字形状および文字を識別する文字コードの情報が記憶されている。
【0080】
例えば、文字認識部12は、入力受付部11から受信した手書き文字の形状と、文字情報記憶部20にあらかじめ記憶されている文字形状とでマッチングを行い、類似度の高い文字の順に認識文字候補を抽出する。文字認識部12は、抽出した1以上の認識文字候補の文字コードを文字種決定部13に伝達する。
【0081】
文字種決定部13は、電子辞書100に入力された文字を特定して、当該文字の文字種を決定するものである。文字種決定部13は、入力受付部11または文字認識部12から伝達された文字コードに基づいて、電子辞書100に入力された文字が何であるのかを識別し、当該文字の文字種(ひらがな、漢字、アルファベットなど)を決定する。
【0082】
例えば、あらかじめ、記憶部2において、文字コードに対応付けて文字種を表す識別子が付与された対応表が記憶されており、文字種決定部13は、上記対応表を参照して、特定した文字に対応する文字種の識別子から文字種を決定することができる。
【0083】
なお、文字認識部12が複数の認識文字候補につき、複数の文字コードを伝達してきた場合には、文字種決定部13は、認識文字候補ごとに文字種を決定し、複数の認識文字候補の中で認識率(形状が類似している割合、類似度のこと)が最も高い認識文字候補の文字種を入力された文字の文字種として決定してもよい。あるいは、認識率が最も高い認識文字候補の文字種だけを取得してもよい。
【0084】
入力された文字の文字種として文字種決定部13が決定した文字種の情報は、検索コンテンツ選択部14に伝達される。
【0085】
検索コンテンツ選択部14は、入力された文字の文字種に応じて、検索コンテンツを選択するものである。検索コンテンツとは、当該文字の入力動作に連動して行う情報検索処理に用いるデータベースのことであり、文字(列)が表す単語と該単語に対応する種々の情報とが対応付けられたものである。本実施形態では、検索コンテンツの具体例としては、国語辞典、英和辞典、漢字辞典、カタカナ語辞典、百科事典、アドレス帳などが想定されているが、これに限定されない。上述したようなデータベースのデータ構造を有する情報検索のためのあらゆるコンテンツが、本発明の電子機器において検索コンテンツとして扱われる。
【0086】
検索コンテンツ選択部14は、コンテンツ情報記憶部21に記憶されている検索コンテンツのリストを参照し、入力された文字について情報検索処理を行う際に利用する検索コンテンツを選択する。
【0087】
情報検索部15は、検索コンテンツ選択部14によって選択された検索コンテンツを情報検索データベース群22から読み出して、入力された文字について情報検索処理を実行するものである。情報検索部15は、入力された文字(列)の単語に対応する該単語についての情報を抽出し、それを検索結果として表示処理部16に伝達する。
【0088】
情報検索部15は、一つの検索コンテンツを検索する単一コンテンツ検索モードを実行する単一コンテンツ検索モジュール151(図4)と、複数の検索コンテンツを一括して検索する一括検索モードを実行する一括検索モジュール152(図4)との2つの検索モジュールを有しており、検索コンテンツ選択部14が選択した検索コンテンツの単複に応じて2つのモジュールを使い分けている。各モジュールの各検索モードにおける検索手順の詳細については後述する。
【0089】
表示処理部16は、情報検索部15が実行した情報検索処理の検索結果を表示用のデータに変換して、第1表示部4に出力するものである。これにより、第1表示部4には、ユーザが入力した文字(列)からなる単語に対応する情報が表示され、ユーザは、その検索結果を視認することができる。
【0090】
〔文字種―検索コンテンツ対応表について〕
検索コンテンツ選択部14が参照するコンテンツ情報記憶部21には、文字種に関連付けて検索コンテンツが管理されている。例えば、文字種と検索コンテンツとを対応付けた対応表(対応情報)が記憶されている。検索コンテンツ選択部14は、上記対応表を参照することにより、文字種決定部13が決定した文字種に対応する検索コンテンツを、情報検索処理に利用する検索コンテンツとして選択することができる。
【0091】
図3は、本実施形態における電子辞書100のコンテンツ情報記憶部21に記憶されている、文字種―検索コンテンツ対応表の具体例を示す図である。
【0092】
図3に示すとおり、対応表において、文字種に関連付けて検索コンテンツが管理されている。対応関係は、その文字種の文字が入力された場合に、当該入力された文字の情報検索処理に利用すべき検索コンテンツは何であるのかを示している。本実施形態では、文字種と利用すべき検索コンテンツとの関係は1対1である。したがって、検索コンテンツ選択部14は、文字種決定部13によって、入力された文字の文字種が1つ決定されると、当該文字入力に連動して実行する情報検索処理に利用する検索コンテンツを1つ選択することができる。検索コンテンツ選択部14は、文字種に応じて複数の検索コンテンツを選択してもよい。複数の検索コンテンツを選択する構成については後述する。
【0093】
〔検索コンテンツについて〕
次に、情報検索部15が情報検索処理に利用する検索コンテンツと、検索コンテンツを複数格納する情報検索データベース群22について説明する。
【0094】
図4は、情報検索データベース群22に格納される検索コンテンツの概略構成を示す図である。
【0095】
図4に示すとおり、情報検索データベース群22には、電子辞書100が内蔵する複数の検索コンテンツが記憶されている。検索コンテンツは、当該文字の入力動作に連動して行う情報検索処理に用いるデータベースのことであり、文字(列)が表す単語と該単語に対応する種々の情報とが対応付けられたものである。本実施形態では、検索コンテンツは、国語辞典、英和辞典、漢字辞典、カタカナ語辞典などの辞書類である。
【0096】
本実施形態では、各検索コンテンツは、入力された文字(列)とその文字(列)に対応する単語についての情報が記憶された記憶領域とを対応付けた検索テーブルおよび上記単語とその単語について検索結果として表示すべき情報とを対応付けた表示用テーブルからなる。具体的には、検索コンテンツ(国語辞典)43は、検索テーブルC221と表示用テーブルC222とからなる。
【0097】
なお、本実施形態では、図4に示すとおり、検索コンテンツ(辞書)と辞書が利用されるときに参照すべき検索テーブルと表示用テーブルとの関係は1対1対1である。したがって、ここでは、検索コンテンツと検索テーブルと表示用テーブルとの対応関係を示す対応表は不要である。
【0098】
