説明

電子機器、操作制御方法、該操作制御方法を実行するプログラム、及び、該プログラムを記録する記録媒体

【課題】操作性良く入力モードを変更し、所望の単語を自由に処理可能とする。
【解決手段】少なくとも1つの単語を表示するタッチパネル4と、タッチパネル4への操作を検出する操作検出手段7と、操作検出手段7によって検出された操作に基づいて、単語を取得する単語取得手段7と、操作検出手段7によって検出された操作の種類を判別する操作判別手段7と、操作判別手段7によって判別された操作の種類に応じて異なる入力モードに設定するモード設定手段7とを備えた構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、操作制御方法、該操作制御方法を実行するプログラム、及び、該プログラムを記録する記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1には、ペン内蔵感知手段で付属ペンが内蔵されているかを感知し、その結果を基に、ペン入力モードと指入力モードを切り替えるようにした携帯型情報端末器が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、指による項目選択入力の際、正方向検出と逆方向検出から座標を検出することにより、接触面積の広い場合でも、正確に入力することができるようにしたタッチパネル制御回路が開示されている。
【0004】
さらに、特許文献3には、面への圧力によって生じる抵抗値が1点への圧力による抵抗値よりも小さいことを利用し、抵抗値を予め測定しておいた閾値と比較することにより、いずれのタイプの接触かを判定するようにした接触入力識別方法が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平7−306833号公報
【特許文献2】特開平11−345089号公報
【特許文献3】特開平11−232034号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1では、ペンが内蔵でき、そのペンを検出できる構成が必須である。ペンの取出後にモードを切り替えるためには、再びペンを元の位置に内蔵し直さなければならず、操作が煩わしい。
【0007】
また、前記特許文献2では、指で操作する際の接触面積の大きさに拘わらず検出可能な構成が開示されるだけである。操作が何によって行われたかを識別可能とするための構成は開示されていない。
【0008】
さらに、前記特許文献3では、点接触と面接触とを判別し、ペンによる入力と、消しゴムによる消去とにそれぞれ切り替えることができるに過ぎない。
【0009】
そこで、本発明は、操作性良く入力モードを変更し、所望の単語を自由に処理することのできる、電子機器、操作制御方法、プログラム、及び、記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
電子機器を、
少なくとも1つの単語を表示するタッチパネルと、
前記タッチパネルへの操作を検出する操作検出手段と、
前記操作検出手段によって検出された操作に基づいて、前記単語を取得する単語取得手段と、
前記操作検出手段によって検出された操作が第1操作手段による操作であるのか、あるいは、第2操作手段による操作であるのかを判別する操作判別手段と、
前記操作判別手段により第1操作手段による操作であると判別された場合、簡易入力モードに設定し、第2操作手段による操作であると判別された場合、詳細入力モードに設定するモード設定手段と、
を備えた構成としたものである。
【0011】
ここで、簡易入力モードとは、簡単な操作により、必要な入力を行うことを可能とするモードを意味する。例えば、タッチパネルを指で操作する場合、手書きによる文字入力は難しいので、候補となる単語を一覧表示する等により操作しやすくしたモード等が該当する。また、詳細入力モードとは、手書きによる文字入力等、指等では操作が困難な入力を行うためのモードを意味する。但し、詳細な入力が可能という意味であり、タッチパネル上のボタンを選択する等、簡易な入力を含めるようにしてもよい。
【0012】
この場合、前記操作判別手段によって判別可能な操作の種類には、操作する手段自体が異なる場合と、操作する方法が異なる場合とが含まれる。操作する手段を判別する手段としては、タッチパネルをタッチ操作した際の面積を算出する方法、例えば、圧力方式、静電容量方式、光学方式、画像方式等により検出する方法が利用できる。
【0013】
前記構成により、特別な機構を必要とすることなく、タッチパネルを操作する対象物(指やペン等)の違いや、操作方法(シングルタッチ、ダブルタッチ等)の操作種類の違いだけで、異なる入力モードに切り替えることができる。そして、第1操作手段による操作のみによって、単語取得手段により所望の単語を取得することができる。また、ユーザは、別途、ペン等の操作手段を取り出してタッチパネルを操作しなくても、例えば、身体の一部である指で操作することができるので、操作性を高めることが可能となる。また、詳細な入力が必要であれば、ペン等を使用してタッチパネルを操作するだけで、自動的に詳細入力モードに変換することができるので、非常に使い勝手がよい。
【0014】
類語辞書データを記憶する記憶手段と、
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第2指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語に基づいて、前記記憶手段に記憶した類語辞書データを検索し、該当する類語を抽出する類語抽出手段と、
