電子機器及び電子機器の動作方法
本発明は、電子機器及び電子機器の動作方法に関し、ハンドオーバ要請メッセージに含まれた特定フィールド値を用いることによって、ハンドオーバ要請衝突をより効果的に解決できる電子機器及び電子機器の動作方法を提供する。一実施例において、第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージを他の電子機器に送信するステップと、第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、他の電子機器から第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信するステップと、受信にともない、第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを他の電子機器に送信するかどうかを決定するステップとを含む電子機器のハンドオーバ衝突解決方法を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、NFCリンクを形成できるNFC電子機器及びNFC電子機器の動作方法に関する。さらに具体的には、NFC電子機器間に形成されたNFCリンクを代替通信リンクに変更するハンドオーバ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信(NFC;Near Field Communication、以下、NFCとする)は、RFID(radio frequency identification)に関連した超短距離非接触式データ送信技術(very short−range contactless data transfer technology)であって、10cm以内(好ましくは、4cm以内)の距離に位置した装置との通信に使用されることができる。
【0003】
近距離無線通信は、13.56MHzの中心周波数を使用し、106、212、424kbpsの送信速度を提供することができる。近距離無線通信は、多様な非接触通信プロトコルと互換性を有することができる。例えば、NFCは、ISO 14443 type A、B、F、ISO 18092において定義するプロトコルと互換性を有することができる。
【0004】
近距離無線通信は、多様な分野、例えば、ホームネットワーク具現、スマートポスター、バスチケットに結び付けられることができる。
【0005】
NFC技術を採択した電子機器は、例えば、リーダ(reader)モード、カードエミュレーションモード(card emulation mode)、ピアツーピア(peer to peer)モードのうち、少なくとも一つによりNFC技術を採択している他の電子機器と通信できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一課題は、NFCリンクを代替通信リンクに転換するハンドオーバ過程において発生できる衝突を効果的に解決できる電子機器及び電子機器の動作方法を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、言及した技術的課題に限定されず、本発明が解決しようとする他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解されうるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1様相による電子機器のハンドオーバ衝突解決方法は、第1通信リンク(link)を介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を他の電子機器に送信するステップと、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信するステップと、前記受信にともない、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定するステップとを含んでなる。
【0009】
本発明の第2様相による電子機器は、制御部、一つ以上の代替通信手段、及び通信部を備えるものの、前記制御部は、前記通信部を介して形成された第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージを送信し、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信する場合、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定する。
【0010】
本発明による電子機器及び電子機器の動作方法によれば、ハンドオーバ過程から発生する衝突を効果的に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るシステム環境を示す。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図4】図4は、本発明の第3の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の第4の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図6】図6は、発明の一実施形態に係るハンドオーバ衝突を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバ衝突解決方法を説明するための図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバメッセージの構造を示す。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【図11】図11は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請レコードの一例を示す。
【図12】図12は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択レコードの一例を示す。
【図13】図13は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバキャリアレコードの一例を示す。
【図14】図14は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアレコードの一例を示す。
【図15】図15を本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図16】図16は、本発明の一実施形態に係るWi−Fiハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。
【図17】図17は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ選択メッセージを示す。
【図18】図18は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。
【図19】図19は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図20】図20は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。
【図21】図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【図22】図22は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。
【図23】図23は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図24】図24は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの一例を説明するための図である。
【図25】図25は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージを示す。
【図26】図26は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの付加データを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の上述した目的、特徴及び長所は、添付した図面と関連した次の詳細な説明によりより明らかになるはずである。以下、添付された図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。明細書全体にわたって同じ参照番号は、同じ構成要素を示す。また、本発明と関連した関連した公知機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム環境を示す。
【0014】
本発明の一実施形態に係るシステム環境は、NFCリンクを形成できる一つ以上のNFC(near field communication)電子機器から構成されうる。
【0015】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るシステム環境は、一つ以上の電子機器100、200、300から構成されることができる。これは、必須構成ではないので、これより少ないか、又は多い構成を備えることができる。本文書で言及する電子機器100、200、300は、NFC通信を支援する任意の電子機器を意味するものであって、例えば、電子機器は、NFC通信を支援するモバイルデータ処理装置(例、携帯電話、スマートフォン、e−book)、プリンタ、TV、DTV、コンピュータ、タブレット、オーディオ装置など各種の電子機器を含むことができる。これは、電子機器100、200、300の一例にすぎず、より多様な類型の機器を含むことができる。以下、電子機器は、NFC電子機器と呼ばれることができる。
【0016】
前記電子機器100は、図1に示すように、ホスト110、NFC通信モジュール120、一つ以上の代替通信キャリアモジュール(alternative communication carrier)を備えることができる。
【0017】
前記ホスト110は、前記電子機器100内の構成要素を制御するプロセッサ(processor)の機能を提供できる。例えば、前記ホスト110は、図1に示すNFC通信モジュール120、一つ以上の代替通信キャリアを制御するための各種信号を出力及び/又は入力されうる。以下、前記ホスト110は、プロセッサ110又は制御部と呼ばれうる。
【0018】
前記NFC通信モジュール120は、前記電子機器100がNFC通信を支援する他の電子機器200、300とNFCリンク(NFC link)を形成できるようにする。前記NFC通信モジュール120は、NFCフォーラムデバイス(NFC Forum device)を意味することができる。本文書においてNFC通信モジュールは、近距離通信手段と呼ばれることができる。
【0019】
前記NFC通信モジュール120は、図1に示すように、NFC通信範囲(NFC communication range)内で他の電子機器のNFC通信モジュールとタギング(tagging)を介して、NFCリンクを形成できる。
【0020】
前記NFC通信モジュール120は、前記他の電子機器200、300のNFC通信モジュールと多様なモードで通信できる。例えば、前記多様なモードは、カードエミュレーションモード、リーダモード、ピアツーピア(peer to peer)モードを含むことができる。
【0021】
前記NFC通信モジュール120が前記カードエミュレーションモードで動作する場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、カード、換言すれば、タグ(tag)として機能できる。この場合に、前記他の電子機器のNFC通信モジュールは、リーダモードで動作して、前記電子機器100のNFC通信モジュール120からデータを獲得できる。
【0022】
前記NFC通信モジュール120が前記リーダモードで動作する場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、リーダとして機能できる。この場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、エミュレーションモードで動作する他の電子機器のNFC通信モジュールニからデータを獲得できる。
【0023】
前記NFC通信モジュール120が前記ピアツーピア(peer to peer)モードで動作する場合に、前記電子機器100のNFC通信モジュール120と他の電子機器のNFC通信モジュールとは、互いにデータを交換(exchange)できる。
【0024】
前記NFC通信モジュール120のモードは、予め決まった基準によって決まることができる。例えば、前記NFC通信モジュール120のモードは、ユーザの入力又は予め決まったアルゴリズム(algorithm)によってセットされうる。
【0025】
前記代替通信キャリアは、電子機器間にデータを送信するために使用されうる通信技術のことを意味し、前記代替通信キャリアは、NFC通信キャリアの他に、各種通信モジュールを備えることができる。例えば、前記代替通信キャリアは、図1に示すように、Bluetooth(登録商標)(802.15.1 IEEE)通信モジュール132、Wi−Fi(Wireless Fidelity)通信モジュール134のうち、少なくとも一つを備えることができる。この他にも、前記代替通信キャリアは、RFID(radio frequency identification)、WiGig(Wireless Gigabit)通信モジュールなど多様な通信手段を備えることができ、現在はもちろん、将来に具現化される通信手段も備えることができる。以下、前記代替通信キャリアは、代替キャリア又は代替通信手段として呼称できる。
【0026】
図示していないが、前記電子機器200、300は、前記電子機器100と相応する構成を備えることができる。すなわち、前記電子機器200、300は、ホスト、NFC通信モジュール、代替通信キャリアを備えることができる。
【0027】
説明の便宜のために必要によって前記電子機器100は、第1電子機器100と呼び、前記電子機器200は、第2電子機器200と呼び、前記電子機器300は、第3電子機器300と呼ぶことにする。
【0028】
前記電子機器100は、他の電子機器と前記NFC通信モジュール120を介してNFCリンクを形成した後、NFCリンクと他の種類の通信リンクを形成して、前記他の電子機器とデータ通信を行い続けることができる。本文書では、NFCリンクを形成した後、前記電子機器及び前記他の電子機器が代替通信キャリアを利用して通信を行い続けることができるように、前記電子機器及び前記他の電子機器が前記代替通信キャリアを利用してリンクするようにする一連の過程をハンドオーバ(handover)と呼ぶことにする。
【0029】
換言すれば、前記ハンドオーバは、前記電子機器100と前記他の電子機器がNFCリンクを形成し、以後代替通信キャリアとしてリンクを形成してデータ通信を行うことであって、ユーザは、電子機器100と他の電子機器をNFCタギング(tagging)により容易にNFCリンクを形成した後、NFCリンクより遠距離及び/又は高容量のデータ送信に適した代替通信キャリアに通信手段を変更できる。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るハンドオーバをさらに具体的に説明する。説明の便宜のために、図1に示すシステム環境を参照する。ただし、これは、説明の便宜のためのものに過ぎず、本発明の技術的思想が特定環境や特定機器に制限されるものではない。
【0031】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0032】
図2に示すように、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を送信できる(S110)。
【0033】
前記ステップS110に先立って、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、第1通信手段により通信リンクを形成することができる。例えば、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200とタギングによりNFCリンクを形成できる。
【0034】
前記第1電子機器100は、NFCリンクが形成された状態でNFCリンクを介して前記第2電子機器200にハンドオーバ要請のためのメッセージ、例えば、ハンドオーバ要請メッセージを送信できる。
【0035】
前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ要請メッセージを前記第2電子機器200に送信することによって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、現在前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間に形成されたNFCリンクを介して他の通信リンクを形成するためのプロトコル(protocol)を開始できる。
【0036】
前記ハンドオーバ要請メッセージが含む具体的な情報については後述する。
【0037】
ここで、前記第1電子機器100は、ハンドオーバ要請者(handover requester)の地位を有し、前記第2電子機器200は、ハンドオーバ選択者(handover selector)の地位を有することができる。前記ハンドオーバ要請者は、他のNFC電子機器にハンドオーバ要請メッセージを送信することによって、ハンドオーバプロトコルを開始する機器のことを意味し、前記ハンドオーバ選択者は、受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答としてハンドオーバ選択メッセージを構成して応答するNFC機器のことを意味する。すなわち、ハンドオーバ要請者(i.e.ハンドオーバ要請機器)とハンドオーバ選択者(i.e.ハンドオーバ選択機器)は、ハンドオーバ要請メッセージを送信するか、又はハンドオーバ選択メッセージを送信するかによって決まる相対的な概念である。したがって、状況によって、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100にハンドオーバ要請メッセージを送信した場合に、前記第1電子機器100がハンドオーバ選択者になり、前記第2電子機器200がハンドオーバ要請者になりうることはもちろんである。
【0038】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアと関連した情報を含むことができる。例えば、図1に示すように、前記第1電子機器100がブルートゥースとWi−Fiとを支援するので、前記ハンドオーバ要請メッセージは、前記第1電子機器100が支援するブルートゥースとWi−Fiに対した情報を含むことができる。ハンドオーバ要請メッセージに含まれる具体的なデータフォーマットは後述する。
【0039】
複数の代替キャリアには、優先順位が割り当てられうる。例えば、図2に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、優先順位の高い代替キャリアに対する情報を前方に記載し、優先順位の低い代替通信キャリーに対する情報を後方に記載することができる。図2に示すハンドオーバ要請メッセージを参考すると、代替キャリアであるWi−Fiがブルートゥースより高い優先順位を有することが分かる。又は各キャリアに対する優先順位が記載されるフィールドが別に存在することもできる。
【0040】
前記ハンドオーバ要請メッセージを受信した第2電子機器200は、前記ハンドオーバ要請メッセージに対する応答を前記第1電子機器100に送信できる(S120)。
【0041】
例えば、前記第2電子機器200は、NFCリンクを介して前記ハンドオーバ要請メッセージに対する応答の一例として、ハンドオーバ選択メッセージを生成し、前記生成されたハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる。
【0042】
前記第2電子機器200は、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれた代替キャリアの中で前記第2電子機器200が支援する代替キャリアにがなにがあるかを判断し、前記判断によって前記第1電子機器100に前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を提供できる。すなわち、前記ハンドオーバ選択メッセージに含まれる代替キャリアは、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアの中で前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0043】
図2に示すように、前記第2電子機器200は、代替キャリアとしてブルートゥースは支援するが、Wi−Fiは支援しない。
【0044】
この場合に、前記ハンドオーバ選択メッセージは、代替キャリアに対する情報として、前記第2電子機器200が支援するブルートゥース通信モジュールに対する情報を含むことができる。
【0045】
前記ハンドオーバ選択メッセージが含む具体的な情報については後述する。
【0046】
