説明

電子機器、通信方法および通信システム

【課題】シンク機器からソース機器側の動作状態を迅速に制御可能とする。
【解決手段】テレビ受信機(シンク機器)100およびアンプ(リピータ機器)200はHDMIケーブル610を介して接続されており、アンプ200およびDVDレコーダ(ソース機器)300はHDMIケーブル620を介して接続されている。各機器は、HDMI受信部、HDMI送信部を有する他に、HDMIケーブルの所定ラインを用いた双方向通信部を構成する高速データラインI/Fを有している。テレビ受信機100から、オーディオアンプ200、DVDレコーダ300に、双方向通信部を用いて、選局情報、記録指示のリモコンコード、「シアターモード」の指示情報、リモコンコード等を送信する。テレビ受信機100からオーディオアンプ200、DVDレコーダ300の動作状態を迅速に制御できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、HDMI(High Definition Multimedia Interface)等の通信インタフェースを用いる電子機器、制御情報送信方法および制御情報受信方法に関する。詳しくは、この発明は、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部を設け、この通信部により他の電子機器に制御情報を送信することにより、他の電子機器側の動作状態を迅速に制御可能とした電子機器等に係るものである。また、この発明は、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部を設け、この通信部により他の電子機器から制御情報を受信し、この制御情報に基づいて動作状態を制御することにより、他の電子機器側からの動作状態の迅速な制御を可能とした電子機器に係るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、例えば、DVD(Digital Versatile Disc)レコーダや、セットトップボックス、その他のAVソース(Audio Visual source)から、テレビジョン受像機、プロジェクタ、その他のディスプレイに対して、デジタル映像信号、すなわち、非圧縮(ベースバンド)の映像信号(以下、「画像データ」という)と、その映像信号に付随するデジタル音声信号(以下、「音声データ」という)とを、高速に伝送する通信インタフェースとして、HDMIが普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
HDMIで接続された機器間では、当該HDMIに規定されたCEC(Consumer Electronics Control)規格により制御を行っている。しかし、このCEC規格は、アナログでのSCART(Syndicat des Constructeurs d'Appareils Radior?cepteurs etT?l?viseurs)端子による機器制御のデータ構造と伝送スピードを継承している。そのため、制御情報の伝送スピードは約400bpsと遅く、データ構造も基本的には16バイト毎の伝送になっているので、高速レスポンスを要する制御や16バイトを超える制御情報の伝送には不向きである。
【0004】
特許文献2には、受信したパーシャルTS(Transport Stream)を送出部より別の映像機器装置に出力する際、メッセージ情報のみを分離抽出し、UPnP(Universal Plug and Play)表現へ変換した後、前述の送出部より出力する技術が提案されている。また、特許文献3には、受信装置と録画装置間でデータ及び制御情報の授受を行うが、受信装置側が録画制御に関して処理手段を持つものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−319503号公報
【特許文献2】特開2006−319573号公報
【特許文献3】特開2003−209775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献2に記載される技術は、機器間の制御に関わるものではない。また、上述した特許文献3に記載される技術は、機器間の制御に関わるものであるが、HDMI接続された機器間の制御ではない。
【0007】
この発明の目的は、HDMI接続された機器間において、シンク機器からソース機器側の動作状態を迅速に制御可能とすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の概念は、
他の電子機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して送られてくる映像信号を受信する信号受信部を備える電子機器であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部をさらに備え、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって自機器の接続状態を上記他の電子機器に通知する機能を有し、
上記通信部は、上記他の電子機器に、少なくとも、選局情報および記録を指示するための制御情報を送信する
電子機器にある。
【0009】
この発明の電子機器は、他の電子機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して送られてくる映像信号を受信する信号受信部を備えるものであり、例えば、HDMIのシンク機器またはリピータ機器である。この発明においては、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部がさらに備えられ、この通信部により、他の電子機器に制御情報が送信される。この場合、他の電子機器に制御情報を速やかに送ることができ、他の電子機器側の動作状態を迅速に制御することが可能となる。
【0010】
この発明において、例えば、テレビ放送信号に基づいて所定のチャネルの映像信号を取得する放送受信部と、この放送受信部で取得された映像信号による映像を表示する表示部と、この表示部で表示されている映像に係る映像信号の記録をユーザが指示するためのユーザ操作部とをさらに備え、通信部は、他の電子機器に、放送受信部における選局の情報を送信すると共に、ユーザ操作部による記録指示の情報を送信する、ようにされてもよい。この場合、他の電子機器側に存在する放送受信部における選局チャネルを表示部に表示されている映像に係るチャネルに切り替えておくことができ、ユーザの記録指示があるとき、他の電子機器側にある記録部において、表示部で表示されている映像に係る映像信号の記録を即座に開始できる。
【0011】
また、この発明において、例えば、テレビ放送信号に基づいて映像信号および音声信号を取得する放送受信部と、この放送受信部で取得された映像信号による映像を表示する表示部と、放送受信部で取得された音声信号による音声を出力するスピーカと、放送受信部で取得された音声信号による音声を外部スピーカから出力する外部音声出力モードをユーザが指示するためのユーザ操作部とをさらに備え、通信部は、他の電子機器に、放送受信部で取得された音声信号を供給すると共に、ユーザ操作部による外部出力モードの指示情報を送信する、ようにされてもよい。この場合、他の電子機器側に放送受信部で取得された音声信号を送っておくことができ、ユーザの外部音声出力モードの指示に応じて、外部スピーカから放送受信部で取得された音声信号による音声を出力させることができる。
【0012】
また、この発明において、例えば、リモートコントロール信号の送信機から送信されてくるリモートコントロール信号(リモコンコード)を受信するリモートコントロール信号受信部をさらに備え、通信部は、他の電子機器に、リモートコントロール信号受信部で受信されたリモートコントロール信号を送信する、ようにされてもよい。この場合、ユーザが他の電子機器側に対するリモートコントロール操作を行うとき、当該操作に伴うリモートコントロール信号を通信部により当該他の電子機器側に送ることができ、他の電子機器側の動作状態を速やかに制御できる。
【0013】
また、この発明の概念は、
映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、他の電子機器に送信する信号送信部を備える電子機器であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部を備え、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記他の電子機器からの接続状態の通知を受ける機能を有し、
上記通信部で受信される選局情報および記録指示情報に基づいて動作状態の制御を行う制御部をさらに備える
電子機器にある。
【0014】
この発明の電子機器は、映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、他の電子機器に送信する信号送信部を備えるものであり、例えば、HDMIのソース機器またはリピータ機器である。この発明においては、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部が備えられ、制御部により、この通信部で受信される制御情報に基づいて動作状態が制御される。この場合、他の電子機器から制御情報を速やかに受け取るとこができ、他の電子機器側からの動作状態の迅速な制御が可能となる。
【0015】
また、この発明において、例えば、テレビ放送信号に基づいて所定のチャネルの映像信号を取得する放送受信部と、この放送受信部で取得された映像信号を記録する記録部とを備え、制御部は、通信部で受信された選局の情報に基づいて放送受信部で選局されるチャネルを制御すると共に、通信部で受信された記録指示の情報に基づいて、放送受信部で取得された映像信号の記録を開始するように記録部を制御する、ようにされてもよい。この場合、放送受信部における選局チャネルを他の電子機器側に存在する表示部に表示されている映像に係るチャネルに切り替えておくことができ、他の電子機器側からユーザの記録指示があるとき、記録部において、他の電子機器側の表示部で表示されている映像に係る映像信号の記録を即座に開始できる。
【0016】
また、この発明において、例えば、通信部で受信される音声信号をスピーカに出力する音声出力部をさらに備え、制御部は、通信部で受信された外部音声出力モードの指示情報に基づいて、音声出力部におけるミューティングがオン状態からオフ状態となるように制御する、ようにされてもよい。この場合、他の電子機器側の放送受信部で取得された音声信号を受信しておくことができ、他の電子機器側からユーザの外部音声出力モードの指示情報が供給されるとき、音声出力部のューティングはオン状態からオフ状態とり、外部スピーカから他の電子機器側の放送受信部で取得された音声信号による音声を出力する状態に即座に制御できる。
【0017】
また、この発明において、例えば、制御部は、通信部で受信されるリモートコントロール信号に基づいて、各部の動作を制御する、ようにされてもよい。この場合、他の電子機器側からリモートコントロール信号を送信して、各部の動作を速やかに制御できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によれば、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部を設け、この通信部により他の電子機器に制御情報を送信するものであり、他の電子機器側の動作状態を迅速に制御できる。また、この発明によれば、伝送路を構成する所定のラインを用いて双方向通信を行う通信部を設け、この通信部により他の電子機器から制御情報を受信し、この制御情報に基づいて動作状態を制御するものであり、他の電子機器側から動作状態を迅速に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態としてのHDMIインタフェースを用いた通信システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】シンク機器としてのテレビ受信機の構成例を示すブロック図である。