図5は、検索コンテンツを構成する検索テーブルおよび表示用テーブルの具体例を示す図である。
【0099】
図5に示すとおり、検索テーブルC221は、例えば、「キーワード」と、「表示用テーブルのアドレス」とが対応付けて記憶されるデータ構造である。「キーワード」は、入力された文字(列)からなる単語を示し、「表示用テーブルのアドレス」は、当該単語についての情報が記憶された記憶領域、すなわち、表示用テーブルのアドレスを示している。
【0100】
表示用テーブルC222は、例えば、「アドレス」と、「表示用データ」とが対応付けて記憶されるデータ構造である。「アドレス」は、記憶領域のインデックスであり、「表示用データ」は、上記単語についての情報であって、表示部に検索結果として表示するための情報を示している。
【0101】
上述の検索テーブルC221および表示用テーブルC222を参照することにより、情報検索部15は、検索コンテンツ43を利用した情報検索処理を実行する。
【0102】
以下、具体例を用いて検索コンテンツ選択部14、情報検索部15の動作を説明する。
【0103】
例えば、手書き文字「亜」が第2表示部5に入力されたとすると、文字種決定部13が入力された文字の文字種を「漢字」であると決定する。検索コンテンツ選択部14は、コンテンツ情報記憶部21に記憶されている対応表(対応情報)に基づいて、「漢字」に関連付けられている検索コンテンツ43の「国語辞典」を選択する。
【0104】
情報検索部15は、まず、検索テーブルC221を参照し、入力された「亜」から始まる単語のレコードから、「亜」から始まる各単語の情報が記憶されているアドレスを「表示用テーブルのアドレス」のカラムから取得する(「2―1」と「2―2」)。次に、情報検索部15は、表示用テーブルC222において、取得されたアドレス「2―1」および「2―2」が対応付けられたレコードから、「亜」から始まる各単語の表示用データを取得する。これが検索結果となる。すなわち、「亜」の手書き文字が入力されると、漢字に対応する検索コンテンツ(国語辞典)が自動で選択され、その検索コンテンツを利用して情報検索部15によって検索が行われる。そして、単語「亜」および「亜ぐ」の意味、用法などを示す表示用データが第1表示部4に表示される。ここで、情報検索部15は、取得した各単語の表示用データを上記単語の属性に基づいてソートしてから表示処理部16に伝達してもよい。
【0105】
上記構成によれば、まず、電子辞書100は、第2表示部5にて文字の入力を受け付ける。そして、文字が入力されると、文字種決定部13によって、入力文字の文字種が決定され、検索コンテンツ選択部14によって、文字種に応じた検索コンテンツが選択される。情報検索部15が、利用すべき検索コンテンツが選択されたことによって、入力された文字について、当該検索コンテンツを利用して情報検索処理を実行することができる。
【0106】
これにより、ユーザは、手書き文字を入力するための認識する文字種の指定、および、検索コンテンツの選択を操作する必要なく、単に文字を入力するだけで、文字に対応する情報(検索結果)を得ることが可能となる。
【0107】
結果として、ユーザは煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能となる。
【0108】
〔電子辞書の処理フロー〕
図6は、本発明の実施形態における電子辞書100の処理の流れを示すフローチャートである。
【0109】
図6に示すとおり、最初に電子辞書100の電源が投入されると(あるいは、辞書アプリケーションを起動するユーザ操作を受け付けると)(S101においてYES)、GUI表示処理部10は、図7に示すように、本体30の第2表示部5に、手書き文字の入力を受け付けるための、手書き文字入力領域70を表示する(S102)。この状態で、ユーザがペン3cなどを用いて手書き文字入力領域70上に手書き文字を入力すると、入力受付部11が入力された手書き文字のデータを取得して、文字認識部12に伝達する(S103においてYES)。つまり、第1表示部4のメイン画面がメニュー画面などの文字入力動作を必要としない画面の場合でも、第2表示部5(手書きパッド部3b)は文字入力が可能な状態になっている。また、文字種を問わず、あらゆる文字を入力することができる。
【0110】
例えば、図8(a)または図8(b)に示すように手書き文字入力領域70に手書き文字が入力される。図8(a)は、第2表示部5の手書き文字入力領域70に漢字が入力されたときの第2表示部5の画面の一例を示す図であり、図8(b)は、手書き文字入力領域70にアルファベットが入力されたときの第2表示部5の画面の一例を示す図である。
【0111】
文字認識部12は、入力受付部11から伝達された文字形状のデータを、文字情報記憶部20に記憶されている文字形状のデータと比較して、認識率(類似度)が所定以上の認識文字候補を抽出する(S104)。文字認識部12は、抽出した1または複数の認識文字候補の文字コードを文字種決定部13に伝達する。ここで、抽出された認識文字候補とは、S103にてユーザによって入力された文字をどの文字として電子辞書100で扱うのかの候補を示している。
【0112】
続いて、文字種決定部13は、文字認識部12から取得した文字コードに基づいて、1以上の認識文字候補の文字種を取得する(S105)。例えば、文字情報記憶部20に記憶されている、文字コードに対応付けられた文字種情報を取得する。そして、認識文字候補が1つである場合には(S106においてNO)、その1つの認識文字候補の文字種を、S103にてユーザによって入力された文字の文字種として決定する。一方、認識文字候補が複数である場合には(S106においてYES)、複数の認識文字候補のうち、所定の条件に合致する1つの認識文字候補の文字種をS103にてユーザによって入力された文字の文字種として決定する。複数の認識文字候補から1つの認識文字候補を特定する方法については特に限定されない。例えば、認識率が最高の認識文字候補の文字種を、ユーザによって入力された文字の文字種として選択してもよい(S107)。文字種決定部13は、ユーザ入力した文字の文字種として決定した文字種の情報を検索コンテンツ選択部14に伝達する。
【0113】
次に、検索コンテンツ選択部14は、文字種決定部13から取得した文字種に対応する検索コンテンツ、ここでは辞書のコンテンツ、を選択する(S108)。すでに述べたとおり、検索コンテンツ選択部14は、コンテンツ情報記憶部21に記憶されている文字種―検索コンテンツ対応表(図3参照)を参照して、文字種決定部13が決定した文字種に対応する辞書を選択する。例えば、図3に示す例では、決定された文字種が「漢字」である場合には、検索コンテンツ選択部14は、「国語辞典」を情報検索処理に利用する辞書として選択する。選択された辞書の情報は、情報検索部15に伝達される。