前記第1電子機器100は、代替キャリアを介して前記第2電子機器200とデータ通信を行うことができる(S130)。
【0047】
このために、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200から前記ハンドオーバ選択メッセージを受信することによって、前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を獲得できる。例えば、前記第1電子機器100は、獲得された前記第2電子機器200が支援する代替キャリアがブルートゥースであることを確認することができる。
【0048】
したがって、前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ要請メッセージ及び前記ハンドオーバ選択メッセージの送受信によって獲得された情報に基づいて、前記第2電子機器200と他のキャリアへのハンドオーバのための一連の過程を行うことができる。例えば、NFCリンクをブルートゥースリンクに変更するために、第1電子機器と第2電子機器とは、NFCリンクからブルートゥースリンクに転換してブルートゥースプロトコルに従う通信を行い続けるようになる。
【0049】
前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間のリンクがNFCからブルートゥースにハンドオーバされることによって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とがもうこれ以上図2に示すNFC通信範囲内に位置しなくてもデータ通信が可能になり、NFCリンクより速い送信速度でデータを交換できる利点が発生するようになる。
【0050】
換言すれば、前記第1電子機器100がスマートフォンである場合、ユーザは、スマートフォンを前記第2電子機器200の近くに持ってきて、前記第2電子機器200とタッキングをすることで、NFCリンクを形成し、ハンドオーバプロトコルを行うことによって、ブルートゥースにリンク手段を変更できる。リンク手段が変更された以後に、ユーザは、スマートフォンをNFC通信範囲の外に持って行っても、スマートフォンと前記第2電子機器200とは、ブルートゥースを介してデータ通信を行い続けるようになる。
【0051】
前記説明したステップS110〜S130によるハンドオーバプロセスを交渉ハンドオーバ(negotiated handover)と名づけることにする。すなわち、前記交渉ハンドオーバは、二つのNFC第1電子機器100、例えば電子機器100、200がデータ交換に用いられる代替キャリアに対する同意のためにメッセージを交換することを意味する。本文書において言うハンドオーバは、交渉ハンドオーバのことを意味することでありうる。
【0052】
以下、上述した交渉ハンドオーバに対する他の実施形態を説明する。
【0053】
図3は、本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0054】
図3を参考して第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するにあたって、前記図2を参考して説明した第1の実施形態と重なる内容については説明を省略する。
【0055】
前記図3に示す第3電子機器300は、前記図2に示す第2電子機器200とは異なり、複数の代替キャリア、例えば、ブルートゥースとWi−Fiとを同時に支援できる。
【0056】
前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300にハンドオーバ要請メッセージを送信できる(S210)。換言すれば、前記第1電子機器100は、ハンドオーバ要請者となり、前記第3電子機器300は、ハンドオーバ選択者となる。前記ステップS210は、前記図2を参考して説明した前記ステップS110と同一なので、説明を省略する。
【0057】
前記第3電子機器300は、前記受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答として、ハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S220)。
【0058】
前記第3電子機器300が送信するハンドオーバ選択メッセージは、代替キャリアであるWi−Fi及びブルートゥースに対する情報を含むことができる。また、前記ハンドオーバ選択メッセージは、図3に示すようにWi−Fiをブルートゥースの前方に表示することによって、Wi−Fiに優先順位を付与できる。
【0059】
前記第1電子機器100は、代替キャリアを介して前記第3電子機器300と通信を行うことができる(S230)。
【0060】
前記第1電子機器100は、前記ステップS120にて獲得した前記ハンドオーバ選択メッセージから前記第3電子機器300が支援する代替キャリアが複数であることを判断できる。
【0061】
前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ選択者、すなわち前記第3電子機器300が支援する代替キャリアが複数である場合、複数の代替キャリアの中で一つを選択することもでき、複数をすべて選択することもできる。また、前記第1電子機器100が一つの代替キャリアを選択する場合に、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300が指定した代替キャリアの優先順位に応じて代替キャリアを選択することもでき、前記第3電子機器300が指定した代替キャリアの優先順位に関係なく、前記第1電子機器100が好む代替キャリアを選択することもできる。
【0062】
図3に示すように、前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300が付与した代替キャリアの優先順位に関係なく、ブルートゥースを代替キャリアとして選択できる。
【0063】
図4は、本発明の第3の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0064】
図4に示すステップS310は、図3を参考して説明したステップS210と同一なので説明を省略する。
【0065】
前記第3電子機器300は、前記第1電子機器100にハンドオーバ選択メッセージを送信できる(S330)。このとき、図4に示すように前記ハンドオーバ選択メッセージは、複数の代替キャリアであるブルートゥースとWi−Fiの中でブルートゥースに優先順位をおくことができる。
【0066】
この場合に、前記第1電子機器100は、複数の代替キャリアの中でハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300が指定した優先順位に応じて、ブルートゥースペアリングをまず試みることができる(S330)。
【0067】
前記ブルートゥースペアリングは、多様な原因によって失敗できる。例えば、ハンドオーバプロトコルの進行時に前記第1電子機器100と前記第3電子機器300とがブルートゥース信号範囲の外に位置する場合に、ブルートゥースペアリングが失敗できる。
【0068】
一方、ハンドオーバプロトコル進行時には、前記第1電子機器100と前記第3電子機器300がブルートゥース信号範囲内に位置して、ブルートゥースでハンドオーバされ、ブルートゥースリンクを介してデータを交換する途中に、前記第1電子機器100と前記第3電子機器100のうち、少なくとも一つの移動により両機器がブルートゥース信号範囲の外に位置する場合に、ブルートゥースリンクが失敗できる。
【0069】
このとき、前記第1電子機器100は、後順位の代替キャリアであるWi−Fiを介して前記第3電子機器300とデータ通信を行い続けることができる(S340)。
【0070】
図5は、本発明の第4の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0071】
図5に示すステップS410は、図4を参照して前述した前記ステップS310と同一なので説明を省略する。
【0072】
図5に示す第3電子機器300は、第1電子機器100から受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S420)。
【0073】
このとき、前記ハンドオーバ選択メッセージは、前記第3電子機器300が提供する代替キャリアの電力状態情報を含むことができる。
【0074】
例えば、前記第3電子機器300は、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアの中で前記第3電子機器300が支援する代替キャリアがある場合に、前記第3電子機器300が支援する代替キャリアの各々の電源状態、例えば、アクティブ、非アクティブに対する情報を前記第1電子機器100に送信できる。
【0075】
例えば、図5に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、前記第1電子機器100の代替キャリアであるブルートゥースとWi−Fiが非アクティブになっている情報を含むことができる。
【0076】
前記第1電子機器100は、前記受信したハンドオーバ選択メッセージが複数の代替キャリアに対する情報を含んでいる場合、上述したように、任意の代替キャリアを選択できる。本実施形態では、前記第1電子機器100がWi−Fiを代替キャリアとして選定したことを想定する。
【0077】
前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300にハンドオーバ要請メッセージを再度送信する(S430)。このとき、ステップS430にて送信されるハンドオーバ要請メッセージは、前記受信された複数の代替キャリアの中で一つの代替キャリアを指定できる。すなわち、前記第1電子機器100は、前記ステップS430にてWi−Fiを代替キャリアとして指定し、Wi−Fiのみを代替キャリアとして指定するハンドオーバ要請メッセージを前記第3電子機器300に送信することによって、前記第3電子機器300のWi−Fiモジュールがアクティブになるようにすることができる。
【0078】
前記第3電子機器300は、前記ステップS430にて受信したハンドオーバ要請メッセージに応じてWi−Fiモジュールの電源をアクティブにし、前記ステップS430にて受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S440)。
【0079】
前記第1電子機器100は、前記第1電子機器100とWi−Fiを介してデータを交換できる(S450)。
【0080】
換言すれば、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300でWi−Fiモジュールがアクティブになった場合、前記第3電子機器300とWi−Fiリンクを形成できる。すなわち、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300とのNFCリンクをWi−Fiリンクにハンドオーバできる。
【0081】
図5を参照して説明した実施形態にしたがって、ハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300は、複数の代替キャリアの中で特定キャリアが選択されるまで、代替キャリアの電源を非アクティブにしておくことによって、電力を低減しうる効果を提供できる。
【0082】
以上、本発明の多様な実施形態に係るハンドオーバプロセスについて説明した。以下、ハンドオーバ過程において発生できるハンドオーバ要請衝突(handover request collision)とそれに対する解決策(resolution)を詳細に説明する。
【0083】
図6は、発明の一実施形態に係るハンドオーバ衝突を説明するための図である。
【0084】
本文書で言うハンドオーバ要請衝突は、第1電子機器100と第2電子機器200との間にNFCリンクが形成された以後に前記第1電子機器100が前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージを送信し、また、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100にハンドオーバ要請メッセージを送信する場合を意味することであって、両方ともハンドオーバ要請機器になろうとする場合を意味できる。すなわち、先の図2ないし図5を参照して説明した場合には、一電子機器がハンドオーバ要請機器の役割を行ったが、相手の電子機器がハンドオーバ選択機器の役割を行ったが、ハンドオーバ要請衝突では、両電子機器ともハンドオーバ要請機器の役割を行う。
【0085】
さらに具体的に説明するために、図6を参考すれば、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間にNFCリンクが形成された状態で、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200に第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを送信する(S510)。
【0086】
また、前記第2電子機器200も前記第1電子機器100に第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信する(S520)。
【0087】
前記図2ないし図5に係る説明に基づくと、前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを受信した前記第2電子機器200は、前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに対した応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記電子機器100に送信しなければならない。しかしながら、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100に前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信するので、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とがハンドオーバ要請機器の役割を行うようになるハンドオーバ要請衝突が発生するようになる。
【0088】
この場合に、前記第1電子機器100及び第2電子機器200のうちのいずれか一つがハンドオーバ選択機器にならなければならない。このとき、前記第1及び第2電子機器100、200のうち、どちらの機器がハンドオーバ選択者になるのかを決定するのをハンドオーバ衝突解決(handover collision resolution)と名づけることにする。
【0089】
前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、ハンドオーバ衝突解決プロセスを行うようになる(S530)。前記ハンドオーバ衝突解決プロセスについては、以下で具体的に説明する。
【0090】
一方、ハンドオーバ要請メッセージを送信しようとする電子機器がハンドオーバ要請メッセージを送信する前に、他の電子機器からハンドオーバ要請メッセージを受信する場合に、前記電子機器100は、前記他の電子機器にハンドオーバ要請メッセージを送信せず、前記他の電子機器から受信したハンドオーバ要請メッセージを処理するハンドオーバ選択機器として機能するようになることによって、ハンドオーバプロセスが達成されうる。
【0091】
以下、前記ステップS530にて前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とが行うハンドオーバ衝突解決方法についてさらに具体的に説明する。前記ハンドオーバ衝突解決方法は、多様な方法によって具現されうる。以下、図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0092】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバ衝突解決方法を説明するための図である。図7に示すステップS610及びS620を説明するにあたって図6を参照して説明したステップS510及びS520と同じ部分については説明を省略する。また、説明の便宜のために、第1電子機器100と第2電子機器200との間のハンドオーバ要請衝突を想定するようにし、これは、説明の便宜のためのものに過ぎないので、本発明の技術的思想が特定機器に制限されるものではない。
【0093】
前記第1及び第2電子機器100、200は、衝突解決ステップを行う(S630)。すなわち、前記電子機器100、200は、それぞれハンドオーバ要請衝突解決プロセスを行うことができる。以下、説明の便宜のために前記第1電子機器100の立場でハンドオーバ要請衝突を解決するためのプロセスを説明するが、前記ハンドオーバ要請衝突解決プロセスは、前記第2電子機器200でも同じ方法で行われうることはもちろんである。
【0094】
前記第1電子機器100は、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに含まれた特定フィールド値と前記受信した第2ハンドオーバ受信メッセージHRbに含まれた特定フィールド値とを比較できる。
【0095】
例えば、前記特定フィールド値は、乱数、換言すればランダムナンバー(random number)を含むことができる。
【0096】
さらに具体的に前記第1電子機器100は、前記ステップS610にて前記第2電子機器200に前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを送信するとき、前記ランダムナンバーを生成し、前記生成されたランダムナンバーを前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaの前記特定フィールド値に含めて前記第2電子機器200に送信できる。
【0097】
また、前記第2電子機器200も前記ステップS620にて前記第1電子機器100に前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信するとき、ランダムナンバーを生成し、前記生成されたランダムナンバーを前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbの特定フィールド値に含めて前記第1電子機器100に送信できる。
【0098】
これにより、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とのそれぞれは、相手から受信したハンドオーバ要請メッセージと相手に送信したハンドオーバ要請メッセージに含まれたランダムナンバーを獲得し、前記獲得されたランダムナンバーを比較できる。
【0099】
前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200に送信した前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに含まれたランダムナンバーと前記第2電子機器200から受信した前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに含まれたランダムナンバーとを比較することによって、前記第1電子機器100がハンドオーバ要請機器として機能するか、又はハンドオーバ選択機器として機能するかを判断できる。
【0100】
一方、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較結果、ランダムナンバーが同じ場合とランダムナンバーが異なる場合に応じて、以下のステップを行うことができる。
【0101】
例えば、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較値が同じ場合には、前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージを再送信できる。このとき、前記第1電子機器100は、ランダムナンバーを再度生成し、前記再度生成されたランダムナンバーを前記ハンドオーバ要請メッセージの特定フィールドに含めて前記第2電子機器200に送信できる。
【0102】
一方、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較値が異なる場合には、優先順位に応じて優先順位の高いハンドオーバ要請メッセージを送信した電子機器がハンドオーバ要請機器の機能を行うことができる。
【0103】
さらに具体的に前記第1電子機器100は、前記優先順位を決定するために前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaと前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに含まれた一つ以上のビット値を考慮できる。例えば、前記一つ以上のビット値は、前記ランダムナンバーに含まれた同じ位置のビット値でありうる。
【0104】
すなわち、前記第1電子機器100は、ランダムナンバーの特定ビット値と受信したランダムナンバーの特定ビット値とを比較し、前記特定ビット値の比較結果に応じてハンドオーバ要請機器の機能を行うか、又はハンドオーバ選択機器の機能を行うかを決定できる。
【0105】