前記類語抽出手段によって抽出された類語を、前記タッチパネルに表示する表示制御手段と、
をさらに備えるのが好ましい。
【0015】
この構成により、第1操作手段による2段階の指示動作のみによって所望の単語を選択して類語に変換することができ、優れた操作性を発揮させることが可能である。
【0016】
国語辞書データを記憶する記憶手段と、
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第3指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語の詳細情報を、前記タッチパネルに表示する詳細情報表示手段を、さらに備えるのが好ましい。
【0017】
この構成により、第1操作手段による2段階の指示動作のみによって選択した単語の詳細情報を表示させることができる。このため、例えば、類語に変換等する際に、一旦、その意味内容を確認することができ、ユーザの使い勝手を格段に向上させることが可能となる。
【0018】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第4指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語を含む例文を、前記タッチパネルに表示する例文表示手段を、さらに備えるのが好ましい。
【0019】
この構成により、第1操作手段による2段階の指示動作のみによって選択した単語の例文をも表示させることができるので、ユーザのニーズに合致し、使い勝手を格段に向上させることが可能となる。
【0020】
なお、前記操作判別手段としては、例えば、温度センサ等により、指とペンを判別可能とするものを含めるようにしてもよい。また、RFID(Radio Frequency Identification)、無線メモリチップ等の無線技術により操作手段を判別可能としてもよい。
【0021】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、
操作制御方法を、
タッチパネルに少なくとも1つの単語を表示する表示ステップと、
前記タッチパネルへの操作を検出する操作検出ステップと、
前記操作検出ステップで、検出された操作に基づいて、前記単語を取得する単語取得ステップと、
検出された操作が第1操作手段による操作であるのか、あるいは、第2操作手段による操作であるのかを判別する操作判別ステップと、
前記第1操作手段による操作であると判断された場合、簡易入力モードに設定し、前記第2操作手段による操作であると判断された場合、詳細入力モードに設定するモード設定ステップと、
で行うようにしたものである。
【0022】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第2指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語に基づいて類語辞書データを検索し、該当する類語を抽出する類語抽出ステップと、
抽出された類語を、前記タッチパネルに表示する表示制御ステップと、
をさらに含むようにするのが好ましい。
【0023】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第3指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語の詳細情報を、前記タッチパネルに表示する詳細情報表示ステップを、さらに含むようにするのが好ましい。
【0024】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第4指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語を含む例文を、前記タッチパネルに表示する例文表示ステップを、さらに含むようにするのが好ましい。
【0025】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、プログラムを、前記操作制御方法の各ステップを含むものとしたものである。
【0026】
また、本発明は、前記課題を解決するための手段として、記録媒体に、前記プログラムを記録したものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、タッチパネルの操作を判別し、入力モードを自動変更可能としたので、ユーザは操作方法を意識することなく、自然な動作で所望の入力を行うことができ、操作性を格段に向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。
【0029】
(構成)
図1は、本実施形態に係る電子機器のブロック図を示す。この電子機器は、大略、入力装置1、表示装置2、及び、制御装置3を備える。
【0030】
入力装置1は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等のほか、電子辞書であれば、各種キーが該当する。また、音声入力装置を含めてもよい。
【0031】
表示装置2は、タッチパネル4を備える。ここでは、タッチパネル4には、指及びペンのいずれの入力でも可能なアナログ抵抗膜方式のものが採用されている。また、圧力検出方式、静電容量方式、超音波表面弾性波方式、赤外線遮光方式、電磁誘導方式、画像認識方式等の他の方式のものを採用することも可能である。但し、電磁誘導方式の場合、磁界を発生可能な特別なペンを使用する必要があり、又、指を認識できるように圧力センサ等、別途、構成に工夫が必要である。
