説明

電子機器

【課題】アプリケーションの動作による消費電力を低減することが可能な電子機器を提供すること。
【解決手段】携帯電話機1は、表示部21に一定の電力Wcが供給されているか否かを判断する判断部452と、判断部452により表示部21に一定の電力Wcが供給されていないと判断された場合に、アプリケーション制御部451による制御の一部又は全部をベースバンド回路部42により実行されるように、アプリケーションの動作についての制御をアプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替える切替部453と、切替部453によりアプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替えた場合に、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給を停止する電力供給停止部454と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションの動作に応じて、画像を表示する表示手段を有する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機等の電子機器の高機能化が進み、様々なアプリケーションを動作させる電子機器が提案されている。特に、液晶ディスプレイ等の表示手段を有する携帯電話機において、表示手段の待ち受け画面に複数のアプリケーションの動作画面を表示し、これらのアプリケーションの動作を簡易な操作で実行する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1には、待ち受け画面上に複数のアプリケーションを起動し、起動したアプリケーションにより様々な情報の提供等の機能を実行する移動通信端末が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−295015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された移動通信端末では、待ち受け画面上に複数のアプリケーションを起動しているため、これらのアプリケーションの起動を維持した状態を継続すると、消費電力が多くなり、その結果バッテリを消耗してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、アプリケーションの動作による消費電力を低減することが可能な電子機器を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子機器は、上記課題を解決するために、高周波信号の処理を行う高周波処理手段と、第1の電力で駆動され、前記高周波処理手段による高周波信号の処理に基づいて、通信の制御を行う第1の制御手段と、所定のアプリケーションの動作に応じて所定の画像が表示される表示手段と、前記第1の電力よりも大きい電力である第2の電力により駆動され、前記アプリケーションの動作についての制御を行う第2の制御手段と、前記表示手段に一定の電力が供給されているか否かを判断する判断手段と、前記判断手段により前記表示手段に前記一定の電力が供給されていないと判断された場合に、前記第2の制御手段による制御の一部又は全部を前記第1の制御手段により実行されるように、前記アプリケーションの動作についての制御を前記第2の制御手段から前記第1の制御手段に切り替える切替手段と、前記切替手段により前記第2の制御手段から前記第1の制御手段に切り替えた場合に、前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給を停止する電力供給停止手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給を開始する電力供給開始手段を更に備え、前記切替手段は、前記判断手段により前記表示手段に前記一定の電力が供給されていると判断され、前記電力供給開始手段により前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給が開始された場合に、前記アプリケーションの動作についての制御を前記第1の制御手段から前記第2の制御手段に切り替えることが好ましい。
【0009】
また、前記第1の制御手段は、前記切替手段により前記第2の制御手段による制御の一部又は全部を実行するように切り替えられた場合に、前記高周波処理手段を介して間欠的に取得する更新情報に基づいて前記アプリケーションの動作を制御することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アプリケーションの動作による消費電力を低減することが可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る電子機器の一例である携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】携帯電話機の機能を示す機能ブロック図である。
【図3】表示部の待ち受け画面上にウィジェットアプリケーションが起動している状態の一例を示す図である。
【図4】本実施形態の携帯電話機のソフトウェアとハードウェアの機能を示すブロック図である。
【図5】本実施形態の携帯電話機におけるウィジェットアプリケーションの制御の流れについて示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る電子機器の一例である携帯電話機1の外観斜視図を示す。なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが一つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でもよい。