【0114】
続いて情報検索部15は、検索コンテンツ選択部14によって選択された辞書を用いて、S103においてユーザによって入力された文字について情報検索処理を実行する(S109)。本実施形態では、辞書は1つだけ選択されたので、情報検索部15は、上記1つの辞書だけを直接参照して情報検索処理を実行するための単一コンテンツ検索モードを立ち上げる。
【0115】
ここで、単一コンテンツ検索モードが立ち上げられると、第1表示部4のメイン画面には、漢字で辞書を検索するモード用の表示画面が表示され、第2表示部5のサブ画面には、漢字と仮名文字の手書き文字を認識するモード用の手書き文字入力領域70が表示される(図9(a))。あるいは、入力された文字の文字種がアルファベットと認識された場合には、第1表示部4には、アルファベットを入力して辞書を検索するモード用に表示画面が表示され、第2表示部5には、アルファベットの手書き文字を認識するモード用の手書き文字入力領域70が表示される(図9(b))。
【0116】
上述のとおり、電子辞書100は、文字種が決定された後は、決定された文字種を認識するモードにて手書き文字の入力を受け付ける。例えば、図9(a)に示すとおり、文字種がひらがなまたは漢字と決定された場合には、GUI表示処理部10は、漢字と仮名文字の手書き文字を認識するモードにて手書き文字を受け付けていることを示す、認識モード情報91を第2表示部5に表示してもよい。そして、GUI表示処理部10は、第1表示部4には、漢字と仮名文字に対応する入力文字表示領域92に、認識された文字が反映されるように表示処理を行う。あるいは、図9(b)に示すとおり、文字種がアルファベットと決定された場合には、GUI表示処理部10は、アルファベットの手書き文字を認識するモードにて手書き文字を受け付けていることを示す、認識モード情報91を第2表示部5に表示してもよい。そして、GUI表示処理部10は、第1表示部4には、アルファベットに対応する入力文字表示領域93に、認識された文字が反映されるように表示処理を行う。
【0117】
なお、検索モードが複数の辞書を一度に検索する一括検索モードである場合には、そのことを示すアイコン90を表示してもよい。
【0118】
本実施形態では、情報検索部15は、S109において、図4に示すとおり、国語辞典のコンテンツである検索コンテンツ43を構成する検索テーブルC221および表示用テーブルC222を参照して、S103にて手書き入力された文字に対応する検索結果のデータを一時記憶部6に出力する。
【0119】
最後に、表示処理部16は、一時記憶部6に格納された検索結果を第1表示部4に表示する(S110)。一時記憶部6に格納される検索結果とは、入力された文字から構成される単語と、該単語の意味・用法などを示す表示用テーブルC222の表示用データとが関連付けられているデータである。
【0120】
図10(a)に示すとおり、例えば、S103において漢字(「戦」など)が手書き入力され、認識された場合には、表示処理部16は、「戦」から始まる単語の一覧(および、単語の意味・用法を一度に表示してもよい)を第1表示部4に表示する。図10(b)に示すとおり、例えば、S103においてアルファベット(「m」など)が手書き入力され、認識された場合には、表示処理部16は、「m」から始まる単語の一覧(および、単語の意味・用法を一度に表示してもよい)を第1表示部4に表示する。
【0121】
S111以降も、電子辞書100は、引き続き手書き文字入力領域70から手書き文字の入力を受け付けて情報検索処理を行う。S111〜S115の詳細については、後段の〔変形例〕にて説明する。
【0122】
上述の構成および方法によれば、情報検索を行うための辞書アプリケーションが起動すると、最初に、GUI表示処理部10が、ユーザが手書き文字を入力するための手書き文字入力領域70を第2表示部5に表示する。これにより、ユーザは、最初から検索したい単語の文字を手書き入力することができる。
【0123】
手書き文字が入力されると、文字認識部12が文字を認識し、文字種決定部13が入力された文字の文字種を決定し、検索コンテンツ選択部14が、決定された文字種に応じて情報検索処理に利用するべき辞書(検索コンテンツ)選択する。
【0124】
情報検索部15は、検索コンテンツ選択部14によって選択された辞書を用いて、入力された文字に対応する単語について、情報検索処理を実行する。情報検索部15の情報検索処理の検索結果は、表示処理部16によって、第1表示部4に表示される。
【0125】
これにより、ユーザは、利用する辞書の選択や、文字種の指定を行わなくても、最初から検索したい単語の文字を手書き入力することが可能となり、また、手書き文字を入力するだけで、該文字に対応する単語の検索結果を第1表示部4にて確認することができる。
【0126】
したがって、ユーザが煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0127】
≪実施形態2≫
実施形態1では、文字種―辞書(検索コンテンツ)、辞書―検索テーブル、および、検索テーブル―表示用テーブルの関係がすべて1対1の関係である場合の電子辞書100の構成および処理フローについて説明した。
【0128】
しかし、本発明の電子機器の構成は上記に限定されない。1つの文字種に対応する辞書が複数あってもよいし、1つの辞書は、複数の文字種に対応していてもよい。すなわち、文字種―辞書の関係は多対多であってもよい。また、1つの辞書は、複数の検索テーブルからなっていてもいし、1つの検索テーブルは、複数の辞書の少なくとも一部を構成していてもよい。すなわち、辞書―検索テーブルの関係が多対多であってもよい。
【0129】
〔検索コンテンツについて〕
図11は、本実施形態における電子辞書100の情報検索データベース群22に格納される検索コンテンツの概略構成を示す図である。
【0130】
図11に示すとおり、本実施形態では、図4に示す情報検索データベース群22と同様に、情報検索データベース群22には、電子辞書100が内蔵する複数の検索コンテンツが記憶されている。図4に示す情報検索データベース群22と異なる点は、検索コンテンツは、1つの検索テーブルおよび1つの表示用テーブルからなっているとは限らない点である。すなわち、検索コンテンツは、複数の検索テーブルからなっていてもよく、また、1つの検索テーブルは、複数の検索コンテンツの構成要素となっていてもよい。