【0032】
制御装置3は、ROM5(Read Only Memory)、RAM6(Random Access Memory)、及び、CPU7(Central Processing Unit)を備える。但し、記憶装置として、ハードディスク等の他の記憶媒体を備えた構成としてもよい。
【0033】
ROM5には、各種辞書データ8のほか、制御プログラム9等が格納されている。辞書データとしては、英語辞書データ12(英和、和英、英英辞書)、英語例文辞書データ13、英語類語辞書データ14等のデータベースが含まれる。また、翻訳データ15(例えば、第1言語から第2言語に翻訳する際のルール(文法)を定めたものや、過去の翻訳文書等)のデータベースも格納されている。
【0034】
RAM6には、入力テキスト記憶領域16、翻訳テキスト記憶領域17、候補単語記憶領域18、候補例文記憶領域19等が確保されている。
【0035】
CPU7は、表示装置2でのタッチ操作が何でなされたのかを判断し、この表示装置2での入力や入力装置1からの入力に基づいて、ROM5に記憶させた各種プログラムを実行し、辞書データでのデータの検索、データの抽出、RAM6の各記憶領域へのデータの格納、表示装置2への表示等の制御を実行する。
【0036】
なお、前記電子機器には、音声出力手段としてスピーカ等を備えてもよい。この場合、ROM5には、翻訳文等のテキストデータを音声に変換するための音声出力用のプログラムを格納しておけばよい。
【0037】
(動作)
次に、前記構成の電子機器の動作について説明する。但し、以下の説明では、電子辞書で日本語を英語に翻訳させる場合について言及するが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、音声により日本語を入力し、表示させた日本語を修正する場合や、他の言語間で翻訳する場合等が含まれる。
【0038】
(翻訳処理)
まず、キーボード、タッチパネル4、各種キー、あるいは、音声入力装置により日本語テキスト(和文)を入力する(ステップS1)。入力された和文は、入力テキスト記憶領域16に格納される。そして、入力された和文を英文に翻訳処理する(ステップS2)。英文への翻訳では、翻訳データ15を参照し、従来周知の方法(機械翻訳)により行い、翻訳結果(英文)を翻訳テキスト記憶領域17に格納し、入力した和文と、翻訳後の英文とを表示装置2に表示させる(ステップS3:表示ステップ)。
【0039】
(単語選択処理)
ここで、タッチパネル4が操作されるまで待機する(ステップS4:操作検出ステップ)。タッチパネル4へのタッチ操作(第1指示動作:図5参照)は、ユーザが表示された英文を見て、後述する処理を希望する単語に対して行われる。そこで、まず、タッチパネル4が操作されれば、その操作によってタッチ操作された位置を含む所定領域内に位置する単語を取得する(ステップS5:単語取得ステップ)。このとき、取得された単語を反転表示し、他の単語と識別可能な状態とする。但し、単語取得ステップは、第1指示動作ではなく、後述する、簡易モード入力処理又は詳細モード入力処理のいずれかに移行した後、再度、所望の単語がタッチ操作されることにより実施してもよい。この場合、前記ステップS5では、希望する単語ではなく、画面のいずれをタッチ操作しても、その操作が何によってなされたのかを判別するようにすればよい。
【0040】
続いて、タッチパネル4への操作が何によって行われたかを判断する(ステップS6:操作判別ステップ)。ここでは、タッチパネル4へのタッチ操作が指又はペンで行われることを前提としており、両者の判別は次のようにして行う。
【0041】
(操作手段判別処理)
すなわち、タッチパネル4がアナログ抵抗膜方式である場合、フィルムとガラスの各対向面に形成した透明導電膜の導通状態(抵抗の違い)に基づいて、指によるタッチ操作であるのか、ペンによるタッチ操作であるのかを判別する(例えば、特開平11−232034号公報参照)。また、タッチパネル4が圧力検出方式である場合、タッチパネル4を操作した際に圧力が変化する領域を検出するもの(例えば、マトリックス状に配置した多数の圧力センサ)を使用し、圧力センサからの入力信号に基づいて判別すればよい。前述したその他の方式でも、それぞれの方式に適した方法でタッチパネル4の操作手段を判別すればよい。
【0042】
そして、前記ステップS6で、タッチパネル4の操作が指で行われたと判断すれば、簡易モード入力処理を実行し、ペンで行われたと判断すれば、詳細モード入力処理を実行する(モード設定ステップ)。
【0043】
(簡易モード入力処理)
まず、簡易モード入力処理について説明する。簡易モード入力処理では、反転表示された単語に対して、次にどのような操作がなされたかによってその後の処理内容が相違する。
【0044】
すなわち、図6に示すように、反転表示された単語が、再度、タッチ操作され、そのタッチ操作自体が所定時間内の短いものであり、その後、所定時間の間、タッチ操作がなければ、第2指示動作(ダブルタッチ)であると判断し、類語抽出処理に移行する。また、図7に示すように、反転表示された単語が、再度、所定時間内に2度タッチ操作されれば、第3指示動作(トリプルタッチ)であると判断し、説明表示処理に移行する。さらに、図8に示すように、反転表示された単語が、さらにタッチ操作され、そのタッチ操作が、最初のタッチ操作から所定時間内に行われ、かつ、所定時間を超える長いものであれば、第4指示動作(ロングタッチ)であると判断し、例文表示処理に移行する。