例えば、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記第1電子機器100が送信した特定ビット値と前記第2電子機器200から受信した特定ビット値とが互いに同じであるのか異なるのかを判断し、前記判断結果と前記送信したランダムナンバーと前記受信したランダムナンバーの大きさに基づいて、ハンドオーバ選択機器の機能を行うかどうかを判断できる。
【0106】
さらに詳細な例を挙げれば、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記特定ビット値が互いに同じ場合には、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200より大きなランダムナンバーを生成した場合に、自分をハンドオーバ選択機器として機能できる。この場合に、前記第2電子機器200は、前記特定ビット値が互いに同一であり、前記第1電子機器100より小さなランダムナンバーを生成したので、ハンドオーバ要請機器の機能を行うことができる。
【0107】
一方、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記特定ビット値が互いに異なる場合には、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200より大きなランダムナンバーを生成した場合に、自分をハンドオーバ要請機器として機能できる。この場合に、前記第2電子機器200は、前記特定ビット値が互いに異なり、前記第1電子機器100より小さなランダムナンバーを生成したので、ハンドオーバ選択機器の機能を行うことができる。
【0108】
すなわち、前記特定ビット値の比較結果と前記ランダムナンバーの大小とを共に考慮して、どの機器がハンドオーバ要請機器なのかハンドオーバ選択機器なのかを設定することによって、無条件に大きな/小さなランダムナンバーを生成するデバイスが一方的にハンドオーバ要請機器又はハンドオーバ選択機器になるのを防止できるという効果を提供できる。
【0109】
以下では、前記衝突解決方法に従って、前記第1電子機器100がハンドオーバ要請機器として機能し、前記第2電子機器200がハンドオーバ選択機器として機能するようになったことを想定する。
【0110】
前記第2電子機器200は、前記ステップS610にて受信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに対した応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S640)。
【0111】
一方、前記第1電子機器100は、前記衝突解決方法に従ってハンドオーバ要請機器の機能を行うことに選定されたので、前記第2電子機器200から前記ステップS620にて受信した前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに対しては応答しない。
【0112】
前記第1電子機器100は、前記ステップS640にて前記第2電子機器200から受信したハンドオーバ選択メッセージにしたがって、ハンドオーバプロセスを完了できる(S650)。換言すれば、前記第1電子機器100は、先の図2ないし図5を参照して説明したハンドオーバプロセスと同じ過程を行うことによって、ハンドオーバプロセスを完了できる。したがって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、代替通信手段を介してデータを交換できる。
【0113】
したがって、前記図6及び図7を参照して説明した実施形態にしたがって、ハンドオーバプロセス過程から発生する衝突を効果的に解決できる。
【0114】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るデータ構造を詳細に説明する。以下で説明するデータの構造は、一例に過ぎず、本発明の技術的思想は、特定データ構造に限定されるものではない。
【0115】
図8は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバメッセージの構造を示す。先に図2ないし図7に示すように、前記ハンドオーバプロセスに用いられるメッセージは、ハンドオーバ要請メッセージとハンドオーバ選択メッセージから構成されることができる。
【0116】
図8の上段を参照すれば、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード(record)(以下、Hr record)と一つ以上のNDEF(NFC Data Exchange Format)レコードを含むことができる。また、ハンドオーバ選択メッセージ(以下、Hs record)は、ハンドオーバ選択レコードと一つ以上のNDEFレコードを含むことができる。
【0117】
前記NDEFレコードは、代替キャリアに対する具体的な情報を含むことができる。
【0118】
さらに具体的に、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれるNDEFレコードが含む情報の類型は多様でありうる。
【0119】
例えば、NDEFレコードが含む情報は、代替通信リンクを識別するための情報を含むことができる。すなわち、前記ハンドオーバキャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替通信手段が何であるかに対する情報を前記ハンドオーバ選択機器に提供できる。本文書で代替通信リンクを識別するための情報を含むNDEFレコードをハンドオーバキャリアレコード(handover carrier record)と呼ぶことにする。
【0120】
一方、前記NDEFレコードが含む情報は、代替通信リンクを形成するための環境設定情報を含むことができる。本文書で代替通信リンクを形成するために必要な環境設定情報、例えば、リンク形成のために必要な暗号、アドレスなどを含むNDEFレコードをキャリア環境設定レコードと名づけることにする。
【0121】
このとき、前記キャリア環境設定レコードも前記代替通信手段が何であるかを識別する情報をさらに含むことができる。
【0122】
前記ハンドオーバキャリアレコードと前記キャリア環境設定レコードについての具体的な説明は後述する。
【0123】
図8の中段に示すように、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請/選択レコードは、ヘッダ(Hdr)、バージョンフィールド(version field)、一つ以上の代替キャリアレコード(以下、ac record)のうち、少なくとも一つを含むことができ、前記代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請/選択メッセージによって要請/選択される代替キャリアを定義することができる。また、前記ハンドオーバ要請/選択レコードは、これより少ないか、又はこれより多い情報フィールドを含むことができる。
【0124】
図8の下段に示すように、本発明の一実施形態に係るacレコードは、ヘッダ(Hdr)、キャリア電力状態(carrier power state)、キャリアデータ指示子(Carrier Data Reference)、補助データ指示子の数(Aux Data Ref Count)、一つ以上の補助データ指示子(Auxiliary Data Reference)に対する情報フィールドのうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0125】
前記キャリアデータ指示子と前記補助データ指示子とは、前記図8の上段に示す相応するNDEFレコードを指示できる。
【0126】
以下、前記図8を参照して言及した各情報野についてさらに具体的に説明する。
【0127】
図9は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【0128】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、先の図2ないし図7を参照して説明したとおりに、ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ選択機器に前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアに対する情報を提供するために使用されうる。
【0129】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及び一つ以上のNDEFレコードを含むことができる。例えば、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードから始めてNDEFレコードで終了されうる。
【0130】
さらに具体的に前記ハンドオーバ要請メッセージは、メッセージ開始MBに設定されたフラグを含むハンドオーバ要請レコードから始め、メッセージ終了MEに設定されたフラグを有するNDEFレコードで終了されうる。
【0131】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、少なくとも一つの代替キャリアを含まなければならないので、前記MB、MEフラグとも設定されたレコードを有することができない。
【0132】
前記NDEFレコードは、代替キャリアの特性によってハンドオーバキャリアレコード及びキャリア環境設定レコードのうちの何れか一つになりうる。また、前記NDEFレコードは、補助データから構成されることもできる。NDEFレコードについての具体的な説明は後述する。
【0133】
図10は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【0134】
前記ハンドオーバ選択メッセージは、先の図2ないし図7を参照して説明したとおりに、ハンドオーバ選択機器がハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバ要請メッセージに含まれた代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択機器が支援する代替キャリアに対する情報を前記ハンドオーバ要請機器に提供するために使用されうる。
【0135】
図10の上段に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージの構造は、図9を参照して説明したハンドオーバ要請メッセージの構造と同一でありうる。
【0136】
また、図10の下段に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、メッセージ開始MB、メッセージ終了MEがすべて設定された単一レコードを含むことができる。すなわち、この場合は、前記ハンドオーバ要請者が支援する代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択者が支援する代替キャリアがない状況でありうる。
【0137】
以下、図8及び図9に示すハンドオーバ要請レコードをさらに詳細に説明する。
【0138】
図11は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請レコードの一例を示す。
【0139】
前記ハンドオーバ要請レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器との通信のために使用することができる代替キャリアの目録を含むことができる。
【0140】
前記ハンドオーバ要請レコードは、少なくとも一つ以上の代替レコードを指示できる。
【0141】
図11に示すように、前記ハンドオーバ要請レコードは、メイジャーバージョン(major version)、マイナーバージョン(minor version)、衝突回避レコード(collision resolution record)、代替キャリアレコード(Alternative Carrier Record)1ないしnに対した情報のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0142】
前記衝突回避レコードは、先の図7を参照して説明したハンドオーバ要請衝突を解決するための乱数、すなわち、ランダムナンバーを含むことができる。
【0143】
前記各々の代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ選択機器と前記ハンドオーバ要請機器との間の通信のために前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアを特定(specify)できる。前記各々の代替キャリアレコードが特定する代替キャリアに対する情報は、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれたNDEFレコードに含まれることができる。
【0144】
以下、図8及び図10に示すハンドオーバ選択レコードをさらに詳細に説明する。
【0145】
図12は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択レコードの一例を示す。
【0146】
前記ハンドオーバ選択レコードは、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバ要請メッセージ内に含まれた代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択機器が支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0147】
図12に示すように、前記ハンドオーバ選択レコードは、メイジャーバージョン、マイナーバージョン、代替キャリアレコード1ないしnに対した情報のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0148】
前記ハンドオーバ選択レコードに含まれた代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請機器と前記ハンドオーバ選択機器とが同時に支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0149】
また、前記ハンドオーバ選択レコードに含まれた代替キャリアの順序は、前記ハンドオーバ選択機器が好む代替キャリアの優先順位を表すことができる。例えば、前記代替キャリアレコード1に指示された代替キャリアは、前記代替キャリアレコードnに指示された代替キャリアより高い優先順位を有することができる。これは、先の図3ないし図5を参照して説明した実施形態に適用されうる。
【0150】
以下、図8及び図9に示すNDEFレコードの一例であるハンドオーバキャリアレコードについて詳細に説明する。
【0151】
図13は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバキャリアレコードの一例を示す。
【0152】
ハンドオーバキャリアレコードは、代替キャリアを識別するための情報を含むことができる。
【0153】
図13に示すように、ハンドオーバキャリアレコードは、例えば、キャリアタイプフォーマット(Carrier Type Format、以下、CTF)、キャリアタイプ長(Carrier Type Length)、キャリアタイプ(Carrier Type)、キャリアデータ(carrier data)のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0154】
前記キャリアタイプフォーマットは、後述するキャリアタイプに記載された値の構造を指示する機能を提供できる。
【0155】
例えば、前記キャリアタイプフォーマットは、NFC Forum well−know類型、RFC 2046で規定されたメディア−タイプ、RFC 3986に規定された絶対URI、NFC外部タイプのうち、少なくとも一つに相応できる。
【0156】
前記キャリアタイプ長は、後述するキャリアタイプの長さを意味することができる。
【0157】
前記キャリアタイプは、代替キャリアの唯一の識別子(unique identification)を提供できる。前記キャリアタイプの値は、前記キャリアタイプフォーマットに応じる構造、エンコード、フォーマットに従わなければならない。
【0158】
前記キャリアタイプフォーマット、キャリアタイプ長、前記キャリアタイプのうち、少なくとも一つ、さらに具体的には、前記キャリアタイプに基づいて前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアが何であるかを前記ハンドオーバ選択機器が識別できる。
【0159】
前記キャリアデータは、代替キャリアに対する付加的な情報を含むことができる。
【0160】
一方、前記ハンドオーバキャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請メッセージのNDEFレコードであって、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれることができる。前記ハンドオーバキャリアレコードを受信したハンドオーバ選択機器は、前記ハンドオーバ要請機器にハンドオーバキャリアレコードによって識別された代替キャリアに対する環境設定情報、例えば、キャリア環境設定レコードを含むハンドオーバ選択メッセージを前記ハンドオーバ要請機器に送信できる。前記キャリア環境設定レコードを受信した前記ハンドオーバ要請機器は、前記キャリア環境設定レコードに含まれた環境設定情報に従って、ハンドオーバを行うことができる。
【0161】
以下、図8及び図12に示す代替キャリアレコード(ac Record)について詳細に説明する。
【0162】
図14は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアレコードの一例を示す。
【0163】
前記代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請レコード又は前記ハンドオーバ選択レコードに含まれることができる。
【0164】
図14に示すように、前記代替キャリアレコードは、キャリア電力状態(CARRIER POWER STATE、すなわちCPS)、キャリアデータ指示子CARRIER_DATA_REFERENCE、補助データ指示子の数AUXILIARY_DATA_REFERENCE_COUNT、補助データ指示子1ないしNAUXILIARY_DATA_REFERENCE1TONのうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0165】
前記キャリア電力状態は、代替キャリアの電力状態を示す。前記キャリア電力状態は、例えば、非アクティブ化、アクティブ化、アクティブ化中、分らないの中で、少なくとも一つでありうる。
【0166】
前記キャリア電力状態は、図5を参照して前述したステップS420に適用されることができる。
【0167】
前記キャリアデータ指示は、前記図8の上段に示すNDEFレコードを指示する機能を提供できる。上述したように、NDEFレコードは、ハンドオーバキャリアレコード又はキャリア環境設定レコードでありうる。
【0168】
前記補助データ指示子の数は、つながる補助データ指示子の数を意味できる。
【0169】
前記補助データ指示子は、代替キャリアに対する付加的な情報を提供するNDEFレコードを指示できる。
【0170】
以上では、本発明の実施形態に係るメッセージの構造について説明した。以下、前記メッセージの構造が含む情報の例を、代替キャリアの種類に従って説明する。
【0171】
図15は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。図15に示すように、ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及びハンドオーバキャリアレコードを含むことができる。すなわち、上述したように、前記ハンドオーバ要請機器が代替キャリアとしてWi−Fiを指定する場合に、前記NDEFレコードは、ハンドオーバキャリアレコードの形式を有し、前記ハンドオーバキャリアレコードは、Wi−Fiを識別するための情報を含むことができる。
【0172】
図16は、本発明の一実施形態に係るWi−Fiハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。すなわち、図16は、図15に示すハンドオーバ要請メッセージのさらに他の表現を示す。
【0173】
図17は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ選択メッセージを示す。図17に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。すなわち、前記キャリア環境設定レコードは、前記図8を参照して説明したNDEFレコードの一例である。
【0174】
図17に示すように、ハンドオーバ選択機器が提供するキャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えば、Wi−Fiに接続するために必要な環境設定情報、例えば、サービスセット識別子(SSID)、認証タイプ(Authentication Type TLV)、暗号タイプ(Encryption Type TLV)、ネットワークキー(network key)、マックアドレス(MAC Address TLV)に対する情報を含むことができる。
【0175】
