説明

電子機器

【課題】DRAMを備える電子機器において、そのシステムに合った適切な省電力モード制御を行う。
【解決手段】セルフフレッシュモード及びパワーダウンモードを有するDRAMと、当該DRAMを制御するメモリーコントローラーとを備える電子機器であって、前記メモリーコントローラーは、前記セルフリフレッシュモードの開始条件を設定する第1レジスターと、前記パワーダウンモードの開始条件を設定する第2レジスターと、前記第1レジスター及び前記第2レジスターの設定に応じて、前記セルフリフレッシュモード及び前記パワーダウンモードの実行の制御する制御手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、DRAMを搭載した電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
動作モードとして、ノーマルモード及び省電力モードを有するDRAM(Dynamic Random Access Memory)が知られている。また、省電力モードには、セルフリフレッシュモードと、パワーダウンモードとがあることが知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−59266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
セルフフレッシュモード及びパワーダウンモードには、それぞれ、例えば、以下のような長所及び短所がある。
【0005】
セルフリフレッシュモードでは、DRAMは、セルフリフレッシュの開始の指示が与えられると、内蔵される又は接続されるタイマーにより、自律的にリフレッシュ動作を繰り返し実行する。セルフリフレッシュモードの実行中は、DRAMには電源が供給されればよいため、DRAMへのクロック供給を停止することができる。従って、DRAMを搭載する電子機器は、セルフリフレッシュモードを使用する場合、DRAM以外の回路(例えば、CPU、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、メモリーコントローラーなど)の少なくとも一部分へのクロック供給や電力供給を停止することができ、消費電力を低減することができる。
【0006】
パワーダウンモードでは、DRAMのクロックイネーブル信号がロウ(非アクティブ)に設定されるが、電子機器のクロックは停止されない。また、パワーダウンモードを使用しながらリフレッシュ動作を行う場合には、リフレッシュの度にDRAMをパワーダウンモードから復帰する必要がある。従って、パワーダウンモードでは、セルフリフレッシュモードほど電子機器の消費電力を低減することができない。
【0007】
一方で、パワーダウンモードからノーマルモードへの復帰は、セルフリフレッシュモードからノーマルモードへの復帰に比べて、ウェイト時間が短い。そのため、パワーダウンモードの方が、DRAMへのアクセス効率が低くなりにくい。
【0008】
以上のように、セルフフレッシュモード及びパワーダウンモードには、それぞれ、例えば上記のような長所及び短所がある。
【0009】
そこで、本発明は、DRAMを備える電子機器において、そのシステムに合った適切な省電力モード制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するための本発明の一態様は、セルフフレッシュモード及びパワーダウンモードを有するDRAMと、当該DRAMを制御するメモリーコントローラーとを備える電子機器であって、前記メモリーコントローラーは、前記セルフリフレッシュモードの開始条件を設定する第1レジスターと、前記パワーダウンモードの開始条件を設定する第2レジスターと、前記第1レジスター及び前記第2レジスターの設定に応じて、前記セルフリフレッシュモード及び前記パワーダウンモードの実行の制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
ここで、前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの開始を指示する第1開始レジスターが含まれ、前記制御手段は、前記第1開始レジスターが設定された場合、前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、ことを特徴としていてもよい。
【0012】
また、前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの開始を判定する第2タイマーを起動するための第2タイマーレジスターが含まれ、前記制御手段は、前記第2タイマーレジスターが設定された場合、前記第2タイマーをカウントし、該第2タイマーが所定値を満了した場合に、前記パワーダウンモードの実行を開始する、ことを特徴としていてもよい。
【0013】
また、前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの開始を判定する第1タイマーを起動するための第1タイマーレジスターが含まれ、前記制御手段は、前記第1タイマーレジスターが設定された場合、前記第1タイマーをカウントし、該第1タイマーが所定値を満了した場合に、前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、ことを特徴としていてもよい。
【0014】
また、前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの開始を指示する第2開始レジスターが含まれ、前記制御手段は、前記第2開始レジスターが設定された場合、前記パワーダウンモードの実行を開始する、ことを特徴としていてもよい。
【0015】