【0045】
(類語抽出処理)
類語抽出処理では、まず、類語辞書データを検索する(ステップS21)。このとき、類語辞書データの検索に時間が掛かるのであれば、処理中である旨(例えば、「検索中」)を表示するようにしてもよい。そして、類語辞書データに選択した単語の見出しがあれば(ステップS22)、その単語が属する小分類に含まれる単語を抽出し(ステップS23:類語抽出ステップ)、候補単語記憶領域18に格納し、取得した単語を選択された単語に代えて表示する(ステップS24:表示制御ステップ)。通常、小分類に含まれる単語は複数あるので、選択された単語以外の単語を、次にタッチ操作される毎に、順次、切り替えて表示すればよい。但し、複数の単語を一覧表示することも可能である。また、単語選択処理に復帰する場合には、図示しない復帰ボタンをタッチ操作する等のキャンセル処理を実行すればよい。
【0046】
(説明表示処理)
説明表示処理では、英和辞書データを検索する(ステップS31)。そして、英和辞書データに選択した単語の見出しがあれば(ステップS32)、その単語の詳細説明を取得し(ステップS33)、表示装置2に表示する(ステップS34:詳細情報表示ステップ)。詳細説明の表示では、画面の一部に表示したり、別ウィンドウで表示したりすればよい。ユーザは、単語を変換する前にその詳細説明を参照することができるので、より適切な変換を行うための参考とすることが可能となる。
【0047】
(例文表示処理)
例文表示処理では、英語例文辞書データ13を検索し(ステップS41)、前記ステップS11で選択した単語の見出し語があるか否かを判断する(ステップS42)。見出し語があれば、その英語例文を抽出し(ステップS43)、候補例文記憶領域19に格納し、表示装置2にその英語例文を表示する(ステップS44:例文表示ステップ)。抽出する英語例文が複数ある場合、図9に示すように、指をいずれかの方向にスライド移動させることにより(ステップS45)、次の英語例文に切り替えることが可能である(ステップS46)。そして、ステップS45で、次のタッチ操作がなく、所定時間が経過すれば、その例文に確定する。候補例文記憶領域19に格納した英語例文は、その後に音声出力させる等に利用することが可能である。
【0048】
このように、前記例文表示処理によれば、ユーザは、前記翻訳処理で得られた翻訳文から特定の単語を選択し、その単語が含まれる英語例文を表示させることができる。つまり、得られた翻訳文から派生して他の英語例文を表示可能となり、ユーザが希望する例文の表示が期待できる。
【0049】
(詳細モード入力処理)
前記ステップS6で、タッチパネルの操作がペンで行われたと判断すれば、以下に示す詳細モード入力処理を実行する。詳細モード入力処理は、前記翻訳文を表示させる例の場合、表示された単語を手入力により修正する場合等に実行する。
【0050】
(修正処理)
単語がペンでタッチ操作された場合、タッチ操作された単語を反転表示させるのではなく、アンダーラインを表示し、他の単語と区別する。そして、英語例文の下方側に、手入力欄を表示する(ステップS51)。ここでは、手入力欄は横並びの3つの空欄で構成されている。そこで、左側に位置する空欄から順に、直接、ペンによりアルファベットを書き込む。手入力欄へのペンによる入力が開始されると(ステップS52)、前記ステップS6で選択された単語を消去し(ステップS53)、その領域(単語領域)に、書き込まれて自動認識されるアルファベットを取得し(ステップS54)、順次、取得した文字を消去領域に表示する(ステップS55)。手入力欄の全ての空欄にアルファベットが書き込まれ、それらが前記単語領域に表示されれば、手入力欄をクリアして次の書き込みに備える。ペンによるタッチ操作がなくなってから所定時間が経過すれば(ステップS56)、修正処理が終了したと判断し、変更する単語を確定する(ステップS57)。
【0051】
なお、前記実施形態では、操作手段として指又はペンを使用し、両者を自動判別することにより入力モードを変更する場合について説明したが、操作手段には、他の組合せを利用することも可能である。例えば、ペンの他端に異形状の操作部を形成しておき、タッチパネルで、ペンと操作部とを判別するようにすればよい。また、操作手段としては、他に、近接センサ、RFID、無線メモリチップ等を利用することも可能である。
【0052】
また、操作判別手段としては、温度センサを用いることも可能である。すなわち、指で操作された場合と、ペンで操作された場合とでは、タッチパネルでの温度が変化するため、この温度の差を温度センサで検出することにより、操作手段が何であるのかを判別する。これにより、
【0053】
また、前記実施形態では、電子機器の例として電子辞書について説明したが、前述の各構成は、他の電気機器、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末、パーソナルコンピュータ等、種々のものに採用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施形態に係る電子機器のブロック図である。
【図2】本実施形態の処理内容を示すフローチャート図である。
【図3】図2の簡易モード入力処理を示すフローチャート図である。
【図4】図2の詳細モード入力処理を示すフローチャート図である。
【図5】第1指示動作を示すタッチパネルの操作状態を示す平面図である。
【図6】第2指示動作を示すタッチパネルの操作状態を示す平面図である。