【図3】リモコンコードを送信するIPパケットの構成を示す図である。
【図4】リピータ機器としてのオーディオアンプの構成例を示すブロック図である。
【図5】ソース機器としてのDVDレコーダの構成例を示すブロック図である。
【図6】HDMI送信部(HDMIソース)とHDMI受信部(HDMIシンク)の構成例を示すブロック図である。
【図7】TMDS伝送データの構造を示す図である。
【図8】HDMI端子のピン配列(タイプA)を示す図である。
【図9】テレビ受信機100の高速データラインインタフェース103と、オーディオアンプ200の高速データラインインタフェース203aの構成例を示す接続図である。
【図10】テレビ受信機100で見ている映像(画像)をDVDレコーダ300で記録する「ワンタッチ録画」のシーケンスを説明するための図である。
【図11】高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「ワンタッチ録画」のシーケンスを比較例として示す図である。
【図12】テレビ受信機100とオーディオアンプ200の間で音声出力の切り替えを行う「シアターモード」のシーケンスを説明するための図である。
【図13】高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「シアターモード」のシーケンスを比較例として示す図である。
【図14】「リモコ制御」のシーケンスを説明するための図である。
【図15】高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「リモコ制御」のシーケンスを比較例として示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態としての通信システム10の構成例を示している。この通信システム10は、シンク機器としてのテレビ受信機100と、リピータ機器としてのオーディオアンプ200と、ソース機器としてのDVDレコーダ300とを有している。テレビ受信機100およびDVDレコーダ300には、テレビ放送の受信アンテナ400が接続されている。また、オーディオアンプ200には、5.1ch用のスピーカ群500が接続されている。
【0021】
テレビ受信機100およびオーディオアンプ200はHDMIケーブル610を介して接続されている。テレビ受信機100には、HDMI受信部(HDMIRX)102と、通信部を構成する高速データラインインタフェース(I/F)103とが接続されたHDMI端子101が設けられている。また、オーディオアンプ200には、HDMI送信部(HDMITX)202aと、通信部を構成する高速データラインインタフェース(I/F)203aとが接続されたHDMI端子201aが設けられている。上述したHDMIケーブル610の一端はテレビ受信機100のHDMI端子101に接続され、このHDMIケーブル610の他端はオーディオアンプ200のHDMI端子201aに接続されている。
【0022】
また、オーディオアンプ200およびDVDレコーダ300はHDMIケーブル620を介して接続されている。オーディオアンプ200には、HDMI受信部(HDMIRX)202bと、通信部を構成する高速データラインインタフェース(I/F)203bとが接続されたHDMI端子201bが設けられている。また、DVDレコーダ300には、HDMI送信部(HDMITX)302と、通信部を構成する高速データラインインタフェース(I/F)303とが接続されたHDMI端子301が設けられている。上述したHDMIケーブル620の一端はオーディオアンプ200のHDMI端子201bに接続され、このHDMIケーブル620の他端はDVDレコーダ300のHDMI端子301に接続されている。
【0023】
図2は、テレビ受信機100の構成例を示している。このテレビ受信機100は、HDMI端子101と、HDMI受信部102と、高速データラインインタフェース103と、アンテナ端子105と、デジタルチューナ106と、デマルチプレクサ107と、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ108と、映像信号処理回路109と、グラフィック生成回路110と、パネル駆動回路111と、表示パネル112と、音声信号処理回路113と、音声増幅回路114と、スピーカ115と、DTCP(Digital Transmission Content Protection)回路116と、内部バス120と、CPU(Central Processing Unit)121と、フラッシュROM(ReadOnly Memory)122と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)123と、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)124と、ネットワーク端子125と、リモコン受信部126と、リモコン送信機127とを有している。
【0024】
なお、「イーサネット」および「Ethernet」は登録商標である。デジタルチューナ106およびデマルチプレクサ107は放送受信部を構成している。また、リモコン受信部126およびリモコン送信機127はユーザ操作部を構成している。
【0025】
アンテナ端子105は、上述した受信アンテナ400で受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ106は、アンテナ端子105に入力されるテレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ107は、デジタルチューナ106で得られたトランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)を抽出する。
【0026】
また、デマルチプレクサ107は、デジタルチューナ106で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU121に出力する。デジタルチューナ106で得られたトランスポートストリームには、複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ107で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
【0027】
MPEGデコーダ108は、デマルチプレクサ107で得られる映像データのTSパケットにより構成される映像PES(Packetized Elementary Stream)パケットに対してデコード処理を行って映像データを得る。また、MPEGデコーダ108は、デマルチプレクサ107で得られる音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。なお、このMPEGデコーダ108は、必要に応じて、DTCP回路116で復号化されて得られた映像および音声のPESパケットに対してデコード処理を行って映像データおよび音声データを得る。
【0028】
映像信号処理回路109およびグラフィック生成回路110は、MPEGデコーダ108で得られた映像データに対して、必要に応じてマルチ画面処理、グラフィックスデータの重畳処理等を行う。パネル駆動回路111は、グラフィック生成回路110から出力される映像データに基づいて、表示パネル112を駆動する。表示パネル112は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma DisplayPanel)等で構成されている。音声信号処理回路113はMPEGデコーダ108で得られた音声データに対してD/A変換等の必要な処理を行う。音声増幅回路114は、音声信号処理回路113から出力される音声信号を増幅してスピーカ115に供給する。
【0029】
DTCP回路116は、デマルチプレクサ107で抽出されたパーシャルTSを、必要に応じて暗号化する。また、DTCP回路116は、ネットワーク端子125あるいは高速データラインインタフェース103からイーサネットインタフェース124に供給される暗号化データを復号する。
【0030】
CPU121は、テレビ受信機100の各部の動作を制御する。フラッシュROM122は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM123は、CPU121のワークエリアを構成する。CPU121は、フラッシュROM122から読み出したソフトウェアやデータをDRAM123上に展開してソフトウェアを起動させ、テレビ受信機100の各部を制御する。リモコン受信部126は、リモコン送信機127から送信されたリモーコントロール信号(リモコンコード)を受信し、CPU121に供給する。CPU121、フラッシュROM122、DRAM123およびイーサネットインタフェース124は、内部バス120に接続されている。
【0031】
HDMI受信部(HDMIシンク)102は、HDMIに準拠した通信により、HDMIケーブル610を介してHDMI端子101に供給されるベースバンドの映像(画像)と音声のデータを受信する。このHDMI受信部102の詳細は後述する。高速データラインインタフェース103は、HDMIケーブル610を構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。この高速データラインインタフェース103の詳細は後述する。
【0032】
図2に示すテレビ受信機100の動作を簡単に説明する。
【0033】
アンテナ端子105に入力されるテレビ放送信号はデジタルチューナ106に供給される。このデジタルチューナ106では、テレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームが出力され、当該所定のトランスポートストリームはデマルチプレクサ107に供給される。このデマルチプレクサ107では、トランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出され、当該パーシャルTSはMPEGデコーダ108に供給される。
【0034】
MPEGデコーダ108では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、映像信号処理回路109およびグラフィック生成回路110において、必要に応じてマルチ画面処理、グラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、パネル駆動回路111に供給される。そのため、表示パネル112には、ユーザの選択チャネルに対応した画像が表示される。
【0035】
また、MPEGデコーダ108では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声信号処理回路113でD/A変換等の必要な処理が行われ、さらに、音声増幅回路114で増幅された後に、スピーカ115に供給される。そのため、スピーカ115から、ユーザの選択チャネルに対応した音声が出力される。
【0036】
