説明

電子機器における機能ユニットの接地構造、電子機器の組立方法及び電子機器

【課題】組立て時に、フレキシブルプリント配線板とガスケットとの位置合せを正確にかつ確実に行う。
【解決手段】主回路基板34が取り付けられた主フレーム45に、補助フレーム44を取り付けた後、補助フレーム44の開口44pから、ガスケット46を差し入れ、シールド体42の天井板42aの上面に貼り付ける。次に、フレキシブルプリント配線板35が接続されたカメラ回路モジュール33を、開口44pから露出したガスケット46の位置を確認しながら、補助フレーム44に取り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子機器における機能ユニットの接地構造、電子機器の組立方法及び電子機器に係り、例えば、携帯電話機等の電子機器における電子カメラユニット等の接地構造、電子機器の組立方法、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型の電子機器としての携帯電話機には、本来の通話機能や、データ通信機能のみならず、電子カメラユニットが搭載されたものも一般化されてきており、例えば、電子メールの送受信に際して、送信者は、周囲の風景や自分自身の顔等を画像データとして添付して受信者側に送信し、受信者はディスプレイ上で相手の様子等を確認することができるようになっている。
【0003】
ところで、電子カメラユニットが搭載されていても、携帯電話機においては、少なくとも従来通りのサイズが求められ、小型化、薄型化及び軽量化の要請は変わらず、搭載される電子カメラユニット自体の小型化、薄型化及び軽量化が求められている。
このため、例えば、MCM(multi‐chip module)においてモールド樹脂に信号配線をレイアウトしたり、制御部や無線通信部等が搭載された主回路基板との接続のためにフレキシブルプリント配線板を用いたり、電子カメラユニットを構成するカメラ回路モジュールの一部にDSP(digital signal processor)を用いることが一般に行われている。
【0004】
しかしながら、このカメラ回路モジュールでは、信号配線等は高密度に配置されて、シールドによる保護がなされておらず、かつ、高速のデータ信号やクロック信号が伝わる信号配線は、インピーダンスが高いために、信号配線からデータ信号やクロック信号の高調波が輻射されて、主回路基板側に伝播し、例えば無線通信部の回路の受信感度を抑圧するという問題があった。
特に、カメラ回路モジュールの近傍にアンテナが配置されている場合には、この悪影響が顕著であった。
【0005】
また、例えば主回路基板の無線通信部からの送信波が、カメラ回路モジュール内に侵入し、例えば撮像デバイス(イメージセンサ)の出力であるアナログ信号にノイズとして悪影響を与え、画像信号を乱すという問題があった。この現象は、特にパケット通信中やPDC等のバースト送信を行う場合に顕著に現れていた。
【0006】
このため、例えばカメラ回路モジュールのアース配線上で、安定したアース電位を確実に得ることができるように、例えば、筐体として金属製部材を用いている場合には、この筐体と、上記アース配線とを、リード線(ストラップ線)を用いて電気的に接続することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
しかしながら、カメラ回路モジュールと筐体とにリード線をはんだ付けするために、カメラ回路モジュールと筐体との間には、相当の隙間を必要とし、筐体の厚さが増大し、小型化、薄型化及び軽量化の妨げとなるという問題点がある。
筐体として樹脂製部材を用いている場合にも、例えば、カメラ回路モジュールと主回路基板とを接続するフレキシブルプリント配線板の所定の部位を、弾性及び導電性を有するガスケットを介して、主回路基板のアース配線に電気的に接続して、カメラ回路モジュール及び主回路基板のアース配線同士を、電気的に接続して、アース電位を安定化する技術が提案されている。
【0008】
ここで、フレキシブルプリント配線板の上記所定の部位に、フレキシブルプリント配線板のアース配線にスルーホールを介して接続された比較的広面積の導電部を形成し、この導電部と主回路基板に設けた接地用導電部との間にガスケットを介挿し、このガスケットを圧縮変形させた状態で、フレキシブルプリント配線板の導電部と接地用導電部とを接続して、カメラ回路モジュール及び主回路基板のアース配線同士を電気的に接続している。
【特許文献1】特開平1−307373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
解決しようとする問題点は、上記従来技術では、特に、ガスケットに対してフレキシブルプリント配線板の導電部を当接する際に、正確に位置決めを行うことが困難であるという点である。
すなわち、主回路基板の導電領域にガスケットを配置した後に、フレキシブルプリント配線板が接続されたカメラ回路モジュールを配置する際に、ガスケットが視認できないために、フレキシブルプリント配線板の裏面の導電部をガスケットに対して正確に位置合わせできない。
【0010】
このため、特に、フレキシブルプリント配線板の導電部とガスケットとの接触部位が互いにずれてしまって、フレキシブルプリント配線板に形成された導電部と、ガスケットとの接触が不完全となり、主回路基板に設けた接地用導電部と、フレキシブルプリント配線板の導電部とのガスケットを介した接続が不完全となり、主回路基板のアース配線と、フレキシブルプリント配線板のアース配線(及びカメラ回路モジュールのアース配線)との接続が確実に行われず、接地が確実になされない。
