説明

電子機器の消費電力検出回路、消費電力検出方法

【課題】一次側回路で検出した入力電圧と入力電流との情報を、一次側回路と絶縁された二次側回路上の演算処理部に伝達する構成を小規模な回路構成で実現する。
【解決手段】一次側回路100において、電圧検出用抵抗2、3により入力電圧を検出する。一次側回路100において、電流検出用抵抗4により入力電流値を検出する。PWM回路18は、電圧検出値に応じたデューティ比を生成する。非反転増幅回路15は、電流検出信号の電圧レベルを適切に調整して出力する。フォトカプラ17内部の発光側LED171は、前記デューティ比でON/OFF制御されるとともに前記電圧レベルに応じた電流量で制御される。フォトカプラ17内部の受光側フォトトランジスタPTr1からの出力信号は、受光によって生じた電圧パルス信号を平滑化して電力情報を有するアナログ信号を生成する平滑化回路20により平滑化される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の消費電力検出回路に関する。具体的には、絶縁型電源回路を使用した電子機器において消費電力を検出するための回路に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に電子機器は、交流商用電源や、通信機器の分野ではテレコミュニケーション用直流電源ラインに接続されるが、いずれの場合も電源回路としては、安全面と外来サージ耐力との観点から、絶縁型電源回路が採用される。そして、絶縁型電源回路においては、いわゆる絶縁型スイッチングレギュレータの構造を有し、入力電源が接続される一次側回路と、機器本体の動作電位を与える二次側回路と、が絶縁トランスを介して分離されている。
【0003】
近年、多くの電力を消費する電子機器に対しては、常時消費電力を管理する目的から、機器本体に消費電力観測機能が要求されている。
ここで、二次側回路には機器本体としての回路デバイスが複数存在するので、電源電圧も複数存在する。更には機器本体の電源効率が入力電圧や負荷の動作条件によって変化するので、電子機器全体の消費電力を二次側回路の電力から正確に判断することは困難である。そこで、電子機器全体の消費電力を正確に計測するため、一次側回路における入力電圧と入力電流とを観測する方法が採用される。
【0004】
しかしながら、消費電力を計測する演算処理部(マイクロプロセッサ)は二次側回路上で動作するものである一方、前述のように一次側回路と二次側回路とは絶縁トランスで分離されている。したがって、一次側回路で入力電圧と入力電流とを観測したとしても、その情報を二次側回路の演算処理部に直接伝送することができない。そこで、絶縁耐圧を維持した状態での情報伝達手段として、フォトカプラ等のアイソレーション素子が用いられている(例えば特許文献1)。
【0005】
特許文献1(特開2010-029010号公報)においては、一次側回路に電流センス抵抗と電圧センス抵抗とを設け、両者による検出値をアナログ乗算器(マルチプライヤー)で乗算し、消費電力を示すアナログ信号を生成する。そして、求められた消費電力に応じたデューティ比を有するパルス信号を生成する。このパルス信号でフォトカプラの発光部を駆動し、絶縁された受光側に発生する信号情報から、二次側回路のコントローラが有効電力Paを算出する。
この構成によれば、一次側回路で得た消費電力情報を二次側回路に伝えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010-029010号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の構成では、電流検出値と電圧検出値とを乗算して電力情報を求めておいて、その電力情報をフォトカプラで二次側回路に伝えることとしている。
しかし、この構成では電力値を示すアナログ信号を得るために乗算器を用いているので、その分回路規模が大きくなる。
【0008】
そこで、例えば、次のように考えることもできる。
すなわち、一次側回路で入力電圧と入力電流とを検出し、これら2系統のアナログ情報をそれぞれアナログ/ディジタル変換器でディジタル信号に変換後、これらディジタル信号をフォトカプラでパルス伝送して二次側回路の演算処理部に伝達する。
しかし、アナログ/ディジタル変換後の、例えば8〜16ビットのパラレル信号の全てをフォトカプラ等のアイソレーション素子で伝送するとなると、回路規模が非常に膨大になってしまう。
【0009】
そこで、アナログ/ディジタル変換器の後段で、パラレル/シリアル変換を行うことにより、フォトカプラの個数を減らす構成が考えられる。例えば、図5において、電圧検出抵抗2、3で検出した電圧情報をA/Dコンバーター24でディジタル変換し、さらに、パラレル/シリアル変換器26でシリアル信号に変換する。このように得られた電圧情報をフォトカプラ30で二次側回路に伝送する。