上述したテレビ放送信号の受信時において、デマルチプレクサ107で抽出されたパーシャルTSは、DTCP回路116で暗号化された後、イーサネットインタフェース124を介して高速データラインインタフェース103に送信データとして供給される。そのため、当該パーシャルTSは、HDMI端子101に接続されたHDMIケーブル610の所定ラインを介してオーディオアンプ200側に送信される。
【0037】
上述したテレビ放送信号の受信時において、デマルチプレクサ107で抽出されたパーシャルTSをネットワークに送出する際には、当該パーシャルTSはDTCP回路116で暗号化された後、イーサネットインタフェース124を介してネットワーク端子125に出力される。
【0038】
リモコン受信部126ではリモコン送信機127から送信されたリモコンコード(リモーコントロール信号)が受信され、当該リモコンコードはCPU121に供給される。CPU121は、このリモコンコードがテレビ受信機100の制御に関係する場合、このリモコンコードに基づいて、テレビ受信機100の各部を制御する。
【0039】
また、CPU121では、リモコン受信部126から供給されるリモコンコードを含むIPパケットが生成される。このIPパケットは、イーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、HDMI端子101に出力される。そのため、IPパケットは、HDMI端子101に接続されたHDMIケーブル610を通じてオーディオアンプ200側に送信される。また、このIPパケットは、必要に応じてネットワークに送出される。その場合、当該IPパケットは、イーサネットインタフェース124を介してネットワーク端子125に出力される。
【0040】
図3は、リモコンコードを含むIPパケットの構成を示している。IPパケットは、IPヘッダと、ペイロードと、CRCとからなっている。リモコンコードを含むIPパケットにおいては、ペイロード部分に、リモコンコードが挿入されている。
【0041】
なお、ネットワーク端子125からイーサネットインタフェース124に供給される、あるいは、HDMI端子101から高速データラインインタフェース103を介してイーサネットインタフェース124に供給される、暗号化されているパーシャルTSは、DTCP回路116で復号化された後に、MPEGデコーダ108に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル112に画像が表示され、スピーカ115から音声が出力される。
【0042】
また、HDMI受信部102では、HDMI端子101にHDMIケーブル610を介して接続されているオーディオアンプ200側から送信されてくる、映像(画像)データおよび音声データが取得される。この映像データおよび音声データは、それぞれ、映像信号処理回路109および音声信号処理回路113に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル112に画像が表示され、スピーカ115から音声が出力される。
【0043】
図4は、オーディオアンプ200の構成例を示している。このオーディオアンプ200は、HDMI端子201a,201bと、HDMI送信部202aと、HDMI受信部202bと、高速データラインインタフェース203a,203bと、MPEGデコーダ204と、映像・グラフィック処理回路205と、音声処理回路207と、音声増幅回路208と、音声出力端子209a〜209eと、DTCP回路210と、イーサネットインタフェース211と、内部バス212と、CPU213と、フラッシュROM214と、DRAM215とを有している。
【0044】
HDMI送信部(HDMIソース)202aは、HDMIに準拠した通信により、ベースバンドの映像(画像)と音声のデータを、HDMI端子201aからHDMIケーブル610に送出する。HDMI受信部(HDMIシンク)202bは、HDMIに準拠した通信により、HDMIケーブル620を介してHDMI端子201bに供給されるベースバンドの映像(画像)と音声のデータを受信する。HDMI送信部202aおよびHDMI受信部202bの詳細は後述する。
【0045】
高速データラインインタフェース203aは、HDMIケーブル610を構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。高速データラインインタフェース203bは、HDMIケーブル620を構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。高速データラインインタフェース203a,203bの詳細は後述する。
【0046】
DTCP回路210は、高速データラインインタフェース203bを介してイーサネットインタフェース211に供給される、暗号化されているパーシャルTSを復号化する。MPEGデコーダ204は、DTCP回路210で復号化されて得られたパーシャルTSのうち、音声のPESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。
【0047】
音声処理回路207は、MPEGデコーダ204で得られた音声データにD/A変換等の必要な処理を行う。音声増幅回路208は、音声処理回路207から出力されるフロントレフト音声信号SFL、フロントライト音声信号SFR、フロントセンタ音声信号SFCと、リアレフト音声信号SRLおよびリアライト音声信号SRRを増幅して、音声出力端子209a,209b,209c,209dおよび209eに出力する。
【0048】
なお、音声出力端子209a,209b,209c,209dおよび209eには、それぞれ、スピーカ群500を構成するフロントレフトスピーカ500a、フロントライトスピーカ500b、フロントセンタースピーカ500c、リアレフトスピーカ500dおよびリアライトスピーカ500eが接続されている。
【0049】
音声処理回路207は、さらに、HDMI受信部202bで得られた音声データを、必要な処理を施した後に、HDMI送信部202aに供給する。映像・グラフィック処理回路205は、HDMI受信部202bで得られた映像(画像)データを、グラフィックスデータの重畳等の処理を施した後に、HDMI送信部202aに供給する。
【0050】
CPU213は、オーディオアンプ200の各部の動作を制御する。フラッシュROM214は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM215は、CPU213のワークエリアを構成する。CPU213は、フラッシュROM214から読み出したソフトウェアやデータをDRAM215上に展開してソフトウェアを起動させ、オーディオアンプ200の各部を制御する。CPU213、フラッシュROM214、DRAM215およびイーサネットインタフェース211は、内部バス212に接続されている。
【0051】
図4に示すオーディオアンプ200の動作を簡単に説明する。
【0052】
HDMI受信部202bでは、HDMI端子201bにHDMIケーブル620を介して接続されているDVDレコーダ300から送信されてくる、映像(画像)データおよび音声データが取得される。この映像データおよび音声データは、それぞれ、映像・グラフィック処理回路205および音声処理回路207を介して、HDMI送信部202aに供給され、当該HDMI端子201aに接続されたHDMIケーブル610を介してテレビ受信機100に送信される。
【0053】
高速データラインインタフェース203aでは、HDMI端子201aに接続されているHDMIケーブル610の所定ラインを通じてテレビ受信機100から送信されてくる、暗号化されたパーシャルTSが受信される。このパーシャルTSはイーサネットインタフェース211を介してDTCP回路210に供給されて復号化される。
【0054】
DTCP回路210で復号化されたパーシャルTSは、MPEGデコーダ204に供給される。MPEGデコーダ204では、パーシャルTSを構成する音声データのPESパケットに対してデコード処理が施されて音声データが得られる。この音声データは音声処理回路207に供給されてD/A変換等の必要な処理が施される。そして、ミューティングがオフ状態にあるとき、音声処理回路207から出力される各音声信号SFL,SFR,SFC,SRL,SRRが増幅されて音声出力端子209a,209b,209c,209d,209eに出力される。そのため、スピーカ群500から音声が出力される。
【0055】
また、高速データラインインタフェース203aでは、HDMI端子201aに接続されているHDMIケーブル610の所定ラインを通じてテレビ受信機100から送信されてくる、リモコンコードが含まれたIPパケットが受信される。このIPパケットはイーサネットインタフェース211を介してCPU213に供給される。CPU213は、当該IPパケットに含まれるリモコンコードがオーディオアンプ200の制御に関係する場合、このリモコンコードに基づいて、オーディオアンプ200の各部を制御する。例えば、CPU213は、リモコンコードが、外部音声出力モードとしての「シアターモード」の指示を示すときは、音声増幅回路208のミューティングがオン状態からオフ状態になるように制御する。
【0056】
なお、上述したように高速データラインインタフェース203aで受信され、イーサネットインタフェース211に供給されるパーシャルTSおよびIPパケットは、高速データラインインタフェース203bに送信データとして供給される。そのため、これらパーシャルTSおよびIPパケットは、HDMI端子201bに接続されたHDMIケーブル620の所定ラインを介してDVDレコーダ300に送信される。
【0057】
図5は、DVDレコーダ300の構成例を示している。このDVDレコーダ300は、HDMI端子301と、HDMI送信部302と、高速データラインインタフェース303と、アンテナ端子304と、デジタルチューナ305と、デマルチプレクサ306と、内部バス307と、記録部インタフェース308と、DVD/BDドライブ309と、HDD(Hard Disk Drive)310と、CPU311と、フラッシュROM312と、DRAM313と、イーサネットインタフェース(Ethernet I/F)314と、ネットワーク端子315と、DTCP回路316と、MPEGデコーダ317と、グラフィック生成回路318と、映像出力端子319と、音声出力端子320とを有している。ここで、デジタルチューナ305およびデマルチプレクサ306は放送受信部を構成している。
【0058】
HDMI送信部(HDMIソース)302は、HDMIに準拠した通信により、ベースバンドの映像(画像)と音声のデータを、HDMI端子301からHDMIケーブル620に送出する。このHDMI送信部302の詳細は後述する。
【0059】
高速データラインインタフェース303は、HDMIケーブル620を構成する所定のライン(この実施の形態においては、リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信のインタフェースである。この高速データラインインタフェース303の詳細は後述する。
【0060】
アンテナ端子304は、上述した受信アンテナ400で受信されたテレビ放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ305は、アンテナ端子304に入力されるテレビ放送信号を処理して、所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ306は、デジタルチューナ305で得られたトランスポートストリームから、所定の選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)を抽出する。
【0061】