【0131】
図11に示す例では、検索コンテンツ(辞書I)51は、検索テーブルA223(および表示用テーブルA227)と、検索テーブルB224(および表示用テーブルB228)とからなっている。また、検索テーブルB224は、検索コンテンツ51の構成要素でもあるし、検索コンテンツ(辞書III)53の構成要素でもある。このように、各辞書を利用するとき、情報検索部15は、一つの検索テーブルに限定されず、複数の検索テーブルを参照して情報検索処理を実行する。
【0132】
図11に示すデータ構造を有する情報検索データベース群22においては、検索コンテンツと、それを構成する検索テーブルとの対応関係を管理・記憶しておく必要がある。また、本実施形態では、文字種と利用する検索コンテンツとの間も多対多の関係にあり、1つの文字種に複数の検索コンテンツが管理されていてもよい。これらの対応関係の管理は、コンテンツ情報記憶部21の対応表において実現される。
【0133】
以下では、まず、本実施形態におけるコンテンツ情報記憶部21に記憶される各種対応表のデータ構造について具体例を示しながら説明する。
〔各種対応表について〕
図12は、本実施形態における電子辞書100のコンテンツ情報記憶部21に記憶されている、文字種―検索コンテンツ対応表の具体例を示す図である。
【0134】
図12に示す対応表(対応情報)において、図3に示す対応表と異なる点は、1つの文字種に対して、複数の辞書が対応付けられている点と、1つの辞書が複数の文字種に対応付けられている点である。本実施形態では、文字種と利用すべき検索コンテンツとの関係は多対多である。したがって、検索コンテンツ選択部14は、文字種決定部13によって、入力された文字の文字種が1つ決定されると、当該文字入力に連動して実行する情報検索処理に利用する検索コンテンツを1または複数選択することができる。
【0135】
例えば、ユーザによってひらがなが入力された場合には、情報検索部15が利用する辞書として、検索コンテンツ選択部14は、辞書I、辞書III、辞書IVおよび辞書Vを選択する。
【0136】
図13は、本実施形態における電子辞書100のコンテンツ情報記憶部21に記憶されている、辞書(検索コンテンツ)―検索テーブル対応表の具体例を示す図である。
【0137】
図13に示すとおり、対応表において、辞書に関連付けて、当該辞書を構成する検索テーブルが管理されている。この対応表を情報検索部15が参照することによって、情報検索部15は、検索コンテンツ選択部14によって辞書が選択されたときに、どの検索テーブルを参照するべきかを知ることができる。
【0138】
例えば、図11、図13に示す例では、辞書I(検索コンテンツ51)が検索コンテンツ選択部14によって選択された場合には、情報検索部15は、検索テーブルA223および検索テーブルB224を参照する。辞書Iおよび辞書III(検索コンテンツ51および検索コンテンツ53)が選択された場合には、情報検索部15は、上記検索テーブルに加えて、検索テーブルC225を参照する。
【0139】
図14は、電子辞書100の情報検索データベース群22に記憶されている、検索テーブルの他の例を示す図である。図15は、電子辞書100の情報検索データベース群22に記憶されている、表示用テーブルの他の例を示す図である。
【0140】
各検索テーブルのデータ構造は、図5に示す検索テーブルC221のデータ構造と同様である。
【0141】
図14に示すとおり、本実施形態では、単語の文字種に応じて検索テーブルが記憶されている。具体的には、検索テーブルA223は、入力された文字(単語)の文字種がすべてひらがなの場合に情報検索部15によって専ら利用される。検索テーブルB224は、入力された文字が漢字の場合に専ら利用される。検索テーブルC225は、入力された文字がアルファベットの場合に専ら利用される。検索テーブルD226は、入力された文字が数字の場合に専ら利用される。
【0142】
情報検索データベース群22に記憶される検索テーブルは、上述の4つのテーブルに限定されず、検索テーブルEをはじめ、その他の検索テーブルが任意の数記憶されていてもよい。
【0143】
図15に示すとおり、本実施形態では、検索テーブルと1対1の関係で、表示用テーブルが記憶されている。各表示用テーブルのデータ構造は、図5に示す表示用テーブルC222のデータ構造と同様である。
【0144】
具体的には、検索テーブルA223に対応して表示用テーブルA227が、検索テーブルB224に対応して表示用テーブルB228が、検索テーブルC225に対応して表示用テーブルC229が、検索テーブルD226に対応して表示用テーブルD230が記憶されている。
【0145】
情報検索データベース群22に記憶される表示用テーブルは、上述の4つのテーブルに限定されず、表示用テーブルEをはじめ、その他の表示用テーブルが任意の数記憶されていてもよい。
【0146】
情報検索部15は、検索コンテンツ選択部14によって選択された辞書に対応するすべての検索テーブル(および表示用テーブル)を参照して、検索結果を導出する。選択された辞書が複数の場合には、辞書ごとに対応する検索テーブルを参照する。
【0147】
〔電子辞書の処理フロー2〕
図16は、本発明の他の実施形態における電子辞書100の処理の流れを示すフローチャートである。本実施形態では、情報検索部15は、複数の検索テーブルからなる複数の辞書を一括で検索する一括検索モードにて情報検索処理を実行する。
【0148】
S201における、手書き入力された文字の文字種が決定されるまでの処理(文字種決定処理)は、図6に示すS101〜S107と同様であるのでここでは説明を省略する。
【0149】
S101〜S107の手順にて、手書き入力された文字の文字種が決定されると、検索コンテンツ選択部14は、図12に示す、コンテンツ情報記憶部21の文字種―検索コンテンツ対応表を参照し、決定された文字種に対応する辞書を選択する(S202)。例えば、文字種が「漢字」と決定されると、図12に示す例では、検索コンテンツ選択部14は、辞書I、辞書IV、辞書Vを選択する。
【0150】
ここで、検索コンテンツ選択部14が1つの辞書を選択した場合には(S203においてNO)、情報検索部15は、図6に基づいて説明した手順(単一コンテンツ検索モード)にて、情報検索処理を実行する(図6のS109)。
【0151】
一方、検索コンテンツ選択部14が上述の例のように複数の辞書を選択した場合には(S203においてYES)、情報検索部15は、一括検索モードにて情報検索処理を開始する(S204)。ここでは、辞書I、辞書IV、辞書Vの3つの辞書の一括検索を実行する。情報検索処理とは、入力された文字(単語)について、辞書を構成するすべての検索テーブルとそれに対応する表示用テーブルとを参照し、第1表示部4に表示すべき検索結果を表示用テーブルから抽出することである。