換言すれば、前記ハンドオーバ選択機器は、前記ハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバキャリアレコードに含まれた情報に基づいて、前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアがWi−Fiであることを確認し、前記ハンドオーバ選択機器がWi−Fiを支援する場合、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器とのWi−Fiリンクを生成するために必要な環境設定情報を生成し、前記生成された環境設定情報を前記キャリア環境設定レコードに含めて前記ハンドオーバ要請機器に送信できる。
【0176】
前記ハンドオーバ要請機器は、前記ハンドオーバ選択機器から受信したキャリア環境設定情報に基づいて、前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えば、Wi−Fiに接続できる。
【0177】
図18は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。すなわち、図18は、図17に示すハンドオーバ選択メッセージのさらに他の表現である。
【0178】
図15ないし図18を参照して説明した実施形態では、代替キャリアがWi−Fiである場合を想定して説明したが、図15ないし図18を参考して説明した実施形態は、ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ選択機器に代替キャリア環境設定情報を提供する必要がないいかなる類型の代替キャリアにも適用されうることはもちろんである。
【0179】
以上では、図15ないし図18を参照して代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請/選択メッセージを説明した。これは、図2ないし図7を参照して前述した実施形態に適用されうることはもちろんである。
【0180】
以下、図面を参照して、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請/選択メッセージが含む情報の例を説明する。
【0181】
図19は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。図19に示すように、ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。
【0182】
図19に示すように、キャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器が提供する代替キャリア、例えば、ブルートゥースに接続するために必要な環境設定情報を含むことができる。一方、前記代替通信手段がブルートゥースである場合にも、ブルートゥースにセキュリティーがない場合には、前記ハンドオーバ要請メッセージの前記キャリア環境設定レコードは、ハンドオーバキャリアレコードに代替できる。
【0183】
図19に示す各々の情報は、当業者に自明なものであるから説明を省略する。
【0184】
図20は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。すなわち、図20は、図19に示すハンドオーバ要請メッセージのさらに他の表現を示す。
【0185】
図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【0186】
図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。図21に示すように、ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。
【0187】
図21に示すように、キャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えばブルートゥースに接続するために必要な環境設定情報を含むことができる。
【0188】
図22は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。すなわち、図22は、図21に示すハンドオーバ選択メッセージのさらに他の表現である。
【0189】
前記図19ないし図22を参照して説明した実施形態では、代替キャリアがブルートゥースである場合を想定したが、本発明の技術的思想が特定キャリアに限定されるものではない。
【0190】
また、前記図15ないし図22を参照して説明した実施形態では、代替キャリアが一つである場合を想定したが、図2ないし図5に示すように代替キャリアが複数でありうる。このような場合、前記図15ないし図22に示すハンドオーバ要請/選択メッセージは、各々複数の代替キャリアに対する情報を含むことができることはもちろんである
以下では、図8を参照して前述した補助データを活用してハンドオーバを行う方法について説明する。
【0191】
図23は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。ハンドオーバ要請機器とハンドオーバ選択機器は、ハンドオーバと同時に補助データを活用してFTP(File Transfer Protocol)セッション(session)を開設することができる。本実施形態を説明するにあたって、代替キャリアは、Wi−Fiである場合を想定する。
【0192】
図23に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードとNDEFレコードの一例であるハンドオーバキャリアレコード及びURI(Uniform Resource Identifiers)レコードを含むことができる。
【0193】
図23に示すハンドオーバ要請レコードを参考すれば、キャリアデータ指示子は0で、補助データ指示子は1であることが分かる。すなわち、ハンドオーバキャリアレコードは、payload ID 0を有し、補助データは、payload ID 1を有する。すなわちPayload ID 1を有するURIレコードは、補助データであることが分かる。
【0194】
前記ハンドオーバキャリアレコードは、図15を参考して前述したものと同一なので説明を省略する。
【0195】
前記補助データであるURIレコードは、前記ハンドオーバ要請機器がFTPを行うことができることを示す。例えば、前記ハンドオーバ要請メッセージがFTPと関連した補助データを含むことによって、前記ハンドオーバ要請機器がFTPを支援することを前記ハンドオーバ選択機器に知らせることができる。
【0196】
図24は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの一例を説明するための図である。
【0197】
図24に示すように、ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード、NDEFレコードとしてWi−Fiキャリア環境設定レコード、URIレコードを含むことができる。
【0198】
図24に示すように、補助データである前記URIレコードは、FTPセッション開設のためのURIフィールド(URI Field)値を含むことができる。
【0199】
これにより、前記ハンドオーバ要請機器は、前記ハンドオーバ選択機器とNFCリンクからWi−Fiリンクにハンドオーバすると同時にFTPセッションを開設できる。
【0200】
以下では、図25及び図26を参照して、前記ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ作業と共に付加データを活用することによって、前記ハンドオーバ要請機器が指定した代替キャリアを介して前記ハンドオーバ選択機器と接続したデバイスに対する情報を獲得する方法を説明する。
【0201】
図25は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージを示す。図25を参照して説明した実施形態にしたがって、本実施形態を説明するにあたって代替キャリアはWi−Fiである場合を想定する。
【0202】
図25に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードとNDEFレコードの一例としてハンドオーバキャリアレコード及びHTTPメッセージレコードを含むことができる。
【0203】
図25に示すハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ選択機器にWi−Fiでハンドオーバを要請すると同時に、前記ハンドオーバ選択機器とWi−Fiでリンクされたデバイスを認識するためである。例えば、前記ハンドオーバ選択機器が接続したWi−Fiに接続されたデバイスは、ホームネットワーク、オフィスネットワークを構成するデバイスでありうる。例えば、ホームネットワーク、オフィスネットワークは、UPnP(universal Plug & Play)によって具現化されうる。Wi−Fiで構成されたネットワークは、一例に過ぎないので、その他、他の代替キャリアから構成されたネットワークも含むことができる。
【0204】
図25に示すHTTPメッセージレコードは、UPnPネットワーク内に属しているデバイスが互いを認識するために使用するメッセージ、例えば、M−searchメッセージを含んでいる。
【0205】
また、図25に示すHTTPメッセージレコードは、前記ハンドオーバ要請機器が検索しようとするデバイスの類型を含むことができる。例えば、前記HTTPメッセージレコードは、Wi−Fiで接続したデバイス、例えば、UPnPデバイスの類型に対する情報を含むことができる。前記UPnPデバイスの類型は、図26に示すST(search target)フィールドによって指定されうる。前記UPnPデバイスの類型は、例えば、レンダラー(renderer)、サーバ(server)、プリンタ(printer)、スキャナー(scanner)等多様でありうる。前記STフィールドは、検索しようとする一つ以上の特定UPnPデバイスの類型、例えば、プリンタ、レンダラーを指定したり、すべてのUPnPデバイスの類型を指定できる。すべてのUPnPデバイスの類型を指定する場合に、前記STフィールドは、例えば、ssdp:allの値を有することができる。
【0206】
以下、前記HTTPメッセージレコードのSTフィールドは、すべての類型のUPnPデバイスを指定するssdp:allを含むことを想定する。
【0207】
図26は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの付加データを示す。
【0208】
図26は、前記図25に示すハンドオーバ要請メッセージを受信したハンドオーバ選択機器が受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答として、前記ハンドオーバ要請機器に送信する付加データの一例を示す。
【0209】
図26に示すように、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器に送信する付加データは、代替キャリアであるWi−Fiに接続されているUPnPデバイスに対する情報を含んでいる。例えば、前記UPnPデバイスに対する情報は、サービス名を識別するUSN(unique service name)、機器の識別子を含むことができる。前記機器の識別子は、図26に示すように、UUIDで表現されることができる。
【0210】
前記ハンドオーバ要請機器は、Wi−Fiでハンドオーバを行うと同時に、前記ハンドオーバ選択機器を介して、Wi−Fiネットワークで形成されたデバイス、例えばUPnPデバイスに対する情報を獲得できる。これにより、前記ハンドオーバ要請機器は、前記UPnPネットワークを構成するUPnPデバイスをより簡単に認識できるようになる。
【0211】
本文書で開示した多様な実施形態は、互いに個別的に又は組合わせられて実施されうる。また、各実施形態を構成するステップは、他の実施形態を構成するステップと組合わせられて実施されうる。例えば、図2ないし図5を参考して説明した各々のハンドオーバプロトコルは、互いに組み合わせられて実施されうる。また、本文書で説明したハンドオーバ衝突解決プロトコルは、図2ないし図5を参考して説明した各々のハンドオーバプロトコルに適用されうることは自明である。
【0212】
以上で説明した本発明は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるので、前述した実施形態及び添付した図面により限定されるものではない。また、本文書で説明した実施形態は、限定されて適用されうるものではなく、多様な変形がなされうるように各実施形態の全て又は一部が選択的に組合わせられて構成されうる。
【産業上の利用可能性】
【0213】
本発明によれば、ハンドオーバ要請衝突を効果的に解決することによって、NFCリンクから代替通信リンクに効果的にハンドオーバできる電子機器及び電子機器の動作方法を提供できる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、NFCリンクを形成できるNFC電子機器及びNFC電子機器の動作方法に関する。さらに具体的には、NFC電子機器間に形成されたNFCリンクを代替通信リンクに変更するハンドオーバ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近距離無線通信(NFC;Near Field Communication、以下、NFCとする)は、RFID(radio frequency identification)に関連した超短距離非接触式データ送信技術(very short−range contactless data transfer technology)であって、10cm以内(好ましくは、4cm以内)の距離に位置した装置との通信に使用されることができる。
【0003】
近距離無線通信は、13.56MHzの中心周波数を使用し、106、212、424kbpsの送信速度を提供することができる。近距離無線通信は、多様な非接触通信プロトコルと互換性を有することができる。例えば、NFCは、ISO 14443 type A、B、F、ISO 18092において定義するプロトコルと互換性を有することができる。
【0004】
近距離無線通信は、多様な分野、例えば、ホームネットワーク具現、スマートポスター、バスチケットに結び付けられることができる。
【0005】
NFC技術を採択した電子機器は、例えば、リーダ(reader)モード、カードエミュレーションモード(card emulation mode)、ピアツーピア(peer to peer)モードのうち、少なくとも一つによりNFC技術を採択している他の電子機器と通信できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一課題は、NFCリンクを代替通信リンクに転換するハンドオーバ過程において発生できる衝突を効果的に解決できる電子機器及び電子機器の動作方法を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする技術的課題は、言及した技術的課題に限定されず、本発明が解決しようとする他の技術的課題は、以下の記載から本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって明確に理解されうるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1様相による電子機器のハンドオーバ衝突解決方法は、第1通信リンク(link)を介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を他の電子機器に送信するステップと、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信するステップと、前記受信にともない、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定するステップとを含んでなる。
【0009】
本発明の第2様相による電子機器は、制御部、一つ以上の代替通信手段、及び通信部を備えるものの、前記制御部は、前記通信部を介して形成された第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージを送信し、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信する場合、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定する。
【0010】
本発明による電子機器及び電子機器の動作方法によれば、ハンドオーバ過程から発生する衝突を効果的に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るシステム環境を示す。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図4】図4は、本発明の第3の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の第4の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【図6】図6は、発明の一実施形態に係るハンドオーバ衝突を説明するための図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバ衝突解決方法を説明するための図である。
【図8】図8は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバメッセージの構造を示す。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【図11】図11は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請レコードの一例を示す。
【図12】図12は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択レコードの一例を示す。
【図13】図13は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバキャリアレコードの一例を示す。
【図14】図14は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアレコードの一例を示す。
【図15】図15を本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図16】図16は、本発明の一実施形態に係るWi−Fiハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。
【図17】図17は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ選択メッセージを示す。
【図18】図18は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。
【図19】図19は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図20】図20は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。
【図21】図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【図22】図22は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。
【図23】図23は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【図24】図24は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの一例を説明するための図である。
【図25】図25は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージを示す。
【図26】図26は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの付加データを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の上述した目的、特徴及び長所は、添付した図面と関連した次の詳細な説明によりより明らかになるはずである。以下、添付された図面を参照して本発明に係る実施形態を詳細に説明する。明細書全体にわたって同じ参照番号は、同じ構成要素を示す。また、本発明と関連した関連した公知機能又は構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係るシステム環境を示す。
【0014】
本発明の一実施形態に係るシステム環境は、NFCリンクを形成できる一つ以上のNFC(near field communication)電子機器から構成されうる。