また、電流検出抵抗4で検出した電流情報をA/Dコンバーター23でディジタル変換し、さらに、パラレル/シリアル変換器25でシリアル信号に変換する。このように得られた電流情報をフォトカプラ28で二次側回路に伝送する。
このようにすれば、演算処理回路22に電圧情報と電流情報とをそれぞれ与え、消費電力の詳細な情報を得ることができる。
【0010】
しかし、図5の構成では、フォトカプラ28、30が二組必要であり、回路規模が大きくなる。
ここで、パラレル/シリアル変換には、Serial Peripheral Interface (SPI)の他、Inter Integrated Circuit (I2C)フォーマットが存在し、Inter Integrated Circuit (I2C)フォーマットは系のワイアードOR(オア)接続が可能である。
そこで、図6に示すように、パラレル/シリアル変換器25A,26AをInter Integrated Circuit (I2C)に変更することにより、フォトカプラ28を一つにすることができ、回路規模の削減を図ることができる。
【0011】
図6の構成は、入力電圧と入力電流との2系統の情報を伝達する上でフォトカプラ等アイソレーション素子数を削減するには有効であるが、しかしながら、このような構成を採用したとしても、アナログ/ディジタル変換器とパラレル/シリアル変換器との組が入力電圧用と入力電流用とで2系統分必要になることは避けられない。したがって、回路規模が大きいという問題が依然として残る。
【0012】
本発明の目的は、一次側回路で検出した入力電圧と入力電流との情報を一次側回路と絶縁された二次側回路上の演算処理部に伝達する構成を小規模な回路構成で実現できる電子機器の消費電力検出回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の消費電力検出回路は、
一次側回路における消費電力の情報を、トランスによって一次側回路から分離された二次側回路に伝送する消費電力検出回路において、
前記一次側回路に設けられた入力電圧検出手段と、
前記一次側回路に設けられた入力電流検出手段と、
前記入力電圧検出手段にて検出された電圧検出値に応じたデューティ比を生成するパルス幅変調回路と、
前記入力電流検出手段にて検出された電流検出値に応じた電圧レベルを生成するレベル調整手段と、
前記デューティ比でON/OFF制御されるとともに前記レベルに応じた電流量で制御されるフォトカプラと、を備える
ことを特徴とする。
【0014】
本発明の消費電力検出方法は、
一次側回路における消費電力の情報を、トランスによって一次側回路から分離された二次側回路に伝送する消費電力検出方法において、
前記一次側回路において入力電圧を検出し、
前記一次側回路において入力電流を検出し、
検出した電圧検出値に応じたデューティ比を生成し、
検出した電流検出値に応じた電圧レベルを生成し、
フォトカプラを前記デューティ比でON/OFF制御すると同時に前記レベルに応じた電流量で制御する
ことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態を示す図。
【図2】第1実施形態において、PWM回路と非反転増幅回路の部分を詳細に説明するための図。
【図3】第1実施形態において、動作を説明する為の各部の波形を示す図。
【図4】第1実施形態において、平滑化回路の動作を説明するための波形図。
【図5】課題を説明するための図。
【図6】課題を説明するための図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施の形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、絶縁型電源回路300を有する電子機器400を示す図である。
電源回路300は、絶縁トランス7により一次巻き線T11、T12の側と二次巻き線T21、T22の側とに絶縁分離されており、一次巻き線T11、T12の側を一次側回路100とし、二次巻き線T21、T22の側を二次側回路200とする。
まず、一次側回路100の構成を説明する。
直流電源1のプラス端子とマイナス端子とがそれぞれスイッチングレギュレータ6に接続され、さらに、スイッチングレギュレータ6に一次巻き線T11の両端が接続されている。スイッチングレギュレータ6のスイッチングにより一次巻き線T11の両端に交流が生じる。
【0017】