【0152】
まず、情報検索部15は、図13に示す、コンテンツ情報記憶部21の辞書―検索テーブル対応表を参照して、選択された辞書において使用すべき検索テーブルを特定する(S205)。辞書I、辞書IV、辞書Vの3つの辞書のそれぞれについて、検索テーブルを一気に特定してもよいし、まず、辞書Iの検索テーブルを特定して情報検索処理を実行してから、同じように、辞書IVの検索テーブルの特定を続行するという手順であってもよい。ここでは、情報検索部15は、まず辞書Iについて、検索テーブルAおよび検索テーブルBを使用すべき検索テーブルとして特定する。続いて、情報検索部15は、特定した検索テーブルおよび表示用テーブルを参照して、入力された文字(単語)に対応する意味・用法を表示用テーブルから抽出する(S206)。情報検索部15は、抽出した検索結果を一時記憶部6に保存する(S207)。このとき、検索結果を、辞書、検索テーブルを識別するための識別子を関連付けて記憶しておくことが好ましい。
【0153】
ここで、1つの辞書につき、すべての検索テーブルおよび表示用テーブルについて情報検索処理を行ったか否かを確認する(S208)。例えば、辞書Iにつき、検索テーブルAまでしか参照していない場合は(S208においてNO)、S206に戻り、検索テーブルBおよび表示用テーブルBを参照して情報検索処理を繰り返す。辞書Iにつき、すべての検索テーブルおよび表示用テーブルについて情報検索処理が終了している場合には(S208においてYES)、次の辞書について情報検索処理を繰り返す。
【0154】
具体的には、検索コンテンツ選択部14が、辞書I、辞書IV、辞書Vの3つの辞書を選択したので、情報検索部15は、3つの辞書すべてについて情報検索処理が完了していなければ(S209においてNO)、次の辞書(例えば、辞書IV)についてS205〜S207の情報検索処理を繰り返す。
【0155】
情報検索処理を繰り返した結果、3つの辞書すべてについて情報検索処理が完了したら(S209においてYES)、情報検索部15は、一時記憶部6に格納しておいた検索結果を表示処理部16に伝達する(S210)。ここで、情報検索部15は、検索結果を検索テーブルごとにソートして表示処理部16に出力してもよいし、辞書ごとかつ検索テーブルごとにソートして表示処理部16に出力してもよい。
【0156】
こうして、すべての辞書のすべて検索テーブルについて情報検索処理が実行され、検索結果が出力されると一括検索モードによる情報検索処理が終了する(S211)。
【0157】
最後に、表示処理部16が検索結果を第1表示部4に表示する(S212)。本実施形態においても、図6に示すS111〜S115と同様に、手書き文字をさらに受け付けるための文字入力GUI画面表示処理を実行してもよい。ただし、S113においてYESのときは、S108ではなくS202のステップに戻る。また、S115においてYESの場合は、S109ではなくS204の一括検索モード開始ステップに戻る。
【0158】
上述の方法によれば、ユーザが辞書を選択する前に、最初から検索したい単語の文字を手書き入力することができる。そして、入力された手書き文字の文字種に応じて辞書が複数選択される。
【0159】
辞書が複数選択された場合には、各々の辞書について検索テーブルを検索し、入力された文字について情報検索処理を実行する。
【0160】
これにより、ユーザは、利用する辞書の選択や、文字種の指定を行わなくても、最初から検索したい単語の文字を手書き入力することが可能となり、また、手書き文字を入力するだけで、該文字に対応する単語の検索結果を第1表示部4にて確認することができる。また、検索に利用する辞書が複数ある場合にも、一括検索モードにて情報検索処理に対応することが可能となる。したがって、ユーザは、利用したい辞書が複数あっても、それらを選択する操作を行うことなく複数の辞書を検索した検索結果を、手書き文字を最初に入力するだけで得ることが可能となる。
【0161】
したがって、ユーザが煩雑な操作を必要とすることなく検索を行うことが可能になるという効果を奏する。
【0162】
≪変形例≫
〔決定された文字種(文字認識モード)を変更する〕
電源投入時(辞書アプリケーション起動時)に、手書き文字の入力をトリガとして実行される初回の文字種決定処理および情報検索処理の後は、S105またはS107にて決定された文字種をユーザが任意に変更できるようにしてもよい。初回手書き文字認識処理S106において認識文字候補が複数あった場合、ユーザが入力したつもりの文字種と、文字種決定部13が決定した文字種とが一致しない場合がある。そこで、認識文字候補が複数あった場合には、2回目の情報検索処理を開始するときの、手書き文字入力の受付時に、文字の認識モード(文字種決定部13が決定した文字種)をユーザが意図する文字種に変更できるようにすることが好ましい。
【0163】
より詳細には、初回の情報検索処理が終わった図6のS111(または図16のS212)以降において、GUI表示処理部10は、これまで決定されていた文字種をユーザが任意に変更するためのGUI画面を表示する。
【0164】
以下、文字種(文字の認識モード)をユーザが変更するための電子辞書100の構成および処理の流れについて、図6(S111〜S115)および図17を参照しながら以下に説明する。
【0165】
表示処理部16が情報検索処理の検索結果を第1表示部4に表示すると(S110)、GUI表示処理部10は、第2表示部5に、次の手書き文字を受け付けるための手書き文字入力領域70を表示する処理を続行する。GUI表示処理部10は、S110において表示された検索結果が初回の文字種決定処理および情報検索処理によるものである場合であって、初回の文字種決定処理において取得した文字種が複数(S106においてYES)であった場合には(S111においてNO)、S104の文字認識処理において認識文字候補となった文字のうち、S107で選択されなかった他の認識文字候補をユーザが選択可能に第2表示部5上に表示する(S112)。図17(a)に示すとおり、GUI表示処理部10は、第2表示部5の候補表示領域111に、他の認識文字候補をユーザが選択できるように表示する。
【0166】