また、前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの終了を指示する第1終了レジスターが含まれ、前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの終了を指示する第2終了レジスターが含まれ、前記制御手段は、前記セルフリフレッシュモードの実行中に前記第1終了レジスターが設定された場合、前記セルフリフレッシュモードの実行を終了し、前記パワーダウンモードの実行中に前記第2終了レジスターが設定された場合、前記パワーダウンモードの実行を終了する、ことを特徴としていてもよい。
【0016】
また、前記制御手段は、前記セルフリフレッシュモード又は前記パワーダウンモードの実行中に前記DRAMへのアクセス要求を受け付けた場合、前記セルフリフレッシュモード又は前記パワーダウンモードの実行を終了する、ことを特徴としていてもよい。
【0017】
また、前記電子機器は、CPUを備え、前記CPUは、前記電子機器に要求される性能に応じて予め選択された前記セルフリフレッシュモード及び前記パワーダウンモードいずれか一方のモードが、前記電子機器に要求される性能に応じて予め決定された開始条件により実行されるように、前記第1レジスター又は前記第2レジスターの設定を行う、ことを特徴としていてもよい。
【0018】
また、前記CPUは、前記電子機器が高性能である場合、前記セルフリフレッシュモードを選択し、かつ、前記第1開始レジスターにより前記セルフリフレッシュモードの開始を指示し、前記電子機器が中級程度の性能である場合、前記パワーダウンモードを選択し、かつ、前記第2タイマーレジスターにより前記第2タイマーを起動するように設定し、前記電子機器が低性能である場合、前記セルフリフレッシュモードを選択し、かつ、前記第1タイマーレジスターにより前記第1タイマーを起動するように設定する、ことを特徴としていてもよい。
【0019】
また、前記制御手段は、前記第1開始レジスターへの設定タイミング又は前記第1タイマーが前記所定値を満了したタイミングと、前記第2開始レジスターの設定タイミング又は前記第2タイマーが前記所定値を満了したタイミングとを、所定期間内に検出した場合、前記パワーダウンモードに優先して前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、ことを特徴としていてもよい。
【0020】
また、前記電子機器は、CPUと、前記電子機器の動作モードとして、通常モード及び省電力モードを有し、前記CPUは、前記電子機器が前記通常モードから前記省電力モードに移行する際に、前記第1開始レジスター又は前記第2開始レジスターに設定を行う、ことを特徴としていてもよい。
【0021】
また、前記電子機器は、前記省電力モードとして、第1省電力モードと、前記第1省電力モードよりも消費電力が低い第2省電力モードとを有し、前記CPUは、前記第1省電力モードに移行する場合、前記第2開始レジスターに設定を行い、前記第2省電力モードに移行する場合、前記第1開始レジスターに設定を行う、ことを特徴としていてもよい。
【0022】
また、前記電子機器は、印刷装置である、ことを特徴としていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態の一例に係る印刷装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態の一例に係るメモリー制御ASICの概略構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態の一例に係るセルフリフレッシュ及びパワーダウンの開始条件及び終了条件の組み合わせを説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態の一例に係るメモリーコントローラーの状態遷移図である。
【図5】本発明の一実施形態の一例に係るタイマーのカウント条件を説明する図である。
【図6】本発明の一実施形態の一例に係るセルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ1)を示すフロー図である。
【図7】本発明の一実施形態の一例に係るセルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ2)を示すフロー図である。
【図8】本発明の一実施形態の一例に係るセルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ3)を示すフロー図である。
【図9】本発明の一実施形態の一例に係るセルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ4)を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の一実施形態の一例を、図面を参照して説明する。本実施形態では、電子機器の一例として、印刷装置を挙げる。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態の一例に係る印刷装置の概略構成を示すブロック図である。
【0026】
印刷装置100は、プリンター、コピー機、複合機などの装置である。印刷装置100は、情報処理装置200と接続される。
【0027】
情報処理装置200は、不図示の、CPUと、RAMと、ROMと、ハードディスク等の補助記憶装置と、ディスプレイと、キーボードやマウス等の入力装置と、通信インターフェイスと、などを備えた一般的なコンピューターで実現される。情報処理装置200では、アプリケーションプログラムや、ドライバープログラム(例えば、プリンタードライバープログラム)が実行される。
【0028】
印刷装置100は、印刷装置100における各種処理を制御する電子機器制御装置としてのコントローラー110と、印刷媒体への印刷や原稿の読み取りを実行するエンジン部160と、ユーザーとの入出力インターフェイスである操作パネル170と、を備える。
【0029】