【0011】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、組立て時に、例えば、カメラ回路モジュール等の機能ユニットと、ガスケット等の接地用導電部材との位置合せを正確にかつ確実に行うことができる電子機器における機能ユニットの接地構造、電子機器の組立方法及び電子機器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、電子回路で駆動され、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納される、電子機器に搭載された機能ユニットの接地構造に係り、上記機能ユニットは、上記内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されていることを特徴としている。
【0013】
また、請求項2記載の発明は、機能本体部と、該機能本体部に接続され外部との信号の入出力を行うための配線板とを有し、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納される、電子機器に搭載された機能ユニットの接地構造に係り、上記機能ユニットは、上記内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されていることを特徴としている。
【0014】
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電子機器における機能ユニットの接地構造に係り、上記機能ユニットは、上記接地用導電部材を経由して、高周波回路又は/及び高速回路を電磁遮蔽するための遮蔽体に接続されて、機能接地されていることを特徴としている。
【0015】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の電子機器における機能ユニットの接地構造に係り、上記電子機器筐体の内面には、押圧用のリブが形成され、上記内部保持基体に載置された上記機能ユニットと、上記遮蔽体と、上記機能ユニットと上記遮蔽体との間に介挿された上記接地用導電部材とが上記電子機器筐体に収納された状態で、上記機能ユニットの上記接地用導電部材との当接部位に対向する部位が上記リブによって押圧されて、上記当接部位で、上記機能ユニットと上記接地用導電部材とが互いを押圧し、かつ、上記遮蔽体の上記接地用導電部材との当接部位で、上記遮蔽体と上記接地用導電部材とが互いを押圧することによって、上記接地用導電部材が、上記機能ユニット及び上記遮蔽体に密着されていることを特徴としている。
【0016】
また、請求項5記載の発明は、請求項2記載の電子機器における機能ユニットの接地構造に係り、上記機能本体部は、上記配線板及び上記接地用導電部材を経由して、高周波回路又は/及び高速回路を電磁遮蔽するための遮蔽体に接続されて、機能接地され、上記電子機器筐体の内面には、押圧用のリブが形成され、上記内部保持基体に載置された上記機能ユニットと、上記遮蔽体と、上記配線板と上記遮蔽体との間に介挿された上記接地用導電部材とが上記電子機器筐体に収納された状態で、上記配線板の上記接地用導電部材との当接部位に対向する部位が上記リブによって押圧されて、上記当接部位で、上記配線板と上記接地用導電部材とが互いを押圧し、かつ、上記遮蔽体の上記接地用導電部材との当接部位で、上記遮蔽体と上記接地用導電部材とが互いを押圧することによって、上記接地用導電部材が、上記配線板及び上記遮蔽体に密着されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1に記載の電子機器における機能ユニットの接地構造に係り、上記機能ユニットが上記接地用導電部材に重ねられた状態で、上記接地用導電部材の一部が、上記機能ユニットからはみ出して、視認可能とされるように、上記接地用導電部材が上記開口部に位置決め設置されていることを特徴としている。
【0018】
また、請求項7記載の発明に係る電子機器は、請求項1乃至6のいずれか1に記載の電子機器における機能ユニットの接地構造を備えたことを特徴としている。
【0019】
また、請求項8記載の発明は、電子回路で駆動され、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納された電子機器の組立方法に係り、上記内部保持基体に設けられた開口部に接地用導電部材を位置決め設置し、上記機能ユニットを、上記接地用導電部材を経由して機能接地する工程を備えたことを特徴としている。
【0020】
また、請求項9記載の発明は、機能本体部と、該機能本体部に接続され外部との信号の入出力を行うための配線板とを有し、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納された電子機器の組立方法に係り、上記内部保持基体に設けられた開口部に接地用導電部材を位置決め設置し、上記機能ユニットを、上記接地用導電部材を経由して機能接地する工程を備えたことを特徴としている。
【0021】
また、請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の電子機器の組立方法に係り、上記開口部に上記接地用導電部材を位置決め設置した後に、上記内部保持基体に上記機能ユニットを載置することを特徴としている。