ここで、初回認識された文字がユーザの意図する文字(文字種)ではなかった場合に、ユーザが候補表示領域111に表示された認識文字候補の中から、初回認識された文字とは異なる文字種の認識文字候補を選択する操作を行うと(S113においてYES)、検索コンテンツ選択部14は、S108に戻って、新たにユーザによって選択された認識文字候補の文字種に対応する辞書を選択する。そして、これにしたがって、情報検索部15が情報検索処理を実行し(2回目のS109)、表示処理部16が検索結果を第1表示部4に表示する(2回目のS110)。例えば、S113において、図17(b)に示すとおり、候補表示領域111の中の「m」が選択されると、文字種が漢字からアルファベットに変更され、検索コンテンツ選択部14がアルファベットに対応する辞書を選択して、情報検索部15による情報検索処理が実行される。そして、2回目のS110において、アルファベット「m」についての検索結果が第1表示部4に表示される(図17(b))。
【0167】
続いて、GUI表示処理部10は、S111移行において再び手書き文字入力領域70を表示する処理を続行する。ここでは、GUI表示処理部10は、2回目の検索結果が表示されており、初回でないということはユーザの意図が確実に反映された情報検索処理が行われていると判断して(S111においてYES)、現在決定されている文字種の文字入力を受け付けるための手書き文字入力領域70を表示する(S114)。例えば、S113において文字種はアルファベットが選択されたので、図17(c)に示すとおり、GUI表示処理部10は、アルファベットの手書き文字を認識するモードにて手書き文字入力領域70を表示する。ここで、GUI表示処理部10は、現在の認識モードがアルファベットであることを示す認識モード情報112を表示してもよい。
【0168】
この後、文字種が同種の別の認識文字候補が選択されたり、または、手書き文字入力領域70に新たな手書き文字が入力されたりした場合には(S115においてYES)、S109に戻り、現在選択されている辞書を利用して情報検索部15が情報検索処理を繰り返す。S115において、文字種の変更を伴って文字入力が行われた場合には、S108に戻って、辞書の選択から繰り返される。
【0169】
なお、他の認識文字候補がすべて初回認識された認識文字候補の文字種と一致する場合は、すでにユーザが意図する文字種になっていると判断して、S111からS112へ移行してもよい。
【0170】
上記方法によれば、初回の文字種決定処理がユーザの意図する文字種でなかったために、意図する検索結果が得られなかった場合でも、2回目以降の検索を始めるときに、ユーザは意図する文字種(文字認識モード)に変更できるので、意図する検索結果を得ることが可能となる。
【0171】
〔文字種―検索テーブル対応表について〕
上述の実施形態では、検索コンテンツ選択部14は、文字種―検索コンテンツ(辞書)対応表および辞書―検索テーブル対応表の両方を用いて、文字種に基づいて、情報検索部15が参照するべき検索テーブルを特定したが、本発明の電子辞書100は上記構成に限定されない。
【0172】
コンテンツ情報記憶部21は、文字種と検索テーブルとを直接対応付けた対応表、すなわち、文字種―検索テーブル対応表を記憶していてもよい。検索コンテンツ選択部14は、文字種―検索テーブル対応表を参照し、決定された文字種に基づいて、情報検索部15が利用するべき検索テーブルを特定して、情報検索部15に指示する。
【0173】
また、1つの文字種について、複数の検索テーブルがあってもよく、例えば、文字種ひらがなに対し、ひらがなのインデックスを有する検索テーブルが複数種類対応付けられていてもよい。
【0174】
図18は、コンテンツ情報記憶部21に記憶される文字種―検索テーブル対応表180の具体例と、情報検索データベース群22に記憶される検索テーブル群181の具体例とを示す図である。
【0175】
図18に示すとおり、文字種―検索テーブル対応表180において、検索テーブルが文字種に直接関連付けて記憶されている。例えば、文字種「ひらがな」には、情報検索部15が利用すべき検索テーブルとして、検索テーブルA‐1、検索テーブルA‐2が関連付けられている。
【0176】
一方、情報検索データベース群22には、検索テーブル群181が記憶されている。具体的には、検索テーブルA‐1、A‐2、B、さらに、図示しないが、検索テーブルC、D‐1、D‐2、E・・・が記憶されている。
【0177】
検索コンテンツ選択部14は、文字種がひらがなに決定された場合には、検索テーブルA‐1、検索テーブルA‐2を特定して、情報検索部15に指示する。情報検索部15は、図18に示す、検索テーブル群181の中から、検索テーブルA‐1、検索テーブルA‐2を選んで情報検索処理を実行する。
【0178】
〔アドレス帳の宛先検索〕
上述の各実施形態では、本発明の電子機器を、電子辞書100として実現し、単語の意味用法を検索するユースケースを例に挙げて説明したが、本発明の電子機器の用途は、これに限定されない。本発明の電子機器は、入力された文字に対応する情報を内蔵するデータベースから検索する情報検索機能を備えたあらゆる電子機器に適応できる。
【0179】
例えば、アドレス帳(データベース、検索コンテンツ)を内蔵する電子機器(パソコン、携帯電話機、PDAなど)において、宛先情報を検索する場合にも、本発明の電子機器を適用することが可能である。
【0180】
以下では、本発明の電子機器としての、アドレス帳の宛先検索を行う携帯電話機の構成および動作について説明する。
【0181】
図19は、本発明の携帯電話機においてアドレス帳の宛先検索に使用される、文字種―検索テーブル対応表190の具体例と、検索テーブル群191の具体例と、表示用テーブル192の具体例とを示す図である。
【0182】
図19に示す文字種―検索テーブル対応表190は、携帯電話機のコンテンツ情報記憶部21に記憶されている。
【0183】
図19に示すとおり、文字種―検索テーブル対応表190において、検索テーブルが文字種に直接関連付けて記憶されている。例えば、文字種「ひらがな」には、情報検索部15が利用すべき検索テーブルとして、検索テーブルAが関連付けられている。
【0184】
一方、情報検索データベース群22には、検索テーブル群191および表示用テーブル192が記憶されている。具体的には、検索テーブル群191としては、4種類の文字種の各々に対応する検索テーブルA、B、C、Dが記憶されており、各検索テーブルに関連付けられた1つの表示用テーブル192が記憶されている。図19に示すとおり、検索テーブル―表示用テーブルの関係は、1対1に限定されず、多対1であってもよい。あるいは、1対多であってもよいし、多対多であってもよい。
【0185】