【0013】
携帯電話機1は、操作部側筐体2と、表示部側筐体3と、を備える。操作部側筐体2は、表面部に、操作部11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備える。操作部11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15と、から構成されている。
【0014】
また、表示部側筐体3は、表面部に、各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するスピーカ22と、を備える。
【0015】
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0016】
図2は、携帯電話機1の機能を示す機能ブロック図である。携帯電話機1は、図2に示すように、操作部11と、マイク12と、表示部21(表示手段)と、メインアンテナ40と、RF回路部41(高周波処理手段)と、ベースバンド回路部42(第1の制御手段)と、音声処理部43と、メモリ44と、主制御部45と、電源制御回路部50と、充電池51と、を備える。
【0017】
表示部21は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electoro Luminescence)によって構成され、各種情報に基づく画像や動画等を表示する。また、表示部21は、後述のウィジェットアプリケーション441(所定のアプリケーション)の動作に応じてウィジェットの画像(所定の画像)が表示される表示手段として機能する。
【0018】
メインアンテナ40は、第1の使用周波数帯(例えば、800MHz)で基地局等と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯(例えば、1.5GHz)に対応できるデュアルバンド対応構成である。なお、本実施の形態では、第1の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であってもよい。また、メインアンテナ40は、第1の使用周波数帯で外部装置と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯に対応できるアンテナを別途設けてもよい。
【0019】
RF回路部41は、高周波信号の処理を行う回路である。具体的には、RF回路部41は、メインアンテナ40によって受信した高周波信号を復調処理し、処理後の信号をベースバンド回路部42に供給する。また、RF回路部41は、ベースバンド回路部42から供給されたベースバンド信号を変調処理し、メインアンテナ40を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0020】
ベースバンド回路部42は、RF回路部41による高周波信号の処理に基づいて、通信の制御を行う。具体的には、ベースバンド回路部42は、RF回路部41により復調処理されたベースバンド信号内の情報を分離し、分離された情報をデコード処理すると共に、アナログ変換する。また、ベースバンド回路部42は、デジタル変換された音声信号をエンコードしてベースバンド信号を生成し、生成されたベースバンド信号をRF回路部41に供給する。
【0021】
更に、ベースバンド回路部42には、タイマが内蔵されている。そして、ベースバンド回路部42は、タイマの計時により一定の周期でRF回路部41及びメインアンテナ40を介して、間欠的に外部装置(基地局)との通信を行う。
【0022】
音声処理部43は、主制御部45の制御にしたがって、ベースバンド回路部42から供給された信号に対して所定の音声処理(例えば、アナログ変換)を行い、処理後の信号をスピーカ22に出力する。スピーカ22は、音声処理部43から供給された信号を外部に出力する。
【0023】
また、音声処理部43は、主制御部45の制御にしたがって、マイク12から入力された信号を処理(例えば、デジタル変換)し、処理後の信号をベースバンド回路部42に出力する。
【0024】
メモリ44は、例えば、ワーキングメモリを含み、主制御部45による演算処理に利用される。また、メモリ44には、複数のアプリケーションや当該アプリケーションが必要とする各種のテーブルや各種情報等が記憶されている。具体的には、メモリ44には、後述するウィジェットに対応するアプリケーションプログラム(以下、ウィジェットアプリケーションという)441が記憶されている。また、メモリ44は、着脱可能な外部メモリを兼ねていてもよい。
【0025】
主制御部45は、携帯電話機1の全体を制御しており、中央処理装置(CPU)等を用いて構成される。また、機能的に視ると主制御部45は、アプリケーション制御部451(第2の制御手段)と、判断部452(判断手段)と、切替部453(切替手段)と、電力供給停止部454(電力供給停止手段)と、電力供給開始部455(電力供給開始手段)と、を備える。
【0026】
電源制御回路部50は、充電池51が接続されており、充電池51から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を携帯電話機1の各部に供給する。
【0027】
次に、図2及び図3を参照して、ウィジェットアプリケーション441の制御について説明する。ここで、ウィジェットアプリケーションとは、表示部21のデスクトップ画面や待ち受け画面上にウィジェットと呼ばれる操作画面の画像を表示し、表示されたウィジェットを操作部11により操作することで各種機能へのアクセスを提供するアプリケーションである。ウィジェットアプリケーション441としては、例えば、最新ニュース表示、天気表示、時刻表示、カレンダー、辞書、地図、電卓、付箋、写真ビューワ、翻訳機、ウェブ検索等が挙げられる。