コントローラー110は、CPU120と、メモリー制御ASIC130と、SDRAM(Synchronous DRAM)140と、I/O(Input/Output)制御ASIC150と、を備える。コントローラー110は、エンジン部160、操作パネル170等の各種機構を制御し、各種画像処理などを含む印刷機能、ファクシミリ機能、スキャナー機能、コピー機能等を実現する。もちろん、コントローラー110は、この構成に限定されず、例えば、CPU120をメモリー制御ASIC130に内蔵させてもよい。
【0030】
CPU120は、メモリー制御ASIC130を介してSDRAM140にアクセスし、各種データの読み書きを行うことで各種処理を実行する。CPU120は、SDRAM140にアクセスするためのアクセス要求をメモリー制御ASIC130に対して出す。
【0031】
詳細は後述するが、CPU120は、SDRAM140の省電力モード(セルフリフレッシュモード、パワーダウンモード)に関する設定の要求をメモリー制御ASIC130に対して出す。
【0032】
メモリー制御ASIC130は、CPU120、I/O制御ASIC150、エンジン部160からのSDRAM140へのアクセスを制御する。メモリー制御ASIC130は、CPU120を介さないSDRAM140へのDMA(Direct Memory Access)を制御するようにしてもよい。
【0033】
また、メモリー制御ASIC130は、SDRAM140をリフレッシュするためのリフレッシュコマンドを発行する。
【0034】
詳細は後述するが、メモリー制御ASIC130は、SDRAM140の省電力モードを制御するための各種レジスターを有する。メモリー制御ASIC130は、SDRAM140の省電力モードに関する設定の要求をCPU120から受け付け、前記の各種レジスターを設定する。メモリー制御ASIC130は、各種レジスターの設定に従って、SDRAM140の省電力モードを制御する。
【0035】
SDRAM140は、メモリー制御ASIC130が制御を行うメモリーである。SDRAM140は、複数のセル(記憶域)を有し、メモリー制御ASIC130からリフレッシュコマンドが発行されると、リフレッシュの対象となるセル(或いは列)をリフレッシュする。
【0036】
また、SDRAM140は、省電力モードとして、セルフリフレッシュモード及びパワーダウンモードで動作することができる。SDRAM140は、メモリー制御ASIC130の制御により、セルフリフレッシュモード及びパワーダウンモードを開始及び終了する。
【0037】
I/O制御ASIC150は、外部機器(操作パネル170や、情報処理装置200など)とのデータの送受信を制御する。なお、図示していないが、I/O制御ASIC150は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSBなどに準拠した通信インターフェイスと接続され、該通信インターフェイスを介して情報処理装置200と通信を行う。
【0038】
エンジン部160は、印刷機能、ファクシミリ機能、スキャナー機能、コピー機能等を実現するための給排紙機構、印字機構、スキャン機構等であり、例えば、印刷エンジン、スキャナーエンジンなどを含む。
【0039】
操作パネル170は、ユーザーの操作を受け付けるためのユニットである。操作パネル170は、例えば、LCDなどのディスプレイと、ディスプレイの表示面側に設けられたタッチパネルを有する。操作パネル170は、ボタンキーなどの各種ハードスイッチを有していてもよい。
【0040】
以上、印刷装置100のハードウェア構成の概略について説明した。もちろん、この構成は、本願発明の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的な印刷装置が備える他の構成を排除するものではない。
【0041】
次に、メモリー制御ASIC130の概略構成とともに、メモリーコントローラー133の特徴的な構成について説明する。
【0042】
図2は、メモリー制御ASICの概略構成を示すブロック図である。
【0043】
メモリー制御ASIC130は、インターフェイス部131と、調停回路132と、メモリーコントローラー133と、を備える。本図では、SDRAM140へのアクセスを行う複数のマスター1〜Mを図示している。マスターとは、SDRAM140にアクセスを行う所定の単位であり、CPU120、I/O制御ASIC150、エンジン部160などのユニット単位に限られず、より細かな処理単位であってもよい。
【0044】
インターフェイス部131は、CPU120、I/O制御ASIC150、エンジン部160などのマスターからのアクセス要求を受け付け、調停回路132に通知する。
【0045】
調停回路132は、通知されたアクセス要求を受け付け、メモリーコントローラー133に通知する。調停回路132は、複数のアクセス要求を同タイミングで受け付けた場合には、例えば、1つのアクセス要求を選択して、メモリーコントローラー133に通知する制御を行う。
【0046】
メモリーコントローラー133は、調停回路132からアクセス要求を受け付けると、SDRAM140に対して所定のコマンドを発行して、アクセス要求に基づくアクセス制御を行う。
【0047】
また、メモリーコントローラー133は、SDRAM140に対して所定のタイミングでリフレッシュコマンドを発行して、SDRAM140のリフレッシュを行う。
【0048】
本実施形態のメモリーコントローラー133は、SDRAM140の省電力モードに関する設定の要求をCPU120から受け付け、SDRAM140の省電力モードを制御する。
【0049】
SDRAM140の省電力モードの制御を行うため、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ開始レジスター1331と、セルフリフレッシュタイマーONレジスター1332と、セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333と、セルフリフレッシュ終了レジスター1334と、パワーダウン開始レジスター1335と、パワーダウンタイマーONレジスター1336と、パワーダウンタイマー値レジスター1337と、パワーダウン終了レジスター1338と、を有する。