検索コンテンツ選択部14は、文字種がひらがなに決定された場合には、検索テーブルAを特定して、情報検索部15に指示する。情報検索部15は、検索テーブル群191の中から、検索テーブルAを利用して情報検索処理を実行し、表示用データを求める。
【0186】
情報検索部15が特定した表示用データを表示処理部16が携帯電話機の表示部に表示する。
【0187】
これにより、ユーザは文字種を選ばず、どの文字を入力しても宛先検索を開始することが可能となる。
【0188】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0189】
上述した各実施形態では、表示部を複数備える電子辞書100について説明したが、本発明の電子辞書100は、これに限定されない。検索結果を表示する領域と、手書き文字を入力するための手書き文字入力領域70とが、1つの表示部に表示されてもよい。また、電子辞書100の入力受付部11は、必ずしも手書き文字の入力を受け付ける機能を備えていなくてもよく、キーボード部3aなどから入力される文字コードを入力受付部11が受け付けることによって、文字種決定部13が当該入力された文字コードが示す文字の文字種を決定してもよい。
【0190】
また、上述した各実施形態では、電子辞書100の電源投入時または辞書アプリケーション起動時に文字入力可能な手書き文字入力領域70が表示される構成としたが、これに限定されず、例えば、電子辞書100の電源がオフの状態において、第2表示部5に何らかの手書き文字が入力された場合に、電子辞書100が、それをトリガとして、電源オンの動作から情報検索処理を開始する構成としてもよい。
【0191】
最後に、電子辞書100(携帯電話機/電子機器)の各ブロック、特に、GUI表示処理部10、文字種決定部13、検索コンテンツ選択部14および情報検索部15は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0192】
すなわち、電子辞書100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである電子辞書100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記電子辞書100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0193】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0194】
また、電子辞書100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0195】
本発明の電子機器は、入力された文字に対応する情報を内蔵するデータベースから検索する情報検索機能を備えた各種電子機器に適応できる。
【図面の簡単な説明】
【0196】
【図1】本発明の実施形態における電子辞書(電子機器)の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態における電子辞書の外観を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における電子辞書のコンテンツ情報記憶部に記憶されている、文字種―検索コンテンツ対応表の具体例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における電子辞書の情報検索データベース群に格納される検索コンテンツの概略構成を示す図である。
【図5】検索コンテンツを構成する検索テーブルおよび表示用テーブルの具体例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態における電子辞書の処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】初回検索時(電源投入時またはアプリケーション起動時)に表示される各表示部の画面の具体例を示す図である。
【図8】(a)は、第2表示部の手書き文字入力領域に漢字が入力されたときの画面の具体例を示す図であり、(b)は、第2表示部の手書き文字入力領域にアルファベットが入力されたときの画面の具体例を示す図である。
【図9】(a)は、手書き入力された文字が漢字と認識されたときに遷移する検索画面の具体例を示す図であり、(b)は、手書き入力された文字がアルファベットと認識されたときに遷移する検索画面の具体例を示す図である。
【図10】(a)は、認識された漢字についての検索結果を表示する画面の具体例を示す図であり、(b)は、認識されたアルファベットについての検索結果を表示する画面の具体例を示す図である。
【図11】本発明の他の実施形態における電子辞書の情報検索データベース群に格納される検索コンテンツの概略構成を示す図である。
【図12】本発明の他の実施形態における電子辞書のコンテンツ情報記憶部に記憶されている、文字種―検索コンテンツ対応表の具体例を示す図である。
【図13】本発明の他の実施形態における電子辞書のコンテンツ情報記憶部に記憶されている、辞書―検索テーブル対応表の具体例を示す図である。
【図14】本発明の他の実施形態における電子辞書の情報検索データベース群に記憶されている、検索テーブルの例を示す図である。
【図15】本発明の他の実施形態における電子辞書の情報検索データベース群に記憶されている、表示用テーブルの例を示す図である。
【図16】本発明の他の実施形態における電子辞書の処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】(a)〜(c)は、2回目以降の検索時に表示される各表示部の検索画面の具体例を示す図である。
【図18】本発明の他の実施形態におけるコンテンツ情報記憶部に記憶される文字種―検索テーブル対応表の具体例と、情報検索データベース群に記憶される検索テーブル群の具体例とを示す図である。
【図19】本発明の携帯電話機においてアドレス帳の宛先検索に使用される、文字種―検索テーブル対応表の具体例と、検索テーブル群の具体例と、表示用テーブルの具体例とを示す図である。
【図20】従来技術を示すものであり、従来の電子辞書において検索結果が得られるまでの、ユーザ操作および電子辞書の処理の流れを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0197】
1 制御部
2 記憶部
3 入力部
3a キーボード部
3b 手書きパッド部
3c ペン
4 第1表示部
5 第2表示部
6 一時記憶部
10 GUI表示処理部(操作画面表示処理手段)
11 入力受付部