【0015】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係るシステム環境は、一つ以上の電子機器100、200、300から構成されることができる。これは、必須構成ではないので、これより少ないか、又は多い構成を備えることができる。本文書で言及する電子機器100、200、300は、NFC通信を支援する任意の電子機器を意味するものであって、例えば、電子機器は、NFC通信を支援するモバイルデータ処理装置(例、携帯電話、スマートフォン、e−book)、プリンタ、TV、DTV、コンピュータ、タブレット、オーディオ装置など各種の電子機器を含むことができる。これは、電子機器100、200、300の一例にすぎず、より多様な類型の機器を含むことができる。以下、電子機器は、NFC電子機器と呼ばれることができる。
【0016】
前記電子機器100は、図1に示すように、ホスト110、NFC通信モジュール120、一つ以上の代替通信キャリアモジュール(alternative communication carrier)を備えることができる。
【0017】
前記ホスト110は、前記電子機器100内の構成要素を制御するプロセッサ(processor)の機能を提供できる。例えば、前記ホスト110は、図1に示すNFC通信モジュール120、一つ以上の代替通信キャリアを制御するための各種信号を出力及び/又は入力されうる。以下、前記ホスト110は、プロセッサ110又は制御部と呼ばれうる。
【0018】
前記NFC通信モジュール120は、前記電子機器100がNFC通信を支援する他の電子機器200、300とNFCリンク(NFC link)を形成できるようにする。前記NFC通信モジュール120は、NFCフォーラムデバイス(NFC Forum device)を意味することができる。本文書においてNFC通信モジュールは、近距離通信手段と呼ばれることができる。
【0019】
前記NFC通信モジュール120は、図1に示すように、NFC通信範囲(NFC communication range)内で他の電子機器のNFC通信モジュールとタギング(tagging)を介して、NFCリンクを形成できる。
【0020】
前記NFC通信モジュール120は、前記他の電子機器200、300のNFC通信モジュールと多様なモードで通信できる。例えば、前記多様なモードは、カードエミュレーションモード、リーダモード、ピアツーピア(peer to peer)モードを含むことができる。
【0021】
前記NFC通信モジュール120が前記カードエミュレーションモードで動作する場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、カード、換言すれば、タグ(tag)として機能できる。この場合に、前記他の電子機器のNFC通信モジュールは、リーダモードで動作して、前記電子機器100のNFC通信モジュール120からデータを獲得できる。
【0022】
前記NFC通信モジュール120が前記リーダモードで動作する場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、リーダとして機能できる。この場合に、前記電子機器100の前記NFC通信モジュール120は、エミュレーションモードで動作する他の電子機器のNFC通信モジュールニからデータを獲得できる。
【0023】
前記NFC通信モジュール120が前記ピアツーピア(peer to peer)モードで動作する場合に、前記電子機器100のNFC通信モジュール120と他の電子機器のNFC通信モジュールとは、互いにデータを交換(exchange)できる。
【0024】
前記NFC通信モジュール120のモードは、予め決まった基準によって決まることができる。例えば、前記NFC通信モジュール120のモードは、ユーザの入力又は予め決まったアルゴリズム(algorithm)によってセットされうる。
【0025】
前記代替通信キャリアは、電子機器間にデータを送信するために使用されうる通信技術のことを意味し、前記代替通信キャリアは、NFC通信キャリアの他に、各種通信モジュールを備えることができる。例えば、前記代替通信キャリアは、図1に示すように、Bluetooth(登録商標)(802.15.1 IEEE)通信モジュール132、Wi−Fi(Wireless Fidelity)通信モジュール134のうち、少なくとも一つを備えることができる。この他にも、前記代替通信キャリアは、RFID(radio frequency identification)、WiGig(Wireless Gigabit)通信モジュールなど多様な通信手段を備えることができ、現在はもちろん、将来に具現化される通信手段も備えることができる。以下、前記代替通信キャリアは、代替キャリア又は代替通信手段として呼称できる。
【0026】
図示していないが、前記電子機器200、300は、前記電子機器100と相応する構成を備えることができる。すなわち、前記電子機器200、300は、ホスト、NFC通信モジュール、代替通信キャリアを備えることができる。
【0027】
説明の便宜のために必要によって前記電子機器100は、第1電子機器100と呼び、前記電子機器200は、第2電子機器200と呼び、前記電子機器300は、第3電子機器300と呼ぶことにする。
【0028】
前記電子機器100は、他の電子機器と前記NFC通信モジュール120を介してNFCリンクを形成した後、NFCリンクと他の種類の通信リンクを形成して、前記他の電子機器とデータ通信を行い続けることができる。本文書では、NFCリンクを形成した後、前記電子機器及び前記他の電子機器が代替通信キャリアを利用して通信を行い続けることができるように、前記電子機器及び前記他の電子機器が前記代替通信キャリアを利用してリンクするようにする一連の過程をハンドオーバ(handover)と呼ぶことにする。
【0029】
換言すれば、前記ハンドオーバは、前記電子機器100と前記他の電子機器がNFCリンクを形成し、以後代替通信キャリアとしてリンクを形成してデータ通信を行うことであって、ユーザは、電子機器100と他の電子機器をNFCタギング(tagging)により容易にNFCリンクを形成した後、NFCリンクより遠距離及び/又は高容量のデータ送信に適した代替通信キャリアに通信手段を変更できる。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係るハンドオーバをさらに具体的に説明する。説明の便宜のために、図1に示すシステム環境を参照する。ただし、これは、説明の便宜のためのものに過ぎず、本発明の技術的思想が特定環境や特定機器に制限されるものではない。
【0031】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0032】
図2に示すように、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を送信できる(S110)。
【0033】
前記ステップS110に先立って、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、第1通信手段により通信リンクを形成することができる。例えば、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200とタギングによりNFCリンクを形成できる。
【0034】
前記第1電子機器100は、NFCリンクが形成された状態でNFCリンクを介して前記第2電子機器200にハンドオーバ要請のためのメッセージ、例えば、ハンドオーバ要請メッセージを送信できる。
【0035】
前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ要請メッセージを前記第2電子機器200に送信することによって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、現在前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間に形成されたNFCリンクを介して他の通信リンクを形成するためのプロトコル(protocol)を開始できる。
【0036】
前記ハンドオーバ要請メッセージが含む具体的な情報については後述する。
【0037】
ここで、前記第1電子機器100は、ハンドオーバ要請者(handover requester)の地位を有し、前記第2電子機器200は、ハンドオーバ選択者(handover selector)の地位を有することができる。前記ハンドオーバ要請者は、他のNFC電子機器にハンドオーバ要請メッセージを送信することによって、ハンドオーバプロトコルを開始する機器のことを意味し、前記ハンドオーバ選択者は、受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答としてハンドオーバ選択メッセージを構成して応答するNFC機器のことを意味する。すなわち、ハンドオーバ要請者(i.e.ハンドオーバ要請機器)とハンドオーバ選択者(i.e.ハンドオーバ選択機器)は、ハンドオーバ要請メッセージを送信するか、又はハンドオーバ選択メッセージを送信するかによって決まる相対的な概念である。したがって、状況によって、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100にハンドオーバ要請メッセージを送信した場合に、前記第1電子機器100がハンドオーバ選択者になり、前記第2電子機器200がハンドオーバ要請者になりうることはもちろんである。
【0038】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアと関連した情報を含むことができる。例えば、図1に示すように、前記第1電子機器100がブルートゥースとWi−Fiとを支援するので、前記ハンドオーバ要請メッセージは、前記第1電子機器100が支援するブルートゥースとWi−Fiに対した情報を含むことができる。ハンドオーバ要請メッセージに含まれる具体的なデータフォーマットは後述する。
【0039】
複数の代替キャリアには、優先順位が割り当てられうる。例えば、図2に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、優先順位の高い代替キャリアに対する情報を前方に記載し、優先順位の低い代替通信キャリーに対する情報を後方に記載することができる。図2に示すハンドオーバ要請メッセージを参考すると、代替キャリアであるWi−Fiがブルートゥースより高い優先順位を有することが分かる。又は各キャリアに対する優先順位が記載されるフィールドが別に存在することもできる。
【0040】
前記ハンドオーバ要請メッセージを受信した第2電子機器200は、前記ハンドオーバ要請メッセージに対する応答を前記第1電子機器100に送信できる(S120)。
【0041】
例えば、前記第2電子機器200は、NFCリンクを介して前記ハンドオーバ要請メッセージに対する応答の一例として、ハンドオーバ選択メッセージを生成し、前記生成されたハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる。
【0042】
前記第2電子機器200は、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれた代替キャリアの中で前記第2電子機器200が支援する代替キャリアにがなにがあるかを判断し、前記判断によって前記第1電子機器100に前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を提供できる。すなわち、前記ハンドオーバ選択メッセージに含まれる代替キャリアは、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアの中で前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0043】
図2に示すように、前記第2電子機器200は、代替キャリアとしてブルートゥースは支援するが、Wi−Fiは支援しない。
【0044】
この場合に、前記ハンドオーバ選択メッセージは、代替キャリアに対する情報として、前記第2電子機器200が支援するブルートゥース通信モジュールに対する情報を含むことができる。
【0045】
前記ハンドオーバ選択メッセージが含む具体的な情報については後述する。
【0046】
前記第1電子機器100は、代替キャリアを介して前記第2電子機器200とデータ通信を行うことができる(S130)。
【0047】
このために、前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200から前記ハンドオーバ選択メッセージを受信することによって、前記第2電子機器200が支援する代替キャリアに対する情報を獲得できる。例えば、前記第1電子機器100は、獲得された前記第2電子機器200が支援する代替キャリアがブルートゥースであることを確認することができる。
【0048】
したがって、前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ要請メッセージ及び前記ハンドオーバ選択メッセージの送受信によって獲得された情報に基づいて、前記第2電子機器200と他のキャリアへのハンドオーバのための一連の過程を行うことができる。例えば、NFCリンクをブルートゥースリンクに変更するために、第1電子機器と第2電子機器とは、NFCリンクからブルートゥースリンクに転換してブルートゥースプロトコルに従う通信を行い続けるようになる。
【0049】
前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間のリンクがNFCからブルートゥースにハンドオーバされることによって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とがもうこれ以上図2に示すNFC通信範囲内に位置しなくてもデータ通信が可能になり、NFCリンクより速い送信速度でデータを交換できる利点が発生するようになる。
【0050】
換言すれば、前記第1電子機器100がスマートフォンである場合、ユーザは、スマートフォンを前記第2電子機器200の近くに持ってきて、前記第2電子機器200とタッキングをすることで、NFCリンクを形成し、ハンドオーバプロトコルを行うことによって、ブルートゥースにリンク手段を変更できる。リンク手段が変更された以後に、ユーザは、スマートフォンをNFC通信範囲の外に持って行っても、スマートフォンと前記第2電子機器200とは、ブルートゥースを介してデータ通信を行い続けるようになる。
【0051】
前記説明したステップS110〜S130によるハンドオーバプロセスを交渉ハンドオーバ(negotiated handover)と名づけることにする。すなわち、前記交渉ハンドオーバは、二つのNFC第1電子機器100、例えば電子機器100、200がデータ交換に用いられる代替キャリアに対する同意のためにメッセージを交換することを意味する。本文書において言うハンドオーバは、交渉ハンドオーバのことを意味することでありうる。
【0052】
以下、上述した交渉ハンドオーバに対する他の実施形態を説明する。
【0053】
図3は、本発明の第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0054】
図3を参考して第2の実施形態に係るハンドオーバを説明するにあたって、前記図2を参考して説明した第1の実施形態と重なる内容については説明を省略する。
【0055】
前記図3に示す第3電子機器300は、前記図2に示す第2電子機器200とは異なり、複数の代替キャリア、例えば、ブルートゥースとWi−Fiとを同時に支援できる。
【0056】
前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300にハンドオーバ要請メッセージを送信できる(S210)。換言すれば、前記第1電子機器100は、ハンドオーバ要請者となり、前記第3電子機器300は、ハンドオーバ選択者となる。前記ステップS210は、前記図2を参考して説明した前記ステップS110と同一なので、説明を省略する。
【0057】
前記第3電子機器300は、前記受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答として、ハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S220)。
【0058】
前記第3電子機器300が送信するハンドオーバ選択メッセージは、代替キャリアであるWi−Fi及びブルートゥースに対する情報を含むことができる。また、前記ハンドオーバ選択メッセージは、図3に示すようにWi−Fiをブルートゥースの前方に表示することによって、Wi−Fiに優先順位を付与できる。
【0059】
前記第1電子機器100は、代替キャリアを介して前記第3電子機器300と通信を行うことができる(S230)。
【0060】
前記第1電子機器100は、前記ステップS120にて獲得した前記ハンドオーバ選択メッセージから前記第3電子機器300が支援する代替キャリアが複数であることを判断できる。
【0061】
前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ選択者、すなわち前記第3電子機器300が支援する代替キャリアが複数である場合、複数の代替キャリアの中で一つを選択することもでき、複数をすべて選択することもできる。また、前記第1電子機器100が一つの代替キャリアを選択する場合に、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300が指定した代替キャリアの優先順位に応じて代替キャリアを選択することもでき、前記第3電子機器300が指定した代替キャリアの優先順位に関係なく、前記第1電子機器100が好む代替キャリアを選択することもできる。
【0062】
図3に示すように、前記第1電子機器100は、前記ハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300が付与した代替キャリアの優先順位に関係なく、ブルートゥースを代替キャリアとして選択できる。
【0063】
図4は、本発明の第3の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0064】
図4に示すステップS310は、図3を参考して説明したステップS210と同一なので説明を省略する。
【0065】
前記第3電子機器300は、前記第1電子機器100にハンドオーバ選択メッセージを送信できる(S330)。このとき、図4に示すように前記ハンドオーバ選択メッセージは、複数の代替キャリアであるブルートゥースとWi−Fiの中でブルートゥースに優先順位をおくことができる。
【0066】
この場合に、前記第1電子機器100は、複数の代替キャリアの中でハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300が指定した優先順位に応じて、ブルートゥースペアリングをまず試みることができる(S330)。
【0067】
前記ブルートゥースペアリングは、多様な原因によって失敗できる。例えば、ハンドオーバプロトコルの進行時に前記第1電子機器100と前記第3電子機器300とがブルートゥース信号範囲の外に位置する場合に、ブルートゥースペアリングが失敗できる。
【0068】
一方、ハンドオーバプロトコル進行時には、前記第1電子機器100と前記第3電子機器300がブルートゥース信号範囲内に位置して、ブルートゥースでハンドオーバされ、ブルートゥースリンクを介してデータを交換する途中に、前記第1電子機器100と前記第3電子機器100のうち、少なくとも一つの移動により両機器がブルートゥース信号範囲の外に位置する場合に、ブルートゥースリンクが失敗できる。
【0069】
このとき、前記第1電子機器100は、後順位の代替キャリアであるWi−Fiを介して前記第3電子機器300とデータ通信を行い続けることができる(S340)。
【0070】
図5は、本発明の第4の実施形態に係るハンドオーバを説明するための図である。
【0071】
図5に示すステップS410は、図4を参照して前述した前記ステップS310と同一なので説明を省略する。
【0072】
図5に示す第3電子機器300は、第1電子機器100から受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S420)。
【0073】
このとき、前記ハンドオーバ選択メッセージは、前記第3電子機器300が提供する代替キャリアの電力状態情報を含むことができる。
【0074】
例えば、前記第3電子機器300は、前記第1電子機器100が支援する代替キャリアの中で前記第3電子機器300が支援する代替キャリアがある場合に、前記第3電子機器300が支援する代替キャリアの各々の電源状態、例えば、アクティブ、非アクティブに対する情報を前記第1電子機器100に送信できる。
【0075】
例えば、図5に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、前記第1電子機器100の代替キャリアであるブルートゥースとWi−Fiが非アクティブになっている情報を含むことができる。
【0076】
前記第1電子機器100は、前記受信したハンドオーバ選択メッセージが複数の代替キャリアに対する情報を含んでいる場合、上述したように、任意の代替キャリアを選択できる。本実施形態では、前記第1電子機器100がWi−Fiを代替キャリアとして選定したことを想定する。
【0077】