直流電源1とスイッチングレギュレータ6との間において、直流電源1のプラス端子とマイナス端子との間に入力電圧検出手段としての電圧検出用分圧抵抗2と電圧検出用分圧抵抗3とが直列に接続されている。そして、電圧検出用分圧抵抗2と電圧検出用分圧抵抗3との接続ノードからの分岐した電圧検出用配線L1がPWM回路18に入力されている。
電圧検出用分圧抵抗2と電圧検出用分圧抵抗3とにより、入力電圧が直流電源のマイナス側をコモン電位とするアナログ電圧信号として検出される。
PWM回路18の出力は、フォトカプラ17内部の発光側LED(発光ダイオード)171のカソードに接続されている。
【0018】
また、直流電源1のマイナス端子とスイッチングレギュレータ6とを接続する配線上に入力電流検出手段としての電流検出抵抗4が設けられている。そして、電流検出抵抗4の両端から分岐して設けられた電流検出用配線L2が非反転増幅回路(レベル調整手段)15に入力されている。
電流検出抵抗4により、入力電流が直流電源のマイナス側をコモン電位とするアナログ電圧信号に変換されて検出される。
非反転増幅回路15の出力は、フォトカプラ17内部の発光側LED(発光ダイオード)171のアノードに接続されている。
【0019】
直流電源1のプラス端子とスイッチングレギュレータ6との間において起動電源用配線L3が分岐しており、この起動電源用配線L3には起動用バイアス抵抗5とコンデンサ14とが直列に接続され、コンデンサ14の一方の電極は直流電源1のマイナス側コモン電位となっている。
また、コンデンサ14の両極にはダイオード13と補助巻き線T12とが直列に接続されている。
ダイオード13のカソードがコンデンサ14のプラス電極側に接続され、ダイオード13のアノードが補助巻き線T12を介して直流電源1のマイナス側コモン電位に接続されている。
【0020】
さらに、起動電源用配線L3は、起動用バイアス抵抗5とコンデンサ14との間で分岐され、非反転増幅回路15とPWM回路18とに配線接続されている。また、非反転増幅回路15とPWM回路18とは、直流電源1のマイナス側コモン電位に接続されている。これにより、非反転増幅回路15およびPWM回路18の動作電源を得る。
【0021】
コンデンサ14およびダイオード13によって非反転増幅回路15およびPWM回路18の動作電源を得られるのであるが、さらに、電子機器400の起動時にスイッチングレギュレータ6が動作を開始するまでは起動用バイアス抵抗5によるブートストラップ回路でバイアスを掛けられるようになっている。
なお、起動用バイアス抵抗5、コンデンサ14、ダイオード13および補助巻き線T12による電源構成は、非反転増幅回路15およびPWM回路18のために専用で追加的に必要になるものではなく、元来一次側回路で動作するスイッチングレギュレータ6には制御用電源が必要になるので、その電源を流用すればよい。
【0022】
PWM回路18は、図2の詳細図に示すように、比較器181と、トランジスタTr1と、を有する。
ここではNPN型トランジスタを使用する。
比較器181の一方の入力端子には電圧検出用配線L1が接続されている。比較器181の他方の入力端子には、参照用の三角波が入力されている。そして、比較器181からの出力は、トランジスタTr1のベースに印加される。トランジスタTr1のエミッタは一次側回路100のコモン電位に落とされ、コレクタはフォトカプラ17内部の発光側LED171のカソードに接続されている。
【0023】
非反転増幅回路15の入力には電流検出用配線L2が接続され、非反転増幅回路15の出力は、バイアス抵抗16を介してフォトカプラ17内部の発光側LED171のアノードに接続されている。
【0024】
二次側回路200について説明する。
一次側回路100の巻き線T11、T12とカップリングするように、二次巻き線T21、T22が複数設けられ、二次側回路200で複数の電源が得られるようになっている。
二次巻き線T21、T22で得られた電源は、平滑回路8、9を介して負荷11、12に供給される。
ここで、二次側回路200の出力は、負荷回路11、負荷回路12に示すように、各デバイスや回路ごとに複数の電源電圧を要するので、負荷11、12ごとに出力回路(二次巻き線T21、T22、整流平滑回路8、9)が設けられるが、ある一つの出力電圧(マスタ)を帰還電圧として一次側のスイッチングレギュレータ6を制御する場合、別の出力電圧(スレーブ)の安定度が不十分になるので、二次側安定化回路10が所定箇所に設けられている。
【0025】
二次側回路200において、フォトカプラ17内部の発光側LED171にカップリングするように、フォトカプラ17内部の受光側フォトトランジスタPTr1が配置されている。
このLED171とフォトトランジスタPTr1とにより、フォトカプラ17が構成されている。