また、デマルチプレクサ306は、デジタルチューナ305で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU311に出力する。デジタルチューナ305で得られたトランスポートストリームには複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ306で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
【0062】
CPU311、フラッシュROM312、DRAM313、デマルチプレクサ306、イーサネットインタフェース314、および記録部インタフェース308は、内部バス307に接続されている。DVD/BDドライブ309およびHDD310は、記録部インタフェース308を介して内部バス307に接続されている。DVD/BDドライブ309およびHDD310は、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTSを記録する。また、DVD/BDドライブ309およびHDD310は、それぞれ、記録媒体に記録されているパーシャルTSを再生する。
【0063】
MPEGデコーダ317は、デマルチプレクサ306で抽出された、あるいは、DVD/BDドライブ309およびHDD310で再生されたパーシャルTSを構成する映像PESパケットに対してデコード処理を行って映像データを得る。また、MPEGデコーダ317は、当該パーシャルTSを構成する音声PESパケットに対してデコード処理を行って音声データを得る。
【0064】
グラフィック生成回路318は、MPEGデコーダ317で得られた映像データに対して、必要に応じてグラフィックスデータの重畳処理等を行う。映像出力端子319は、グラフィック生成回路318から出力される映像データを出力する。音声出力端子320は、MPEGデコーダ317で得られた音声データを出力する。
【0065】
DTCP回路316は、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTS、あるいはDVD/BDドライブ309およびHDD310で再生されたパーシャルTSを、必要に応じて暗号化する。また、DTCP回路316は、ネットワーク端子315あるいは高速データラインインタフェース303からイーサネットインタフェース314に供給される暗号化データを復号する。
【0066】
CPU311は、DVDレコーダ300の各部の動作を制御する。フラッシュROM312は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM313は、CPU311のワークエリアを構成する。CPU311は、フラッシュROM312から読み出したソフトウェアやデータをDRAM313上に展開してソフトウェアを起動させ、DVDレコーダ300の各部を制御する。
【0067】
図5に示すDVDレコーダ300の動作を簡単に説明する。
【0068】
アンテナ端子304に入力されるテレビ放送信号はデジタルチューナ305に供給される。このデジタルチューナ305では、テレビ放送信号を処理して、所定のトランスポートストリームが取り出され、当該所定のトランスポートストリームはデマルチプレクサ306に供給される。このデマルチプレクサ306では、トランスポートストリームから、所定のチャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、音声データのTSパケット)が抽出される。このパーシャルTSは、記録部インタフェース308を介してDVD/BDドライブ309、あるいはHDD310に供給され、CPU311からの記録指示に基づいて記録される。
【0069】
また、上述したようにデマルチプレクサ306で抽出されるパーシャルTS、または、DVD/BDドライブ309、あるいはHDD310で再生されるパーシャルTSは、MPEGデコーダ317に供給される。このMPEGデコーダ317では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、グラフィック生成回路318でグラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、映像出力端子319に出力される。また、MPEGデコーダ317では、音声データのTSパケットにより構成される音声PESパケットに対してデコード処理が行われて音声データが得られる。この音声データは、音声出力端子320に出力される。
【0070】
DVD/BDドライブ309、あるいはHDD310で再生されたパーシャルTSに対応してMPEGデコーダ317で得られた映像(画像)データおよび音声データはHDMI送信部302に供給され、該HDMI端子302に接続されたHDMIケーブル620を介してオーディオアンプ200側に送信される。
【0071】
高速データラインインタフェース303では、HDMI端子301に接続されているHDMIケーブル620の所定ラインを通じてオーディオアンプ200側から送信されてくる、暗号化されたパーシャルTSが受信される。このパーシャルTSはイーサネットインタフェース314を介してDTCP回路316に供給されて復号化される。
【0072】
DTCP回路316で復号化されたパーシャルTSはCPU311に供給される。CPU311は、当該パーシャルTSを解析して、上述したテレビ受信機100でどのチャネルが選局されているかを示す選局情報としてのパケットID(PID)を抽出する、そして、CPU311は、当該パケットIDに基づいてデジタルチューナ305およびデマルチプレクサ306を制御し、テレビ受信機100と同じチャネルを選局させる。この場合、テレビ受信機100における選局チャネルが変化する際、DVDレコーダ300における選局チャネルも同様に変化する。
【0073】
また、高速データラインインタフェース303では、HDMI端子301に接続されているHDMIケーブル620の所定ラインを通じてオーディオアンプ200側から送信されてくる、リモコンコードが含まれたIPパケットが受信される。このIPパケットはイーサネットインタフェース314を介してCPU311に供給される。CPU311は、当該IPパケットに含まれるリモコンコードがDVDレコーダ300の制御に関係する場合、このリモコンコードに基づいて、DVDレコーダ300の各部を制御する。
【0074】
例えば、CPU311は、リモコンコードが、記録を指示するものであるときは、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTSがDVD/BDドライブ309、あるいはHDD310で記録されるように制御する。
【0075】
また、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTS、または、DVD/BDドライブ309、あるいはHDD310で再生されたパーシャルTSをネットワークに送出する際には、該パーシャルTSは、DTCP回路316で暗号化された後、イーサネットインタフェース314を介してネットワーク端子315に出力される。
【0076】
図6は、図1の通信システム10における、テレビ受信機100のHDMI受信部(HDMIシンク)102と、オーディオアンプ200のHDMI送信部(HDMIソース)202aの構成例を示している。
【0077】
HDMI送信部202aは、ある垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間(以下、適宜、「ビデオフィールド」という)から、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間を除いた区間である有効画像区間(以下、適宜、「アクティブビデオ区間」という)において、ベースバンド(非圧縮)の一画面分の画像データの差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部102に一方向に送信する。また、HDMI送信部202aは、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間において、画像データに付随する音声データおよび制御パケット(Control Packet)、さらにその他の補助データ等に対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部102に一方向に送信する。
【0078】
HDMI送信部202aは、ソース信号処理部71およびHDMIトランスミッタ72を有する。ソース信号処理部71には、ベースバンドの非圧縮の画像(Video)および音声(Audio)のデータが供給される。ソース信号処理部71は、供給される画像および音声のデータに必要な処理を施し、HDMIトランスミッタ72に供給する。また、ソース信号処理部71は、HDMIトランスミッタ72との間で、必要に応じて、制御用の情報やステータスを知らせる情報(Control/Status)等をやりとりする。
【0079】
HDMIトランスミッタ72は、ソース信号処理部71から供給される画像データを、対応する差動信号に変換し、複数のチャネルである3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル610を介して接続されているHDMI受信部102に、一方向に送信する。
【0080】
さらに、トランスミッタ72は、ソース信号処理部71から供給される、非圧縮の画像データに付随する音声データや制御パケットその他の補助データ(auxiliary data)と、垂直同期信号(VSYNC)、水平同期信号(HSYNC)等の制御データ(control data)とを、対応する差動信号に変換し、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル610を介して接続されているHDMI受信部102に、一方向に送信する。
【0081】
また、トランスミッタ72は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で送信する画像データに同期したピクセルクロックを、TMDSクロックチャネルで、HDMIケーブル610を介して接続されているHDMI受信部102に送信する。
【0082】
HDMI受信部102は、アクティブビデオ区間において、複数チャネルで、HDMI送信部202aから一方向に送信されてくる、画像データに対応する差動信号を受信すると共に、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間において、複数のチャネルで、HDMI送信部202aから送信されてくる、補助データや制御データに対応する差動信号を受信する。
【0083】
HDMI受信部102は、HDMIレシーバ81およびシンク信号処理部82を有する。HDMIレシーバ81は、TMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブル610を介して接続されているHDMI送信部202aから一方向に送信されてくる、画像データに対応する差動信号と、補助データや制御データに対応する差動信号を、同じくHDMI送信部202aからTMDSクロックチャネルで送信されてくるピクセルクロックに同期して受信する。さらに、HDMIレシーバ81は、差動信号を、対応する画像データ、補助データ、制御データに変換し、必要に応じて、シンク信号処理部82に供給する。
【0084】
シンク信号処理部82は、HDMIレシーバ81から供給されるデータに必要な処理を施して出力する。その他、シンク信号処理部82は、HDMIレシーバ81との間で、必要に応じて、制御用の情報やステータスを知らせる情報(Control/Status)等をやりとりする。