【0022】
また、請求項11記載の発明は、請求項8又は9記載の電子機器の組立方法に係り、上記機能ユニットを載置した上記内部保持基体の上記開口部に上記接地用導電部材を位置決め設置することを特徴としている。
【発明の効果】
【0023】
この発明の構成によれば、機能ユニットは、内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されるので、組立て時に、内部保持基体の開口部から露出した接地用導電部材を視認して、その位置を確認しながら、機能ユニットを接地用導電部材に接触させることができるので、機能ユニットと接地用導電部材との位置合せを正確にかつ確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
機能ユニットは、内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されることによって、組立て時に、内部保持基体の開口部から露出した接地用導電部材を視認して、その位置を確認しながら、機能ユニットを接地用導電部材に接触させることができ、機能ユニットと接地用導電部材との位置合せを正確にかつ確実に行うという目的を実現した。
【実施例1】
【0025】
図1は、この発明の第1の実施例である携帯電話機の要部の構成を分解して示す分解斜視図、図2は、同携帯電話機の構成を示す開状態の正面図、図3は、同携帯電話機の構成を示す開状態の背面図、図4は、同携帯電話機の構成を示すブロック図、図5は、同携帯電話機の接地構造の構成を説明するための断面図、図6は、同携帯電話機の電子カメラユニットが取り付けられる補助フレームの構成を示す平面図、図7は、同電子カメラユニットのカメラ回路モジュールに接続されたフレキシブルプリント配線板のガスケットが配置された部位における構成を模式的に示す断面図、図8は、同フレキシブルプリント配線板の構成を示す下面図、また、図9は、同接地構造において用いられるガスケットの構成を示す断面図である。
【0026】
この例の携帯電話機1は、本来の通話機能や、データ通信機能に加えて、内蔵された電子カメラによる撮影機能を有し、図2及び図3に示すように、折畳可能な筐体2を備えると共に、上部ユニット3と下部ユニット4とが、折畳可能なようにヒンジ部5で相互に結合されて構成されている。
【0027】
筐体2を構成する上部筐体6(下部筐体7)は、例えばABS樹脂等の合成樹脂成形品からなり、図2及び図3に示すように、それぞれ、内面側を構成するフロントケース8(9)と、外面側を構成するリアケース11(12)とを有し、組み合されたフロントケース8(9)とリアケース11(12)とが、リブにおける嵌合によって、又は雌ねじや雄ねじ等の固定具による締付けによって、各種構成部品が内部に収納され、又は取り着けられた状態で、組み立てられてなっている。
また、リアケース11の裏面の所定の部位には、図5に示すように、フレキシブルプリント配線板35の上面のガスケット配置部位を押圧するリブ11aが形成されている。また、リアケース11のカメラレンズ31に対応する部位には、撮影窓11bが形成されている。
【0028】
この携帯電話機1は、図2乃至図4に示すように、当該携帯電話機本体の構成各部を制御する制御部14と、制御部14が実行する処理プログラムや各種データ等を記憶するための記憶部15と、例えば周囲の風景や人物等を撮影する電子カメラユニット16と、電波の送受信を行うアンテナ17と、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる無線通信部18と、例えば受話音声を出力する受話部19と、例えば着信時に着信音を出力する音声出力部21と、折畳時に内側となる側(内面側)に配設され液晶表示装置からなり例えば機能設定画面や、待受画面等が表示される主表示部22と、折畳時に外側となる側(外面側)に配設され液晶表示装置からなる補助表示部23と、LEDを有し例えば着信時や通話時に発光する発光部24と、数字や文字の入力操作等を行うための多数の各種操作キー等からなる操作部25と、送話音声を入力するマイクロフォンからなる送話部26と、振動によって例えば着信を通知するための振動部27と、電池パックを有する電源部28とを備えている。
【0029】
制御部14は、CPUを有してなり、例えば電子カメラユニット16で得られた画像データを主表示部22に表示させるための表示制御プログラムや、ホームページを閲覧するためのプログラムとしてのブラウザ、電子メールを作成したり送受信するためのプログラムとしてのメーラ等の記憶部15に記憶された各種処理プログラムを実行し、記憶部15に確保された各種レジスタやフラグを用いて、構成各部を制御する。
【0030】
記憶部15は、ROM、RAM等の半導体メモリからなり、この記憶部15には、制御部14が実行する上記表示制御プログラム等の各種処理プログラムや、受信した情報や電子カメラユニット16によって撮影された画像データ等の各種情報等が記憶されると共に、制御部14がプログラム実行時に用いる各種レジスタやフラグが確保されている。
【0031】
電子カメラユニット16は、図1及び図4に示すように、被写体から到来した光が入射し、例えば標準レンズからなるカメラレンズ31が内蔵された鏡筒32と、所定の画像信号を得るためのDSP等が内蔵されたカメラ回路モジュール33と、カメラ回路モジュール33と主回路基板34とを接続するためのフレキシブルプリント配線板35とを有している。