フォトカプラ17内部の受光側フォトトランジスタPTr1のエミッタは、バイアス抵抗19を介して接地されると同時に、平滑化回路20を介してアナログ/ディジタル変換器21に接続されている。アナログ/ディジタル変換器21により生成されたパラレルディジタル信号は演算処理回路22に入力される。演算処理回路22は、前記パラレルディジタル信号に基づいて、電子機器400の消費電力を算出する。
【0026】
なお、二次側回路200のコモン電位は、グランド(接地)電位である。
【0027】
このような構成を備える本実施形態の動作を説明する。
まず、一次側回路100において入力電圧と入力電流とを検出する動作について説明する。
機器の入力電圧は、電圧検出用分圧抵抗2と電圧検出用分圧抵抗3によって、入力電源のマイナス側をコモン電位とするアナログ電圧信号に分圧されて検出される。一方、機器の入力電流は、電流検出抵抗4によって、入力電圧と同様に、入力電源のマイナス側をコモン電位とするアナログ電圧信号に変換されて検出される。
【0028】
図3は、動作を説明するための各部における波形図である。
電圧検出信号は、比較器181に入力され、三角波と比較される。
そして、比較器出力は後段のトランジスタTr1に接続されており、三角波よりも電圧検出信号の電圧が高い場合、トランジスタTr1がオンする。一方、三角波よりも電圧検出信号の電圧が低い場合、トランジスタTr1がオフするようになっている。すると、図3を参照して分かるように、電圧検出信号の電圧レベルが低ければ、電圧検出信号が三角波のレベルを下回る時間が長く、電圧検出信号が三角波のレベルを超える時間が短い。この場合、トランジスタTr1のOFF時間が長くなる。
【0029】
逆に、電圧検出信号の電圧レベルが高ければ、電圧検出信号が三角波のレベルを上回る時間が長く、電圧検出信号が三角波のレベルを下回る時間が短い。この場合、トランジスタのON時間が長くなる。
このように、トランジスタのON/OFF状態は機器の入力電圧に比例したオンデューティ(時比率)となり、このデューティ比で、フォトカプラ17内部のLED171のカソードにパルス幅変調が掛けられる。
【0030】
一次側回路100の入力電流は、電流検出抵抗4で検出され、電流検出信号として非反転増幅器15に入力される。
非反転増幅器15は、利得が適正に設定されており、電流検出信号の電圧レベルを適切に調整して出力する(図3参照)。
レベル調整された電流検出信号は、バイアス抵抗16を介して、フォトカプラ17内部の発光側LED171のアノードに入力される。これにより、機器の入力電流に比例して、フォトカプラ17内部の発光側LED171のバイアス電流量が変化する。
【0031】
したがって、LED171は、PWM回路18によって入力電圧に比例したパルス幅変調と、非反転増幅回路15によって入力電流に比例したバイアス電流量制御と、を受けることになる。フォトカプラ17内部の発光側LED171の発光をフォトカプラ17内部の受光側フォトトランジスタPTr1で受光することにより、フォトトランジスタPTr1に接続されたバイアス抵抗19には、入力電圧に比例したデューティと、入力電流に比例した振幅と、を有する電圧パルス信号が発生する(図3参照)。
【0032】
バイアス抵抗19の両端に発生した電圧パルス信号は、平滑化回路20によって平滑され、機器の入力電圧と入力電流とに比例した、すなわち機器の入力電力に比例した1つのアナログ電圧信号になる。
ここで、図4は、平滑化回路20の動作を説明する波形図である。
この電力値を示すアナログ信号は、アナログ/ディジタル変換器21によってディジタル変換されて演算処理回路22に入力される。
このようにして、電源回路300の絶縁耐圧を維持した状態での消費電力の情報を一次側回路100から二次側回路200に伝送することができる。
【0033】
本実施形態によれば、次の効果を奏することができる。
(1)PWM回路18において機器の入力電圧に比例したデューティ比を生成できることに加えて、非反転増幅回路15において機器の入力電流に比例した電圧レベルを生成できる。したがって、このデューティ比と電圧レベルを有する電圧信号は、入力電圧の情報と入力電流の情報とを併せ持つことができる。
一つの電圧信号で入力電圧の情報と入力電流の情報とを含ませることができるようになったので、一つのフォトカプラ17によって電力情報を一次側回路100から二次側回路200に伝送することができる。
【0034】
(2)PWM回路18において機器の入力電圧に比例したデューティ比を生成し、非反転増幅回路15において機器の入力電流に比例した電圧レベルを生成し、そして、フォトカプラ17内部の発光側LED171を前記デューティ比と前記レベルとで制御することにより、入力電圧の情報と入力電流の情報とを併せ持つ信号を生成できる。したがって、一次側回路100には、電圧値と電流値とを乗算するような乗算器を必要せず、回路規模の削減を図ることができる。