【0085】
HDMIの伝送チャネルには、HDMI送信部202aからHDMI受信部102に対して、画像データ、補助データ、および制御データを、ピクセルクロックに同期して、一方向にシリアル伝送するための3つのTMDSチャネル#0,#1,#2と、ピクセルクロックを伝送する伝送チャネルとしてのTMDSクロックチャネルとの他に、DDC(Display Data Channel)83、さらには、CECライン84と呼ばれる伝送チャネルがある。
【0086】
DDC83は、HDMIケーブル610に含まれる図示しない2本のライン(信号線)からなり、ソース機器が、HDMIケーブル610を介して接続されたシンク機器から、E−EDID(Enhanced-Extended Display Identification)を読み出すために使用される。すなわち、シンク機器は、EDIDROM85を有している。ソース機器は、HDMIケーブル610を介して接続されているシンク機器から、EDIDROM85が記憶しているE−EDIDを、DDC83を介して読み出し、当該E−EDIDに基づき、シンク機器の設定、性能を認識する。
【0087】
CECライン84は、HDMIケーブル610に含まれる図示しない1本のラインからなり、ソース機器とシンク機器との間で、制御用のデータの双方向通信を行うために用いられる。
【0088】
また、HDMIケーブル620には、HPD(Hot Plug Detect)と呼ばれるピンに接続されるライン86が含まれている。ソース機器は、当該ライン86を利用して、シンク機器の接続を検出することができる。また、HDMIケーブル620には、ソース機器からシンク機器に電源を供給するために用いられるライン87が含まれている。さらに、HDMIケーブル610には、リザーブライン88が含まれている。
【0089】
図7は、HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で各種の伝送データが伝送される伝送区間(期間)の例を示している。なお、図7は、TMDSチャネル#0,#1,#2において、横×縦が720×480画素のプログレッシブの画像が伝送される場合の、各種の伝送データの区間を示している。
【0090】
HDMIの3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で伝送データが伝送されるビデオフィールド(Video Field)には、伝送データの種類に応じて、ビデオデータ区間(VideoData period)、データアイランド区間(Data Island period)、およびコントロール区間(Control period)の3種類の区間が存在する。
【0091】
ここで、ビデオフィールド区間は、ある垂直同期信号の立ち上がりエッジ(active edge)から次の垂直同期信号の立ち上がりエッジまでの区間であり、水平ブランキング期間(horizontal blanking)、垂直ブランキング期間(verticalblanking)、並びに、ビデオフィールド区間から、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間を除いた区間であるアクティブビデオ区間(Active Video)に分けられる。
【0092】
ビデオデータ区間は、アクティブビデオ区間に割り当てられる。このビデオデータ区間では、非圧縮の1画面分の画像データを構成する720画素×480ライン分の有効画素(Active pixel)のデータが伝送される。
【0093】
データアイランド区間およびコントロール区間は、水平ブランキング期間および垂直ブランキング期間に割り当てられる。このデータアイランド区間およびコントロール区間では、補助データ(Auxiliary data)が伝送される。
【0094】
すなわち、データアイランド区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の一部分に割り当てられている。このデータアイランド区間では、補助データのうち、制御に関係しないデータである、例えば、音声データのパケット等が伝送される。
【0095】
コントロール区間は、水平ブランキング期間と垂直ブランキング期間の他の部分に割り当てられている。このコントロール区間では、補助データのうちの、制御に関係するデータである、例えば、垂直同期信号および水平同期信号、制御パケット等が伝送される。
【0096】
ここで、現行のHDMIでは、TMDSクロックチャネルで伝送されるピクセルクロックの周波数は、例えば165MHzであり、この場合、データアイランド区間の伝送レートは約500Mbps程度である。
【0097】
図8は、HDMI端子101,201aのピン配列を示している。このピン配列はタイプA(type-A)と呼ばれている。
【0098】
TMDSチャネル#iの差動信号であるTMDS Data#i+とTMDS Data#i-が伝送される差動線である2本のラインは、TMDS Data#i+が割り当てられているピン(ピン番号が1,4,7のピン)と、TMDSData#i-が割り当てられているピン(ピン番号が3,6,9のピン)に接続される。
【0099】
また、制御用のデータであるCEC信号が伝送されるCECライン84は、ピン番号が13であるピンに接続され、ピン番号が14のピンは空き(Reserved)ピンとなっている。また、E−EDID等のSDA(SerialData)信号が伝送されるラインは、ピン番号が16であるピンに接続され、SDA信号の送受信時の同期に用いられるクロック信号であるSCL(Serial Clock)信号が伝送されるラインは、ピン番号が15であるピンに接続される。上述のDDC83は、SDA信号が伝送されるラインおよびSCL信号が伝送されるラインにより構成される。
【0100】
また、上述したようにソース機器110がシンク機器120の接続を検出するためのライン86は、ピン番号が19であるピンに接続される。また、上述したように電源を供給するためのライン87は、ピン番号が18であるピンに接続される。
【0101】
なお、図6は、図1の通信システム10における、オーディオアンプ200のHDMI送信部(HDMIソース)202aとテレビ受信機100のHDMI受信部(HDMIシンク)102の構成例を示している。詳細説明は省略するが、図1の通信システム10における、DVDレコーダ300のHDMI送信部302とオーディオアンプ200のHDMI受信部202bも、同様に構成されている。
【0102】
図9は、図1の通信システム10における、テレビ受信機100の高速データラインインタフェース103と、オーディオアンプ200の高速データラインインタフェース203aの構成例を示している。これらインタフェース103,203aは、LAN(Local Area Network)通信を行う通信部を構成する。この通信部は、HDMIケーブル610を構成する複数のラインのうち、1対の差動ライン、この実施の形態においては、空き(Reserve)ピン(14ピン)に対応したリザーブライン(Ether−ライン)、およびHPDピン(19ピン)に対応したHPDライン(Ether+ライン)を用いて、通信を行う。
【0103】
オーディオアンプ200は、LAN信号送信回路411、終端抵抗412、AC結合容量413,414、LAN信号受信回路415、減算回路416、プルアップ抵抗421、ローパスフィルタを構成する抵抗422および容量423、比較器424、プルダウン抵抗431、ローパスフィルタを形成する抵抗432および容量433、並びに比較器434を有している。ここで、高速データラインインタフェース203aは、LAN信号送信回路411、終端抵抗412、AC結合容量413,414、LAN信号受信回路415、減算回路416により構成されている。
【0104】
電源線(+5.0V)と接地線との間には、プルアップ抵抗421、AC結合容量413、終端抵抗412、AC結合容量414およびプルダウン抵抗431の直列回路が接続される。AC結合容量413と終端抵抗412の互いの接続点P1は、LAN信号送信回路411の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の正入力側に接続される。また、AC結合容量414と終端抵抗412の互いの接続点P2は、LAN信号送信回路411の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路415の負入力側に接続される。LAN信号送信回路411の入力側には、イーサネットインタフェース211から送信信号SG411が供給される。
【0105】
また、減算回路416の正側端子には、LAN信号受信回路415の出力信号SG412が供給され、この減算回路416の負側端子には、イーサネットインタフェース211から送信信号SG411が供給される。この減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算される。この減算回路416の出力信号SG413は、イーサネットインタフェース211に供給される。
【0106】
また、プルアップ抵抗421およびAC結合容量413の互いの接続点Q1は、抵抗422および容量423の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗422および容量423の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器424の一方の入力端子に供給される。この比較器424では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref1(+3.75V)と比較される。この比較器424の出力信号SG414はCPU213(図示していない)に供給される。
【0107】
また、AC結合容量414およびプルダウン抵抗431の互いの接続点Q2は、抵抗432および容量433の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗432および容量433の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器434の一方の入力端子に供給される。この比較器434では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref2(+1.4V)と比較される。この比較器434の出力信号SG415はCPU213に供給される。
【0108】
テレビ受信機100は、LAN信号送信回路441、終端抵抗442、AC結合容量443,444、LAN信号受信回路445、減算回路446、プルダウン抵抗451、ローパスフィルタを構成する抵抗452および容量453、比較器454、チョークコイル461、抵抗462、並びに抵抗463を有している。ここで、高速データラインインタフェース103は、LAN信号送信回路441、終端抵抗442、AC結合容量443,444、LAN信号受信回路445、減算回路446により構成されている。
【0109】
電源線(+5.0V)と接地線との間には、抵抗462および抵抗463の直列回路が接続される。そして、この抵抗462と抵抗463の互いの接続点と、接地線との間には、チョークコイル461、AC結合容量444、終端抵抗442、AC結合容量443およびプルダウン抵抗451の直列回路が接続される。
【0110】
AC結合容量443と終端抵抗442の互いの接続点P3は、LAN信号送信回路441の正出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の正入力側に接続される。また、AC結合容量444と終端抵抗442の互いの接続点P4は、LAN信号送信回路441の負出力側に接続されると共に、LAN信号受信回路445の負入力側に接続される。LAN信号送信回路441の入力側には、イーサネットインタフェース124から送信信号SG417が供給される。