【0032】
カメラ回路モジュール33は、図4に示すように、カメラレンズ31を介して結像した画像を光電変換して電気信号としての画像信号を出力するCMOS撮像素子等からなる撮像デバイス36と、撮像デバイス36から送られてきた画像信号をA/D変換するA/D変換部37と、デジタル化した信号にガンマ変換、色空間変換等の画像処理を施す画像処理部38とを有している。
【0033】
電子カメラユニット16は、図1及び図5に示すように、主回路基板34に搭載され、制御部14を構成する対応するCPU41に、フレキシブルプリント配線板35によって接続されている。このCPU41は、アース基準点として設定された主回路基板34のアース配線上の所定の部位と略同一電位に保たれるトレイ状のシールド体42が被せられて、上方及び側方が覆われて遮蔽されている。
【0034】
なお、フレキシブルプリント配線板35は、その一端がカメラ回路モジュール33に接続されていると共に、他端が、主回路基板34に搭載されたコネクタ43に接続され、このコネクタ43を介してCPU41に接続されている。
また、カメラ回路モジュール33は、補助フレーム44に取り付けられ、主回路基板34が取り付けられた主フレーム45と、カメラ回路モジュール33が取り付けられた補助フレーム44とが組み合わされて、上部筐体6のフロントケース8に取り付けられている。
【0035】
この例では、図1、図5及び図7に示すように、カメラ回路モジュール33のアース配線上で、安定したアース電位が得られるように、フレキシブルプリント配線板35のアース配線が、ガスケット46を介して、シールド体42に接続されて、機能接地がなされている。
すなわち、この例の接地構造47は、カメラ回路モジュール33に接続されたフレキシブルプリント配線板35のアース配線が、主回路基板34のアース配線に接続されたシールド体42に、導電性及び弾性を有するガスケット46を介して接続され、かつ、ガスケット46が、電子カメラユニット16が取り付けられた補助フレーム44に形成された開口44pに挿通され、かつ、圧縮荷重を受けて変形した状態で、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との間に介挿されて概略構成されている。
【0036】
補助フレーム44は、図6に示すように、カメラ回路モジュール33等を取り付けるための電子カメラ取付部44aと、補助表示部23の液晶パネル等を取り付けるための液晶パネル取付部44bとを有している。
電子カメラ取付部44aには、ガスケット46を挿通させて、シールド体42の天井板42aの上面に貼着させるための矩形状の開口44pが形成されている。これにより、フレキシブルプリント配線板35がガスケット46に重ねられていない状態では、ガスケット46の上面の全部が露出される。なお、開口44pの寸法は、ガスケット46の断面寸法よりも若干大きく設定されている。
また、開口44pの内壁面で、ガスケット46の変位が規制されることによって、例えば、ガスケット46の下面に貼り付けた両面接着テープ53が剥がれたとしても、ガスケット46が開口44pから外れ落ちることが防止される。
【0037】
また、補助フレーム44の電子カメラ取付部44aには、カメラ回路モジュール33を補助フレーム44に位置決めされた状態で取り付けるための爪部44q,44q,44qが形成され、各爪部44qがカメラ回路モジュール33を構成する回路基板の上面の所定の部位に係合することによって、カメラ回路モジュール33が、フレキシブルプリント配線板35が取り付けられた状態で、補助フレーム44に取り付けられる。
【0038】
また、補助フレーム44の液晶パネル取付部44bの周縁部には、補助フレーム44を主回路基板34に位置決めされた状態で組み付けるための爪部44r,44rが形成され、各爪部44rが主回路基板34の下面の所定の部位に係合することによって、補助フレーム44は、主回路基板34を主フレーム45と挟んで、主回路基板34に位置決めされた状態で組み付けられる。
【0039】
これによって、カメラ回路モジュール33未装着の補助フレーム44が主回路基板34に組み付けられた状態で、開口44pからガスケット46が挿入されると、ガスケット46は、シールド体42の天井板42aの上面に位置決めされて配置されると共に、補助フレーム44にカメラ回路モジュール33が取り付けられると、フレキシブルプリント配線板35の下面側の導電部35jがガスケット46の上面に位置決めされて当接され、かつ、フレキシブルプリント配線板35がガスケット46に重ねられた状態でも、ガスケット46の一部が視認可能なように露出される。
【0040】
また、上部筐体6のフロントケース8とリアケース11とを互いに嵌合させ又は雄ねじや雌ねじ等の固定具を用いて締め付けて、当該携帯電話機1が組み立てられた際に、リアケース11の裏面に形成されたリブ11aによって、フレキシブルプリント配線板35の上面が圧接され、これによって、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との間に介挿されたガスケット46は、圧縮荷重を受けて変形して、反発力によって、自身をフレキシブルプリント配線板35及びシールド体42に押し付け、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との電気的接続が確実に行われる。