【0028】
図3は、表示部21の待ち受け画面上にウィジェットアプリケーション441が起動している状態の一例を示す図である。図3に示すように、表示部21の待ち受け画面上には、ウィジェットアプリケーション441として、ウィジェットアプリケーションA、ウィジェットアプリケーションB及びウィジェットアプリケーションCが起動している。ウィジェットアプリケーションAは、ウェブ検索を行うアプリケーションであり、ウィジェットアプリケーションBは、天気表示を行うアプリケーションであり、ウィジェットアプリケーションCは、ニュース表示を行うアプリケーションである。
【0029】
そして、ユーザは、操作部11からの入力操作により、これらのウィジェットアプリケーションA〜Cを操作して、アプリケーションA〜Cの所望の機能を実行することができる。このように、ウィジェットアプリケーション441は、操作部11を操作してアプリケーションを別途起動する必要がなく、表示部21のデスクトップ画面や待ち受け画面上から簡易に所望のアプリケーションの機能を実行することができる。
【0030】
図2に戻り、アプリケーション制御部451は、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御を行う。具体的には、アプリケーション制御部451は、ウィジェットアプリケーション441の起動及び終了、更新情報の取得等を管理する。ここで、更新情報とは、ウィジェットアプリケーション441の動作させるための情報であり、特に制限されないが、例えば最新ニュースの情報や天気情報、電子メールの受信等である。そして、アプリケーション制御部451は、主制御部45に内蔵されるタイマにより一定の周期で外部機器(基地局)からウィジェットアプリケーション441の更新情報を取得する。
【0031】
また、アプリケーション制御部451は、ベースバンド回路部42に供給される電力W1よりも大きい電力である電力W2(第2の電力)で駆動される。
【0032】
判断部452は、表示部21に一定の電力Wcが供給されているか否かを判断する。
【0033】
切替部453は、判断部452により表示部21に一定の電力Wcが供給されていないと判断した場合に、アプリケーション制御部451によるウィジェットアプリケーション441の制御の一部又は全部をベースバンド回路部42により実行されるように切り替える。つまり、切替部453は、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をアプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替える。
【0034】
ここで、以下の説明では、アプリケーション制御部451によりウィジェットアプリケーション441の制御を実行させる設定を高速モードという。高速モードは、アプリケーション制御部451によりウィジェットアプリケーション441の制御を実行させるため、ウィジェットアプリケーション441の各種機能の処理等を実行できる状態である。
【0035】
また、アプリケーション制御部451によるウィジェットアプリケーション441の制御の全部又は一部を停止して、ウィジェットアプリケーション441の制御の全部又は一部をベースバンド回路部42に切り替えて実行させる設定を低速モードという。低速モードは、ウィジェットアプリケーション441の制御の全部又は一部をベースバンド回路部42により行うため、ウィジェットアプリケーション441の各種機能が制限された状態となる。
【0036】
そして、「高速モード」及び「低速モード」の表現を用いた場合、上述した切替部453における制御は、「切替部453は、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御を高速モードから低速モードに移行する」と換言できる。
【0037】
切替部453は、以下の(1)の条件が成立したと判断した場合に、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御を高速モードから低速モードに移行する。
(1)表示部21のバックライトが消灯している。
【0038】
電力供給停止部454は、切替部453によりアプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替えた場合、すなわち高速モードから低速モードに切り替えた場合に、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給を停止する。
【0039】
電力供給開始部455は、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給を開始する。
【0040】
そして、切替部453は、以下の(2)の条件を満たす場合に、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をベースバンド回路部42からアプリケーション制御部451に切り替える。
(2)表示部21のバックライトが点灯している。
【0041】
また、ベースバンド回路部42は、切替部453によりアプリケーション制御部451による制御の一部又は全部を実行するように切り替えられた場合、すなわち高速モードから低速モードに移行した場合に、RF回路部41を介して間欠的に取得する更新情報に基づいて、ウィジェットアプリケーション441の動作を制御する。