前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300にハンドオーバ要請メッセージを再度送信する(S430)。このとき、ステップS430にて送信されるハンドオーバ要請メッセージは、前記受信された複数の代替キャリアの中で一つの代替キャリアを指定できる。すなわち、前記第1電子機器100は、前記ステップS430にてWi−Fiを代替キャリアとして指定し、Wi−Fiのみを代替キャリアとして指定するハンドオーバ要請メッセージを前記第3電子機器300に送信することによって、前記第3電子機器300のWi−Fiモジュールがアクティブになるようにすることができる。
【0078】
前記第3電子機器300は、前記ステップS430にて受信したハンドオーバ要請メッセージに応じてWi−Fiモジュールの電源をアクティブにし、前記ステップS430にて受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S440)。
【0079】
前記第1電子機器100は、前記第1電子機器100とWi−Fiを介してデータを交換できる(S450)。
【0080】
換言すれば、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300でWi−Fiモジュールがアクティブになった場合、前記第3電子機器300とWi−Fiリンクを形成できる。すなわち、前記第1電子機器100は、前記第3電子機器300とのNFCリンクをWi−Fiリンクにハンドオーバできる。
【0081】
図5を参照して説明した実施形態にしたがって、ハンドオーバ選択者である前記第3電子機器300は、複数の代替キャリアの中で特定キャリアが選択されるまで、代替キャリアの電源を非アクティブにしておくことによって、電力を低減しうる効果を提供できる。
【0082】
以上、本発明の多様な実施形態に係るハンドオーバプロセスについて説明した。以下、ハンドオーバ過程において発生できるハンドオーバ要請衝突(handover request collision)とそれに対する解決策(resolution)を詳細に説明する。
【0083】
図6は、発明の一実施形態に係るハンドオーバ衝突を説明するための図である。
【0084】
本文書で言うハンドオーバ要請衝突は、第1電子機器100と第2電子機器200との間にNFCリンクが形成された以後に前記第1電子機器100が前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージを送信し、また、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100にハンドオーバ要請メッセージを送信する場合を意味することであって、両方ともハンドオーバ要請機器になろうとする場合を意味できる。すなわち、先の図2ないし図5を参照して説明した場合には、一電子機器がハンドオーバ要請機器の役割を行ったが、相手の電子機器がハンドオーバ選択機器の役割を行ったが、ハンドオーバ要請衝突では、両電子機器ともハンドオーバ要請機器の役割を行う。
【0085】
さらに具体的に説明するために、図6を参考すれば、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200との間にNFCリンクが形成された状態で、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200に第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを送信する(S510)。
【0086】
また、前記第2電子機器200も前記第1電子機器100に第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信する(S520)。
【0087】
前記図2ないし図5に係る説明に基づくと、前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを受信した前記第2電子機器200は、前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに対した応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記電子機器100に送信しなければならない。しかしながら、前記第2電子機器200が前記第1電子機器100に前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信するので、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とがハンドオーバ要請機器の役割を行うようになるハンドオーバ要請衝突が発生するようになる。
【0088】
この場合に、前記第1電子機器100及び第2電子機器200のうちのいずれか一つがハンドオーバ選択機器にならなければならない。このとき、前記第1及び第2電子機器100、200のうち、どちらの機器がハンドオーバ選択者になるのかを決定するのをハンドオーバ衝突解決(handover collision resolution)と名づけることにする。
【0089】
前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、ハンドオーバ衝突解決プロセスを行うようになる(S530)。前記ハンドオーバ衝突解決プロセスについては、以下で具体的に説明する。
【0090】
一方、ハンドオーバ要請メッセージを送信しようとする電子機器がハンドオーバ要請メッセージを送信する前に、他の電子機器からハンドオーバ要請メッセージを受信する場合に、前記電子機器100は、前記他の電子機器にハンドオーバ要請メッセージを送信せず、前記他の電子機器から受信したハンドオーバ要請メッセージを処理するハンドオーバ選択機器として機能するようになることによって、ハンドオーバプロセスが達成されうる。
【0091】
以下、前記ステップS530にて前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とが行うハンドオーバ衝突解決方法についてさらに具体的に説明する。前記ハンドオーバ衝突解決方法は、多様な方法によって具現されうる。以下、図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0092】
図7は、本発明の第1の実施形態に係るハンドオーバ衝突解決方法を説明するための図である。図7に示すステップS610及びS620を説明するにあたって図6を参照して説明したステップS510及びS520と同じ部分については説明を省略する。また、説明の便宜のために、第1電子機器100と第2電子機器200との間のハンドオーバ要請衝突を想定するようにし、これは、説明の便宜のためのものに過ぎないので、本発明の技術的思想が特定機器に制限されるものではない。
【0093】
前記第1及び第2電子機器100、200は、衝突解決ステップを行う(S630)。すなわち、前記電子機器100、200は、それぞれハンドオーバ要請衝突解決プロセスを行うことができる。以下、説明の便宜のために前記第1電子機器100の立場でハンドオーバ要請衝突を解決するためのプロセスを説明するが、前記ハンドオーバ要請衝突解決プロセスは、前記第2電子機器200でも同じ方法で行われうることはもちろんである。
【0094】
前記第1電子機器100は、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに含まれた特定フィールド値と前記受信した第2ハンドオーバ受信メッセージHRbに含まれた特定フィールド値とを比較できる。
【0095】
例えば、前記特定フィールド値は、乱数、換言すればランダムナンバー(random number)を含むことができる。
【0096】
さらに具体的に前記第1電子機器100は、前記ステップS610にて前記第2電子機器200に前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaを送信するとき、前記ランダムナンバーを生成し、前記生成されたランダムナンバーを前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaの前記特定フィールド値に含めて前記第2電子機器200に送信できる。
【0097】
また、前記第2電子機器200も前記ステップS620にて前記第1電子機器100に前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbを送信するとき、ランダムナンバーを生成し、前記生成されたランダムナンバーを前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbの特定フィールド値に含めて前記第1電子機器100に送信できる。
【0098】
これにより、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とのそれぞれは、相手から受信したハンドオーバ要請メッセージと相手に送信したハンドオーバ要請メッセージに含まれたランダムナンバーを獲得し、前記獲得されたランダムナンバーを比較できる。
【0099】
前記第1電子機器100は、前記第2電子機器200に送信した前記第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに含まれたランダムナンバーと前記第2電子機器200から受信した前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに含まれたランダムナンバーとを比較することによって、前記第1電子機器100がハンドオーバ要請機器として機能するか、又はハンドオーバ選択機器として機能するかを判断できる。
【0100】
一方、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較結果、ランダムナンバーが同じ場合とランダムナンバーが異なる場合に応じて、以下のステップを行うことができる。
【0101】
例えば、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較値が同じ場合には、前記第2電子機器200にハンドオーバ要請メッセージを再送信できる。このとき、前記第1電子機器100は、ランダムナンバーを再度生成し、前記再度生成されたランダムナンバーを前記ハンドオーバ要請メッセージの特定フィールドに含めて前記第2電子機器200に送信できる。
【0102】
一方、前記第1電子機器100は、前記ランダムナンバーの比較値が異なる場合には、優先順位に応じて優先順位の高いハンドオーバ要請メッセージを送信した電子機器がハンドオーバ要請機器の機能を行うことができる。
【0103】
さらに具体的に前記第1電子機器100は、前記優先順位を決定するために前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaと前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに含まれた一つ以上のビット値を考慮できる。例えば、前記一つ以上のビット値は、前記ランダムナンバーに含まれた同じ位置のビット値でありうる。
【0104】
すなわち、前記第1電子機器100は、ランダムナンバーの特定ビット値と受信したランダムナンバーの特定ビット値とを比較し、前記特定ビット値の比較結果に応じてハンドオーバ要請機器の機能を行うか、又はハンドオーバ選択機器の機能を行うかを決定できる。
【0105】
例えば、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記第1電子機器100が送信した特定ビット値と前記第2電子機器200から受信した特定ビット値とが互いに同じであるのか異なるのかを判断し、前記判断結果と前記送信したランダムナンバーと前記受信したランダムナンバーの大きさに基づいて、ハンドオーバ選択機器の機能を行うかどうかを判断できる。
【0106】
さらに詳細な例を挙げれば、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記特定ビット値が互いに同じ場合には、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200より大きなランダムナンバーを生成した場合に、自分をハンドオーバ選択機器として機能できる。この場合に、前記第2電子機器200は、前記特定ビット値が互いに同一であり、前記第1電子機器100より小さなランダムナンバーを生成したので、ハンドオーバ要請機器の機能を行うことができる。
【0107】
一方、前記第1電子機器100は、前記特定ビット値の比較結果、前記特定ビット値が互いに異なる場合には、前記第1電子機器100が前記第2電子機器200より大きなランダムナンバーを生成した場合に、自分をハンドオーバ要請機器として機能できる。この場合に、前記第2電子機器200は、前記特定ビット値が互いに異なり、前記第1電子機器100より小さなランダムナンバーを生成したので、ハンドオーバ選択機器の機能を行うことができる。
【0108】
すなわち、前記特定ビット値の比較結果と前記ランダムナンバーの大小とを共に考慮して、どの機器がハンドオーバ要請機器なのかハンドオーバ選択機器なのかを設定することによって、無条件に大きな/小さなランダムナンバーを生成するデバイスが一方的にハンドオーバ要請機器又はハンドオーバ選択機器になるのを防止できるという効果を提供できる。
【0109】
以下では、前記衝突解決方法に従って、前記第1電子機器100がハンドオーバ要請機器として機能し、前記第2電子機器200がハンドオーバ選択機器として機能するようになったことを想定する。
【0110】
前記第2電子機器200は、前記ステップS610にて受信した第1ハンドオーバ要請メッセージHRaに対した応答としてハンドオーバ選択メッセージを前記第1電子機器100に送信できる(S640)。
【0111】
一方、前記第1電子機器100は、前記衝突解決方法に従ってハンドオーバ要請機器の機能を行うことに選定されたので、前記第2電子機器200から前記ステップS620にて受信した前記第2ハンドオーバ要請メッセージHRbに対しては応答しない。
【0112】
前記第1電子機器100は、前記ステップS640にて前記第2電子機器200から受信したハンドオーバ選択メッセージにしたがって、ハンドオーバプロセスを完了できる(S650)。換言すれば、前記第1電子機器100は、先の図2ないし図5を参照して説明したハンドオーバプロセスと同じ過程を行うことによって、ハンドオーバプロセスを完了できる。したがって、前記第1電子機器100と前記第2電子機器200とは、代替通信手段を介してデータを交換できる。
【0113】
したがって、前記図6及び図7を参照して説明した実施形態にしたがって、ハンドオーバプロセス過程から発生する衝突を効果的に解決できる。
【0114】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係るデータ構造を詳細に説明する。以下で説明するデータの構造は、一例に過ぎず、本発明の技術的思想は、特定データ構造に限定されるものではない。
【0115】
図8は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバメッセージの構造を示す。先に図2ないし図7に示すように、前記ハンドオーバプロセスに用いられるメッセージは、ハンドオーバ要請メッセージとハンドオーバ選択メッセージから構成されることができる。
【0116】
図8の上段を参照すれば、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード(record)(以下、Hr record)と一つ以上のNDEF(NFC Data Exchange Format)レコードを含むことができる。また、ハンドオーバ選択メッセージ(以下、Hs record)は、ハンドオーバ選択レコードと一つ以上のNDEFレコードを含むことができる。
【0117】
前記NDEFレコードは、代替キャリアに対する具体的な情報を含むことができる。
【0118】
さらに具体的に、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれるNDEFレコードが含む情報の類型は多様でありうる。
【0119】
例えば、NDEFレコードが含む情報は、代替通信リンクを識別するための情報を含むことができる。すなわち、前記ハンドオーバキャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替通信手段が何であるかに対する情報を前記ハンドオーバ選択機器に提供できる。本文書で代替通信リンクを識別するための情報を含むNDEFレコードをハンドオーバキャリアレコード(handover carrier record)と呼ぶことにする。
【0120】
一方、前記NDEFレコードが含む情報は、代替通信リンクを形成するための環境設定情報を含むことができる。本文書で代替通信リンクを形成するために必要な環境設定情報、例えば、リンク形成のために必要な暗号、アドレスなどを含むNDEFレコードをキャリア環境設定レコードと名づけることにする。
【0121】
このとき、前記キャリア環境設定レコードも前記代替通信手段が何であるかを識別する情報をさらに含むことができる。
【0122】
前記ハンドオーバキャリアレコードと前記キャリア環境設定レコードについての具体的な説明は後述する。
【0123】
図8の中段に示すように、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請/選択レコードは、ヘッダ(Hdr)、バージョンフィールド(version field)、一つ以上の代替キャリアレコード(以下、ac record)のうち、少なくとも一つを含むことができ、前記代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請/選択メッセージによって要請/選択される代替キャリアを定義することができる。また、前記ハンドオーバ要請/選択レコードは、これより少ないか、又はこれより多い情報フィールドを含むことができる。
【0124】
図8の下段に示すように、本発明の一実施形態に係るacレコードは、ヘッダ(Hdr)、キャリア電力状態(carrier power state)、キャリアデータ指示子(Carrier Data Reference)、補助データ指示子の数(Aux Data Ref Count)、一つ以上の補助データ指示子(Auxiliary Data Reference)に対する情報フィールドのうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0125】
前記キャリアデータ指示子と前記補助データ指示子とは、前記図8の上段に示す相応するNDEFレコードを指示できる。
【0126】
以下、前記図8を参照して言及した各情報野についてさらに具体的に説明する。
【0127】
図9は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。
【0128】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、先の図2ないし図7を参照して説明したとおりに、ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ選択機器に前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアに対する情報を提供するために使用されうる。
【0129】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及び一つ以上のNDEFレコードを含むことができる。例えば、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードから始めてNDEFレコードで終了されうる。
【0130】
さらに具体的に前記ハンドオーバ要請メッセージは、メッセージ開始MBに設定されたフラグを含むハンドオーバ要請レコードから始め、メッセージ終了MEに設定されたフラグを有するNDEFレコードで終了されうる。
【0131】
前記ハンドオーバ要請メッセージは、少なくとも一つの代替キャリアを含まなければならないので、前記MB、MEフラグとも設定されたレコードを有することができない。
【0132】
前記NDEFレコードは、代替キャリアの特性によってハンドオーバキャリアレコード及びキャリア環境設定レコードのうちの何れか一つになりうる。また、前記NDEFレコードは、補助データから構成されることもできる。NDEFレコードについての具体的な説明は後述する。
【0133】
図10は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【0134】
前記ハンドオーバ選択メッセージは、先の図2ないし図7を参照して説明したとおりに、ハンドオーバ選択機器がハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバ要請メッセージに含まれた代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択機器が支援する代替キャリアに対する情報を前記ハンドオーバ要請機器に提供するために使用されうる。
【0135】
図10の上段に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージの構造は、図9を参照して説明したハンドオーバ要請メッセージの構造と同一でありうる。
【0136】