ここで、リブ11aは、ガスケット46の断面寸法と、略同一の大きさに設定されると共に、開口44aの配置箇所に対応した箇所に形成されている。
【0041】
フレキシブルプリント配線板35は、図7及び図8に示すように、カメラ回路モジュール33を構成する回路の例えば信号配線と、主回路基板34の信号配線とを接続するための信号配線と、カメラ回路モジュール33の回路のアース配線と、主回路基板34のアース配線とを接続するためのアース配線とを含む配線層35a,35bと、配線層35aと配線層35bとを絶縁する絶縁層35cと、配線層35aの上層側、配線層35bの下層側にそれぞれ形成された絶縁層35d,35eとを有し、ガスケット46との当接領域とその近傍領域においては、配線層35a,35b及び絶縁層35c,35d,35eに加えて、絶縁層35dの上層側、絶縁層35eの下層側にそれぞれ例えば銀ペーストを用いて形成された導電層35f,35gと、導電層35fの上層側(最上層)、導電層35gの下層側(最下層)にそれぞれ形成された保護層35h,35iとを有してなっている。
また、絶縁層35cには、配線層35a,35bを構成する電源配線同士、アース配線同士を接続するためのスルーホールが形成されている。また、絶縁層35d,35eの所定の部位は除去されて、導電性材料が充填され、それぞれ配線層35a,35bを構成するアース配線と導電層35f,35gとが接続されている。
また、当接領域には、保護層35iが除去され導電性材料が充填されてなる導電部35jが形成され、配線層35a,35bを構成するアース配線は、ガスケット46を介してシールド体42に電気的に接続されている。
【0042】
ガスケット46は、図9に示すように、ウレタンフォーム等からなる略直方体形状のスポンジ部51と、スポンジ部51を覆う導電性布部52とを有し、両面接着テープ53によって、シールド体42の天井部42aに貼着されている。
ガスケット46は、シールド体42の天井板42aの上面に貼着され、フレキシブルプリント配線板35の導電部35jと、シールド体42との間に介挿され、上部筐体6のフロントケース8とリアケース11とを互いに嵌合させ又は雄ねじや雌ねじ等の固定具を用いて締め付けて、当該携帯電話機1が組み立てられた際に、フレキシブルプリント配線板35がリアケース11の裏面に形成されたリブ11aに押圧されることによって、圧縮荷重を受けて変形した状態で、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42の天井板42aの上面との間に介挿され、反発力によって、自身をフレキシブルプリント配線板35及びシールド体42に押し付け、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との電気的接続を確実に行う機能を有している。
【0043】
無線通信部18は、例えば、RF回路や、変復調回路、ベースバンド処理回路等を有し、音声やデータを変調してアンテナ17を介して無線電波として送信すると共に、無線電波をアンテナ17を介して受信して音声やデータに復調し、所定のプロトコルに従って通話やデータ通信を行うために用いられる。
また、この例では、無線通信部18は、無線LAN(Local Area Network)装置を構成する無線通信部として、データ通信を行うためにも用いられる。
【0044】
操作部25は、電子カメラユニット16による撮影を可能とする撮影モードを選択すると共にシャッタ釦を兼ねる撮影モードキーや、電子メールの作成や送受信を行うためのメールモード選択キー、音声通話を行うために用いる通話モード選択キー、ブラウザを起動させてホームページを閲覧するためのブラウザモード選択キー、撮影モード等から待受画面を表示して操作や着信を待機する待受モードへ移行させるためのクリアキー、電源キー、数字等を入力するためのテンキー、主表示部22に表示された表示画面上のカーソルを上下左右方向へ移動させるためのカーソルキー等が配列されてなっている。
主表示部22は、待受画面や機能設定画面等が表示される液晶パネルと、液晶パネルに照明光を与えるバックライト装置と、液晶パネルを駆動する駆動回路とを有し、フレキシブルプリント配線板を介して主回路基板34と接続されている。
【0045】
次に、図1及び図5を参照して、この例の携帯電話機1の組立方法について説明する。
まず、図1及び図5に示すように、主回路基板34が取り付けられた主フレーム45に、カメラ回路モジュール33未装着の補助フレーム44を取り付ける。
すなわち、補助フレーム44に形成された爪部44r,44rを、主回路基板34の下面の所定の部位に係合させることによって、補助フレーム44は、主回路基板34を主フレーム45と挟んだ状態で、主回路基板34に位置決めされた状態で組み付けられる。ここで、補助フレーム44の開口44pは、シールド体42の天井板42aの上面に位置決めされて配置される。
【0046】
次に、補助フレーム44の開口44pから、ガスケット46を差し入れ、両面粘着テープ53を用いて、シールド体42の天井板42aの上面に貼り付ける。
次に、フレキシブルプリント配線板35が接続されたカメラ回路モジュール33を、開口44aから露出したガスケット46の位置を確認しながら、補助フレーム44に取り付ける。
すなわち、補助フレーム44に形成された爪部44q,44q,44qをカメラ回路モジュール33を構成する回路基板の上面の所定の部位に係合させることによって、カメラ回路モジュール33が、フレキシブルプリント配線板35が取り付けられた状態で、補助フレーム44に取り付けられる。