【0111】
また、減算回路446の正側端子には、LAN信号受信回路445の出力信号SG418が供給され、この減算回路446の負側端子には、イーサネットインタフェース124から送信信号SG417が供給される。この減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算される。この減算回路446の出力信号SG419は、イーサネットインタフェース124に供給される。
【0112】
また、プルダウン抵抗451およびAC結合容量443の互いの接続点Q3は、抵抗452および容量453の直列回路を介して接地線に接続される。そして、抵抗452および容量453の互いの接続点に得られるローパスフィルタの出力信号は比較器454の一方の入力端子に供給される。この比較器454では、ローパスフィルタの出力信号が他方の入力端子に供給される基準電圧Vref3(+1.25V)と比較される。この比較器454の出力信号SG416はCPU121(図示していない)に供給される。
【0113】
HDMIケーブル610に含まれるリザーブライン501およびHPDライン502は、差動ツイストペアを構成している。リザーブライン501のソース側端511はHDMI端子201aの14ピンに接続され、当該リザーブライン501のシンク側端はHDMI端子101の端子521(14ピン)に接続される。また、HPDライン502のソース側端512はHDMI端子201aの19ピンに接続され、当該HPDライン502のシンク側端522はHDMI端子101の19ピンに接続される。
【0114】
オーディオアンプ200において、上述したプルアップ抵抗421とAC結合容量413の互いの接続点Q1はHDMI端子201aの14ピンに接続され、また、上述したプルダウン抵抗431とAC結合容量414の互いの接続点Q2はHDMI端子201aの19ピンに接続される。一方、テレビ受信機100において、上述したプルダウン抵抗451とAC結合容量443の互いの接続点Q3はHDMI端子101の14ピンに接続され、また、上述したチョークコイル461とAC結合容量444の互いの接続点Q4はHDMI端子101の19ピンに接続される。
【0115】
次に、上述したように構成された高速データラインインタフェース103,203aによるLAN通信の動作を説明する。
【0116】
オーディオアンプ200において、イーサネットインタフェース211から出力される送信信号SG411はLAN信号送信回路411の入力側に供給され、このLAN信号送信回路411から送信信号SG411に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路411から出力される差動信号は、接続点P1,P2に供給され、HDMIケーブル610の1対のライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、テレビ受信機100に送信される。
【0117】
また、テレビ受信機100において、イーサネットインタフェース124から出力される送信信号SG417はLAN信号送信回路441の入力側に供給され、このLAN信号送信回路441から送信信号SG417に対応した差動信号(正出力信号、負出力信号)が出力される。そして、LAN信号送信回路441から出力される差動信号は、接続点P3,P4に供給され、HDMIケーブル610の1対のライン(リザーブライン501、HPDライン502)を通じて、オーディオアンプ200に送信される。
【0118】
また、オーディオアンプ200において、LAN信号受信回路415の入力側は接続点P1,P2に接続されていることから、当該LAN信号受信回路415の出力信号SG412として、LAN信号送信回路411から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにテレビ受信機100から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路416では、LAN信号受信回路415の出力信号SG412から送信信号SG411が減算される。そのため、この減算回路416の出力信号SG413は、テレビ受信機100の送信信号SG417に対応したものとなる。
【0119】
また、テレビ受信機100において、LAN信号受信回路445の入力側は接続点P3,P4に接続されていることから、当該LAN信号受信回路445の出力信号SG418として、LAN信号送信回路441から出力された差動信号(電流信号)に対応した送信信号と、上述したようにオーディオアンプ200から送信されてくる差動信号に対応した受信信号との加算信号が得られる。減算回路446では、LAN信号受信回路445の出力信号SG418から送信信号SG417が減算される。そのため、この減算回路446の出力信号SG419は、オーディオアンプ200の送信信号SG411に対応したものとなる。
【0120】
このようにテレビ受信機100の高速データラインインタフェース103とオーディオアンプ200の高速データラインインタフェース203aとの間では、双方向のLAN通信を行うことができる。
【0121】
なお、図9において、HPDライン502は、上述のLAN通信の他に、DCバイアスレベルで、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されたことをオーディオアンプ200に伝達する。すなわち、テレビ受信機100内の抵抗462,463とチョークコイル461は、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されるとき、HPDライン502を、HDMI端子101の19ピンを介して、約4Vにバイアスする。オーディオアンプ200は、HPDライン502のDCバイアスを、抵抗432と容量433からなるローパスフィルタで抽出し、比較器434で基準電圧Vref2(例えば、1.4V)と比較する。
【0122】
HDMI端子201aの19ピンの電圧は、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されていなければ、プルダウン抵抗431が存在するために基準電圧Vref2より低く、逆に、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されていれば基準電圧Vref2より高い。したがって、比較器434の出力信号SG415は、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されているときは高レベルとなり、そうでないときは低レベルとなる。これにより、オーディオアンプ200のCPU213は、比較器434の出力信号SG415に基づいて、HDMIケーブル610がテレビ受信機100に接続されたか否かを認識できる。
【0123】
また、図9において、リザーブライン501のDCバイアス電位で、HDMIケーブル610の両端に接続された機器が、LAN通信が可能な機器(以下、「e−HDMI対応機器」という)であるか、LAN通信が不可能な機器(以下、「e−HDMI非対応機器」かを、相互に認識する機能を有している。
【0124】
上述したように、オーディオアンプ200はリザーブライン501を抵抗421でプルアップ(+5V)し、テレビ受信機100はリザーブライン501を抵抗451でプルダウンする。抵抗421,451は、e−HDMI非対応機器には存在しない。
【0125】
オーディオアンプ200は、上述したように、比較器424で、抵抗422および容量423からなるローパスフィルタを通過したリザーブライン501のDC電位を基準電圧Vref1と比較する。テレビ受信機100が、e−HDMI対応機器でプルダウン抵抗451があるときには、リザーブライン501の電圧が2.5Vとなる。しかし、テレビ受信機100が、e−HDMI非対応機器でプルダウン抵抗451がないときには、リザーブライン501の電圧がプルアップ抵抗421の存在により5Vとなる。
【0126】
そのため、基準電圧Vref1が例えば3.75Vとされることで、比較器424の出力信号SG414は、テレビ受信機100がe−HDMI対応機器であるときは低レベルとなり、そうでないときは高レベルとなる。これにより、オーディオアンプ200のCPU213は、比較器424の出力信号SG414に基づいて、テレビ受信機100がe−HDMI対応機器であるか否かを認識できる。
【0127】
同様に、テレビ受信機100は、上述したように、比較器454で、抵抗452および容量453からなるローパスフィルタを通過したリザーブライン501のDC電位を基準電圧Vref3と比較する。オーディオアンプ200が、e−HDMI対応機器でプルアップ抵抗421があるときには、リザーブライン501の電圧が2.5Vとなる。しかし、オーディオアンプ200が、e−HDMI非対応機器でプルアップ抵抗421がないときには、リザーブライン501の電圧がプルダウン抵抗451の存在により0Vとなる。
【0128】
そのため、基準電圧Vref3が例えば1.25Vとされることで、比較器454の出力信号SG416は、ソース機器110がe−HDMI対応機器であるときは高レベルとなり、そうでないときは低レベルとなる。これにより、テレビ受信機100のCPU121は、比較器454の出力信号SG416に基づいて、オーディオアンプ200がe−HDMI対応機器であるか否かを認識できる。
【0129】
なお、図9に示したプルアップ抵抗421が、オーディオアンプ200内ではなく、HDMIケーブル610に設けられているようにしてもよい。そのような場合、プルアップ抵抗421の端子のそれぞれは、HDMIケーブル610内に設けられたラインのうち、リザーブライン501、および電源(電源電位)に接続されるライン(信号線)のそれぞれに接続される。
【0130】
さらに、図9に示したプルダウン抵抗451および抵抗463がテレビ受信機100内ではなく、HDMIケーブル610内に設けられているようにしてもよい。そのような場合、プルダウン抵抗451の端子のそれぞれは、HDMIケーブル610内に設けられたラインのうち、リザーブライン501、およびグランド(基準電位)に接続されるライン(グランド線)のそれぞれに接続される。また、抵抗463の端子のそれぞれは、HDMIケーブル610内に設けられたラインのうち、HPDライン502、およびグランド(基準電位)に接続されるライン(グランド線)のそれぞれに接続される。
【0131】
また、図9は、図1の通信システム10における、テレビ受信機100の高速データラインインタフェース103と、オーディオアンプ200の高速データラインインタフェース203aの構成例を示している。詳細説明は省略するが、図1の通信システム10における、オーディオアンプ200の高速データラインインタフェース203bとDVDレコーダ300の高速データラインインタフェース303も、同様に構成されている。
【0132】
次に、図1に示す通信システム10における種々の動作シーケンスについて説明する。まず、図10のシーケンス図を参照して、テレビ受信機100で見ている映像(画像)を記録する「ワンタッチ録画」のシーケンスを説明する。
【0133】
(a)ユーザがリモコン送信機127で受信チャネル変更の操作(Channel Change)を行った場合、(b)テレビ受信機100のCPU121はデジタルチューナ106、デマルチプレクサ107を制御し、ユーザが選局したチャネルの受信状態とする。(c)テレビ受信機100は、上述したように受信チャネルを変更するとき、デマルチプレクサ107で抽出したパーシャルTSを、DTCP回路116で暗号化した後、イーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、DVDレコーダ300に送信する。