12 文字認識部(文字認識手段)
13 文字種決定部(文字種決定手段)
14 検索コンテンツ選択部(データベース選択手段)
15 情報検索部(情報検索手段)
16 表示処理部
20 文字情報記憶部
21 コンテンツ情報記憶部(対応情報記憶部)
22 情報検索データベース群
30 本体
31 蓋体
100 電子辞書(電子機器)
151 単一コンテンツ検索モジュール(単一データベース検索モジュール)
152 一括検索モジュール
180 検索テーブル対応表
181 検索テーブル群
190 検索テーブル対応表
191 検索テーブル群
192 表示用テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器において、
文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で表示部に表示する操作画面表示処理手段と、
上記操作画面表示処理手段が表示した操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定手段と、
上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定手段が決定した文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択手段と、
上記データベース選択手段が選択した少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索手段とを備えていることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
上記操作画面表示処理手段は、手書き文字を入力するための操作画面を上記表示部に表示し、
当該電子機器は、上記操作画面を介して入力された手書き文字を認識する文字認識手段をさらに備えており、
上記文字種決定手段は、上記文字認識手段が認識した文字の文字種を決定することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
上記文字認識手段は、
上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び上記操作画面を介して入力された手書き文字を認識する際には、
上記文字種決定手段によって決定された文字種に限定して手書き文字を認識することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
上記操作画面表示処理手段は、
上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び手書き文字を入力するための操作画面を表示する際に、
上記文字認識手段が、前回入力された手書き文字の認識時に、文字種の異なる複数の認識文字候補を出力した場合に、当該複数の認識文字候補を選択可能な状態で表示部に表示し、
上記文字種決定手段は、決定していた文字種を、選択された上記認識文字候補の文字種に変更することを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
上記操作画面表示処理手段は、
上記文字種決定手段によって上記手書き文字の文字種が決定された後に、再び手書き文字を入力するための操作画面を表示するとともに、上記文字種決定手段によって決定された文字種の情報を表示することを特徴とする請求項3または4に記載の電子機器。
【請求項6】
上記情報検索手段は、データベース選択手段によって選択されたデータベースが複数ある場合には、一括検索モジュールを起動し、
上記一括検索モジュールは、
データベース選択手段によって選択されたデータベースごとに、上記入力された文字に対応する情報を検索して、その検索結果をデータベースごとに出力し、
上記選択されたデータベースについて情報検索が完了した場合に、
上記選択されたデータベースごとに出力した検索結果を上記表示部に表示することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
上記情報検索手段は、データベース選択手段によって選択されたデータベースが1つである場合には、単一データベース検索モジュールを起動し、
上記単一データベース検索モジュールは、
データベース選択手段によって選択された1つのデータベースから、上記入力された文字に対応する情報を検索して、その検索結果を上記表示部に表示することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
上記操作画面表示処理手段は、
上記操作画面に加えて、該操作画面を介して入力された文字を、上記表示部における入力文字表示領域に表示する際、
上記文字種決定手段によって決定された文字種に対応する入力文字表示領域に、上記入力された文字を表示することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
入力された文字に対応する情報を、複数のデータベースから検索する検索機能を備えた電子機器における情報検索方法であって、
文字を入力するための操作画面を、文字入力が可能な状態で上記電子機器の表示部に表示する操作画面表示処理ステップと、
上記操作画面表示処理ステップにて表示された操作画面を介して入力された文字の文字種を決定する文字種決定ステップと、
上記文字種と上記複数のデータベースとの対応関係を示す対応情報を記憶する対応情報記憶部を参照して、上記文字種決定ステップにて決定された文字種に対応するデータベースを、上記複数のデータベースのうちから少なくとも1つ選択するデータベース選択ステップと、
上記データベース選択ステップにて選択された少なくとも1つのデータベースから、上記操作画面を介して入力された文字に対応する情報を検索する情報検索ステップとを含むことを特徴とする情報検索方法。
【請求項10】
コンピュータを、請求項1から8までのいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項11】
請求項10に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2010−3181(P2010−3181A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−162457(P2008−162457)
【出願日】平成20年6月20日(2008.6.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】