また、図10の下段に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、メッセージ開始MB、メッセージ終了MEがすべて設定された単一レコードを含むことができる。すなわち、この場合は、前記ハンドオーバ要請者が支援する代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択者が支援する代替キャリアがない状況でありうる。
【0137】
以下、図8及び図9に示すハンドオーバ要請レコードをさらに詳細に説明する。
【0138】
図11は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ要請レコードの一例を示す。
【0139】
前記ハンドオーバ要請レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器との通信のために使用することができる代替キャリアの目録を含むことができる。
【0140】
前記ハンドオーバ要請レコードは、少なくとも一つ以上の代替レコードを指示できる。
【0141】
図11に示すように、前記ハンドオーバ要請レコードは、メイジャーバージョン(major version)、マイナーバージョン(minor version)、衝突回避レコード(collision resolution record)、代替キャリアレコード(Alternative Carrier Record)1ないしnに対した情報のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0142】
前記衝突回避レコードは、先の図7を参照して説明したハンドオーバ要請衝突を解決するための乱数、すなわち、ランダムナンバーを含むことができる。
【0143】
前記各々の代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ選択機器と前記ハンドオーバ要請機器との間の通信のために前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアを特定(specify)できる。前記各々の代替キャリアレコードが特定する代替キャリアに対する情報は、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれたNDEFレコードに含まれることができる。
【0144】
以下、図8及び図10に示すハンドオーバ選択レコードをさらに詳細に説明する。
【0145】
図12は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択レコードの一例を示す。
【0146】
前記ハンドオーバ選択レコードは、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバ要請メッセージ内に含まれた代替キャリアの中で前記ハンドオーバ選択機器が支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0147】
図12に示すように、前記ハンドオーバ選択レコードは、メイジャーバージョン、マイナーバージョン、代替キャリアレコード1ないしnに対した情報のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0148】
前記ハンドオーバ選択レコードに含まれた代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請機器と前記ハンドオーバ選択機器とが同時に支援する代替キャリアに対する情報を含むことができる。
【0149】
また、前記ハンドオーバ選択レコードに含まれた代替キャリアの順序は、前記ハンドオーバ選択機器が好む代替キャリアの優先順位を表すことができる。例えば、前記代替キャリアレコード1に指示された代替キャリアは、前記代替キャリアレコードnに指示された代替キャリアより高い優先順位を有することができる。これは、先の図3ないし図5を参照して説明した実施形態に適用されうる。
【0150】
以下、図8及び図9に示すNDEFレコードの一例であるハンドオーバキャリアレコードについて詳細に説明する。
【0151】
図13は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバキャリアレコードの一例を示す。
【0152】
ハンドオーバキャリアレコードは、代替キャリアを識別するための情報を含むことができる。
【0153】
図13に示すように、ハンドオーバキャリアレコードは、例えば、キャリアタイプフォーマット(Carrier Type Format、以下、CTF)、キャリアタイプ長(Carrier Type Length)、キャリアタイプ(Carrier Type)、キャリアデータ(carrier data)のうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0154】
前記キャリアタイプフォーマットは、後述するキャリアタイプに記載された値の構造を指示する機能を提供できる。
【0155】
例えば、前記キャリアタイプフォーマットは、NFC Forum well−know類型、RFC 2046で規定されたメディア−タイプ、RFC 3986に規定された絶対URI、NFC外部タイプのうち、少なくとも一つに相応できる。
【0156】
前記キャリアタイプ長は、後述するキャリアタイプの長さを意味することができる。
【0157】
前記キャリアタイプは、代替キャリアの唯一の識別子(unique identification)を提供できる。前記キャリアタイプの値は、前記キャリアタイプフォーマットに応じる構造、エンコード、フォーマットに従わなければならない。
【0158】
前記キャリアタイプフォーマット、キャリアタイプ長、前記キャリアタイプのうち、少なくとも一つ、さらに具体的には、前記キャリアタイプに基づいて前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアが何であるかを前記ハンドオーバ選択機器が識別できる。
【0159】
前記キャリアデータは、代替キャリアに対する付加的な情報を含むことができる。
【0160】
一方、前記ハンドオーバキャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請メッセージのNDEFレコードであって、前記ハンドオーバ要請メッセージに含まれることができる。前記ハンドオーバキャリアレコードを受信したハンドオーバ選択機器は、前記ハンドオーバ要請機器にハンドオーバキャリアレコードによって識別された代替キャリアに対する環境設定情報、例えば、キャリア環境設定レコードを含むハンドオーバ選択メッセージを前記ハンドオーバ要請機器に送信できる。前記キャリア環境設定レコードを受信した前記ハンドオーバ要請機器は、前記キャリア環境設定レコードに含まれた環境設定情報に従って、ハンドオーバを行うことができる。
【0161】
以下、図8及び図12に示す代替キャリアレコード(ac Record)について詳細に説明する。
【0162】
図14は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアレコードの一例を示す。
【0163】
前記代替キャリアレコードは、前記ハンドオーバ要請レコード又は前記ハンドオーバ選択レコードに含まれることができる。
【0164】
図14に示すように、前記代替キャリアレコードは、キャリア電力状態(CARRIER POWER STATE、すなわちCPS)、キャリアデータ指示子CARRIER_DATA_REFERENCE、補助データ指示子の数AUXILIARY_DATA_REFERENCE_COUNT、補助データ指示子1ないしNAUXILIARY_DATA_REFERENCE1TONのうち、少なくとも一つを含むことができる。
【0165】
前記キャリア電力状態は、代替キャリアの電力状態を示す。前記キャリア電力状態は、例えば、非アクティブ化、アクティブ化、アクティブ化中、分らないの中で、少なくとも一つでありうる。
【0166】
前記キャリア電力状態は、図5を参照して前述したステップS420に適用されることができる。
【0167】
前記キャリアデータ指示は、前記図8の上段に示すNDEFレコードを指示する機能を提供できる。上述したように、NDEFレコードは、ハンドオーバキャリアレコード又はキャリア環境設定レコードでありうる。
【0168】
前記補助データ指示子の数は、つながる補助データ指示子の数を意味できる。
【0169】
前記補助データ指示子は、代替キャリアに対する付加的な情報を提供するNDEFレコードを指示できる。
【0170】
以上では、本発明の実施形態に係るメッセージの構造について説明した。以下、前記メッセージの構造が含む情報の例を、代替キャリアの種類に従って説明する。
【0171】
図15は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。図15に示すように、ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及びハンドオーバキャリアレコードを含むことができる。すなわち、上述したように、前記ハンドオーバ要請機器が代替キャリアとしてWi−Fiを指定する場合に、前記NDEFレコードは、ハンドオーバキャリアレコードの形式を有し、前記ハンドオーバキャリアレコードは、Wi−Fiを識別するための情報を含むことができる。
【0172】
図16は、本発明の一実施形態に係るWi−Fiハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。すなわち、図16は、図15に示すハンドオーバ要請メッセージのさらに他の表現を示す。
【0173】
図17は、本発明の一実施形態に係る代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ選択メッセージを示す。図17に示すように、前記ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。すなわち、前記キャリア環境設定レコードは、前記図8を参照して説明したNDEFレコードの一例である。
【0174】
図17に示すように、ハンドオーバ選択機器が提供するキャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えば、Wi−Fiに接続するために必要な環境設定情報、例えば、サービスセット識別子(SSID)、認証タイプ(Authentication Type TLV)、暗号タイプ(Encryption Type TLV)、ネットワークキー(network key)、マックアドレス(MAC Address TLV)に対する情報を含むことができる。
【0175】
換言すれば、前記ハンドオーバ選択機器は、前記ハンドオーバ要請機器から受信したハンドオーバキャリアレコードに含まれた情報に基づいて、前記ハンドオーバ要請機器が支援する代替キャリアがWi−Fiであることを確認し、前記ハンドオーバ選択機器がWi−Fiを支援する場合、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器とのWi−Fiリンクを生成するために必要な環境設定情報を生成し、前記生成された環境設定情報を前記キャリア環境設定レコードに含めて前記ハンドオーバ要請機器に送信できる。
【0176】
前記ハンドオーバ要請機器は、前記ハンドオーバ選択機器から受信したキャリア環境設定情報に基づいて、前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えば、Wi−Fiに接続できる。
【0177】
図18は、本発明の一実施形態に係るハンドオーバ選択メッセージのバイナリコンテンツ(binary content)を示す。すなわち、図18は、図17に示すハンドオーバ選択メッセージのさらに他の表現である。
【0178】
図15ないし図18を参照して説明した実施形態では、代替キャリアがWi−Fiである場合を想定して説明したが、図15ないし図18を参考して説明した実施形態は、ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ選択機器に代替キャリア環境設定情報を提供する必要がないいかなる類型の代替キャリアにも適用されうることはもちろんである。
【0179】
以上では、図15ないし図18を参照して代替キャリアがWi−Fiである場合のハンドオーバ要請/選択メッセージを説明した。これは、図2ないし図7を参照して前述した実施形態に適用されうることはもちろんである。
【0180】
以下、図面を参照して、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請/選択メッセージが含む情報の例を説明する。
【0181】
図19は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。図19に示すように、ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。
【0182】
図19に示すように、キャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器が提供する代替キャリア、例えば、ブルートゥースに接続するために必要な環境設定情報を含むことができる。一方、前記代替通信手段がブルートゥースである場合にも、ブルートゥースにセキュリティーがない場合には、前記ハンドオーバ要請メッセージの前記キャリア環境設定レコードは、ハンドオーバキャリアレコードに代替できる。
【0183】
図19に示す各々の情報は、当業者に自明なものであるから説明を省略する。
【0184】
図20は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。すなわち、図20は、図19に示すハンドオーバ要請メッセージのさらに他の表現を示す。
【0185】
図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。
【0186】
図21は、本発明の一実施形態に係る、代替キャリアがブルートゥースである場合のハンドオーバ選択メッセージの一例を示す。図21に示すように、ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード及びキャリア環境設定レコードを含むことができる。
【0187】
図21に示すように、キャリア環境設定レコードは、前記ハンドオーバ要請機器が前記ハンドオーバ選択機器が提供する代替キャリア、例えばブルートゥースに接続するために必要な環境設定情報を含むことができる。
【0188】
図22は、本発明の一実施形態に係るブルートゥースハンドオーバ要請メッセージのバイナリコンテンツを示す。すなわち、図22は、図21に示すハンドオーバ選択メッセージのさらに他の表現である。
【0189】
前記図19ないし図22を参照して説明した実施形態では、代替キャリアがブルートゥースである場合を想定したが、本発明の技術的思想が特定キャリアに限定されるものではない。
【0190】
また、前記図15ないし図22を参照して説明した実施形態では、代替キャリアが一つである場合を想定したが、図2ないし図5に示すように代替キャリアが複数でありうる。このような場合、前記図15ないし図22に示すハンドオーバ要請/選択メッセージは、各々複数の代替キャリアに対する情報を含むことができることはもちろんである
以下では、図8を参照して前述した補助データを活用してハンドオーバを行う方法について説明する。
【0191】
図23は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージの一例を示す。ハンドオーバ要請機器とハンドオーバ選択機器は、ハンドオーバと同時に補助データを活用してFTP(File Transfer Protocol)セッション(session)を開設することができる。本実施形態を説明するにあたって、代替キャリアは、Wi−Fiである場合を想定する。
【0192】
図23に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードとNDEFレコードの一例であるハンドオーバキャリアレコード及びURI(Uniform Resource Identifiers)レコードを含むことができる。
【0193】
図23に示すハンドオーバ要請レコードを参考すれば、キャリアデータ指示子は0で、補助データ指示子は1であることが分かる。すなわち、ハンドオーバキャリアレコードは、payload ID 0を有し、補助データは、payload ID 1を有する。すなわちPayload ID 1を有するURIレコードは、補助データであることが分かる。
【0194】
前記ハンドオーバキャリアレコードは、図15を参考して前述したものと同一なので説明を省略する。
【0195】
前記補助データであるURIレコードは、前記ハンドオーバ要請機器がFTPを行うことができることを示す。例えば、前記ハンドオーバ要請メッセージがFTPと関連した補助データを含むことによって、前記ハンドオーバ要請機器がFTPを支援することを前記ハンドオーバ選択機器に知らせることができる。
【0196】
図24は、本発明の第1の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの一例を説明するための図である。
【0197】
図24に示すように、ハンドオーバ選択メッセージは、ハンドオーバ選択レコード、NDEFレコードとしてWi−Fiキャリア環境設定レコード、URIレコードを含むことができる。
【0198】
図24に示すように、補助データである前記URIレコードは、FTPセッション開設のためのURIフィールド(URI Field)値を含むことができる。
【0199】
これにより、前記ハンドオーバ要請機器は、前記ハンドオーバ選択機器とNFCリンクからWi−Fiリンクにハンドオーバすると同時にFTPセッションを開設できる。
【0200】
以下では、図25及び図26を参照して、前記ハンドオーバ要請機器がハンドオーバ作業と共に付加データを活用することによって、前記ハンドオーバ要請機器が指定した代替キャリアを介して前記ハンドオーバ選択機器と接続したデバイスに対する情報を獲得する方法を説明する。
【0201】
図25は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ要請メッセージを示す。図25を参照して説明した実施形態にしたがって、本実施形態を説明するにあたって代替キャリアはWi−Fiである場合を想定する。
【0202】
図25に示すように、前記ハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ要請レコードとNDEFレコードの一例としてハンドオーバキャリアレコード及びHTTPメッセージレコードを含むことができる。
【0203】
図25に示すハンドオーバ要請メッセージは、ハンドオーバ選択機器にWi−Fiでハンドオーバを要請すると同時に、前記ハンドオーバ選択機器とWi−Fiでリンクされたデバイスを認識するためである。例えば、前記ハンドオーバ選択機器が接続したWi−Fiに接続されたデバイスは、ホームネットワーク、オフィスネットワークを構成するデバイスでありうる。例えば、ホームネットワーク、オフィスネットワークは、UPnP(universal Plug & Play)によって具現化されうる。Wi−Fiで構成されたネットワークは、一例に過ぎないので、その他、他の代替キャリアから構成されたネットワークも含むことができる。
【0204】
図25に示すHTTPメッセージレコードは、UPnPネットワーク内に属しているデバイスが互いを認識するために使用するメッセージ、例えば、M−searchメッセージを含んでいる。
【0205】
また、図25に示すHTTPメッセージレコードは、前記ハンドオーバ要請機器が検索しようとするデバイスの類型を含むことができる。例えば、前記HTTPメッセージレコードは、Wi−Fiで接続したデバイス、例えば、UPnPデバイスの類型に対する情報を含むことができる。前記UPnPデバイスの類型は、図26に示すST(search target)フィールドによって指定されうる。前記UPnPデバイスの類型は、例えば、レンダラー(renderer)、サーバ(server)、プリンタ(printer)、スキャナー(scanner)等多様でありうる。前記STフィールドは、検索しようとする一つ以上の特定UPnPデバイスの類型、例えば、プリンタ、レンダラーを指定したり、すべてのUPnPデバイスの類型を指定できる。すべてのUPnPデバイスの類型を指定する場合に、前記STフィールドは、例えば、ssdp:allの値を有することができる。
【0206】
以下、前記HTTPメッセージレコードのSTフィールドは、すべての類型のUPnPデバイスを指定するssdp:allを含むことを想定する。
【0207】
図26は、本発明の第2の実施形態に係る付加データを活用したハンドオーバ選択メッセージの付加データを示す。
【0208】
図26は、前記図25に示すハンドオーバ要請メッセージを受信したハンドオーバ選択機器が受信したハンドオーバ要請メッセージに対する応答として、前記ハンドオーバ要請機器に送信する付加データの一例を示す。
【0209】
図26に示すように、前記ハンドオーバ選択機器が前記ハンドオーバ要請機器に送信する付加データは、代替キャリアであるWi−Fiに接続されているUPnPデバイスに対する情報を含んでいる。例えば、前記UPnPデバイスに対する情報は、サービス名を識別するUSN(unique service name)、機器の識別子を含むことができる。前記機器の識別子は、図26に示すように、UUIDで表現されることができる。