【0050】
セルフリフレッシュ開始レジスター1331は、セルフリフレッシュモードの開始の指示を示す値(例えば、開始:1、リセット状態:0)を保持する。セルフリフレッシュタイマーONレジスター1332は、セルフリフレッシュモードの開始を判定するためのセルフリフレッシュタイマーのON又はOFFを示す値(例えば、ON:1、OFF:0)を保持する。セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333は、前記セルフリフレッシュタイマー値を保持する。セルフリフレッシュ終了レジスター1334は、セルフリフレッシュモードの終了の指示を示す値(例えば、終了:1、リセット状態:0)を保持する。
【0051】
パワーダウン開始レジスター1335は、パワーダウンモードの開始の指示を示す値(例えば、開始:1、リセット状態:0)を保持する。パワーダウンタイマーONレジスター1336は、パワーダウンモードの開始を判定するためのパワーダウンタイマーのON又はOFFを示す値(例えば、ON:1、OFF:0)を保持する。パワーダウンタイマー値レジスター1337は、前記パワーダウンタイマー値を保持する。パワーダウン終了レジスター1338は、パワーダウンモードの終了の指示を示す値(例えば、終了:1、リセット状態:0)を保持する。
【0052】
また、メモリーコントローラー133は、タイマー機構(不図示)を内蔵する、又は、タイマー機構と接続される。
【0053】
メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定された場合、セルフリフレッシュモードの実行を開始する。セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定された場合、セルフリフレッシュモードの実行を終了する。
【0054】
また、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュタイマーONレジスター1332に「ON」が設定されている場合、タイマー機構を用いて、セルフリフレッシュタイマーを周期的にカウントするとともに、その値をセルフリフレッシュタイマー値レジスター1333に保持する。また、セルフリフレッシュタイマーが所定値を超えたか否かを周期的に判定し、超えた場合、セルフリフレッシュモードの実行を開始する。なお、前記所定値も、レジスターで保持されるようにすることができる。
【0055】
また、メモリーコントローラー133は、パワーダウン開始レジスター1335に「開始」が設定された場合、パワーダウンモードの実行を開始する。パワーダウン終了レジスター1338に「終了」が設定された場合、パワーダウンモードの実行を終了する。
【0056】
また、メモリーコントローラー133は、パワーダウンタイマーONレジスター1336に「ON」が設定されている場合に、タイマー機構を用いて、パワーダウンタイマーを周期的にカウントするとともに、その値をパワーダウンタイマー値レジスター1337に保持する。また、パワーダウンタイマーが所定値を超えたか否かを周期的に判定し、超えた場合、パワーダウンモードの実行を開始する。なお、前記所定値も、レジスターで保持されるようにすることができる。
【0057】
なお、メモリーコントローラー133が、SDRAM140のセルフリフレッシュ及びパワーダウンを開始及び終了する制御方法(各種信号の制御手順など)は、従来どおりであるので、説明を省略する。
【0058】
図3は、セルフリフレッシュ及びパワーダウンの開始条件及び終了条件の組み合わせを説明する図である。組み合わせ1〜4(図中のNo.1〜4)は、セルフリフレッシュモードに関し、組み合わせ5〜8(図中のNo.5〜8)は、パワーダウンモードに関する。
【0059】
<セルフリフレッシュモード>
<組み合わせ1>
開始条件:セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定された場合
終了条件:セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定された場合
<組み合わせ2>
開始条件:セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定された場合
終了条件:SDRAM140へのアクセス要求があった場合
<組み合わせ3>
開始条件:セルフリフレッシュタイマーが所定値を超えた場合
終了条件:セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定された場合
<組み合わせ4>
開始条件:セルフリフレッシュタイマーが所定値を超えた場合
終了条件:SDRAM140へのアクセス要求があった場合
【0060】
<パワーダウンモード>
<組み合わせ5>
開始条件:パワーダウン開始レジスター1335に「開始」が設定された場合
終了条件:パワーダウン終了レジスター1338に「終了」が設定された場合
<組み合わせ6>
開始条件:パワーダウン開始レジスター1335に「開始」が設定された場合
終了条件:SDRAM140へのアクセス要求があった場合
<組み合わせ7>
開始条件:パワーダウンタイマーが所定値を超えた場合
終了条件:パワーダウン終了レジスター1338に「終了」が設定された場合
<組み合わせ8>
開始条件:パワーダウンタイマーが所定値を超えた場合
終了条件:SDRAM140へのアクセス要求があった場合
【0061】
図4は、メモリーコントローラーの状態遷移図である。なお、図中の(1)〜(4)は、各状態(S1〜S4)において、複数の要求を同タイミングで(所定時間内に)受け付けた場合の、処理の優先順位(値が大きい方が優先順位が高い。)を示している。
【0062】
メモリーコントローラー133は、例えば、印刷装置100の電源ON後、リセットされ、アイドル状態(S1)に移行する。アイドル状態(S1)において、何も要求がない場合((4)要求なし)、メモリーコントローラー133は、アイドル状態(S1)を継続する。