【0134】
(d)DVDレコーダ300は、テレビ受信機100から送られてくるパーシャルTSを高速データラインインタフェース303で受信し、さらにDTCP回路306で復号化する。そして、DVDレコーダ300のCPU311は、当該パーシャルTSに含まれる選局情報(パケットID)に基づいて、デジタルチューナ305およびデマルチプレクサ306を制御し、テレビ受信機100と同じチャネルの受信状態とする。
【0135】
(e)その後、ユーザがリモコン送信機127で記録指示(One Touch Record)を行った場合、(f)テレビ受信機100のCPU121は、リモコン受信部126で受信した記録を指示するリモコンコード(リモートコントロール信号)を含むIPパケットを生成し、(g)当該IPパケットをイーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、DVDレコーダ300に送信する。
【0136】
(h)DVDレコーダ300は、テレビ受信機100から送られてくるIPパケットを高速データラインインタフェース303で受信する。DVDレコーダ300のCPU311は、当該IPパケットに含まれている記録を指示するリモコンコードに基づいて、DVD/BDドライブ309あるいはHDD310に、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTSの記録を開始させる。
【0137】
(i)DVDレコーダ300のCPU311は、DVD/BDドライブ309あるいはHDD310における記録ステータス情報をペイロードに含むIPパケットを生成し、当該IPパケットを、イーサネットインタフェース314および高速データラインインタフェース303を介して、テレビ受信機100に送信する。
【0138】
(j)テレビ受信機100は、DVDレコーダ300から送られてくるIPパケットを高速データラインインタフェース103で受信する。CPU121は、当該IPパケットに含まれている記録ステータス情報に基づいて、必要に応じてグラフィック生成回路110を制御し、表示パネル112に画像に重畳して録画ステータスを表示する。
【0139】
上述の図10に示す「ワンタッチ録画」のシーケンスによれば、テレビ受信機100の受信チャネルが変更されるとき、選局情報を持つパーシャルTSが高速データラインインタフェース103を通じて直ちにDVDレコーダ300側に送信され、DVDレコーダ300の受信チャネルが変更される。そして、ユーザが記録指示を行った場合、テレビ受信機100から、記録を指示するリモコンコマンドを含むIPパケットが高速データラインインタフェース103を通じて直ちにDVDレコーダ300側に送信されるので、DVDレコーダ300で、テレビ受信機100で視聴している受信チャネルのパーシャルTSの記録を即座に開始させることができる。
【0140】
なお、図11は、図1に示す通信システム10の各機器が高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「ワンタッチ録画」のシーケンスを、比較例として示している。
【0141】
(a)ユーザがリモコン送信機127で受信チャネル変更の操作(Channel Change)を行った場合、(b)テレビ受信機100のCPU121はデジタルチューナ106、デマルチプレクサ107を制御し、ユーザが選局したチャネルの受信状態とする。
【0142】
(c)その後、ユーザがリモコン送信機127で記録指示(One Touch Record)を行った場合、(d)テレビ受信機100のCPU121は、リモコン受信部126で受信した記録を指示するリモコンコードをHDMI CEC制御で使われるコマンドに変更し、(e)当該コマンドを、CECラインを用いて、DVDレコーダ300に送信する。
【0143】
(f)DVDレコーダ300は、記録指示のコマンドを受信した後、テレビ受信機100に、CECラインを用いて、受信チャネル情報を問い合わせる。(g)テレビ受信機100は、この問い合わせに対して、受信チャネル情報を、CECラインを用いて、DVDレコーダ300に送信する。
【0144】
(h)DVDレコーダ300のCPU311は、テレビ受信機100から送られてくる受信チャネル情報に基づいて、デジタルチューナ305、デマルチプレクサ306を制御し、受信チャネルを、テレビ受信機100の受信チャネルに合わせ、(i)DVD/BDドライブ309あるいはHDD310に、デマルチプレクサ306で抽出されたパーシャルTSの記録を開始させる。
【0145】
(j)DVDレコーダ300のCPU311は、DVD/BDドライブ309あるいはHDD310における記録ステータス情報を、CECラインを用いて、テレビ受信機100に送信する。(k)テレビ受信機100は、DVDレコーダ300から送られてくる記録ステータス情報に基づいて、必要に応じてグラフィック生成回路110を制御し、表示パネル112に画像に重畳して録画ステータスを表示する。
【0146】
上述の図11に示す「ワンタッチ録画」のシーケンスによれば、ユーザが記録指示を行った後に、DVDレコーダ300の受信チャネルをテレビ受信機100の受信チャネルに合わせて記録を始めるものであって、しかも、テレビ受信機100からDVDレコーダ300への記録指示のコマンドの送信、DVDレコーダ300からテレビ受信機100の受信チャネル情報の問い合わせ、テレビ受信機100からDVDレコーダ300への受信チャネル情報の送信などは、伝送速度の遅いCECラインを用いて行われる。したがって、ユーザが記録指示を行ってから記録が開始されるまでに、非常に長い時間を要する。
【0147】
次に、図12のシーケンス図を参照して、テレビ受信機100とオーディオアンプ200の間で音声出力の切り替えを行う「シアターモード」のシーケンスを説明する。
【0148】
(a)ユーザがリモコン送信機127で「シアターモード」を指示したとき、(b)テレビ受信機100のCPU121は音声増幅回路114を制御して、スピーカ115の音声出力をミュートする。(c)そして、テレビ受信機100のCPU121は、オーディオアンプ200のミュート解除コマンドを含むIPパケットを生成し、当該IPパケットをイーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、オーディオアンプ200に送信する。
【0149】
(d)オーディオアンプ200は、テレビ受信機100から送られてくるIPパケットを高速データラインインタフェース203aで受信する。CPU213は、当該IPパケットに含まれているミュート解除コマンドに基づいて、音声増幅回路208を制御し、5.1ch用のスピーカ群500の音声出力のミュートを解除する。これにより、テレビ受信機100のスピーカ115から音声が出力される状態から、オーディオアンプ200に接続されたスピーカ群500から音声が出力される「シアターモード」に切り替えが行われる。
【0150】
なお、この場合、テレビ受信機100は、デマルチプレクサ107で抽出したパーシャルTSを、DTCP回路116で暗号化した後、イーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、オーディオアンプ200側に送信している。そして、オーディオアンプ200は、高速データラインインタフェース203aでテレビ受信機100から送信されてくるパーシャルTSを受信し、音声処理回路207からパーシャルTSに含まれる音声データによる音声信号を出力している。そのため、上述したように音声増幅回路208が制御され、5.1ch用のスピーカ群500の音声出力のミュートを解除されるとき、当該スピーカ群500から音声が直ちに出力される。
【0151】
(e)オーディオアンプ200のCPU213は、ミュートを解除した後、その結果をペイロードに含むIPパケットを生成し、当該IPパケットを、イーサネットインタフェース211および高速データラインインタフェース203aを介して、テレビ受信機100に送信する。
【0152】
上述の図12に示す「シアターモード」のシーケンスによれば、ユーザが「シアターモード」の指示を行った場合、テレビ受信機100のスピーカ115の音声出力はミュートされると共に、ミュート解除コマンドを含むIPパケットが高速データラインインタフェース103を通じて直ちにオーディオアンプ200に送信されるので、テレビ受信機100のスピーカ115から音声が出力される状態から、オーディオアンプ200に接続されたスピーカ群500から音声が出力される「シアターモード」に即座に切り替えることができる。
【0153】
なお、図13は、図1に示す通信システム10の各機器が高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「シアターモード」のシーケンスを、比較例として示している。
【0154】
(a)ユーザがリモコン送信機127で「シアターモード」を指示したとき、(b)テレビ受信機100のCPU121は音声増幅回路114を制御して、スピーカ115の音声出力をミュートする。(c)そして、テレビ受信機100は、CECラインを用いて、オーディオアンプ200に、ミュート状況を問い合わせる。(d)オーディオアンプ200は、ミュート状況の問い合わせに対応して、CECラインを用いて、ミュート状況をテレビ受信機100に送信する。
【0155】
(e)テレビ受信機100のCPU121は、オーディオアンプ200でミュートが解除されていないときは、CECラインを用いて、オーディオアンプ200に、ミュート解除を指示するCECコマンドを送信する。(f)オーディオアンプ200は、当該CECコマンドに基づいて、音声増幅回路208を制御し、5.1ch用のスピーカ群500の音声出力のミュートを解除する。これにより、テレビ受信機100のスピーカ115から音声が出力される状態から、オーディオアンプ200に接続されたスピーカ群500から音声が出力される「シアターモード」に切り替えが行われる。なお、高速データラインインタフェースを備えていない場合、テレビ受信機100からオーディオアンプ200への音声データの供給は、例えば光ケーブルを介して行われる。
【0156】
(g)オーディオアンプ200のCPU213は、ミュートを解除した後、その結果を、CECラインを用いて、テレビ受信機100に送信する。
【0157】
上述の図13に示す「シアターモード」のシーケンスによれば、ユーザが「シアターモード」を指示した後、テレビ受信機100は、オーディオアンプ200にミュート状況を問い合わせ、ミュートが解除されていないときオーディオアンプ200にミュート解除を指示するCECコマンドを送信して「シアターモード」に切り替えるものである。そのため、ユーザが「シアターモード」を指示した後、実際に「シアターモード」に切り替えられるまでの時間が長くなる。また、上述の図13に示す「シアターモード」の制御シーケンスによれば、HDMIケーブル610の他に、音声データを送信するための光ケーブルも必要となる。
【0158】
次に、図14のシーケンス図を参照して、「リモコン制御」のシーケンスを説明する。なお、図14においては、テレビ受信機100からDVDレコーダ300にリモコンコードを送信する場合の例である。
【0159】
(a)ユーザがリモコン送信機127の所定のボタン(リモコンボタン)を押し下げている間、(b)テレビ受信機100のCPU121は、リモコン受信部126で受信したリモコンコードを含むIPパケットを生成し、(c)当該IPパケットをイーサネットインタフェース124および高速データラインインタフェース103を介して、DVDレコーダ300に送信する。