【0042】
具体的には、ベースバンド回路部42は、ベースバンド回路部42に内蔵されるタイマの計時により、一定の周期で間欠的にウィジェットアプリケーション441の更新情報を取得する。そして、ベースバンド回路部42は、取得された更新情報を用いてウィジェットアプリケーション441の動作を制御する。
【0043】
図4は、本実施形態の携帯電話機1のソフトウェアとハードウェアの機能を示すブロック図である。図4に示すように、ソフトウェア100は、アプリケーションレイヤ101と、ポーティングレイヤ102と、プラットフォームレイヤ103とを備える。また、ハードウェア110は、携帯電話機1のハードウェア全体に相当するが、説明の簡略化のため、ハードウェア110として、ベースバンド回路部42及び主制御部45について説明する。
【0044】
アプリケーションレイヤ101は、前述のウィジェットアプリケーション441を含む各種アプリケーションプログラムを制御するレイヤである。
【0045】
ポーティングレイヤ102は、アプリケーションプログラムを制御するアプリケーションレイヤ101と、ハードウェアを制御するプラットフォームレイヤ103とを統合するレイヤである。
【0046】
プラットフォームレイヤ103は、ハードウェアを制御するレイヤである。そして、プラットフォームレイヤ103は、アプリケーション制御部451(主制御部45)からベースバンド回路部42へウィジェットアプリケーション441の動作についての制御を切り替える。すなわち、プラットフォームレイヤ103は、前述の切替部453に相当する。
【0047】
次に、本実施形態の携帯電話機1におけるウィジェットアプリケーション441の制御の流れについて図5のフローチャートを参照して説明する。
【0048】
ステップS1において、アプリケーション制御部451は、ウィジェットアプリケーション441を高速モードで起動する。
【0049】
ステップS2において、判断部452は、表示部21のバックライトが点灯しているか否か、すなわち表示部21に一定の電力Wcが供給されているか否かを判断する。一定の電力Wcが供給されている場合(Yes)には、ステップS3へ移る。一方、一定の電力Wcが供給されていない場合(No)には、ステップS4へ移る。
【0050】
ステップS3において、切替部453は、高速モードを維持し、ウィジェットアプリケーション441の動作の制御をアプリケーション制御部451により行わせる。すなわち、アプリケーション制御部451の機能を使用する。
【0051】
ステップS4において、切替部453は、高速モードから低速モードへ切り替えて、ウィジェットアプリケーション441の動作の制御をベースバンド回路部42により行わせる。すなわち、アプリケーション制御部451の機能を一部停止し、ベースバンド回路部42の機能を流用する。
【0052】
このように本実施形態の携帯電話機1によれば、表示部21に一定の電力Wcが供給されているか否かを判断する。そして、表示部21に一定の電力Wcが供給されていないと判断された場合に、アプリケーション制御部451による制御の一部又は全部をベースバンド回路部42により実行されるように、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をアプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替える。そして、アプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替えた場合に、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給を停止する。
【0053】
したがって、表示部21に一定の電力が供給されていない場合には、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給を停止するため、アプリケーション制御部451による電力の消費を低減することができる。また、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御は、アプリケーション制御部451からベースバンド回路部42に切り替えられているため、ウィジェットアプリケーション441の動作を妨げることがない。なお、ウィジェットアプリケーション441の動作を停止してしまうと、その後、ウィジェットアプリケーション441の動作を開始させる際に、各ウィジェットアプリケーション441の更新処理に時間がかかり、且つ電力を消費してしまうため、ウィジェットアプリケーション441の操作性を損ねてしまう。
【0054】
また、本実施形態の携帯電話機1によれば、表示部21に一定の電力Wcが供給されていると判断され、アプリケーション制御部451に対する電力W2の供給が開始された場合に、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をベースバンド回路部42からアプリケーション制御部451に切り替える。
【0055】
したがって、一旦ベースバンド回路部42にウィジェットアプリケーション441の動作についての制御を切り替えた場合であっても、携帯電話機1の動作状態に応じて、再びウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をベースバンド回路部42からアプリケーション制御部451に切り替えて、ウィジェットアプリケーション441の動作を好適に制御することができる。
【0056】