【図7】第3指示動作を示すタッチパネルの操作状態を示す平面図である。
【図8】第4指示動作を示すタッチパネルの操作状態を示す平面図である。
【図9】図8から指をスライド動作させた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0055】
1…入力装置
2…表示装置
3…制御装置
4…タッチパネル
5…ROM
6…RAM
7…CPU(操作検出手段、単語取得手段、操作判別手段、モード設定手段)
8…各種辞書データ
9…例文検索テーブル
10…辞書検索プログラム
11…抽出検索プログラム
12…英語辞書データ
13…英語例文辞書データ
13…英語類語辞書データ
15…翻訳データ
16…入力テキスト記憶領域
17…翻訳テキスト記憶領域
18…候補単語記憶領域
19…候補例文記憶領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの単語を表示するタッチパネルと、
前記タッチパネルへの操作を検出する操作検出手段と、
前記操作検出手段によって検出された操作に基づいて、前記単語を取得する単語取得手段と、
前記操作検出手段によって検出された操作が第1操作手段による操作であるのか、あるいは、第2操作手段による操作であるのかを判別する操作判別手段と、
前記操作判別手段により第1操作手段による操作であると判別された場合、簡易入力モードに設定し、第2操作手段による操作であると判別された場合、詳細入力モードに設定するモード設定手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
類語辞書データを記憶する記憶手段と、
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第2指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語に基づいて、前記記憶手段に記憶した類語辞書データを検索し、該当する類語を抽出する類語抽出手段と、
前記類語抽出手段によって抽出された類語を、前記タッチパネルに表示する表示制御手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
国語辞書データを記憶する記憶手段と、
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第3指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語の詳細情報を、前記タッチパネルに表示する詳細情報表示手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第4指示動作が行われた場合、前記単語取得手段により取得された単語を含む例文を、前記タッチパネルに表示する例文表示手段を、さらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
タッチパネルに少なくとも1つの単語を表示する表示ステップと、
前記タッチパネルへの操作を検出する操作検出ステップと、
前記操作検出ステップで、検出された操作に基づいて、前記単語を取得する単語取得ステップと、
検出された操作が第1操作手段による操作であるのか、あるいは、第2操作手段による操作であるのかを判別する操作判別ステップと、
前記第1操作手段による操作であると判断された場合、簡易入力モードに設定し、前記第2操作手段による操作であると判断された場合、詳細入力モードに設定するモード設定ステップと、
を含むことを特徴とする操作制御方法。
【請求項6】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第2指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語に基づいて類語辞書データを検索し、該当する類語を抽出する類語抽出ステップと、
抽出された類語を、前記タッチパネルに表示する表示制御ステップと、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の操作制御方法。
【請求項7】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第3指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語の詳細情報を、前記タッチパネルに表示する詳細情報表示ステップを、さらに含むことを特徴とする請求項5に記載の操作制御方法。
【請求項8】
前記第1操作手段による第1指示動作の後、前記第1操作手段による第4指示動作が行われた場合、前記単語取得ステップで取得された単語を含む例文を、前記タッチパネルに表示する例文表示ステップを、さらに含むことを特徴とする請求項5に記載の操作制御方法。
【請求項9】
前記請求項5乃至8のうち、いずれか1項に記載の操作制御方法の各ステップを含むことを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータにより読取可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−257622(P2008−257622A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−101395(P2007−101395)
【出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】