【0047】
これにより、フレキシブルプリント配線板35の上面側の導電部35jにガスケット46の上面が位置決めされて当接される。かつ、ガスケット46の一部がフレキシブルプリント配線板35の外側に視認可能なように露出され、フレキシブルプリント配線板35の導電部35jに確実に接触されていることが確認される。
したがって、カメラ回路モジュール33は、補助フレーム44に位置決めされた状態で取り付けられるのに加え、ガスケット46を視認しながら、ガスケット46がフレキシブルプリント配線板35の導電部35jに確実に接触されることを確認される。
【0048】
次に、フレキシブルプリント配線板35の他端を、コネクタ43に接続する。
次に、フロントケース8と、外面側を構成するリアケース11とを組み合わせて、リブ11aにおける嵌合によって、組み立てる。
これによって、リアケース11の裏面に形成されたリブ11aによって、フレキシブルプリント配線板35の上面の導電部35jに対向する部位が押圧されて、ガスケット46が弾性的に変形し、このガスケット46を介して、フレキシブルプリント配線板35のアース配線35aと、シールド体42とが安定的に電気的に接続される。
【0049】
このように、この例の構成によれば、補助フレーム44の液晶パネル取付部44bの周縁部には、補助フレーム44を主回路基板34に位置決めされた状態で取り付けるための爪部44r,44rが形成され、各爪部44rが主回路基板34の下面の所定の部位に係合することによって、補助フレーム44を、主回路基板34を主フレーム45と挟んだ状態で、主回路基板34に位置決めされた状態で組み付けることができる。
これによって、カメラ回路モジュール33未装着の補助フレーム44が主回路基板34に取り付けられた状態で、開口44pからガスケット46が挿入されると、ガスケット46は、シールド体42の天井板42aの上面に位置決めされて配置される。
【0050】
また、補助フレーム44の電子カメラ取付部44aには、カメラ回路モジュール33を補助フレーム44に位置決めされた状態で取り付けるための爪部44q,44q,44qが形成され、各爪部44qがカメラ回路モジュール33を構成する回路基板の上面の所定の部位に係合することによって、カメラ回路モジュール33を、フレキシブルプリント配線板35が取り付けられた状態で、補助フレーム44に取り付けることができる。
これによって、補助フレーム44にカメラ回路モジュール33が取り付けられると、フレキシブルプリント配線板35の上面側の導電部35jがガスケット46の上面に位置決めされて当接される。
【0051】
これらに加え、フレキシブルプリント配線板35が取り付けられたカメラ回路モジュール33を補助フレーム44に取り付ける際に、開口44pから露出したガスケット46を視認しながら、フレキシブルプリント配線板35の下面の導電部35hにガスケット46の上面が当接することを確認してカメラ回路モジュール33を、一段と正確かつ確実に位置合わせして取り付けることができる。
さらに、フレキシブルプリント配線板35をガスケット46に重ねて配置した後も、ガスケット46の一部がフレキシブルプリント配線板35の外側に視認可能なように露出され、フレキシブルプリント配線板35に確実に接触されていることが確認できるので、ガスケット46に対するフレキシブルプリント配線板35の位置決めを正確にかつ確実に行うことができる。また、ガスケット46の貼り忘れを防止し、不良率を改善することができる。
また、開口44pの内壁面で、ガスケット46の変位が規制されることによって、例えば、ガスケット46の下面に貼り付けた両面接着テープ53が剥がれたとしても、ガスケット46が開口44pから外れ落ちることを防止することができる。したがって、例えば、ガスケット46が主回路基板34上に脱落して、チップ部品類のショート等の発生を回避することができる。
【0052】
こうして、シールド体42の天井部42aとガスケット46との接触部位、及びフレキシブルプリント配線板35の導電部35jとガスケット46との接触部位は、共に正確に位置合わせされるので、フレキシブルプリント配線板35の下面に形成された導電部35jと、ガスケット46との接触を確実に行い、ガスケット46を介した主回路基板34に設けたシールド体42と、フレキシブルプリント配線板35の導電部35jとの接続を確実に行い、主回路基板34のアース配線と、フレキシブルプリント配線板35のアース配線(及びカメラ回路モジュール33のアース配線)との接続を確実に行い、接地を確実に強化することができる。
【0053】
また、上部筐体6のフロントケース8とリアケース11とを互いに嵌合させ又は雄ねじや雌ねじ等の固定具を用いて締め付けて、当該携帯電話機1が組み立てられた際に、リアケース11の裏面に形成されたリブ11aによって、フレキシブルプリント配線板35が圧接され、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との間に介挿されたガスケット46が、シールド体42とフレキシブルプリント配線板35とに挟まれて圧縮荷重を受けて変形し、反発力によって、自身をフレキシブルプリント配線板35及びシールド体42に押し付けて密着し、フレキシブルプリント配線板35とシールド体42との電気的接続を確実に行うので、小型化の妨げとなるようなことがなく、筐体の小型化、薄型化及び軽量化に寄与しつつ、アースを強化することができる。