【0063】
アイドル状態(S1)において、SDRAM140へのアクセス要求を受け付けた場合((1)RAMアクセス要求あり)、メモリーコントローラー133は、RAMアクセス中状態(S2)に遷移する。
【0064】
アイドル状態(S1)において、セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定された場合((2)セルフリフレッシュ要求あり(レジスター設定))、又はセルフリフレッシュタイマーが所定値を超えた場合((2)セルフリフレッシュ要求あり(タイマー満了))、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ実行中状態(S3)に遷移する。
【0065】
アイドル状態(S1)において、パワーダウン開始レジスター1335に「開始」が設定された場合((3)パワーダウン要求あり(レジスター設定))、又はパワーダウンタイマーが所定値を超えた場合((3)パワーダウン要求あり(タイマー満了))、メモリーコントローラー133は、パワーダウン実行中状態(S4)に遷移する。
【0066】
RAMアクセス中状態(S2)、セルフリフレッシュ実行中状態(S3)、及びパワーダウン実行中状態(S4)において、何も要求がない場合((2)要求なし)、メモリーコントローラー133は、それぞれの状態を継続する。
【0067】
RAMアクセス中状態(S2)において、SDRAM140へのアクセスが終了した場合((1)RAMアクセス終了)、メモリーコントローラー133は、アイドル状態(S1)に遷移する。
【0068】
セルフリフレッシュ実行中状態(S3)において、セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定された場合((1)レジスター設定)、又はSDRAM140へのアクセス要求があった場合((1)RAMアクセス要求あり)、メモリーコントローラー133は、アイドル状態(S1)に遷移する。
【0069】
パワーダウン実行中状態(S4)において、パワーダウン終了レジスター1338に「終了」が設定された場合((1)レジスター設定)、SDRAM140へのアクセス要求があった場合((1)RAMアクセス要求あり)、又は、セルフリフレッシュ要求(レジスター設定又はタイマ満了)があった場合((1)セルフリフレッシュ要求あり)、メモリーコントローラー133は、アイドル状態(S1)に遷移する。
【0070】
図5は、タイマーのカウント条件を説明する図である。メモリーコントローラー133の状態ごとに説明する。なお、セルフリフレッシュタイマーもパワーダウンタイマーも、OFFの場合は、リセット状態である。
【0071】
<アイドル状態>
セルフリフレッシュタイマーON:カウント
パワーダウンタイマーON:カウント
<RAMアクセス中状態>
セルフリフレッシュタイマーON:リセット
パワーダウンタイマーON:リセット
<セルフリフレッシュ実行中状態>
セルフリフレッシュタイマーON:リセット
パワーダウンタイマーON:リセット
<パワーダウン実行中状態>
セルフリフレッシュタイマーON:カウント
パワーダウンタイマーON:リセット
【0072】
本実施形態では、図4で説明したように、アイドル状態においてセルフリフレッシュ要求とパワーダウン要求を同タイミングで受け付けた場合、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュモードを優先的に実行する。また、パワーダウン実行中状態において、セルフリフレッシュ要求を受け付けた場合、アイドル状態に復帰し、セルフリフレッシュ実行中状態に移行する。そのため、図5に示すように、パワーダウン実行中状態においては、セルフリフレッシュタイマーがカウントされるようになっている。
【0073】
上記の各種レジスター(セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333、及びパワーダウンタイマー値レジスター1337を除く。)への値の設定、セルフリフレッシュタイマーの間隔(所定値)及びパワーダウンタイマーの間隔(所定値)の設定は、CPU130により行われる。すなわち、ソフトウェアプログラムにより規定される。このソフトウェアプログラムは、例えば、コントローラー110が備えるROM(不図示)に格納されており、SDRAM140に展開されてCPU120により実行される。
【0074】
例えば、高速、高品質などのパフォーマンスが求められる電子機器では、パワーダウンモードが用いられるようにプログラムしておけばよい。また、例えば、より消費電力の低さが求められる機器では、セルフリフレッシュモードが用いられるようにプログラムしておけばよい。より具体的には、例えば、以下のようにシステムを分類した場合、各システム要求に応じて以下のように適切なモードが実行されるようにすることができる。
【0075】
<ローエンド機>
セルフリフレッシュタイマーを使用するとともに、セルフリフレッシュタイマーの間隔(所定値)をできる限り短く設定し、CPUが管理しないでもセルフリフレッシュモードの実行が開始されるようにする。このような設定により、高いパフォーマンスは得られないが、消費電力を低くすることができる。
<ミドルレンジ機>
パワーダウンタイマーを使用し、CPUが管理しないでもパワーダウンモードの実行が開始されるようにする。このような設定により、中程度のパフォーマンスを維持しつつ、消費電力を低くすることができる。
<ハイエンド機>
セルフリフレッシュレジスターを使用して、CPUの管理によりセルフリフレッシュモードが実行されるようにする。このような設定により、電子機器全体が通常モードである場合は、ハイパフォーマンス状態を維持し、電子機器全体がスリープモードである場合には、消費電力を低く抑えることができる。
【0076】