【0035】
(3)本実施形態では、デューティ比と電圧レベルとによって電力情報を表す電圧信号を生成して、これをフォトカプラ17で伝送することとしたので、電圧検出値や電流検出値を伝送するにあたって一次側回路100にはアナログ/ディジタル変換器を必要とせず、アナログ/ディジタル変換器は二次側回路200に一つあればよい。したがって、回路規模を大幅に削減することができる。
【0036】
(変形例)
上記実施形態では、直流電源を例にして説明したが、交流商用電源を整流、平滑した電源構成においても同様の効果が得られることは明らかである。また、平滑化回路20は抵抗とコンデンサとで構成する例を示したが、ローパスフィルタとして機能する回路であれば他の回路(例えばコイルとコンデンサ)でも採用できることは明らかである。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1…直流電源、2…電圧検出用分圧抵抗、3…電圧検出用分圧抵抗、4…電流検出用抵抗、5…起動用バイアス抵抗、6…スイッチングレギュレータ、7…絶縁トランス、8,9…平滑回路、10…二次側安定化回路、11、12…負荷、13…ダイオード、14…コンデンサ、15…非反転増幅回路、16…バイアス抵抗、17…フォトカプラ、18…PWM回路、19…バイアス抵抗、20…平滑化回路、21…アナログ/ディジタル変換器、22…演算処理回路、23、24…A/Dコンバーター、25、25A、26、26A…パラレル/シリアル変換器、28、30…フォトカプラ、100…一次側回路、171…フォトカプラ内部の発光側LED、181…比較器、200…二次側回路、300…電源回路、400…電子機器、L1…電圧検出用配線、L2…電流検出用配線、L3…起動電源用配線、PTr1…フォトカプラ内部の受光側フォトトランジスタ、T11、T12、T21…巻き線、Tr1…トランジスタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次側回路における消費電力の情報を、トランスによって一次側回路から分離された二次側回路に伝送する消費電力検出回路において、
前記一次側回路に設けられた入力電圧検出手段と、
前記一次側回路に設けられた入力電流検出手段と、
前記入力電圧検出手段にて検出された電圧検出値に応じたデューティ比を生成するパルス幅変調回路と、
前記入力電流検出手段にて検出された電流検出値に応じた電圧レベルを生成するレベル調整手段と、
前記デューティ比でON/OFF制御されるとともに前記レベルに応じた電流量で制御されるフォトカプラと、を備える
ことを特徴とする消費電力検出回路。
【請求項2】
請求項1に記載の消費電力検出回路において、
前記パルス幅変調回路は、一方の入力に前記電圧検出値が入力されるとともに他方の入力に三角波が入力される比較器と、
前記比較器による比較結果に応じてON/OFF制御されるスイッチ手段と、を備える
ことを特徴とする消費電力検出回路。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の消費電力検出回路において、
前記フォトカプラの受光側には、前記デューティ比と前記レベルとを有する電圧パルス信号を平滑化して、電力情報を有するアナログ信号を生成する平滑化回路を備える
ことを特徴とする消費電力検出回路。
【請求項4】
一次側回路における消費電力の情報を、トランスによって一次側回路から分離された二次側回路に伝送する消費電力検出方法において、
前記一次側回路において入力電圧を検出し、
前記一次側回路において入力電流を検出し、
検出した電圧検出値に応じたデューティ比を生成し、
検出した電流検出値に応じた電圧レベルを生成し、
フォトカプラを前記デューティ比でON/OFF制御すると同時に前記レベルに応じた電流量で制御する
ことを特徴とする消費電力検出方法。
【請求項5】
請求項4に記載の消費電力検出回路において、
前記デューティ比を生成する工程は、
前記電圧検出値と三角波とを比較し、比較結果に応じてスイッチ手段をON/OFF制御する
ことを特徴とする消費電力検出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−11446(P2013−11446A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142620(P2011−142620)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】