【0160】
(d)DVDレコーダ300は、テレビ受信機100から送られてくるIPパケットを高速データラインインタフェース303で受信する。DVDレコーダ300のCPU311は、当該IPパケットに含まれているリモコンコードを解読して、DVDレコーダ300の対応する個所を制御する。この場合、CPU311は、当該IPパケットの受信継続時間で、ユーザのボタン押し下げの長さを知ることができ、この押し下げの長さを考慮したリモコンコードの解読が可能である。
【0161】
(e)テレビ受信機100のCPU121は、ユーザがリモコン送信機127の所定のボタンの押し下げを停止した場合、(f)リモコンコードを含むIPパケットを生成することを終了する。
【0162】
上述の図14に示す「リモコン制御」のシーケンスによれば、テレビ受信機100はリモコンコードを含むIPパケットを生成して、当該IPパケットを、高速データラインインタフェース103を通じてDVDレコーダ300に送信して、DVDレコーダ300の動作を制御するものである。したがって、テレビ受信機100ではリモコンコードを例えばCECで定義されたコード等に変換する処理が不要となり、同様に、DVDレコーダ300ではCECで定義されたコード等を元のリモコンコードに変換する処理が不要となり、リモコンコードの送信側および受信側の処理が簡単となる。また、テレビ受信機100は、リモコンコードを含むIPパケットを、高速データラインインタフェース103を通じてDVDレコーダ300に送信するものであり、テレビ受信機100側からのDVDレコーダ300のリモコン制御を速やかに行うことができる。
【0163】
なお、図15は、図1に示す通信システム10の各機器が高速データラインインタフェースを備えていなかった場合における「リモコン制御」のシーケンスを、比較例として示している。
【0164】
(a)ユーザがリモコン送信機127の所定のボタンを押し下げた場合、(b)テレビ受信機100のCPU121は、リモコン受信部126で受信したリモコンコードをCECで定義されたコード表に従ってCECコマンドに変換する。(c)そして、CPU121は、当該CECコマンドを、CECラインを用いてDVDレコーダ300に送信する。(d)DVDレコーダ300のCPU311は、テレビ受信機100から送られてくるCECコマンドをリモコンコードに再変換し、当該リモコンコードを解読して、DVDレコーダ300の対応する個所を制御する。
【0165】
(e)その後、テレビ受信機100のCPU121は、ユーザがリモコン送信機127の所定のボタンの押し下げを停止した場合、(f)CECで定義されたコマンドを生成し、(g)当該CECコマンドを、CECラインを用いてDVDレコーダ300に送信する。(h)DVDレコーダ300のCPU311は、テレビ受信機100から送られてくる、リモコンボタンの押し下げ停止を示すコマンドに基づいて、リモコンコードの解読を終了する。
【0166】
上述の図15に示す「リモコン制御」のシーケンスによれば、テレビ受信機100はリモコンコードをCECで定義されたコード表に従ってCECコマンドに変換してDVDレコーダ300に送り、DVDレコーダ300では送られてきたCECコマンドをリモコンコードに再変換してリモコンコードの解読を行うものであり、リモコンコードの送信側および受信側の処理負荷が重くなる。また、リモコンコードを伝送速度の遅いCECラインを用いて送るものであり、CECコマンドのデータ長が長い場合等にあっては、テレビ受信機100側からのDVDレコーダ300のリモコン制御に遅延を招くことがある。
【0167】
以上説明したように、図1に示す通信システム10においては、テレビ受信機100から、オーディオアンプ200、DVDレコーダ300に、HDMIケーブル610,620の2ライン(リザーブライン、HPDライン)を用いた双方向通信部を用いて、選局情報、記録指示のリモコンコード、「シアターモード」の指示情報、リモコンコード等を送信するものであり、オーディオアンプ200、DVDレコーダ300の動作状態を迅速に制御できる。
【0168】
なお、上述実施の形態においては、HDMIケーブルのリザーブラインおよびHPDラインを用いた高速双方向通信部を説明したが、当該高速双方向通信部は、HDMIケーブルのその他のラインを用いて構成されるものであってもよい。
【0169】
また、上述実施の形態では、各機器の間の伝送路として、HDMI規格のインタフェースを前提として説明したが、その他の同様な伝送規格にも適用可能である。また、上述実施の形態においては、テレビ受信機100、オーディオアンプ200およびDVDレコーダ300で構成される通信システム10を示したが、その他の機器により構成される同様の通信システムにも、この発明を同様に適用できる。
【0170】
また、上述実施の形態では、各機器の間で双方向のIP通信を行うようにしたが、双方向の通信は、IP以外のプロトコルで行うことが可能である。また、上述実施の形態においては、各機器間をHDMIケーブルで接続したものを示したが、この発明は、各機器間の接続を無線で行うものにも、同様に適用できる。
【符号の説明】
【0171】
10・・・通信システム、100・・・テレビ受信機、101・・・HDMI端子、102・・・HDMI受信部、103・・・高速データラインインタフェース、200・・・オーディオアンプ、201a,201b・・・HDMI端子、202a・・・HDMI送信部、202b・・・HDMI受信部、203a,203b・・・高速データラインインタフェース、300・・・DVDレコーダ、301・・・HDMI端子、302・・・HDMI送信部、303・・・高速データラインインタフェース、400・・・受信アンテナ、500・・・5.1ch用スピーカ群、610,620・・・HDMIケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の電子機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して送られてくる映像信号を受信する信号受信部を備える電子機器であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部をさらに備え、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって自機器の接続状態を上記他の電子機器に通知する機能を有し、
上記通信部は、上記他の電子機器に、少なくとも、選局情報および記録を指示するための制御情報を送信する
電子機器。
【請求項2】
テレビ放送信号に基づいて所定のチャネルの映像信号を取得する放送受信部と、
上記放送受信部で取得された映像信号による映像を表示する表示部と、
上記表示部で表示されている映像に係る映像信号の記録をユーザが指示するためのユーザ操作部とをさらに備える
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
テレビ放送信号に基づいて映像信号および音声信号を取得する放送受信部と、
上記放送受信部で取得された映像信号による映像を表示する表示部と、
上記放送受信部で取得された音声信号による音声を出力するスピーカと、
上記放送受信部で取得された音声信号による音声を外部スピーカから出力する外部音声出力モードをユーザが指示するためのユーザ操作部とをさらに備え、
上記通信部は、上記他の電子機器に、上記放送受信部で取得された音声信号を供給すると共に、上記ユーザ操作部による上記外部出力モードの指示情報を送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
リモートコントロール信号の送信機から送信されてくるリモートコントロール信号を受信するリモートコントロール信号受信部をさらに備え、
上記通信部は、上記他の電子機器に、上記リモートコントロール信号受信部で受信されたリモートコントロール信号を送信する
請求項1に記載の電子機器。
【請求項5】
他の電子機器から、複数チャネルで、差動信号により、伝送路を介して送られてくる映像信号を受信する信号受信部を備える電子機器において、上記他の電子機器側の動作状態を制御するための制御情報を送信する制御情報送信方法であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部を設け、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって自機器の接続状態を上記他の電子機器に通知する機能を有し、
上記通信部により上記他の電子機器に、少なくとも、選局情報および記録を指示するための制御情報を送信する
制御情報送信方法。
【請求項6】
映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、他の電子機器に送信する信号送信部を備える電子機器であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部を備え、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記他の電子機器からの接続状態の通知を受ける機能を有し、
上記通信部で受信される選局情報および記録指示情報に基づいて動作状態の制御を行う制御部をさらに備える
電子機器。
【請求項7】
テレビ放送信号に基づいて所定のチャネルの映像信号を取得する放送受信部と、
上記放送受信部で取得された映像信号を記録する記録部とを備え、
上記制御部は、上記通信部で受信された選局の情報に基づいて上記放送受信部で選局されるチャネルを制御すると共に、上記通信部で受信された記録指示の情報に基づいて、上記放送受信部で取得された映像信号の記録を開始するように上記記録部を制御する
請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
上記通信部で受信される音声信号をスピーカに出力する音声出力部をさらに備え、
上記制御部は、上記通信部で受信された外部音声出力モードの指示情報に基づいて、上記音声出力部におけるミューティングがオン状態からオフ状態となるように制御する
請求項6に記載の電子機器。
【請求項9】
上記制御部は、上記通信部で受信されるリモートコントロール信号に基づいて、各部の動作を制御する
請求項6に記載の電子機器。
【請求項10】
映像信号を、複数のチャネルで、差動信号により、伝送路を介して、他の電子機器に送信する信号送信部を備える電子機器において、上記他の電子機器から動作状態を制御するための制御情報を受信する制御情報受信方法であって、
上記伝送路の所定のラインにより構成される通信路を介して上記他の電子機器と通信を行う通信部を設け、
上記通信路は一対の差動伝送路であり、該一対の差動伝送路のうち少なくとも一方は直流バイアス電位によって上記他の電子機器からの接続状態の通知を受ける機能を有し、
上記通信部により上記他の電子機器から選局情報および記録指示情報を受信する
制御情報受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−51703(P2013−51703A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−223329(P2012−223329)
【出願日】平成24年10月5日(2012.10.5)
【分割の表示】特願2008−543106(P2008−543106)の分割
【原出願日】平成19年11月7日(2007.11.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】