なお、電子機器の動作中に、CPUがSDRAMの省電力モードを動的に切り替えるようにしてもよい。例えば、電子機器が通常モードから省電力モードAに移行する場合は、CPUの管理下でパワーダウンレジスターを使用してSDRAMをパワーダウンモードに移行し、電子機器が省電力モードAよりも消費電力が低い省電力モードBに移行する場合は、CPUの管理下でセルフリフレッシュレジスターを使用してSDRAMをセルフリフレッシュモードに移行するようにしてもよい。
【0077】
また、いずれのモード、開始条件、及び終了条件を用いるかは、操作パネル170を介して設定変更できるようにしてもよい。情報処理装置200から設定変更できるようにしてもよい。
【0078】
以上、メモリー制御ASIC130の構成の概略、メモリーコントローラー133の特徴的な構成について説明した。もちろん、これらの構成は、本願発明の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られない。また、一般的なメモリー制御ASIC、メモリーコントローラーが備える他の構成を排除するものではない。
【0079】
次に、上記のメモリーコントローラー133の特徴的な動作について説明する。以下では、図3の組み合わせ1〜4(図中のNo.1〜4)の動作について、図6〜9を参照して説明する。なお、組み合わせ5〜8(図中のNo.5〜8)の動作は、基本的に図6〜9にそれぞれ対応し、「セルフリフレッシュ」を「パワーダウン」に読み替えればよいので、説明を省略する。
【0080】
図6は、セルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ1)を示すフロー図である。本フローは、例えば、印刷装置100の電源がONになった場合に開始される。
【0081】
S10では、メモリーコントローラー133は、CPU120の指示に従って、SDRAM140の初期化処理を実行するとともに、セルフリフレッシュタイマーONレジスター1332を「OFF」に設定する。そして、処理をS20に進める。
【0082】
S20では、メモリーコントローラー133は、通常モードを開始する。すなわち、アイドル状態で待機する。そして、処理をS30に進める。
【0083】
S30では、メモリーコントローラー133は、CPU120などのマスターからSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がない場合(S30:No)、処理をS40に進める。アクセス要求がある場合(S30:Yes)、SDRAM140へのアクセス(リード、ライトなど)を実行し、判定を継続する。
【0084】
S40では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定されているか否かを判定する。「開始」が設定されている場合(S40:Yes)、処理をS50に進める。「開始」が設定されていない場合(S40:No)、処理をS30に戻す。
【0085】
S50では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ開始レジスター1331に「開始」が設定されたのと同時(レジスターの設定から所定時間内に)に、SDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がない場合(S50:No)、処理をS60に進める。アクセス要求がある場合(S50:Yes)、SDRAM140へのアクセス(リード、ライトなど)を実行し、処理をS30に戻す。
【0086】
S60では、メモリーコントローラー133は、SDRAM140のセルフリフレッシュモードの実行を開始する。そして、処理をS70に進める。
【0087】
S70では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定されたか否か、又はSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。レジスターの設定又はアクセス要求がある場合(S70:Yes)、処理をS20に戻す。レジスターの設定及びアクセス要求のいずれもない場合(S70:No)、判定を継続する。
【0088】
図7は、セルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ2)を示すフロー図である。本フローは、例えば、印刷装置100の電源がONになった場合に開始される。
【0089】
S10〜S60の処理は、図6と同じなので説明を省略する。S70aでは、メモリーコントローラー133は、SDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がある場合(S70a:Yes)、処理をS20に戻す。アクセス要求がない場合(S70a:No)、判定を継続する。
【0090】
図8は、セルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ3)を示すフロー図である。本フローは、例えば、印刷装置100の電源がONになった場合に開始される。
【0091】
S110では、メモリーコントローラー133は、CPU120の指示に従って、SDRAM140の初期化処理を実行するとともに、セルフリフレッシュタイマーONレジスター1332を「ON」に設定する。また、セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333をリセットする。そして、処理をS120に進める。
【0092】
S120では、メモリーコントローラー133は、メモリーコントローラー133は、通常モードを開始する。すなわち、アイドル状態で待機する。そして、処理をS30に進める。
【0093】
S130では、メモリーコントローラー133は、CPU120などのマスターからSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がない場合(S130:No)、処理をS140に進める。アクセス要求がある場合(S130:Yes)、SDRAM140へのアクセス(リード、ライトなど)を実行し、処理をS170に進める。