【0054】
したがって、カメラ回路モジュール33のアース電位を確実にかつ安定的に得て、カメラ回路モジュールからのノイズの輻射を抑制することができる。
例えば、データ信号やクロック信号等の信号配線からの不要輻射が低減されるため、無線通信部の受信感度の抑圧が防止され、安定した無線機能を維持することができる。また、カメラ画像への無線からのノイズの影響を低減することができる。
【0055】
また、接地用導電部としてとして、CPU41の電磁遮蔽のために用いられていたシールド体42を流用するので、構成部品を増加させることなく、かつ、新たなスペースを確保する必要もないので、コストを増加させることなく、かつ、小型化及び薄型化の妨げになることもない。
【実施例2】
【0056】
この例が上述した第1の実施例と大きく異なるところは、第1の実施例では、カメラ回路モジュール未装着の補助フレームを主回路基板に取り付けたのに対して、カメラ回路モジュールを取り付けた補助フレームを、主回路基板に取り付けるように構成した点である。
これ以外の構成は、上述した第1の実施例と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0057】
この例で、携帯電話機を組み立てるには、まず、カメラ回路モジュール33を補助フレーム44に取り付ける。次に、この補助フレーム44を主回路基板34に組み付ける。
次に、フレキシブルプリント配線板35のカメラ回路モジュール33への取付箇所を持ち上げて若干屈曲させた状態で、開口44pからガスケット46を差し入れて、シールド体42の天井板42aの上面に、両面粘着テープ53を用いて貼り付ける。
次に、フレキシブルプリント配線板35を戻してガスケット46に接触させる。ここで、フレキシブルプリント配線板35の外側に露出されたガスケット46を視認して、フレキシブルプリント配線板35に確実に接触されていることを確認する。
この後は、第1の実施例と同様にして、組み立てる。
【0058】
この例の構成によれば、上述した第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
【0059】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述した実施例では、接地用導電部として、構成部品(例えば、CPU)のシールドを行うためのシールド体を流用する場合について述べたが、新にシールド体を配置しても良いし、主回路基板上のアース配線にガスケットを直接接続させるようにしても良い。
【0060】
また、電子機器として、携帯電話機に適用した場合について述べたが、携帯電話機に限らず、例えば、簡易型携帯電話(PHS)端末でも、無線通信機能を有した携帯情報端末(PDA)でも良く、携帯電話機の場合と略同一の効果を得ることができる。
また、無線通信機能を有すると共に、カメラが内蔵されたノート型パーソナルコンピュータ等であっても良い。また、携帯電話機の場合は、折畳可能な携帯電話機に限らず、ストレートタイプの携帯電話機であっても良い。
また、可撓性印刷回路として、FPC(Flexible Printed Circuit)に代えて、TCP(Tape Carrier Package)を用いた場合にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
電子カメラユニットのほか、主表示部や補助表示部等の他の機能ユニットを機能接地するために適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】この発明の第1の実施例である携帯電話機の要部の構成を分解して示す分解斜視図である。
【図2】同携帯電話機の構成を示す開状態の正面図である。
【図3】同携帯電話機の構成を示す開状態の背面図である。
【図4】同携帯電話機の構成を示すブロック図である。
【図5】同携帯電話機の接地構造の構成を説明するための断面図である。
【図6】同携帯電話機の電子カメラユニットが取り付けられる補助フレームの構成を示す平面図である。
【図7】同電子カメラユニットのカメラ回路モジュールに接続されたフレキシブルプリント配線板のガスケットが配置された部位における構成を模式的に示す断面図である。
【図8】同フレキシブルプリント配線板の構成を示す下面図である。
【図9】同接地構造において用いられるガスケットの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0063】
1 携帯電話機(電子機器)
2 筐体
6 上部筐体(電子機器筐体)
7 下部筐体
11 リアケース
11a リブ
16 電子カメラユニット(機能ユニット)
33 カメラ回路モジュール(機能本体部)
34 主回路基板(回路基板)
35 フレキシブルプリント配線板(配線板)
35h 導電部
41 CPU(電子部品)
42 シールド体(遮蔽体)
44 補助フレーム(内部保持基体)
44p 開口(開口部)
45 主フレーム
46 ガスケット(接地用導電部材)
47 接地構造(電子機器搭載機能ユニットの接地構造)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路で駆動され、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納される、電子機器に搭載された機能ユニットの接地構造であって、