また、本実施形態の携帯電話機1によれば、ベースバンド回路部42は、アプリケーション制御部451による制御の一部又は全部を実行するように切り替えられた場合に、RF回路部41を介して間欠的に取得する更新情報に基づいて、ウィジェットアプリケーション441の動作を制御する。
【0057】
したがって、ウィジェットアプリケーション441の動作についての制御をベースバンド回路部42により行う場合であっても、ベースバンド回路部42が間欠的に取得する更新情報によりウィジェットアプリケーション441の動作を好適に制御することができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、RF回路部41と、ベースバンド回路部42とを別々の構成として記述したが、RF回路部41と、ベースバンド回路部42とが一体となったIC(Integrated Circuit)で構成されていてもよい。
【0059】
また、切替部453による高速モードから低速モードへの切り替えは、上記の(1)の条件と下記(3)〜(7)の条件の全てが成立した場合としてもよい。
(3)RF回路部41が動作していない、
(4)アプリケーション制御部451がウィジェットアプリケーション441を自動更新した後、時間T1以上経過している、
(5)主制御部45がファイルアクセス中ではない、
(6)主制御部45がファイルアクセスから時間T1以上経過している、
(7)アプリケーション制御部451がウィジェットアプリケーション441を起動した後、T1以上経過している。
ここで、時間T1は、数十秒から数分の範囲内で設定されることが好ましい。
【0060】
また、切替部453は、上述した(1)、(3)〜(7)の条件に替えて、以下の(8)又は(9)の条件を用いてもよい。
(8)ウィジェットアプリケーション441がNonCurrent状態(ウィジェットの画像の上に、別の画面又はポップアップが重畳して表示されている状態)である、
(9)ウィジェットアプリケーション441が時間T2の間操作されなかった。
ここで、時間T2は、数分から数十分の範囲で設定されることが好ましい。
【0061】
また、切替部453による低速モードから高速モードへの切り替えは、上記の(2)の条件と下記(10)、(11)のいずれか一つが成立した場合としてもよい。
(10)主制御部45が操作部11からの操作を受け付けた、
(11)ベースバンド回路部42によりウィジェットアプリケーション441が自動更新された。
【0062】
また、上述した実施形態において、電子機器として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン、携帯ゲーム装置等であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 携帯電話機(電子機器)
21 表示部(表示手段)
41 RF回路部(高周波処理手段)
42 ベースバンド回路部(第1の制御手段)
441 ウィジェットアプリケーション(所定のアプリケーション)
45 主制御部
451 アプリケーション制御部(第2の制御手段)
452 判断部(判断手段)
453 切替部(切替手段)
454 電力供給停止部(電力供給停止手段)
455 電力供給開始部(電力供給開始手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波信号の処理を行う高周波処理手段と、
第1の電力で駆動され、前記高周波処理手段による高周波信号の処理に基づいて、通信の制御を行う第1の制御手段と、
所定のアプリケーションの動作に応じて所定の画像が表示される表示手段と、
前記第1の電力よりも大きい電力である第2の電力により駆動され、前記アプリケーションの動作についての制御を行う第2の制御手段と、
前記表示手段に一定の電力が供給されているか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記表示手段に前記一定の電力が供給されていないと判断された場合に、前記第2の制御手段による制御の一部又は全部を前記第1の制御手段により実行されるように、前記アプリケーションの動作についての制御を前記第2の制御手段から前記第1の制御手段に切り替える切替手段と、
前記切替手段により前記第2の制御手段から前記第1の制御手段に切り替えた場合に、前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給を停止する電力供給停止手段とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給を開始する電力供給開始手段を更に備え、
前記切替手段は、
前記判断手段により前記表示手段に前記一定の電力が供給されていると判断され、前記電力供給開始手段により前記第2の制御手段に対する前記第2の電力の供給が開始された場合に、前記アプリケーションの動作についての制御を前記第1の制御手段から前記第2の制御手段に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の制御手段は、
前記切替手段により前記第2の制御手段による制御の一部又は全部を実行するように切り替えられた場合に、前記高周波処理手段を介して間欠的に取得する更新情報に基づいて前記アプリケーションの動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−178239(P2010−178239A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21072(P2009−21072)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】