【0094】
S140では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333のタイマー値を所定単位分カウントする。そして、処理をS150に進める。
【0095】
S150では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュタイマーが所定値を超えたか否かを判定する。所定値を超えた場合(S150:Yes)、処理をS180に進める。所定値を超えていない場合(S150:No)、処理をS160に進める。
【0096】
S160では、メモリーコントローラー133は、CPU120などのマスターからSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がない場合(S160:No)、処理をS140に戻す。アクセス要求がある場合(S160:Yes)、SDRAM140へのアクセス(リード、ライトなど)を実行し、処理をS170に進める。
【0097】
S170では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333をリセットする。そして、処理を、S130に戻す。
【0098】
S180では、メモリーコントローラー133は、CPU120などのマスターからSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がない場合(S180:No)、処理をS190に進める。アクセス要求がある場合(S180:Yes)、SDRAM140へのアクセス(リード、ライトなど)を実行し、処理をS170に戻す。
【0099】
S190では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュタイマー値レジスター1333をリセットする。そして、処理を、S200に進める。
【0100】
S200では、メモリーコントローラー133は、メモリーコントローラー133は、SDRAM140のセルフリフレッシュモードの実行を開始する。そして、処理をS210に進める。
【0101】
S210では、メモリーコントローラー133は、セルフリフレッシュ終了レジスター1334に「終了」が設定されたか否か、又はSDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。レジスターの設定又はアクセス要求がある場合(S210:Yes)、処理をS120に戻す。レジスターの設定及びアクセス要求のいずれもない場合(S210:No)、判定を継続する。
【0102】
図9は、セルフリフレッシュモードの開始及び終了(組み合わせ4)を示すフロー図である。本フローは、例えば、印刷装置100の電源がONになった場合に開始される
【0103】
S110〜S200の処理は、図8と同じなので説明を省略する。S210aでは、メモリーコントローラー133は、SDRAM140へのアクセス要求があるか否かを判定する。アクセス要求がある場合(S210a:Yes)、処理をS120に戻す。アクセス要求がない場合(S210a:No)、判定を継続する。
【0104】
以上のフローの各処理単位は、メモリーコントローラー133の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。メモリーコントローラー133の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。
【0105】
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態によれば、DRAMを備える電子機器において、そのシステムに合った適切な省電力モード制御を行うことができる。
【0106】
すなわち、本実施形態では、セルフリフレッシュモード及びパワーダウンモードを、各種の開始条件及び終了条件により、実行及び終了することができる。また、セルフリフレッシュモード及びパワーダウンモードの実行の開始及び終了は、メモリーコントローラーにより制御される。また、セルフリフレッシュモード及びパワーダウンモードの実行及び終了は、CPUにより実行されるプログラム(ソフトウェア)により指示される。
【0107】
電子機器に使用するモード、開始条件、及び終了条件を、電子機器のシステム要求に応じて予め決定し、これらの決定したモード、開始条件、及び終了条件で電子機器が動作するようにプログラムしておけば、CPUの指示に従ってメモリーコントローラーに設定が行われ、省電力制御が実行されるようになる。
【0108】
このように、メモリーコントローラーが本実施形態のような構成を有することにより、DRAMを備える電子機器において、そのシステムに合った適切な省電力モード制御を提供できるようになる。
【0109】
上記の実施形態は、本発明の要旨を例示することを意図し、本発明を限定するものではない。多くの代替物、修正、変形例は当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0110】
100:印刷装置、110:コントローラー、120:CPU、130:メモリー制御ASIC、131:インターフェイス部、132:調停回路、133:メモリーコントローラー、140:SDRAM、150:I/O制御ASIC、160:エンジン部、170:操作パネル、200:情報処理装置、1331:セルフリフレッシュ開始レジスター、1332:セルフリフレッシュタイマーONレジスター、1333:セルフリフレッシュタイマー値レジスター、1334:セルフリフレッシュ終了レジスター、1335:パワーダウン開始レジスター、1336:パワーダウンタイマーONレジスター、1337:パワーダウンタイマー値レジスター、1338:パワーダウン終了レジスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルフフレッシュモード及びパワーダウンモードを有するDRAMと、当該DRAMを制御するメモリーコントローラーとを備える電子機器であって、