前記機能ユニットは、前記内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されていることを特徴とする電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項2】
機能本体部と、該機能本体部に接続され外部との信号の入出力を行うための配線板とを有し、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納される、電子機器に搭載された機能ユニットの接地構造であって、
前記機能ユニットは、前記内部保持基体に設けられた開口部に位置決め設置された接地用導電部材を経由して機能接地されていることを特徴とする電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項3】
前記機能ユニットは、前記接地用導電部材を経由して、高周波回路又は/及び高速回路を電磁遮蔽するための遮蔽体に接続されて、機能接地されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項4】
前記電子機器筐体の内面には、押圧用のリブが形成され、
前記内部保持基体に載置された前記機能ユニットと、前記遮蔽体と、前記機能ユニットと前記遮蔽体との間に介挿された前記接地用導電部材とが前記電子機器筐体に収納された状態で、
前記機能ユニットの前記接地用導電部材との当接部位に対向する部位が前記リブによって押圧されて、前記当接部位で、前記機能ユニットと前記接地用導電部材とが互いを押圧し、かつ、前記遮蔽体の前記接地用導電部材との当接部位で、前記遮蔽体と前記接地用導電部材とが互いを押圧することによって、前記接地用導電部材が、前記機能ユニット及び前記遮蔽体に密着されていることを特徴とする請求項3記載の電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項5】
前記機能本体部は、前記配線板及び前記接地用導電部材を経由して、高周波回路又は/及び高速回路を電磁遮蔽するための遮蔽体に接続されて、機能接地され、
前記電子機器筐体の内面には、押圧用のリブが形成され、
前記内部保持基体に載置された前記機能ユニットと、前記遮蔽体と、前記配線板と前記遮蔽体との間に介挿された前記接地用導電部材とが前記電子機器筐体に収納された状態で、
前記配線板の前記接地用導電部材との当接部位に対向する部位が前記リブによって押圧されて、前記当接部位で、前記配線板と前記接地用導電部材とが互いを押圧し、かつ、前記遮蔽体の前記接地用導電部材との当接部位で、前記遮蔽体と前記接地用導電部材とが互いを押圧することによって、前記接地用導電部材が、前記配線板及び前記遮蔽体に密着されていることを特徴とする請求項2記載の電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項6】
前記機能ユニットが前記接地用導電部材に重ねられた状態で、前記接地用導電部材の一部が、前記機能ユニットからはみ出して、視認可能とされるように、前記接地用導電部材が前記開口部に位置決め設置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の電子機器における機能ユニットの接地構造。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1に記載の電子機器における機能ユニットの接地構造を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
電子回路で駆動され、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納された電子機器の組立方法であって、
前記内部保持基体に設けられた開口部に接地用導電部材を位置決め設置し、前記機能ユニットを、前記接地用導電部材を経由して機能接地する工程を備えたことを特徴とする電子機器の組立方法。
【請求項9】
機能本体部と、該機能本体部に接続され外部との信号の入出力を行うための配線板とを有し、所定の目的を達成するための機能を備えた機能ユニットが、機能接地された状態で、内部保持基体に載置されて、電子機器筐体に収納された電子機器の組立方法であって、
前記内部保持基体に設けられた開口部に接地用導電部材を位置決め設置し、前記機能ユニットを、前記接地用導電部材を経由して機能接地する工程を備えたことを特徴とする電子機器の組立方法。
【請求項10】
前記開口部に前記接地用導電部材を位置決め設置した後に、前記内部保持基体に前記機能ユニットを載置することを特徴とする請求項8又は9記載の電子機器の組立方法。
【請求項11】
前記機能ユニットを載置した前記内部保持基体の前記開口部に前記接地用導電部材を位置決め設置することを特徴とする請求項8又は9記載の電子機器の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−182490(P2008−182490A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−14373(P2007−14373)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(390010179)埼玉日本電気株式会社 (1,228)
【Fターム(参考)】