【0210】
前記ハンドオーバ要請機器は、Wi−Fiでハンドオーバを行うと同時に、前記ハンドオーバ選択機器を介して、Wi−Fiネットワークで形成されたデバイス、例えばUPnPデバイスに対する情報を獲得できる。これにより、前記ハンドオーバ要請機器は、前記UPnPネットワークを構成するUPnPデバイスをより簡単に認識できるようになる。
【0211】
本文書で開示した多様な実施形態は、互いに個別的に又は組合わせられて実施されうる。また、各実施形態を構成するステップは、他の実施形態を構成するステップと組合わせられて実施されうる。例えば、図2ないし図5を参考して説明した各々のハンドオーバプロトコルは、互いに組み合わせられて実施されうる。また、本文書で説明したハンドオーバ衝突解決プロトコルは、図2ないし図5を参考して説明した各々のハンドオーバプロトコルに適用されうることは自明である。
【0212】
以上で説明した本発明は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者にとって本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるので、前述した実施形態及び添付した図面により限定されるものではない。また、本文書で説明した実施形態は、限定されて適用されうるものではなく、多様な変形がなされうるように各実施形態の全て又は一部が選択的に組合わせられて構成されうる。
【産業上の利用可能性】
【0213】
本発明によれば、ハンドオーバ要請衝突を効果的に解決することによって、NFCリンクから代替通信リンクに効果的にハンドオーバできる電子機器及び電子機器の動作方法を提供できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器のハンドオーバ衝突解決(handover collisionre solution)方法であって、
第1通信リンク(link)を介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を他の電子機器に送信するステップと、
前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信するステップと、
前記受信にともない、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定するステップと
を含む電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項2】
前記第1通信リンクは、前記電子機器と前記他の電子機器とのタギング(tagging)によって形成する近距離通信リンク(near field communication link)である請求項1に記載のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項3】
前記電子機器は、前記決定するステップにおいて、前記第2応答メッセージを送信しないことに決定した場合に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して前記第1応答メッセージを受信するステップをさらに含むものの、前記第1応答メッセージは、前記電子機器が支援する一つ以上の代替通信手段の中で、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項4】
前記受信した第1応答メッセージに基づいて前記他の電子機器も支援する代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して前記他の電子機器とデータを交換するステップをさらに含む請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項5】
前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の優先順位は、前記第1応答メッセージに含まれた一つ以上の代替通信手段に対する情報の記録順序に応じて決まる請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項6】
前記受信した第1応答メッセージは、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の各々の代替通信手段の電力状態に対する情報を含む請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項7】
前記電子機器は、前記決定するステップにおいて、前記第2応答メッセージを送信することに決定した場合に、前記他の電子機器に前記第1通信リンクを介して前記第2応答メッセージを送信するステップをさらに含むものの、前記第2応答メッセージは、前記他の電子機器が支援する代替通信手段の中で前記電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項8】
前記電子機器も支援する一つ以上の代替手段の中で特定代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して他の電子機器とデータを交換するステップをさらに含む請求項7に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項9】
前記決定するステップは、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第1特定フィールドの値と前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第2特定フィールドの値とを比較するステップをさらに含み、前記第1特定フィールドは、前記電子機器が生成した乱数(random number)を含み、前記第2特定フィールドは、前記他の電子機器が生成した乱数を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項10】
前記比較結果、前記特定フィールド値が同じ場合、前記第1通信リンクを介して前記他の電子機器に前記第1通信リンクと異なる種類の通信リンクの形成を要請する第3ハンドオーバ要請メッセージを送信する請求項9に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項11】
前記決定するステップは、前記比較結果、前記特定フィールド値が互いに異なる場合、前記第1特定フィールド及び前記第2特定フィールドに含まれた特定ビット値が同一かどうかを判断するステップをさらに含む請求項9に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項12】
前記決定するステップは、前記特定ビット値が同一かどうかと前記特定フィールド値の大小とを共に考慮してなされる請求項11に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項13】
制御部、一つ以上の代替通信手段、及び通信部を備えるものの、前記制御部は、前記通信部を介して形成された第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージを送信し、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信する場合、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定する電子機器。
【請求項14】
前記第1通信リンクは、前記電子機器と前記他の電子機器のタギングによって形成する近距離通信リンクである請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記制御部は、前記第2応答メッセージを送信しないことに決定した場合、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して前記第1応答メッセージを受信するステップをさらに含むものの、前記第1応答メッセージは、前記電子機器が支援する前記一つ以上の代替通信手段の中で前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項16】
前記受信した第1応答メッセージに基づいて前記他の電子機器も支援する代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信手段を介して前記他の電子機器とデータを交換する請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の優先順位は、前記第1応答メッセージに含まれた一つ以上の代替通信手段に対する情報の記録順序に応じて決まる請求項15に記載の電子機器。
【請求項18】
前記受信した第1応答メッセージは、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の各々の代替通信手段の電力状態に対する情報を含む請求項15に記載の電子機器。
【請求項19】
前記制御部は、前記第2応答メッセージを送信することに決定した場合、前記他の電子機器に前記第1通信リンクを介して前記第2応答メッセージを送信するものの、前記第2応答メッセージは、前記他の電子機器が支援する代替通信手段の中で前記電子機器も支援する前記一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項20】
前記制御部は、前記電子機器も支援する一つ以上の代替手段の中で特定代替通信手段で通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して前記他の電子機器とデータを交換する請求項19に記載の電子機器。
【請求項21】
前記制御部は、前記決定のために、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第1特定フィールドの値と前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第2特定フィールドの値とを比較し、前記第1特定フィールドは、前記電子機器が生成した乱数(random number)を含み、前記第2特定フィールドは、前記他の電子機器が生成した乱数を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項22】
前記制御部は、前記比較結果、前記特定フィールド値が同じ場合、前記第1通信リンクを介して前記他の電子機器に前記第1通信リンクと異なる種類の通信リンクの形成を要請する第3ハンドオーバ要請メッセージを送信する請求項21に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項23】
前記制御部は、前記比較結果、前記特定フィールド値が異なる場合、前記第1特定フィールド及び前記第2特定フィールドに含まれた特定ビット値が同一かどうかを判断する請求項21に記載の電子機器。
【請求項24】
前記制御部は、前記特定ビット値の同一かどうかと前記特定フィールド値の大小とを共に考慮して、前記第2応答メッセージを送信するかどうかを決定する請求項23に記載の電子機器。
【請求項1】
電子機器のハンドオーバ衝突解決(handover collisionre solution)方法であって、
第1通信リンク(link)を介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージ(handover request message)を他の電子機器に送信するステップと、
前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信するステップと、
前記受信にともない、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定するステップと
を含む電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項2】
前記第1通信リンクは、前記電子機器と前記他の電子機器とのタギング(tagging)によって形成する近距離通信リンク(near field communication link)である請求項1に記載のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項3】
前記電子機器は、前記決定するステップにおいて、前記第2応答メッセージを送信しないことに決定した場合に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して前記第1応答メッセージを受信するステップをさらに含むものの、前記第1応答メッセージは、前記電子機器が支援する一つ以上の代替通信手段の中で、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項4】
前記受信した第1応答メッセージに基づいて前記他の電子機器も支援する代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して前記他の電子機器とデータを交換するステップをさらに含む請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項5】
前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の優先順位は、前記第1応答メッセージに含まれた一つ以上の代替通信手段に対する情報の記録順序に応じて決まる請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項6】
前記受信した第1応答メッセージは、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の各々の代替通信手段の電力状態に対する情報を含む請求項3に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項7】
前記電子機器は、前記決定するステップにおいて、前記第2応答メッセージを送信することに決定した場合に、前記他の電子機器に前記第1通信リンクを介して前記第2応答メッセージを送信するステップをさらに含むものの、前記第2応答メッセージは、前記他の電子機器が支援する代替通信手段の中で前記電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項8】
前記電子機器も支援する一つ以上の代替手段の中で特定代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して他の電子機器とデータを交換するステップをさらに含む請求項7に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項9】
前記決定するステップは、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第1特定フィールドの値と前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第2特定フィールドの値とを比較するステップをさらに含み、前記第1特定フィールドは、前記電子機器が生成した乱数(random number)を含み、前記第2特定フィールドは、前記他の電子機器が生成した乱数を含む請求項1に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項10】
前記比較結果、前記特定フィールド値が同じ場合、前記第1通信リンクを介して前記他の電子機器に前記第1通信リンクと異なる種類の通信リンクの形成を要請する第3ハンドオーバ要請メッセージを送信する請求項9に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項11】
前記決定するステップは、前記比較結果、前記特定フィールド値が互いに異なる場合、前記第1特定フィールド及び前記第2特定フィールドに含まれた特定ビット値が同一かどうかを判断するステップをさらに含む請求項9に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項12】
前記決定するステップは、前記特定ビット値が同一かどうかと前記特定フィールド値の大小とを共に考慮してなされる請求項11に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項13】
制御部、一つ以上の代替通信手段、及び通信部を備えるものの、前記制御部は、前記通信部を介して形成された第1通信リンクを介して、前記第1通信リンクと異なる種類の第2通信リンクの形成を要請する第1ハンドオーバ要請メッセージを送信し、前記第1ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第1応答メッセージを受信する前に、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して、第1通信リンクと異なる種類の第3通信リンクの形成を要請する第2ハンドオーバ要請メッセージを受信する場合、前記第2ハンドオーバ要請メッセージに対する応答として第2応答メッセージを前記他の電子機器に送信するかどうかを決定する電子機器。
【請求項14】
前記第1通信リンクは、前記電子機器と前記他の電子機器のタギングによって形成する近距離通信リンクである請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記制御部は、前記第2応答メッセージを送信しないことに決定した場合、前記他の電子機器から前記第1通信リンクを介して前記第1応答メッセージを受信するステップをさらに含むものの、前記第1応答メッセージは、前記電子機器が支援する前記一つ以上の代替通信手段の中で前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項16】
前記受信した第1応答メッセージに基づいて前記他の電子機器も支援する代替通信手段を介して通信リンクを形成し、前記形成された通信手段を介して前記他の電子機器とデータを交換する請求項15に記載の電子機器。
【請求項17】
前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の優先順位は、前記第1応答メッセージに含まれた一つ以上の代替通信手段に対する情報の記録順序に応じて決まる請求項15に記載の電子機器。
【請求項18】
前記受信した第1応答メッセージは、前記他の電子機器も支援する一つ以上の代替通信手段の各々の代替通信手段の電力状態に対する情報を含む請求項15に記載の電子機器。
【請求項19】
前記制御部は、前記第2応答メッセージを送信することに決定した場合、前記他の電子機器に前記第1通信リンクを介して前記第2応答メッセージを送信するものの、前記第2応答メッセージは、前記他の電子機器が支援する代替通信手段の中で前記電子機器も支援する前記一つ以上の代替通信手段に対する情報を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項20】
前記制御部は、前記電子機器も支援する一つ以上の代替手段の中で特定代替通信手段で通信リンクを形成し、前記形成された通信リンクを介して前記他の電子機器とデータを交換する請求項19に記載の電子機器。
【請求項21】
前記制御部は、前記決定のために、前記送信した第1ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第1特定フィールドの値と前記受信した第2ハンドオーバ要請メッセージに含まれた第2特定フィールドの値とを比較し、前記第1特定フィールドは、前記電子機器が生成した乱数(random number)を含み、前記第2特定フィールドは、前記他の電子機器が生成した乱数を含む請求項13に記載の電子機器。
【請求項22】
前記制御部は、前記比較結果、前記特定フィールド値が同じ場合、前記第1通信リンクを介して前記他の電子機器に前記第1通信リンクと異なる種類の通信リンクの形成を要請する第3ハンドオーバ要請メッセージを送信する請求項21に記載の電子機器のハンドオーバ衝突解決方法。
【請求項23】
前記制御部は、前記比較結果、前記特定フィールド値が異なる場合、前記第1特定フィールド及び前記第2特定フィールドに含まれた特定ビット値が同一かどうかを判断する請求項21に記載の電子機器。
【請求項24】
前記制御部は、前記特定ビット値の同一かどうかと前記特定フィールド値の大小とを共に考慮して、前記第2応答メッセージを送信するかどうかを決定する請求項23に記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公表番号】特表2013−517659(P2013−517659A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548873(P2012−548873)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008530
【国際公開番号】WO2011/087210
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【国際出願番号】PCT/KR2010/008530
【国際公開番号】WO2011/087210
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]