前記メモリーコントローラーは、
前記セルフリフレッシュモードの開始条件を設定する第1レジスターと、
前記パワーダウンモードの開始条件を設定する第2レジスターと、
前記第1レジスター及び前記第2レジスターの設定に応じて、前記セルフリフレッシュモード及び前記パワーダウンモードの実行の制御する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの開始を指示する第1開始レジスターが含まれ、
前記制御手段は、前記第1開始レジスターが設定された場合、前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの開始を判定する第2タイマーを起動するための第2タイマーレジスターが含まれ、
前記制御手段は、前記第2タイマーレジスターが設定された場合、前記第2タイマーをカウントし、該第2タイマーが所定値を満了した場合に、前記パワーダウンモードの実行を開始する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器であって、
前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの開始を判定する第1タイマーを起動するための第1タイマーレジスターが含まれ、
前記制御手段は、前記第1タイマーレジスターが設定された場合、前記第1タイマーをカウントし、該第1タイマーが所定値を満了した場合に、前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの開始を指示する第2開始レジスターが含まれ、
前記制御手段は、前記第2開始レジスターが設定された場合、前記パワーダウンモードの実行を開始する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器であって、
前記第1レジスターには、前記セルフリフレッシュモードの終了を指示する第1終了レジスターが含まれ、
前記第2レジスターには、前記パワーダウンモードの終了を指示する第2終了レジスターが含まれ、
前記制御手段は、前記セルフリフレッシュモードの実行中に前記第1終了レジスターが設定された場合、前記セルフリフレッシュモードの実行を終了し、前記パワーダウンモードの実行中に前記第2終了レジスターが設定された場合、前記パワーダウンモードの実行を終了する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項7】
請求項6に記載の電子機器であって、
前記制御手段は、前記セルフリフレッシュモード又は前記パワーダウンモードの実行中に前記DRAMへのアクセス要求を受け付けた場合、前記セルフリフレッシュモード又は前記パワーダウンモードの実行を終了する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
請求項5〜7いずれか一項に記載の電子機器であって、
CPUを備え、
前記CPUは、前記電子機器に要求される性能に応じて予め選択された前記セルフリフレッシュモード及び前記パワーダウンモードいずれか一方のモードが、前記電子機器に要求される性能に応じて予め決定された開始条件により実行されるように、前記第1レジスター又は前記第2レジスターの設定を行う、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項9】
請求項8に記載の電子機器であって、
前記CPUは、
前記電子機器が高性能である場合、前記セルフリフレッシュモードを選択し、かつ、前記第1開始レジスターにより前記セルフリフレッシュモードの開始を指示し、
前記電子機器が中級程度の性能である場合、前記パワーダウンモードを選択し、かつ、前記第2タイマーレジスターにより前記第2タイマーを起動するように設定し、
前記電子機器が低性能である場合、前記セルフリフレッシュモードを選択し、かつ、前記第1タイマーレジスターにより前記第1タイマーを起動するように設定する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
請求項5〜9いずれか一項に記載の電子機器であって、
前記制御手段は、前記第1開始レジスターへの設定タイミング又は前記第1タイマーが前記所定値を満了したタイミングと、前記第2開始レジスターの設定タイミング又は前記第2タイマーが前記所定値を満了したタイミングとを、所定期間内に検出した場合、前記パワーダウンモードに優先して前記セルフリフレッシュモードの実行を開始する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項11】
請求項5〜7いずれか一項に記載の電子機器であって、
CPUと、
前記電子機器の動作モードとして、通常モード及び省電力モードを有し、
前記CPUは、前記電子機器が前記通常モードから前記省電力モードに移行する際に、前記第1開始レジスター又は前記第2開始レジスターに設定を行う、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項12】
請求項11に記載の電子機器であって、
前記省電力モードとして、第1省電力モードと、前記第1省電力モードよりも消費電力が低い第2省電力モードとを有し、
前記CPUは、前記第1省電力モードに移行する場合、前記第2開始レジスターに設定を行い、前記第2省電力モードに移行する場合、前記第1開始レジスターに設定を行う、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
請求項1〜12いずれか一項に記載の電子機器であって、
前記電子機器は、印刷装置である、
ことを特徴とする電子機器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate